JPH09313485A - 超音波ドプラ診断装置および超音波ドプラ診断の方法 - Google Patents
超音波ドプラ診断装置および超音波ドプラ診断の方法Info
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Abstract
体に基づいて組織の運動動態を定量的に且つ容易に評価
でき、かつ、組織運動の時間的変化を容易に観察できる
ようにする。 【解決手段】超音波信号を被検体の断面に沿ってスキャ
ンして反射超音波信号に応じた電気量のエコー信号を得
る手段(11、21)と、エコー信号から被検体内の運
動する組織に因るドプラ信号を抽出する手段(22〜2
4)と、ドプラ信号を周波数解析して組織の運動に関す
る断面上の二次元画像データをフレーム毎に演算する手
段(25)とを備える。経時的に演算される二次元画像
データの内の新旧の複数フレームの二次元画像データを
重畳する手段(51,52,54,31,26)と、重
畳された二次元画像データを組織の運動状態に応じたカ
ラー処理に付して表示する手段(27〜30)とを備え
る。
Description
症などの虚血性心疾患、肥大型心筋症などの左室拡張障
害などを有効に診断できる超音波ドプラ診断技術に係
り、とくに、心筋(心臓壁)や血管壁の運動情報をドプ
ラ法を用いて検出し、その演算結果をカラー表示する組
織ドプライメージング(TDI)に関する。
することは、心臓病の診断にとって必須となっており、
各種の診断方法が試みられている。
えば心臓左室のリアルタイムのBモード断層像を観察す
ることで行われることが多かった(左室は心臓の機能評
価の中心になるからである)。この観察によれば、虚血
性心疾患、左室拡張障害など、病状がかなり進んだ重度
の場合には、ある程度の診断が可能ではある。
いくつか提案されている。例えば、虚血性心疾患の診断
専門の左室壁運動解析法がある。この解析法は、左室の
収縮期と拡張期における心筋の厚みの変化を測定して、
厚みの変化が少ない部位を「収縮能が低下した部位」、
即ち「虚血部位」であると診断するものである。この解
析のアルゴリズムには種々の方式が考えられており、そ
のいずれにおいても、Bモード断層像を用いて収縮末期
及び拡張末期における左室心内膜又は心外膜のトレース
を行い、そのトレース情報を用いて測定している。
トレスエコー法も知られている。この診断方法は、運
動、薬物、電気刺激などにより心臓に負荷を与え、この
負荷の前後における心臓の超音波断層像(Bモード像)
を夫々録画しておく。そして、負荷をかける前と後の画
像を一つのモニタに並列に表示し、心臓の収縮期と拡張
期における心筋の厚みの変化(心筋は通常、収縮期に厚
くなる)を比較し、梗塞部位を特定するものである。
は、以下のような種々の不都合があった。
断の場合、モニタ画面は単にリアルタイム像を表示して
いるだけであるから、器官の機能低下の判定や異常組織
の識別が難しく、虚血性心疾患における局所的な収縮能
低下部位、左室拡張障害などの詳細な情報を得ること
は、相当に熟練を積んだ医師であっても実際上、難しか
った。また、左室壁運動解析法は虚血性心疾患に専門の
診断法であり、汎用性に乏しい。
の手法として、組織ドプライメージング(TDI)装置
を用いることがある。この装置によれば、心筋などの組
織の動きが反映されたエコー信号からドプラ信号が抽出
され、そのドプラ信号を周波数解析として得られる運動
速度情報がカラー断層像として表示される。このカラー
断層像は順次フレーム毎に更新して表示されるか、又
は、フリーズ像として表示される。
輪郭トレースと色点け処理とを組み合せて画像化する超
音波診断装置が知られている。これは、例えば心筋の場
合、収縮期におけるBモード断層像(白黒)の各フレー
ムにおいて心内膜の輪郭をトレースして輪郭線間の領域
に異なる色付けを行って表示するものである。これによ
り心内膜面が収縮と共にリアルタイムに動いて見える。
た第1および第2の方法によっても依然として以下のよ
うな不都合がある。
ージング装置は、ある瞬間の時間における組織ドプラ像
しか表示しないので、運動の経時的な変化を観察するに
は適していない。組織ドプラ像により心臓や血管の機能
を評価する場合、Bモード像を目視・観察する方法に比
べて、速度情報を直接観察できる点で有利ではあるが、
器官の機能低下の判定や異常部位の識別には操作上の手
間が多大となり、また判定や識別には依然として熟練を
要し、困難が伴っている。
トレースと色付け処理とを組み合せた装置の場合、次の
ような不都合がある。
ードの形態的情報であり、心筋各部位の運動情報に乏し
い。例えば各フレーム間の心内膜間は一律に同一色でペ
イントされ、運動の時間的変化のその形態を表わしてい
るだけである。これによる診断は結局のところ、前述し
た左室壁解析法と同類を成すもので、心筋梗塞などの異
常を内膜面の形態変化から読み取ることである。病状が
相当に進んでかなり重度にならなければ明瞭な形態変化
は普通表れないから、かかる診断法は病状の初期段階の
早期発見には適していない。
る。上述のように、異常部位の発見を内膜の形態変化の
みに依存している場合、内膜トレースの精度が問題とな
る。精度が低下すれば、誤診や異常部位の見落しにつな
がることも考えられ、装置の信頼性も低下する。
に鑑みてなされたもので、組織の運動動態を定量的に日
つ容易に評価できる超音波診断法を提供することを主目
的とする。
織の運動情報それ自体に基づいて組織の運動動態を定量
的に且つ容易に評価できるようにすることを、別の目的
とする。
を容易に観測できるようにすることを、別の目的とす
る。
め、本発明に係る超音波ドプラ診断装置は、超音波信号
を被検体の断面に沿ってスキャンし、この被検体からの
反射超音波信号に応じた電気量のエコー信号を得る送受
信手段と、前記エコー信号から前記被検体内の運動する
組織に因るドプラ信号を抽出する抽出手段と、前記ドプ
ラ信号を周波数解析して前記組織の運動に関する前記断
面上の二次元画像データをフレーム毎に演算する演算手
段とを備える一方で、前記演算手段により経時的に演算
される前記二次元画像データの内の新旧の複数フレーム
の二次元画像データを重畳する重畳手段と、この重畳手
段により重畳された二次元画像データを前記組織の運動
状態に応じたカラー処理に付して表示する表示手段とを
備える。
した基準信号を収集する信号収集手段を備える一方、前
記重畳手段は、前記基準信号に同期した重畳処理を実行
させる指令手段を備える。例えば、前記組織は前記被検
体の心筋であり、前記基準信号はその心筋の心電図波形
の一部を形成する波形ピーク信号である。また例えば、
前記指令手段は、前記心筋の収縮運動又は拡張運動の少
なくとも一方の運動を前記波形ピーク信号に同期した一
定時間毎に重畳処理を実行させる手段である。
ームの二次元画像データの新旧の任意の一方を他方より
も優先して重畳処理可能なデータ重畳処理手段を備え
る。このデータ重畳処理手段は、好適な一態様として、
前記新旧の2つの二次元画像データに別々に変更可能な
重み付け係数を画素毎に乗じて重み付けを行う重み付け
回路を有する。前記2つの重み付け係数は例えば、1と
0又は0と1である。
前記組織の断面形状および運動方向の特徴に基づいて前
記重畳処理に対する複数の重畳モードを予め記憶してい
る記憶手段と、前記複数の重畳モードの中から所望のモ
ードを選択する選択手段とを備えることができる。この
複数の重畳モードは、例えば、前記複数フレームの二次
元画像データの内の新旧いずれのフレームを優先させる
かに拠り分類された重畳モードである。例えば、前記組
織は前記被検体の心筋であり、前記複数の重畳モードは
前記心筋の収縮期の内膜優先の第1の重畳モード、収縮
期の外膜優先の第2の重畳モード、拡張期の外膜優先の
第3の重畳モード、拡張期の内膜優先の第4の重畳モー
ドである。この場合、前記記憶手段は、前記第1〜第4
の重畳モードを前記心筋の収縮期から拡張期に至る1心
周期に亘って組み合された複数の組合せパターンとして
記憶している手段であることが望ましい。
記新旧の複数フレームの時相情報を画素毎に取り込んで
重畳処理を行う手段であり、前記表示手段により表示さ
れる画像上にROIを移動可能に設定するROI設定手
段と、前記ROIを前記画像上で移動させたときにRO
I位置の画素を提供している画像フレームの時相情報を
求める時相情報演算手段とを備えることができる。例え
ば、前記時相情報は前記重畳手段により重畳される前記
二次元画像データのフレームの経時的順番を表わす番号
であり、前記表示手段はその番号を前記重畳された二次
元画像データと共に表示する手段である。
は、被検体の断面に沿った超音波信号のスキャンに基づ
いて当該被検体からの反射超音波信号に応じた電気量の
エコー信号を収集し、前記エコー信号から前記被検体内
の運動する組織に因るドプラ信号を抽出し、前記ドプラ
信号を周波数解析して前記組織の運動に関する前記断面
上の二次元画像データをフレーム毎に演算し、さらに、
前記演算により経時的に演算される前記二次元画像デー
タの内の新旧の複数フレームの二次元画像データを重畳
し、この重畳された二次元画像データを前記組織の運動
状態に応じたカラー処理に付して表示することを特徴と
する。
〜図6に基づき説明する。この実施の形態に係る超音波
診断装置は、組織としての心筋や血管壁のTDI(組織
ドプライメージング:Tissue Doppler Imaging)による
画像を得る装置である。
を示す。図に示すように、この超音波診断装置は、被検
者との間で超音波信号の送受信を担う超音波プローブ1
1と、この超音波プローブ11を駆動し且つ超音波プロ
ーブ11の受信信号を処理する装置本体12と、この装
置本体12に接続され且つ心電情報を検出するECG
(心電計)13とを備える。
・アレイ形に形成されている。装置本体12は、この超
音波プローブ11に接続された送受信部21を備え、こ
の出力側の一系路として、位相検波器22,A/D変換
器23,MTIフィルタ24,運動速度解析部25,D
SC26,カラー処理器1127,画像合成器28,D
/A変換器29,及びカラーモニタ30が順次接続され
ている。DSC26には本発明の主要素の一つを成す重
畳制御器31が並設されている。また送受信部21のも
う一系路の出力は別のDSC32を介して前記画像合成
器30に至る。
の周期で超音波プローブ11を駆動するとともに超音波
プローブ11からのエコー信号を整相加算する送受信回
路21a、この送受信回路21aにラスタアドレスなど
の必要情報を与えるRPG(レートパルスジェネレー
タ)21b、及びBモード用画像信号を生成する包絡線
検波器21cとを備える。
回路の駆動により励振され、被検体に向けて超音波パル
ス信号が送信される。この超音波パルス信号は、例えば
心臓を含む各組織で反射され、再びプローブ11に戻っ
てくる。プローブ11のトランスデューサは反射超音波
信号を再び電圧信号(エコー信号)に変換し、そのエコ
ー信号を送受信回路21aに出力する。
したエコー信号に遅延をかけて整相加算し、スキャン方
向に超音波ビームを絞った等価なエコービーム信号を生
成する。この整相加算されたエコービーム信号は、包絡
線検波される。
器22,A/D変換器23,MTIフィルタ24に順次
接続されている。位相検波器20はミキサとローパスフ
ィルタを備える。心筋のような運動をしている組織や血
流で反射したエコー信号は、ドプラ効果によって、その
周波数にドプラ偏移(ドプラ偏移周波数)を受けてい
る。位相検波器20は送受信回路21aから出力される
エコー信号をドプラ偏移周波数について位相検波を行
い、検波した低周波数のドプラ信号のみをMTIフィル
タ24に出力する。
が「心筋<弁<血流」の関係にあることを利用して、位
相検波されたドプラ信号から組織運動以外の血流などの
不要なドプラ成分を除去し、超音波ビーム方向の組織の
ドプラ信号を効率よく検出する。つまり、MTIフィル
タ24は一種のローパスフィルタとして機能する。
り断層面の各サンプル点のドプラ周波数解析を行う周波
数解析器25aを有するとともに、その解析結果に基づ
いて、各サンプル点の平均ドプラ周波数(平均速度)を
演算する速度演算器25b,分散値(スペクトラムの乱
れ度)を演算する分散演算器25c、及び強さ(パワ
ー)を演算するパワー演算器25dを備える。
dはそれらの演算結果を後段のDSC26に出力可能に
なっている。
式から標準TV方式へのフォーマット変換処理は勿論の
こと、本発明に係る複数フレームの画像の重畳処理の中
心を成す回路である。また分散およびパワーの情報は、
主に、平均速度の情報に対するノイズキャンセラとして
使用されるもので、DSC26はその演算機能も備えて
いる。DSC26は具体的には後述するように図2に示
すように構成されている。
されており、両者が共働して上述のフォーマット変換お
よび重畳処理などを行う。その詳細は後述する。
ー処理器27に送られる。カラー処理器27はその画像
データに、例えば運動方向(プローブに近付く又は離れ
る方向)毎に異なる色相のRGBカラーリング処理(速
度の大きさに輝度値に変調)を施して、TDI画像デー
タとして画像合成器28に送る。一方、送受信部21の
包絡線検波器21cからはBモードの画像信号が出力さ
れている。この画像信号はBモード用のDSC32によ
りフォーマット変換され、デジタル量のBモード画像デ
ータとして同様に画像合成器28に供給されている。
有して構成され、画素毎に、TDI画像データまたはB
モード画像データの何れかを択一的に選択することによ
り、両データを1フレームの画像に合成する。TDI画
像データ(カラーデータ)が存在する画素はそのカラー
データが優先的に選択され、カラーデータが存在しない
画素についてはBモードデータが選択される。これによ
り、白黒のBモード像にカラーのTDI像が重畳された
フレーム画像データが形成され、この画像データがD/
A変換器29を介してカラーモニタ30に送られる。こ
の結果、Bモード像を背景としてTDI像がほぼリアル
タイムに表示される。
装置には、ECG系としてECGアンプ41を備え、こ
のECGアンプ41にECG13が検出した心電図信号
が供給される。ECGアンプ41の出力側はECGデー
タ発生器42を介して画像合成器28に至るとともに、
トリガ信号発生器43およびタイミング信号発生器44
をこの順に介して前記RPG21bに至る。トリガ信号
発生器43の出力側は重畳制御器31にも至る。ECG
データ発生器は心電図信号を表わす波形データを発生
し、これを画像合成器28を介してカラーモニタ30に
送り、画像に重畳表示させる。トリガ信号発生器43は
心電図信号の中の例えばR波に応答してトリガ信号を発
生する。このトリガ信号に同期した微小時間間隔のタイ
ミング信号がタイミング信号発生器44から出力され
る。このタイミング信号は、データ収集タイミングを決
する信号であり、RPG21bに送られる。
素として、術者やオペレータがスキャン条件、患者情
報、ROI情報などの必要な情報をマニュアルで入力で
きる操作器51を備える。この操作器51からの操作情
報はCPU52に渡され、CPU52がその情報を処理
して、遅延時間情報、ROI情報などを作る。これらの
情報はそれぞれの必要な回路に送られて所望スキャンが
可能になるとともに、特にROI情報はROIデータ発
生器53に送られる。これにより、ROIデータ発生器
53からROIに関するグラフィックデータ、キャラク
タデータなどのデータが画像合成器28に出力され、同
じく画像上に表示される。
する。DSC26は、その入力側に置かれたフォーマッ
ト変換および各種演算のためのメモリ60と、前記重畳
処理を行う画像重畳部61とが備えられている。メモリ
60の書込みには前記各演算器25b〜25dの出力デ
ータが供給される。
乗算器64を配し、この乗算器64の出力端を2入力の
加算器65の一方の入力端に接続している。乗算器64
の一方の入力端は前記メモリ60の読出し側に接続さ
れ、もう一方の入力端は重み付け回路66に接続されて
いる。重み付け回路66は変更可能な係数Kn に対応し
た信号を出力する。
7に至るとともに、別の二次元メモリ67の書込み側に
至る。このメモリ67は画素毎に重畳した断層面の画像
データを一時記憶するために置かれている。メモリ67
の読出し側回路は、別の2入力の乗算器の一方の入力端
に接続されている。乗算器68のもう一方の入力端には
別の重み付け回路69が接続されている。この重み付け
回路69は変更可能な係数Km に応じた電気量の信号を
出力する。乗算器68の出力端は前記加算器65のもう
一方の入力端に接続され、これにより画像データをフレ
ーム同士で重畳させるための閉ループが形成されてい
る。
ータの重畳処理をコントロールする重畳制御器31が並
設されている。この重畳制御器31は、例えばCPUを
搭載して構成されるとともに、後述するECG系から心
拍に関するトリガ信号を受けており、これに同期した制
御が可能になっている。重畳制御器31はDSC入力側
に配したメモリ60に対する画像データの書込み/読出
しを制御するとともに、画像重畳部61の重み付け回路
66,69の係数出力および一時記憶用のメモリ67に
対する画像データの書込み/読出しを制御するようにな
っている。
ンセリングなどの演算を行う演算回路70が併設されて
いる。
み/読出しにより画像データのフォーマット変換が行な
われる。フォーマット変換された画像データは、その画
素毎に、乗算器64で係数Kn が掛けられ、加算器65
で過去の重畳(又は単独)画像データに加算(重畳)さ
れる。この加算(重畳)データは後段の表示系に出力さ
れる一方で、メモリ67に一時記憶される。このメモリ
67の記憶データは重畳制御器31からの読出し信号に
同期して画素毎に読み出された後、乗算器69で別の係
数Km が掛けられる。この乗算データは画素毎に前記加
算器65に送られ、新たな画像データの加算(重畳)に
供せられる。
とができる。画像重畳部61で既に記憶(重畳)してい
る1フレーム前の画像または1フレーム前までの重畳画
像を旧画像Mとし、これから重畳する現フレームの画像
を新画像Nとすると、画像重畳部61全体としては、
1,Km +Kn =1)として表わされる画素データの重
畳が画素毎に実行される。
像NはフレームCの画像であり、旧画像Mは過去の2フ
レームA,Bが重畳された1フレームの画像であるとす
ると、新規に重畳された画像M+Nは現フレームCまで
の3フレームA,B,Cが1フレームに重畳された画像
である。
説明する。それは2つの重み付け係数Km ,Kn 間に相
対的な大小関係(ただし、Km +Kn =1)を設定する
ことで、新,旧画像の何れか一方を優先(強調)できる
ことである。具体的には、 (1)旧画像Mに存在する画素を新画像Nよりも優先す
る場合;Km >Kn の関係に設定する。 (2)新画像Nに存在する画素を旧画像Mよりも優先す
る場合;Km <Kn の関係に設定する。
(又は1,0)の場合、新旧画像M,Nに共に存在する
画素が適宜な割合で重畳される。このため、係数Km ,
Kn を診断目的に応じて切り替えるようにすればよい。
の場合は、新旧画像M,Nの何れかのみに存在する画像
がそのまま表示される(優先される)。つまり、Km =
1,Kn =0に設定することで、旧画像Mのみに存在す
る画素がそのまま表示される。反対に、Km =0,Kn
=1に設定することで、新画像Nのみに存在する画素が
そのまま表示される。
心筋の表示に特に有用である。すなわち、係数Km ,K
n の大小関係を制御して心臓収縮期と心臓拡張期の互い
に反対の方向の心筋運動を視覚的に容易に把握できるよ
うになるからである。
て説明する。心臓収縮期の内膜の診断を所望する場合、
Km >Kn に設定し、同図(a)に示すように旧画像優
先の重畳状態を創出すればよい(同図(a)はKm =
1,Kn =0の場合を示す)。また心臓収縮期の外膜の
運動状態を診断する場合、反対にKm <Kn に設定す
る。これにより、同図(b)に示す如く新画像優先の重
畳画像となり、最新の外膜が明瞭となる(同図(b)は
Km =0,Kn =1のとき)。心臓拡張期の場合、内膜
を診断するにはKm <Kn とし、同図(d)に示す如く
新画像優先とすることが最適である(同図(d)はKm
=0,Kn =1)。一方、外膜を診断する場合、Km >
Kn に設定し、同図(c)に示す如く旧画像優先とすれ
ばよい(同図(c)はKm =1,Kn =0)。係数Km
,Kn のこのような重み付け(すなわち新旧画像の優
先順位)により、心筋が動いたときにその膜の部分を時
系列的に連続して表示できる。
畳制御器31が担う。この制御の一例を図5に基づいて
後述する。係数Km ,Kn の値は必ずしも0または1に
限定されるものではなく、0〜1の間であれば、小数値
をとってもよい。
係る動作の一例を図3〜図6を参照して説明する。この
画像重畳機能は、特に、心臓のように周期的に運動する
組織を有する器官に臨床価値が大であるので、心臓を対
象部位とする場合について以下に説明する。
収縮期か拡張期か、および、内膜優先か外膜優先かによ
り、合計4つの重畳モードに分類される。つまり、 図3(a);重畳モードI;収縮期/内膜(旧画像)優
先、 図3(b);重畳モードII;収縮期/外膜(新画像)優
先、 図3(c);重畳モードIII ;拡張期/外膜(旧画像)
優先、 図3(d);重畳モードIV;拡張期/内膜(新画像)優
先 の4種である。
スキャン・表示するときの、それらのモードI〜IVの組
合せ方は図4に示すように4パターンA〜Dになる。す
なわち、 組合せパターンA;重畳モードI+IV, 組合せパターンB;重畳モードII+III , 組合せパターンC;重畳モードI+III , 組合せパターンD;重畳モードII+IV である。いずれのパターンで重畳させるかは診断目的な
どに応じてオペレータ(術者)から操作器51を介して
指令される。当然に、それらの組合せパターンの種類を
交互に切り替えてスキャン・表示させてもよい。この組
合せパターンに依らずに、収縮期または拡張期だけを重
畳モードI〜IVの選択によって指令してもよい。
基づいて拡張から収縮までを連続的にスキャン・表示す
るものとする。
の操作情報に基づいてスキャン条件、表示条件などを判
断する。この判断結果に基づいてCPU52からRPG
21b、送受信回路21aにスキャン制御に必要な指令
が与えられ、例えば電子セクタスキャン方式で超音波ス
キャンが開始される。CPU52からはまた、重畳制御
器31に対して組合せパターンA〜Dの中の何れかのパ
ターンが、前記係数Km ,Kn の値と共に指令される。
いま、内膜を中心に画像化するため、組合せパターンA
(重畳モードI+IV)が指令されているとする。また、
周波数解析部25には速度演算が指令されているとす
る。
が出力するR波に呼応したトリガ信号を監視しつつ、心
筋が収縮を開始したか否かを判断する(図5、ステップ
101)。この判断でNOの場合は、収縮開始を認識で
きるまで待機する一方、YESの場合は前心拍の画像
(前画面)をクリアする(ステップ102)。この画面
初期化はメモリ60,67の画素値を強制的に零に置換
することで行う。
め、重み付け係数Km =1,Kn =0を重み付け回路4
6,49に指令する(ステップ103)。
の時刻t10からΔt(例えば50msec)時間経過した
か否かを判断する。Δt時間が経過すると(YES)、
重畳制御器31はDSC26のメモリ60,67に画像
データの書込み/読出しを指令する(ステップ10
5)。
レーム画像と現在のフレームとの画素値の重畳が順次行
われる。いまの場合、重み付け係数Km =1,Kn =0
に設定されているから図3(a)の旧画像優先、すなわ
ち内膜優先の状態である。収縮開始後の最初の1枚目ス
キャンの場合、図6のt=t11に示す如く、その1枚
目のTDI像HMのみが表示される。
器43からのトリガ信号が収縮末期の時相を表わしてい
るか否かが判断される。なお、この判断はR波のトリガ
信号入力後の時間計測値に基づいて行ってもよい。NO
の場合、ステップ104,105の処理が繰り返され
る。このため、収縮期に割り当てたΔt時間を適宜に設
定することにより、2枚目以降のTDI画像がこの収縮
期の過去のTDI像に重畳して、図6のt=t12〜t
=t1mに示す如く、表示される。これにより、1枚目
の心筋の全体像に加えて、その内膜が次々と加わったT
DI像がカラーで得られる。つまり、収縮期における収
縮運動の内膜の経時的変化の様子がカラーで視覚化され
る。
6にて収縮末期である(YES)と判断すると、今度は
拡張期に入るから、現在の表示画像を一定時間Δtだけ
ホールドした後、クリアする(ステップ107)。次い
で、重み付け係数をそれまでの大小関係とは反対に、K
m =0,Kn =1に切り替えるよう重み付け回路69,
66に指令が出される(ステップ108)。
間が経過したか否かが判断され(ステップ109)、Y
ESの場合には前述と同様の画像データの重畳処理が収
縮開始までΔ時間毎に実行される(ステップ110,1
11)。この拡張期には重み付け係数Km ,Kn の変更
により新画像(内膜)優先で表示される。
に示すように、拡張開始時の心筋HMのTDI単独像で
ある。その後、同図t=t22〜t=t2nに示すよう
に、次々と新画像が経時的に加わって(重畳)カラー表
示され、内膜の拡張運動の様子がカラーで視覚化され
る。
用することで、図6に示すように、心筋の収縮開始から
拡張末期まで内膜の運動(位置変化)を優先させた経時
的なTDI重畳像をカラーで視覚化できる。したがっ
て、内膜の円周方向の一部に心筋梗塞などの部位が在る
と、その部分の運動速度は小さい又は殆ど零であるた
め、例えば内膜の運動変化を表わす一部の輝度(例えば
図6のt=t1mにおけるDS部分を参照のこと)が暗
い状態又はのっぺりした状態で表示される。このため、
術者は重畳されたTDI像を一見するだけで異常部位の
存在を認識することができ、診断上、非常に有効なツー
ルとなる。
示す組合せパターンBを指令すればよいし、外膜/内膜
を見たい場合、同図の組合せパターンC又はDを指令し
てもよい。内膜または外膜の縁からどの位の幅を重畳さ
せない部分として残すかは、重畳処理を指令する周期Δ
tの値によって決められる。
上で心筋などの運動の時間的変化を表示できるから、従
来の組織ドプライメージング装置のリアルタイム画像に
比べて、過去から現在までの運動の様子がより明確に表
わされる。これにより、器官の機能低下や異常部位の識
別の容易化が図られる。
上の輪郭トレースと色付け処理とを組み合わせた表示法
に比べても、非常に優位である。すなわち、内膜面また
は外膜面の相互間の領域は速度情報自体を表示している
ので、その色相や輝度が内膜または外膜の部位の運動状
態の把握を容易にしている。例えば、赤い色相の一部分
に青い色相の部分が混ざっている場合、その部分だけが
反対方向に動いており、心筋に異常があることを認識で
きる。また全体に高い輝度であるのに、その一部が低輝
度の場合も、その一部の心筋運動能力が低下しているこ
とを認識できる。このように運動する内膜または外膜の
形態(運動情報としての形態)の情報に加えて、運動速
度のプローブに対する方向やその大小自体を画像から認
識できることは画像診断上、従来には無い利点である。
また、心筋などの輪郭トレースを使用していないから、
トレースの精度とは無縁であり、比較的簡単かつ容易に
組織運動の時間的変化を同一画面上で表示できる。
縮期から拡張期までの重畳処理は一例であり、画像のク
リアやホールド処理の仕方などについては各種の処理法
が想定される。
実施形態に係る超音波診断装置を図7〜図9に基づいて
説明する。
の重畳表示状態における重畳前(元)のフレーム像の認
識に関する。心筋の場合、収縮期または拡張期における
内膜または外膜の同一部位はプローブに対してほぼ同一
方向が動くので、その部位の色相は心筋像の内側から外
側にかけてほとんど同一の色相(例えば赤または青)を
呈する。このため、重畳されたTDI心筋像上のある画
素位置は、元の何番目のフレーム像が寄与しているのか
が分り難いことがある。本実施形態によれば、かかる事
態を回避でき、重畳表示像の特定の位置の画素が元のフ
レーム像の何番目のものか、すなわち収縮期又は拡張期
における心時相が容易に分る。
装置は図7に示す構成を採る。この装置は、第1実施形
態と同一又は同等の構成を有するものであるが、主とし
て重畳制御器31およびDSC26による画像データの
取扱い方並びにCPU52が図8に示す処理を合せて実
行することが第1実施形態とは異なる。
おける重畳処理前のフレーム画像枚数(No. )を認識で
きる。例えば所定時間Δtの到来回数をカウントするこ
とにより可能である。そこで、フォーマット変換用のメ
モリ60に読み込んだ画像データに、画素毎に、フレー
ム画像No. のデータを与えて記憶させる。すなわち、1
枚目のフレーム画像であれば、その全部の画素に画素値
(速度情報)とフレームNo. データ=1が与えられる。
このため、優先度の高い方のフレームの画像データ(画
素値+フレームNo. データ)がそのまま上書きされて出
力側のメモリ67に記憶される。メモリ60および67
は画素値およびフレームNo. データの両方を1フレーム
分記憶できるメモリ容量を有する。なお、重み付け回路
66,69および加算器65はフレームNo. データの演
算には関与しないようになっている。また、カラー処理
器27は重畳された1フレームのTDI像の内、画素値
のみにカラーリングを行うようになっている。
の指令に応答して画像重畳部61のメモリ67に記憶さ
れている画像データを読み出し、前記フレームNo. デー
タを画素毎に判読できるようになっている。
ち、操作器51からの術者の操作信号に基づいてROI
指定か否かを判断する(ステップ121)。この判断が
YESになるときは、画面初期位置へのROI表示をR
OIデータ発生器53を介して指令する(ステップ12
2)。ROIとして、ここでは図9に示すように、
「X」形状のものが使われるとする。
画像フレームNo. を決定するように重畳制御器31に指
令する(ステッフ123)。これにより、重畳制御器3
1はメモリ67の画像データを読み出して、ROI位置
に相当する画素が有しているフレームNo. を調べ、CP
U52に送り返す。そこで、CPU52は決定した画像
フレームNo. をROIデータ発生器53を介して表示さ
せる(ステップ124)。
7の処理を行う。つまり、操作情報に基づいてROIの
移動を判断し(ステップ125,126)、ROIの移
動位置を判定する(ステップ127)。この求められた
新しいROI位置に対して再びステップ123,124
の処理が施される。このステップ123〜127の繰返
しにより、ROI位置の判定、画像フレームNo. の表示
が所定の微小時間毎に実施されることになる。
のフリーズ重畳像においてROIが指定されたとする。
そのROI位置が図9のように心筋重畳像の最外側の場
合、対応する画素が有している画像フレームNo. =1で
あるから、モニタ画面上の所定位置に数字で「1」枚目
が表示される。
動かしていったとする。この場合、ROIの位置は最外
側のリング状心筋領域から出ないので、「1」枚目の表
示は変らない。しかし、ROIを矢印F方向に動かして
いった場合、ROIは内側のリング状の新画像を次々と
横切って進むので、リング状領域が変わる毎に、「1」
枚目、「2」枚目、「3」枚目、…と表示が変わってい
く。
元の画像のフレームNo. 、すなわち収縮期または拡張期
における心時相(時間)を認識できる。具体的には、収
縮期および拡張期における重畳処理枚数は所定時間Δt
の設定により概略決まる。したがって、その枚数表示を
見ることによって、現在のROI位置が各周期のどの辺
に対応しているのかを容易に推定でき、診断に活かすこ
とができる。なお、ROIが心筋領域から外れて背景像
上に位置した場合、枚数を表わす数字は表示されない
か、特定のメッセージが表示される。
機能を併せて搭載することにより、重畳されたTDI像
が同一の色相を帯びている場合でも、運動の経過タイミ
ングを容易に推定・把握することができ、診断機能の豊
富化を達成することができる。また、かかる元画像のフ
レームNo. データ(すなわち、時相情報)を、重畳TD
I像の評価に活用することもできる。
する装置を例示したが、イメージメモリ再生(1ないし
複数心拍のループ再生時を含む)を行う再生装置にも前
述したDSC26および重量制御器31を同様に組み込
んで、前述した各種のモード(パターン)で重畳表示さ
せることができる。
動に対応して収縮・拡張する血管壁であってもよい。
て、上述の重畳処理の回路に、従来から知られている組
織ドプライメージングのリアルタイムな処理回路を併設
してもよい。
で心筋などの運動の時間的変化を表示でき、過去から現
在までの運動の様子がより明確に表わされるとともに、
組織としての、例えば心筋の内膜面または外膜面の相互
間の領域は速度情報自体を表示することができる。した
がって、従来のような組織ドプライメージング装置によ
るリアルタイム画像を目視する手法や、Bモード上の輪
郭トレースと色付け処理との組み合わせによる画像を観
察する手法に比べて、器官の機能低下や異常部位を容易
かつ簡単に識別することができ、診断の信頼性と患者ス
ループットとを向上させ、また操作者の手間を軽減する
ことができる。また、組織の輪郭トレースを必要として
いないから、信号処理の複雑化を招くこともなく、比較
的簡単な回路構成で容易に実施できる。
断装置のブロック図。
畳状態を模式的に表す図。
図。
の模式的な説明図。
部分ブロック図。
フローチャート。
ムNo. の表示状態を説明する図。
Claims (14)
- 【請求項1】 超音波信号を被検体の断面に沿ってスキ
ャンし、この被検体からの反射超音波信号に応じた電気
量のエコー信号を得る送受信手段と、前記エコー信号か
ら前記被検体内の運動する組織に因るドプラ信号を抽出
する抽出手段と、前記ドプラ信号を周波数解析して前記
組織の運動に関する前記断面上の二次元画像データをフ
レーム毎に演算する演算手段とを備えた超音波ドプラ診
断装置において、 前記演算手段により経時的に演算される前記二次元画像
データの内の新旧の複数フレームの二次元画像データを
重畳する重畳手段と、この重畳手段により重畳された二
次元画像データを前記組織の運動状態に応じたカラー処
理に付して表示する表示手段とを備えたことを特徴とす
る超音波ドプラ診断装置。 - 【請求項2】 前記被検体の組織の運動に依存した基準
信号を収集する信号収集手段を備える一方、 前記重畳手段は、前記基準信号に同期した重畳処理を実
行させる指令手段を備える請求項1記載の超音波ドプラ
診断装置。 - 【請求項3】 前記組織は前記被検体の心筋であり、前
記基準信号はその心筋の心電図波形の一部を形成する波
形ピーク信号である請求項2記載の超音波ドプラ診断装
置。 - 【請求項4】 前記指令手段は、前記心筋の収縮運動又
は拡張運動の少なくとも一方の運動を前記波形ピーク信
号に同期した一定時間毎に重畳処理を実行させる手段で
ある請求項3記載の超音波ドプラ診断装置。 - 【請求項5】 前記重畳手段は、前記複数フレームの二
次元画像データの新旧の任意の一方を他方よりも優先し
て重畳処理可能なデータ重畳処理手段を備える請求項1
記載の超音波ドプラ診断装置。 - 【請求項6】 前記データ重畳処理手段は、前記新旧の
2つの二次元画像データに別々に変更可能な重み付け係
数を画素毎に乗じて重み付けを行う重み付け回路を有す
る請求項5記載の超音波ドプラ診断装置。 - 【請求項7】 前記2つの重み付け係数は1と0又は0
と1である請求項6記載の超音波ドプラ診断装置。 - 【請求項8】 前記重畳手段は、前記組織の断面形状お
よび運動方向の特徴に基づいて前記重畳処理に対する複
数の重畳モードを予め記憶している記憶手段と、前記複
数の重畳モードの中から所望のモードを選択する選択手
段とを備える請求項2記載の超音波ドプラ診断装置。 - 【請求項9】 前記複数の重畳モードは、前記複数フレ
ームの二次元画像データの内の新旧いずれのフレームを
優先させるかに拠り分類された重畳モードである請求項
8記載の超音波ドプラ診断装置。 - 【請求項10】 前記組織は前記被検体の心筋であり、
前記複数の重畳モードは前記心筋の収縮期の内膜優先の
第1の重畳モード、収縮期の外膜優先の第2の重畳モー
ド、拡張期の外膜優先の第3の重畳モード、拡張期の内
膜優先の第4の重畳モードである請求項9記載の超音波
ドプラ診断装置。 - 【請求項11】 前記記憶手段は、前記第1〜第4の重
畳モードを前記心筋の収縮期から拡張期に至る1心周期
に亘って組み合された複数の組合せパターンとして記憶
している手段である請求項10記載の超音波ドプラ診断
装置。 - 【請求項12】 前記重畳手段は前記新旧の複数フレー
ムの時相情報を画素毎に取り込んで重畳処理を行う手段
であり、 前記表示手段により表示される画像上にROIを移動可
能に設定するROI設定手段と、前記ROIを前記画像
上で移動させたときにROI位置の画素を提供している
画像フレームの時相情報を求める時相情報演算手段とを
備えた請求項1記載の超音波ドプラ診断装置。 - 【請求項13】 前記時相情報は前記重畳手段により重
畳される前記二次元画像データのフレームの経時的順番
を表わす番号であり、前記表示手段はその番号を前記重
畳された二次元画像データと共に表示する手段である請
求項12記載の超音波ドプラ診断装置。 - 【請求項14】 被検体の断面に沿った超音波信号のス
キャンに基づいて当該被検体からの反射超音波信号に応
じた電気量のエコー信号を収集し、前記エコー信号から
前記被検体内の運動する組織に因るドプラ信号を抽出
し、前記ドプラ信号を周波数解析して前記組織の運動に
関する前記断面上の二次元画像データをフレーム毎に演
算する超音波ドプラ診断の方法において、 前記演算により経時的に演算される前記二次元画像デー
タの内の新旧の複数フレームの二次元画像データを重畳
し、この重畳された二次元画像データを前記組織の運動
状態に応じたカラー処理に付して表示することを特徴と
する超音波ドプラ診断の方法。
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