JPH0931394A - 紙塗工用塗料および塗工紙の製造方法 - Google Patents

紙塗工用塗料および塗工紙の製造方法

Info

Publication number
JPH0931394A
JPH0931394A JP20903895A JP20903895A JPH0931394A JP H0931394 A JPH0931394 A JP H0931394A JP 20903895 A JP20903895 A JP 20903895A JP 20903895 A JP20903895 A JP 20903895A JP H0931394 A JPH0931394 A JP H0931394A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
water
polymer
coating
paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20903895A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Osumi
辰也 大隅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP20903895A priority Critical patent/JPH0931394A/ja
Publication of JPH0931394A publication Critical patent/JPH0931394A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗工層のクッション性に優れ、白紙光沢、白
色度、印刷適性、耐ブリスター性に優れる塗工紙を提供
する 【解決手段】 ポリエチレングリコールとヘキサメチレ
ンジイソシアネートとのポリウレタンと、アクリロイル
ポリオキシプロピレン硫酸エステルNa塩を用いて乳化
重合して得られたSBRラテックスと、モルホリノエチ
ルメタクリレート重合体との組成物を含む紙塗工用塗料
を用いて塗工紙を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙塗工用塗料およ
び塗工紙の製造方法に関し、さらに詳しくは、塗工層の
クッション性に優れ、白紙光沢、白色度、印刷適性、耐
ブリスター性に優れた塗工紙を与える紙塗工用塗料及び
これを用いる塗工紙の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塗工紙用塗料には塗料に保水性を
付与する等の目的で、デンプン系等の水溶性バインダー
が使用されている。また、光沢が高く、印刷適性が良好
な塗工紙を与える塗工紙用バンダー組成物としては、ア
クリルアミド系熱可逆型増粘剤、例えば、ポリN−イソ
プロピルアクリルアミドと樹脂エマルションからなるも
の(特開平1−1426号公報)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、デンプン系の
水溶性バインダーでは、塗工液の保水性が不十分で、塗
工後に塗工液が原紙内部に浸透してしまい、十分に嵩高
い塗工層を得ることはできなかった。また、ポリN−イ
ソプロピルアクリルアミドを用いても、光沢及び印刷適
性がまだ不十分であるという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、塗工層のク
ッション性に優れ、高度の光沢を有する塗工紙を製造す
る方法について鋭意検討した結果、水溶性バインダーと
して特定の水溶性重合体を用い、樹脂ラテックスバイン
ダーとして、バインダーマイグレーションが起こりにく
い、いわゆる感温ゲル化性ラテックスを用いることによ
って、塗工層のクッション性に優れ、光沢に優れる塗工
紙が得られることを見いだし本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、水溶性バインダー及び
樹脂ラテックスバインダーを主成分とする紙塗工用塗料
において、水溶性バインダーとして1000〜3000
0の数平均分子量を有するポリオキシエチレン化合物
(a)と水酸基反応性官能基を有する化合物(b)から
誘導される、10000〜1000000の数平均分子
量を有する水溶性重合体(A)を用い、樹脂ラテックス
バインダーとして、水相の乳化剤量が、0.01mmo
l/g以下である樹脂ラテックス(B)と一定の温度を
境界にして親水性と疎水性が可逆的に変化する重合体
(C)との組成物を含有することを特徴とする紙塗工用
塗料およびこれを用いることを特徴とする塗工紙の製造
方法である。
【0006】本発明の水溶性重合体(A)における10
00〜30000の数平均分子量を有するポリオキシエ
チレン化合物(a)としては、活性水素を2個以上有す
る化合物[水、多価アルコール類(エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサメ
チレングリコール、ビスヒドロキシメチルベンゼン、グ
リセリン、トリメチロールプロパン等)、多価フェノー
ル類(ハイドロキノン、カテコール等)、ビスフェノー
ル類(ビスフェノールA、ビスフェノールS等)、脂肪
族多価カルボン酸類(コハク酸、アジピン酸等)、芳香
族多価カルボン酸類(フタル酸、テレフタル酸、トリメ
リット酸等)、脂肪族アミン類(ブチルアミン、シクロ
ヘキシルアミン、エチレンジアミン、ピペラジン、エタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン等)、芳香族アミン類(アニリン等)、糖類等(シ
ョ糖等)にエチレンオキシドを付加して得られる化合物
が挙げられる。
【0007】(a)の数平均分子量は1000〜300
00である必要があり、好ましくは5000〜2500
0である。数平均分子量が1000未満であると水溶性
重合体(A)の水溶性が不十分となり、塗料の保水性が
不足し、数平均分子量が30000を越えると得られる
塗工紙の柔軟性が悪くなる。
【0008】また、上記(a)とともに、水溶性重合体
(A)の分子量を調節する目的で1分子中に1個の水酸
基を有する化合物や、粘度調節の目的で他のポリオール
類を併用することができる。1分子中に1個の水酸基を
有する化合物としては、1価のアルコール類(メタノー
ル、ブタノール、2ーエチルヘキサノール、ベンジルア
ルコール等)、1価フェノール類(フェノール等)、活
性水素を1個有する化合物(1価のアルコール類、1価
のフェノール類、2級アミン、1価カルボン酸等)のア
ルキレンオキシド付加物等が挙げられる。他のポリオー
ル類としては、多価アルコール類、多価フェノール類、
ビスフェノール類、ポリエステルポリオール類、ポリア
ミドポリオール類、ポリウレタンポリオール類、エポキ
シ樹脂、ポリカーボネートポリオール類、ポリオレフィ
ングリコール類及びシリコーン系ポリオール類等が挙げ
られる。
【0009】水溶性重合体(A)における水酸基反応性
官能基を有する化合物(b)の具体例としては、ポリイ
ソシアネート類(ジフェニルメタンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、イソフォロンジイソシアネート等及びこれらの
多量体等)、ポリエポキシ化合物(ジグリシジルエーテ
ル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサ
メチレンジグリリジルエーテル、トリメチロールプロパ
ントリグリシジルエーテル、ビスフェノールAのジグリ
シジルエーテル等及び(a)または(b)のポリグリシ
ジルエーテル化物等)、多価カルボン酸[コハク酸、ア
ジピン酸、(無水)マレイン酸、ベンゼンジカルボン酸
等及び(a)または(b)のポリカルボキシメチル化物
等]、メラミン類(トリメチロールメラミン等)及びポ
リハロゲン化アルカン(ジクロロメタン、ジブロモメタ
ン、ビスクロロメチルベンゼン等)等が挙げられる。
【0010】水溶性重合体(A)の重量平均分子量は、
通常、10,000〜1,000,000である必要が
ある。重量平均分子量が10,000未満であると塗料
の保水性が不足する結果、塗工時の塗料の原紙への浸透
が過剰となり、重量平均分子量が1,000,000を
越えると塗料の粘度が高くなりすぎ、塗工しにくくな
る。
【0011】水溶性重合体(A)の製法については特に
制限されず、(a)及び(b)を30〜200℃で0.
1〜30時間加熱することによって得られる。反応は、
溶媒の存在下または非存在下いずれでも行われる。溶媒
を使用する場合の溶剤としては、(a)及び(b)に対
して不活性なものであれば特に制限はなく、アセトン、
テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、トルエン、キシレン、ジオキサン等が挙
げられる。
【0012】前記反応は、必要によって公知の触媒の存
在下に行ってもよい。触媒としては、有機チタネート化
合物[(イソプロピルトリイソステアロイルチタネー
ト、イソプロピルトリ(ジオクチルピロホスフェート)
チタネート、テトライソプロピルジ(ラウリルホスファ
イト)チタネート等]、有機アルミニウム系化合物(ア
セトアルコキシアルミニウムジイソプロピネート等)、
有機錫系化合物(ジオクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレ
ート、ジブチル錫マレート等、ジブチル錫スルフィド、
ジブチル錫オキシド等)、その他カルボン酸塩(酢酸ナ
トリウム、カプロン酸亜鉛、オクチル酸鉛、ナフテン酸
コバルト等)、有機リン系化合物(トリフェニルホスフ
ィン、モノメチル酸性リン酸エステル等)等が挙げられ
る。該触媒の使用量は(a)及び(b)との合計量10
0重量部に対して通常0.01〜10重量部、好ましく
は0.05〜5重量部である。
【0013】本発明において、水溶性バインダーとし
て、水溶性重合体(A)とともに必要に応じて、カチオ
ン化デンプン、酸化デンプン、カゼイン、大豆蛋白、合
成蛋白、ポリビニルアルコール、無水マレイン酸系樹
脂、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース等紙塗工用塗料に使用される公知の水溶性化合
物を使用することができる。
【0014】本発明における樹脂ラテックス(B)は、
水相の乳化剤量がO.O1mmol/g(樹脂)以下の
樹脂ラテックスである。(B)を構成する樹脂は、各種
モノマーの(共)重合体であり、モノマーとしては、例
えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキ
シル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレ
ート、オクタデシル(メタ)アクリレート、グリシジル
(メタ)アクリレート等、N,N−ジブチル(メタ)ア
クリルアミド、シクロヘキシル(メタ)アクリルアミ
ド、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、1−メチル
スチレン、酢酸ビニル、ビニルアルコール、ブタジエ
ン、塩化ビニル、イソプレン、クロロプレン、ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシ
ポリグリセロール、ビニルアルコール、アリルアルコー
ル、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アク
リルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、
N−ビニル−2−ピロリドン、ビニルイミダゾール、N
−メチロール−ε−カプロラクタム、N−メチロールマ
レイミド、N−ビニルスクシンイミド、p−アミノスチ
レン、N−ビニルカルバゾール、2−ビニルピリジン、
2−シアノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、
ビニルスルホン酸、(メタ)アクリルスルホン酸、スチ
レンスルホン酸、ビニル安息香酸、アルキルアリルスル
ホコハク酸、(メタ)アクリロイルポリオキシアルキレ
ン硫酸エステル、N,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリルアミド、ビニルアニリン、1,1,
1−トリメチルアミン(メタ)アクリルイミド、1,1
−ジメチル−1−エチルアミン(メタ)アクリルイミ
ド、1,1−ジメチル−1−(2’−フェニル−2’−
ヒドロキシエチル)アミン(メタ)アクリルイミド、及
び、1,1,1−トリメチルアミン(メタ)アクリルイ
ミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プ
ロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベン
ゼン等、ならびにこれらの組合せが挙げられる。
【0015】樹脂ラテックス(B)としては、スチレン
−ブタジエン系樹脂、スチレン−アクリル樹脂、アクリ
ル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂あるいはエチレン−酢酸ビ
ニル系樹脂のラテックスが好ましく、特に、スチレン−
ブタジエン系樹脂ラテックスが好ましい。
【0016】本発明における樹脂ラテックスバインダー
を構成する樹脂ラテックス(B)における水相の乳化剤
量は、0.01mmol(ミリモル)/g(樹脂)以
下、好ましくは、0.002mmol/g以下であるこ
とが必要である。水相の乳化剤量が0.01mmol/
gを越えると、重合体(C)の「一定の温度を境界にし
て親水性と疎水性が可逆的に変化する」という作用が阻
害され、その結果光沢が高く、印刷適性が良好な塗工紙
を与える塗工紙用バインダー組成物が得られ難くなる。
なお、水相の乳化剤量は樹脂ラテックス(B)中の樹脂
分の重量に対して表される。
【0017】水相の乳化剤量は、樹脂ラテックスから樹
脂分を除いて得た水相を、液体クロマトグラフィー等で
分析し定量することによって求められる。樹脂ラテック
スから樹脂分を除く方法としては、例えば、樹脂ラテッ
クスを凍結させた後融解し樹脂成分を凝集固化させて除
く方法、遠心分離機によって樹脂分を沈降固化させて除
く方法、酸またはアルカリを加えて樹脂成分を沈降固化
させて除く方法等が挙げられる。
【0018】水相の乳化剤量が0.01mmol/g以
下の樹脂ラテックスを製造する方法としては、例えば、
水への溶解度が低い乳化剤を用いてモノマーを乳化重合
する方法、ラジカル重合性基を有する乳化剤を使用して
乳化重合する方法、水溶性ポリマーを保護コロイドとし
て使用して乳化重合する方法、有機溶剤中でイオン形成
性モノマーを(共)重合したポリマーを合成した後、得
られたポリマーを酸またはアルカリで中和し水を加えて
乳化し、該溶剤を除去する方法等が挙げられる。
【0019】これらの方法のなかでは、高分子量の樹脂
からなるラテックスが得られる点で乳化重合する方法が
好ましく、SBRラテックスが通常の条件で容易に得ら
れる点でラジカル重合性基を有する乳化剤(d)を使用
して乳化重合する方法が特に好ましい。
【0020】水への溶解度が低い乳化剤としては、HL
B値が3〜9のもの、例えば、炭素数22以上の脂肪酸
のアミンまたはアルカリ金属の塩、炭素数15以上の脂
肪族または芳香族アルコールのエチレンオキシド1〜6
モル付加物等が挙げられる。
【0021】ラジカル重合性基を有する乳化剤(d)と
しては、例えば、 (1)アニオン系(メタ)アクリル酸エステル類[CH2=
C(R1)CO2(CH2)mSO3M(式中R1は水素原子また
はメチル基、mは1〜24の整数、Mはアルカリ金属イ
オン、アンモニウムイオンまたはアミニウムイオンを示
す。)で示されるもの、CH2=C(R1)CO2CH2C
(R2)(OCOR3)CH2SO3MまたはCH2=C(R1)C
O2CH2C(R2)(CH2OCOR3)SO3M(式中R1及
びR2は水素原子またはメチル基、R3は炭素数7〜21
のアルキル基またはアルケニル基、Mはアルカリ金属イ
オン、アンモニウムイオンまたはアミニウムイオンを示
す。)で示されるもの、CH2=C(R1)CO2CH2CH
2OCOAr(R4)CO2CH2CH2OSO3M(式中R1
は水素原子またはメチル基、Arは芳香族環、R4は水
素原子または炭素数1〜24のアルキル基、アルケニル
基またはアラルキル基、Mはアルカリ金属イオン、アン
モニウムイオンまたはアミニウムイオンを示す。)で示
されるもの、CH2=C(R1)CO(AO)pOSO3Mまた
はCH2=C(R1)CO(AO)pOCH2CO2M(式中R1
は水素原子またはメチル基、AOは炭素数2〜4のオキ
シアルキレン基、pは2〜200の整数、Mはアルカリ
金属イオン、アンモニウムイオンまたはアミニウムイオ
ンを示す。)で示されるもの等]、 (2)アニオン系(メタ)アクリルアミド類[CH2=C
(R1)CONH(CH2)mSO3M(式中R1は水素原子
またはメチル基、mは1〜24の整数、Mはアルカリ金
属イオン、アンモニウムイオンまたはアミニウムイオン
を示す。)で示されるもの、CH2=C(R1)CONHC
H2C(R2)(OCOR3)CH2SO3MまたはCH2=C
(R1)CONHCH2C(R2)(CH2OCOR3)SO3M
(式中R1及びR2は水素原子またはメチル基、R3は炭
素数7〜21のアルキル基またはアルケニル基、Mはア
ルカリ金属イオン、アンモニウムイオンまたはアミニウ
ムイオンを示す。)で示されるもの、CH2=C(R1)C
ONHCH2CH2OCOAr(R4)CO2CH2CH2OS
O3M(式中R1は水素原子またはメチル基、Arは芳香
族環、R4は水素原子または炭素数1〜24のアルキル
基、アルケニル基またはアラルキル基、Mはアルカリ金
属イオン、アンモニウムイオンまたはアミニウムイオン
を示す。)で示されるもの、CH2=C(R1)CONHC
H2(AO)pOSO3MまたはCH2=C(R1)CONHC
H2(AO)pOCH2CO2M(式中R1は水素原子または
メチル基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、
pは2〜200の整数、Mはアルカリ金属イオン、アン
モニウムイオンまたはアミニウムイオンを示す。)で示
されるもの等]、 (3)アニオン系スチレン誘導体類[CH2=CHAr(C
H2)rSO3M(式中Arは芳香族環、rは4〜24の整
数、Mはアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、ま
たはアミニウムイオンを示す。)で示されるもの、CH
2=CHAr(AO)pSO3MまたはCH2=CHAr(A
O)pOCH2CO2M(式中Arは芳香族環、pは2〜2
00の整数、Mはアルカリ金属イオン、アンモニウムイ
オン、またはアミニウムイオンを示す。)で示されるも
の等]、 (4)非イオン系(メタ)アクリル酸エステル類[CH2=
C(R1)CO(EO)POR3(式中R1は水素原子またはメ
チル基、EOはオキシエチレン基、pは2〜200の整
数、R3は炭素数5〜21のアルキル基、アルケニル基
またはアラルキル基を示す。)で示されるもの、CH2
=C(R1)CO(PO)p(EO)sOR4またはCH2=C(R
1)CO(EO)p(PO)sOR4(式中R1は水素原子または
メチル基、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエ
チレン基、p及びsは2〜200の整数、R4は水素原
子、炭素数1〜21のアルキル基、アルケニル基または
アラルキル基を示す。)で示されるもの等]、 (5)非イオン系(メタ)アクリル酸アミド類[CH2=C
(R1)CONHCH2(EO)POR3(式中R1は水素原子
またはメチル基、EOはオキシエチレン基、pは2〜2
00の整数、R3は炭素数5〜21のアルキル基、アル
ケニル基またはアラルキル基を示す。)で示されるも
の、CH2=C(R1)CONHCH2(PO)p(EO)sOR4
またはCH2=C(R1)CONHCH2(EO)p(PO)sO
R4(式中R1は水素原子またはメチル基、POはオキシ
プロピレン基、EOはオキシエチレン基、p及びsは2
〜200の整数、R4は水素原子または炭素数1〜21
のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル基を示
す。)で示されるもの等]、 (6)非イオン系スチレン誘導体類[CH2=CHAr(E
O)POR3(式中Arは芳香族環、EOはオキシエチレ
ン基、pは2〜200の整数、R3は炭素数5〜21の
アルキル基、アルケニル基またはアラルキル基を示
す。)で示されるもの等]、 (7)カチオン系(メタ)アクリル酸エステル類{ [CH2=C(R1)CO2CH2CH(OH)CH2N(R4)3]X [式中R1は水素原子またはメチル基、R4は水素原子ま
たは炭素数4〜21のアルキル基、アルケニル基または
アラルキル基、Xはハロゲン原子、NO3、HSO4、C
H3OSO2、(CH3O)2PO2、CH3CO2またはHC
O3を示す。]で示されるもの等}、 [CH2=C(R1)CO(AO)pN(R4)3]X [式中R1は水素原子またはメチル基、AOは炭素数2
〜4のオキシアルキレン基、pは2〜200の整数、R
4は水素原子または炭素数4〜21のアルキル基、アル
ケニル基またはアラルキル基、Xはハロゲン原子、NO
3、HSO4、CH3OSO2、(CH3O)2PO2、CH3C
O2またはHCO3を示す。]で示されるもの等}、 (8)カチオン系(メタ)アクリル酸アミド類{[CH2=
C(R1)CONHCH2CH(OH)CH2N(R4)3]X
[式中R1は水素原子またはメチル基、R4は水素原子ま
たは炭素数4〜21のアルキル基、アルケニル基または
アラルキル基、Xはハロゲン原子、NO3、HSO4、C
H3OSO2、(CH3O)2PO2、CH3CO2またはHC
O3を示す。]で示されるもの等}、 [CH2=C(R1)CONH(AO)pN(R4)3]X [式中R1は水素原子またはメチル基、AOは炭素数2
〜4のオキシアルキレン基、pは2〜200の整数、R
4は水素原子または炭素数4〜21のアルキル基、アル
ケニル基またはアラルキル基、Xはハロゲン原子、NO
3、HSO4、CH3OSO2、(CH3O)2PO2、CH3C
O2またはHCO3を示す。]で示されるもの等}、 (9)カチオン系スチレン誘導体類{ [CH2=CHAr(CH2)rN(R4)3]X [式中Arは芳香族環、rは4〜24の整数、R4は水
素原子または炭素数1〜21のアルキル基、アルケニル
基またはアラルキル基、Xはハロゲン原子、NO3、H
SO4、CH3OSO2、(CH3O)2PO2、CH3CO2ま
たはHCO3を示す。]で示されるもの、 [CH2=CHAr(AO)pN(CH4)3]X [式中Arは芳香族環、AOは炭素数2〜4のオキシア
ルキレン基、pは2〜200の整数、R4は水素原子ま
たは炭素数1〜21のアルキル基、アルケニル基または
アラルキル基、Xはハロゲン原子、NO3、HSO4、C
H3OSO2、(CH3O)2PO2、CH3CO2またはHC
O3を示す。]で示されるもの等}等が挙げられる。
【0022】これらのなかでは、感温ゲル化時により強
固なゲルを与えるという点で、カチオン性の(7)〜(9)が
好ましい。(7)のうち、アニオン基とポリオキシプロピ
レン鎖とを有する(メタ)アクリレートが特に好まし
い。
【0023】樹脂ラテックス(B)の製造に用いられる
乳化剤の使用量は通常、樹脂分に対して0.1〜20重
量%である。
【0024】樹脂ラテックス(B)の樹脂分は、通常2
0〜75%であり、好ましくは、40〜60%である。
また、樹脂ラテックス(B)の粒子径は、通常10〜5
00nm、好ましくは50〜300nmであり、pH
は、通常3〜12、好ましくは6〜10である。粒子径
が500nmを越える場合あるいはpHが3未満または
12を越える場合には、感温ゲル化性が十分に発揮でき
ない。
【0025】樹脂ラテックス(B)の製造に際しては、
公知の重合開始剤が使用される。重合開始剤としては、
有機系重合開始剤[パーオキシド類(クメンハイドロパ
ーオキシド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
シド、パラメンタンハイドロパーオキシド、ベンゾイル
パーオキシド、ラウロイルパーオキシド等)、アゾ化合
物類(アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレ
ロニトリル等)]、無機系重合開始剤[過硫酸塩(過硫
酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム
等)等]等が挙げられる。重合開始剤の使用量は、通
常、単量体混合物に対して0.01〜5重量%である。
【0026】樹脂ラテックス(B)の製造において、樹
脂の分子量、ラテックスのゲル含有量等を調整する目的
で公知の連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤
としては、α−メチルスチレンダイマー(2,4−ジフ
ェニル−4−メチル−1−ペンテン等)、ターピノーレ
ン、テルピネン、ジペンテン、炭素数8〜18のアルキ
ルメルカプタン、炭素数8〜18のアルキレンジチオー
ル、チオグリコール酸アルキル、ジアルキルキサントゲ
ンジスルフィド、テトラアルキルチウラムジスルフィ
ド、四塩化炭素、等が挙げられる。これらは、単独ある
いは2種以上を組み合わせて使用できる。連鎖移動剤の
使用量は、通常、単量体混合物に対して0〜15重量%
である。
【0027】なお、還元剤[ピロ重亜硫酸ナトリウム、
亜硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸第一鉄、
グルコース、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレ
ート、L−アスコルビン酸(塩)]、キレート剤(グリ
シン、アラニン、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム
等)、pH緩衝剤(トリポリリン酸ナトリウム、テトラ
ポリリン酸カリウム等)等の添加剤を(B)の製造中に
含有させてもよい。
【0028】本発明における一定の温度を境界にして親
水性と疎水性が可逆的に変化する重合体(C)としては
例えば、環状アミンまたは炭素数5以上の非環状アミン
のアルキレンオキシド付加物のビニルカルボン酸エステ
ル(e)からなる重合体(C1)、N−アルキル,N−
アルキレンまたはN−アルコキシアルキル(メタ)アク
リルアミドからなる重合体(C2)、ポリアルキレング
リコールモノアルキルエーテルモノ(メタ)アクリレー
トまたはポリアルキレングリコールモノフェニルエーテ
ルモノ(メタ)アクリレートからなる重合体(C3)、
ポリエチレングリコールモノアルキルモノビニルエーテ
ルからなる重合体(C4)、ポリエチレングリコールモ
ノフェニルモノビニルエーテルからなる重合体(C5)
およびポリエチレングリコールモノアルキルエーテルモ
ノ(ビニルフェニル)エーテルからなる重合体(C6)
などが挙げられる。これらのうち、塗布層表面へのバイ
ンダー[樹脂ラテックス(B)中の樹脂]の移行を抑制
する効果が高いという点で、カチオン形成性基を有する
もの[重合体(C1)およびカチオン形成性の化合物を
共重合した(C2)(C3)、(C4)、(C5)およ
び(C6)]が好ましく、特に重合体(C1)がよりシ
ャープな感温性を与えるという点で好ましい。
【0029】重合体(C1)を構成するビニルカルボン
酸エステル(e)における環状アミンとしては、アルキ
レンオキシドが付加するための活性水素を有する環状ア
ミンであれば特に制限はなく、従って、環の内外にアミ
ン性窒素を有していればよい。活性水素基は、アミノ基
から由来してもよいし、また水酸基、カルボキシル基な
ど、アルキレンオキシドが付加し得る基であればいずれ
から由来していてもよい。
【0030】このような環状アミンとしては、例えば、
非芳香族性ヘテロサイクリックアミン[アジリジン環を
有するもの(アジリジン、2−メチルアジリジン、2−
エチルアジリジンなど)、ピロリジン類(ピロリジン、
2−メチルピロリジン、2−エチルピロリジン、2−ピ
ロリドン、スクシンイミド、1,2−シクロヘキサンジ
カルボキシイミドなど)、ピペリジン類(ピペリジン、
2−メチルピペリジン、3,5−ジメチルピペリジン、
2−エチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2
−メチル−4−ピロリジノピペリジン、エチルピコリコ
ネートなど)、ピペラジン類(1−メチルピペラジン、
1−メチル−3−エチルピペラジンなど)、モルフォリ
ン類(モルフォリン、2−メチルモルフォリン、3,5
−ジメチルモルフォリン、チオモルフォリンなど)、ピ
ロリン類(3−ピロリン、2,5−ジメチル−3−ピロ
リン、2−フェニル−2−ピロリンなど)、ピラゾリン
類(ピラゾリンなど)、イミダゾール類(2−メチルイ
ミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2
−フェニルイミダゾールなど)、ピラゾール類(ピラゾ
ール、ピラゾールカルボン酸など)、ピリドン類(α−
ピリドン、γ−ピリドンなど)、およびε−カプロラク
タム、ピリダジノン、ピリダリン、ピリドインなど];
芳香族ヘテロサイクリックアミン[2−ヒドロキシピリ
ジン、2−ヒドロキシ−3,5−ジターシャリブチルピ
リジン、2−カルボキシルピリジン、4−ピリジルカル
ビノール、2−ヒドロキシピリミジン、ピロール、2−
フェニルピロールなど];芳香族アミン[アニリン、3
−メチルアニリン、N−メチルアニリン、N−イソプロ
ピルアニリンなど]などが挙げられる。
【0031】これらの環状アミンのうち、好ましいの
は、非芳香族性ヘテロサイクリックアミンである。なか
でも好ましいのは、ピペリジン類及びモルフォリン類、
最も好ましいのは、モルフォリン類である。
【0032】(e)における炭素数5以上の非環状アミ
ンは、アルキレンオキシドが付加するための活性水素を
有する炭素数5以上の非環状アミンであれば特に制限は
ない。例えば、炭素数5以上の1級の脂肪族非環状アミ
ン(ジメチルプロピルアミン、2−エチルブチルアミ
ン、ペンチルアミン、2,2−ジメチルブチルアミン、
ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、オクチルアミ
ン、2−エチルヘキシルアミン、イソデシルアミン、ラ
ウリルアミンなど)、炭素数5以上の2級の脂肪族非環
状アミン[メチルブチルアミン、メチルイソブチルアミ
ン、メチルターシャリブチルアミン、メチルペンチルア
ミン、メチルヘキシルアミン、メチル(2−エチルヘキ
シル)アミン、メチルオクチルアミン、メチルノニルア
ミン、メチルイソデシルアミン、エチルプロピルアミ
ン、エチルイソプロピルアミン、エチルブチルアミン、
エチルイソブチルアミン、エチルターシャリブチルアミ
ン、エチルペンチルアミン、エチルヘキシルアミン、エ
チル(2−エチルヘキシル)アミン、エチルオクチルア
ミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、プロ
ピルブチルアミン、プロピルイソブチルアミン、プロピ
ルターシャリブチルアミン、プロピルペンチルアミン、
プロピルヘキシルアミン、プロピル(2−エチルヘキシ
ル)アミン、プロピルオクチルアミン、イソプロピルブ
チルアミン、イソプロピルイソブチルアミン、イソプロ
ピルターシャリブチルアミン、イソプロピルペンチルア
ミン、イソプロピルヘキシルアミン、イソプロピル(2
−エチルヘキシル)アミン、イソプロピルオクチルアミ
ン、ジブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジターシャ
リブチルアミン、ブチルペンチルアミン、ジペンチルア
ミン、ジシクロヘキシルアミンなど]、が挙げられる。
【0033】炭素数5以上の非環状アミンのうち好まし
いのは、炭素数5〜8の1級の脂肪族非環状アミンであ
る。
【0034】アルキレンオキシドとしては、エチレンオ
キシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどが
挙げられる。これらのうち好ましいものは、エチレンオ
キシドまたはプロピレンオキシド、及びこの両者の組合
せである。
【0035】ビニルカルボン酸エステル(e)における
アルキレンオキシドの付加モル数は、通常1〜50モ
ル、好ましくは1〜5モルである。
【0036】(e)は、前記環状アミンまたは炭素数5
以上の非環状アミンのアルキレンオキシド付加物とビニ
ルカルボン酸とを反応させることによって得られる。こ
のビニルカルボン酸は、ビニル基とカルボキシル基が直
結している必要はなく、例えば、(メタ)アクリル酸、
(イソ)クロトン酸、マレイン酸、フマル酸及びイタコ
ン酸などのラジカル重合性不飽和脂肪族カルボン酸;ビ
ニル安息香酸および2−カルボキシ−4−イソプロペニ
ル−3−ピロリジン酢酸などのラジカル重合性芳香族カ
ルボン酸;ならびにこれらのエステル形成性誘導体(メ
チルエステル、酸無水物あるいは酸ハロゲン化物)が挙
げられる。
【0037】これらのうち、(メタ)アクリル酸、マレ
イン酸、ビニル安息香酸、及びこれらのエステル形成性
誘導体が好ましく、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)
アクリル酸のエステル形成性誘導体が特に好ましい。
【0038】重合体(C1)は、ビニルカルボン酸エス
テル(e)の重合体でも、(e)と他のビニル系モノマ
ー(f)との共重合体でもよいが、(e)を構成単位と
して50重量%以上含有することが好ましく、さらに好
ましくは、70重量%以上含有することである。
【0039】他のビニル系モノマー(f)としては、
(f−1)親水性のもの[(e)を除く]、(f−2)
親油性ビニルモノマーのものでもよい。
【0040】(f−1)としては、ノニオン性の化合物
[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロ
イルオキシポリグリセロール、ビニルアルコール、アリ
ルアルコール、(メタ)アクリルアミド、N−メチル
(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アク
リルアミド、N−ビニル−2−ピロリドン、ビニルイミ
ダゾール、N−メチロール−ε−カプロラクタム、N−
メチロールマレイミド、N−ビニルスクシンイミド、p
−アミノスチレン、N−ビニルカルバゾール、2−ビニ
ルピリジン、2−シアノエチル(メタ)アクリレート
等];アニオン形成性の化合物[(メタ)アクリル酸、
(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ビニルス
ルホン酸、(メタ)アクリルスルホン酸、スチレンスル
ホン酸、ビニル安息香酸、アルキルアリルスルホコハク
酸、(メタ)アクリロイルポリオキシアルキレン硫酸エ
ステル等の酸及びこれらの塩];カチオン形成性の化合
物[N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリ
レート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、ビニルアニリン及びこれらの酸塩];アミン
イミド基を有する化合物[1,1,1−トリメチルアミ
ン(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−エ
チルアミン(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル
−1−(2’−フェニル−2’−ヒドロキシエチル)ア
ミン(メタ)アクリルイミド、1,1,1−トリメチル
アミン(メタ)アクリルイミド等]が挙げられる。
【0041】(f−2)としては、例えば、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレー
ト等の(メタ)アクリレート誘導体、N,N−ジブチル
(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)
アクリルアミド等のN−アルキル(メタ)アクリルアミ
ド誘導体、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、1−
メチルスチレン、酢酸ビニル、ブタジエン、塩化ビニ
ル、ビニルトリメトキシシラン、イソプレン等が挙げら
れる。
【0042】重合体(C1)は、例えば、特開平6−9
848号公報に記載の方法によって得られる。
【0043】重合体(C2)としては、N−アルキルま
たはN−アルキレン(メタ)アクリルアミドモノマーの
(共)重合体及び該モノマーと前記の他のビニルモノマ
ー(f)との共重合体が挙げられる。
【0044】重合体(C2)を構成するN−アルキル、
N−アルキレンまたはN−アルコキシメチル(メタ)ア
クリルアミドモノマーの具体例としては、N−エチル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)ア
クリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イ
ソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−シクロプロピ
ル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイル
ピペリジン、N−(メタ)アクリロイルピロリジン、N
−(メタ)アクリロイルヘキサヒドロアゼン、(メタ)
アクリロイルモルホリン、N−テトラヒドロフルフリル
(メタ)アクリルアミド、N−メトキシプロピル(メ
タ)アクリルアミド、N−エトキシプロピル(メタ)ア
クリルアミド、N−イソプロポキシプロピル(メタ)ア
クリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルア
ミド、N−(2,2−ジメトキシエチル)−N−メチル
(メタ)アクリルアミド、N−1−メチル−2−メトキ
シエチル(メタ)アクリルアミド、N−1−メトキシメ
チルプロピル(メタ)アクリルアミド、N−(1,3−
ジオキソラン−2−イル)−N−メチル(メタ)アクリ
ルアミド、N−8−アクリロイル−1,4−ジオキサ−
8−アザ−スピロ[4,5]デカン、N−メトキシエチ
ル−N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−
(エトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(プ
ロポキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(ブト
キシメチル)(メタ)アクリルアミドあるいはN−(ペ
ンチルオキシメチル)(メタ)アクリルアミドが挙げら
れる。
【0045】重合体(C2)は、前記N−アルキル、N
−アルキレンまたはアルコキシアルキル(メタ)アクリ
ルアミドモノマーの(共)重合体または前記ビニル系モ
ノマー(f)との共重合体である。(C2)は、例え
ば、特開平1−14276号公報に記載の方法によって
得られる。
【0046】重合体(C3)としては、ポリアルキレン
グリコールモノアルキルまたはモノフェニルモノ(メ
タ)アクリレート1種以上の(共)重合体及びコモノマ
ーとの共重合体が挙げられる。コモノマーとしては、前
記ビニル系モノマー(f)と同一のものが使用できる。
ポリアルキレングリコールモノアルキルまたはモノフェ
ニルモノ(メタ)アクリレートとしては、1価アルコー
ルのエチレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸エス
テル[ポリエチレングリコールモノメチルエーテルモノ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノエ
チルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコールモノプロピルエーテルモノ(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコールモノブチルエーテルモノ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノシ
クロヘキシルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールモノフェニルエーテルモノ(メタ)
アクリレート等]、1価アルコールのプロピレンオキシ
ド/エチレンオキシドランダムまたはブロック付加物
[(ポリ)オキシプロピレンポリオキシエチレングリコ
ールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、
(ポリ)オキシプロピレンポリオキシエチレン(ポリ)
オキシプロピレングリコールモノメチルエーテルモノ
(メタ)アクリレート等]、ポリオキシエチレン(ポ
リ)オキシプロピレンポリオキシエチレングリコールモ
ノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート等]等が挙
げられる。前記ポリアルキレングリコールモノアルキル
またはモノフェニルエーテルモノ(メタ)アクリレート
中のポリオキシアルキレン重合度は2〜50である。
【0047】重合体(C3)は、例えば、特公平6−2
3375号公報に記載の方法によって得られる。
【0048】重合体(C4)を構成するポリアルキレン
グリコールモノアルキルモノビニルエーテルとしては、
1価アルコールのエチレンオキシド付加物と塩化ビニル
とから得られるビニルエーテル(ポリエチレングリコー
ルモノエチルモノビニルエーテル、ポリエチレングリコ
ールモノプロピルモノビニルエーテル、ポリエチレング
リコールモノブチルモノビニルエーテル等)、1価アル
コールのプロピレンオキシド/エチレンオキシドランダ
ムまたはブロック付加物と塩化ビニルとから得られるビ
ニルエーテル[(ポリ)オキシプロピレンポリオキシエ
チレングリコールモノメチルモノビニルエーテル、(ポ
リ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレンポリオキ
シエチレングリコールモノメチルモノビニルエーテル
等]が挙げられる。重合体(C5)を構成するポリアル
キレングリコールモノフェニルモノビニルエーテルとし
ては、フェノール類のエチレンオキシド付加物と塩化ビ
ニルとから得られるビニルエーテル(ポリエチレングリ
コールモノフェニルモノビニルエーテル等)が挙げられ
る。前記ポリアルキレングリコールモノアルキルまたは
モノフェニルモノビニルエーテル中のポリオキシアルキ
レン重合度は2〜50である。
【0049】重合体(C4)または(C5)としては、
これらのモノビニルエーテル1種以上の(共)重合体及
びコモノマーとの共重合体が挙げられる。コモノマーと
しては、前記ビニル系モノマー(f)と同一のものが使
用できる。
【0050】重合体(C4)または(C5)は、例え
ば、ジャーナルオブポリマーサイエンス:パートA:ポ
リマーケミストリー、30巻2407頁(1992年)
に記載の方法によって得られる。
【0051】重合体(C6)を構成するポリエチレング
リコールモノアルキルモノ(ビニルフェニル)エーテル
としては、1価アルコールのエチレンオキシド2〜50
モル付加物とビニルフェニルブロミドから得られるもの
[ポリエチレングリコールモノメチルモノ(ビニルフェ
ニル)エーテル、ポリエチレングリコールモノエチルモ
ノ(ビニルフェニル)エーテル、ポリエチレングリコー
ルモノプロピルモノ(ビニルフェニル)エーテル、ポリ
エチレングリコールモノブチルモノ(ビニルフェニル)
エーテル、ポリエチレングリコールモノシクロヘキシル
モノ(ビニルフェニル)エーテル、ポリエチレングリコ
ールモノフェニルモノ(ビニルフェニル)エーテル等]
が挙げられる。重合体(C6)としては、これらのモノ
(ビニルフェニル)エーテル1種以上の(共)重合体及
びコモノマーとの共重合体が挙げられる。コモノマーと
しては、前記ビニル系モノマー(f)と同一のものが使
用できる。重合体(C6)は、例えば、特公平6−23
375号公報に記載の方法と同様の方法で得られる。
【0052】重合体(C)の重量平均分子量は通常1,
000〜5,000,000、好ましくは、10,00
0〜2,000,000、特に好ましくは100,00
0〜1,000,000である。
【0053】重合体(C)は、一定の温度を境界にして
親水性と疎水性が可逆的に変化するが、この親水性と疎
水性が変化する温度(転移温度)は、通常15〜100
℃、好ましくは40〜80℃である。なお、転移温度
は、(C)の1%水溶液を徐々に加温していき、その水
溶液が白濁またはゲル化し始める温度を測定することに
よって求められる。
【0054】本発明の方法において、(B)の固形分
(樹脂分)と(C)の割合は、重量に基づいて通常20
〜99.99:0.01〜80、好ましくは70〜9
9.99:0.01〜30、さらに好ましくは80〜9
9.9:0.1〜20である。(C)の割合が0.01
重量%未満であると、光沢、印刷適性および発色性の点
が不十分となる。
【0055】本発明において(B)と(C)からなる樹
脂ラテックスバインダーは、樹脂ラテックス(B)と重
合体(C)単独あるいは(C)の水溶液とを、重合体
(C)の親水性から疎水性へと変化する温度よりも低い
温度で、通常の混合装置(櫂型攪拌翼等)で混合するこ
とによって得られる。
【0056】本発明において、紙塗工用塗料100重量
部中の、水溶性重合体(A)の使用量は通常、0.1〜
30重量部であり、(B)と(C)からなる樹脂ラテッ
クスバインダーの使用量は通常、0.1〜70重量部で
ある。
【0057】本発明の紙塗工用塗料および塗工紙を製造
する方法について述べる。塗工紙は、水溶性重合体
(A)および樹脂ラテックス(B)と重合体(C)を混
合して作成した樹脂ラテックスに必要に応じて顔料を添
加して作成した紙塗工用塗料を、塗工機を用いて塗工用
原紙に塗工し、乾燥及び処理することによって得られ
る。塗料の塗工量は、乾燥後の重量として通常1〜50
g/m2、好ましくは5〜25g/m2である。
【0058】塗工用原紙としては、特に制限はなく、坪
量が35〜400g/m2の、酸性紙または中性紙の上質
紙、中質紙または下級紙が使用される。また、必要に応
じて、一般の紙塗工用塗料または本発明における紙塗工
用塗料を予備塗工した塗工紙を塗工用原紙として使用す
ることも可能である。さらに必要に応じてこの予備塗工
した紙を前もって平滑化処理を施したものを原紙として
使用することも可能である。
【0059】本発明の紙塗工用塗料を製造する方法とし
ては、顔料を顔料分散剤、消泡剤の存在下、分散装置を
用いて水に分散し、ピグメントスラリーを得る。次い
で、水に溶解された水溶性バインダーを加え、均一化
後、樹脂ラテックスバインダー及びその他の添加剤を配
合する方法が挙げられる。
【0060】顔料としては、特に制限はなく、各種クレ
ー、カオリン、炭酸カルシウム、サチンホワイト、酸化
チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、酸化亜
鉛、硫酸カルシウム、タルク、プラスチックピグメント
(スチレン系、スチレン/ブタジエン系、スチレン/ア
クリル系、アクリル系等の樹脂の密実状、中空状、コア
シェル状等のビーズ等)等が挙げられる。
【0061】顔料分散剤としては、ポリ(メタ)アクリ
ル酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリ
ン酸ナトリウム等が挙げられる。消泡剤としては鉱物油
系消泡剤、シリコン系消泡剤等が挙げられる。その他の
添加剤としては、潤滑剤、pH調整剤、防腐剤、耐水化
剤、印刷適性向上剤、離型剤、光沢付与剤、着色剤、蛍
光染料、帯電防止剤等、紙塗工用塗料に用いられる公知
の添加剤が挙げられる。
【0062】分散装置としては、ハイスピードミキサ
ー、ケディミル、スピードミル、シグマブレードニーダ
ー、モアハウスミル、リードニーダー等が挙げられる。
【0063】塗工は、塗工機によって一層あるいは多層
に分けて行われる。塗工機としては、ロールコーター、
両面同時塗工型コーター、各種ブレードコーター、エア
ナイフコーター、ロッドコーター、ブラシコーター、カ
ーテンコーター、チャンプレックスコーター、バーコー
ター、グラビアコーター等を設けたオンマシンあるいは
オフマシンコーターが挙げられる。
【0064】塗工紙は、塗工後、乾燥及び平滑化処理す
ることによって得られる。乾燥及び平滑化処理は、ドラ
イヤーで乾燥した後、スーパーカレンダーで平滑化仕上
げしてもよいし、ウェットキャスト法、リウェットキャ
スト法またはゲル化キャスト法等のいわゆるキャスト仕
上げによってもよい。本発明の方法は、キャスト仕上げ
においても、従来のキャスト仕上げの難点の一つであっ
た塗工層の乾燥性が悪いことによる生産性の低さを改善
できる。また、高速でキャスト仕上げを行っても、乾燥
が不十分で塗工層がドラムに付着するなどのドラムに汚
れが発生し難い。従って、本発明の方法は、キャスト仕
上げに好適である。
【0065】ドライヤーとしては、赤外線ドライヤー、
ドラムドライヤー、エアキャップドライヤー、エアホイ
ルドライヤー、エアコンベアドライヤー、及びこれらの
組合せが挙げられる。
【0066】乾燥温度はドライヤーの種類によって種々
変化するがドライヤー内部の温度は通常50〜1100
℃である。
【0067】平滑化処理は、通常のカレンダー(スーパ
ーカレンダー、グロスカレンダー、ソフトカレンダー、
マシンカレンダー等)をオンマシンあるいはオフマシン
で用いることによって行うことができ、キャストドラム
によって行うこともできる。処理圧力、温度は特に制限
はなく、ニップ圧は通常20〜300kg/cm、温度は通
常室温〜250℃で行われる。加圧ニップ数は、通常1
〜15である。また、仕上げ後の途工紙の調湿、加湿の
ためにロールによる水塗り装置、静電加湿装置、蒸気加
湿装置等を前記カレンダーとともに配置することもでき
る。
【0068】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。実施例中
の部は重量部である。 製造例1 ポリエチレングリコール(数平均分子量20000)2
00部、ポリエチレングリコール(数平均分子量100
0)10部およびヘキサメチレンジイソシアネート3.
4部を160℃で5時間反応させ、数平均分子量600
00の水溶性重合体1を得た。
【0069】製造例2 ポリエチレングリコール(数平均分子量20000)1
00部、ポリエチレングリコール(数平均分子量40
0)4部、エチレングリコールジグリシジルエーテル
5.2部及びトリフェニルホスフィン0.001部を1
60℃で15時間反応させ、数平均分子量89,000
の水溶性重合体2を得た。
【0070】製造例3 攪拌機、滴下ボンベ、窒素ガス導入管、温度計を備えた
加圧反応容器にラジカル重合性基を有する乳化剤として
アクリロイルオキシポリオキシプロピレン(重合度=1
2)硫酸エステルNa塩10部、水102部、スチレン
45部、メチルメタクリレート9部、メタクリル酸4
部、過硫酸ナトリウム1部およびラウリルメルカプタン
0.2部を仕込み、攪拌下、系内を窒素ガスで置換後、
滴下ボンベからブタジエン37部を圧入し、50℃で3
0時間、85℃で5時間反応させた。水酸化ナトリウム
水溶液でpH8.5に調整し、減圧下未反応モノマーを
ストリッピングすることによって、SBR系樹脂ラテッ
クス1(固形分47.9%、以下SBR1という)を得
た。SBR1の水相の乳化剤量は0.0003mmol
/g(樹脂)であった。
【0071】製造例4 製造例6と同様にして、スチレン50部、メチルメタク
リレート4部、メタクリル酸4部、アクリロニトリル5
部、ブタジエン32部及びメタクリロイルオキシポリオ
キシプロピレン(重合度=9)硫酸エステルNa塩10
部から、SBR系樹脂ラテックス2(固形分48.3
%、以下SBR2という)を得た。SBR2の水相の乳
化剤量は、0.0005mmol/g(樹脂)であっ
た。
【0072】製造例5 乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸
Na[三洋化成工業(株)製エレミノールMON-7]10部を用
いた以外は製造例6と同様にして、比較のためのSBR
系樹脂ラテックス3(固形分48.2%、以下SBR3
という)を得た。SBR3の水相の乳化剤量は、0.1
mmol/g(樹脂)であった。
【0073】製造例6 2−モルホリノエチルメタクリレート(モルホリンのエ
チレンオキシド1モル付加物とメタクリル酸とのエステ
ル)100部及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)0.1部をアンプルに加え、凍結脱
気後密閉し、50℃で8時間重合させて、増粘剤1を得
た。
【0074】製造例7 2−(2−モルホリノエトキシ)エチルメタクリレート
(モルホリンのエチレンオキシド2モル付加物、メタク
リル酸とのエステル)90部と、メチルメタクリレート
10部及び2,2’−アゾ ビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)0.1部をアンプルに加え、凍結脱気後
密閉し、60℃で8時間重合させて、増粘剤2を得た。
【0075】実施例1〜5、比較例1〜2 水25部、分散剤[サンノプコ(株)製SNディスパー
サント5040]0.3部、水酸化ナトリウム0.1
部、消泡剤[サンノプコ(株)製ノプコDF122]
0.1部とともに、2級クレー40部および炭酸カルシ
ウム10部からなる顔料組成物をディスパーで、200
0回転で30分間分散混合し、この分散液に、製造例1
で得た水溶性重合体1の30%水溶液6部、α化リン酸
化デンプン(30%水溶液)2.3部を加え、さらに、
製造例3で得たSBR1を14部及び製造例6で得た増
粘剤1の40%水溶液0.07部を配合して得た樹脂ラ
テックスバインダー組成物1を14.1部、及び適量の
水を加え均一混合し、濃度45重量%の紙塗工用塗料1
を得た。前記と同様の操作をして、増粘剤1の代わりに
増粘剤2を用いて紙塗工用塗料2を、SBR1の代わり
にSBR2を用いて紙塗工用塗料3を、水溶性重合体1
の代わりに水溶性重合体2を用いて紙塗工用塗料4を、
水溶性重合体1の代わりに水溶性重合体2を用いて紙塗
工用塗料4を、水溶性重合体1の代わりに水溶性重合体
2を用いSBR1の代わりにSBR2を用い増粘剤1の
代わりに増粘剤2を用いて紙塗工用塗料組成物5それぞ
れ得た。また、SBR1の代わりにSBR3を用いて紙
塗工用塗料6を、水溶性重合体1の代わりにα化リン酸
化デンプンを用いて比較のための紙塗工用塗料7を、そ
れぞれ得た。
【0076】各紙塗工用塗料1〜7を、58g/m2の中質
紙にドライ塗工量約10g/m2でバーコーターを用いて片
面塗工し、150℃の循風乾燥機中で30秒間乾燥後、
もう一方の面を同様に塗工・乾燥し、裁断した。その
後、ミニスーパーカレンダーで、処理(温度60℃、ニ
ップ圧90kg/cm、通紙各面1回)して塗工紙1〜7を
それぞれ作成し、各塗工紙の諸物性を測定した。結果を
表1に示す。
【0077】
【表1】
【0078】印刷試験;明製作所(株)製RI印刷機で
オフセット用インキをベタ塗りした。光沢;東京電色
(株)製グロスメーターで75゜光沢を測定した。ト゛ライ
ヒ゜ック;RI印刷機でピッキングテスト用インクによって
印刷面のピッキングの程度を目視判定した。5段階評価
で5が最も良い水準。耐ブリスター性;塗工紙の両面に
RI印刷機でオフセット用インキをベタ塗りし、25
℃、湿度60%で24時間調湿後、温調したシリコーン
オイル中に素早く浸漬し、ブリスター発生の有無を目視
判定した。ブリスターが発生する最低温度を示した。
【0079】
【発明の効果】本発明の紙塗工用塗料は、塗工紙にクッ
ション性に優れる塗工層を与える結果、白紙光沢、白色
度、印刷適性、耐ブリスター性に優れた塗工紙を与え
る。1度塗りの塗工紙や2度塗り塗工紙の上塗り用に使
用し、特にグラビア印刷用塗工紙および輪転オフセット
印刷用塗工紙の製造に有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性バインダー及び樹脂ラテックスバ
    インダーを主成分とする紙塗工用塗料において、水溶性
    バインダーとして1000〜30000の数平均分子量
    を有するポリオキシエチレン化合物(a)と水酸基反応
    性官能基を有する化合物(b)から誘導される、100
    00〜1000000の数平均分子量を有する水溶性重
    合体(A)を用い、樹脂ラテックスバインダーとして、
    水相の乳化剤量が、0.01mmol/g以下である樹
    脂ラテックス(B)と一定の温度を境界にして親水性と
    疎水性が可逆的に変化する重合体(C)との組成物を含
    有することを特徴とする紙塗工用塗料。
  2. 【請求項2】 (B)が、(メタ)アクリロイルオキシ
    基を有する乳化剤を用いて製造した樹脂ラテックスであ
    る請求項1記載の紙塗工用塗料。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の紙塗工用塗料を
    用いることを特徴とする塗工紙の製造方法。
JP20903895A 1995-07-24 1995-07-24 紙塗工用塗料および塗工紙の製造方法 Pending JPH0931394A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20903895A JPH0931394A (ja) 1995-07-24 1995-07-24 紙塗工用塗料および塗工紙の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20903895A JPH0931394A (ja) 1995-07-24 1995-07-24 紙塗工用塗料および塗工紙の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0931394A true JPH0931394A (ja) 1997-02-04

Family

ID=16566232

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20903895A Pending JPH0931394A (ja) 1995-07-24 1995-07-24 紙塗工用塗料および塗工紙の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0931394A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004055146A1 (ja) * 2002-12-16 2004-07-01 Kao Corporation 洗浄剤組成物
JP2010510399A (ja) * 2006-11-15 2010-04-02 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド 紙被覆組成物
JP2013543541A (ja) * 2010-09-15 2013-12-05 ランベルティ ソシエタ ペル アチオニ 紙塗工組成物
CN104093901A (zh) * 2011-11-23 2014-10-08 Sk新技术株式会社 用于高阻隔性纸涂层的树脂组合物
CN106147573A (zh) * 2016-08-17 2016-11-23 柳州市亿廷贸易有限责任公司 水性墙面漆

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004055146A1 (ja) * 2002-12-16 2004-07-01 Kao Corporation 洗浄剤組成物
US7566688B2 (en) 2002-12-16 2009-07-28 Kao Corporation Detergent composition
JP2010510399A (ja) * 2006-11-15 2010-04-02 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド 紙被覆組成物
JP2013543541A (ja) * 2010-09-15 2013-12-05 ランベルティ ソシエタ ペル アチオニ 紙塗工組成物
CN104093901A (zh) * 2011-11-23 2014-10-08 Sk新技术株式会社 用于高阻隔性纸涂层的树脂组合物
CN104093901B (zh) * 2011-11-23 2017-09-15 Sk新技术株式会社 用于高阻隔性纸涂层的树脂组合物
CN106147573A (zh) * 2016-08-17 2016-11-23 柳州市亿廷贸易有限责任公司 水性墙面漆

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2439217B1 (en) Vinyl chloride-based resin emulsion, water-based ink and recording paper
US6271300B1 (en) Thermoreversible thickening binder composition
JPH0931394A (ja) 紙塗工用塗料および塗工紙の製造方法
JP2936250B2 (ja) 高光沢塗工紙の製造方法
US4228047A (en) Starch compatible polyvinyl acetate latices
JP2936249B2 (ja) ダブル塗工キャスト紙の製造方法
JP2864222B2 (ja) バインダー組成物
JP2972985B2 (ja) バインダー組成物
JPH10237795A (ja) グラビア印刷用塗被紙
JP2811420B2 (ja) 樹脂ラテックスの製造方法
JP4667547B2 (ja) 紙塗被用共重合体ラテックス組成物
JP2779610B2 (ja) 熱可逆的増粘性バインダー組成物
JP2779611B2 (ja) 熱可逆的増粘性バインダー組成物
JP5313088B2 (ja) 共重合体ラテックス、紙塗工用組成物及び塗工紙
JPH0931340A (ja) 熱可逆的増粘剤
JP2969252B2 (ja) 布帛用バインダー組成物
JPH0931320A (ja) バインダー組成物
JP4400202B2 (ja) 製紙用表面サイズ剤
JP2000226547A (ja) バインダー組成物
JP2000204199A (ja) バインダ―組成物
JP5658448B2 (ja) 顔料塗工液用添加剤、顔料塗工液、及び印刷用塗工紙
JPH09291493A (ja) 記録紙用耐水化剤
JPH04272297A (ja) 紙の表面加工剤
JPH0912781A (ja) 増粘性組成物
JPS6233898A (ja) 紙の表面処理剤