JPH09315919A - 食品・化粧品の防腐方法 - Google Patents

食品・化粧品の防腐方法

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JPH09315919A
JPH09315919A JP8153268A JP15326896A JPH09315919A JP H09315919 A JPH09315919 A JP H09315919A JP 8153268 A JP8153268 A JP 8153268A JP 15326896 A JP15326896 A JP 15326896A JP H09315919 A JPH09315919 A JP H09315919A
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JP
Japan
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persimmon
food
juice
astringent
extract
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JP8153268A
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English (en)
Inventor
Kunimori Torii
國司 鳥居
Ryozo Matsuda
良蔵 松田
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RIRIISU KAGAKU KOGYO KK
Original Assignee
RIRIISU KAGAKU KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、食品・化粧品に使用できる安全性
及び効果の優れた、天然物成分を用いた防腐方法を提供
することを目的とする。 【解決手段】 柿果実搾汁液又は柿渋又はこれらの抽出
物を有効成分として含有させることを特徴とする、食品
・化粧品の防腐方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然物由来の成分
による食品及び化粧品の防腐方法に関し、特に、柿果実
より得られる成分による食品及び化粧品の防腐方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】化粧品、食品等の分野において、従来よ
り防腐目的で抗菌剤(防腐剤)としてパラオキシ安息香
酸エステル類、安息香酸、ソルビン酸等の化学合成品が
食品、化粧品その他種々の製品に汎用されている。しか
しこれらの化学合成になる防腐剤は、化粧品等への添加
につき、表示義務その他様々の法的規制の下に置かれて
いることから分かる通り、毒性、皮膚刺激性、アレルギ
ー性等との関連において安全面に必ずしも問題がない分
けではない。このため従来より、一層安全性の高い防腐
剤が求められてきた。また、健康に対する近年の消費者
意識の高まりに伴い、従来の合成の防腐剤が敬遠され
て、より安全な天然物由来の抗菌剤の使用がより一層求
められる傾向にある。
【0003】これらの要求に対応するため、様々な天然
防腐剤が研究・開発されてきたが、これまで開発された
天然の抗菌性物質は、抗菌力が弱い、抗菌スペクトルが
狭い、又は特有の臭気がある等の問題を伴い、合成の防
腐剤に代わりうるものとして実用化されたものは殆ど見
られない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安全性に優
れ、且つ従来の天然防腐剤に比してより実用的価値の高
い、食品・化粧品の防腐方法を提供することを目的とす
る。
【0005】特公平3−61457号には、分画処理し
ない柿果実搾汁液自体、又は該搾汁液から糖分を除去し
た無糖搾汁液、またはそれらの脱水濃縮物を含有する脱
・消臭製剤が記載されている。本発明者らは、柿の有用
性を更に検討したところ、柿汁が水溶液中又は水分を含
有する各種の組成物中において、広い抗菌スペクトルを
有する優れた抗菌作用を発揮することを見出し、これに
基づき本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、柿果
実搾汁液又は柿渋又はこれらの抽出物を有効成分として
含有させることを特徴とする、食品・化粧品の防腐方法
を提供する。
【0007】本発明はまた、柿果実搾汁液又は柿渋から
得られるタンニン及び/又はポリフェノールを有効成分
として含有させることを特徴とする、食品・化粧品の防
腐方法を提供する。
【0008】更に本発明は、柿果実搾汁液又は柿渋又は
これらの抽出物又はこれらに含まれるタンニン及び/又
はポリフェノールを防腐のための有効成分として含有さ
せたことを特徴とする、化粧品及び食品をも提供する。
【0009】本発明において原料として用いられる柿と
しては、タンニン及びポリフェノールを多く含有するた
め未熟柿果実又は渋柿が好ましい。
【0010】また、好ましくは、柿果実搾汁液又は柿渋
又はこれらの抽出物又はこれらに含まれるタンニン及び
/又はポリフェノールは、それらの量が食品又は化粧品
中に0.001 〜20重量%になるように添加される。
【0011】また柿果実搾汁液又は柿渋からの好ましい
抽出方法の例を次に示す。未熟柿10kgを圧搾機にかけ
て搾汁液5kgを得、これを減圧下で脱水し、粉状物60
0 gを得る。又は未熟柿1kgを圧搾機にかけて得られ
る搾汁液物500 gを6か月間密閉保存し、発酵により糖
分を取り除いた後に減圧下脱水し、紛状物450 gを得
る。
【0012】天然物である柿果実搾汁液、柿渋又はこれ
らの抽出物による食品及び化粧品の防腐方法は、合成品
によるものに比して安全性に優れており、しかも抗菌ス
ペクトルが広く且つ効果が強いことから有用性が高い。
次に抗菌力試験の成績を示す。
【0013】〔抗菌力試験〕 (1)被検菌:一般細菌(Bacillus属)、真菌(Penici
llium 属)、及び緑膿菌 (2)使用培地 a)一般細菌用:ブレインハートインフュジョン寒天培
地(栄研化学(株)) b)真菌用:ポテトデキストロース寒天培地(栄研化学
(株)) c)緑膿菌用:NAC寒天培地(栄研化学(株)) (3)試料 a)調製方法:未熟柿10kgを圧搾機にかけて搾汁液5
kgを得、これを減圧下に脱水し粉状物600 gを得た
(未熟柿1kgを圧搾機にかけて得られる搾汁液物500
gを6か月間密閉保存し、発酵により糖分を取り除いた
後に減圧下脱水し粉状物を得てもよい)。該試料は、こ
の調製方法により得られた抽出物10gを精製水90gに溶
解したものである。 (4)試験方法 各上記の菌につき、滅菌水にて102 個/mL乃至109
/mLまでの希釈系列溶液を調製し、各菌液にに対して
試料を3%の濃度に添加し、25±5℃に維持した。試料
添加の3日後、各菌液をそれぞれ対応する培地に各1m
L塗抹し、一般細菌及び緑膿菌は37℃にて5日間、真菌
は25℃にて7日間、それぞれ培養した後、菌数を測定し
た。 (5)結果を次に示す a)一般細菌
【0014】
【表1】
【0015】b)真菌
【0016】
【表2】
【0017】c)緑膿菌
【0018】
【表3】
【0019】〔最小発育阻止濃度(MIC)の測定〕 (1)試験菌株 a)大腸菌(Escherichia coli IFO 12734) b)緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa IFO 13275) c)黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus IFO 1273
2) (2)増殖用培地 大腸菌及び黄色ブドウ球菌にはMueller Hinton Broth
(Difco)、緑膿菌には0.4 %硝酸カリウム加 Mueller Hi
nton Broth を用いた。 (3)感受性測定用培地 何れの菌についても、Mueller Hinton Broth (Difco)を
使用した。 (4)感受性測定用平板の調製 滅菌水により上記試料の希釈系列溶液を調製し、溶解後
約50℃に保った感受性測定用培地にこの希釈系列溶液を
それぞれ1/9量加えて十分に混合後、シャーレに分注
し、固化させて感受性測定用平板とした。 (5)接種用菌液の調製 各試験菌株を増殖用培地中35℃にて18〜20時間培養後、
Mueller Hinton Brothを用いて菌数が約106 個/mLと
なるように調製した。 (6)培養 接種用菌液を感受性測定用平板にプラスチック製ループ
(内径1mm)で2cm程度画線塗抹し、35℃にて18〜
20時間培養した。 (7)測定結果 各菌に対する最小発育阻止濃度(MIC)は次の通りで
あった。
【0020】
【表4】
【0021】
【実施例】以下に本発明の典型的な実施例を示す。なお
使用する柿抽出液は、未熟柿(例えば10kg)を圧搾機
にかけて搾汁液(例えば5kg)を得これを減圧下に脱
水して得られる粉状物(例えば600 g)又は未熟柿(例
えば1kg)を圧搾機にかけて得られる搾汁液物(例え
ば500 g)を6か月間密閉保存し発酵により糖分を取り
除いた後に減圧下脱水して得られる紛状物を用い、この
10重量部を精製水90重量部に溶解させることにより調製
する。
【0022】〔実施例1〕 ローション 次の成分を常法により混合して美白を目的としたローシ
ョンを製造した。 1,3−ブチレングリコール 4.00重量% グリセリン 4.00重量% エタノール 5.00重量% アスコルビン酸 0.50重量% ヒアルロン酸 0.10重量% プラセンタエキス 0.30重量% 柿抽出液 1.00重量%精製水 85.10 重量%
【0023】〔実施例2〕 クリーム 次の成分を用い、常法によりシワの予防を目的とするク
リームを製造した。 モノラウリン酸ポリオキシエチレン ソルビタン(20E.O.) 1.50重量% テトラオレイン酸ポリオキシエチレン ソルビット(60E.O.) 2.00重量% 自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 3.00重量% サラシミツロウ 4.50重量% ステアリン酸 3.00重量% 流動パラフィン70 10.00 重量% スクワラン 5.00重量% 1,3−ブチレングリコール 6.00重量% 水溶性コラーゲン 0.50重量% 水溶性エラスチン 0.50重量% コンドロイチン硫酸ナトリウム 0.20重量% 柿抽出液 2.00重量%精製水 61.80 重量%
【0024】〔実施例2〕 チーズケーキ 次の成分を用いて常法によりチーズケーキを製造した。
この柿抽出液を0.3 %含有するこのチーズケーキは1週
間以上日持ちすることが確認された。 クリームチーズ 200 g 砂糖 70 g 卵 2個 生クリーム 100 mL 薄力粉 30 g柿抽出液 1.2 mL
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 7/00 A61K 7/00 K 7/48 7/48

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】柿果実搾汁液又は柿渋又はこれらの抽出物
    を有効成分として含有させることを特徴とする、食品・
    化粧品の防腐方法。
  2. 【請求項2】柿果実搾汁液又は柿渋から得られるタンニ
    ン及び/又はポリフェノールを有効成分として含有させ
    ることを特徴とする、食品・化粧品の防腐方法。
  3. 【請求項3】柿果実搾汁液又は柿渋又はこれらの抽出物
    又はこれらに含まれるタンニン及び/又はポリフェノー
    ルを防腐のための有効成分として含有させたことを特徴
    とする、化粧品又は食品。
  4. 【請求項4】該柿果実が未熟柿果実又は渋柿である、請
    求項1の方法。
  5. 【請求項5】該柿果実が未熟柿果実又は渋柿である、請
    求項3の食品又は化粧品。
  6. 【請求項6】柿果実搾汁液又は柿渋又はこれらの抽出物
    又はこれらに含まれるタンニン及び/又はポリフェノー
    ルを、該タンニン及び/又はポリフェノールの量が該食
    品又は化粧品中に0.001 〜20重量%になるように含有さ
    せることを特徴とする、請求項1、2及び4の何れかの
    方法。
  7. 【請求項7】柿果実搾汁液又は柿渋又はこれらの抽出物
    又はこれらに含まれるタンニン及び/又はポリフェノー
    ルを、該タンニン及び/又はポリフェノールの量が該食
    品又は化粧品中に0.001 〜20重量%になるように含有さ
    せたことを特徴とする、請求項3又は5の食品又は化粧
    品。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003082384A (ja) * 2001-09-12 2003-03-19 Ogawa & Co Ltd 香気劣化抑制剤及び香気劣化抑制方法
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