JPH09314046A - 電子部品用樹脂パターンの形成方法 - Google Patents

電子部品用樹脂パターンの形成方法

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JPH09314046A
JPH09314046A JP16076096A JP16076096A JPH09314046A JP H09314046 A JPH09314046 A JP H09314046A JP 16076096 A JP16076096 A JP 16076096A JP 16076096 A JP16076096 A JP 16076096A JP H09314046 A JPH09314046 A JP H09314046A
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JP16076096A
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Takeshi Shima
武志 島
Masaharu Kobayashi
正治 小林
Masayuki Tsuchida
雅之 土田
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Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は電子部品からなる被塗布体に、ディス
ペンス法により樹脂ペーストを吐出せしめて形成する樹
脂パターンに、ハジキ、ヒケ、ニジミ、タレの問題がな
い良好な樹脂パターンを得ることができる樹脂パターン
の形成方法を提供する。 【構成】電子部品からなる被塗布体にディスペンス法に
より樹脂ペーストを吐出せしめて樹脂ペーストパターン
を形成すると同時にまたはその直後に、該樹脂ペースト
パターンに対して気体流を吹き付けることを特徴とする
電子部品用樹脂パターンの形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、リードフレーム等の電
子部品からなる被塗布体にディスペンス法により樹脂パ
ターンを形成する方法に関する。
【0001】
【従来の技術】従来、IC、リードフレーム、半導体用
パッケージ基板、半導体用蓋材、プリント基板などの電
子部品に、該電子部品間の接着や電子部品表面の絶縁処
理、リードフレームのダムバーの形成、あるいはポッテ
ィング剤のせき止め等を目的としてポリイミド樹脂、エ
ポキシ樹脂等を主成分とする樹脂パターンの形成が行わ
れてきた。従来技術による樹脂パターンを形成する方法
としては、前記樹脂を液状に調整して樹脂ペーストを作
製し、スクリーン印刷法および下記に述べるディスペン
ス法が行われていた。
【0002】
【発明が解決しようする課題】この場合に使用された樹
脂ペーストは、スクリーン印刷あるいはディスペンス等
の塗布時の作業性を確保するため、フィラー、反応性希
釈剤、反応遅延剤等を添加する、あるいは高沸点溶剤を
希釈剤とすることが多かったため、下記の問題を有する
ものであった。すなわち、スクリーン印刷においては、
揮発性の高い溶剤を溶媒とした場合、刷版の目詰まり、
糸引き、連続印刷性の低下、などの問題を生ずるもので
あった。一方、従来のディスペンス法による樹脂パター
ンの形成方法は、図1に示すようにディスペンスシリン
ジ1内に密封された樹脂ペースト3を、エアー圧力やス
クリューなどによりニードル4の先端から吐出させて未
乾燥の樹脂ペーストパターン2を形成し、しかるのち自
然乾燥もしくは経時後に熱風または赤外線で乾燥して樹
脂パターンを形成させていた。しかし、従来のディスペ
ンス法はスクリーン印刷法に比べてペーストの粘度や溶
剤のコントロールは自由になるが、樹脂ペーストの粘度
を低くした場合、被塗布体に吐出された未乾燥の樹脂ペ
ーストパターンにハジキ、ヒケ、ニジミ、タレなどの問
題を生じ、半導体装置として信頼性を著しく低下させる
ものであった。
【0003】なお、図2に正常な樹脂パターン(a)に
対する不良の樹脂パターン(b)の形状として、ヒケ5
およびハジキ6の平面図を示した。この現象は樹脂ペー
ストの表面張力やヌレの悪さによって起因するものであ
る。また、図3に正常な樹脂パターン(a)に対する不
良の樹脂パターン(c)の形状としてタレ7、ニジミ8
の状態を断面図(A)と平面図(B)とで示した。タレ
とニジミは塗布された樹脂ペーストが被塗布体に対して
ヌレ拡がり易いために起こり、その形状が変化する現象
である。このようなディスペンス法の問題を解決するた
めには例えば熱硬化性のポリイミド樹脂のペーストが揮
発性の高い溶剤に溶解もしくは分散することが提案され
たが、固形分濃度を高くするとペーストのチクソトロピ
ー性が低下し、糸引きなどパターン精度に悪影響を及ぼ
す現象が発生した。一方、逆に固形分濃度を低くすると
吐出性は向上するが、樹脂パターンが被塗布体に塗布さ
れた際にハジキが発生して良好なパターン形状が得られ
ず、結局いずれの場合も、ディスペンス法により塗布さ
れた樹脂ペーストパターンは、塗布直後には良好な形状
を示すが、短時間で前記の問題が発生するためパターン
形状が悪化する問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ディスペン
ス法によりIC、リードフレーム、プリント基板などの
被塗布体に樹脂パターンを形成する際に生じがちなニジ
ミ、タレ、ハジキ、ヒケ等によるパターン形状の悪化を
防止することを目的とする。本発明の第1の形成方法
は、電子部品からなる被塗布体に、ディスペンス法によ
り樹脂ペーストを吐出せしめて樹脂ペーストパターンを
形成すると同時またはその直後に、該樹脂ペーストパタ
ーンに対して気体流を吹き付けることを特徴とする電子
部品用樹脂パターンの形成方法であり、第2の形成方法
は、電子部品からなる被塗布体表面に気体流を吹き付け
ながら、ディスペンス法により樹脂ペーストを吐出せし
めて樹脂パターンを形成することを特徴とする電子部品
用樹脂パターンの形成方法であり、第3の形成方法は、
電子部品からなる被塗布体に、ディスペンス法により樹
脂ペーストを吐出せしめて樹脂ペーストパターンを形成
するに際し、ディスペンスニードル先端近傍に設置され
たガス吹き付け口から樹脂ペーストの吐出直後に気体流
を吹き付けることを特徴とする電子部品用樹脂パターン
の形成方法である。
【0005】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明に使用される樹脂ペーストは、ポリイミド樹脂、エ
ポキシ樹脂フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂を主成分
として有機溶剤に溶解もしくは分散させたものが使用さ
れる。樹脂ペーストが熱硬化性樹脂の場合においては、
それが有機溶剤を含む場合はもちろん、含まない場合に
おいても、本発明はディスペンス直後に硬化反応を促進
する作用がある。その結果、粘度上昇が促されてパター
ン形状の改善に効果がある。また本発明の樹脂ペースト
にはTgの高い熱可塑性樹脂やゴムなどのエラストマー
を主成分または副成分として用いることもできる。この
場合は、該樹脂ペーストの低粘度化を行いやすいため効
果がある。
【0006】本発明に使用される電子部品用樹脂ペース
トの樹脂成分には前記の他、シリコーン樹脂、フェノー
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、などを挙げることができ、
エラストマー成分にはシリコーンゴム、アクリロニトリ
ルブタジエンゴム、フッ素ゴムなどを挙げることができ
る。また本発明に使用される樹脂ペーストは有機溶剤に
より希釈されてもよい。例えば、アセトン、メチルエチ
ルケトン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、
メタノール、エタノール、プロパノール、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、酢酸メチル、酢酸エチル、
アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩
化炭素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロ
エタン、トリクロロエタンなどが好ましく用いられる。
【0007】さらに本発明に使用される樹脂ペーストに
は前記成分の他に、反応性希釈剤、反応促進剤、反応遅
延剤、カップリング剤、可塑剤などの添加剤や、シリ
カ、アルミナ、タルク、酸化亜鉛などの無機フィラー、
ポリスチレン、架橋ポリエステルなどで構成された有機
フィラー等を単独もしくは2種以上添加することもでき
る。またペースト成分が導電性フィラー等無機材料を主
成分とした場合においても、ペースト成分に前記樹脂が
用いられていれば、本発明の効果はある。
【0008】例えばポリアミド酸を主成分とし、フィラ
ー、有機溶剤で粘度を調製した樹脂ペーストを作成する
場合について説明する。ポリアミド酸約30重量%を含
んだワニス(ジメチルアセトアミド溶液)にシリカフィ
ラーをポリアミド酸の30重量%、粘度調整用に有機溶
剤(テトラヒドロフラン)をポリアミド酸の20重量%
加え、密閉式の高速遊星ボールミルにて攪拌、混合を行
い、樹脂ペーストを作成する。
【0009】上記により得られた樹脂ペーストを図1に
示すディスペンス装置のシリンジに充填し、密閉した。
一方、ディスペンス装置のニードル先端が被塗布体に対
して、所定のx,y,z方向に移動できるような装置
に、被塗布体であるリードフレーム等の電子部品を装着
し、樹脂ペーストを所望のパターン状に吐出して樹脂ペ
ーストパターンを形成する。しかるのち、例えば下記の
手順にて気体流を該樹脂ペーストパターンに吹き付けペ
ースト中の有機溶剤を揮散させて乾燥する。すなわち、
本発明に適用する気体流を吹き付ける方法は特に限定は
ないが、例えば、図4に示すように樹脂ペーストパター
ンを含む被塗布体9全体にガス吹き付け口10より吹き
付けガス11をあてながらディスペンスシリンジ1より
樹脂ペーストを吐出する方法(請求項2)、図5に示す
ようにディスペンスシリンジより樹脂ペーストを吐出し
た直後にディスペンスニードル先端近傍に設置した吹き
付け口10から吐出直後の樹脂ペーストパターンに吹き
付けガス11を吹き付ける方法(請求項3)、あるいは
排気口を設置して吸引により気体流を樹脂ペーストパタ
ーンにあてる場合等がある。なお、第3の形成方法(請
求項3)で言う樹脂ペーストを吐出した直後とは、被塗
布体上に形成された未乾燥の樹脂ペーストパターンが液
状を保ったまま拡散することなく吐出時の原型を維持し
ている状態を言うものである。また前記吸引機構を設け
る方法は本発明の効果に併せて、吹き付けたガス等の気
流を安定させる効果や、揮発した溶剤等が排気口を経て
強制排気されるため、作業者に対する衛生上の効果及び
装置などの汚染を防止することができる。さらに、本発
明に使用される揮発成分を含んだ樹脂ペーストを対象と
したディスペンス装置においては、ディスペンスニード
ルの先端に樹脂カスが付着して吐出性を悪くしたり、樹
脂カスがパターン及び被塗布体に転移して特性を損ねる
場合があるため、任意に空打ちをするクリーニングショ
ット機構を設けることが望ましい。
【0010】本発明の形成方法によって得られた樹脂パ
ターンの拡大図が図6である。図6の(A)はリードピ
ン12の上に樹脂パターン2が形成された状態を示す断
面図であり、(B)はその平面図である。また、図7は
気体流を吹き付けなかった場合のリードピン12の上の
樹脂パターン2の状態を示す断面図(A)と平面図
(B)である。図6と図7で明らかなとおり樹脂パター
ンの直線部においてハジキ、ヒケの点で著しい改善が見
られた。
【0011】本発明において被塗布体に吹き付ける気体
流は、空気、不活性ガス、酸化性ガス、還元性ガス等が
使用できる。また該ガスは、本発明の目的である樹脂の
粘度上昇を促進するため請求項4に記載されるように予
め加熱されていることおよび流量が制御されていること
が好ましい。また、予め加熱した被塗布体に樹脂ペース
トを塗布し、気体流を吹き付けることで、樹脂パターン
の悪化を防ぐことは可能である。但し、この場合樹脂ペ
ーストに加えられる熱が被塗布体側からのみ与えられな
ければならないこと、また熱伝導による温度管理のため
本発明の気体流を吹き付ける方法より加熱する温度を高
くしなければならないことに配慮することが望ましい。
本発明は従来技術にある未乾燥の樹脂パターンの経時後
の乾燥処理に比べて、被塗布体に対する熱的ストレスを
軽減する利点がある。即ち、気体流を吹き付ける温度と
時間を制御することで樹脂ペーストパターンの粘度上昇
する短時間のみ加熱を行えること、またガスの温度制御
は、熱伝導等による方法に比べて温度を急激に制御する
ことが容易にできるため、被塗布体を加熱後冷却するこ
とも可能である。
【0012】最後に、本発明を用いた種々の電子部品へ
適用について説明する。本発明はディスペンス法による
樹脂パターンの形状の改善に特に効果を発揮するが、デ
ィスペンス法による樹脂ペーストのポッティングにおい
ても、ニジミやはみ出しの改善効果がある。このため下
記の樹脂パターンの形成にとらわれないポッティングに
より電子部品へ樹脂ペースト塗布に適用した場合でも、
従来の方法に比べて良好な結果が得られる。例えば、リ
ードフレームに対しては、樹脂ダムバー、リードピン固
定、ヒートスプレッター接着などの多層リードフレーム
接着、ダイアタッチ用接着剤塗布、バスバー絶縁用樹脂
塗布等に適用できる。また、ICに対してもダイアタッ
チ用接着剤塗布、チップコート樹脂塗布、LOC用接着
剤パターン塗布、などに適用できる。この場合、ICチ
ップ単体に塗布する場合とウエハーの段階で塗布する場
合があるが、本発明はそのどちらにも適用することがで
きる。また、金属、セラミック、ガラス、ポリイミドフ
ィルム、ガラス繊維含浸エポキシ樹脂、ガラス繊維含浸
BTレジン等を主材料とする半導体用パッケージもしく
は半導体用パッケージ基板に対しても本発明が適用でき
る。さらに同様に、金属、ガラス、セラミック、プラス
チックなどを主材料とする半導体用蓋材や、セラミッ
ク、ガラス、ポリイミドフィルム、ガラス繊維含浸エポ
キシ樹脂、ガラス繊維含浸BTレジン等を主材料とする
プリント配線板にも本発明を適用することができる。以
上のように、本発明の電子部品用樹脂パターンの形成方
法を用いた場合、これまで良好な樹脂パターンを得られ
なかった樹脂ペーストであっても、良好な樹脂パターン
を形成することが可能となり、より高性能な電子部品を
製造することができる。
【0013】
【実施例】
(樹脂ペーストの作成)実施例及び比較例に使用した樹
脂ペーストは下記手順により作成した。 (樹脂ペーストA)下記式1で示されるポリアミド酸の
30%ジメチルアセトアミド溶液にテトラヒドロフラン
をポリアミド酸固形分に対して30重量%加え均一に攪
拌した後、シリカ微粉末(日本アエロジル社製、商品
名:#200)を20重量%加え遊星型ボールミルにて
均一に分散して樹脂ペーストAを作成した。
【化1】 (樹脂ペーストB)下記式2で示される両末端にピペラ
ジニルエチルアミノカルボニル基を有するアクリロニト
リル−ブタジエン共重合体(宇部興産株式会社製、商品
名:ハイカーATBN)(m=83.5、n=16.
5、重量平均分子量3600、アクリロニトリル含有率
16.5重量%、アミノ基当量900)50重量部をト
ルエン200重量部に溶解し、その溶解液に下記式3で
示される化合物50重量部、ベンゾイルパーオキサイド
1重量部、平均粒子径0.25μmの球状アルミナ20
重量部を樹脂ペーストAと同様に遊星型ボールミルにて
均一に分散、混合して樹脂ペーストBを作成した。
【化2】
【化3】 (樹脂ペーストC) 室温で固形のビスフェノールA型
エポキシ樹脂(平均分子量1400、油化シェル社製、
商品名:エピコート1004)をメチルエチルケトンに
固形分濃度60%となるよう溶解し、硬化剤としてイミ
ダゾール化合物(四国化成社製、商品名:キュアゾール
2E4MZ−CNS)をエポキシ樹脂に対して5重量
%、フィラー成分としてシリカ微粉末(日本アエロジル
社製、商品名:#200)10重量%を加え、樹脂ペー
ストA,Bと同様に遊星型ボールミルで分散、混練して
樹脂ペーストCを作成した。
【0014】被塗布体には、シリコンウエハー、リード
フレーム、ガラスエポキシ系プリント配線板、アルミナ
セラミック基板を使用した。このときのリードフレーム
の形状を図8に、プリント配線板の形状を図9に示す。
図8のリードフレーム13はリードピン12およびダイ
パッド14より形成され、樹脂パターン15をリードピ
ンのダイパッド近傍に形成した。一方、図9に示すよう
銅回路パターン16が形成されたプリント配線板17
に、樹脂パターン18を形成した。また、これらの被塗
布体に塗布する樹脂パターンは図10に示したパターン
を用いた。すなわち、図10において始点21からスタ
ートし、ディスペンス方向19にて終点22までを樹脂
パターン20とした。気体流を吹き付ける方法は下記2
条件で行い、それぞれ条件、条件とした。また、気
体流吹き付け時にパイプヒーターによる加熱を行い温度
を制御した場合を加熱条件<1>とした。また、比較例
で気体流吹き付けを行わないが、被塗布体にハロゲンラ
ンプにより輻射熱を加える場合を加熱条件<2>とし
た。前記気体流を吹き付ける及び加熱の詳細な条件を下
記に示す。
【0015】(気体流を吹き付ける条件)図4に示し
た吹き付け口から被塗布体である樹脂ペースト塗布領域
全面に対し、樹脂ペースト塗布直後に窒素ガスを均一に
吹き付けた。このとき、吹き付け開口部の大きさは直径
3mm、ガス圧は1kg/mm2であった。 (気体流を吹き付ける条件)図5に示したディスペン
スニードル先端近傍に設置されたガス吹き付け口から、
樹脂ペースト塗布直後に塗布された樹脂ペーストパター
ンに対して空気を吹き付けた。この吹き付け口はディス
ペンスニードルが樹脂ペーストパターンを描くのを追従
しながら移動し、開口部の大きさは直径2mm、ガス圧
は0.1kg/m2であった。 (加熱条件<1>)吹き付け前のガスをパイプヒーター
を使用して加熱し、吹き付ける直前のガス温度を60℃
とした。 (加熱条件<2>)ハロゲンランプを被塗布体に向かっ
て照射し、被塗布体の温度は60℃であった。
【0016】下記実施例および比較例により得られたそ
れぞれの樹脂パターンは、目視または顕微鏡により観察
して評価した。評価は、樹脂ペーストパターンの始点、
終点、直線部、コーナー部について、ハジキ(またはヒ
ケ)、ニジミ(またはタレ)について◎、○、△、×の
4段階で評価した。
【0017】(実施例1)樹脂ペーストAを直径6cm
のシリコンウエハーに塗布した。樹脂ペーストパターン
に気体流を吹き付ける条件はで加熱条件は<1>とし
た。 (実施例2)樹脂ペーストAを実施例1で使用したシリ
コンウエハーに塗布した。樹脂ペーストパターンに気体
流を吹き付ける条件はで加熱は行わなかった。 (実施例3)樹脂ペーストAを図8のリードフレームに
塗布した。樹脂ペーストパターンに気体流を吹き付ける
条件はで加熱条件は<1>とした。 (実施例4)樹脂ペーストAを実施例3で使用したリー
ドフレームに塗布した。樹脂ペーストパターンに気体流
を吹き付ける条件はで加熱は行わなかった。 (実施例5)樹脂ペーストAを図9のガラスエポキシ系
プリント配線板に塗布した。樹脂ペーストパターンに気
体流を吹き付ける条件はで加熱条件は<1>とした。 (実施例6)樹脂ペーストAを実施例5で使用したガラ
スエポキシ系プリント配線板に塗布した。樹脂ペースト
パターンに気体流を吹き付ける条件はで加熱は行わな
かった。 (実施例7)樹脂ペーストAを10cm×10cmアル
ミナセラミック基板に塗布した。樹脂ペーストパターン
に気体流を吹き付ける条件はで加熱条件は<1>とし
た。 (実施例8)樹脂ペーストAを実施例7で使用したアル
ミナセラミック基板に塗布した。樹脂ペーストパターン
に気体流を吹き付ける条件はで加熱は行わなかった。
【0018】(比較例1)樹脂ペーストパターンに気体
流を吹き付けないかつ加熱も行わない以外は実施例1と
同様に樹脂パターンを作製した。 (比較例2)樹脂ペーストパターンに気体流を吹き付け
ないで加熱条件を<2>とした以外は実施例2と同様に
樹脂トパターンを作製した。 (比較例3)樹脂ペーストパターンに気体流を吹き付け
ないかつ加熱も行わない以外は実施例3と同様に樹脂パ
ターンを作製した。 (比較例4)樹脂ペーストパターンに気体流を吹き付け
ないで加熱条件を<2>とした以外は実施例4と同様に
樹脂パターンを作製した。 (比較例5)樹脂ペーストパターンに気体流を吹き付け
ないかつ加熱も行わない以外は実施例5と同様に樹脂パ
ターンを作製した。 (比較例6)樹脂ペーストパターンに気体流を吹き付け
ないで加熱条件を<2>とした以外は実施例6と同様に
樹脂パターンを作製した。 (比較例7)樹脂ペーストパターンに気体流を吹き付け
ないかつ加熱も行わない以外は実施例7と同様に樹脂パ
ターンを作製した。 (比較例8)樹脂ペーストパターンに気体流を吹き付け
ないで加熱条件を<2>とした以外は実施例8と同様に
樹脂パターンを作製した。実施例1〜8、比較例1〜8
の評価結果を表1に示した。
【0019】(実施例9)樹脂ペーストBを実施例1で
使用したシリコンウエハーに塗布した。樹脂ペーストパ
ターンに気体流を吹き付ける条件はで加熱条件は<1
>とした。 (実施例10)樹脂ペーストBを実施例3で使用したリ
ードフレームに塗布した。樹脂ペーストパターンに気体
流を吹き付ける条件はで加熱は行わなかった。 (実施例11)樹脂ペーストBを実施例5で使用したガ
ラスエポキシ系プリント配線板に塗布した。樹脂ペース
トパターンに気体流を吹き付ける条件はで加熱条件は
<1>とした。 (実施例12)樹脂ペーストBを実施例7で使用したア
ルミナセラミック基板に塗布した。樹脂ペーストパター
ンに気体流を吹き付ける条件はで加熱は行わなかっ
た。 (実施例13)樹脂ペーストCを実施例1で使用したシ
リコンウエハーに塗布した。樹脂ペーストパターンに気
体流を吹き付ける条件はで加熱条件は<1>とした。 (実施例14)樹脂ペーストCを実施例3で使用したリ
ードフレームに塗布した。樹脂ペーストパターンに気体
流を吹き付ける条件はで加熱は行わなかった。 (実施例15)樹脂ペーストCを実施例5で使用したガ
ラスエポキシ系プリント配線板に塗布した。樹脂ペース
トパターンに気体流を吹き付ける条件はで加熱条件は
<1>とした。 (実施例16)樹脂ペーストCを実施例7で使用したア
ルミナセラミック基板に塗布した。樹脂ペーストパター
ンに気体流を吹き付ける条件はで加熱は行わなかっ
た。 (実施例17)樹脂ペーストCを実施例7で使用したア
ルミナセラミック基板に塗布した。樹脂ペーストパター
ンに気体流を吹き付ける条件はで加熱条件は<1>と
<2>を併用した。 (比較例9)樹脂ペーストBをシリコンウエハーに塗布
した。樹脂ペーストパターンに気体流を吹き付けないか
つ加熱も行わなかった。 (比較例10)樹脂ペーストBをリードフレームに塗布
した。樹脂ペーストパターンに気体流を吹き付けないか
つ加熱も行わなかった。 (比較例11)樹脂ペーストCをガラスエポキシ系プリ
ント配線板に塗布した。樹脂ペーストパターンに気体流
を吹き付けないかつ加熱も行わなかった。 (比較例12)樹脂ペーストCをアルミナセラミック基
板に塗布した。樹脂ペーストパターンに気体流を吹き付
けないかつ加熱も行わなかった。実施例9〜17、比較
例9〜12の評価結果を表2に示した。表1、表2にお
いて被塗布体は下記に示す略号を使用した。 Si/W :シリコンウエハー L/F :リードフレーム GE−PWB:ガラスエポキシ系プリント配線板 ACB :アルミナセラミック基板
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】 表1及び表2の結果から判るように本発明の気体流を塗
布直後の樹脂ペーストパターンに吹き付けることで、樹
脂パターンのハジキ、ヒケ、ニジミ、タレの問題が改善
できた。
【0022】
【発明の効果】本発明の電子部品用樹脂パターンの形成
方法を用いることで、ハジキ、ヒケ、ニジミ、タレの問
題がない良好な樹脂パターンを得ることができた。ま
た、本発明を適用することでディスペンス法に低粘度の
樹脂ペーストを使用することが可能になったため樹脂ペ
ーストの組成の適用範囲が拡大された。
【0023】
【図面の簡単な説明】
【図1】 ディスペンス装置の説明図
【図2】 樹脂パターンの拡大図で(a)は良好な形
状、(b)はハジキ、ヒケのある形状である。
【図3】 樹脂パターンの拡大図で(a)は良好な形
状、(c)はニジミ、タレのある形状である。また、
[A]は断面図、[B]は平面図である。
【図4】 本発明のディスペンス装置の説明図
【図5】 本発明のディスペンス装置の説明図
【図6】 本発明によって得られた樹脂パターンの拡大
【図7】 本発明を使用しない樹脂パターン例の拡大図
で[A]は断面図、[B]は平面図である。
【図8】 実施例に使用したリードフレームの拡大図
【図9】 実施例に使用したガラスエポキシ系プリント
配線板の形状拡大図
【図10】実施例に使用した樹脂パターンの拡大図
【符号の説明】
1・・・ディスペンスシリンジ、2・・・樹脂パター
ン、3・・・樹脂ペースト、4・・・ニードル、5・・
・ヒケ、6・・・ハジキ、7・・・タレ、8・・・ニジ
ミ、9・・・被塗布体、10・・・ガス吹き付け口、1
1・・・吹き付けガス、12・・・リードピン、13・
・・リードフレーム、14・・・ダイパッド、15・・
・樹脂パターン、16・・・銅回路パターン、17・・
・プリント配線板、18・・・樹脂パターン、19・・
ディスペンス方向、20・・・樹脂パターン、21・・
・始点、22・・・終点
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月13日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】なお、図2に正常な樹脂パターン(a)に
対する不良の樹脂パターン(b)の形状として、ヒケ5
およびハジキ6の平面図を示した。この現象は樹脂ペー
ストの表面張力やヌレの悪さによって起因するものであ
る。また、図3に正常な樹脂パターン(a)に対する不
良の樹脂パターン(b)の形状としてタレ7、ニジミ8
の状態を断面図(A)と平面図(B)とで示した。タレ
とニジミは塗布された樹脂ペーストが被塗布体に対して
ヌレ拡がり易いために起こり、その形状が変化する現象
である。このようなディスペンス法の問題を解決するた
めには例えば熱硬化性のポリイミド樹脂のペーストが揮
発性の高い溶剤に溶解もしくは分散することが提案され
たが、固形分濃度を高くするとペーストのチクソトロピ
ー性が低下し、糸引きなどパターン精度に悪影響を及ぼ
す現象が発生した。一方、逆に固形分濃度を低くすると
吐出性は向上するが、樹脂パターンが被塗布体に塗布さ
れた際にハジキが発生して良好なパターン形状が得られ
ず、結局いずれの場合も、ディスペンス法により塗布さ
れた樹脂ペーストパターンは、塗布直後には良好な形状
を示すが、短時間で前記の問題が発生するためパターン
形状が悪化する問題があった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 ディスペンス装置の説明図
【図2】 樹脂パターンの拡大図で(a)は良好な形
状、(b)はハジキ、ヒケのある形状である。
【図3】 樹脂パターンの拡大図で(a)は良好な形
状、(b)はニジミ、タレのある形状である。また、
[A]は断面図、[B]は平面図である。
【図4】 本発明のディスペンス装置の説明図
【図5】 本発明のディスペンス装置の説明図
【図6】 本発明によって得られた樹脂パターンの拡大
【図7】 本発明を使用しない樹脂パターン例の拡大図
で[A]は断面図、[B]は平面図である。
【図8】 実施例に使用したリードフレームの拡大図
【図9】 実施例に使用したガラスエポキシ系プリント
配線板の形状拡大図
【図10】実施例に使用した樹脂パターンの拡大図
【符号の説明】 1・・・ディスペンスシリンジ、2・・・樹脂パター
ン、3・・・樹脂ペースト、4・・・ニードル、5・・
・ヒケ、6・・・ハジキ、7・・・タレ、8・・・ニジ
ミ、9・・・被塗布体、10・・・ガス吹き付け口、1
1・・・吹き付けガス、12・・・リードピン、13・
・・リードフレーム、14・・・ダイパッド、15・・
・樹脂パターン、16・・・銅回路パターン、17・・
・プリント配線板、18・・・樹脂パターン、19・・
ディスペンス方向、20・・・樹脂パターン、21・・
・始点、22・・・終点
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子部品からなる被塗布体に、ディスペン
    ス法により樹脂ペーストを吐出せしめて樹脂ペーストパ
    ターンを形成すると同時またはその直後に、該樹脂ペー
    ストパターンに対して気体流を吹き付けることを特徴と
    する電子部品用樹脂パターンの形成方法。
  2. 【請求項2】電子部品からなる被塗布体表面に気体流を
    吹き付けながら、ディスペンス法により樹脂ペーストを
    吐出せしめて樹脂パターンを形成することを特徴とする
    電子部品用樹脂パターンの形成方法。
  3. 【請求項3】電子部品からなる被塗布体に、ディスペン
    ス法により樹脂ペーストを吐出せしめて樹脂ペーストパ
    ターンを形成するに際し、ディスペンスニードル先端近
    傍に設置されたガス吹き付け口から樹脂ペーストの吐出
    直後に気体流を吹き付けることを特徴とする電子部品用
    樹脂パターンの形成方法。
  4. 【請求項4】前記気体流を予め加熱することを特徴とす
    る請求項1,請求項2または請求項3記載の電子部品用
    樹脂パターンの形成方法。
  5. 【請求項5】被塗布体が予め加熱されていることを特徴
    とする請求項1,請求項2または請求項3記載の電子部
    品用樹脂パターンの形成方法。
  6. 【請求項6】前記電子部品からなる被塗布体が、IC、
    リードフレーム、半導体用パッケージ基板、半導体用蓋
    材、プリント基板から選ばれる少なくとも1つであるこ
    とを特徴とする請求項1,請求項2または請求項3記載
    の電子部品用樹脂パターンの形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101014406B1 (ko) * 2009-02-02 2011-02-15 한국과학기술원 평판디스플레이의 프린팅 장치 및 방법
KR20120007327A (ko) * 2010-07-14 2012-01-20 주식회사 탑 엔지니어링 반도체패키지 제조용 수지도포장치

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