JP2000226547A - バインダー組成物 - Google Patents

バインダー組成物

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JP2000226547A
JP2000226547A JP11028144A JP2814499A JP2000226547A JP 2000226547 A JP2000226547 A JP 2000226547A JP 11028144 A JP11028144 A JP 11028144A JP 2814499 A JP2814499 A JP 2814499A JP 2000226547 A JP2000226547 A JP 2000226547A
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JP
Japan
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meth
binder composition
cationic
group
acrylate
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JP11028144A
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English (en)
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Tatsuya Osumi
辰也 大隅
Yoshiyuki Ueno
義之 上野
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のものに比べ低粘度の塗料を与える、低
温では低粘度であるが加熱によって急激に増粘し強固な
ゲルを形成する感温ゲル化性バインダー組成物を提供す
る。 【解決手段】 水相の乳化剤量が0.01mmol/g
(樹脂)以下のカチオン性樹脂ラテックス(A)、アニ
オン性基を含有しない感温ゲル化剤(B)および水溶性
高分子(C)を含有してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バインダー組成物
に関し、さらに詳しくは、塗工紙製造用の塗工カラーに
用いた場合に低粘度の塗料を与える感温ゲル化性バイン
ダー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アニオン性基を有するエチレン性
不飽和界面活性剤を用いた乳化重合で得られるアニオン
性樹脂ラテックスに、アルキルフェノールホルマリン縮
合物のアルキレンオキシド付加物等の感熱ゲル化剤を配
合した感熱ゲル化性ラテックス組成物が提案されている
(特開平6−299000号公報)。また、アニオン性
樹脂ラテックスに、モルホリノエチルメタクリレート重
合体等のカチオン性基を含有する感温ゲル化剤を含有さ
れてなるバインダー組成物も提案されている(特開平9
−111133号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開平6
−299000号公報で開示されている感熱ゲル化性ラ
テックス組成物は加熱によってゲル化するものの、一旦
加熱されるとエマルションが凝集しゲル化するので冷却
しても再分散せず、塗工紙製造用の塗工カラーなどの塗
工工程で一時的に加熱される可能性のある用途には使用
できないという問題があった。また、上記特開平9−1
11133号公報に開示されているバインダー組成物は
ゲル化が熱可逆的であるので、塗工の工程で一時的に加
熱される可能性のある用途にも使用でき、また、水溶性
高分子と併用し得ることが記載されているが、高い白紙
光沢および印刷適性を付与できるものの、イオンコンプ
レックスの形成によって、特に併用する水溶性高分子の
使用量が多い場合に、組成物の粘度が高くなりすぎる難
点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点に鑑み、塗工紙製造用の塗工カラーなどの塗工工程で
一時的に加熱される可能性のある用途にも使用でき、し
かも低粘度の塗料を与える感温ゲル化性を有するバイン
ダー組成物について鋭意検討した結果、イオンコンプレ
ックスを形成しないラテックスと感温ゲル化剤との組合
せに水溶性高分子を併用することによって上記問題が解
決できることを見いだし、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、水相の乳化剤量が0.
01mmol/g(樹脂)以下のカチオン性樹脂ラテッ
クス(A)、アニオン性基を含有しない感温ゲル化剤
(B)および水溶性高分子(C)を含有してなることを
特徴とするバインダー組成物;ならびに該バインダー組
成物および顔料からなる塗工紙用塗工カラーである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明におけるカチオン性樹脂ラ
テックス(A)を構成する樹脂としては、アクリル系樹
脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−ブタジエン
系樹脂、ブタジエン−アクリル系樹脂、ブタジエン−ア
クリロニトリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン−
酢酸ビニル系樹脂、エチレン−プロピレン系樹脂、ポリ
ブタジエン系樹脂等のビニル重合体が挙げられる。
【0007】上記ビニル重合体は、アニオン性基を含ま
ないラジカル重合性モノマーの(共)重合体であり、該
ラジカル重合性モノマーとしては、例えば、(シクロ)
アルキル(炭素数1〜22)(メタ)アクリレート[メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレ
ート等];芳香環含有(メタ)アクリレート[ベンジル
(メタ)アクリレート等];水酸基含有(メタ)アクリ
レート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリン
モノ(メタ)アクリレート、ポリグリセリン(重合度2
〜4)モノ(メタ)アクリレート等];(メタ)アクリ
ルアミドもしくはその誘導体[(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジブチル(メタ)アクリルアミド、シクロ
ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)
アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド、ダイアセトンアクリルアミド等];シアノ基含有単
量体[(メタ)アクリロニトリル、2−シアノエチル
(メタ)アクリレート、2−シアノエチルアクリルアミ
ド等];多官能(メタ)アクリレート[エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシエチ
ルフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート等];ス
チレン類(スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトル
エン、ジビニルベンゼン等);ジエン系単量体(ブタジ
エン、イソプレン、クロロプレン等);ビニルエステル
類(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等);エポキシ基
含有単量体[グリシジル(メタ)アクリレート、アリル
グリシジルエーテル等];モノオレフィン類(エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン等);ハロゲン含有単量体
(塩化ビニル、塩化ビニリデン等);複素環含有単量体
(N−ビニル−2−ピロリドン、N−メチロールマレイ
ミド、N−ビニルスクシンイミド等);不飽和二塩基酸
ジアルキルエステル類[マレイン酸ジアルキル(炭素数
1〜8)エステル、イタコン酸ジアルキル(炭素数1〜
8)エステル等];シリル基含有単量体[3−トリメト
キシシリルプロピル(メタ)アクリレート等];カチオ
ン性基含有単量体[N,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリルアミド、ビニルアニリン、ビニ
ルイミダゾール、p−アミノスチレン、N−ビニルカル
バゾール、2−ビニルピリジン等およびこれらの塩]お
よびこれら2種以上の組合せが挙げられる。
【0008】これらのうち好ましいものは、アルキル
(メタ)アクリレート、スチレン類およびジエン系単量
体であり、ジエン系単量体とアルキル(メタ)アクリレ
ートおよび/またはスチレン類との組合せが特に好まし
い。
【0009】本発明におけるカチオン性樹脂ラテックス
(A)の水相の乳化剤量は、0.01mmol/g(樹
脂)以下であることが必要であり、0.002mmol
/g(樹脂)以下であることがさらに好ましい。水相の
乳化剤量が0.01mmol/g(樹脂)を越えると、
感温ゲル化性が阻害される。
【0010】水相の乳化剤量は、樹脂ラテックスから樹
脂分を除いて得た水相を、液体クロマトグラフィー等で
分析し定量することによって求められる。樹脂ラテック
スから樹脂分を除く方法としては、例えば、樹脂ラテッ
クスを凍結させた後融解し樹脂成分を凝集固化させて除
く方法、遠心分離機によって樹脂分を沈降固化させて除
く方法、酸またはアルカリを加えて樹脂成分を沈降固化
させて除く方法等が挙げられる。
【0011】水相の乳化剤量が0.01mmol/g
(樹脂)以下のカチオン性の樹脂ラテックス(A)を製
造する方法としては、例えば、水への溶解度が低い乳
化剤を用いてラジカル重合性モノマーを公知の方法で乳
化重合する方法;ラジカル重合性基を有するカチオン
性乳化剤(a)を使用してラジカル重合性モノマーを公
知の方法で乳化重合する方法;カチオン性の保護コロ
イドを使用してラジカル重合性モノマーを公知の方法で
乳化重合する方法;有機溶剤中でカチオン性親水基
(アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等)
を有するポリマーを公知の方法で合成し、必要により酸
で中和し水を加えて乳化後に溶剤を除去する方法等が挙
げられる。これら方法のなかでは、樹脂ラテックス
(A)が通常の条件で容易に得られる点で、および
の方法が好ましく、の方法が特に好ましい。
【0012】ラジカル重合性基を有するカチオン性乳化
剤(a)としては、例えば、 (1)カチオン系(メタ)アクリル酸エステル類、次式
で示されるもの等: [CH2=C(R1)CO22N(R33]・X [CH2=C(R1)CO(AO)pN(R33]・X (式中R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数1〜
4のアルキレン基、R3は炭素数4〜21のアルキル
基、アルケニル基またはアラルキル基、Xはハロゲン原
子、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、pは2
〜200の整数を示す。); (2)カチオン系(メタ)アクリル酸アミド類、次式で
示されるもの等: [CH2=C(R1)CONHR2N(R33]・X {CH2=C(R1)CON[R2N(R332}・X2 [CH2=C(R1)CONHR2(AO)pN(R33
・X {CH2=C(R1)CON[R2(AO)pN(R33
2}・X2 (式中R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数1〜
4のアルキレン基、R3は炭素数4〜21のアルキル
基、アルケニル基またはアラルキル基、Xはハロゲン原
子、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、pは2
〜200の整数を示す。); (3)カチオン系スチレン誘導体類、次式で示されるも
の等: [CH2=C(R1)ArN(R33]・X [CH2=C(R1)Ar(AO)pN(R33]・X (式中R1は水素原子またはメチル基、Arは芳香族
環、R3は炭素数4〜21のアルキル基、アルケニル基
またはアラルキル基、AOは炭素数2〜4のオキシアル
キレン基、pは2〜200の整数を示す。); (4)カチオン系アリル化合物類、次式で示されるもの
等: [CH2=CHCH2OR2 N(R33 ]・X [CH2=CHCH2N(R33]・X (式中R2は炭素数1〜4のアルキレン基、R3は炭素数
4〜21のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル
基、Xはハロゲン原子を示す。) (5)カチオン系マレイン酸エステル類、次式で示され
るもの等: [(R33NR2OCOCH=CHCO22
(R33]・X2 [(R33NR2(AO)pOCOCH=CHCO(A
O)pOR2N(R33]・X2 (式中R2は炭素数1〜4のアルキレン基、R3は炭素数
4〜21のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル
基、Xはハロゲン原子、AOは炭素数2〜4のオキシア
ルキレン基、pは2〜200の整数を示す。); (6)カチオン系イタコン酸エステル類、次式で示され
るもの等: {CH2=C[CH2CO22N(R33]CO22
(R33}・X2 {CH2=C[CH2CO(AO)pOR2N(R33]C
O(AO)pOR2N(R33}・X2 (式中、R2は炭素数1〜4のアルキル基、R3は炭素数
4〜21のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル
基、Xはハロゲン原子、AOは炭素数2〜4のオキシア
ルキレン基、pは2〜200の整数を示す。);等が挙
げられる。
【0013】これらのなかでは、ラジカル重合性モノマ
ーとの共重合性が高く、重合安定性が良好であるという
点で、(1)カチオン系(メタ)アクリル酸エステル
類、(2)カチオン系(メタ)アクリル酸アミド類およ
び(3)カチオン系スチレン誘導体類が好ましく、
(1)および(3)が特に好ましい。
【0014】該ラジカル重合性基を有する乳化剤(a)
の使用量は、樹脂分に対して通常0.1〜20重量%、
好ましくは1〜10重量%である。
【0015】カチオン性樹脂ラテックス(A)を乳化重
合によって製造するに際し、公知の重合開始剤が使用さ
れる。重合開始剤としては、有機系重合開始剤[パーオ
キシド類(クメンハイドロパーオキシド、ジイソプロピ
ルベンゼンハイドロパーオキシド、パラメンタンハイド
ロパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイル
パーオキシド等)、アゾ化合物類(アゾビスイソブチロ
ニトリル、アゾビスイソバレロニトリル等)]、無機系
重合開始剤[過硫酸塩(過硫酸ナトリウム、過硫酸アン
モニウム、過硫酸カリウム等)、過酸化水素等]等が挙
げられる。重合開始剤の使用量は、単量体混合物全量に
対して、通常0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜
3重量%である。
【0016】また、樹脂の分子量、ラテックスのゲル含
有量等を調整する目的で公知の連鎖移動剤を用いること
ができる。該連鎖移動剤としては、α−メチルスチレン
ダイマー(2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペン
テン等)、ターピノーレン、テルピネン、ジペンテン、
炭素数8〜18のアルキルメルカプタン、炭素数8〜1
8のアルキレンジチオール、チオグリコール酸アルキ
ル、ジアルキルキサントゲンジスルフィド、テトラアル
キルチウラムジスルフィド、クロロホルム、四塩化炭素
等が挙げられる。これらは、単独あるいは2種以上を組
み合わせて使用できる。連鎖移動剤の使用量は、単量体
混合物全量に対して通常0〜15重量%、好ましくは0
〜5重量%である。
【0017】さらに必要により、還元剤[ピロ重亜硫酸
ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、
硫酸第一鉄、グルコース、ホルムアルデヒドナトリウム
スルホキシレート、L−アスコルビン酸(塩)]、キレ
ート剤(グリシン、アラニン、エチレンジアミン四酢酸
ナトリウム等)、pH緩衝剤(トリポリリン酸ナトリウ
ム、テトラポリリン酸カリウム等)等の添加剤を併用し
てもよい。これらの添加剤の使用量は、単量体混合物全
量に対して通常0〜5重量%、好ましくは0〜3重量%
である。
【0018】カチオン性樹脂ラテックス(A)として
は、接着力が良好であるという点で、アクリル系樹脂ラ
テックス、スチレン−アクリル系樹脂ラテックス、スチ
レン−ブタジエン系樹脂ラテックスおよびブタジエン−
アクリル系樹脂ラテックスが好ましく、スチレン−ブタ
ジエン系樹脂(スチレン単位含量20〜60重量%)ラ
テックスがさらに好ましい。
【0019】該樹脂ラテックス(A)の樹脂分濃度は、
通常20〜75%であり、好ましくは40〜60%であ
る。また、該樹脂ラテックス(A)の粒子径は、通常5
00nm以下、好ましくは50〜300nmであり、p
Hは、通常3〜12、好ましくは6〜10である。粒子
径が500nmを越える場合あるいはpHが3未満また
は12を越える場合には、感温ゲル化性が十分に発現し
ない場合がある。
【0020】また、該樹脂ラテックス(A)の樹脂のG
PC法による重量平均分子量は通常10,000以上、
好ましくは100,000〜1,000,000または
それ以上であり、該樹脂中のゲル含有量は通常5〜95
重量%、好ましくは30〜80重量%である。該ゲル含
有量は、乾燥させた樹脂中のトルエン不溶分の含有率と
して求められる。
【0021】本発明におけるアニオン性基を含有しない
感温ゲル化剤(B)は、加熱により可逆的に水性液の増
粘作用を発現する転移温度を有する化合物であり、カチ
オン性の感温ゲル化剤(B1)およびノニオン性の感温
ゲル化剤(B2)が挙げられる。
【0022】カチオン性の感温ゲル化剤(B1)として
は、(イ)環状アミンのアルキレンオキシド付加物の
(メタ)アクリル酸エステルを必須単量体とする(共)
重合体[モルホリノエチル(メタ)アクリレート重合体
等特開平6−9848号公報に記載のもの等];(ロ)
炭素数5以上の非環状アミンのアルキレンオキシド付加
物の(メタ)アクリル酸エステルを必須単量体とする
(共)重合体[ジイソプロピルアミノエチル(メタ)ア
クリレート重合体等];(ハ)ポリイミノエチレン基
(重合度2〜50)を有するビニル単量体を必須単量体
とする(共)重合体[テトラエチレンイミンモノ(メ
タ)アクリルアミド重合体等特開平9−12781号公
報に記載のもの等];(ニ)環状アミノ基またはアルキ
ル基の炭素数5以上のアルキルアミノ基とエポキシ基を
有する単量体からなる重合体(ポリモルホリノエチルグ
リシジルエーテル等特開平9−31340号公報に記載
のもの等);(ホ)環状アミノ基またはアルキル基の炭
素数5以上のアルキルアミノ基を有する(メタ)アクリ
ルアミドを必須単量体とする(共)重合体[N−モルホ
リノエチル(メタ)アクリルアミド重合体等];(ヘ)
ビニルアルキル(炭素数1〜6)エーテル(ビニルメチ
ルエーテル等)と、カチオン性基を有する単量体[N,
N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,
N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミド、ビニルアニリン、ビニルイミダゾール、p−
アミノスチレン、N−ビニルカルバゾール、2−ビニル
ピリジン等およびこれらの塩(塩酸塩、メチルクロライ
ド塩、ベンジルクロライド塩等)]とを必須単量体とす
る共重合体;(ト)N−モノ置換(メタ)アクリルアミ
ド[N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メ
トキシプロピル(メタ)アクリルアミド等]と上記カチ
オン性基を有する単量体とを必須単量体とする共重合
体;(チ)N,N−ジ置換(メタ)アクリルアミド
[N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−(メ
タ)アクリロイルピロリジン等]と上記カチオン性基を
有する単量体とを必須単量体とする共重合体;(リ)ア
ルキレン基の炭素数2〜4のポリオキシアルキレン(重
合度3〜40)モノオールもしくはジオールのモノ(メ
タ)アクリレート[テトラエチレングリコールモノエチ
ルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ペンタエチレン
グリコールモノブチルエーテルモノ(メタ)アクリレー
ト、メトキシトリオキシプロピレンテトラオキシエチレ
ン(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコール
のエチレンオキシド6モル付加物のモノ(メタ)アクリ
レート等]と上記カチオン性基を有する単量体とを必須
単量体とする共重合体;(ヌ)アルキレン基の炭素数2
〜4のポリオキシアルキレン(重合度3〜40)モノオ
ールもしくはジオールのモノビニルフェニルエーテル
(テトラエチレングリコールモノメチルエーテルモノビ
ニルフェニルエーテル、ペンタエチレングリコールモノ
エチルエーテルモノビニルフェニルエーテル、メトキシ
ペンタオキシプロピレンテトラオキシエチレンビニルフ
ェニルエーテル、テトラプロピレングリコールのエチレ
ンオキシド8モル付加物のモノビニルフェニルエーテル
等)と上記カチオン性基を有する単量体とを必須単量体
とする共重合体のほか、カチオン性基を有するエチレン
オキシド変性ポリシロキサン、カチオン性基を有するア
ルキルフェノールホルマリン縮合物のアルキレンオキシ
ド付加物、カチオン性基を有する水溶性セルロース類等
が挙げられる。
【0023】これらのうち特に好ましいものは、後述の
水溶性高分子(C)と併用した場合により低粘度の組成
物が得られる点で(リ)および(ヌ)である。
【0024】該(B1)のカチオン性基1個当りの分子
量は、通常100以上、好ましくは700〜50,00
0である。カチオン性基1個当りの分子量が100未満
であると感温ゲル化性が十分に発現しない場合がある。
【0025】ノニオン性の感温ゲル化剤(B2)として
は、(ル)アルキルナフタレンホルマリン縮合物のアル
キレンオキシド付加物(特開昭63−193901号公
報に記載のもの等);(オ)アルキレンオキシド変性ポ
リオルガノシロキサン(特開平6−256617号公報
に記載のもの等);(ワ)セルロース系感温ゲル化剤
(メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース
等);(カ)ビニルアルキル(炭素数1〜6)エーテル
重合体(ビニルメチルエーテル重合体等);(ヨ)N−
モノ置換(メタ)アクリルアミドを必須単量体とする
(共)重合体[N−イソプロピル(メタ)アクリルアミ
ド重合体、N−メトキシプロピル(メタ)アクリルアミ
ド重合体等、特開平1−14276号公報に記載のもの
等];(タ)N,N−ジ置換(メタ)アクリルアミドを
必須単量体とする(共)重合体[N,N−ジエチル(メ
タ)アクリルアミド重合体、N−(メタ)アクリロイル
ピロリジン重合体等、特開昭60−233184号公報
に記載のもの等];(レ)アルキレン基の炭素数2〜4
のポリオキシアルキレン(重合度3〜40)モノオール
もしくはジオールのモノ(メタ)アクリレートを必須単
量体とする(共)重合体[テトラエチレングリコールモ
ノエチルエーテルモノ(メタ)アクリレート重合体、ペ
ンタエチレングリコールモノブチルエーテルモノ(メ
タ)アクリレート重合体、メトキシトリオキシプロピレ
ンテトラオキシエチレン(メタ)アクリレート重合体、
テトラプロピレングリコールのエチレンオキシド6モル
付加物のモノ(メタ)アクリレート重合体等];(ソ)
アルキレン基の炭素数2〜4のポリオキシアルキレン
(重合度3〜40)モノオールもしくはジオールのモノ
ビニルフェニルエーテルを必須単量体とする(共)重合
体(テトラエチレングリコールモノメチルエーテルモノ
ビニルフェニルエーテル重合体、ペンタエチレングリコ
ールモノエチルエーテルモノビニルフェニルエーテル重
合体、メトキシペンタオキシプロピレンテトラオキシエ
チレンビニルフェニルエーテル重合体、テトラプロピレ
ングリコールのエチレンオキシド8モル付加物のモノビ
ニルフェニルエーテル重合体等)および(ツ)酢酸ビニ
ル/ビニルアルコール共重合体等が挙げられる。
【0026】これらのうち好ましいものは、後述の水溶
性高分子(C)と併用した場合により低粘度の組成物が
得られるという点で(ソ)および(ツ)である。
【0027】該ノニオン性の感温ゲル化剤(B2)とと
もに、前記カチオン性の感温ゲル化剤(B1)を任意の
割合で併用することもできる。
【0028】感温ゲル化剤(B)の重量平均分子量は、
通常1,000〜5,000,000、好ましくは2,
000〜500,000である。また、該(B)の転移
温度は、通常15〜100℃、好ましくは40〜80℃
である。なお、転移温度は(B)の1%水溶液を徐々に
加温していき、その水溶液が白濁またはゲル化し始める
温度を測定することによって求められる。
【0029】本発明における水溶性高分子(C)として
は、紙加工用あるいは繊維処理用に通常用いられるも
の、具体的には、ポリビニルアルコールもしくはその変
性体(ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共
重合体の部分ケン化物、ポリビニルアルコールの部分ア
セタール化物等);デンプンもしくはその変性体(酸化
デンプン、リン酸エステル化デンプン、カチオン化デン
プン、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白、マンナンガラク
タン誘導体、カルボキシメチルセルロース等);ポリア
クリルアミド類[アクリルアミド重合物、アクリルアミ
ド−(メタ)アクリル酸ソーダ共重合物、ポリアクリル
アミドのマンニッヒ変性物等];ホルマリン樹脂(尿素
−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂等)、ポ
リエチレンイミン、ポリアミドポリアミン−エピクロル
ヒドリン、スチレン−マレイン酸共重合物のソーダ塩、
(メタ)アクリル酸アルキルエステル−(メタ)アクリ
ル酸共重合物のソーダ塩等が挙げられる。
【0030】これらのうちでは、良好な保水性を与える
という点で、ポリビニルアルコールもしくはその変性体
およびデンプンもしくはその変性体が好ましい。
【0031】(C)の数平均分子量は、通常2,000
〜500,000、好ましくは10,000〜200,
000である。
【0032】本発明におけるカチオン性樹脂ラテックス
(A)と感温ゲル化剤(B)の固形分重量比は、通常
(50〜99.999):(0.001〜50)、好ま
しくは(70〜99.99):(0.01〜30)であ
る。(B)の比率を上記範囲内とすることで、常温での
塗料の粘度が低く塗工適性が良好でかつ加熱乾燥時には
感温ゲル化して高い白紙光沢および印刷適性を有する塗
工紙を与えるバインダー組成物が得られる。また、
[(A)+(B)]:(C)の固形分重量比は、通常
(10〜95):(90〜5)、好ましくは(35〜9
0):(65〜10)である。(C)の比率を上記範囲
内とすることで、常温での塗料の粘度が低くかつ適度な
保水性を有する塗工適性が良好なバインダー組成物が得
られる。
【0033】本発明の、樹脂ラテックス(A)と感温ゲ
ル化剤(B)および水溶性高分子(C)とからなる組成
物は、(A)と(B)単独あるいは(B)を水で希釈し
たものと(C)単独あるいは(C)を水で希釈したもの
とを、(B)の転移温度よりも低い温度で、通常の混合
装置(櫂型撹拌翼等)で混合することによって得られ
る。
【0034】本発明の組成物には、必要に応じて、公知
の顔料[各種クレー、カオリン、炭酸カルシウム、サチ
ンホワイト、酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バ
リウム、酸化亜鉛、硫酸カルシウム、タルク、プラスチ
ックピグメント(ポリスチレン、スチレン/ブタジエン
共重合体あるいはスチレン/アクリル共重合体等のビー
ズ)等]を含有させることができる。顔料の含有量は、
(A)、(B)および(C)の固形分合計1重量部に対
して、通常0〜25重量部、好ましくは3〜10重量部
である。
【0035】さらに、必要に応じて、顔料分散剤[ポリ
(メタ)アクリル酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウ
ム、ヘキサメタリン酸ナトリウム等]、消泡剤(鉱物油
系消泡剤、シリコン系消泡剤等)、その他の添加剤[潤
滑剤、pH調整剤、防腐剤、耐水化剤、印刷適性向上剤
等]等の添加剤も含有させることができる。添加剤の含
有量は、(A)、(B)および(C)の固形分合計1重
量部に対して、通常0〜2.5重量部、好ましくは0.
005〜0.5重量部である。
【0036】本発明のバインダー組成物は、室温では低
粘度で、加熱乾燥時に感温ゲル化性して増粘し、冷却し
た場合に再び元の低粘度に戻るという特長を有するた
め、塗工紙用塗工カラーのバインダーとして特に有用で
ある。また、カーペットバッキングバインダー、不織布
用バインダー、各種塗料用バインダー、印刷インク用バ
インダー、粘接着剤、セラミックバインダー、ガラス繊
維用バインダーとしても好適に使用できる。
【0037】本発明のバインダー組成物を用いた塗工紙
用塗工カラーの処方の一例を示せば以下のとおりである
(固形分重量部)。 (通常) (好ましくは) 樹脂ラテックス(A) 2〜50 5〜25 感温ゲル化剤(B) 0.0001〜50 0.0005〜11 水溶性高分子(C) 2〜50 5〜25 顔料 100 100 顔料分散剤 0〜10 0.05〜5 その他の添加剤 0〜10 0.05〜5 また、塗工紙用塗工カラーの固形分濃度は、通常10〜
80重量%、好ましくは30〜65重量%である。
【0038】次に、本発明のバインダー組成物を用いて
塗工紙用塗工カラーを製造する方法について例示する。
まず、顔料を顔料分散剤、消泡剤等の存在下、分散装置
を用いて水に分散し、ピグメントスラリーを得る。次い
で、本発明のバインダー組成物および前記のその他の添
加剤を配合することによって塗工カラーが得られる。分
散装置としては、ハイスピードミキサー、ケディミル、
スピードミル、シグマブレードニーダー、モアハウスミ
ル、リードニーダー等が挙げられる。
【0039】塗工紙は、塗工機を用いて塗工用原紙に塗
工紙用塗工カラーを塗工し、加熱乾燥および必要により
平滑化処理することによって得られる。塗工カラーの塗
工量は、乾燥後の重量として通常1〜50g/m2、好
ましくは5〜25g/m2である。
【0040】塗工用原紙としては特に制限はなく、酸性
もしくは中性紙の上質紙、中質紙または下級紙(坪量3
5〜400g/m2)がそのままあるいはカレンダー処
理してから使用される。また、必要に応じて、変性澱粉
水溶液、一般の塗工カラーまたは本発明のバインダー組
成物を使用して得られる塗工カラーを、乾燥後の重量と
して0.1〜50g/m2予備塗工した塗工紙を塗工用
原紙として使用することもでき、さらに必要に応じてこ
の予備塗工した紙を前もって平滑化処理を施したものを
原紙として使用してもよい。
【0041】塗工は、塗工機によって1層あるいは2層
以上に分けて行われる。塗工機としては、ロールコータ
ー(サイズプレス、ゲートロールコーター等)、両面同
時塗工型コーター(ビルブレードコーター、ツインブレ
ードコーター等)、各種ブレードコーター(ベンチ式ブ
レードコーター、ヘリコーター等)、エアナイフコータ
ー、ロッドコーター、ブラシコーター、カーテンコータ
ー、チャンプレックスコーター、バーコーター、グラビ
アコーター等を設けたオンマシンあるいはオフマシンコ
ーターが挙げられる。
【0042】塗工カラーが塗工された塗工紙は、ドライ
ヤーで乾燥後必要に応じて平滑化処理される。ドライヤ
ーとしては、赤外線ドライヤー、ドラムドライヤー、エ
アキャップドライヤー、エアホイルドライヤー、エアコ
ンベアドライヤーおよびこれらの組合せが挙げられる。
乾燥温度はドライヤーの種類によって種々変化させうる
がドライヤー内部の温度は通常50〜300℃である。
【0043】平滑化処理は、通常のカレンダー(スーパ
ーカレンダー、グロスカレンダー、ソフトカレンダー、
マシンカレンダー等)をオンマシンあるいはオフマシン
で用いることによって行うことができ、キャストドラム
によるウェットキャスト法、リウェットキャスト法また
はゲル化キャスト法等のいわゆるキャスト仕上げによっ
て行うこともできる。処理圧力、温度は特に制限はな
く、ニップ圧は通常20〜500kg/cm、温度は通
常室温〜300℃で行われる。加圧ニップ数は、通常1
〜15である。また、仕上げ後の途工紙の調湿、加湿の
ためにロールによる水塗り装置、静電加湿装置、蒸気加
湿装置等を前記カレンダーとともに配置することもでき
る。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。実施例中
の部は重量部である。
【0045】製造例1 テトラエチレングリコールモノエチルエーテルモノメタ
クリレート9部、ジメチルアミノエチルメタクリレート
1部および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)0.01部をアンプルに加え、凍結脱気後
密閉し、50℃で8時間重合させて、カチオン性の感温
ゲル化剤(B1−1)を得た。該(B1−1)の数平均
分子量(GPCによる、以下同様)は約280,00
0、転移温度(1%水溶液、以下同様)は48℃であっ
た。
【0046】製造例2 ポリエチレングリコール(重合度=7)モノブチルエー
テルモノメタクリレート9部および2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.01部をアン
プルに加え、凍結脱気後密閉し、50℃で8時間重合さ
せて、ノニオン性の感温ゲル化剤(B2−1)を得た。
該(B2−1)の数平均分子量は約200,000、転
移温度は60℃であった。
【0047】製造例3 撹拌機、滴下ボンベ、窒素ガス導入管、温度計を備えた
加圧反応容器に水102部、スチレン45部、メチルメ
タクリレート9部、ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト4部、ラジカル重合性基を有する乳化剤としてN,N
−ジメチルエタノールアミンのプロピレンオキシド12
モル付加物のメタクリル酸エステルのエチルクロライド
4級アンモニウム塩5部、t−ブチルハイドロパーオキ
シド1部およびラウリルメルカプタン0.2部を仕込
み、撹拌下、系内を窒素ガスで置換後、滴下ボンベから
ブタジエン37部を圧入し、70℃で30時間、さらに
85℃で10時間反応させた。次いで減圧下で未反応モ
ノマーをストリッピングし、塩酸水溶液でpH6.5に
調整することによって、固形分47.9%のカチオン性
のSBR系樹脂ラテックス(以下SBRという)を得
た。このラテックスの水相の乳化剤量は0.0005m
mol/g(樹脂)であった。
【0048】製造例4 製造例3と同様にして、スチレン50部、メチルメタク
リレート4部、ジエチルアミノエチルアクリレート4
部、アクリロニトリル5部、ブタジエン32部および
N,N−ジメチルエタノールアミンのプロピレンオキシ
ド12モル付加物のメタクリル酸エステルのエチルクロ
ライド4級アンモニウム塩5部から固形分48.3%の
カチオン性のSBR系樹脂ラテックス(以下SBRと
いう)を得た。このラテックスの水相の乳化剤量は0.
0004mmol/g(樹脂)であった。
【0049】製造例5 撹拌機、滴下ボンベ、窒素ガス導入管、温度計を備えた
加圧反応容器に水102部、スチレン45部、メチルメ
タクリレート9部、メタクリル酸4部、ラジカル重合性
基を有する乳化剤としてアクリロイルオキシポリプロピ
レン(重合度=12)硫酸エステルNa塩5部、過硫酸
ナトリウム1部およびラウリルメルカプタン0.2部を
仕込み、撹拌下、系内を窒素ガスで置換後、滴下ボンベ
からブタジエン37部を圧入し、50℃で30時間、さ
らに85℃で5時間反応させた。次いで減圧下で未反応
モノマーをストリッピングし、水酸化ナトリウム水溶液
でpH9.5に調整することによって、固形分47.9
%のアニオン性のSBR系樹脂ラテックス(以下SBR
という)を得た。このラテックスの水相の乳化剤量は
0.0003mmol/g(樹脂)であった。
【0050】実施例1〜4、比較例1,2 表1に示す処方で各成分を配合し本発明のバインダー組
成物1〜4および比較のためのバインダー組成物5〜6
を作製した。
【0051】
【表1】
【0052】PVA:ポリビニルアルコール[クラレ
(株)製,PVA−117]の20%水溶液 MS :α化したリン酸エステル化デンプン[日本食品
化工(株)製,MS#4600]の30%水溶液
【0053】 実施例5〜8、比較例3,4 水 25部 分散剤[サンノプコ(株)製,SNディスパーサント5040] 0.3部 水酸化ナトリウム 0.1部 消泡剤[サンノプコ(株)製,ノプコDF122−NS] 0.1部 クレー 45部 炭酸カルシウム 5部 上記成分をディスパー(2,000回転/分)で30分
間分散混合したものに前記バインダー組成物1〜6の2
0部をそれぞれ加えて均一混合し、塗工カラー1〜6を
調整した。各塗工カラーの25℃粘度を測定した(B型
粘度計、STローター使用。以下同じ)。また、80℃
の湯浴中に30分間入れて80℃での粘度を測定した。
80℃での粘度を測定後、25℃の水浴中に30分間入
れて冷却後の粘度を測定した。その結果を表2に示す。
【0054】
【表2】
【0055】各塗工カラー1〜6を、58g/m2の中
質紙にドライ塗工量約8g/m2となるように枚葉ブレ
ードコーターを用いて塗工,乾燥した(塗工速度;30
m/min,乾燥空気温度;150℃,乾燥時間;30
秒間)。次いでミニスーパーカレンダーで処理(温度6
0℃、ニップ圧100kg/cm、通紙2回)して塗工
紙をそれぞれ作成し、各塗工紙の白紙光沢および印刷光
沢を測定した。結果を表3に示す。
【0056】
【表3】
【0057】印刷;明製作所(株)製RI印刷機でオフ
セット用インキをベタ塗りした。 光沢;東京電色(株)製グロスメーターで白紙面または
印刷面の75゜光沢を測定した。
【0058】
【発明の効果】本発明のバインダー組成物は、低温では
低粘度であるが加熱によって急激に増粘し強固なゲルを
形成する熱可逆性の感温ゲル化性バインダー組成物であ
る。これを塗工紙の製造に供すれば、従来のものに比べ
流動性が良好で塗工性に優れる塗工カラーを与え、高い
白紙光沢と印刷適性を有する塗工紙が得られる。また、
低粘度で作業性に優れるので、各種の布帛、フィルムあ
るいはシートの塗布剤、含浸剤等としても有用であり、
さらに接着剤や塗料のバインダーとしても有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 C08L 101/00 101/14 101/14 C09D 129/04 C09D 129/04 // D21H 19/56 D21H 19/56 Fターム(参考) 4J002 AB04Y AC03W BB05W BB06W BC05W BC07W BE01Y BE02Y BF02W BG02W BG13Y BN18X FD090 GH00 4J038 CA021 CA041 CA061 CA071 CB052 CB101 CC061 CE022 CE052 CF021 CG141 CG142 CH122 CH142 EA011 MA08 MA10 MA14 PC10 4L055 AG57 AG63 AG64 AG71 AG88 AH02 AH29 AH33 AH36 AH37 AH50 AJ04 EA29 EA32 FA12 FA15 FA30 GA19

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水相の乳化剤量が0.01mmol/g
    (樹脂)以下のカチオン性樹脂ラテックス(A)、アニ
    オン性基を含有しない感温ゲル化剤(B)および水溶性
    高分子(C)を含有してなることを特徴とするバインダ
    ー組成物。
  2. 【請求項2】 (A)が、ラジカル重合性基を有するカ
    チオン性乳化剤(a)を用いて乳化重合して得られる樹
    脂ラテックスである請求項1記載のバインダー組成物。
  3. 【請求項3】 (B)が、ポリオキシアルキレンモノオ
    ールもしくはジオールのモノ(メタ)アクリレートおよ
    び/またはポリオキシアルキレンモノオールもしくはジ
    オールのモノビニルフェニルエーテルと、カチオン性基
    を有するビニル単量体とを必須単量体とする共重合体
    (B1)からなるカチオン性の感温ゲル化剤である請求
    項1または2記載のバインダー組成物。
  4. 【請求項4】 (B1)のカチオン性基1個当りの分子
    量が700〜50,000である請求項3記載のバイン
    ダー組成物。
  5. 【請求項5】 (B)が、ポリオキシアルキレンモノオ
    ールもしくはジオールのモノ(メタ)アクリレートおよ
    び/またはポリオキシアルキレンモノオールもしくはジ
    オールのモノビニルフェニルエーテルを必須単量体とす
    る(共)重合体(B2)からなるノニオン性の感温ゲル
    化剤である請求項1または2記載のバインダー組成物。
  6. 【請求項6】 (C)が、ポリビニルアルコールもしく
    はその変性体および/またはデンプンもしくはその変性
    体である請求項1〜5のいずれか記載のバインダー組成
    物。
  7. 【請求項7】 (A):(B)の固形分重量比が(70
    〜99.99):(0.01〜30)であり、かつ
    [(A)+(B)]:(C)の固形分重量比が(35〜
    90):(65〜10)である請求項1〜6のいずれか
    記載のバインダー組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか記載のバインダ
    ー組成物および顔料からなる塗工紙用塗工カラー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005522588A (ja) * 2001-07-25 2005-07-28 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト キャストコーティング法のための紙塗被材料
CN100445327C (zh) * 2005-12-31 2008-12-24 戴建荣 木棉纤维在纺纱、纺织领域的制造方法及应用
JP2010519429A (ja) * 2007-02-27 2010-06-03 カーギル インコーポレイテッド 塗工用組成物

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