JPH09314027A - 塗装装置 - Google Patents

塗装装置

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Publication number
JPH09314027A
JPH09314027A JP8160972A JP16097296A JPH09314027A JP H09314027 A JPH09314027 A JP H09314027A JP 8160972 A JP8160972 A JP 8160972A JP 16097296 A JP16097296 A JP 16097296A JP H09314027 A JPH09314027 A JP H09314027A
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JP
Japan
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coating
filter
chamber
exhaust chamber
exhaust
Prior art date
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Application number
JP8160972A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Nakamura
均 中村
Hiroko Oshima
裕子 大島
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は残留塗料ミスト等をワーク下流の第2
フィルタに速やかに吸着し、また第2フィルタの下流に
流して均一な塗装を行う塗装装置を提供する。 【解決手段】塗装装置1は、圧力計32、33、34に
より塗装室28、第2排気室27及び排気室25の各室
の圧力を検出して、第2排気室27の送風ファン31の
駆動とダンパー8の開度を調整し、塗装室28、第2排
気室27及び排気室25の順に順次低圧となるように圧
力調整して、塗装ブース2内に給気ユニット3から排気
ユニット4に向かって略均一な清浄空気の流れを形成す
る。この状態で、レシプロケータ9の噴射ノズル14a
から塗料がワーク保持機構15に取り付けられたワーク
16に向かって噴射される。塗装されずに塗装室28に
浮遊する残留塗料ミスト等は、塗装室28が第2排気室
よりも正圧であるため、速やかに第2フィルタ26に吸
着、又は第2フィルタ26を通過して第2排気室27に
侵入し、第2フィルタ26により塗装室28へ逆流する
ことが阻止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗装装置に関し、
詳細には、密閉可能な塗装ブース内で円筒状のワーク
(被塗装物)に、塗料噴射機構から塗料を吹き付けて塗
装する塗装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機に使用される現像ローラ、
帯電ローラなどの製造においては、円筒状ワークの表面
に塗装を施しており、これらの円筒状のワーク(被塗装
物)に塗装を行う技術としては、従来から、スプレー塗
装装置、静電塗装装置などの塗装法が知られている。
【0003】このような密閉可能な塗装ブース内にワー
クを供給して塗装を行う半連続式塗装装置においては、
生産効率を上げるため、ワークの供給、排出を短時間で
行うことが要求される。しかしながら、塗装直後に次の
ワークを供給すると、塗装されずにブース内に浮遊して
いる塗料ミストが、供給された新しいワークの表面に付
着する可能性が高い。ところが、この残留塗料ミスト
は、塗装ブース内で既に硬化しているため、この残留ミ
ストがワークに付着すると、ワーク表面の粗さが悪化
し、塗膜不良の原因になる。
【0004】また、従来の塗装ブースにおいては、ワー
クの供給・排出に伴って、塗装ブースの出入口を開閉す
るため、ブースが負圧のときには、外部空気が流入し
て、塗装ブース内を塵芥で汚染したり、一方、塗装ブー
ス内が正圧のときには、塗装ブース内で浮遊している塗
料ミストが外部に流出し、室内及び塗装ブース周辺を汚
すという問題がある。
【0005】そこで、従来、塗装ブースに、塗料ミスト
を回収するための局所排気用ホッパを設けた塗装装置が
提案されている(特開昭57−180461号公報参
照)。しかしながら、密閉構造の要求される塗装ブース
に、局所排気用ホッパを設けると、塗装装置の構造が複
雑で、大がかりになるだけでなく、局所排気用ホッパの
メンテナンスが必要となり、保守作業に手間がかかると
いう問題があった。また、塗装ブース内における供給側
からの空気の流入と排気側の空気の流出との不均衡や塗
装時の塗料の噴射流れによって、渦流が生じる可能性が
ある。これは、塗装ブースに設けられているフィルタに
よる圧力損失等をも考慮すると、局所的には、必ず起こ
る問題であるので、塗装されなかった塗料ミストが渦流
にのって、塗装後のワークに付着して、塗膜品質が悪化
するという問題があった。
【0006】そこで、本出願人は、先に、塗装ブースの
一側に、開度調節可能なダンパのある給気ダクトを介し
て空気清浄機を連結し、塗装ブースの他側に、排気フィ
ルタと該排気フィルタの空気流出側に開度調節可能なダ
ンパのある排気ダクトを連結した塗装装置を提案してい
る(特願平7−086072号公報参照)。
【0007】この塗装装置によれば、給気側及び排気側
のダンパの開度を適宜調整することにより、塗装ブース
への外部環境からの塵埃の侵入、塗装ブースから外部環
境への塗装されない塗料ミスト等の露出を排気フィルタ
で防止することができるとともに、塗装されない塗料ミ
ストを排気フィルタにより速やかに回収して、塗装され
ない塗料ミストや塵埃が塗装後のワーク表面やブース壁
面に付着するのを防止することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな上記本出願人が先に出願した塗装装置にあっては、
上記効果を適切に得るためには、排気側のフィルタとし
て20mmに及ぶ厚いものを使用する必要があり、この
フィルタの圧力抵抗によって、排気側ファンの効果を低
下させる結果となり、また、分厚いフィルタを堅牢な枠
に収納する必要があり、フィルタの交換に、多大な時間
と労力を必要とするため、塗装後の塗料ミストを速やか
に回収する上で、また、メンテナンスを容易なものとす
る上で、なお、改良の余地があった。
【0009】そこで、請求項1記載の発明は、円筒状の
回転可能に保持されたワークに塗装手段から塗料を噴射
して塗装する塗装ブースが、その排気側に設けられたフ
ィルタ手段により、給気側の塗装室と排気側の排気室と
に区分された塗装装置に、フィルタ手段とワークとの間
に所定の第2フィルタ手段を配設して、排気室の空気流
の上流側に第2排気室を形成することにより、フィルタ
手段に分厚いフィルタを用いることなく、ワークに付着
しないで塗装ブース内に浮遊している残留塗料を速やか
に第2フィルタ手段に付着させ、また、第2フィルタ手
段とフィルタ手段の間に形成された第2排気室に速やか
に排出させ、残留塗料が塗装室に残留してワークに再付
着することを防止して、塗装品質を向上させることので
きる塗装装置を提供することを目的としている。
【0010】請求項2記載の発明は、第2排気室に第2
排気室内の空気を排気室に排出させる送風手段を設ける
ことにより、フィルタ手段に分厚いフィルタを用いるこ
となく、ワークに付着しないで塗装ブース内に浮遊して
いる残留塗料をより一層速やかに第2フィルタ手段に付
着させ、また、第2フィルタ手段とフィルタ手段の間に
形成された第2排気室により一層速やかに排出させ、残
留塗料が塗装室に残留してワークに再付着することをよ
り一層適切に防止して、塗装品質をより一層向上させる
ことのできる塗装装置を提供することを目的としてい
る。
【0011】請求項3記載の発明は、第2フィルタ手段
として、その圧力損失がフィルタ手段の圧力損失よりも
小さいものを使用することにより、塗装室から第2排気
室への空気流の流速を速くして、ワークに付着しないで
塗装ブース内に浮遊している残留塗料をより一層速やか
に第2フィルタ手段に付着させ、また、第2フィルタ手
段とフィルタ手段の間に形成された第2排気室により一
層速やかに排出させ、残留塗料が塗装室に残留してワー
クに再付着することをより一層適切に防止して、塗装品
質をより一層向上させることのできる塗装装置を提供す
ることを目的としている。
【0012】請求項4記載の発明は、塗装室、第2排気
室及び排気室の圧力を圧力検出手段で検出して、排気ユ
ニットから排出される空気の流量を流量調整手段により
調整するとともに、第2排気室内の空気を排気室に排出
させる送風手段の駆動を制御することにより、排気室よ
りも第2排気室を正圧に保つとともに、第2排気室より
も塗装室を正圧に保って、塗装ブース内の空気流が給気
ユニットから排気ユニットへとスムースに流れるように
し、塗装ブース内の空気流と残留塗料の滞留や渦流を防
止して、塗装品質をより一層向上させることのできる塗
装装置を提供することを目的としている。
【0013】請求項5記載の発明は、第2フィルタ手段
を、長尺のフィルタを巻き取る巻き取り式にすることに
より、第2フィルタ手段のフィルタが汚れる度にフィル
タを塗装ブースから取り外して交換することなく、新し
いフィルタを塗装ブース内に供給できるようにして、塗
装装置のメンテナンス作業を容易なものとするととも
に、塗装品質をより一層向上させることのできる塗装装
置を提供することを目的としている。
【0014】請求項6記載の発明は、塗装室、第2排気
室及び排気室の圧力を検出して、第2フィルタ手段の交
換時期を判別することにより、第2フィルタ手段を適切
な時期に交換して、塗装室、第2排気室及び排気室が空
気流の流れの方向に順次低圧となるようにして、塗装品
質をより一層向上させることのできる塗装装置を提供す
ることを目的としている。
【0015】請求項7記載の発明は、第2排気室内の空
気を排気室に排気する送風手段を備えるとともに、給気
ユニットがフィルタのみを備えたものとすることによ
り、塗装ブース内に逆流や渦流が発生することを防止し
つつ、スムースな空気流を発生させ、簡単な構造で、残
留塗料を速やかに第2フィルタ手段に付着させ、また、
第2フィルタ手段とフィルタ手段の間に形成された第2
排気室により一層速やかに排出させて、塗装品質を向上
させることのできる安価な塗装装置を提供することを目
的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の塗
装装置は、その一端側にフィルタと送風機構を備えた給
気ユニットを、他端に排気ユニットを備え、前記給気ユ
ニットから供給された清浄空気が前記排気ユニットへ流
出する塗装ブース内に、円筒状のワークを回転可能に支
持するワーク支持手段と、前記ワークよりも前記空気流
の上流側に配設され、前記ワークに塗料を噴射して塗装
する塗料噴射手段を少なくとも前記ワークの軸方向に移
動可能に保持する塗装手段と、前記ワークと前記排気ユ
ニットの間に配設され、前記塗装ブース内を前記給気ユ
ニット側の塗装室と前記排気ユニット側の排気室とに区
分して前記塗料噴射手段から噴射された前記塗料を吸着
除去するフィルタ手段と、が配設された塗装装置におい
て、前記フィルタ手段と前記ワークとの間に前記塗料を
吸着する所定の第2フィルタ手段を配設し、前記排気室
の前記ワーク側に第2排気室を形成することにより、上
記目的を達成している。
【0017】ここで、塗装装置は、大略、給気ユニッ
ト、塗装ブース及び排気ユニットの3つの部分から構成
されており、塗装ブースは、通常略円筒状に形成され
て、塗装ブース内を給気ユニットから排気ユニットに向
かって清浄空気が流れる。塗装装置は、ワーク支持手段
により回転可能に支持された円筒状のワークに、ワーク
よりも空気流の上流側に配設された塗装手段に少なくと
もワークの軸方向に移動可能に保持された塗料噴射手段
により、塗料を噴射して塗装する。塗装装置の塗装ブー
ス内は、ワークと排気ユニットの間に配設されたフィル
タ手段により、給気ユニット側の塗装室と排気ユニット
側の排気室とに区分されている。
【0018】さらに、塗装装置の塗装ブース内は、フィ
ルタ手段とワークとの間に塗料を吸着する所定の第2の
フィルタ手段が配設されることにより、排気室のワーク
側に第2排気室が形成されている。
【0019】塗装装置は、給気ユニット側から排気ユニ
ット側に清浄空気の流れる塗装ブース内にワークを挿入
した後、ワークを回転させつつ、塗装手段により塗料噴
射手段をワークの軸方向に沿って往復動させながら、塗
料をワークに噴射して、塗装を行う。
【0020】上記構成によれば、円筒状の回転可能に保
持されたワークに塗装手段によりワークの軸方向に移動
する塗料噴射手段から塗料を噴射して塗装する塗装ブー
スが、その排気側に設けられたフィルタ手段により、給
気側の塗装室と排気側の排気室とに区分された塗装装置
に、フィルタ手段とワークとの間に所定の第2フィルタ
手段を配設して、排気室の空気流の上流側に第2排気室
を形成しているので、フィルタ手段に分厚いフィルタを
用いることなく、ワークに付着しないで塗装ブース内に
浮遊している残留塗料を速やかに第2フィルタ手段に付
着させることができるとともに、第2フィルタ手段とフ
ィルタ手段の間に形成された第2排気室に速やかに排出
させることができ、残留塗料が塗装室に残留してワーク
に再付着することを防止して、塗装品質を向上させるこ
とができる。
【0021】上記の場合、例えば、請求項2に記載する
ように、前記塗装装置は、前記第2排気室内に、当該第
2排気室内の空気を前記排気室側に排気する送風手段
が、さらに設けられていてもよい。
【0022】上記構成によれば、第2排気室に第2排気
室内の空気を排気室に排出させる送風手段を設けている
ので、フィルタ手段に分厚いフィルタを用いることな
く、ワークに付着しないで塗装ブースの塗装室内に浮遊
している残留塗料をより一層速やかに第2フィルタ手段
に付着させ、また、第2フィルタ手段とフィルタ手段の
間に形成された第2排気室により一層速やかに排出させ
ることができ、残留塗料が塗装室に残留してワークに再
付着することをより一層適切に防止して、塗装品質をよ
り一層向上させることができる。
【0023】また、例えば、請求項3に記載するよう
に、前記第2フィルタ手段は、その圧力損失が前記フィ
ルタ手段の圧力損失よりも小さいものであってもよい。
【0024】上記構成によれば、第2フィルタ手段とし
て、その圧力損失がフィルタ手段のの圧力損失よりも小
さいものを使用しているので、塗装室から第2排気室へ
の空気流の流速を速くして、ワークに付着しないで塗装
ブース内に浮遊している残留塗料をより一層速やかに第
2フィルタ手段に付着させることができるとともに、第
2フィルタ手段とフィルタ手段の間に形成された第2排
気室により一層速やかに排出させることができ、残留塗
料が塗装室に残留してワークに再付着することをより一
層適切に防止して、塗装品質をより一層向上させること
ができる。
【0025】さらに、例えば、請求項4に記載するよう
に、前記塗装装置は、前記排気ユニットに設けられ当該
排気ユニットから排出される空気の流量を調整する流量
調整手段と、前記第2排気室内に設けられ当該第2排気
室内の空気を前記排気室側に排気する送風手段と、前記
塗装室、前記第2排気室及び前記排気室それぞれの圧力
を検出する圧力検出手段と、をさらに備え、前記圧力検
出手段の検出結果に基づいて、前記流量調整手段及び前
記送風手段の駆動を制御して、前記塗装室、前記第2排
気室及び前記排気室の順で前記各室の圧力を順次低くす
るものであってもよい。
【0026】ここで、塗装ブース内の空気流の流れの方
向に形成された塗装室、第2排気室及び排気室が順次そ
の圧力が低くなるように調整されていることは、残留塗
料がワークに付着するのを防止して、塗装ブース膜厚を
均質化し、塗装品質を向上させる上で重要である。
【0027】そこで、本出願の発明者は、PIV法によ
り塗装装置の塗装ブース内の流れの解析実験を行った。
この解析実験では、塗装ブース内の気流の流れをスモー
クワイヤー法により可視化して、高速度カメラにより撮
影した映像を画像処理し、画像解析することにより塗装
ブース内の流れの解析を行った。
【0028】本解析実験では、次の3つの条件分けを行
って実験を行った。まず、第1は、水平に配置した塗装
ブースに下からエアーを入れて、整流板により方向制御
した場合、第2は、給気口の構造を改良して、ストレー
トにエアーを流した場合、第3は、給気口を第2の場合
と同様に改良して、かつ、塗装ブース内のワーク下流に
設けられている防ミストフィルタを取り除いた場合であ
る。
【0029】上記各条件分けした3つの場合それぞれに
ついて、給気ファンや排気ファンの出力を変化させず
に、気流の流れの解析を行ったところ、第1の条件の場
合に、最も圧力損失が大きく、流速も上部が大きく、中
央部から下部にかけては、流速が極端に小さくなること
が判明した。また、第2の条件の場合には、流速が全体
に大きくなり、上部で流速が大きくはなるが、下部でも
極端に流速が減少するということはなかった。そして、
第3の条件の場合には、後部の防ミストフィルタを取り
払ったため、平均流速も最大となり、流速もほぼ一様と
なった。
【0030】ところが、実際には、フィルタを取り除く
と、残留塗料のワークへの再付着や外部へ残留塗料が排
出される結果となるため、フィルタを取り除くことはで
きない。
【0031】したがって、塗装ブース内の圧力関係を空
気の流れ方向に適切なものとすることが、塗装ブース内
の空気の流れを均一で、渦流の発生しない適切なものと
する上で重要であることが判明した。
【0032】そこで、本実施の形態においては、上述の
ように、流量調整手段及び送風手段の駆動を制御して、
塗装ブース内の空気の流れ方向に形成されている塗装
室、第2排気室及び排気室の順で各室の圧力が順次低く
なるようにしている。
【0033】上記構成によれば、塗装室、第2排気室及
び排気室の圧力を圧力検出手段で検出して、排気ユニッ
トから排出される空気の流量を流量調整手段により調整
するとともに、第2排気室内の空気を排気室に排出させ
る送風手段の駆動を制御しているので、排気室よりも第
2排気室を正圧に保つとともに、第2排気室よりも塗装
室を正圧に保って、塗装ブース内の空気流が給気ユニッ
トから排気ユニットへとスムースに流れるようにするこ
とができ、塗装ブース内の空気流と残留塗料の滞留や渦
流を防止して、塗装品質をより一層向上させることがで
きる。
【0034】また、例えば、請求項5に記載するよう
に、前記第2フィルタ手段は、長尺のフィルタと、当該
フィルタの一端側が巻かれた送り出し機構と、当該フィ
ルタの他端側が取り付けられ当該フィルタを巻き取る巻
き取り機構と、を備え、前記フィルタが前記送り出し機
構から前記巻き取り機構に巻き取られるものであっても
よい。
【0035】上記構成によれば、第2フィルタ手段を、
長尺のフィルタを巻き取る巻き取り式にしているので、
第2フィルタ手段のフィルタが汚れる度にフィルタを塗
装ブースから取り外して交換することなく、新しいフィ
ルタを塗装ブース内に供給することができ、塗装装置の
メンテナンス作業を容易なものとすることができるとと
もに、塗装品質をより一層向上させることができる。
【0036】さらに、例えば、請求項6に記載するよう
に、前記塗装装置は、前記塗装室、前記第2排気室及び
前記排気室それぞれの圧力を検出する圧力検出手段をさ
らに備え、当該圧力検出手段の検出結果に応じて、前記
第2フィルタ手段の交換時期を判別するものであっても
よい。
【0037】上記構成によれば、塗装室、第2排気室及
び排気室の圧力を検出して、第2フィルタ手段の交換時
期を判別するので、第2フィルタ手段を適切な時期に交
換することができ、塗装室、第2排気室及び排気室が空
気流の流れの方向に順次低圧となるようにして、塗装品
質をより一層向上させることができる。
【0038】また、例えば、請求項7に記載するよう
に、前記塗装装置は、前記第2排気室内に、当該第2排
気室内の空気を前記排気室側に排気する送風手段が、設
けられ、前記給気ユニットが、所定のフィルタのみを備
えていてもよい。
【0039】上記構成によれば、第2排気室内の空気を
排気室に排気する送風手段を備えるとともに、給気ユニ
ットがフィルタのみを備えたものとしているので、塗装
ブース内に逆流や渦流が発生することを防止しつつ、ス
ムースな空気流を発生させて、簡単な構造で、残留塗料
を速やかに第2フィルタ手段に付着させることができる
とともに、第2フィルタ手段とフィルタ手段の間に形成
された第2排気室により一層速やかに排出させることが
でき、塗装品質を向上させることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0041】図1は、本発明の塗装装置の第1の実施の
形態を適用した塗装装置1の正面断面図である。
【0042】図1において、塗装装置1は、略円筒状の
塗装ブース2の空気流入側端部(一端部)に、給気ユニ
ット3が取り付けられており、塗装ブース2の空気流出
側端部(他端部)に、排気ユニット4が取り付けられて
いる。
【0043】給気ユニット3は、空気清浄機5と給気ダ
クト6を備えており、空気清浄機5は、図示しないが空
気を塗装ブース2内に送り込む送風ファン(送風機構)
と、当該送風ファンにより送り込まれる空気を清浄にす
るフィルタと、が設けられている。給気ダクト6は、そ
の詳細を図示しないが、その空気通路の開度を調整し
て、上記送風ファンにより送り込まれる空気の流量を調
整するダンパーが設けられており、給気ユニット3から
フィルタにより清浄にされた清浄空気が塗装ブース2内
に送り込まれる。
【0044】排気ユニット4は、排気ダクト7と排気ダ
クト7内に設けられたダンパー8とを備えており、ダン
パー8は、図示しないダンパー駆動機構により回動駆動
されて、排気ダクト7の空気通路7aの開度を調整す
る。
【0045】塗装装置1は、上記給気ユニット3から塗
装ブース2内に清浄空気が送り込まれ、塗装ブース2内
に送り込まれた清浄空気が排気ユニット4から外部に排
出される。
【0046】塗装ブース2の給気ユニット3側には、周
知構造のレシプロケータ(塗装手段)9が設けられてお
り、レシプロケータ9は、正逆転モータ10、正逆転モ
ータ10の回転軸に連結され塗装ブース2の軸方向(空
気流の流れ方向)に対して直角方向(図1中上下方向)
に配設されたネジ軸11、ネジ軸11に平行に配設され
た移動ガイド12、ネジ軸11に螺合されているととも
に移動ガイド12に移動可能に案内された固定用ベース
13、固定用ベース13の先端部に取り付けられたスプ
レーガン(塗料噴射手段)14及びスプレーガン14の
先端に設けられた噴射ノズル14a等を備えており、ス
プレーガン14は、正逆転モータ10によりネジ軸11
が回転駆動されることにより、ネジ軸11及び移動ガイ
ド12に沿って、上下方向に移動する。スプレーガン1
4の噴射ノズル14aは、正逆転モータ10により上下
方向に移動されつつ、給気ユニット3から塗装ブース2
内に送り込まれた清浄空気の下流方向(図1中右方向)
に向かって塗料を噴射する。
【0047】レシプロケータ9の下流側には、ワーク保
持機構(ワーク保持手段)15が配設されており、ワー
ク保持機構15は、円筒状のワーク16を塗装ブース2
の軸方向に対して直角方向に保持するとともに、円筒状
のワーク16の軸を中心に回転可能に保持する。すなわ
ち、ワーク保持機構15は、モータ17、パレット18
及び昇降機構19等を備え、モータ17は、ワーク16
の上端のジャーナル部の填め込まれる穴の形成された回
転軸17aを備えている。パレット18は、そのベース
18aの上面にワーク16の下端のジャーナル部の填め
込まれる穴が形成されており、ワーク16は、このパレ
ット18のベース18aの穴と上記モータ17の回転軸
17aの穴に填め込まれることにより保持される。昇降
機構19は、エアシリンダ20、エアシリンダ20によ
り上下動されるシリンダー軸21、シリンダ軸21を回
転可能に支持するリニアガイド22及びシリンダ軸21
の先端に設けられた押上ベース23等を備えており、押
上ベース23の上面には、突出ピン(図示略)が形成さ
れている。上記パレット18のベース18aの下面に
は、押上ベース23の上面に形成された突出ピンと填め
合わされる穴(図示略)が形成されており、押上ベース
23の上面の突出ピンとパレット18のベース18aの
下面の突出ピンとが填め合わされることにより、パレッ
ト18と押上ベース23が連結される。エアシリンダ2
0によりシリンダー軸21が図1中上方に押し上げられ
てパレット18のベース18aの上面の穴とモータ17
の回転軸17aの下面の穴とでワーク16を挟持し、モ
ータ17によりワーク16を回転させる。この回転され
るワーク16に上記スプレーガン14から塗料が噴射さ
れる。
【0048】そして、図示しないがこのワーク16を保
持するパレット18を塗装ブース2内に供給する入口
と、ワーク16を保持するパレット18を塗装ブース2
外に排出する出口が、塗装ブース2の軸線方向中心部の
壁に対向して設けられており、また、図示しないが、こ
れらの入口と出口を開閉する入口シャッタと出口シャッ
タが設けられている。
【0049】塗装ブース2の排気ユニット4側には、塗
装ブース2の軸線方向に対して直角方向に排気フィルタ
(フィルタ手段)24が配設されており、排気フィルタ
24により塗装ブース2内の排気フィルタ24よりも空
気流の下流側(排気ユニット4側)に排気室25が形成
されている。
【0050】この排気フィルタ24と上記ワーク16と
の間には、塗装ブース2の軸線方向に対して直角方向に
残留塗料(浮遊塗料)をトラップ(吸着除去)するため
の第2フィルタ26が配設されており、この第2フィル
タ26により塗装ブース2内は、上記排気フィルタ24
により形成された排気室25の空気流の上流側に第2排
気室27が、さらに、第2フィルタ26の空気流の上流
側(ワーク16側)に塗装室28が、それぞれ形成され
ている。
【0051】第2フィルタ26は、所定長さ(例えば、
20m)の長尺のフィルタが用いられており、第2フィ
ルタ26の一端側は、塗装ブース2の外部に設けられた
送り出し機構29に巻かれ、第2フィルタ26の他端
は、塗装ブース2の外部に設けられた巻き取り機構30
に巻き取られる。すなわち、第2フィルタ26は、送り
出し機構29から送り出されて、塗装ブース2で残留塗
料や塵埃等を吸着した後、巻き取り機構30に巻き取ら
れる。この巻き取り機構30は、図示しない駆動機構に
より駆動されて第2フィルタ26の巻き取りを行っても
よいし、手動により第2フィルタ26の巻き取りを行っ
てもよい。上記第2フィルタ26、送り出し機構29及
び巻き取り機構30は、全体として第2フィルタ手段と
して機能する。
【0052】第2フィルタ26は、例えば、日本無機製
のコスモロール(CMR−M−20)が用いられ、その
圧力損失は、風速が1m/sのときに1.5mmAqで
ある。上記排気フィルタ24は、第2フィルタ26と同
一の材料でその厚みを第2フィルタ26よりも所定量厚
くしたものが用いられており、その圧力損失は、風速が
1m/sのときに3.0mmAqである。すなわち、新
たに塗装ブース2内に挿入する第2フィルタ26として
は、その圧力損失が排気フィルタ24の圧力損失の半分
程度に小さいものを用いている。
【0053】この第2フィルタ26と排気フィルタ24
により区切られた塗装ブース2の第2排気室27には、
送風手段としての送風ファン31が配設されており、送
風ファン31は、図示しない駆動装置により駆動制御さ
れて、第2排気室27内の空気を排気室25に排気す
る。この送風ファン31としては、例えば、家庭用の2
80mm×280mmの大きさの換気扇ファンを用いる
ことができる。
【0054】上記塗装室28、第2排気室27及び排気
室25に面している塗装ブース2の壁面には、それぞれ
塗装室28、第2排気室27及び排気室25内の圧力を
検出するための圧力計(圧力検出手段)32、33、3
4が取り付けられており、圧力計32、33、34とし
ては、例えば、日本エムケーエス製タイプ223Bのバ
ラトロン圧力計を用いることができる。
【0055】これらの圧力計32、33、34の検出結
果は、塗装装置1の図示しない制御部に出力され、制御
部は、この圧力計32、33、34の検出結果を相互に
比較して、送風ファン31及びダンパー8の開度の調整
を行って、塗装室28、第2排気室27及び排気室25
がこの順番で順次圧力が低下するように、圧力調整する
とともに、第2フィルタ26の目詰まりを判別して、第
2フィルタ26の巻き取りを自動で行うか、あるいは、
図示しないランプを点灯させて第2フィルタ26の巻き
取りタイミング(交換タイミング)であることを通知す
る。
【0056】次に、本実施の形態の作用を説明する。塗
装装置1は、ワーク保持機構15にワーク16が取り付
けられ、所定位置にセットされると、給気ユニット3の
空気清浄装置5の送風ファンと第2排気室27の送風フ
ァン31が駆動され、ダンパー8の開度が適宜設定され
る。すなわち、塗装装置1は、圧力計32、33、34
により塗装室28、第2排気室27及び排気室25の各
室の圧力を検出し、制御部がこの圧力計32、33、3
4の各検出圧力を比較して、塗装室28、第2排気室2
7及び排気室25の圧力が、順次、塗装室28、第2排
気室27及び排気室25の順に低圧となるように、送風
ファン31への供給電圧の調整及びダンパー駆動機構に
よるダンパー8の開度の調整を行う。
【0057】このように塗装室28、第2排気室27及
び排気室25の順に順次低圧となるように圧力調整され
ると、塗装ブース2内には、給気ユニット3から排気ユ
ニット4に向かって清浄空気が略均一に流れる。
【0058】この清浄空気の略均一な流れの中で、レシ
プロケータ9のスプレーガン14の噴射ノズル14aか
ら塗料がワーク16に向かって噴射され、このとき、ス
プレーガン14は、正逆転モータ10か正逆転すること
により、図1中上下方向に移動しながら噴射ノズル14
aから塗料をワーク16に噴射する。また、ワーク16
はワーク保持機構15のモータ17により回転され、ワ
ーク16の全面に塗料が均一に塗布される。
【0059】この噴射ノズル14aから噴射された塗料
は、全てがワーク16に塗布されるわけではなく、塗装
ブース2内には、塗布されないで残留して浮遊する塗料
ミストや塵埃が存在するが、このような浮遊する残留塗
料や塵埃は、塗装室28が第2排気室よりも正圧となっ
ているため、速やかに第2フィルタ26に吸着され、ま
た、第2フィルタ26を通過して、第2排気室27に侵
入する。第2排気室27に侵入した残留塗料や塵埃は、
第2フィルタ26により塗装室28に逆流することが阻
止される。したがって、残留塗料や塵埃等がワーク16
に付着することを防止することができ、塗装品質を向上
させることができる。
【0060】また、第2排気室27に進入した残留塗料
や塵埃等は、排気室25が第2排気室27よりも低圧と
なっており、また、第2排気室27内の空気が送風ファ
ン31により排気フィルタ24方向に送り出されるの
で、速やかに排気フィルタ24に付着し、また、排気室
25に排出される。したがって、第2排気室27に進入
した残留塗料や塵埃等が塗装室28に逆流するのをより
一層防止することができ、残留塗料や塵埃等がワーク1
6に付着することをより一層防止して、塗装品質をより
一層向上させることができる。
【0061】そして、塗装装置1は、上記塗装処理中に
おいて、塗装室28、第2排気室27及び排気室25の
各室の圧力を、常に、圧力計32、33、34で検出し
て、塗装室28、第2排気室27及び排気室25の順に
低圧となるように、送風ファン31への供給電圧の調整
及びダンパー8の開度の調整を行っているので、塗装ブ
ース2内の空気流が逆流したり、渦流が発生するのを適
切に防止することができ、残留塗料や塵埃がワーク16
に付着するのを防止して、塗装品質を向上させることが
できる。
【0062】例えば、塗装装置1の稼動に伴って圧力計
32と圧力計33の差圧が、0.5mmAqから3.0
mmAqまで変化し、それに応じて送風ファン31の供
給電圧を初期値から50%、ダンパー8の開閉量を20
%から100%と適時差圧に比例して制御した結果、従
来生じていた滞留や渦流が、上記煙を用いたPIV法に
よる流れの可視化実験によってもほとんど無くなったこ
とを確認することができた。その結果、塗装ブース2内
の空気が上流(給気ユニット3)から下流(排気ユニッ
ト4)へスムースに流れ、第2フィルタ26の目詰まり
によって生じていた経時的に発生する塗装不良による外
観不良が発生して、歩留まりが低下していたのを防止す
ることができ、製品の品質を向上させることができる。
【0063】また、塗装装置1は、上記圧力計32、3
3、34の検出結果に基づいて送風ファン31及びダン
パー8を調整するが、その調整値が所定の調整値を超え
ると、第2フィルタ26の目詰まりが発生したと判断し
て、巻き取り機構30を駆動して、自動巻き取りを行う
ことにより、第2フィルタ26を未使用領域と交換する
か、ランプ等を点灯して、第2フィルタ26の交換時期
であることを通知し、塗装装置1のオペレータが手動に
より巻き取り機構30を駆動して、第2フィルタ26を
未使用領域と交換する。
【0064】したがって、第2フィルタ26の目詰まり
を適切に判別して、巻き取り機構30を駆動するのみ
で、第2フィルタ26を適切な時期に交換することがで
き、常に、塗装ブース2内に適切な空気流を発生させ
て、残留塗料や塵埃等がワーク16に付着するのを防止
することができる。その結果、塗装ブース2のメンテナ
ンスを容易なものとすることができるとともに、塗装品
質を向上させることができる。
【0065】このとき、第2フィルタ26を、例えば、
20m長さにすると、40回分のフィルタ交換を生産を
停止することなく連続して行うことができた。その結
果、塗装装置1の稼働率を大幅に向上させることがで
き、生産性を向上させることができる。
【0066】さらに、第2フィルタ26として排気フィ
ルタ24よりも圧力損失が少なく、通過する空気量の大
きいものを使用しているため、塗装室28の残留塗料や
塵埃等の浮遊する空気を短時間に第2フィルタ26に吸
着させ、また、第2排気室に排出することができ、ワー
ク16への残留塗料や塵埃が付着するのをより一層適切
に防止することができる。その結果、塗装品質を向上さ
せることができる。
【0067】図2は、本発明の塗装装置の第2の実施の
形態を適用した塗装装置の側面断面図である。なお、本
実施の形態は、上記第1の実施の形態と同様の塗装装置
に適用したものであり、本実施の形態の説明において
は、上記第1の実施の形態と同様の構成部分には、同一
の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0068】本実施の形態の塗装装置40は、第1の実
施の形態の塗装装置1の給気ユニット3の代わりに給気
ユニット41が設けられたものであり、給気ユニット4
1は、上記第1の実施の形態の塗装装置1の給気ユニッ
ト3に設けられていた送風ファンが取り除かれて、給気
フィルタ42のみが設けられている。
【0069】したがって、本実施の形態によれば、給気
ユニット41に送風ファンが取り除かれて給気フィルタ
42のみが設けられているので、給気ユニット41の送
風ファンと第2排気室27に設けられた送風ファン31
とのアンバランスによるワーク16近傍での空気の逆流
や渦流の発生を防止することができるとともに、塗装装
置40の構造を簡単なものとすることができる。その結
果、より一層塗装品質を向上させることができるととも
に、塗装装置40を安価なものとすることができる。
【0070】以上、本発明者によってなされた発明を好
適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもな
い。
【0071】
【発明の効果】請求項1記載の発明の塗装装置によれ
ば、円筒状の回転可能に保持されたワークに塗装手段に
よりワークの軸方向に移動する塗料噴射手段から塗料を
噴射して塗装する塗装ブースが、その排気側に設けられ
たフィルタ手段により、給気側の塗装室と排気側の排気
室とに区分された塗装装置に、フィルタ手段とワークと
の間に所定の第2フィルタ手段を配設して、排気室の空
気流の上流側に第2排気室を形成しているので、フィル
タ手段に分厚いフィルタを用いることなく、ワークに付
着しないで塗装ブース内に浮遊している残留塗料を速や
かに第2フィルタ手段に付着させることができるととも
に、第2フィルタ手段とフィルタ手段の間に形成された
第2排気室に速やかに排出させることができ、残留塗料
が塗装室に残留してワークに再付着することを防止し
て、塗装品質を向上させることができる。
【0072】請求項2記載の発明の塗装装置によれば、
第2排気室に第2排気室内の空気を排気室に排出させる
送風手段を設けているので、フィルタ手段に分厚いフィ
ルタを用いることなく、ワークに付着しないで塗装ブー
スの塗装室内に浮遊している残留塗料をより一層速やか
に第2フィルタ手段に付着させ、また、第2フィルタ手
段とフィルタ手段の間に形成された第2排気室により一
層速やかに排出させることができ、残留塗料が塗装室に
残留してワークに再付着することをより一層適切に防止
して、塗装品質をより一層向上させることができる。
【0073】請求項3記載の発明の塗装装置によれば、
第2フィルタ手段として、その圧力損失がフィルタ手段
のの圧力損失よりも小さいものを使用しているので、塗
装室から第2排気室への空気流の流速を速くして、ワー
クに付着しないで塗装ブース内に浮遊している残留塗料
をより一層速やかに第2フィルタ手段に付着させること
ができるとともに、第2フィルタ手段とフィルタ手段の
間に形成された第2排気室により一層速やかに排出させ
ることができ、残留塗料が塗装室に残留してワークに再
付着することをより一層適切に防止して、塗装品質をよ
り一層向上させることができる。
【0074】請求項4記載の発明の塗装装置によれば、
塗装室、第2排気室及び排気室の圧力を圧力検出手段で
検出して、排気ユニットから排出される空気の流量を流
量調整手段により調整するとともに、第2排気室内の空
気を排気室に排出させる送風手段の駆動を制御している
ので、排気室よりも第2排気室を正圧に保つとともに、
第2排気室よりも塗装室を正圧に保って、塗装ブース内
の空気流が給気ユニットから排気ユニットへとスムース
に流れるようにすることができ、塗装ブース内の空気流
と残留塗料の滞留や渦流を防止して、塗装品質をより一
層向上させることができる。
【0075】請求項5記載の発明の塗装装置によれば、
第2フィルタ手段を、長尺のフィルタを巻き取る巻き取
り式にしているので、第2フィルタ手段のフィルタが汚
れる度にフィルタを塗装ブースから取り外して交換する
ことなく、新しいフィルタを塗装ブース内に供給するこ
とができ、塗装装置のメンテナンス作業を容易なものと
することができるとともに、塗装品質をより一層向上さ
せることができる。
【0076】請求項6記載の発明の塗装装置によれば、
塗装室、第2排気室及び排気室の圧力を検出して、第2
フィルタ手段の交換時期を判別するので、第2フィルタ
手段を適切な時期に交換することができ、塗装室、第2
排気室及び排気室が空気流の流れの方向に順次低圧とな
るようにして、塗装品質をより一層向上させることがで
きる。
【0077】請求項7記載の発明の塗装装置によれば、
第2排気室内の空気を排気室に排気する送風手段を備え
るとともに、給気ユニットがフィルタのみを備えたもの
としているので、塗装ブース内に逆流や渦流が発生する
ことを防止しつつ、スムースな空気流を発生させて、簡
単な構造で、残留塗料を速やかに第2フィルタ手段に付
着させることができるとともに、第2フィルタ手段とフ
ィルタ手段の間に形成された第2排気室により一層速や
かに排出させることができ、塗装品質を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗装装置の第1の実施の形態を適用し
た塗装装置の正面断面図。
【図2】本発明の塗装装置の第2の実施の形態を適用し
た塗装装置の正面断面図。
【符号の説明】
1 塗装装置 2 塗装ブース 3 給気ユニット 4 排気ユニット 5 空気清浄機 6 給気ダクト 7 排気ダクト 7a 空気通路 8 ダンパー 9 レシプロケータ 10 正逆転モータ 11 ネジ軸 12 移動ガイド 13 固定用ベース 14 スプレーガン 14a 噴射ノズル 15 ワーク保持機構 16 ワーク 17 モータ 18 パレット 18a ベース 19 昇降機構 20 エアシリンダ 21 シリンダー軸 22 リニアガイド 23 押上ベース 24 排気フィルタ 25 排気室 26 第2フィルタ 27 第2排気室 28 塗装室 29 送り出し機構 30 巻き取り機構 31 送風ファン 32、33、34 圧力計 40 塗装装置 41 給気ユニット 42 給気フィルタ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】その一端側にフィルタと送風機構を備えた
    給気ユニットを、他端に排気ユニットを備え、前記給気
    ユニットから供給された清浄空気が前記排気ユニットへ
    流出する塗装ブース内に、円筒状のワークを回転可能に
    支持するワーク支持手段と、前記ワークよりも前記空気
    流の上流側に配設され、前記ワークに塗料を噴射して塗
    装する塗料噴射手段を少なくとも前記ワークの軸方向に
    移動可能に保持する塗装手段と、前記ワークと前記排気
    ユニットの間に配設され、前記塗装ブース内を前記給気
    ユニット側の塗装室と前記排気ユニット側の排気室とに
    区分して前記塗料噴射手段から噴射された前記塗料を吸
    着除去するフィルタ手段と、が配設された塗装装置にお
    いて、前記フィルタ手段と前記ワークとの間に前記塗料
    を吸着する所定の第2フィルタ手段を配設し、前記排気
    室の前記ワーク側に第2排気室を形成することを特徴と
    する塗装装置。
  2. 【請求項2】前記塗装装置は、前記第2排気室内に、当
    該第2排気室内の空気を前記排気室側に排気する送風手
    段が、さらに設けられていることを特徴とする請求項1
    記載の塗装装置。
  3. 【請求項3】前記第2フィルタ手段は、その圧力損失が
    前記フィルタ手段の圧力損失よりもよりも小さいことを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の塗装装置。
  4. 【請求項4】前記塗装装置は、前記排気ユニットに設け
    られ当該排気ユニットから排出される空気の流量を調整
    する流量調整手段と、前記第2排気室内に設けられ当該
    第2排気室内の空気を前記排気室側に排気する送風手段
    と、前記塗装室、前記第2排気室及び前記排気室それぞ
    れの圧力を検出する圧力検出手段と、をさらに備え、前
    記圧力検出手段の検出結果に基づいて、前記流量調整手
    段及び前記送風手段の駆動を制御して、前記塗装室、前
    記第2排気室及び前記排気室の順で前記各室の圧力を順
    次低くすることを特徴とする請求項1から請求項3のい
    ずれかに記載の塗装装置。
  5. 【請求項5】前記第2フィルタ手段は、長尺のフィルタ
    と、当該フィルタの一端側が巻かれた送り出し機構と、
    当該フィルタの他端側が取り付けられ当該フィルタを巻
    き取る巻き取り機構と、を備え、前記フィルタが前記送
    り出し機構から前記巻き取り機構に巻き取られることを
    特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の塗
    装装置。
  6. 【請求項6】前記塗装装置は、前記塗装室、前記第2排
    気室及び前記排気室それぞれの圧力を検出する圧力検出
    手段をさらに備え、当該圧力検出手段の検出結果に応じ
    て、前記第2フィルタ手段の交換時期を判別することを
    特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の塗
    装装置。
  7. 【請求項7】前記塗装装置は、前記第2排気室内に、当
    該第2排気室内の空気を前記排気室側に排気する送風手
    段が、設けられ、前記給気ユニットが、所定のフィルタ
    のみを備えていることを特徴とする請求項1から請求項
    6のいずれかに記載の塗装装置。
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