JPH09315904A - 分解性被膜で被覆された農薬粒剤 - Google Patents

分解性被膜で被覆された農薬粒剤

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JPH09315904A
JPH09315904A JP8156094A JP15609496A JPH09315904A JP H09315904 A JPH09315904 A JP H09315904A JP 8156094 A JP8156094 A JP 8156094A JP 15609496 A JP15609496 A JP 15609496A JP H09315904 A JPH09315904 A JP H09315904A
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JP
Japan
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water
pesticide
time
coating
granules
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JP8156094A
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English (en)
Inventor
Shigetoshi Kimoto
成年 木元
Michiyuki Ashihara
通之 芦原
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一定期間有効成分を放出させず、該一定期間
後に徐々に該成分を放出させることができる一層の被膜
からなる被覆農薬粒剤およびその放出制御方法を提供す
ること。 【解決手段】 水に難溶性または不溶性の生分解性高分
子とオレフィンの重合体またはその共重合体を主成分と
する樹脂被膜により、1種以上の水膨潤性物質と水溶性
農薬活性成分からなる農薬粒剤を被覆してなる時限崩壊
型被覆農薬粒剤。 【効果】 被膜が分解性を有することにより、確実に農
薬活性成分が放出され、放出終了後に被膜残渣が消失す
る時限崩壊型農薬粒剤を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圃場に施用後一定
期間水溶性農薬活性成分を放出させず、該一定期間経過
後に農薬活性成分を放出させることができる被覆農薬粒
剤に関する。
【0002】
【背景技術】近年、農作物の病害虫の防除および除草に
おいて、散布時の省力化と安全性の面から農薬粒剤の使
用が好まれ、殺虫、殺菌、除草等の各分野に利用されて
いる。このような農薬粒剤を製造する方法としては、一
般的に、(1)鉱物質微粉に農薬活性成分、バインダー
および必要に応じて各種の補助剤を加え、水で練り合わ
せ細孔より押し出し、乾燥して造粒する押し出し造粒
法、(2)鉱物質等よりなる無活性粒体に対し、液体状
の農薬活性成分を含浸させる含浸法、(3)鉱物質等よ
りなる無活性粒体の表面に、農薬活性成分をバインダー
で付着させる被覆法の3種類の製造法が知られており、
利用分野によって上記の方法が適宜選択されている。し
かし、(1)の押し出し造粒法や(2)の含浸法により
得られる農薬粒剤を水中で施用すると、用いる農薬活性
成分の水溶解度が高い場合、短時間で農薬活性成分が水
中に溶出してしまい、高濃度の農薬活性成分が農作物に
対して薬害を生じさせたり、農薬効果の持続時間が短か
くなるという欠点を有していた。さらに、環境汚染の原
因となる恐れもあった。また、(3)の被覆法により得
られる農薬粒剤は、無活性粒体の表面に農薬活性成分が
高濃度に分布しているために、農作物に対する薬害が発
生し易いという欠点を有していた。これら問題点を解決
すべく、農薬粒剤を樹脂被膜で被覆した被覆農薬粒剤が
各種提案されている。これらなかで主な被膜材料として
は、特公昭64−5002号公報で開示されている熱
可塑性樹脂、特開昭54−89034号公報で開示さ
れているポリスチレン、5%に至るまでの単量体を含有
するスチレン共重合体、ポリスチレン/ポリエステル、
エチレン/酢酸ビニル共重合体および尿素/ホルムアル
デヒドから選ばれたもの、特開平6−9303号公報
で開示されている高吸水膨潤性物質、オレフィン系重合
体(多層)、特開平6−9304号公報で開示されて
いるアルカリ物質、オレフィン系樹脂およびアルカリ水
可溶性重合体との混合物(多層)、特開平6−728
05号公報で開示されているアルカリ物質、縮合系重合
体およびアルカリ水可溶性重合体との混合物(多層)、
特開平6−80514号公報で開示されている高吸水
膨潤性物質、縮合系重合体(多層)、特開平5−16
3091号公報で開示されているガラス転移温度の異な
る高分子ラテックス(多層)等が挙げられるが、いずれ
も満足な性能を有するものは得られていない。例えば、
の方法は、農薬活性成分の安全性向上に効果があり、
水溶性が大きく蒸散性の大きい農薬活性成分の徐放化に
効果がある。しかし、このような被膜の浸透による溶出
制御では累積溶出率が100%に近づくにつれて溶出速
度が極端に下がり、被膜の中の農薬活性成分を完全に抜
くことは極めて困難である。このことは、農作物が収穫
された後でも、被膜の中に農薬活性成分が残存している
ため農薬自体の有効使用効率が低下したり、安全性が悪
化したりする等の問題点があったことを示している。徐
放化技術としては溶出を被膜で制御する方法以外に種々
提案されており、コスト的にはの方法は不利であっ
た。の方法は性能がより劣るばかりか性能の基本と
なる放出制御について不明な点が多く、単なる徐放性を
目指すのであればコスト高につながる被覆は不要であ
る。〜の方法は多層被覆によって被膜を形成してい
るものであるが、これでは一層被覆と比べて多くの製造
工程を必要とするため明らかにコスト高であった。また
製造条件が厳しく、性能のばらつきも起こりやすいこと
から放出特性に優れたものを得るには多くの費用を必要
とするため、多くの場合実用化されていないのが現状で
あった。
【0003】栽培管理において最も重要な作業の一つで
ある防除は、対象が病害虫のものと雑草のものとに大別
できるが、栽培期間を通じて数回に分けてその対象に適
合する農薬を施用散布しており、防除体系を成してい
る。農薬散布はその回数と薬剤の種類が多いため多くの
労力を必要としている。例えば水稲の場合、播種発芽期
に用いる種子消毒に用いる薬剤、苗立枯病用の薬剤、育
苗〜幼穂形成期〜穂揃期にかけてのイモチ病、ツマグロ
ヨコバイ・ウンカ類、紋枯病、カメムシ等があり、雑草
に対してはヒエ用、広葉雑草用等の除草剤を施用散布し
ている。このように防除作業は省力化栽培体系構築の障
害となっている。これら作業の省力化のためには精度の
高い放出制御機能を有する農薬粒剤が必要であり、特に
時限放出化された農薬粒剤が省力化達成に有効である。
該時限農薬において、放出開始を制御する技術は未だ確
立されておらず、たとえあったとしても高価であること
から、比較的安価で精度の高い時限放出制御機能を有す
る農薬粒剤を多くの農業従事者から切望されている。
【0004】本発明者らはこれら問題点を解決し、農業
従事者の要望を満たすべく、特願平7−212910号
で難水溶性農薬活性成分の放出制御技術を示し、特願平
7−258184号等で時限放出または時限崩壊型被覆
農薬粒剤を開発してきた。これらの被覆農薬粒剤は、圃
場に施用後、被膜の透湿性により圃場に供給された水分
を被膜内部の水膨潤性物質に作用させ、該被膜に対して
内部応力を与え、一定期間後に亀裂を発生させ、被膜を
崩壊させることにより、農薬活性成分を放出させるが、
該放出までの一定期間は内部の農薬活性成分を放出させ
ない如くすることを特徴とするものである。該被覆農薬
粒剤は農薬活性成分を被膜内部に残留させることなく放
出する技術であるが、被膜の厚さを極端に増やしたり、
被膜材料にエチレン酢酸ビニル共重合体に代表されるゴ
ム弾性の強い材料を用いると該一定期間の調整には有効
である。しかしながら、これらのゴム弾性の強い材料が
被膜中に多量に存在すると、被覆粒子の被膜が亀裂を生
じにくくなり、生じた該亀裂は小さいものになる。被膜
全体に亀裂が生じないため、崩壊が不十分であり、その
度合いが小さいかまたは局所的であるため長期間にわた
って被膜内部の農薬活性成分が残留しやすい傾向にあ
る。このことは、次作を行うときにも該被覆農薬粒剤が
存在しやすいことを示す。よって、いかなる条件下でも
長期にわたって残留させない放出機能が発現するようこ
れまで以上に完成度を高めることが待望される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上述のよ
うに、時限放出制御ができ且つ欠陥品が生じても農薬活
性成分を残留させないような安全性を確保した被覆農薬
粒剤を安価で提供すべく鋭意研究を行った。その結果、
被膜の主成分としてオレフィンの重合体またはその共重
合体を用い、更にその補助成分として生分解性高分子を
配合した被膜材料で水膨潤性物質と農薬活性成分を主成
分とする農薬粒剤を被覆すると所望の安全性の高い被膜
を有する時限崩壊型被覆農薬粒剤が得られることを知見
し、この知見に基づいて本発明を完成した。以上の記述
からも明らかのように、本発明の目的は、一定期間有効
成分を放出させず、該一定期間後に徐々に該成分を放出
させることができる一層の被膜からなる被覆粒剤、その
放出制御方法を提供することである。さらには、有効成
分として農薬活性成分を使用し、必要な時期に放出させ
ることで、病害虫の駆除や除草ができ、あらゆる栽培条
件においても土壌中に農薬活性成分を残留させない、安
全性の高い被覆農薬粒剤を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の1ないし
8の構成を有している。
【0007】(1)水に難溶性または不溶性の生分解性
高分子とオレフィンの重合体またはその共重合体を主成
分とする樹脂被膜により、1種以上の水膨潤性物質と水
溶性農薬活性成分からなる農薬粒剤を被覆してなる時限
崩壊型被覆農薬粒剤。
【0008】(2)水に難溶性または不溶性の生分解性
高分子がヒドロキシカルボン酸の高分子および次の[化
4]の一般式で表される脂肪族ポリエステルであること
を特徴とする前記(1)に記載の時限崩壊型被覆農薬粒
剤。
【化4】 (ここで、R1 、R2 はそれぞれ炭素数2〜10のアル
キレン基)
【0009】(3)水に難溶性または不溶性の生分解性
高分子がポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリヒドロキ
シ吉草酸、および[化5]の一般式で表される脂肪族ポ
リエステルからなる群から選ばれた1種または2種以上
の混合物である前記(1)に記載の時限崩壊型被覆農薬
粒剤。
【化5】
【0010】(4)[化6]で表される脂肪族ポリエス
テルのR1 またはR2 がそれぞれ炭素数2および/また
は4のアルキレン基である前記(2)または(3)に記
載の時限崩壊型被覆農薬粒剤。
【化6】
【0011】(5)水に難溶性または不溶性の生分解性
高分子を0.1〜30重量部の範囲で該被膜に分散含有
させた前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の時限
崩壊型被覆農薬粒剤。
【0012】(6)オレフィンの重合体またはその共重
合体がエチレン・一酸化炭素共重合体である前記(1)
に記載の時限崩壊型被覆農薬粒剤。
【0013】(7)水不溶性または水難溶性無機粉体を
該被膜に分散含有させた前記(1)ないし(6)のいず
れかに記載の時限崩壊型被覆農薬粒剤。
【0014】(8)水に難溶性または不溶性の生分解性
高分子とオレフィンの重合体またはその共重合体を主成
分とする樹脂被膜により、1種以上の水膨潤性物質と農
薬活性成分からなる農薬粒剤を被覆した時限崩壊型被覆
農薬粒剤を圃場に施用後、該粒剤の被膜の透湿性により
圃場に供給された水分を内部の水膨潤性物質に作用さ
せ、被膜に対して内部応力を与え、一定期間後に亀裂を
発生させ、被膜を崩壊させることにより、一定期間経過
後にはじめて内部の農薬活性成分を外部に放出させる如
く前記被膜の透湿性を予め調整することを特徴とする時
限崩壊型被覆農薬粒剤の放出制御方法。
【0015】本発明の構成と効果について以下に詳述す
る。本発明の被服農薬粒剤は、1種以上の水溶性農薬活
性成分と1種以上の水膨潤性物質が配合されている粒剤
の表面に、被膜材料が被覆されたものであり、農薬活性
成分と水膨潤性物質からなる粒状の核と被膜材料として
オレフィンの重合体またはその共重合体を主成分とし、
安定性を確保し放出制御の為の補助成分として生分解性
高分子を添加分散させたカプセルすなわち一層の被膜と
で構成されている。
【0016】また、本発明の放出制御方法は、被服農薬
粒剤のカプセルの部分である被膜に対して、一定期間後
に亀裂を発生させ、被膜を破壊させて農薬活性成分を放
出させる方法である。本発明における水溶性農薬活性成
分を放出制御するためには、少なくとも放出が開始する
までは農薬活性成分の放出を抑える被覆技術が必要であ
る。これらの技術は透湿性の小さい被膜で完全に被覆で
きる技術であり、透湿性の小さい汎用の被膜材料として
オレフィン重合体またはその共重合体が好ましい材料で
ある。本発明はこのような極めて水分が透過しにくい被
膜に対し透湿性を調節する目的で種々の補助成分を添加
分散させることができる。その種類や添加量等により初
期の放出を制御し、一定期間後農薬活性成分の放出を開
始させることができる。この放出抑制期間は複数の要因
によることから、通常は農薬活性成分の種類、物性、農
薬粒剤の粒径、粒形、被膜材料の種類、組成、膜厚及び
該粒体の膨潤膨張力等が特定されなければならない。ま
た当該添加量を増減することにより、放出開始までの期
間を調節することができる。
【0017】本発明においてさらに重要なことは本発明
品の使用後に農薬活性成分を残留させないことである。
つまり、農薬活性成分は一定の期間後にその効力が消失
しなければならない。それには、被膜が常に完全な状態
で存在する条件下では、その放出特性が被膜の透湿性の
みにより決定され、その放出速度が後期になるほど緩慢
になり易く、農作物栽培期間中常に放出していることに
なりかねず、農薬活性成分の残留が問題となる可能性が
大きい。そのために一定期間経過後、被膜にクラックや
亀裂等を発生させ、被膜を崩壊させることにより被膜内
部の諸成分を放出する仕組みが考えられた。被膜にクラ
ックや亀裂を発生させる方法は種々考えられるが、この
ことは被膜の諸構成要素の他に粒体の膨潤性、内部応力
等被膜内部の粉体の物性で被膜に応力をかけるのが最も
容易であり、該粉体の材料としては天然鉱物のベントナ
イトや天然高分子の澱粉等がコスト、性能の点で最も好
ましい物質である。上記の性能が何らかの不可抗力等に
より発現しないような物が発生した場合を考慮し、さら
なる安定性の確保が必要である。このためには被膜自身
が自ら分解劣化し、透湿性を付与する性能の被膜を作る
ため、補助成分として生分解性高分子の使用がよい。
【0018】生分解性高分子は種々提案されているが、
これらはいずれも透湿性が大きなポリエステルであり、
時限放出制御のためには自ずから添加量が制限される。
一般的な農薬活性成分の場合、時限放出制御するために
は生分解性高分子の添加量は被膜材料中の含有率で0.
1〜30重量部が好ましく、これら添加量を増減させる
ことにより放出開始時期と被膜分解劣化速度を調節する
ことができる。被膜の亀裂が小さかったり、肉眼では亀
裂が発見できないような物等が発生しても被膜に含まれ
る生分解性高分子に対して、土壌中において微生物が生
産する加水分解酵素、または土壌中に存在する前記以外
の加水分解酵素、もしくは通常の土壌環境において加水
分解等の作用によって圃場に施用直後から主鎖の切断が
行われ被膜が分解劣化し、その過程で被膜強度が小さく
なり、圃場に供給された水分が速やかに被膜内部に作用
し農薬活性成分を完全に放出させる。よって、次作に影
響を及ぼすことはない。また、該数値の具体的範囲は主
成分のオレフィンの重合体またはその共重合体の種類や
被覆率、目標とする放出を抑える期間により変化する。
この他に、生分解性高分子の添加により被覆粒剤の薬効
が終了後は、オレフィンの重合体またはその共重合体単
独の場合よりも被膜が粉々になり、次いで消失する分解
速度に大きく寄与するような効果もあることから好まし
い被膜材料組成であるといえる。
【0019】本発明に用いられる水に難溶性または不溶
性の生分解性高分子とは、自然環境下において徐々に分
解するものであれば特に制限はないが、好ましくはヒド
ロキシカルボン酸の高分子であり、次の一般式の[化
7]に示す脂肪族ポリエステル共重合体である。
【0020】
【化7】 (ここで、R1 、R2 はそれぞれ炭素数2〜10のアル
キレン基)
【0021】ヒドロキシカルボン酸高分子の具体例を挙
げれば、ポリ−ε−カプロラクトン、ポリ−δ−バレロ
ラクトン、ポリ−β−プロピオラクトン、ポリ−γ−ブ
チロラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸等のポリラ
クトン類、ポリ−3−ヒドロキシ酪酸、ポリ−3−ヒド
ロキシ吉草酸等のポリヒドロキシアルカノエート類、ポ
リ酸無水物、ポリオルソエステル、ウレタン結合を含む
脂肪族ポリエステル及びこれらの共重合体が挙げられ
る。これら水に難溶性または不溶性の生分解性高分子は
任意の可塑性物質を添加することができる。分子量は約
2000〜30万程度のものが好ましい。これらの高分
子のうち本発明において好ましく用いられるのは、ポリ
−ε−カプロラクトン、ポリ−δ−バレロラクトン、ポ
リ−β−プロピオラクトン、ポリ−γ−ブチロラクト
ン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸等のポリラクトン類、
ポリ−3−ヒドロキシ酪酸、ポリ−3−ヒドロキシ吉草
酸等のポリヒドロキシアルカノエート類、一般式の[化
8]に示す脂肪族ポリエステル共重合体に代表されるポ
リエステルである。
【0022】
【化8】 (ここで、R1 、R2 はそれぞれ炭素数2〜10のアル
キレン基)
【0023】また、本発明に必須の生分解性高分子の一
つであるポリ乳酸の単量体にはL体、D体、D,L体と
3種類の光学異性体が存在するが、これらの内どれであ
っても本発明の目的は達成され得る。本発明に用いられ
るオレフィンの重合体またはその共重合体とは、メチレ
ン鎖を基本骨格とする合成高分子であり、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、
エチレン・一酸化炭素共重合体、ポリブテン、ブテン・
エチレン共重合体、ブテン・プロピレン共重合体、ポリ
スチレン等であり、オレフィンを含む共重合体とは、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル・
一酸化炭素共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、
エチレン・メタアクリル酸エステル共重合体等である。
【0024】また、被膜には補助成分として水不溶性又
は難溶性無機粉体微粉体を添加することができる。該微
粉体の添加量の増減により被覆材料の主成分であるオレ
フィンの重合体またはその共重合体を節約できることか
らコスト的に有利であることばかりか被膜のクラックま
たは亀裂の発生を調節することが可能である。これらの
一例として、タルク、クレー、金属酸化物、珪酸質、ガ
ラス及びアルカリ土類金属の炭酸塩、硫酸塩等が挙げら
れる。水不溶性又は難溶性無機粉体微粉体は、その粒径
が1μm以上50μm以下であり、好ましくは20μm
以下である。これら粒径は被膜の厚み等を考慮すればよ
く、被膜中に均一に分布していれば完全被覆の上で好ま
しい。添加量は特に制限はないが被覆材料中の含有率で
好ましくは50重量部以上90重量部以下であると崩壊
しやすい粒剤が得られる。
【0025】本発明における水膨潤性物質とは水を吸収
して体積を増加する性質を有する物質であり、例えばベ
ントナイト、澱粉、吸水性高分子等が挙げられる。本発
明に用いられるベントナイトは膨張型結晶格子を持つ粘
土鉱物を主成分とし、石英、長石、クリストバライト、
ふっ石、雲母及び土類金属炭酸塩、硫酸塩などを随伴す
る粘土鉱物の名称であり、膨潤性粘土鉱物であるスメク
タイトを主成分とする鉱床粘土である。ベントナイトは
ナトリウムイオンに富み、多量の水を吸収して高い膨潤
性を示すナトリウム系ベントナイト、カルシウムイオ
ン、マグネシウムイオンに富み膨潤性の低いカルシウム
系ベントナイト、ソーダ処理により膨潤活性を人工的に
付与した活性化ベントナイトの3種がある。ベントナイ
トは産地、製品により性質、品質が異なりその粒径によ
り膨潤力が異なるためこれらを考慮し選択されるべきで
ある。澱粉としてはコーンスターチ、バレイショ澱粉の
他、酸化澱粉、α化澱粉、無機酸や脂肪酸エステル澱粉
及びアルキルやヒドロアルキルエーテル澱粉等の加工澱
粉や澱粉誘導体を用いることができる。エステル型及び
エーテル型の澱粉の例を挙げれば、エステル型は酢酸澱
粉、リン酸澱粉、硝酸澱粉、コハク酸澱粉、キサントゲ
ン酸澱粉など、エーテル型はカルボキシメチル澱粉、メ
チル澱粉、ヒドロキシアルキル澱粉、アリルエーテル澱
粉、カチオン澱粉等であるがこれらに限るものではな
い。
【0026】本発明に用いられる吸水性高分子として
は、水を吸って膨張するものであれば用いることがで
き、例えば上記に示した多糖類で天然高分子の一種であ
る澱粉系、セルロ−ス系、ヒアルロン酸、アガロース、
コラーゲンやその他タンパク質、合成高分子ではポリビ
ニルアルコ−ル系、アクリル系、その他の無水マレイン
酸系重合体、ビニルピロリドン系重合体、ポリエーテル
系、縮合系ポリマー等が挙げられる。吸水倍率は50〜
1000倍のものが好ましく、ベントナイト等に比べて
高価なため吸水倍率が高めのものを少量添加すると低コ
ストで製造できる。
【0027】これら膨潤性物質のほかに造粒助剤として
公知の物質を使用することができ、一般的には鉱物質担
体、植物性担体、消石灰、尿素、硫安、塩安、化成肥
料、プラスチック発泡体等を添加混合することができ
る。鉱物質担体とはクレー、カオリン、セリサイト、タ
ルク、酸性白土、軽石、珪砂、珪石、炭酸カルシウム、
ゼオライト、パーライト、バーミキュライト等であり、
植物性担体とはモミガラ、オガクズ、木質粉、パルプフ
ロック、大豆粉、トウモロコシ茎等である。造粒に用い
られるバインダーとして、アラビアゴム、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、リグニ
ンスルホン酸塩類、ポリビニルアルコール、ポリエチレ
ングリコール、界面活性剤類、流動パラフィン等であ
り、水溶解度の大きなものが好ましい。
【0028】本発明品は農薬粒剤表面を被覆した形態の
ものであるため供用する農薬活性成分の担持形態は好ま
しくは球状の粒剤である。粒径は0.5〜10mm好ま
しくは0.8〜5mmであり10mm以上でもよい。こ
れら造粒方法は公知方法に準じて行うことができるが、
押し出し造粒法が最も簡易である。
【0029】本発明に係る農薬粒剤の農薬活性成分とし
ては殺虫、殺菌、除草、及び植物成長調整等の作用を有
するものであり、これらであればその種類に制限なく適
用され得る。本発明に利用できる水溶性農薬活性成分は
蒸散性の小さなことが重要であり、特に制限はないが水
に溶けて農薬活性を示すものであればよく、1種または
2種以上の組成で使用することができる。その具体例を
下記に挙げるがこれらはあくまでも例示であり限定され
るものではない。例えば、1−(6−クロロ−3−ピリ
ジルメチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−イリデ
ンアミン、O,O−ジエチル−S−2−(エチルチオ)
エチルホスホロジチオエート、1,3−ビス(カルバモ
イルチオ)−2−(N,N−ジメチルアミノ)プロパン
塩酸塩、2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ベ
ンゾ〔b〕フラニル=N−ジブチルアミノチオ−N−メ
チルカルバマート、(2−イソプロピル−4−メチルピ
リミジル−6)−ジエチルチオホスフェート、 5−ジメ
チルアミノ−1,2,3−トリチアンシュウ酸塩、 O,
O−ジプロピル−O−4−メチルチオフェニルホスフェ
ート、 エチル=N−〔2,3−ジヒドロ−2,2−ジメ
チルベンゾフラン−7−イルオキシカルボニル(メチ
ル)アミノチオ〕−N−イソプロピル−β−アラニナー
ト、1−ナフチル−N−メチルカーバメート、2−イソ
プロポキシフェニル−N−メチルカーバメート、 ジイソプロピル−1,3−ジチオラン−2−イリデン−
マロネート、5−メチル−1,2,4−トリアゾロ
〔3,4−b〕ベンゾチアゾール、1,2,5,6−テ
トラヒドロピロロ〔3,2,1−ij〕キノリン−4−
オン、3−アリルオキシ−1,2−ベンゾイソチアゾー
ル−1,1−ジオキシド、2,4−ジクロロフェノキシ
酢酸のナトリウム塩またはジメチルアミン塩、エチルエ
ステル。2−メチル−4−クロロフェノキシ酢酸のナト
リウム塩またはエチル、ブチルエステル。2−メチル−
4−クロロフェノキシ酪酸のナトリウム塩またはエチル
エステル。α−(2−ナフトキシ)プロピオンアニリ
ド、S−1−メチル−1−フェニルエチル=ピペリジン
−1−カルボチオアート、S−(4−クロロベンジル)
−N,N−ジエチルチオカーバメート、5−ターシャリ
ーブチル−3−(2,4−ジクロル−5−イソプロポキ
シフェニル)−1,3,4−オキサジアゾリン−2−オ
ン、2−〔4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,
3−ジメチルピラゾール−5−イルオキシ〕アセトフェ
ノン、4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−
ジメチル−5−ピラゾリル−p−トルエンスルホネー
ト、3−イソプロピル−2,1,3−ベンゾ−チアジア
ジノン−(4)−2,2−ジオキシドまたはそのナトリ
ウム塩、2−クロロ−4−エチルアミノ−6−イソプロ
ピルアミノ−s−トリアジン、2−メチルチオ−4−エ
チルアミノ−6−(1,2−ジメチルプロピルアミノ)
−s−トリアジン、2−メチルチオ−4,6−ビス(エ
チルアミノ)−s−トリアジン、2−メチルチオ−4,
6−ビス(イソプロピルアミノ)−s−トリアジン、1
−(α,α−ジメチルベンジル)−3−(パラトリル)
尿素、メチル=α−(4,6−ジメトキシピリミジン−
2−イルカルバモイルスルファモイル)−ο−トルアー
ト、2−ベンゾチアゾール−2−イルオキシ−N−メチ
ルアセトアニリド、1−(2−クロロイミダゾ[1,2
−a]ピリジン−3−イルスルホニル)−3−(4,6
−ジメトキシピリミジン−2−イル尿素、S−ベンジル
=1,2−ジメチルプロピル(エチル)チオカルバマー
ト、2−クロロ−N−(3−メトキシ−2−テニル)−
2´,6´−ジメチルアセトアニリド等を挙げることが
できる。
【0030】本発明の被覆農薬粒剤の製造方法は、特に
限定するものではないが、例えば、転動又は流動状態に
ある農薬粒剤に前述の被膜材料の混合溶解液を噴霧等の
手段により吹き付けてその表面を被覆する一方、該被覆
物を同時並行的に高速熱風流で処理して該被覆物表面の
溶媒を瞬時に蒸発乾燥させる方法があり、この場合の該
被覆物の流動化には、噴流層を用いて行うのが最も好ま
しい。該被覆方法においては、本発明にかかわる水に難
溶性または不溶性の生分解性高分子とオレフィンの重合
体またはその共重合体を主成分とする被膜材料を均一に
分散させるために特に被覆液の攪拌を強力に行う必要が
ある。以下に実施例によって本発明を説明するが、本発
明はこれら実施例により限定されるべきものではない。
尚、以下の実施例における「%」は特にことわりがない
限り「重量%」である。
【0031】
【実施例】
「農薬粒剤の製造」水膨潤性物質としてベントナイト3
0重量%、クレー55重量%、農薬活性成分として2−
ベンゾチアゾール−2−イルオキシ−N−メチルアセト
アニリド(87.3%)15重量%をとり、ニーダーで
均一に混合し、加水混練した。この混合物をスクリュー
押し出し式造粒機(スクリーン径0.8mmφ)で押し
出し造粒した後、球形整粒機で整粒した。次に該造粒物
を熱風循環乾燥機を用いて100℃で乾燥して篩分けを
行い、農薬活性成分13%を含有した粒径0.8〜1.
4mmφの農薬粒剤を得た。 「被覆農薬粒剤の製造」図1に示される噴流層被覆装置
を用いて、前記「農薬粒剤の製造」によって得られた農
薬粒剤を、表1記載の被膜材料組成のもので、被覆率2
0%となるよう被覆し、表1に示す被覆農薬粒剤1〜6
(実施例1〜6)を製造した。製造方法は、以下の方法
に準拠して行った。
【0032】
【表1】
【0033】被覆農薬粒剤の製造を図1のフローシート
により説明すると、塔径250mm、高さ2000m
m、窒素ガス噴出口径50mm、円錘角50度の形状を
有する噴流塔1内へ、噴流用高温熱風(窒素ガス)を下
部から上部に向けて流入する。高温熱風は、ブロアー1
0から送風され、オリフィス流量計9を通り、熱交換器
8によって高温に加熱されて、噴流塔1に流入され、噴
流塔1の上部に設置されている排ガス用出口3から排出
される。この高温熱風が循環している噴流塔1の内部
に、前記「農薬粒剤の製造」によって得られた農薬粒剤
(農薬粒剤5)を、噴流塔1の側面に設置されている粒
剤投入口2から3Kg投入し、図1に示されるように農
薬粒剤5を流動させる。この際、流量および熱風温度
は、各サンプル毎に適宜調節する必要があり、流量はオ
リフィス流量計で測定しながら調節し、熱風温度は、T
1 の熱風温度、T2 の粒剤温度、T3 の排気温度を測定
しながら調節する。本実施各例においては、流量(オリ
フィス流量計9)4m3 /min、熱風温度(熱風温度
1 )80℃±2℃で実施した。他方、溶解槽11に、
表1に示される被膜材料組成の各成分と溶媒としてトル
エンを投入し、混合撹拌することによって、2.5重量
%の均一な被膜材料溶解液を得る。該溶解液は、ポンプ
6によって噴流塔1の下部に設置されている開口0.6
mmフルコーン型一流体ノズルであるスプレーノズル4
に、流速0.2kg/minで輸送され、流動中の農薬
粒剤5に、噴霧され、吹き付けられる。該吹き付け行程
は、流動中の農薬粒剤5の粉体温度T2 が所定の温度に
達した時点から開始し、所定時間スプレーした後、所定
時間の乾燥を実施し、乾燥が終了した時点で、ブロアー
10を止め、被覆された農薬粒剤5を、噴流塔1の最下
部にある抜き出し口7より排出し、表1に記載する被覆
農薬粒剤1〜6(実施例1〜6)を得た。比較例に関し
ても実施例と同様に製造を行った。
【0034】「被膜分解劣化試験」前記製造例によって
得られた被覆農薬粒剤1〜6(実施例1〜6)を各10
gを3cm×10cmのポリプロピレン製不織布に入
れ、ガラス室(福岡県北九州市戸畑区)内の圃場に土を
3cm掘って施用し、掘った土で埋め戻した。ガラス室
内は適度に温度管理されており、最高室温が30℃、最
低室温が20℃である。自動散水装置により、毎日午前
8時半と12時半に散水することで水分は過不足無く供
給されている。これら供試粒剤を2ヶ月ごとに取り出し
その状態を観察し、1年後の取り出し時に水洗後、被膜
の状態を観察した。結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】表2の結果からもあきらかの通り、本実施
例1〜6の試験区では1年経過後に被膜はボロボロにな
り、消失することが確認された。比較例1と比較例2で
は、比較例2において被膜の崩壊が見られたが被膜残渣
の分解にはあまり影響しなかったことが明らかとなっ
た。また、生分解性高分子添加によって分解作用があっ
たと思われ、被膜強度の低下が被膜の消失に寄与してい
るものと思われる。
【0037】「水中放出試験」前記製造例によって得ら
れた各被覆農薬粒剤の水中放出試験を行った。キャップ
付試験管(12mm×72mm)に水を1.5mL入
れ、試験管1本当たり1粒投入後キャップをした。これ
を各試験区当たり100管(粒)用いて、水温25℃一
定の条件下で被覆農薬粒剤の崩壊の個数をカウントし
た。観察は試験開始から1週間までは毎日行い、その後
は1週間ごとに行った。累積放出率は供試粒剤の崩壊数
である。図2から、比較例2および実施例1〜6共に放
出特性は同様の傾向を示した。
【0038】
【発明の効果】本発明は水に難溶性または不溶性の生分
解性高分子とオレフィンの重合体またはその共重合体を
主成分とする樹脂被膜により、1種以上の水膨潤性物質
と水溶性農薬活性成分からなる農薬粒剤を被覆してなる
時限崩壊型被覆農薬粒剤である。更に詳しくは、圃場に
施用後一定期間有効成分を放出させず、該一定期間後に
徐々に該成分を放出させることができる一層の被膜から
なる時限崩壊型農薬粒剤である。本発明により、具体的
には以下の効果が得られた。 (1)被膜に分解性を付与することで確実に農薬活性成
分を放出することができ、次作への残留を回避し安全性
を確保できる。 (2)さらに放出終了後は被膜残渣が消失する時限崩壊
型農薬粒剤を提供できることから、防除作業、特に、田
植えと共に本発明による除草剤を施用により、現状を超
える防除作業の省力化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】噴流層のフローシートの図
【図2】実施例1〜6と比較例2の放出特性図
【符号の説明】
1 噴流塔 2 粒剤投入口 3 排ガス出口 4 スプレーノズル 5 農薬粒剤 6 ポンプ 7 抜き出し口 8 熱交換器 9 オリフィス流量計 10 ブロアー 11 溶解槽 12 被膜材料の混合溶解液 T1 熱風温度 T2 粒体温度 T3 排気温度 SL スチーム

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水に難溶性または不溶性の生分解性高分
    子とオレフィンの重合体またはその共重合体を主成分と
    する樹脂被膜により、1種以上の水膨潤性物質と水溶性
    農薬活性成分からなる農薬粒剤を被覆してなる時限崩壊
    型被覆農薬粒剤。
  2. 【請求項2】 水に難溶性または不溶性の生分解性高分
    子がヒドロキシカルボン酸の高分子および次の[化1]
    の一般式で表される脂肪族ポリエステルであることを特
    徴とする請求項1に記載の時限崩壊型被覆農薬粒剤。 【化1】 (ここで、R1 、R2 はそれぞれ炭素数2〜10のアル
    キレン基)
  3. 【請求項3】 水に難溶性または不溶性の生分解性高分
    子がポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリヒドロキシ吉
    草酸、および[化2]の一般式で表される脂肪族ポリエ
    ステルからなる群から選ばれた1種または2種以上の混
    合物である請求項1に記載の時限崩壊型被覆農薬粒剤。 【化2】
  4. 【請求項4】 [化3]で表される脂肪族ポリエステル
    のR1 またはR2 がそれぞれ炭素数2および/または4
    のアルキレン基である請求項2または請求項3に記載の
    時限崩壊型被覆農薬粒剤。 【化3】
  5. 【請求項5】 水に難溶性または不溶性の生分解性高分
    子を0.1〜30重量部の範囲で該被膜に分散含有させ
    た請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の時限崩壊
    型被覆農薬粒剤。
  6. 【請求項6】 オレフィンの重合体またはその共重合体
    がエチレン・一酸化炭素共重合体である請求項1に記載
    の時限崩壊型被覆農薬粒剤。
  7. 【請求項7】 水不溶性または水難溶性無機粉体を該被
    膜に分散含有させた請求項1ないし請求項6のいずれか
    に記載の時限崩壊型被覆農薬粒剤。
  8. 【請求項8】 水に難溶性または不溶性の生分解性高分
    子とオレフィンの重合体またはその共重合体を主成分と
    する樹脂被膜により、1種以上の水膨潤性物質と農薬活
    性成分からなる農薬粒剤を被覆した時限崩壊型被覆農薬
    粒剤を圃場に施用後、該粒剤の被膜の透湿性により圃場
    に供給された水分を内部の水膨潤性物質に作用させ、被
    膜に対して内部応力を与え、一定期間後に亀裂を発生さ
    せ、被膜を崩壊させることにより、一定期間経過後には
    じめて内部の農薬活性成分を外部に放出させる如く前記
    被膜の透湿性を予め調整することを特徴とする時限崩壊
    型被覆農薬粒剤の放出制御方法。
JP8156094A 1995-07-28 1996-05-27 分解性被膜で被覆された農薬粒剤 Pending JPH09315904A (ja)

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CN96196985A CN1195966A (zh) 1995-07-28 1996-07-26 涂敷型颗粒杀虫剂,该杀虫剂的制备及其施用方法
CA002227536A CA2227536A1 (en) 1995-07-28 1996-07-26 Coated granular pesticide, methods for producing the same and applications thereof
KR10-1998-0700600A KR100362798B1 (ko) 1995-07-28 1996-07-26 피복농약입제,이의제조방법및이의용도
PCT/JP1996/002116 WO1997004652A1 (fr) 1995-07-28 1996-07-26 Granules pesticides enrobes a usage agricole, procede de fabrication et mode d'emploi
EP96925107A EP0848906A4 (en) 1995-07-28 1996-07-26 COATED AGRICULTURAL PESTICIDE GRANULES, METHOD FOR THEIR PRODUCTION AND THEIR USE
US09/000,159 US6036971A (en) 1995-07-28 1996-07-26 Coated granular pesticide method for producing the same and applications thereof
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10212205A (ja) * 1997-01-29 1998-08-11 Chisso Corp 時限放出制御型被覆農薬粒剤
JP4642238B2 (ja) * 1998-12-14 2011-03-02 ジェイカムアグリ株式会社 被覆生物活性粒状物
JP2012131714A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Kureha Corp 遅放性バリア材、その製造方法、およびそれを用いた包装容器
JP2018193797A (ja) * 2017-05-18 2018-12-06 株式会社ケー・エフ・シー 調整部材及びこれを用いた構造物の施工方法

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