JP6513372B2 - フェノール樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびそれらの硬化物 - Google Patents
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Description
一般に、エポキシ樹脂の耐熱性向上には官能基密度を向上することが有効であるが、その反面、難燃性、吸水率、誘電率などの特性が悪化する傾向にある。
(1)下記式(1)で表されるカルボニル類と下記式(2)で表されるジヒドロキシベンゼン類を触媒存在下、反応させて得られるフェノール樹脂であって、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの測定において、式(2)で表されるジヒドロキシベンゼン類のピークと下記式(3)で表される化合物のピークの間に現れるピークの面積の総量が5面積%以下であることを特徴とするフェノール樹脂、
(2)前記触媒としてヘテロポリ酸を用いた前項(1)に記載のフェノール樹脂、
(3)前項(1)または(2)に記載のフェノール樹脂にエピハロヒドリンを反応させて得られるエポキシ樹脂、
(4)前項(1)または(2)に記載のフェノール樹脂と、エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物、
(5)前項(3)に記載のエポキシ樹脂と、硬化剤及び/または硬化促進剤を含有するエポキシ樹脂組成物、
(6)前項(4)または(5)に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化して得られる硬化物、
(7)下記式(1)で表されるカルボニル類と下記式(2)で表されるジヒドロキシベンゼン類を触媒存在下、反応させて得られるフェノール樹脂であって、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの測定において、式(2)のピークと下記式(3)で表される化合物のピークの間に現れるピークの面積の総量が5面積%以下であることを特徴とするフェノール樹脂の製造方法。
本発明のフェノール樹脂は、下記一般式(1)で表されるカルボニル類と下記一般式(2)で表されるジヒドロキシベンゼン類を触媒存在下、反応させることにより得られる。
用いることができる触媒としては、酸性条件、塩基性条件いずれでも使用できるが、反応性の観点から酸性の方が好ましい。酸性触媒としてはトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、シュウ酸等の有機酸触媒、塩酸、硫酸等の無機酸触媒、リンタングステン酸のほかに、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、リンモリブデン酸ナトリウム、リンタングストモリブデン酸、リンバナドモリブデン酸等のヘテロポリ酸が好ましく挙げられるがこれらに限定されるものではない。ヘテロポリ酸においては下記式(3)で表される化合物を選択的に得ることができるため、特に好適に用いることができる。
また、これらの触媒は単独で使用してもよく、複数の種類を併用してもよい。
用いる触媒の使用量は、一般式(2)で表される化合物1モルに対して通常0.001〜15モルであり、好ましくは0.002〜10モルである。
用いることができる溶剤の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の非プロトン性極性溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素などが好ましく挙げられるが、これらに限定されない。
溶剤を使用する場合の使用量は特に制限されないが、例えば、一般式(2)で表される化合物1モルに対し100〜500重量部を使用することができる。
本発明のフェノール樹脂は耐熱性と難燃性に優れシアネート樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂原料、エポキシ樹脂硬化剤としても有用である。
本発明のエポキシ樹脂は、上記手法によって得られた本発明のフェノール樹脂を溶剤中において、エピハロヒドリンと反応させ、エポキシ化することにより得られる。
ここで、本発明のフェノール樹脂に、本発明のフェノール樹脂等以外のフェノール化合物を併用しても良い。
併用できる本発明のフェノール樹脂等以外のフェノール化合物としては、エポキシ樹脂の原料として通常用いられるフェノール化合物であれば特に制限なく用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂としては、優れた融点を示し、なおかつ高い耐熱性を有する硬化物が得られる。
エピハロヒドリンの使用量は、本発明のフェノール樹脂の水酸基1モルに対し通常2〜20モルであり、好ましくは2〜15モルであり、特に好ましくは2〜8モルである。通常エポキシ樹脂は、アルカリ金属酸化物の存在下でフェノール化合物とエピハロヒドリンとを付加させ、次いで生成した1,2−ハロヒドリンエーテル基を開環させてエポキシ化する反応により得られる。この際、エピハロヒドリンを上記のように通常より顕著に少ない量で使用することで、エポキシ樹脂の分子量を延ばすとともに分子量分布を広げることができる。この結果、得られるエポキシ樹脂は、比較的低い軟化点を有する樹脂状物として系中から取り出せ、優れた溶剤溶解性を示す。
アルカリ金属水酸化物の使用量は、本発明のフェノール樹脂等の水酸基1モルに対して通常0.9〜3.0モルであり、好ましくは1.0〜2.5モルであり、より好ましくは1.0〜2.0モルであり、特に好ましくは1.0〜1.3モルである。
また、エポキシ化反応において、特にフレーク状の水酸化ナトリウムを用いることで、水溶液とした水酸化ナトリウムを使用するよりも得られるエポキシ樹脂に含まれるハロゲン量を顕著に低減させることが可能となる。更にこのフレーク状の水酸化ナトリウムは、反応系内に分割添加されることが好ましい。分割添加を行なうことで、反応温度の急激な減少を防ぐことができ、これにより不純物である1,3−ハロヒドリン体やハロメチレン体の生成を防止することができる。
4級アンモニウム塩の使用量としては、本発明のフェノール樹脂の水酸基1モルに対し通常0.1〜15gであり、好ましくは0.2〜10gである。
反応終了後、反応物を水洗後、または水洗無しに加熱減圧下で反応液からエピハロヒドリンや溶媒等を除去する。また得られたエポキシ樹脂中に含まれるハロゲン量をさらに低減させるために、回収した本発明のエポキシ樹脂をトルエン、メチルイソブチルケトンなどの溶剤に溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えて反応を行ない、閉環を確実なものにすることも出来る。この場合、アルカリ金属水酸化物の使用量は、本発明のフェノール樹脂等の水酸基1モルに対して通常0.01〜0.3モルであり、好ましくは0.05〜0.2モルである。
反応温度は通常50〜120℃、反応時間は通常0.5〜2時間である。
このようにして得られる本発明のエポキシ樹脂は、本発明のフェノール樹脂に含まれるヒドロキシル基がグリシジル化された構造を有するが、前記一般式(3)で表されるフェノール化合物のグリシジル化物も一定量混入しても良い。ここで、得られたエポキシ樹脂において、その樹脂中、前記一般式(3)で表されるフェノール化合物のグリシジル化物は液体クロマトグラフィー(HPLC)の274nmにおけるピーク面積において、通常10〜95面積%であり、好ましくは20〜80面積%であり、さらに好ましくは25〜70面積%含有する。一般式(3)で表される本発明のフェノール化合物のグリシジル化物の含有率が10面積%より少ないとゲル化が懸念され、95面積%より多いと耐熱性が劣る。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、本発明のエポキシ樹脂及び本発明のフェノール樹脂の少なくともどちらか1つを必須成分として含有する。
他のエポキシ樹脂を併用する場合、本発明のエポキシ樹脂組成物中の全エポキシ樹脂成分に占める本発明のエポキシ樹脂の割合は30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、70質量%以上が更に好ましく、特に好ましくは100質量%(他のエポキシ樹脂を併用しない場合)である。ただし、本発明のエポキシ樹脂をエポキシ樹脂組成物の改質剤として使用する場合は、全エポキシ樹脂中で1〜30質量%となる割合で添加する。
(a)アミン系化合物 ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン及びナフタレンジアミン等
(b)酸無水物系化合物 無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸及びメチルヘキサヒドロ無水フタル酸等
(c)アミド系化合物 ジシアンジアミド、若しくはリノレン酸の2量体とエチレンジアミンより合成されるポリアミド樹脂等、
(e)その他イミダゾール類、BF3 −アミン錯体、グアニジン誘導体
他の硬化剤は単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。他の硬化剤を併用する場合、本発明のエポキシ樹脂組成物中の全硬化剤成分に占める本発明のフェノール樹脂等の割合は20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、70質量%以上が更に好ましく、特に好ましくは100質量%(他の硬化剤を併用しない場合)である。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、本発明のフェノール樹脂等を含む全硬化剤の使用量は、全エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して0.5〜2.0当量が好ましく、0.6〜1.5当量が特に好ましい。
硬化促進剤の使用量は、エポキシ樹脂100重量部当たり、通常0.2〜5.0重量部、好ましくは、0.2〜4.0重量部である。
本発明のエポキシ樹脂組成物が含有する無機充填材は、公知のものであれば何ら制限はない。
無機充填材の具体例としては、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化チタン、酸化亜鉛、炭化タングステン、アルミナ、酸化マグネシウム等の無機粉末充填材、合成繊維、セラミックス繊維等の繊維質充填材、着色剤等が挙げられる。これら無機充填材の形状は、粉末(塊状、球状)、単繊維、長繊維等いずれであってもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物における無機充填材の使用量は、エポキシ樹脂組成物中の樹脂成分100質量部に対して通常2〜1000質量部である。これら無機充填材は1種のみを使用しても、2種類以上を併用してもよい。
熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂の具体例としては、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、マレイミド樹脂、シアナート樹脂、イソシアナート化合物、ベンゾオキサジン化合物、ビニルベンジルエーテル化合物、ポリブタジエンおよびこの変性物、アクリロニトリル共重合体の変性物、インデン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリエチレン、ジシクロペンタジエン樹脂等が好ましく挙げられる。熱硬化性樹脂、または熱可塑性樹脂は本発明のエポキシ樹脂組成物中において60質量%以下を占める量が用いられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は従来知られているのと同様の方法で容易にその硬化物とすることが出来る。例えば、本発明のエポキシ樹脂組成物の必須成分であるエポキシ樹脂、硬化剤、並びに必要により硬化促進剤、配合剤、各種熱硬化性樹脂や各種熱可塑性樹脂等を、必要に応じて押出機、ニーダ又はロール等を用いて均一になるまで充分に混合して得られた本発明のエポキシ樹脂組成物を、溶融注型法あるいはトランスファー成型法やインジェクション成型法、圧縮成型法などによって成型し、更にその融点以上で2〜10時間加熱することにより本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物を得ることが出来る。前述の方法でリードフレーム等に搭載された半導体素子を封止することにより、本発明のエポキシ樹脂組成物を半導体封止用途に用いることができる。
上記のようにして得られるワニスをガラス繊維、カーボン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アルミナ繊維及び紙などの繊維基材に含浸させた後に加熱によって溶剤を除去すると共に、本発明のエポキシ樹脂組成物を半硬化状態とすることにより、本発明のプリプレグを得ることが出来る。尚、ここで言う「半硬化状態」とは、反応性の官能基であるエポキシ基が一部未反応で残っている状態を意味する。該プリプレグを熱プレス成型して硬化物を得ることが出来る。
なお、水酸基当量、エポキシ当量、軟化点、ICI溶融粘度は以下の条件で測定した。
・水酸基当量
JIS K−7236に記載された方法で測定し、単位はg/eq.である。
・エポキシ当量
JIS K−7236に記載された方法で測定し、単位はg/eq.である。
・軟化点
JIS K−7234に準拠した方法で測定し、単位は℃である。
・ICI溶融粘度
JIS K 7117−2に準拠した方法で測定し、単位はPa・sである。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながらレゾルシン435部、トルエン664部、リンタングステン酸20部を加え、撹拌下で80℃にまで昇温した。この中にアセトンを229部滴下したところ、反応液は激しく発熱した。同温度で5時間反応を続けたところ、白色結晶が析出した。続いて、フラスコにディーンシュタークを設置し、共沸により脱水しながら、120℃まで昇温したところ、白色結晶は溶解し均一になり、この状態でさらに10時間反応させた。反応終了後、リン酸2水素ナトリウム0.2部、30%水酸化ナトリウム2.5部を用いて中和し、さらにメチルイソブチルケトン500部を加えて、樹脂を溶解させた。続けて洗浄水が中性になるまで水洗を行い、得られた溶液から、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下にメチルイソブチルケトン等を留去することで本発明のフェノール樹脂(PH1)390部を得た。得られたフェノール樹脂(PH1)の水酸基当量は190g/eq.、軟化点は111℃、重量平均分子量は530であった。得られたフェノール樹脂(P1)のGPCの測定結果を下記図1に示す。一般式(2)と一般式(3)のピークの間に現れるピークの面積の総量は1.6面積%であった。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながらレゾルシン253部、トルエン387部、98%硫酸113部を加え、撹拌下で80℃にまで昇温した。この中にアセトン134部を1時間かけて滴下し、同温度のまま3時間反応を続けた。反応終了後、10%水酸化ナトリウムを用いて中和し、メチルイソブチルケトンを500部加えて、樹脂を溶解させた。続けて洗浄水が中性になるまで水洗を行い、得られた溶液から、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下にメチルイソブチルケトン等を留去することでフェノール樹脂238部(PH2)を得た。得られたフェノール樹脂(PH2)の水酸基当量は212g/eq.、軟化点は108℃、重量平均分子量は586であった。得られたフェノール樹脂(P2)のGPCの測定結果を下記図2に示す。一般式(2)と一般式(3)のピークの間に現れるピークの面積の総量は8.0面積%であった。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら実施例1で得られたフェノール樹脂(P1)336部、エピクロロヒドリン652部(4モル当量 対 フェノール樹脂)、メタノール42部を加え、撹拌下で溶解し、70〜75℃にまで昇温した。次いでフレーク状の水酸化ナトリウム75.4部を90分かけて分割添加した後、更に75℃で75分反応を行った。反応終了後,水洗を行い、油層からロータリーエバポレーターを用いて減圧下、過剰のエピクロルヒドリン等の溶剤類を留去した。残留物にメチルイソブチルケトン870部を加え溶解し、75℃にまで昇温した。撹拌下で30重量%の水酸化ナトリウム水溶液47.2部を加え、1時間反応を行った後、油層の洗浄水が中性になるまで水洗を行い、得られた溶液から、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下にメチルイソブチルケトン等を留去することで本発明のエポキシ樹脂(E1)389部を得た。得られたエポキシ樹脂(E1)のエポキシ当量は254g/eq.、軟化点73℃、150℃におけるICI溶融粘度は0.12Pa・s、重量平均分子量は544であった。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら比較例1で得られたフェノール樹脂(P2)238部、エピクロロヒドリン953部(9.2モル当量 対 フェノール樹脂)、メタノール62部を加え、撹拌下で溶解し、70〜75℃にまで昇温した。次いでフレーク状の水酸化ナトリウム46.4部を90分かけて分割添加した後、更に75℃で75分反応を行った。反応終了後、水洗を行い、油層からロータリーエバポレーターを用いて減圧下、過剰のエピクロルヒドリン等の溶剤類を留去した。残留物にメチルイソブチルケトン600部を加え溶解し、75℃にまで昇温した。撹拌下で30重量%の水酸化ナトリウム水溶液29.9部を加え、1時間反応を行った後、油層の洗浄水が中性になるまで水洗を行い、得られた溶液から、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下にメチルイソブチルケトン等を留去することでエポキシ樹脂(E2)272部を得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は276g/eq.、軟化点71℃、150℃におけるICI溶融粘度は0.15Pa・s、重量平均分子量は594であった。
表1の配合物の組成の欄に示す配合物を、ミキシングロールにて均一に混合し、エポキシ樹脂組成物を得た。この組成物を粉砕し、タブレットマシンでタブレットを得た。得られたタブレットをトランスファー成型機で成形し、10×4×90mmの試験片を成形した。この試験片を180℃×6時間、後硬化を行った。この試験片をクランプに垂直に保持し、バーナーの炎を19mmの青色炎に調節し、試験片の下端中央部に炎の9.5mmを10秒接炎する。接炎後バーナーを離して、燃焼継続時間を測定した。消炎後、直ちに10秒接炎した後、バーナーを離し、燃焼継続時間を測定した。各サンプル10回分の燃焼時間合計値を表1にあわせて示す。
尚、耐熱性はDMA(動的粘弾性測定)により評価し、測定装置にはTA−instruments製DMA−2980を用いた。
TPP:トリフェニルホスフィン(純正化学株式会社製)
Filler:球場シリカフィラー(株式会社龍森製 MSR−2212)
Claims (7)
- 下記式(1)で表されるカルボニル類と下記式(2)で表されるジヒドロキシベンゼン類を触媒存在下、反応させて得られるスピロクロマンオリゴマー構造を含有するフェノール樹脂であって、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの測定において、下記式(2)で表されるジヒドロキシベンゼン類のピークと下記式(3)で表される化合物のピークの間に現れるピークの面積の総量が5面積%以下であることを特徴とするスピロクロマンオリゴマー構造を含有するフェノール樹脂。
- 前記触媒としてヘテロポリ酸を用いた請求項1に記載のフェノール樹脂。
- 請求項1又は請求項2に記載のフェノール樹脂にエピハロヒドリンを反応させて得られるエポキシ樹脂。
- 請求項1又は請求項2に記載のフェノール樹脂と、エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物。
- 請求項3に記載のエポキシ樹脂と、硬化剤及び/または硬化促進剤を含有するエポキシ樹脂組成物。
- 請求項4又は請求項5に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
- 下記式(1)で表されるカルボニル類と下記式(2)で表されるジヒドロキシベンゼン類をヘテロポリ酸触媒存在下、反応させて得られるスピロクロマンオリゴマー構造を含有するフェノール樹脂であって、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの測定において、下記式(2)で表されるジヒドロキシベンゼン類のピークと下記式(3)で表される化合物のピークの間に現れるピークの面積の総量が5面積%以下であることを特徴とするスピロクロマンオリゴマー構造を含有するフェノール樹脂の製造方法。
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