JPH09314733A - 歪取り焼鈍が可能で耐蝕性、耐溶剤性に優れる絶縁被膜付き電磁鋼板ならびにその絶縁被膜の形成方法 - Google Patents
歪取り焼鈍が可能で耐蝕性、耐溶剤性に優れる絶縁被膜付き電磁鋼板ならびにその絶縁被膜の形成方法Info
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Abstract
絶縁被膜付き電磁鋼板ならびにその絶縁被膜の形成方法
の提供。 【解決手段】エチレン−不飽和カルボン酸共重合体と、
シリカとを含有し、該エチレン−不飽和カルボン酸共重
合体の固形分100重量部に対して該シリカの固形分が
20〜500重量部である絶縁被膜が電磁鋼板の表面に
被覆されてなる絶縁被膜付き電磁鋼板。この電磁鋼板の
製造にあたり、自己乳化性エチレン−不飽和カルボン酸
共重合体の水性分散体と、コロイダルシリカとを混合
し、該共重合体の固形分100重量部に対して該コロイ
ダルシリカの固形分を20〜500重量部に調整した水
性分散体組成物を、乾燥後の付着量が0.05〜4g/
m2 となるように電磁鋼板表面に塗布し、鋼板到達温度
80〜250℃で水性媒体を乾燥する。
Description
有害な化合物を含まず、また、低温焼き付けで製造で
き、歪取り焼鈍が可能で、耐蝕性および耐溶剤性などの
被膜性能が良好な絶縁被膜付き電磁鋼板およびその絶縁
被膜の形成方法に関する。
く、打ち抜き性、TIG溶接性、被膜密着性、耐蝕性、
耐溶剤性、耐熱性、耐ブロッキング性、耐テンションパ
ット性、歪取り焼鈍後の耐蝕性や耐焼き付き性など、種
々の性能が要求され、用途に応じて種々の絶縁被膜の開
発が行われている。また、電磁鋼板は、打ち抜き後に磁
気特性を向上させるため750〜850℃程度で歪取り
焼鈍を行う場合が多い。絶縁被膜は、(1)溶接性、耐
熱性を重視した無機質のみからなる被膜、(2)打ち抜
き性と溶接性の両立を目指した有機樹脂を含有させた無
機質複合被膜、(3)特殊用途の有機質被膜の三種に大
別されるが、歪取り焼鈍に耐えるのは(1),(2)の
無機質を含む被膜であり、特に、(2)に該当するもの
として、有機樹脂を含有したクロム酸塩系絶縁被膜は1
コート1ベークで製造でき、無機質のみからなる絶縁被
膜に比較して打ち抜き性を格段に向上させることができ
るので広く利用されている。
少なくとも一種の二価金属を含む重クロム酸塩系水溶液
に酢酸ビニル/ベオバの樹脂エマルジョンおよび有機還
元剤を配合した処理液を生地鉄板の表面に塗布し、常法
による焼き付け工程を経て得られる電磁鋼板の絶縁被膜
形成方法が開示されている。この絶縁被膜付き電磁鋼板
は、耐蝕性や耐溶剤性をはじめとする種々の性能を満足
する。しかしながら、クロム酸塩系被膜は六価クロムを
三価に還元して不溶化するために比較的高温で焼き付け
ることが必要である。また、六価クロムは毒性が高いた
め、環境汚染の問題が懸念され、排気処理や廃液処理に
コストがかかる問題がある。
ルギー消費量の増大や絶縁被膜処理速度の低下といった
観点からコスト増大を招く。また、有機樹脂を含有する
無機複合被膜の場合は、焼き付け時に樹脂が熱劣化し、
樹脂本来の性能を損なうことがある。クロム酸以外の無
機質を用いる技術として、リン酸塩を含んだ有機樹脂を
含有する無機複合絶縁被膜も検討されている。しかしな
がら、リン酸塩は脱水反応を進行させて不溶化するため
に塗装後にさらに高温で焼き付けることが必要である。
を含まない有機樹脂を含有する無機複合絶縁被膜として
は、特開昭54−31598号に、シリカヒドロゾルと
有機物質からなる処理液を鋼板表面に塗布し、100〜
350℃の温度で加熱することで、有機物質を含有する
シリカゲルを主成分とする被膜を有する耐熱性、耐焼き
付き性被膜を有する電磁気用鋼板およびその表面処理法
が開示されている。また、特公昭59−21927号に
は、連続焼鈍時の熱を利用して、その後、無機コロイド
状物質を主成分とし、水溶性またはエマルジョンタイプ
の樹脂を加えた水溶液を塗布し、そのまま調質圧延する
という電磁気用鋼板に歪取り焼鈍焼き付き防止被膜を施
す方法が開示されている。
8号および特公昭59−21927号に記載の技術は、
焼鈍後の焼き付き防止を主な目的としている。特開昭5
4−31598号に記載のシリカヒドロゾルおよび特公
昭59−21927号に記載の無機コロイド状物質は、
確かにクロム酸塩系、リン酸塩系被膜と比較して低温で
焼き付けることが可能である。すなわち、クロム酸塩
系、リン酸塩系はベトツキを防止するため、水溶性から
水不溶性になる成膜反応を高温加熱によって進行させる
必要があるが、無機コロイド状物質はその必要がない。
しかしながら、いずれも、単にシリカヒドロゾルあるい
は無機コロイド状物質と樹脂の組み合わせによるもの
で、樹脂に関する規定がなく、耐蝕性や耐溶剤性をはじ
め、焼鈍後の耐焼き付き性以外の性能が劣り、用途が限
定されていた。具体的には、特開昭54−31598号
においては、その実施例から明らかなように、クロム酸
塩を含有する比較例が湿潤試験において錆を生じていな
いのに対して、発明例ではいずれも点錆を生じている。
特公昭59−21927号においては、耐蝕性などに関
する記載がないため、実施例で唯一使用されている酢ビ
−アクリル共重合樹脂と各種無機コロイド状物質からな
る絶縁被膜付き電磁鋼板の性能を調査した結果、耐蝕性
や耐溶剤性などの性能は不十分なものであった。
れたもので、低温焼き付けで製造でき、歪取り焼鈍が可
能で、クロム酸塩を使用しなくとも優れた耐蝕性および
耐溶剤性を発現し、かつ、その他の被膜性能をも満足す
る絶縁被膜付き電磁鋼板およびその絶縁被膜の形成方法
を提供するものである。
を解決するべく検討を進めた結果、限定された製法によ
って得られる特定のエチレン系樹脂とシリカとを併用す
ることで、低温焼き付けで製造でき、歪取り焼鈍が可能
で、耐蝕性、耐溶剤性をはじめとする各種性能に優れる
絶縁被膜付き電磁鋼板が得られることを見い出し本発明
を達成した。
ン酸共重合体と、シリカとを含有し、該エチレン−不飽
和カルボン酸共重合体の固形分100重量部に対して該
シリカの固形分が20〜500重量部である絶縁被膜が
電磁鋼板の表面に被覆されてなることを特徴とする歪取
り焼鈍が可能で耐蝕性、耐溶剤性に優れる絶縁被膜付き
電磁鋼板が提供される。ここで、エチレン−不飽和カル
ボン酸共重合体の融点が60℃超であり、乳化剤を含有
しないものであることが好ましい。特に、エチレン−不
飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸金属塩共重合体のア
イオノマーであることが好ましい。さらに、絶縁被膜の
付着量が乾燥重量で0.05〜4g/m 2 であることが
好ましい。
ために、本発明の他の態様によれば、自己乳化性エチレ
ン−不飽和カルボン酸共重合体の水性分散体と、コロイ
ダルシリカとを混合し、該共重合体の固形分100重量
部に対して該コロイダルシリカの固形分を20〜500
重量部に調整した水性分散体組成物を、乾燥後の付着量
が0.05〜4g/m2 となるように電磁鋼板表面に塗
布し、鋼板到達温度80〜250℃で水性媒体を乾燥す
ることを特徴とする歪取り焼鈍が可能で耐蝕性、耐溶剤
性に優れる絶縁被膜の電磁鋼板への形成方法が提供され
る。ここで、自己乳化性エチレン−不飽和カルボン酸共
重合体の水性分散体が、エチレン−不飽和カルボン酸−
不飽和カルボン酸金属塩共重合体のアイオノマーの水性
分散体であることが好ましい。
する。本発明に使用される鋼板は電磁鋼板(電気鉄板、
電磁気用鋼板)である。鋼板の形状に規定はなく、板
状、シート状、コイル状のいずれであってもよい。
レン−不飽和カルボン酸共重合体であり、例えば、ラン
ダム共重合体、ポリエチレンに不飽和カルボン酸がグラ
フトした共重合体、あるいは第3成分を加えターポリマ
ーとしたものなどが挙げられる。上記、不飽和カルボン
酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、イソクロトン酸などの炭素原子が通常6個以下
の不飽和カルボン酸や、ジカルボン酸として、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸などが例示される。
ボン酸共重合体は乳化剤を含まないものが好ましい。す
なわち、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含む絶
縁被膜を形成するために、水性塗料化された該共重合体
を鋼板に塗布する方法が適当であるが、水性塗料化する
手段として、乳化剤(界面活性剤)を使用しないものが
好適である。乳化剤が絶縁被膜の中に介在する場合に
は、本発明の主目的である耐蝕性が不十分となるためで
ある。本発明においては、自己乳化性のエチレン−不飽
和カルボン酸共重合体の水性分散体が好適である。一般
に不飽和カルボン酸の共重合比率が約10重量%以上で
あれば自己乳化が可能である。なお、水性塗料は、樹脂
の水溶液よりも分散液の方が好ましい。樹脂分散液(エ
マルジョン、ディスパージョン、ラテックス)の方が液
粘度が低く、後述するシリカとの分散性に優れるほか、
塗装作業が容易である。
カルボン酸の一部を塩基性物質で中和する必要がある。
この中和に使用される塩基は、水酸化ナトリウム、水酸
化リチウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属類、水
酸化亜鉛、酢酸亜鉛、酸化亜鉛などの亜鉛類、アンモニ
ア、モルホリン、トリエチルアミン、アミノアルコール
などのアミン類が一般に用いられる。
ボン酸共重合体は、絶縁被膜を形成したのちの融点が6
0℃超であることが好ましい。融点が60℃未満の場合
は、高温下における耐蝕性が不十分となるほか、焼き付
け直後の巻取工程やコイル輸送時にブロッキングを生じ
たり、焼き付け直後にテンションパットによって塗膜に
傷を生じることがある。なお、融点の上限は、エチレン
を主成分とするため必然的に130℃近傍となる。焼き
付け後の樹脂の融点は自己乳化性エチレン−不飽和カル
ボン酸共重合体エマルジョンの最低成膜温度と概ね相関
があるので、最低成膜温度を60〜130℃とすること
が有効である。
ボン酸共重合体として特に好適なものは、エチレン−不
飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸金属塩共重合体のア
イオノマーである。特に、不飽和カルボン酸としてメタ
クリル酸を使用したものが耐蝕性の観点から適し、不飽
和カルボン酸を水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウ
ムで中和したものが好ましい。通常、アイオノマー中に
占める不飽和カルボン酸の量は10〜30重量%であ
り、好ましくは15〜25重量%である。金属イオンに
よる不飽和カルボン酸の中和率は、全ての不飽和カルボ
ン酸の50〜80%が好ましい。不飽和カルボン酸の量
およびその中和率が好適範囲外の場合には水性分散化が
困難となる。アイオノマーを水中に分散する方法として
は、アイオノマーを水に加え、100〜200℃の高
温、加圧下で攪拌することが挙げられる。
ボン酸共重合体には、本発明の効果を損なわない範囲
で、反応性官能基の付与などによる絶縁被膜の性能改
善、塗装作業性の改善、成膜性の改善、コストダウンな
どの観点から、他のモノマーを共重合することができ
る。例えば、1−ブチルメタクリレート、n−ブチルア
クリレートなどのアルキルエステルや酢酸ビニルなどの
ビニルエステル、ビニルアルコール、スチレンなどを共
重合することができる。また、イソシアネート化合物、
ジヒドラジド化合物、アジリジン化合物、エポキシ化合
物などの架橋剤や他の水性樹脂を混合することもでき
る。さらに、不飽和カルボン酸の量が少ないエチレン−
不飽和カルボン酸共重合体を水性分散化する場合には、
少量の乳化剤(界面活性剤)を配合し、機械的に分散す
ることも可能である。
須成分はシリカである。絶縁被膜中のシリカは、水中に
分散されたシリカを鋼板に塗布することによって得られ
る。シリカの形状は水に分散するものであればどのよう
な製法のものでもよく、コロイダルシリカ、気相シリ
カ、凝集シリカなどの種々のものが適用可能である。な
かでも、コロイダルシリカが好ましい。また、シリカは
アルミニウムなどで表面処理されたものであってもよ
い。
リカからなる絶縁被膜を形成する方法として、エチレン
−不飽和カルボン酸共重合体の水性分散体とコロイダル
シリカを混合した水性分散体組成物を鋼板の表面に塗布
することが挙げられる。この場合、該共重合体としては
前述の如く自己乳化性のものを用いるのが好ましい。こ
れらの混合比率は、固形分換算で、エチレン−不飽和カ
ルボン酸共重合体100重量部に対して、シリカが20
〜500重量部が適当である。さらに好ましくは50〜
300重量部である。シリカが20重量部未満の場合に
は、歪取り焼鈍時の耐焼き付き性が劣る。また、歪取り
焼鈍後の耐蝕性が低いものとなる。500重量部超の場
合には、打ち抜き性および耐蝕性が劣る。
性分散体とコロイダルシリカを混合するにあたっては、
両者の水素イオン濃度(pH)をできるだけ揃えておく
ことが好ましい。通常、これらのpHは8〜11の範囲
内に調整され、pHの調整には前述の各種アルカリ金属
類やアミン類を用いることができる。両者のpHが大き
く異なる場合には、混合した際にエチレン−不飽和カル
ボン酸共重合体の水性分散体が凝集することがある。
もしくは両面に塗布して焼き付けることによって、絶縁
被膜を形成させる。塗布方法は工業的に一般に用いられ
るロールコーター、フローコーター、スプレー塗装、ナ
イフコーターなど種々の方法が適用可能である。焼き付
け方法についても通常実施される熱風式、赤外式、誘導
加熱式などが使用可能であり、特に規定されない。焼き
付け温度は、鋼板到達温度で80〜250℃の範囲とす
ることが好ましい。80℃未満では水性媒体の乾燥除去
が不十分となることがある。250℃超の場合は、樹脂
が熱劣化し、樹脂本来の性能を損なうことがあるので好
ましくない。焼き付け温度はエチレン−不飽和カルボン
酸共重合体の水性分散体の成膜温度や絶縁被膜の付着量
などに応じて適宜設定される。
g/m2 、好ましくは0.2〜1.5g/m2 に設定す
る。付着量が0.05g/m2 未満であると耐焼き付き
性が劣り、4g/m2 超であると溶接性、耐ブロッキン
グ性、密着性が劣る。
組成物には、絶縁被膜付き電磁鋼板の各種性能や塗布作
業性の改善を目的とし、公知の添加剤として、防錆剤、
潤滑剤、消泡剤、分散剤、はじき防止剤、擦り傷防止
剤、無機顔料、有機顔料、染料、界面活性剤、撥水剤、
増粘剤、成膜助剤、防腐剤などを添加することができ
る。
的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定
されるものではない。 (発明例1)板厚0.5mmの電磁鋼板の表面に、下に
示す水性分散体組成物をロールコーターを用いて塗布
し、鋼板到達温度120℃、加熱時間10秒で熱風乾
燥、焼き付けを行った。焼き付け後の絶縁被膜の付着量
は0.5g/m2 であった。得られた絶縁被膜付き電磁
鋼板を放冷した後に各種試験に供した。なお、密着性、
耐蝕性および層間抵抗については放冷後の製品板と、窒
素雰囲気中750℃、2時間歪取り焼鈍したのちの焼鈍
板についてそれぞれ評価した。
カルボン酸金属塩共重合体のアイオノマーの水性分散
体:三井石油化学工業社製品「ケミパールS−100」
(エチレン−メタクリル酸−メタクリル酸Na塩共重合
体、最低成膜温度90℃)にイオン交換水を加え、固形
分濃度を5重量%に調整した。 (b)平均粒子径45nmのコロイダルシリカにイオン
交換水を加え、固形分濃度を5重量%に調整した。さら
に、水酸化ナトリウムを加えて、(a)と同じpH(約
10)に調整した。 (a)および(b)の各水性分散体を100/100重
量部の比率で混合し、水性分散体組成物を得た。なお、
各種性能評価法の詳細は以下の通りである。表2に各種
性能評価結果を示す。
多湿条件下(湿潤試験)で48時間曝したのちの赤錆発
生面積率から評価した。 ◎:5%未満 ○:5〜20% △:20〜50% ×:50%超
ール、エタノール、アセトンをそれぞれ浸した脱脂綿で
絶縁被膜表面を5回擦り、被膜の溶解や擦りの傷の有無
を評価した。 ◎:すべての溶剤に対して変化なし ○:いずれか一つの溶剤に対して擦り傷が発生 △:複数の溶剤に対して擦り傷が発生 ×:いずれかの溶剤に対して被膜が溶解
し試験後の被膜剥離率から評価した。 ◎:変化なし ○:剥離20%未満 △:剥離20〜40% ×:剥離40%〜全面剥離
ーホールの生じない最大溶接速度から評価した。 電極:Th−W2.6mmφ 加圧力:100kg/cm2 電流:120A シールドガス:Ar6L/分 ◎:600mm/分 ○:400〜600mm/分 △:300〜400mm/分 ×:300mm/分未満
抵抗値を測定した。 ○:5Ωcm2 /枚超 △:1〜5Ωcm2 /枚 ×:1Ωcm2 /枚未満
において、かえり高さが50μmに達するまでの打ち抜
き数から評価した。 ◎:50万回超 ○:30万〜50万回 △:10万〜30万回 ×:10万回未満
板2枚を2cm2 の面積で貼り合わせ、200kg/c
m 2 の荷重を加えた状態で80℃、48時間保持したの
ち、放冷し、剪断接着強度を測定することで評価した。 ◎:全く固着せず ○:剪断接着強度10kg/cm2 未満 △:剪断接着強度10〜30kg/cm2 ×:剪断接着強度30kg/cm2 超
を重ねて荷重(200g/cm2 )をかけながら窒素雰
囲気中で750℃、2時間焼鈍したのち、鋼板上に分銅
500gを落下させ、5分割するときの落下高さを調査
した。 ◎:10cm以下 ○:10〜20cm未満 △:20〜40cm ×:40cm超
よびシリカの構成、これらの混合比率、絶縁被膜の付着
量、焼き付け温度などを表1に示すように変更した他は
発明例1と同様にして絶縁被膜付き電磁鋼板を作製し、
各種評価を行った。評価結果を表2に示す。表2から明
らかなように、本発明例による絶縁被膜付き電磁鋼板
は、いずれも耐蝕性、耐溶剤性に優れ、かつ、密着性、
溶接性、層間抵抗、打ち抜き性、耐ブロッキング性、耐
焼き付き性にも優れている。
いるので、低温焼き付けで製造でき、歪取り焼鈍が可能
で、耐蝕性、耐溶剤性も良好であり、その他、電磁鋼板
の絶縁被膜として必要な性能を兼ね備えているので、モ
ーター、トランスなどの用途をはじめ、電磁鋼板として
広く汎用的に利用することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】エチレン−不飽和カルボン酸共重合体と、
シリカとを含有し、該エチレン−不飽和カルボン酸共重
合体の固形分100重量部に対して該シリカの固形分が
20〜500重量部である絶縁被膜が電磁鋼板の表面に
被覆されてなることを特徴とする歪取り焼鈍が可能で耐
蝕性、耐溶剤性に優れる絶縁被膜付き電磁鋼板。 - 【請求項2】エチレン−不飽和カルボン酸共重合体の融
点が60℃超であり、乳化剤を含有しないことを特徴と
する請求項1に記載の歪取り焼鈍が可能で耐蝕性、耐溶
剤性に優れる絶縁被膜付き電磁鋼板。 - 【請求項3】エチレン−不飽和カルボン酸共重合体が、
エチレン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸金属塩
共重合体のアイオノマーである請求項1または2に記載
の歪取り焼鈍が可能で耐蝕性、耐溶剤性に優れる絶縁被
膜付き電磁鋼板。 - 【請求項4】絶縁被膜の付着量が乾燥重量で0.05〜
4g/m2 である請求項1〜3のいずれかに記載の歪取
り焼鈍が可能で耐蝕性、耐溶剤性に優れる絶縁被膜付き
電磁鋼板。 - 【請求項5】自己乳化性エチレン−不飽和カルボン酸共
重合体の水性分散体と、コロイダルシリカとを混合し、
該共重合体の固形分100重量部に対して該コロイダル
シリカの固形分を20〜500重量部に調整した水性分
散体組成物を、乾燥後の付着量が0.05〜4g/m2
となるように電磁鋼板表面に塗布し、鋼板到達温度80
〜250℃で水性媒体を乾燥することを特徴とする歪取
り焼鈍が可能で耐蝕性、耐溶剤性に優れる絶縁被膜の電
磁鋼板への形成方法。 - 【請求項6】自己乳化性エチレン−不飽和カルボン酸共
重合体の水性分散体が、エチレン−不飽和カルボン酸−
不飽和カルボン酸金属塩共重合体のアイオノマーの水性
分散体である請求項5に記載の歪取り焼鈍が可能で耐蝕
性、耐溶剤性に優れる絶縁被膜の電磁鋼板への形成方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13341496A JP3375824B2 (ja) | 1996-05-28 | 1996-05-28 | 歪取り焼鈍が可能で耐蝕性、耐溶剤性に優れる絶縁被膜付き電磁鋼板ならびにその絶縁被膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13341496A JP3375824B2 (ja) | 1996-05-28 | 1996-05-28 | 歪取り焼鈍が可能で耐蝕性、耐溶剤性に優れる絶縁被膜付き電磁鋼板ならびにその絶縁被膜の形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09314733A true JPH09314733A (ja) | 1997-12-09 |
JP3375824B2 JP3375824B2 (ja) | 2003-02-10 |
Family
ID=15104220
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13341496A Expired - Fee Related JP3375824B2 (ja) | 1996-05-28 | 1996-05-28 | 歪取り焼鈍が可能で耐蝕性、耐溶剤性に優れる絶縁被膜付き電磁鋼板ならびにその絶縁被膜の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3375824B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007102554A1 (ja) * | 2006-03-07 | 2007-09-13 | Kobe Steel, Ltd. | 水系樹脂組成物 |
JP2009190369A (ja) * | 2008-02-18 | 2009-08-27 | Jfe Steel Corp | 絶縁被膜を有する電磁鋼板 |
-
1996
- 1996-05-28 JP JP13341496A patent/JP3375824B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007102554A1 (ja) * | 2006-03-07 | 2007-09-13 | Kobe Steel, Ltd. | 水系樹脂組成物 |
JP2009190369A (ja) * | 2008-02-18 | 2009-08-27 | Jfe Steel Corp | 絶縁被膜を有する電磁鋼板 |
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---|---|
JP3375824B2 (ja) | 2003-02-10 |
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