JPH09314398A - 機械プレス用油圧過負荷比例弁調節システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はプレスのリリーフ圧力とシステム圧
力の両方を制御し、変えるための正確な制御システムを
提供するものである。 【解決手段】 本発明は、機械プレス用油圧過負荷比例
弁調節システムにおいて、駆動メカニズムと、スライド
と、該駆動メカニズムと該スライド間とを接続し、該ス
ライドが該接続ロッドと該駆動メカニズムによって往復
方向に駆動される、少なくとも二つの接続ロッドと、対
応する該接続ロッドに接続され、相互に接続された少な
くとも二つの流体弁と、そして、該流体弁が開いて該ス
ライドを降ろす圧力を変えるように作動する該流体弁に
接続された電気的に調節可能な比例弁、とで構成される
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は一般的には機械プレ
スに関するものであり、より具体的には、油圧リリーフ
をリモート・モードで設定、制御する油圧過負荷リリー
ス・システムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】機械プレス、例えば、型打プレスおよび
絞りプレスは、クラウンおよびベットを有するフレーム
と、上記ベットに対して離接動作をするように上記フレ
ーム内で支承されているスライドで構成されている。こ
のスライドは、そのスライドに接続された接続ロッドあ
るいはシャットハイト・メカニズムを有するクランクシ
ャフトによって駆動される。こうした機械プレスは型打
および絞り操作のために広く使われており、利用可能な
積量の規模は意図される使用方法に従ってかなり変動す
る。

【０００３】このタイプの先行技術に基づくプレスで
は、スライドは通常はその長さが調節可能な接続ロッド
によってプレス・ドライブのクランクシャフトに接続さ
れる。一部のシステムでは、種々の型セットに対応する
ようにそのスライドとベッド間のシャットハイト開口部
を調節できるようにそのスライドに対する関係を調節す
ることができる接続ネジなどの他の部材が用いられてい
る。これらの部分の間には、通常、プレスが動作中に遭
遇することが予想される最大の力に対応するシステム圧
力の油圧液で満たされたチェンバーが配置されている。
プレス動作中、そのプレスおよび関連型セットの両方に
対する破損が生じることを避けるために、プレス・スラ
イドが遭遇する全体的なシステム圧力を制限する必要が
ある。圧力を減らしたり制限するためのこれらのシステ
ムは、それらが上に述べたチェンバーからの油圧液を排
出することによってプレス過負荷を制限あるいは防ぐた
めに、通常、過負荷システムと呼ばれている。

【０００４】上に述べたような先行技術に基づくチェン
バーは、それらのチェンバーから油圧液が排出された時
に型打圧力を減らすために、そのプレスの駆動メカニズ
ムから基本的にスライドを切り離すための空気圧または
油圧調節メカニズムに接続されていた。これら先行技術
に基づく過負荷システムはスライド上に担持され、型打
時の衝撃を受けた。またさらにそれらの設計は、ハード
・パイプを介して接続ロッドまたはネジ内でチェンバー
に接続されたスライドに沿って、中央に取りつけられた
単一の大型弁を有するだけであった。これらの部品は動
作中スライドと共に物理的に上下する。これまでの過負
荷システムはすべて内部の油圧を制御するために手動の
弁を用いていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明はプレスのリリ
ーフ圧力とシステム圧力の両方を制御し、変えるための
正確な制御システムを提供するものである。

【０００６】本発明は、さらに具体的には、スライド・
アセンブリ内部のシステム圧力をリモート・モードで制
御すると同時に、スライドおよび／または接続ロッド上
の加圧チェンバー内部の圧力を自動的に緩和するための
可動レリーフ・メカニズムを制御するためのアセンブリ
を含むプレス用の油圧過負荷システムを提供するもので
ある。これは、内部にある圧力チェンバーを空にするた
めの弁を含む複合圧力リリーフ弁をそのプレスのスライ
ド・アセンブリ内につくることによって達成される。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、そのひとつの
形態において、駆動メカニズムと、スライドと、そして
少なくとも二つの、上記スライドを往復運動で駆動させ
るための、上記駆動メカニズムとスライドとの間を接続
する接続ロッドで構成されるプレスを提供する。さら
に、本発明は一点プレスでも用いることができる。少な
くとも二つの流体弁が対応する接続ロッドおよびマニフ
ォルドに共に接続される。電気的に調節可能な比例弁
は、それが開いてスライドを持ち上げる圧力を変えるた
めに作動する流体弁に接続されている。

【０００８】本発明はその別の形態においては、駆動メ
カニズムと、スライドと、そして少なくとも二つの上記
駆動メカニズムとスライドとを接続する接続ロッドを含
むプレスで構成される。このスライドは接続ロッドおよ
び上記駆動メカニズムによって往復的に駆動され、各接
続ロッドはひとつのチェンバーを含んでいる。少なくと
も二つの弁は対応する接続ロッドと接続されており、そ
れぞれの弁は対応するひとつのチェンバーに連通すると
同時に共にマニフォールドされている。上記チェンバー
に加圧すると同時に、チェンバー内の圧力が予め決めら
れたシステム圧力を越えた場合にはスライドを持ち上げ
る（uploading）ための可変システム加圧メカニズムが
含まれている。このプレスはまた、プレスの作動状態に
応じてチェンバー内部の圧力を自動的に逃がす可変リリ
ーフ・メカニズムも含んでいる。

【０００９】本発明による油圧過負荷システムの利点
は、それがオペレータまたはコンピュータがプレス積量
のどの状態からでも油圧回路のリリーフ設定を下方に電
気的に制御することを可能にしてくれる電気的に制御可
能な比例リリーフ弁を含んでいることである。この電気
的メカニズムは予め設定されたプレス・リリース圧力
を、スライドに触れずに、完全かつ全体的に制御するこ
とを可能にしてくれる。

【００１０】本発明の別の利点は、プレスのシステム圧
力設定をリリーフ圧力設定と共に変えることができる点
である。これら二つの圧力設定は同じである必要はな
く、同じタイプの相互の機械比や、従来のいくつかの過
負荷システムで必要であったようなこれら弁間の特定の
面積差を持っている必要もない。

【００１１】本システムのさらに別の利点は、システム
加圧メカニズムが圧力補償ポンプに取りつけられた比例
的リリープを含んでおり、それによってシステム圧力を
変えられるようにしていることである。

【００１２】本発明のさらに別の利点は、リリーフある
いは加圧システムに関連した比例的制御弁のいずれかに
よって、過圧力、プレス速度、パート・カウント（part
count）などのいずれかの種類の入力、あるいはプログ
ラミング可能なコンピュータからの他の入力などに応え
てリリーフまたはシステム圧力設定を変化させることが
できるようにすることによって、プレス動作中のフレキ
シビリティが増大していることである。

【００１３】本発明の別の利点は、そのシステムが油圧
感知あるいは制御ラインに沿ったレベル固有の付随的パ
ルスに対する圧力を排除する特別の油圧系統上で作動す
る（snubbing）オリフィスを用いていることである。こ
れらのオリフィス・スロットルはシステムの平均的な圧
力を伝えるので、圧力センサーは過負荷状態が存在する
かどうかを正確に検出することができる。これらのオリ
フィス部分はシステムが動的衝撃負荷、あるいはスナッ
プ−スルー力状態中に検出される可能性のあるような圧
力スパイク状態を読み取ってしまうことを防いでくれ
る。

【００１４】本発明のひとつの形態におけるこのシステ
ムのさらに別の利点は、動作中に油圧液が流れているか
どうかを判定するために、油圧過負荷システムから下流
の系統内にフロー・スイッチが配置されていることであ
る。もしこのフロー・スイッチが油圧液のフローが発生
していると判断すれば、フロー・スイッチは、プレス停
止全に油圧過負荷システム全体が完全に空にならないよ
うにプレスを制動するプレス停止回路を作動させる。

【００１５】本発明のさらなる利点は、油圧過負荷シス
テムが実際のスライド（actual slide）とは分離してい
ることである．スライドに乗ったり降りたりするだた二
つの構成部品はクロスオーバー・マニホールドと、接続
ロッドまたはシャットハイト調節メカニズムのいずれか
の内部に担持されている弁だけである。このことは、組
み立てのための時間を減らしたり機器の必要性をなくす
るという意味でコストを低減してくれると同時に、型打
の衝撃にさらされるであろう多くの構成部品を取り除く
ことによって、これらの部品の寿命を長くしてくれる。
さらに、油圧過負荷システムの部品の大部分を基板上に
搭載することにより、本発明のシステムはプレスから取
り外されるサブ−アセンブリとして製造されるので、プ
レスの組み立てに要する時間を減らし、コストも低減し
てくれる。

【００１６】上に述べた、およびその他の本発明の特徴
および利点と、それらを達成するための方法は、関連図
面を参照にしての、本発明のひとつの実施の形態に関す
る以下の説明を参照することによりさらに明らかとな
り、本発明をさらに良く理解することができるであろ
う。

【００１７】これらいくつかの図面において、同じ符号
は同じ部品を示す。ここに示されているひとつの具体例
は、ひとつの形態における本発明のひとつの好ましい実
施の形態を示すものであり、この具体例はいかなる意味
でも本発明の範囲を限定することを意図するものではな
い。

【００１８】

【実施例】図１で、機械プレス１０はクラウン１２など
のようなクラウン・アセンブリ、ボルスター・アセンブ
リ１６が接続されているベット１４などのベッド・アセ
ンブリ、そして、クラウン１２をベット１４に接続して
いるアップライト１８で構成されている。アップライト
１８はクラウン１２の下側およびベッド１４の上側に接
続、あるいはそれらの箇所と一体化されている。ロッド
１９はクラウン１２、アップライト１８、およびベッド
部分１４を通じて延びており、タイ・ロッド・ナット２
０で各端部に取りつけられている。脚部材２２はベッド
１４の延長として形成されており、通常、ショック吸収
パッド２６によって作業場の床２４に取りつけられる。

【００１９】プレス駆動モーター２８などの駆動メカニ
ズムはプレス１０のクラウン１２に取りつけられ、クラ
ッチ／ブレーキ・メカニズム（図示せず）によって、接
続ロッド３２が取り付けられた標準クランクシャフト３
０（図２）に接続されている。スライド３４は接続ロッ
ド３２と作動可能に接続されている。動作中、駆動モー
ター２８はクランクシャフト３０を回転させ、このクラ
ンクシャフト３０が偏心的に接続された接続ロッド３２
を作動させて、スライド３４をベッド１４に近付けたり
離したりする形態で直線的に往復運動させる。

【００２０】図２には、本発明による油圧過負荷システ
ム４０のひとつの実施形態の概要が示されている。油圧
チェンバー４６は各接続ロッド３２の下側、あるいはそ
の内側に配置されている。複数の流体弁４２が配置、あ
るいは接続ロッド３２に接続されており、油圧系統４４
によってチェンバー４６に接続されている。本発明のひ
とつの形態において、図２に示すように、スライド調節
ネジ４８は接続ロッド３２をスライド３４に接続してい
る。いくつかのその他の実施形態において、スライド調
節ネジ４８は接続ロッド３２を一体的に形成される場合
もある。流体弁４２は油圧チェンバー４６に向かう主要
出口５０を有している。出口５０は過剰圧力状態の場合
にチェンバー４６から圧力を逃すために用いられる。

【００２１】図２に示す実施の形態では、各接続ロッド
３２が対応する弁４２と組み合わされている。これら流
体弁４２はそれぞれ先行技術において知られているよう
な圧力リリーフ弁、あるいはカートリッジ弁であっても
よく、ピストン部材５４上に可動シーリング・ブロック
５２を含んでおり、バネ５６によってバイアスされて密
封係合状態になる。シーリング部５２とピストン部材５
４は弁４２に対してカートリッジになっている。ピスト
ン部材５４の下側には油圧チェンバー５８があって、こ
れもピストン５４を閉鎖状態にバイアスさせる。こうし
た弁４２は、Ｅｌｙｒｉａ社（オハイオ）の油圧部門の
子会社であるＨａｎｎａｆｉｎ社から市販されている
が、他の弁を用いてもよい。弁４２および油圧チェンバ
ー４６はスライド３４に沿って、あるいはその上に担持
されているマニフォルド６０を介してマニフォルド、つ
まり、接続されている。マニフォルド６０を通じて延び
ている第一の油圧系統はシステム圧力系統６２であり、
マニフォルド６０を通じて延びる第二の主要系統はリリ
ーフ制御系統６４のものである。リリーフ制御系統６４
はフレキシブルな油圧系統６６によって弁４２の油圧チ
ェンバー５８に接続されている。システム圧力系統６２
はフレキシブルな油圧系統６３によって油圧チェンバー
４６に接続されている。

【００２２】また、リリーフ・カートリッジ５２／５４
内部にはチェンバー４６と５８間で均衡化させるオリフ
ィス２００が配置されている。過負荷が生じて、カート
リッジ５２／５４をその台座に固定させる圧力が系統６
４からなくなると、フローがオリフィス２００の小径に
阻まれてその内部を速やかに通過することができないの
で、圧力の不均衡が起こり、カートリッジ５２／５４を
その台座から離させ、それによって、チェンバー４６か
らのフローが出口５０から出ていくことができる。

【００２３】リリーフ系統６４に沿ってオリフィス・ス
ロットル６８があり、油圧チェンバー５８からの油圧液
の流量を制御するために用いられている。オリフィス・
スロットル６８は弁４２に近接して示されているが、こ
れは系統６４の他の位置に配置されてもよい。上に述べ
られた装置はすべてスライド３４上に載せられており、
プレス動作中それと共に往復運動する。

【００２４】本発明による油圧過負荷システム４０は二
つの可変圧力メカニズムを用いている。その最初のもの
は可変システム加圧メカニズム７０で、これはマニフォ
ルド６０、チェンバー４６、およびスライド３４上の他
の要素に対して予め決められた圧力で油圧液を供給す
る。もうひとつの可変圧力メカニズムは信号を受け取る
と圧力チェンバー４６内部の圧力を自動的に逃がす可変
リリーフ・メカニズム７２のものである。

【００２５】可変システム加圧メカニズム７０は電気モ
ーター７６で作動される油圧ポンプ７４を含んでいる。
油圧ポンプ７４に連通されているのは、油圧液を内部に
含んだプレス油槽８０から油圧液を受け取る入力系統７
８である。

【００２６】入力系統７８は一体化シャットオフ弁８２
とインライン油圧フィルター８４を含んでいる場合もあ
る。入力系統７８と連通して、油圧ポンプ７４に対する
入力圧力をモニターするための圧力計８６を配置しても
良い。さらに、この圧力計８６に対して、フィルター８
４が詰まった場合にシャットオフ・ポンプとプレス１０
が作動しないようにするために用いられる真空スイッチ
８８を接続してもよい。

【００２７】油圧ポンプ７４の出力に対応するために、
電気または電子信号で作動させることができる比例弁９
０が設けられている。この比例弁９０はプレス作動油タ
ンク８０に向けられた出力系統９２を含んでいる。比例
弁９０を作動させることによって、過負荷回路の残りの
部分に送られる油圧液の圧力および体積をモニターした
り、変えたりすることができる。出力系統９４は油圧ポ
ンプ７４の出力を可変リリーフ・メカニズム７２とマニ
フォルド６０の両方に接続しており、特にシステム圧力
系統６２がその内部に配置されている。出力系統９４は
クラッチ回路を作動させるのに十分が存在していること
を示すための圧力計８６と圧力スイッチ２０２を含んで
いる。系統９６として示してある固定排出量油圧ポンプ
２０１からの別の分岐は、潤滑システムなどプレスの他
の要素に油圧液を提供する。油圧ポンプ７４はシステム
加圧メカニズムとして示されているが、エアオーバオイ
ル・ポンピング・システムなど、出力系統９４を通じて
いろいろなシステム圧力で油圧液を供給する別の構造を
用いてもよい。

【００２８】本発明による可変リリーフ・メカニズム７
２はマスター弁１００を含んでいるが、このマスター弁
１００は、弁４２と同様、カートリッジ・タイプであっ
てもよい。マスター弁１００はバネ１０４によって弁１
００の本体内部に係合状態に軸方向でバイアスされるピ
ストン／シーリング部材１０２（カートリッジ）を含ん
でいる。チェンバー１０６はピストン１０２に背後に形
成されており、油圧出力系統９４を通じてマニフォルド
６０までの作動圧力のための導管を形成するシステム圧
力系統１０８と油圧連通状態にある。システム圧力系統
１０８と弁１００との間にはオリフィス・スロットル１
１０があり、システムを通じての一過性の圧力パルスを
締め出す役割を果たす。

【００２９】マスター弁１００の前部または上部開口部
は、マニフォルド６０内のリリーフ制御系統６４とフレ
キシブルな油圧系統１１２と油圧連通状態にある。同様
に、システム圧力系統１０８はフレキシブルな油圧系統
１１３によってシステム圧力系統６２と油圧連通状態に
ある。マスター弁１００は流体がそれを通過してプレス
作動油槽８０に戻れるようにする出口１１４を含んでい
る。弁４２とマスター弁１００との組み合わせはマスタ
ー弁１００がスレーブ弁４２を制御する複合バルビング
構成を形成する。

【００３０】出口１１４からの流体の流路に沿って、作
動油フロー・スイッチ１１６が設けられている。このフ
ロー・スイッチ１１６は弁１００から下流にあり、した
がってそれは流体のフローを感知し、プレス１２が制動
を開始する前にメカニズム７０および７２を含む油圧シ
ステム全体を全体として空にしなくてもよいようにプレ
ス停止回路の作動を開始させる。

【００３１】可変リリーフ・メカニズム７２は電気的に
調節可能な比例弁１１８を含んでいるが、その作動につ
いては後で説明する。こうした弁１１８は、例えば、Ｅ
ｌｙｒｉａ社（オハイオ）の油圧弁専門の子会社である
Ｐａｒｋｅｒ Ｈａｎｎａｆｉｎ社から市販されてい
るが、他の弁を用いてもよい。

【００３２】さらに、チェンバー１０６と出口１１４と
の間にはソレノイドで作動される通常は開かれているダ
ンプ弁１２０があり、このダンプ弁１２０の作動が停止
されると、マスター弁１００が出口１１４を通じて流体
を排出させ、それによって系統１１２と系統６４、それ
に接続されたチェンバー５８の圧力を低下させる。ま
た、電力ロスが発生すると、この弁１２０が過負荷回路
内の圧力を逃がす。この圧力ロスはピストン５４をその
弁座から浮かせ、それによってチェンバー４６および系
統４４内の流体を出口５０を通じて排出させる。ソレノ
イドで作動されるダンプ弁１２０はプレス動作中電気的
に閉じられた状態に保持される。この弁１２０はシステ
ム・テストおよび初期設定中に利用される。弁１２０
は、過負荷システムを非油圧入力（例えば、アップライ
ト・ストレインまたはストレッチ）などによって起動で
きるように、プレス・アップライト上のストレイン・リ
ンクなどの他の外部的起動装置と配線接続することもで
きる。

【００３３】チェンバー１０６と出口１１４との間にあ
るもうひとつのリリーフ弁は手動で作動されるシステム
全体圧力リリーフ弁１２２で、これはプレス１０内で認
められる最大システム圧力を手作業で選択するために用
いられる。

【００３４】作動時には、プレス動作が始まる前に、マ
ニフォルド６０および弁４２に対する最大システム・リ
リーフ圧力を手動システム圧力全体リリーフ弁１２２を
通じてダイアル・インされる。プレス１０のシステム圧
力は可変システム加圧メカニズム７０、特に電気的に作
動される比例弁９０を用いて指定される。作動中にこの
設定を行うと、圧力をかけられた作動油が出力系統９
４、システム圧力系統１０８を通じて伝達され、それに
よってシステム圧力系統６２を通じて油圧チェンバー４
６に連通される。さらに、この圧力はチェンバー４６か
ら系統４４を通じて、ピストン部材５４、つまりカート
リッジ５２／５４の一方の側に伝えられる。

【００３５】本発明の可変リリーフ圧力は、その内部に
電気的に調節可能な比例弁１１８を組み込んでいる可変
リリーフ・メカニズム７２を介して設定される。

【００３６】電気的に調節可能な比例弁１１８の動作
は、オリフィス・スロットル１１０、システム圧力系統
１０８と６２を介してチェンバー４６から特定の圧力が
検出されるとマスター弁１００を開いて、作動油を排出
させるものである。前にも述べたように、オリフィス・
スロットル１１０は可変リリーフ・メカニズム７２に対
する偶発的な圧力変動を締め出し、それによって電気的
に調節可能な比例弁１１８と手動により設定されるシス
テム過負荷圧力リリーフ弁１２２の両方に対して平均
的、あるいは実際の圧力読み出し信号を提供する。

【００３７】電気的に調節可能な比例弁１１８によって
システム内につくりだされる柔軟性は、例えば、新しい
型セットの取り付け時や機械的、油圧的、電子的、ある
いはその他の方法で判定されるプレスの所定の作動状態
時など、任意の時点でプレスのリリーフ圧力を変更でき
る点である。

【００３８】プレスの作動状態は所定のリリーフ圧力を
越えたチェンバー４６内の圧力に対応している場合があ
る。さらに、電気的信号に対応している場合のプレスの
作動状態はパート・カウンター、プレス速度モニター、
ストレイン・リンクなどの関連構成要素からの入力、お
よび検出されるその他の電子的入力を取り入れて、比例
弁１１８を調節するようにしてもよい。

【００３９】弁１１８、１２０、または１２２のいずれ
かを開くと、マスター弁チェンバー１０６内の圧力が減
少し、それによってピストン１０２が浮き、系統１１２
内部の作動圧力が出口１１４を通じて放出される。制御
系統６４に接続された系統１１２を通じて圧力が減少す
るので、弁４２内の油圧チェンバー５８でも同様の圧力
低下が起きる。チェンバー５８内部の圧力が低下する
と、ピストン５４を浮かせ、チェンバー４６および系統
４４内の流体を出口５０内に排出され、それによって、
スライド３４から圧力を取り除く、あるいは負荷を解除
する。

【００４０】可変リリーフ・メカニズム７２の構成部
品、クライン１２の底部側あるいはプレス１０の他の場
所に衝撃を吸収する形状で搭載される別個の部材あるい
はプレート１２４上に搭載してもよい。こうした構造は
マニフォルド６０および弁４２だけを型打ちの衝撃に露
出させることによって部品の摩耗を減少させる。

【００４１】上にひとつの好ましい設計を想定して本発
明について述べたが、本発明は、この開示の精神と範囲
内でさらに修正することができる。本願は、したがっ
て、本願の基本的な原理のあらゆる変更、使用、適用を
その範囲に含めることを意図している。さらに、本願
は、本発明が関連する技術分野で公知または慣用的な実
践方法の範囲内で、しかも、以下に述べられる請求項の
限定の範囲内の本開示からのずれについてもその範囲に
含むことを意図している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による油圧過負荷システムを組み込んだ
機械プレスの前面立面図である。

【図２】本発明による油圧過負荷保護システムのひとつ
の実施形態の概要図である。

【符号の説明】 １０ 機械プレス、 １２ クラウン、 １４ ベッド、 １６ ボルスター・アセンブリ、 １８ アップライト、 １９ ロッド、 ２０ タイ・ロッド・ナット、 ２２ 脚部材、 ２４ 作業場の床、 ２６ ショック吸収パッド、 ２８ プレス駆動モーター、 ３０ 標準クランクシャフト、 ３２ 接続ロッド、 ３４ スライド、 ４０ 油圧過負荷システム、 ４２ 流体弁、 ４４ 油圧系統、 ４６ 油圧チェンバー、 ４８ スライド調節ネジ、 ５０ 主要出口、 ５２／５４ リリーフ・カートリッジ、 ５２ 可動シーリング・ブロック、 ５４ ピストン部材、 ５６ バネ、 ５８ 油圧チェンバー、 ６０ マニフォルド、 ６２ システム圧力系統、 ６３，６６ 油圧系統、 ６４ リリーフ制御系統、 ６８ オリフィス・スロットル、 ７０ 可変システム加圧メカニズム、 ７２ 可変リリーフ・メカニズム、 ７４ 油圧ポンプ、 ７６ 電気モーター、 ７８ 入力系統、 ８０ プレス油槽、 ８２ シャットオフ弁、 ８４ インライン油圧フィルター、 ８６ 圧力計、 ８８ 真空スイッチ、 ９０ 比例弁、 ９２，９４ 出力系統、 ９６ 系統、 １００ マスター弁、 １０２ ピストン／シーリング部材、 １０４ バネ、 １０６ チェンバー、 １０８ システム圧力系統、 １１０ オリフィス・スロットル、 １１２，１１３ 油圧系統、 １１４ 出口、 １１６ 作動油フロー・スイッチ、 １１８ 比例弁、 １２０ ダンプ弁、 １２２ システム過負荷圧力リリーフ弁、 １２４ プレート、 ２００ オリフィス、 ２０１ 固定排出量油圧ポンプ、 ２０２ 圧力スイッチ。

Claims (20)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 駆動メカニズムと、 スライドと、 該駆動メカニズムと該スライド間とを接続し、該スライ
   ドが該接続ロッドと該駆動メカニズムによって往復方向
   に駆動される、少なくとも二つの接続ロッドと、 対応する該接続ロッドに接続され、相互に接続された少
   なくとも二つの流体弁と、そして、 該流体弁が開いて該スライドを降ろす圧力を変えるよう
   に作動する該流体弁に接続された電気的に調節可能な比
   例弁、とで構成されることを特徴とするプレス。
2. 【請求項２】 該電気的に調節可能な比例弁が該スライ
   ドに載せられていないことを特徴とする請求項１記載の
   プレス。
3. 【請求項３】 さらに、該少なくとも二つの流体弁と該
   電気的に調節可能な比例弁との間に接続されて、解放さ
   れると該二つの流体弁を開かせ、該スライド上に載せら
   れていないマスター弁を含んでいることを特徴とする請
   求項１記載のプレス。
4. 【請求項４】 さらに、該少なくとも二つの弁と該電気
   的に調節可能な弁との間に接続され、解放されると該少
   なくとも二つの弁を解放させるマスター弁を含んでいる
   ことを特徴とする請求項１記載のプレス。
5. 【請求項５】 さらに、該弁と該マスター弁との間に配
   置されて該弁と該マスター弁との間の弁開放のタイミン
   グを制御するオリフィスを含んでいることを特徴とする
   請求項４記載のプレス。
6. 【請求項６】 さらに、該弁を解放して起動されると、
   該駆動メカニズムの作動を停止させるフロー・スイッチ
   を含むことを特徴とする請求項１記載のプレス。
7. 【請求項７】 該流体弁が圧力リリーフ弁を含んでいる
   ことを特徴とする請求項１記載のプレス。
8. 【請求項８】 該圧力リリーフ弁がさらにカートリッジ
   弁を含んでいることを特徴とする請求項７記載のプレ
   ス。
9. 【請求項９】 駆動メカニズムと、 スライドと、 該駆動メカニズムと該スライドとの間を接続し、該スラ
   イドが該接続ロッドと該駆動メカニズムによって往復方
   向に駆動されると共に、該接続ロッドがチェンバーを含
   んでいる少なくとも二つの接続ロッドと、 対応する該接続ロッドに接続され、各弁が対応する該チ
   ェンバーと連通しており、該弁が共にマニフォルドされ
   ている少なくとも二つの弁と、 該チェンバーを所定のシステム圧力まで加圧する可変シ
   ステム加圧メカニズムと、そして、 プレスの作動状態に応じて該チェンバー内部の圧力を自
   動的に逃がす可変リリーフ・メカニズムとによって構成
   されることを特徴とするプレス。
10. 【請求項１０】 該作動状態が電気信号に対応すること
    を特徴とする請求項９記載のプレス。
11. 【請求項１１】 該作動状態が該チェンバー内の所定の
    リリーフ圧力を越えた圧力に対応することを特徴とする
    請求項９記載のプレス。
12. 【請求項１２】 該可変システム加圧メカニズムが、起
    動されると該駆動メカニズムの動作を停止させるフロー
    ・スイッチを含んでいることを特徴とする請求項１１記
    載のプレス。
13. 【請求項１３】 該可変システム加圧メカニズムが、起
    動されると、該駆動メカニズムの動作を停止させること
    フロー・スイッチを含んでいることを特徴とする請求項
    ９記載のプレス。
14. 【請求項１４】 該可変システム加圧メカニズムがモー
    ターによって作動される油圧ポンプを含んでいることを
    特徴とする請求項９記載のプレス。
15. 【請求項１５】 該可変システム加圧メカニズムが電気
    的に調節可能な比例弁を含んでいることを特徴とする請
    求項９記載のプレス。
16. 【請求項１６】 内部チェンバーを有する接続ネジで往
    復運動されるスライドを持ったプレスと共に用いられる
    ための油圧過負荷リリーフ・システムにおいて、 該接続ネジ内に配置されて該内部チェンバーと連通して
    いる複数の弁と、そして該弁に接続されて、該弁が開き
    内部チェンバーを解放するための圧力を変えるように作
    動する、電気的に作動される比例弁とで構成されること
    を特徴とする油圧過負荷リリーフ・システム。
17. 【請求項１７】 該複数の弁と該電気的に作動される比
    例弁との間に接続されて、該電気的に調節可能な弁によ
    って解放され、それによって該複数の弁を解放させるマ
    スター弁を含んでいることを特徴とする請求項１６記載
    のプレス。
18. 【請求項１８】 さらに、該マスター弁と連通してお
    り、起動されると該プレスの動作を停止させるフロー・
    スイッチを含んでいることを特徴とする請求項１７記載
    のプレス。
19. 【請求項１９】 駆動メカニズムと、 スライドと、 該駆動メカニズムと該スライドとの間を接続し、該スラ
    イドが該接続ロッドと該駆動メカニズムとによって往復
    方向に駆動される、少なくとも二つの接続ロッドと、 該接続ロッドに接続されている流体弁と、そして該流体
    弁に接続されて、該流体弁が開いて該スライドを降ろす
    ための圧力を変えるように作動する電気的に調節可能な
    比例弁とで構成されることを特徴とするプレス。
20. 【請求項２０】 さらに、該流体弁と該電気的に調節可
    能な比例弁との間に接続され、解放されると該流体弁を
    開かせるようになっているマスター弁を含んでいること
    を特徴とする請求項１９記載のプレス。