JPH093163A - エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及びその硬化物

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JPH093163A
JPH093163A JP17298395A JP17298395A JPH093163A JP H093163 A JPH093163 A JP H093163A JP 17298395 A JP17298395 A JP 17298395A JP 17298395 A JP17298395 A JP 17298395A JP H093163 A JPH093163 A JP H093163A
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JP
Japan
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epoxy resin
resin composition
naphthol
pitches
cured product
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JP17298395A
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English (en)
Inventor
Yasumasa Akatsuka
泰昌 赤塚
Kenichi Kuboki
健一 窪木
Yoshiro Shimamura
芳郎 嶋村
Hiromi Morita
博美 森田
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐熱性及び耐水性に優れた硬化物、及びそれを
与えるエポキシ樹脂組成物を提供すること。 【構成】特定の芳香族炭化水素分率及び芳香族水素量を
有する石油系重質油類或はピッチ類にナフトール類とア
ルデヒド類を重縮合させることにより得られるナフトー
ル樹脂を硬化剤として含むエポキシ樹脂組成物及びその
硬化物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性及び耐水性に優れ
る硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から電気・電子部品、IC用封止材
の分野では、エポキシ樹脂、フェノールノボラック樹
脂、硬化促進剤を主成分としたエポキシ樹脂組成物が広
く用いられている。近年のICにおける高密度、高集積
化はその封止材に対して高耐熱性、低吸水性を要求する
ようになった。とりわけICの高密度実装における半田
浴浸漬という過酷な条件は、封止材に対する高耐熱性、
低吸水性の要求を益々強めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
エポキシ樹脂組成物において、硬化剤として一般に使用
されているフェノールノボラック樹脂は耐熱性、吸水性
の面で未だ不十分であり、益々過酷になっていく前記の
ような条件下では満足な結果をもたらしていない。そこ
で耐熱性、耐水性の高い封止材(硬化剤)を与えるエポ
キシ樹脂組成物の開発が待ち望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこうした実
状に鑑み、耐熱性及び耐水性に優れる硬化物を与えるエ
ポキシ樹脂組成物を求めて鋭意研究した結果、特定の分
子構造を有するナフトール樹脂を硬化剤として含有する
エポキシ樹脂組成物が、その硬化物において優れた耐熱
性、耐水性を示すものであることを見い出して本発明を
完成させるに到った。
【0005】すなわち本発明は(1)エポキシ樹脂およ
び硬化剤を含有するエポキシ樹脂組成物において、該硬
化剤が、芳香族炭化水素分率が0.40〜0.95、芳
香族水素量が20〜80%である石油系重質油類または
ピッチ1モルに対してアルデヒド類を、アルデヒド類の
モル数が1〜10になるように混合し、加熱撹拌下酸触
媒の存在下にナフトール類を該石油重質油類またはピッ
チ類1モルに対して0.3〜5モルになるように添加し
て重縮合させることにより得られるナフトール樹脂であ
るエポキシ樹脂組成物、(2)硬化促進剤を含有する上
記(1)記載のエポキシ樹脂組成物 (3)無機充填剤を含有する上記(2)または(3)記
載のエポキシ樹脂組成物、(4)上記(1)、(2)ま
たは(3)記載のエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬
化物に関するものである。
【0006】本発明のエポキシ樹脂組成物中、硬化剤と
して用いられるナフトール樹脂の原料として用いられる
石油系重質油類またはピッチ類は、芳香族炭化水素分率
(fa値)が0.40〜0.95、芳香族水素量(Ha
値)が20〜80%でなければならない。尚、このfa
値及びHa値は、次の式で計算することができる。
【0007】fa値 =CA/C Ha値(%)=CH/H×100 但し、CA:石油系重質油類またはピッチ類中の芳香族
水素数 C :石油系重質油類またはピッチ類中の全炭素数 CH:石油系重質油類またはピッチ類中の芳香族炭素数 H :石油系重質油類またはピッチ類中の全水素数 このfa値は13C−NMRによって求めることが出来
る。また、Ha値は 1H−NMRによって求めることが
出来る。
【0008】本発明に用いられる、石油系重質油類また
はピッチ類のfa値が小さくなると、芳香族分が少なく
なるため得られるナフトール樹脂の性能の改善効果が小
さくなる。特にfa値が0.4未満の場合にはこの改善
効果がきわめて小さくなるので好ましくない。
【0009】またfa値が0.95より大きい石油系重
質油類またはピッチ類の場合には、芳香環水素とアルデ
ヒド類との反応性が低くなるので好ましくない。従っ
て、fa値は0.4〜0.95が好ましく、特に好まし
くは0.5〜0.8である。
【0010】また、原料の石油系重質油類またはピッチ
類のHa値が小さくなると、アルデヒド類と反応する芳
香環水素分が少なくなり、反応性が低くなるため、得ら
れるナフトール樹脂の性能の改善効果が低下し好ましく
ない。
【0011】Ha値については実用性があるのは20%
以上である。一方Ha値が大きくなると芳香環水素分の
反応性が次第に小さくなる傾向を示す。Ha値が80%
より大きい石油系重質油類またはピッチ類を原料とした
場合には得られるナフトール樹脂の強度が弱くなる傾向
を示すため好ましくない。本発明に於てHa値は20〜
80%が好ましく、特に好ましくは25〜60%であ
る。
【0012】ここで使用する石油系重質油類またはピッ
チ類において、その縮合環数は特に限定されないが主と
して2〜4環の縮合多環芳香族炭化水素であるのが好ま
しい。5環以上の縮合多環芳香族炭化水素の場合には、
沸点がほとんどの場合450℃を超えるため狭い沸点範
囲のものを集め難く、品質が安定しないという問題があ
る。またおもに単環芳香族炭化水素である場合にはアル
デヒド類との反応性が低い為得られるナフトール樹脂の
性能の改善効果が小さく好ましくない。
【0013】本発明におけるナフトール樹脂の原料であ
る石油系重質油類またはピッチ類は原油の蒸留残油、水
添分解残油、接触分解残油、ナフサまたはLPGの熱分
解残油及びこれらの残油の減圧蒸留物、溶剤抽出により
エキストラクトあるいは熱処理物として得られるもので
あり、これらの中からfa値及びHa値の適当な、もの
を選んで使用する。
【0014】本発明においては縮合反応にアルデヒド類
を使用するが、用いうるアルデヒド類の具体例としては
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアル
デヒド、ベンズアルデヒドなどが挙げられる。これらは
1種類のみ用いてもよく、また多種類を混合して用いて
もよい。またホルムアルデヒドを用いる場合には、その
水溶液でも、パラホルムアルデヒドあるいはポリオキシ
メチレンのような重合物であってもよい。
【0015】石油系重質油類またはピッチ類とアルデヒ
ド類との混合比は石油系重質油類またはピッチ類の平均
分子量より計算される平均モル数1モルに対するアルデ
ヒド類のモル数として1〜10が好ましい。この混合比
が1未満の場合には得られるナフトール樹脂を含有する
エポキシ樹脂組成物の硬化物の強度が低くなり好ましく
ない。一方、10を超える場合には得られる硬化物の性
能は殆ど変わらなくなるため、これ以上多く使用するこ
とは無駄になる。ここで石油系重質油類またはピッチ類
とアルデヒド類の混合比はより好ましくはモル比で1:
2〜1:7である。
【0016】本発明おいて用いるナフトール樹脂を製造
する際に用いられる酸触媒としては、ブレンステッド酸
もしくはルイス酸が使用できるがブレンステッド酸が好
ましい。用いうるブレンステッド酸の具体例としてはト
ルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、塩酸、硫酸、
ギ酸などが挙げられるがp−トルエンスルホン酸、塩酸
が特に優れている。
【0017】酸触媒の使用量は、石油系重質油類または
ピッチ類とアルデヒド類の合計量に対して0.1〜30
重量%、好ましくは1〜10重量%である。酸触媒の使
用量が上記よりも少ない場合は反応時間が長くなる傾向
があり、また多くなった場合はその割には反応速度が早
くならずコスト的に不利になる。
【0018】本発明に用いうるナフトール類の具体例と
しては、α−ナフトール、β−ナフトール、1−ブロモ
−2−ナフトール、6−ブロモ−2−ナフトール、2−
メチル−1−ナフトール、1,2−ジヒドロキシナフタ
レン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒ
ドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒド
ロキシナフタレン、などが挙げられるがこれらに限定さ
れるものではない。またナフトール類はそれぞれ上記で
例示した群から選ばれる化合物のうち1種類を用いて
も、多種類を組み合わせて用いてもよい。
【0019】ナフトール樹脂の製造にあたっては上記石
油類またはピッチ類とアルデヒド類との混合物にナフト
ール類を添加する。ナフトール類の添加は、溶剤に溶解
しての滴下、或は分割仕込み等の方法により少量ずつ添
加し混合する。添加する速度は石油類またはピッチ類と
アルデヒド類の全重量に対して0.05〜5重量%/分
であり、好ましくは0.1〜2重量%/分である。添加
する速度が0.05重量%/分未満の場合には添加に要
する時間が長すぎ好ましくない。一方添加する速度が5
重量%/分を超える場合には、添加したナフトール類が
遊離アルデヒド類と急速に反応するため、均一な混合物
ないし共縮合物を生成し難くなるので好ましくない。
【0020】ナフトール類の添加量は石油系重質油類ま
たはピッチ類の平均分子量より計算される平均モル数1
モルに対して0.3〜10モル、好ましくは0.5〜5
モルである。この添加量が0.3モル以下の場合には得
られる硬化物の機械的強度が低くなる傾向があり好まし
くない。一方ナフトール類の添加量が10モル以上の場
合にはナフトール樹脂の改質効果が小さくて好ましくな
い。
【0021】上記の反応を行う場合、反応温度は50〜
160℃、好ましくは60〜120℃である。反応時間
は0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間である。
【0022】上記の反応は無溶剤でも溶剤を使用しても
行うことが出来る。溶剤を使用する場合の具体例として
はトルエン、キシレンのような芳香族炭化水素、メチル
イソブチルケトンのようなケトン類、クロルベンゼンの
ようなハロゲン化芳香族炭化水素、ニトロベンゼンのよ
うなニトロ化芳香族炭化水素、ニトロエタン、ニトロプ
ロパンのようなニトロ化脂肪族炭化水素、パークレン、
トリクレン、四塩化炭素のようなハロゲン化脂肪族炭化
水素などが挙げられる。反応の進行にともない水が生成
するが、共沸により生成水と溶剤を留去し分液して溶剤
は系内に戻し系中の水は除去することもできる。溶剤を
使用する場合の使用量は仕込んだ石油系重質油類または
ピッチ類とナフトール類とを合わせた総重量の20〜3
00重量%が好ましく特に40〜250重量%が好まし
い。
【0023】反応終了後洗浄液のpH値が3〜7、好ま
しくは5〜7になるまで中和処理或は水洗処理を行う。
中和処理を行う場合は水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムなどのアルカリ金属水酸化物、水酸化カリウム、水酸
化マグネシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物、アン
モニアさらにはジエチレントリアミン、トリエチレンテ
トラミン、アニリン、フェニレンジアミンなどの有機ア
ミンなど様々な塩基性物質を用いて処理すればよい。ま
た水洗処理は常法にしたがって行えばよい。
【0024】中和処理を行った後、溶剤を使用した場合
は減圧加熱下で溶剤を留去して目的のナフトール樹脂を
得ることが出来る。
【0025】以下本発明のエポキシ樹脂組成物について
説明する。本発明のエポキシ樹脂組成物において、エポ
キシ樹脂としては1分子中に2個以上のエポキシ基を有
する化合物が挙げられ、電子機器用として一般に用いら
れているものであれば特に制限はない。用い得るエポキ
シ樹脂の具体例としてはフェノールノボラック型エポキ
シ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフト
ールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポ
キシ樹脂、、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールI型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂な
どの芳香族2価フェノール類から得られるエポキシ樹
脂、フタル酸、ダイマー酸などの多塩基酸とエピハロヒ
ドリンとの反応により得られるグリシジルエステル型エ
ポキシ樹脂、またジアミノジフェニルメタン、イソシア
ヌール酸などのポリアミンとエピハロヒドリンとの反応
により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂などが
挙げられる。これらエポキシ樹脂は単独で用いてもよ
く、2種以上を混合してもよい。
【0026】また、本発明のエポキシ樹脂組成物におい
て、上記ナフトール樹脂(以下、特に断りのないかぎり
これを単にナフトール樹脂という)は他の硬化剤と併用
して用いることもできる。併用する場合本発明のナフト
ール樹脂が全硬化在中に占める割合は通常30重量%以
上であり、特に40重量%以上が好ましい。ナフトール
樹脂と併用し得る硬化剤の具体例としてはアミン系化合
物、酸無水物系化合物、アミド系化合物、フェノ−ル系
化合物などが使用できる。具体例としては、ジアミノジ
フェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロン
ジアミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエ
チレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂、無水
フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、
無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテ
トラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル
酸、フェノ−ルノボラック、及びこれらの変性物、イミ
ダゾ−ル、BF3 −アミン錯体、グアニジン誘導体など
が挙げられる。これらの硬化剤はそれぞれ単独で用いて
もよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0027】これらの硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂
のエポキシ基1当量に対して0.7〜1.2当量が好ま
しい。エポキシ基1当量に対して、0.7当量に満たな
い場合、あるいは1.2当量を超える場合、いずれも硬
化が不完全となり良好な硬化物性が得られない恐れがあ
る。
【0028】また上記硬化剤を用いる際に硬化促進剤を
併用しても差し支えない。用いうる硬化促進剤の具体例
としては2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾ
ール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダ
ゾ−ル類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、
1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−
7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン等のホ
スフィン類、オクチル酸スズなどの金属化合物などが挙
げられる。硬化促進剤はエポキシ樹脂100重量部に対
して0.1〜5.0重量部が必要に応じ用いられる。
【0029】本発明のエポキシ樹脂組成物は必要に応じ
て無機充填剤を含有することが出来る。用い得る無機充
填剤の具体例としてはシリカ、アルミナ、タルクなどが
挙げられる。この場合の無機充填剤の使用量は、無機充
填材を含む組成物100重量部に対し0〜90重量部が
必要に応じ用いられる。
【0030】更に、本発明のエポキシ樹脂組成物には必
要に応じて、シランカップリング剤、離型剤、顔料など
の種々の配合剤を添加することが出来る。
【0031】本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記各成
分を所定量均一に混合することにより得られる。本発明
のエポキシ樹脂組成物は従来知られている方法と同様の
方法で容易にその硬化物とすることができる。例えばエ
ポキシ樹脂及びナフトール樹脂、並びに必要により他の
硬化剤、無機充填剤、及びその他の配合剤とを必要に応
じて押出機、ニ−ダ、ロ−ル等を用いて均一になるまで
充分に混合して本発明のエポキシ樹脂組成物を得、その
エポキシ樹脂組成物を溶融後注型あるいはトランスファ
−成形機などを用いて成形し、さらに80〜200℃に
加熱することにより本発明の硬化物を得ることができ
る。
【0032】また本発明の樹脂組成物を溶剤に溶解さ
せ、ガラス繊維、カ−ボン繊維、ポリエステル繊維、ポ
リアミド繊維、アルミナ繊維、紙などの基材に含浸させ
加熱乾燥して得たプリプレグを熱プレス成形して硬化物
を得ることもできる。溶剤は本発明のエポキシ樹脂組成
物と該溶剤の混合物において、溶剤の占める割合が通常
10〜70重量%、好ましくは15〜65重量%となる
量を使用する。
【0033】
【実施例】次に本発明を実施例、比較例により具体的に
説明するが、以下において部は特に断わりのない限り重
量部である。
【0034】合成例1 温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌器を取り付けたフラ
スコに、下記に示す性状の原料油70部、パラホルムア
ルデヒド124部、p−トルエンスルホン酸(1水和
物)18.4部及びo−ジクロロベンゼン280部を仕
込み、撹拌下で98℃まで昇温した。98℃になった時
点でα−ナフトール144部を100分かけて分割仕込
みした。添加終了後、更に3時間撹拌して反応させた
後、トリエチレンテトラミン(TETA)2.5部を加
え、更に30分撹拌した。反応終了後、水洗を3回行っ
た後、加熱減圧下で、溶剤及び未反応物を留去すること
によりナフトール樹脂(A)256部を得た。得られた
ナフトール樹脂の軟化点は91.2℃、水酸基当量は1
78g/eqであった。 原料油の性状 平均分子量 278 沸点(常圧換算℃) 242.8〜471.5 芳香族炭化水素分率(fa値) 0.65 芳香環水素量(Ha値)(%) 31
【0035】合成例2 α−ナフトールの代わりにβ−ナフトール144部にし
た以外は合成例1と同様に反応を行いナフトール樹脂
(B)249部を得た。得られたナフトール樹脂の軟化
点は92.6℃、水酸基当量は当量は181g/eqで
あった。
【0036】実施例1〜2、比較例1 エポキシ樹脂としてo−クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂(EOCN1020、日本化薬(株)製、軟化点
65.1℃、エポキシ当量200g/eq)、硬化剤と
してナフトール樹脂(A)及び(B)、比較例としてフ
ェノールノボラック(日本化薬(株)製、軟化点80.
3℃)、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン(T
PP)を用い、表1の配合物の組成の欄に示す組成で配
合して、70℃で15分ロールで混練し、150℃、成
形圧力50kg/cm2 で180秒間トランスファー成
形して、その後160℃で2時間、更に180℃で8時
間硬化せしめて試験片を作成し、ガラス転移点及び吸水
率を測定した。結果を表1に示す。尚、ガラス転移点及
び吸水率の測定条件は次の通りである。また、表中、配
合物の欄の数値は重量部を示す。
【0037】ガラス転移点 熱機械測定装置(TMA):真空理工 TM−7000 昇温速度:2℃/min 吸水率 試験片(硬化物):直径50mm 厚さ3mm 円盤 100℃の水中で24時間煮沸した後の重量増加率
(%)
【0038】
【表1】 表1 実施例1 実施例2 比較例1 配合物の組成 EOCN1020 100 100 100 ナフトール樹脂(A) 89 ナフトール樹脂(B) 91 フェノールノボラック 53 TPP 1 1 1 硬化物の物性 ガラス転移点(℃) 162 161 154 吸水率(%) 0.65 0.71 1.27
【0039】表1より明らかなように、本発明のエポキ
シ樹脂組成物は、従来一般的に使用されてきた硬化剤
(フェノールノボラック)を用いたものと比較して、耐
熱性及び耐水性に優れた硬化物を与える。
【0040】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物は耐熱性及
び耐水性に優れた特性を兼ね備えた硬化物を与えること
ができ、封止材料、成形材料、注型材料、積層材料、塗
料、接着剤、レジストなどの広範囲の用途に極めて有用
である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂および硬化剤を含有するエポ
    キシ樹脂組成物において、該硬化剤が、芳香族炭化水素
    分率が0.40〜0.95、芳香族水素量値が20〜8
    0%である石油系重質油類またはピッチ1モルに対して
    アルデヒド類を、アルデヒド類のモル数が1〜10にな
    るように混合し、加熱撹拌下酸触媒の存在下にナフトー
    ル類を該石油重質油類またはピッチ類1モルに対して
    0.3〜5モルになるように添加して重縮合させること
    により得られるナフトール樹脂であるエポキシ樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】硬化促進剤を含有する請求項1記載のエポ
    キシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】無機充填剤を含有する請求項2または3の
    エポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3記載のエポキシ樹脂
    組成物を硬化してなる硬化物。
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