JPH09316160A - 膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物 - Google Patents

膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物

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JPH09316160A
JPH09316160A JP8153255A JP15325596A JPH09316160A JP H09316160 A JPH09316160 A JP H09316160A JP 8153255 A JP8153255 A JP 8153255A JP 15325596 A JP15325596 A JP 15325596A JP H09316160 A JPH09316160 A JP H09316160A
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polyurethane resin
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六雄 斎藤
Kaoru Hamaguchi
薫 濱口
Toshiro Shimada
寿郎 島田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血液処理器や浄水器等に用いられる膜モジュ
ールのシール材用として好適な、耐熱性に優れ、且つ溶
出物量が少ない注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物の
提供。 【解決手段】 ポリイソシアネート成分(A)からなる
主剤と、ポリオール成分(B)からなる硬化剤とからな
るポリウレタン樹脂形成性組成物において、該(B)の
少なくとも一部としてビスフェノール類のアルキレンオ
キサイド付加物および/またはそのひまし油脂肪酸エス
テルを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は注型用ポリウレタン
樹脂形成性組成物に関し、更に詳しくは血液処理器、浄
水器などに用いられる膜モジュールのシール材用として
好適な注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、膜モジュールのシール材を目的と
したポリウレタン樹脂形成性組成物としては、芳香族ポ
リイソシアネートとひまし油系ポリオールとからなるポ
リイソシアネート成分からなる主剤と、ひまし油系ポリ
オールおよび3級アミノ基含有ポリオールからなる硬化
剤とからなるものが知られている(特開平5−2471
65号公報など)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の組成物を硬化させて得られる樹脂は耐熱性が不十分で
あるという問題点があった。本発明の目的は、硬化物の
耐熱性が良好でしかも硬化物からの溶出物量が少なく安
全性の高い膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂
形成性組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討の結果、本発明に到達した。すな
わち本発明は、ポリイソシアネート成分(A)からなる
主剤とポリオール成分(B)からなる硬化剤とからなる
ポリウレタン樹脂形成性組成物において、該(B)の少
なくとも一部が、下記一般式(1)
【0005】
【化3】
【0006】{式中、Xは−CH2−、−CH(CH3
−、−C(CH32− 、−(CH3)C(C25)−、
−C(CF32−、−(CH3)C(C65)−または
−SO2−を表し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基
[但し、m個の(AO)とn個の(AO)とは同一でも
異なっていてもよく、(AO)mまたは(AO)nが2種
以上の異なるオキシアルキレン基で構成される場合の結
合形式はブロックまたはランダムのいずれでもよい。]
を表し、mおよびnはそれぞれ独立に0または1〜10
の整数を表す。}で示される化合物(B1)および/ま
たは該(B1)のひまし油脂肪酸エステル(B2)であ
ることを特徴とする膜モジュールのシール材用ポリウレ
タン樹脂形成性組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリイソシアネー
ト成分(A)は、有機ポリイソシアネートとポリオール
とからの末端イソシアネート基プレポリマーまたは該プ
レポリマーと有機ポリイソシアネートとの混合物からな
る。
【0008】上記有機ポリイソシアネートとしては、例
えばトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニル
メタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソ
シアネート等の芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレ
ンジイソシアネート(HDI)、1−イソシアナト−3
−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロ
ヘキサン(IPDI)、ビス(4−イソシアナトシクロ
ヘキシル)メタン(水添MDI)等の脂肪族および/ま
たは脂環族ジイソシアネート;これらのジイソシアネー
トの変性体(カーボジイミド変性体、イソシアヌレート
変性体、ウレトジオン変性体、ウレトイミン変性体、ビ
ュレット変性体、ウレア変性体など);ポリメリックジ
イソシアネート(ポリメリックMDI、ポリメリックT
DIなど)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられ
る。これらのうち好ましいものは芳香族ジイソシアネー
ト、脂肪族ジイソシアネートおよびこれらの変性体であ
り、特に好ましいものはMDI、HDIおよびこれらの
変性体である。
【0009】上記ポリオールとしては、例えば、ひまし
油系ポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステ
ルポリオール、ポリカーボネートポリオール、低分子量
多価アルコールおよびこれらの2種以上の混合物が挙げ
られる。ひまし油系ポリオールとしては、ひまし油、部
分脱水ひまし油、部分アシル化ひまし油、ひまし油脂肪
酸エステル[ひまし油脂肪酸とポリオール(エチレング
リコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリ
メチロールプロパン等の多価アルコール;ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテ
トラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール;
ポリカプロラクトンポリオール等)とのエステル化物]
等が挙げられる。ポリエーテルポリオールとしては、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リオキシテトラメチレングリコールなどが挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、 ポリカルボン酸
(アジピン酸、アゼライン酸、マレイン酸、フタル酸、
イソフタル酸等)と低分子量多価アルコール(エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール等)とからの縮合ポ
リエステルポリオールおよび多価アルコール(エチレン
グリコール、トリメチロールプロパン等)を開始剤とし
てラクトン(ε−カプロラクトン、δ−カプロラクトン
等)の開環重合により得られるポリラクトン系ポリエス
テルポリオールなどが挙げられる。ポリカーボネートポ
リオールとしては、低分子量ジオール(1,6−ヘキサ
ンジオール等)とジアルキルおよび/またはジアリルカ
ーボネート(ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボ
ネート等)との縮合反応生成物などが挙げられる。低分
子量多価アルコールとしては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロ
パン等が挙げられる。これらのポリオールのうち好まし
いものはひまし油系ポリオールおよびポリエーテルポリ
オールであり、特に好ましいものはひまし油系ポリオー
ルである。
【0010】上記末端イソシアネート基プレポリマー
は、有機ポリイソシアネートとポリオールとを、NCO
/OH比(当量比)が通常1.5〜20、好ましくは2
〜10で反応させて得られる。反応温度は通常30〜1
50℃であり、反応時間は通常3〜10時間である。該
プレポリマーを得るための反応方法はワンショット法ま
たは多段法のいずれでもよい。
【0011】本発明におけるポリイソシアネート成分
(A)のイソシアネート基含有量は、通常5〜 30重
量%、好ましくは10〜25重量%である。
【0012】本発明におけるポリオール成分(B)は、
前記一般式(1)で示される化合物(B1)および/ま
たは該(B1)のひまし油脂肪酸エステル(B2)を必
須に含有する。(B1)は、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、ビスフェノールE、ビスフェノールAF、
ビスフェノールAP、ビスフェノールSなどから選ばれ
る1種以上のビスフェノール類に、炭素数2〜4のアル
キレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオ
キサイド、1,2−、2,3−、1,3−もしくは1,
4−ブチレンオキサイド等)の1種または2種以上を
(共)付加させることにより得られる化合物である。2
種以上のアルキレンオキサイドを共付加させる場合の付
加形式は、ブロックまたはランダムのいずれでもよい
が、速い硬化速度が得られる点で、末端水酸基は第1級
水酸基であることが好ましい。前記一般式(1)におい
て、mおよびnはそれぞれ独立に通常0または1〜1
0、好ましくは1〜5、さらに好ましくは1〜4の整数
である。mまたはnが10を越えると硬化物の耐熱性が
不十分となる。
【0013】上記(B1)の好ましい具体例としては、
例えば下記のものが挙げられる。
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】本発明における該(B1)のひまし油脂肪
酸エステル(B2)は、(B1)1モルと、ひまし油脂
肪酸を通常1〜2モル、好ましくは1モルとを縮合反応
させて得られる化合物である。該(B2)は、イソシア
ネート成分(A)とポリオール成分(B)との相溶性を
一層向上させる効果を与える。
【0020】本発明におけるポリオール成分(B)中
の、(B1)または(B2)に由来する下記一般式
(2)
【0021】
【化9】
【0022】[式中、Xは一般式(1)と同様であ
る。]で示されるビスフェノール残基の含有量は、通常
少なくとも1重量%、好ましくは2重量%以上、特に好
ましくは3重量%以上である。該ビスフェノール残基の
含有量が1重量%未満では硬化物の耐熱性が不十分とな
る。
【0023】本発明におけるポリオール成分(B)とし
て、(B1)および/または(B2)と共に、必要によ
り他のポリオールを併用することができる。該他のポリ
オールとしては、例えば、ひまし油系ポリオール、ポリ
エーテルポリオール、ポリエステルポリオールおよびこ
れらの2種以上の混合物が挙げられる。ひまし油系ポリ
オールとしては、ひまし油、部分脱水ひまし油、部分ア
シル化ひまし油、ひまし油脂肪酸エステル[ひまし油脂
肪酸とポリオール(エチレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の
低分子量多価アルコール;ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレング
リコール等のポリエーテルポリオール;ポリカプロラク
トンジオール等。)とのエステル化物。]等が挙げられ
る。ポリエーテルポリオールとしては、例えばポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキ
シテトラメチレングリコールなどが挙げられる。ポリエ
ステルポリオールとしては、 ポリカルボン酸(アジピ
ン酸、アゼライン酸、マレイン酸、フタル酸、イソフタ
ル酸等)と低分子量多価アルコール(エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール等)とからの縮合ポリエステ
ルポリオールや、低分子量多価アルコール(エチレング
リコール、トリメチロールプロパン等)を開始剤として
ラクトン(ε−カプロラクトン、δ−カプロラクトン
等)の開環重合により得られるポリラクトン系ポリエス
テルポリオールなどが挙げられる。これらポリオールの
うち好ましいものは、ひまし油系ポリオールおよびポリ
エーテルポリオールであり、特に好ましいものはひまし
油系ポリオールである。
【0024】さらに、硬化速度を速めるために、必要に
より3級アミノ基含有ポリオールを併用することができ
る。該3級アミノ基含有ポリオールとしては、トリエタ
ノールアミン、アルキレンジアミンのアルキレンオキサ
イド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドな
ど)付加物、ポリアルキレンポリアミンのアルキレンオ
キサイド付加物等が挙げられる。これらのうち好ましい
ものはアルキレンジアミンおよびポリアルキレンポリア
ミンのアルキレンオキサイド付加物であり、特に好まし
いものはN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロ
キシプロピル)エチレンジアミンおよびN,N,N’,
N’,N”−ペンタキス(2−ヒドロキシプロピル)ジ
エチレントリアミンである。
【0025】本発明におけるポリオール成分(B)の平
均水酸基価は、通常80〜400、好ましくは150〜
300である。
【0026】本発明の組成物において、(A)からなる
主剤と(B)からなる硬化剤とを混合して注型するとき
のNCO/OH当量比は、通常0.5〜2.0、好まし
くは0.8〜1.5である。該当量比が0.5未満では
硬化物の硬度が不十分となり、2.0を超えると硬化物
からの溶出物量が増加するので好ましくない。
【0027】本発明の組成物を用いて常温で注型した時
のゲル化時間は通常5〜60分であり、最終到達硬度の
90%の硬度発現までの時間は、常温で通常12時間〜
120時間を要するが、養生温度を高く(40〜70
℃)することにより更に時間を短縮することができる。
【0028】本発明の組成物の使用方法は特に限定され
ないが、一例として血液処理器用に用いる場合の使用例
を以下に示す。先ず、予め(A)からなる主剤と(B)
からなる硬化剤とをそれぞれ別個に調製し、各々減圧脱
泡(例えば20mmHg×2時間)する。次いで主剤と
硬化剤を所定のNCO/OH当量比となるように計量し
て混合する。この混合液を用いて遠心注型(成型)法に
より中空糸を容器(ポリカーボネート樹脂、アクリロニ
トリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン−
ブタジエン樹脂などからなる)に埋封する。遠心注型
(成型)法の例は特公昭57−58963号公報明細書
等に記載されている。埋封される中空糸としては一般
に、通常5〜80重量%のグリセリンを含む、セルロー
ス系、アクリル系、ポリビニルアルコール系、ポリアミ
ド系、ポリスルホン系等の中空糸が使用される。混合液
は注入後5分〜60分でゲル化し、モジュールを注型
(成型)機から取り出すことができる。45℃で2日間
程度養生を行い硬化を完了させる。その後、オートクレ
ーブを使用して通常121℃で30分間の蒸気加熱によ
り滅菌処理を行い製品化する。滅菌処理は蒸気以外の方
法、たとえばエチレンオキサイドガス処理又はγ線照射
等によっても実施することができる。
【0029】本発明の組成物は、注型硬化後の硬化物が
高温でも高い硬度を維持し、耐熱性に優れており、高圧
蒸気法で滅菌を行う血液処理器(中空糸型、膜型もしく
はコイル型の、人工腎臓、血奬分離用モジュールな
ど)、各種の工業用浄水器、風呂水循環浄化装置、限外
ろ過膜(中空糸型、スパイラル型など)などの膜モジュ
ールのシール材用に好適である。本発明の組成物を硬化
させて得られる硬化物は、中空糸への付着性もきわめて
良好であり、硬化物および中空糸接着部分からの溶出物
量も少ない。また樹脂強度が優れているため、切断加工
した場合に平滑な切断面が容易に得られる。
【0030】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下に
おいて「%」は重量%を示す。
【0031】実施例1 攪拌機、温度計および窒素導入管を付した2L容積の4
つ口フラスコに、MDI(BASFジャパン製「ルプラ
ネートMI」)650.0gとひまし油脂肪酸のポリプ
ロピレングリコールエステル(伊藤製油製「URIC
H−53」)350.0gを仕込み、窒素気流下攪拌し
ながら70〜80℃に加熱し4時間反応させた。得られ
たもののNCO含量は19.6%、粘度は800mPa
・s/25℃であった。このものを主剤(A−1)とす
る。
【0032】(A−1)を調製した反応容器と同様の反
応容器にN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロ
キシプロピル)エチレンジアミン150.0gとひまし
油(豊国製油製「ELA−DR」)765.0gおよび
下記化学式
【0033】
【化10】
【0034】で示される化合物(B1−1)85.0g
を仕込み、40〜50℃で約30分間攪拌し均一に混合
した。得られたものの水酸基価は260、粘度は1,2
70mPa.s/25℃、ビスフェノール残基含有量は
4.7%であった。このものを硬化剤(B−1)とす
る。
【0035】(A−1)100gに(B−1)96gを
配合し、10秒間攪拌混合したものについて、混合初期
粘度およびゲル化時間を測定した。さらに、ゲル化した
ものを45℃で2日間養生したものについて硬度を測定
した。これらの評価結果を表1に示す。別途(A−1)
100gに(B−1)96gを配合し、10秒間攪拌混
合したものを、30%のグリセリンを含む中空糸をポリ
カーボネート製容器に挿入したものに注入、遠心注型
(成型)した。これを45℃で2日間養生した後、中空
糸接着部分の溶出物量を測定した結果を表1に示す。
【0036】実施例2 実施例1で用いた反応容器と同様の反応容器に、N,
N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピ
ル)エチレンジアミン150.0gとひまし油625.
0gおよび下記化学式
【0037】
【化11】
【0038】で示される化合物のひまし油脂肪酸モノエ
ステル(B2−1)225.0gを仕込み、40〜50
℃で約30分間攪拌し均一に混合した。得られたものの
水酸基価は251、粘度は1,510mPa.s/25
℃、ビスフェノール残基含有量は7.0%であった。こ
のものを硬化剤(B−2)とする。
【0039】実施例1の(A−1)100gに(B−
2)101gを配合し、実施例1と同様に、混合初期粘
度およびゲル化時間を測定した。さらに、ゲル化したも
のを45℃で2日間養生したものについて硬度を測定し
た。これらの評価結果を表1に示す。別途(A−1)1
00gに(B−2)101gを配合し、実施例1と同様
に、遠心注型(成型)した。これを45℃で2日間養生
した後、中空糸接着部分の溶出物量を測定した結果を表
1に示す。
【0040】比較例1 実施例1で用いた反応容器と同様の反応容器に、N,
N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピ
ル)エチレンジアミン150.0gとひまし油(豊国製
油製「ELA−DR」)850.0gを仕込み、40〜
50℃で約30分間攪拌し均一に混合した。得られたも
のの水酸基価は250、粘度は1,160mPa.s/
25℃であった。このものを硬化剤(B−3)とする。
【0041】実施例1の(A−1)100gに上記(B
−3)100gを配合し、実施例1と同様に、混合初期
粘度およびゲル化時間を測定した。さらに、ゲル化した
ものを45℃で2日間養生したものについて硬度を測定
した。これらの評価結果を表1に示す。別途(A−1)
100gに(B−3)100gを配合し、実施例1と同
様に、遠心注型(成型)した。これを45℃で2日間養
生後した後、中空糸接着部分の溶出物量を測定した結果
を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】試験法は以下の通りである。 混合初期粘度:主剤と硬化剤を25℃で混合したもの
の、混合開始から1分後の粘度を示す。 ゲル化時間:主剤と硬化剤を25℃で混合したものの粘
度が、5万mPa・sに到達するまでの時間を示す。 硬度:45℃で2日間養生した硬化物の表面に、JIS
−A硬度計を押し付け10秒後の値を測定する。 溶出物量:45℃で2日間養生し硬化させたモジュール
1本分の中空糸接着部分を切取り、1cm角に切断す
る。これに脱イオン水200mlを加え、40℃で2時
間緩やかに振とう抽出する。放冷後、上澄み液1.0m
lをとり、脱イオン水を加えて正確に50mlとする。
この液を試験液として、脱イオン水を対照として、波長
280〜240nmにおける最大吸光度を測定する。
(透析型人工腎臓装置承認基準[厚生省薬務局長通知4
94号]に規定された溶出物試験法。)
【0044】
【発明の効果】本発明の膜モジュールのシール材用ポリ
ウレタン樹脂形成性組成物は、下記の効果を有する。 (1)注型硬化後の硬化物が高温でも高い硬度を維持
し、高温条件下でも変型が少ない。 (2)注型硬化後の硬化物からの溶出物量が極めて少な
い。 上記効果を奏することから本発明の組成物は、高圧蒸気
法で滅菌を行う血液処理器(中空糸型、膜型もしくはコ
イル型の、人工腎臓、血奬分離用モジュールなど)、人
工臓器(人工肺等)、各種の工業用浄水器、風呂水循環
浄化装置、限外ろ過膜(中空糸型、スパイラル型など)
などの膜モジュールのシール材用として極めて有用であ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年5月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】本発明におけるポリオール成分(B)とし
て、(B1)および/または(B2)と共に、必要によ
り他のポリオールを併用することができる。該他のポリ
オールとしては、例えば、ひまし油系ポリオール、ポリ
エーテルポリオール、ポリエステルポリオールおよびこ
れらの2種以上の混合物が挙げられる。ひまし油系ポリ
オールとしては、ひまし油、部分脱水ひまし油、部分ア
シル化ひまし油、ひまし油脂肪酸エステル[ひまし油脂
肪酸とポリオール(エチレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の
低分子量多価アルコール;ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレング
リコール等のポリエーテルポリオール;ポリカプロラク
トンジオール等)とのエステル化物]等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えばポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテ
トラメチレングリコールなどが挙げられる。ポリエステ
ルポリオールとしては、ポリカルボン酸(アジピン酸、
アゼライン酸、マレイン酸、フタル酸、イソフタル酸
等)と低分子量多価アルコール(エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール等)とからの縮合ポリエステルポ
リオールや、低分子量多価アルコール(エチレングリコ
ール、トリメチロールプロパン等)を開始剤としてラク
トン(ε−カプロラクトン、δ−カプロラクトン等)の
開環重合により得られるポリラクトン系ポリエステルポ
リオールなどが挙げられる。これらポリオールのうち好
ましいものは、ひまし油系ポリオールおよびポリエーテ
ルポリオールであり、特に好ましいものはひまし油系ポ
リオールである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/10 C09K 3/10 D

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイソシアネート成分(A)からなる
    主剤と、ポリオール成分(B)からなる硬化剤とからな
    るポリウレタン樹脂形成性組成物において、該(B)の
    少なくとも一部が、下記一般式(1) 【化1】 {式中、Xは−CH2−、−CH(CH3)−、−C(C
    32− 、−(CH3)C(C25)−、−C(C
    32−、−(CH3)C(C65)−または−SO2
    を表し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基[但し、m個
    の(AO)とn個の(AO)とは同一でも異なっていて
    もよく、(AO)mまたは(AO)nが2種以上の異なる
    オキシアルキレン基で構成される場合の結合形式はブロ
    ックまたはランダムのいずれでもよい。]を表し、mお
    よびnはそれぞれ独立に0または1〜10の整数を表
    す。}で示される化合物(B1)および/または該(B
    1)のひまし油脂肪酸エステル(B2)であることを特
    徴とする膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形
    成性組成物。
  2. 【請求項2】 (B1)の末端水酸基が、第1級水酸基
    である請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 (B)中の、下記一般式(2) 【化2】 [式中、Xは一般式(1)と同様である。]で示される
    ビスフェノール残基の含有量が、少なくとも1重量%で
    ある請求項1または2記載の組成物。
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