JP3253409B2 - 超音波ドプラ診断装置 - Google Patents

超音波ドプラ診断装置

Info

Publication number
JP3253409B2
JP3253409B2 JP7444893A JP7444893A JP3253409B2 JP 3253409 B2 JP3253409 B2 JP 3253409B2 JP 7444893 A JP7444893 A JP 7444893A JP 7444893 A JP7444893 A JP 7444893A JP 3253409 B2 JP3253409 B2 JP 3253409B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
calculation
speed
diagnostic apparatus
ultrasonic doppler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7444893A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06285065A (ja
Inventor
昭洋 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP7444893A priority Critical patent/JP3253409B2/ja
Priority to US08/130,834 priority patent/US5622174A/en
Publication of JPH06285065A publication Critical patent/JPH06285065A/ja
Priority to US08/585,997 priority patent/US5669387A/en
Priority to US08/583,603 priority patent/US5673700A/en
Priority to US08/583,501 priority patent/US5701897A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3253409B2 publication Critical patent/JP3253409B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、心筋梗塞、狭心症な
どの虚血性心疾患、肥大型心筋症などの左室拡張障害、
WPW症候群などの刺激伝導系の異常などを有効に診断
できる超音波ドプラ診断装置に係り、とくに、超音波ド
プラ法を用いて心筋(心臓壁)や血管壁などの運動部位
の運動速度を複数フレームにわたって検出し、その運動
速度に基づいて診断部位の運動の特徴量を演算し、その
演算結果を時間方向に対応させて表示できる超音波ドプ
ラ診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、心臓や血管の機能を定量的に評価
することは、心臓病の診断にとって必須となっており、
各種の診断方法が試みられている。
【0003】この内、超音波による診断においては、例
えば心臓左室のリアルタイムのBモード断層像を観察す
ることで行われることが多かった(左室は心臓の機能評
価の中心になる)。虚血性心疾患、左室拡張障害、刺激
伝導系の異常など、病状がかなり進んで重度の場合、こ
の観察でも、ある程度の診断が可能ではある。
【0004】また、近年、より高度な、専門化された診
断法もいくつか提案されている。例えば、虚血性心疾患
の診断に専門の左室壁運動解析法がある。この解析法
は、左室の収縮期と拡張期における心筋の厚みの変化を
測定して、厚みの変化が少ない部位を「収縮能が低下し
た部位」、即ち「虚血部位」と診断するものである。こ
の解析のアルゴリズムには種々の方式が考えられてお
り、そのいずれにおいても、Bモード断層像を用いて、
収縮末期及び拡張末期における左室心内膜又は心外膜の
トレースを行って、そのトレース情報を用いて測定して
いる。
【0005】また、心筋梗塞を診断する方法として、ス
トレスエコー法も知られている。この診断方法は、運
動、薬物、電気刺激などにより心臓に負荷を与え、この
負荷の前後における心臓の超音波断層像(Bモード像)
を夫々録画しておく。そして、負荷をかける前と後の画
像を一つのモニタに並列に表示し、心臓の収縮期と拡張
期における心筋の厚みの変化(心筋は通常、収縮期に厚
くなる)を比較し、梗塞部位を検出するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た各種の診断方法には、以下のように種々の不都合があ
った。
【0007】まず、Bモード断層像を目視・観察する診
断の場合、モニタ画面は単にリアルタイム像を表示して
いるだけであるから、器官の機能低下の判定や異常組織
の識別が難しく、虚血性心疾患における局所的な収縮能
低下部位、左室拡張障害、及び刺激伝導系の異常壁運動
の位置と広がりなどの詳細な情報を得ることは、相当に
熟練を積んだ医師であっても実際上、困難であった。
【0008】また、左室壁運動解析法は虚血性心疾患に
専門の診断法であり、汎用性に乏しい。
【0009】ましてや、前述した左室拡張障害の客観的
診断、及び、刺激伝導系の異常壁運動の位置と広がりの
検出についても、超音波診断装置を用いた有用且つ簡便
な診断法は未だ確立されていない。
【0010】この発明は、上述した従来の診断法の不都
合に鑑みてなされたもので、表示画面を観察するだけで
診断部位の器官の運動状態を容易に把握でき、その器官
の機能低下や異常を定量的、高精度且つ迅速に評価可能
な超音波ドプラ診断装置を提供することを目的とする。
また、虚血性心疾患のみならず、正常部位に対して異常
部位の運動速度が異なる症例(WPWなど)等、心筋や
血管壁などの収縮中心を持つ運動部位の診断に幅広く適
用可能な超音波ドプラ診断装置を提供することを目的と
する。さらに、診断のために心臓に負荷を与える必要も
なく、患者に不快感を与えず診断可能な超音波ドプラ診
断装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
め、この発明に係る超音波ドプラ診断装置にあっては、
心筋や血管壁などの運動する器官を含む診断領域を超音
波ビームでフレーム毎に繰り返し走査して超音波エコー
信号を得る走査手段と、この超音波エコー信号に基づい
て上記診断部位の断層像とカラー血流像とを重畳表示す
る画像表示手段とを備え、さらに、上記超音波エコー信
号に基づいて上記器官の運動速度を各フレームのサンプ
ルボリューム毎に演算する速度演算手段と、上記断層像
上で任意の基準座標点を設定可能な座標設定手段と、上
記各フレームの断層像上で上記基準座標点から放射状に
延びるラスタに準じた演算領域を設定する領域設定手段
と、上記速度演算手段により演算された各フレームの運
動速度に基づいて上記器官の運動の特徴量を上記演算領
域毎に演算する特徴量演算手段と、この特徴量演算手段
により演算された各フレームの特徴量を上記演算領域の
放射状配置の位置をパラメータとした一次元画像データ
に座標変換する座標変換手段と、この座標変換手段によ
り変換された画像データをモニタ上の時間軸に対応させ
て逐次表示する特徴量表示手段とを備えたことを主要部
とする。
【0012】
【作用】心臓の短軸断層象のエコー信号や心筋などの運
動器官によってドプラ偏移を受けた超音波エコー信号が
得られ、これらのエコー信号に基づき診断部位の断層像
とカラー血流像とが重畳表示される。さらに、超音波エ
コー信号のドプラ偏移に基づいて上記器官の運動速度が
各フレームのサンプルボリューム毎に演算される。一
方、断層像上で任意の基準座標点が設定されると、各フ
レームの断層像上で基準座標点から放射状に延びるラス
タに準じた演算領域(例えば放射状に延びるラスタの所
定範囲、そのラスタの複数本が集まって形成される放射
状の所定領域)が設定される。各フレームのサンプルボ
リュームの運動速度に基づいて器官の運動の特徴量(平
均速度、最大速度、最小速度、速度分散、加速度など)
が演算領域毎に演算され、この演算された各フレームの
特徴量が演算領域の放射状配置の位置をパラメータとし
た一次元画像データに座標変換される(このとき、速度
の大きさは輝度変調によって表され、方向は色調の違い
によって表されることが望ましい)。この変換画像デー
タは、モニタ上の時間軸に対応させて逐次表示される。
【0013】この結果、モニタ画面上では例えば、横軸
に時間軸(フレーム方向)、縦軸に演算領域、すなわち
診断対象の各部の、基準座標点周りの位置(角度)、及
び運動の特徴量(例えばラスタ上の平均速度)の方向が
色の変化(基準座標点に向かう赤、その反対に基準座標
点から半径方向に向かう青)、及びその特徴量の大きさ
が輝度の変化で表現される。横軸が時間軸となってお
り、同時刻の情報が縦軸方向に直線的に配列されるの
で、各部の運動情報の時相差を容易に目視・識別でき
る。また、例えば心筋の同時刻における外膜と内膜の厚
み変化の様子も容易にかつ迅速に判断できる。
【0014】
【実施例】図1〜図8に基づき第1実施例を説明する。
この第1実施例は、超音波ドプラ法を用いて心筋(心臓
壁)や頸動脈のCFM(カラーフローマッピング)画像
を得る場合に適用したものである。
【0015】図1には、超音波ドプラ診断装置のブロッ
ク構成を示す。図に示すように、この超音波ドプラ診断
装置10は、被検者との間で超音波信号の送受信を担う
超音波プローブ11と、この超音波プローブ11を駆動
し且つ超音波プローブ11の受信信号を処理する装置本
体12と、この装置本体12に接続され且つ心電情報を
検出するECG(心電計)13と、装置本体12に接続
され且つオペレータからの指示情報を装置本体に出力可
能な操作パネル14とを備える。
【0016】装置本体12は、その扱う信号経路の種別
に拠り超音波プローブ系統、ECG系統及び操作パネル
系統に大別することができる。超音波プローブ系統とし
ては、超音波プローブ11に接続された超音波送受信部
15を備え、この超音波送受信部15の出力側に配置さ
れたBモード用DSC(デジタルスキャンコンバータ)
部16、メモリ合成部18及び表示器19を備える一
方、同じく超音波プローブ11に接続された、カラーフ
ローマッピング(CFM)のための位相検波部20、フ
ィルタ部21、周波数解析部22、ベクトル演算部2
3、CFM用DSC部24、速度データ処理部26を備
えている。また、ECG系統としては、ECG13に接
続されたECG用アンプ40を備え、このアンプ40の
出力側に接続されたトリガ信号発生器41及び参照デー
タメモリ42を備える。さらに、操作パネル系統として
は、操作パネル14からの操作情報を入力するCPU
(中央処理装置)43と、このCPU43の管理下に置
かれるタイミング信号発生器44とを備える。なお、C
PU43は、オペレータが操作パネル14を介して指令
したROI(関心領域)の設定信号や制御信号を必要な
各構成に供給できるようになっている。
【0017】超音波プローブ11は、短冊状の複数の圧
電振動子を配列させたトランスデューサを内臓してい
る。各圧電振動子は、超音波送受信部15からの駆動信
号によって励振できる。各駆動信号の遅延時間を制御す
ることにより、スキャン方向を変更してセクタ電子走査
可能になっている。超音波送受信部15の遅延時間パタ
ーンは、後述するタイミング信号発生器44から送られ
てくる基準信号を基準時として、CPU43により制御
される。超音波送受信部15は、スキャン方向に対応し
て遅延時間パターンが制御された駆動電圧信号を超音波
プローブ11に出力する。この駆動電圧信号を受けた超
音波プローブ11は、そのトランスデューサにおいて電
圧信号を超音波信号に変換する。この変換された超音波
信号は、被検者の器官に向けて送波される。この送波さ
れた超音波信号は、心臓を含む各組織で反射され、再び
超音波プローブ11に戻ってくる。そこで、プローブ1
1内のトランスデューサでは反射超音波信号が再び電圧
信号(エコー信号)に変換され、そのエコー信号は超音
波送受信部15に出力される。
【0018】上記超音波送受信部15の信号処理回路
は、送信時と同様に、入力したエコー信号に遅延をかけ
て整相加算し、スキャン方向に超音波ビームを絞ったと
等価なエコービーム信号を生成する。この整相加算され
たエコービーム信号は、検波された後、Bモード用DS
C部16に出力される。このDSC部16は超音波走査
のエコーデータを標準テレビ走査のデータに変換し、メ
モリ合成部18に出力する。
【0019】一方、超音波送受信部15で処理されたエ
コー信号は、位相検波部20にも出力される。位相検波
部20はミキサとローパスフィルタを備える。心筋のよ
うな運動をしている部位で反射したエコー信号は、ドプ
ラ効果によって、その周波数にドプラ偏移(ドプラ周波
数)を受けている。位相検波部20はそのドプラ周波数
について位相検波を行い、低周波数のドプラ信号のみを
フィルタ部21に出力する。
【0020】フィルタ部21は、運動速度の大きさが
「心筋<弁<血流」の関係にあることを利用して、位相
検波されたドプラ信号から、心臓壁以外の弁運動、血流
などの不要なドプラ成分を除去し、超音波ビーム方向の
心筋のドプラ信号を効率良く検出する。この場合、フィ
ルタ部21はローパスフィルタとして機能する。
【0021】上記フィルタ部は既に実用化されている、
血流情報を得るためのカラードプラ断層装置にも搭載さ
れているものである。この血流情報を得るカラードプラ
断層装置の場合には、血流と心臓壁、弁運動とのドプラ
信号が混在した信号に対してハイパスフィルタとして機
能させ、血流以外のドプラ信号を除去している。このた
め、フィルタ部は装置の目的に応じてローパスフィルタ
とハイパスフィルタとを切換可能にすることで汎用性を
高めることができる。
【0022】フィルタ部21でフィルタリングされたド
プラ信号は、次段の周波数解析部22に出力される。周
波数解析部22は、超音波ドプラ血流計測で用いられて
いる血流信号(ドプラ信号)の代表的な周波数分析法で
ある、FFT法及び自己相関法を応用するものであり、
各フレーム(1断面)の個々のサンプルボリュームにお
ける観測時間(時間窓)内での平均速度や最大速度を演
算する。具体的には、例えば、FFT法又は自己相関法
を用いてスキャン各点の平均ドプラ周波数(即ち、その
点での観測対象の運動の平均速度)や分散値(ドプラス
ペクトラムの乱れ度)を、さらにはFFT法を用いてド
プラ周波数の最大値(即ち、その点での観測対象の運動
の最大速度)等をリアルタイムで演算する。このドプラ
周波数の解析結果はカラードプラ情報として次段のベク
トル演算部23に出力される。
【0023】ベクトル演算部23は、心筋などの運動の
絶対速度(ここでは、物体の運動方向の速度Vそれ自体
を言い、2次元の座標系におけるベクトル量(大きさ及
び方向を有する))を推定演算するものである。
【0024】超音波ドプラ法により直接検出される移動
物体の速度は、ビームと物体の移動方向とのなす角度を
θとしたとき、超音波ビーム方向の速度成分「V・cos
θ」である。しかし、実際に得たい速度は、絶対速度V
である。この絶対速度ベクトルの推定方式には、(i)
移動物体の目標位置に向けて、開口位置及び入射角
の異なる2方向から超音波ビームを個別に照射し、各々
のビーム照射で得られるドプラ偏移周波数に基づいて推
定する方式、(ii) 開口は同一であって照射方向が
僅かに異なる2方向の超音波ビームのドプラ偏移周波数
(動径成分)からビームに直角の方向の成分(接線成
分)を求め、係る絶対速度ベクトルを推定する方式な
ど、種々のものがある。これらの推定方式は超音波ドプ
ラ血流計測装置に用いられているが、心筋及び血管壁の
運動速度ベクトルの推定にも適用できる。
【0025】以上のようにして絶対速度Vを演算できる
ことから、超音波送受信部15は、上述した2方向から
の超音波ビームの送受信に対応すべく遅延及び開口制御
を行うようになっている。
【0026】ベクトル演算部23において、各サンプル
ボリューム毎に演算された絶対速度ベクトルVのデータ
は、次段のCFM用DSC部24に出力される。CFM
用DSC部24は、走査方式変換用のDSC24aと速
度データをカラー化するためにルックアップ用テーブル
を備えたカラー回路24bとを備えている。このため、
ベクトル演算部23にて演算されたサンプルボリューム
毎の2次元の絶対速度ベクトルは、DSC24aで超音
波走査信号が標準テレビ走査信号に変換されると共に、
カラー回路24bでカラー表示用データに変換され、そ
の変換信号が前記メモリ合成部18に出力される。カラ
ー回路24bでは、従来周知のように超音波ビームに近
づく運動を赤、超音波ビームから遠ざかる運動を青で示
す色付けがなされる。
【0027】速度データ処理部26は、前記CPU43
からの指令に呼応して後述する処理を適宜実施するコン
ピュータを備えており、DSC24aのフレームメモリ
の記憶データを流用して本発明の趣旨に沿った画像デー
タに加工し、メモリ合成部18に出力する。この速度デ
ータ処理部26は、後述する座標変換時に使用する画面
表示用メモリ26aを有している。
【0028】一方、前述したECG13は被検者の各心
時相の心電図情報を検出するようになっている。この検
出信号は、ECG用アンプ40を経てトリガ信号発生器
41及び参照データメモリ42に各々出力される。この
内、参照データメモリ42は各心時相における心電図情
報を記憶しておき、必要に応じて必要な情報をメモリ合
成部18に供給する。トリガ信号発生器41は、各心時
相のタイミング情報を前記タイミング信号発生器44に
知らせるようになっている。タイミング信号発生器44
は、通常、操作パネル14からの指示に応じて超音波送
受信部15における遅延時間パターンを制御するCPU
43のコントロール下にあるが、トリガ信号発生器41
から各心時相のタイミングが告知されると、超音波送受
信部15に対して超音波送受のための基準信号を発振す
る。
【0029】上述したようにメモリ合成部18には、B
モード用DSC部18から出力されたBモード画像信
号、CFM用DSC部25から出力されたCFM(カラ
ードプラ断層)のカラー画像信号、速度データ処理部2
6から運動の特徴量の時間変化表示用データ、さらには
必要に応じて前記参照データメモリ42からの心電図情
報が入力するようになっている。メモリ合成部18で
は、それらの入力信号データが適宜重畳され、また並列
に並べられて表示器19に出力される。表示器19はこ
こではCRTで成る。
【0030】続いて、図2〜図8に基づいて、速度デー
タ処理部26の処理を説明する。速度データ処理部26
は、例えば心筋のCFM画像を得ている状態においてC
PU43からの制御信号の入力に応じて起動し、図2の
処理を開始する。
【0031】図2ステップ50では、CFM像を重畳さ
せた心臓短軸像(Bモード像)上において、図3に示す
如く、オペレータが例えば操作パネル14のトラックボ
ールなどを使ってカーソルを移動し、最終的に指定され
たカーソル位置をマニュアル設定に基づく基準座標点O
(X0 ,Y0 )として設定する。これにより、通常、画
面上の心筋の重心と思われる位置が基準座標点Oとして
設定される。
【0032】なお、この基準座標点Oは画面上の座標
値、深さ、方位方向距離をキーボードより数値入力する
ことにより設定してもよい。
【0033】次いでステップ51では、上述した基準座
標点Oに基づいたROI(関心領域)が設定される。つ
まり、速度データ処理部26は、図4に示すように、基
準座標点Oを中心として半径rなる円形のROIを設定
する。このときの半径rの値は、操作パネル14上のト
ラックボール、キーボードなどによりオペレータが自由
に設定できる。
【0034】次いでステップ52では、基準座標点O
(X0 ,Y0 )を中心として、この中心点から0度〜3
60度まで間を、任意の角度θ毎に分けられた、等間隔
な放射状に延びるラスタ1,2,…,nが画像上に設定
される。ここでのラスタ1,…,nの分割数、即ち角度
θは速度データ処理時にオペレータが随時指定してもよ
いし、また速度データ処理部26のプログラム内に固定
データとして予め持っていてもよい。
【0035】次いでステップ53に移行し、上述した放
射状のラスタ1(…,n)上の心筋の絶対速度データを
DSC24aから読み込んで、心筋の絶対速度の平均値
(例えば単純加算平均)、最大値、最小値、中央値など
の速度情報(運動の特徴量)をラスタ1,…,n毎に演
算する(図5参照)。ここでの演算は、各ラスタ1
(…,n)について始点である基準座標点O(X0 ,Y
0 )からROIで指定される終点までの直線範囲(演算
領域)のみで実行され、無駄な演算を行わないようにな
っている。
【0036】次いでステップ54では、上述した演算結
果が画面表示用メモリ26aに書き込まれる。この演算
結果は心筋の絶対速度の加算平均などの値であり、基準
座標点O(X0 ,Y0 )を中心とする円周状の部位の値
である。図6には配列nを有する1次元の画面表示用メ
モリ26aを模式的に示す。各ラスタ1(…,n)毎に
演算した結果が、画面表示用メモリ26aに変換され
る。これにより、円周状情報としての演算結果(平均値
など)が直線的なデータ列に座標変換される。
【0037】次いでステップ55では、変換されたデー
タ列が速度の大きさに応じて輝度変調される。この輝度
情報に変換する手法は、(i):速度の大きさ(絶対
値)のみを変換する手法、及び(ii):運動の方向と
速度の大きさを変換する手法に分けられる。(i)の手
法としては、(ia):単色を用いて速度の大きさに応
じて輝度を変える、及び(ib):速度の大きさに応じ
て色を変える、手法がある。(ii)の手法としては、
図7に示す如く、運動の方向を色で表し(超音波ビーム
に近づく運動を赤、超音波ビームから遠ざかる運動を
青、又は、心筋の場合は収縮運動を赤、拡張運動を青)
且つその大きさを輝度で表す手法がある。
【0038】なお、この輝度変調は、ステップ54に係
る各ラスタの座標変換(メモリ書込み)を実行しなが
ら、並行して行うようにしてもよい。
【0039】さらにステップ56では、画面表示メモリ
26aに書き込まれた画像データが、メモリ合成部18
を介して表示器19に送られ、リアルタイム表示され
る。従来からの計測方法としてMモード法があるが、こ
れは、Mモードマーカー上のフレーム毎(時間方向)の
輝度変化を画面上の横方向にスイープさせてリアルタイ
ムで表示する。この実施例の表示は図8に示す如く、M
モード表示方法と同様にフレーム毎(時間方向)にリア
ルタイムに画面上をスイープし、基準座標点O(X0
0 )を中心に放射状に演算した運動の特徴量(平均値
など)の輝度変調データを縦軸にとって表わす。図8に
おいて、符号(1)は心筋などの測定器官の運動方向と
運動速度の大きさに対する色及び輝度を示すバー、符号
(2)はECG表示に係る曲線(ECGレベル及び画面
上の位置は変更可能)、符号(3)はfn番目のフレー
ムからfn+m番目のフレームが横軸方向にリアルタイ
ムにスイープされるこを示す記号列(オペレータが見る
画面には実際には表示されない)、符号(4)は基準座
標点O(X0 ,Y0 )を中心に設定された放射状ラスタ
の位置又は角度を示すアノテーション、である。
【0040】この後、速度データ処理部26の処理はス
テップ53に戻され、上述した処理がリアルタイムに繰
り返される。
【0041】このように、オペレータが任意に設定した
基準座標点O(X0 ,Y0 )を中心にした放射状ラスタ
1,…,nに沿って、サンプルボリューム毎の心筋各部
の運動の特徴量(例えば平均速度)が演算される。そし
て、その円周状の特徴量情報のデータが直線的なデータ
列に変換されるとともに、輝度変調される。この輝度変
調された直線的なデータ列は、画面上で横軸(時間軸)
方向にリアルタイムでスイープされる。この結果、例え
ば図8に示す画面が得られる。同図から分かるように、
ある時刻における心筋各部(即ち放射状ラスタの位置)
の速度がどのようになっているかが一目瞭然となる。例
えば、ある特定の部位(画面縦軸方向のある特定の位
置)の速度が他の部位のそれよりも小さいことなどを容
易に観察できる。
【0042】以下に、上記実施例の構成を一部変更し
た、この発明の第2実施例〜第11実施例を図9〜図2
0に基づき説明する。
【0043】第2実施例を図9により説明する。この実
施例は、基準座標点Oの設定手法の別の例に係り、速度
データ処理部26は図2記載の一連の処理を実行すると
き、そのステップ50で以下のように処理する。つま
り、表示されている画像に対して操作パネル14のトラ
ックボールにより、心筋などの器官の辺縁に数点の座標
点P1…を設定し、それらの座標点P1…を頂点とする
多角形の重心を演算し、その重心位置を前記基準座標点
O(X0 ,Y0 )に指定する。この重心の位置(X0
0 )は、例えば以下の式から演算により求めることが
できる。
【0044】
【数1】
【数2】 ただし、上記式中、mは入力した輪郭点列の個数、
i ,Yi は基準輪郭点列の座標(i=1,2,…,
m)、Xm+1 =X1 ,Ym+1 =Y1 、である。また、S
は輪郭点を頂点とする多角形の面積であり、次式で与え
られる。
【0045】
【数3】
【0046】第3実施例を図10により説明する。この
実施例は、ROIの設定手法の別の例に係り、速度デー
タ処理部26は図2記載の一連の処理を実行するとき、
そのステップ51で以下のように処理する。例えば、ト
ラックボールにより、任意座標点Pを含み且つ心筋内
膜を囲む任意形の軌跡を描き、これを指定ROIとする
ものである。
【0047】第4実施例を図11により説明する。この
実施例は運動の特徴量の演算手法に対する別の例に係
り、速度データ処理部26は図2記載の一連の処理を実
行するとき、そのステップ53で以下のように処理す
る。即ち、心臓短軸像において、基準座標点O(X0
0 )を中心にした放射状ラスタ毎に内膜位置と外膜位
置を例えば所定しきい値で白黒画像値を弁別して検出
し、この内膜位置及び外膜位置のみ、絶対速度の平均
値、最大値、最小値、中央値などを演算し、運動の適宜
な特徴量(平均値など)を求める。このとき、内膜位置
及び外膜位置以外の部位についは演算を省略する。これ
により、処理速度が早くなる。
【0048】さらに、第5実施例を図12により説明す
る。この実施例は、同じく運動の特徴量の演算手法に対
する別の例に係り、速度データ処理部26は図2記載の
一連の処理を実行するとき、そのステップ53で以下の
ように処理する。即ち、基準座標点O(X0 ,Y0 )を
中心にした放射状ラスタ毎に速度情報の平均値、最大
値、最小値、中央値などを演算し、さらに、予め設定し
た複数本の隣接ラスタ同士を1グループとし、そのグル
ープ毎に特徴量(速度の平均値、最大値、最小値、又は
中央値)の代表値を決める。この代表値は結局、図12
に示すように、放射状の演算範囲1,2…を代表する特
徴量となる。そこで、前述した第1実施例と同様に座標
変換及び輝度変調する。これにより、基準座標点O(X
0 ,Y0 )を中心とする厚みのある円周状部位を所定数
のブロックに分け、ブロック相互の運動状況を視覚的に
把握できる。
【0049】さらに、第6実施例を図13により説明す
る。この実施例は、同じく特徴量の演算手法に対する別
の例に係り、速度データ処理部26は図2記載の一連の
処理を実行するとき、そのステップ53で以下のように
処理する。即ち、心臓短軸像において、基準座標点O
(X0 ,Y0 )を中心にした放射状ラスタ毎に内膜位置
と外膜位置を例えば所定しきい値処理で個々に検出し、
この内膜位置及び外膜位置に対してのみ、絶対速度の平
均値、最大値、最小値、又は中央値などを演算し、速度
の適宜な特徴量(平均値など)を内膜位置及び外膜位置
夫々について求める。このとき、内膜位置及び外膜位置
以外の部位についは演算が省略される。さらに、所定の
複数本の隣接ラスタ同士を1グループとし、そのグルー
プ毎且つ内膜、外膜位置毎に特徴量に対する代表値を決
める。このラスタグループ各々の代表値が、第1実施例
と同様に座標変換及び輝度変調される。これにより、演
算速度も早く、基準座標点O(X0 ,Y0 )を中心とす
る円周状部位を所定数に分けた複数ブロックの、ブロッ
ク相互間の運動状況を視覚的に容易に把握できる。
【0050】さらに、第7、第8実施例を図14、図1
5に基づき説明する。これらの実施例は、図2ステップ
56の表示指令、速度データ演算部26、及びメモリ合
成部18の処理に拠って達成できるものである。この
内、第7実施例に係る図14記載の表示例は、Bモード
断層像及び/又はCFM像と、前述した図8記載の特徴
量の時間変化像とを同時に表示するようにしたものであ
る。また第8実施例に係る図15記載の表示例は、速度
データ処理部26において、前述したカラーの輝度変調
の代わりに白黒の輝度変調を行い、特徴量の時間変化像
をグレイスケール表示(白黒の輝度変調像)するように
したものである。このとき、図示のように、Bモード断
層像及び/又はCFM像と同時表示することもできる。
【0051】このように、虚血性心疾患や心筋症などの
心筋収縮・拡張時の正常部位と異常部位の時相差や、心
臓内膜と外膜の変位や速度差を容易に判断でき、従来に
ない有効な診断装置となる。また、この実施例に係る診
断は頸動脈やその他の動きのある器官に対しても同様に
有効で、広範囲の症例に適用される。さらに、心臓に電
気刺激や運動負荷を与える必要もないから、患者の不快
感も排除される。
【0052】さらに、上述した考え方をさらに展開させ
た実施例を以下の第9〜第11実施例に基づいて説明す
る。
【0053】第9実施例を図16、図17に基づいて説
明する。この実施例は表示方法をより改善したものであ
る。前述した如く、基準座標点を中心として設定される
放射状の各部位(放射状のラスタ又はこのラスタによっ
て決まる放射状のブロック:図16(a)では部位数=
4:〜の4つを例示)が設定され、この各部位毎の
運動の特徴量が同図(b)のように得られる。そこで、
速度データ処理部26は、これらの特徴量を3次元のワ
イヤフレーム表示可能なデータにリアルタイムで形成
し、この画像データを表示器19に送る。これにより、
表示器19には図17に示すように3次元のワイヤフレ
ーム表示の画像(図中、奥行き方向は各部位の位置を示
す)が得られる。したがって、このワイヤフレーム表示
の画像によって運動状態を視覚的に理解し易くなる。
【0054】第10実施例を図18、図19に基づいて
説明する。この実施例は上述してきた特徴量として運動
速度自体に係る量のほか、速度ベクトルの分散も合わせ
て考慮したものである。心臓の運動は図18(a)に示
すように各時相において同時に収縮又は拡張を繰り返す
だけでなく、ときとして、ある時相で同図(b)に示す
ように、特定の部位の運動が全体運動に逆行するなど、
複雑な運動が生じて運動速度ベクトルが乱れる。そこ
で、速度データ処理部26は、平均速度などの特徴量を
演算してカラー付けするほか、運動速度ベクトルの分散
を各部位毎に演算し、別のカラー付け(例えば黄色は緑
色)を行い、それらの画像データを表示器19に表示さ
せる(図19参照)。これにより、例えば分散の大きい
放射状の部位は、黄色や緑色の色調の程度が大きい赤や
青のカラーにより、平均速度などと共に表示される。こ
の結果、一つの表示画面で多くの運動情報を得ることが
でき、優れた診断装置になる。
【0055】さらに、第11実施例を図20に基づいて
説明する。この実施例は運動の特徴量として各放射状の
部位の運動の加速度を考慮したものである。速度データ
処理部26は、心臓短軸像上で各部位(放射状のラスタ
の部位又は放射状のブロックの部位)の運動の平均速度
を演算し、その各部位の平均速度を1フレーム又は数フ
レーム前の平均速度(それらの速度はメモリに記憶して
おき、処理し終わると順次更新する)との間の速度差
(運動の加速度)を部位毎に求める。この加速度は、こ
の実施例における特徴量であり、例えば図2記載のフロ
ーチャートのステップ53に相当するステップで演算さ
れる。この加速度は、例えば上述した平均速度などを特
徴量とした場合と同様に白黒又は所定色の色付けに対し
て輝度変調される。この結果、例えば図20に示す2次
元表示画面が得られ、同図において、横軸が時間、縦軸
が放射状の演算部位、加速度の大小が輝度の高低として
表示される。
【0056】これにより、例えば、器官が正常の場合は
その2次元変調画像全体に輝度が低く、局所的に加速度
が大きい部分は無いが、異常部位がある場合、その部位
は局所的に輝度が高くなって表示される。したがって、
加速度を、器官の運動状態を表す特徴量として使うこと
ができ、特徴量の選択の幅が拡がるから、器官の運動を
多角的に捕らえ、総合的な診断が下し易くなる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による
と、基準座標点や放射状の演算範囲を任意に且つ自由な
形状で、手動又は自動設定でき、運動の特徴量も平均速
度、最大速度、最小速度、分散、加速度などの適宜な量
を選択でき、しかも運動の特徴量を数秒間(数フレーム
間)、画面横軸(時間軸)方向にリアルタイムにスイー
プして、また大きさ、方向共に適宜表示できることか
ら、心筋などの器官の動きの変化や時相差などを画面直
視により相互に容易に比較できる。このため、虚血性心
疾患や心筋症などの心筋収縮・心筋拡張時の正常部位と
異常部位の時相差や、心臓内膜と外膜の変位や速度差を
容易に診断できる。また、頸動脈やその他の動きのある
器官に対しても幅広く有効な診断ができる。さらに数フ
レーム分の情報を直視できるため、時間方向に変化する
疾患の特徴を捕らえやすい。したがって、虚血性心疾患
における局所的な収縮機能の低下部位の検出、左室拡張
障害の客観的診断、及び刺激伝導系の異常壁運動の位置
の広がりなども高精度に且つ迅速に、しかも定量的に診
断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係る超音波ドプラ診断装置
の一例を示すブロック図。
【図2】第1実施例における速度データ処理部の処理概
要を示すフローチャート。
【図3】第1実施例における基準座標点の設定を示す説
明図。
【図4】第1実施例におけるROIの設定を示す説明
図。
【図5】第1実施例における放射状ラスタの設定を示す
説明図。
【図6】第1実施例における座標変換を示す説明図。
【図7】第1実施例における輝度変調の原理を説明する
説明図。
【図8】第1実施例における運動の特徴量の時間変化を
示す画面図。
【図9】第2実施例における基準座標点の設定を示す説
明図。
【図10】第3実施例におけるROIの設定を示す説明
図。
【図11】第4実施例における放射状ラスタに対する特
徴量演算を示す説明図。
【図12】第5実施例における放射状ブロックに対する
特徴量演算を示す説明図。
【図13】第6実施例における放射状ブロックに対する
特徴量演算を示す説明図。
【図14】第7実施例における表示例を示す画面図。
【図15】第8実施例における表示例を示す画面図。
【図16】(a)(b)は第9実施例における放射状部
位と特徴量の時間変化曲線を示す曲線図。
【図17】第9実施例に係る3次元ワイヤーフレーム表
示例を示す画面図。
【図18】(a)(b)は第10実施例における速度ベ
クトルを示すベクトル図。
【図19】第10実施例に係る速度分散を加味した表示
例の画面図。
【図20】第11実施例に係る加速度(運動の特徴量)
の時間変化の画面図。
【符号の説明】
10 超音波ドプラ診断装置 11 超音波プローブ 12 装置本体 13 ECG 14 走査パネル 15 超音波送受信部 16 Bモード用DSC部 18 メモリ合成部 19 表示器 20 位相検波部 22 周波数解析部 23 ベクトル演算部 24 CFM用DCS部 26 速度データ処理部 43 CPU
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−20158(JP,A) 特開 昭58−200737(JP,A) 特開 昭61−181449(JP,A) 特開 昭62−62268(JP,A) 特開 平2−4339(JP,A) 特開 平2−92347(JP,A) 特開 平2−193650(JP,A) 特開 平3−170133(JP,A) 特開 平3−215251(JP,A) 特開 平4−176447(JP,A) 特開 平4−208143(JP,A) 特開 平5−84246(JP,A) 特開 平5−337110(JP,A) 特開 平6−78921(JP,A) 特開 平6−114059(JP,A) 特開 平6−233767(JP,A) 国際公開91/19457(WO,A1) 三谷秀樹、栗田明,運動負荷断層心エ コー法による陳旧性心筋梗塞患者の冠動 脈病変の局在診断,日本超音波医学会第 60回研究発表会講演論文集,(社)日本 超音波医学会,1992年 4月25日,201 −202 福井雅子 他,ドブタミン負荷断層心 エコー法による虚血性心疾患患者の冠動 脈病変診断能についての検討,日本超音 波医学会第61回研究発表会講演論文集, (社)日本超音波医学会,1992年 10月 20日,179−180 内藤丈詞 他,ドブタミン負荷による 超音波心筋組織性状評価,日本超音波医 学会第61回研究発表会講演論文集, (社)日本超音波医学会,1992年 10月 20日,409−410 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 8/00

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 心筋や血管壁などの運動する器官を含む
    診断領域を超音波ビームでフレーム毎に繰り返し走査し
    て超音波エコー信号を得る走査手段と、この超音波エコ
    ー信号に基づいて上記診断部位の断層像とカラー血流像
    とを重畳表示する画像表示手段とを備えた超音波ドプラ
    診断装置において、上記超音波エコー信号に基づいて上
    記器官の運動速度を各フレームのサンプルボリューム毎
    に演算する速度演算手段と、上記断層像上で任意の基準
    座標点を設定可能な座標設定手段と、上記各フレームの
    断層像上で上記基準座標点から放射状に延びるラスタに
    準じた演算領域を設定する領域設定手段と、上記速度演
    算手段により演算された各フレームの運動速度に基づい
    て上記器官の運動の特徴量を上記演算領域毎に演算する
    特徴量演算手段と、この特徴量演算手段により演算され
    た各フレームの特徴量を上記演算領域の放射状配置の位
    置をパラメータとした一次元画像データに座標変換する
    座標変換手段と、この座標変換手段により変換された画
    像データをモニタ上の時間軸に対応させて逐次表示する
    特徴量表示手段とを備えたことを特徴とする超音波ドプ
    ラ診断装置。
  2. 【請求項2】 前記座標変換手段は、前記特徴量演算手
    段により演算された特徴量の大きさ及び方向を表す変換
    処理を行う特徴量処理手段を含む請求項1記載の超音波
    ドプラ診断装置。
  3. 【請求項3】 前記特徴量処理手段は、前記特徴量の大
    きさに応じて当該特徴量を輝度変調し且つ前記基準座標
    点に向かう速度成分とその逆方向の速度成分に異なる色
    調を付す手段である請求項2記載の超音波ドプラ診断装
    置。
  4. 【請求項4】 前記特徴量処理手段は、前記基準座標点
    に向かう速度成分とその逆方向の速度成分の絶対値をグ
    レイスケール表示又はカラー表示に対応した画像データ
    に変換する手段である請求項2記載の超音波ドプラ診断
    装置。
  5. 【請求項5】 前記特徴量処理手段は、前記走査手段の
    超音波プローブに近付く速度成分と遠ざかる速度成分に
    異なる色調を付す手段である請求項2記載の超音波ドプ
    ラ診断装置。
  6. 【請求項6】 前記特徴量処理手段は、前記走査手段の
    超音波プローブに近付く速度成分と遠ざかる速度成分の
    絶対値をグレイスケール表示又はカラー表示に対応した
    画像データに変換する手段である請求項2記載の超音波
    ドプラ診断装置。
  7. 【請求項7】 前記特徴量処理手段は、前記特徴量演算
    手段の演算結果を用いてワイヤーフレーム表示に対応し
    た画像データを形成する手段である請求項2記載の超音
    波ドプラ診断装置。
  8. 【請求項8】 前記領域演算手段が設定する演算領域
    は、前記ラスタ上の所定範囲である請求項1記載の超音
    波ドプラ診断装置。
  9. 【請求項9】 前記領域演算手段が設定する演算領域
    は、前記ラスタの複数本が集合して形成される前記基準
    座標点周りの放射状の範囲である請求項1記載の超音波
    ドプラ診断装置。
  10. 【請求項10】 前記座標設定手段は、前記任意の基準
    座標点を自動又は手動で設定可能な手段である請求項8
    又は9記載の超音波ドプラ診断装置。
  11. 【請求項11】 前記領域演算手段は、前記基準座標点
    を中心とした当該座標点の周囲の関心領域を指定する機
    構を備えた請求項10記載の超音波ドプラ診断装置。
  12. 【請求項12】 前記関心領域指定機構は任意の半径の
    円形ROIを指定する機構である請求項11記載の超音
    波ドプラ診断装置。
  13. 【請求項13】 前記円形ROIは前記基準座標点を同
    一中心点とする2つの同心円状のROIであり、前記演
    算領域は上記2つのROIによりその放射状の方向が指
    定される請求項12記載の超音波ドプラ診断装置。
  14. 【請求項14】 前記関心領域指定機構は任意の複数点
    を結んで任意形状の関心領域を指定する機構である請求
    項11記載の超音波ドプラ診断装置。
  15. 【請求項15】 前記特徴量演算手段は、前記速度演算
    手段の演算値に基づいて前記演算領域毎の平均速度、最
    大速度、又は最小速度を演算する手段である請求項1記
    載の超音波ドプラ診断装置。
  16. 【請求項16】 前記特徴量演算手段は、前記速度演算
    手段の演算値に基づいて前記演算領域毎の速度分散を加
    えた特徴量を演算する請求項1記載の超音波ドプラ診断
    装置。
  17. 【請求項17】 前記特徴量演算手段は、前記速度演算
    手段の演算値に基づいて前記演算領域毎の運動加速度を
    演算する手段である請求項1記載の超音波ドプラ診断装
    置。
JP7444893A 1992-10-02 1993-03-31 超音波ドプラ診断装置 Expired - Lifetime JP3253409B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7444893A JP3253409B2 (ja) 1993-03-31 1993-03-31 超音波ドプラ診断装置
US08/130,834 US5622174A (en) 1992-10-02 1993-10-04 Ultrasonic diagnosis apparatus and image displaying system
US08/585,997 US5669387A (en) 1992-10-02 1996-01-05 Ultrasonic diagnosis apparatus and image displaying system
US08/583,603 US5673700A (en) 1992-10-02 1996-01-05 Ultrasonic diagnosis apparatus and image displaying system
US08/583,501 US5701897A (en) 1992-10-02 1996-01-05 Ultrasonic diagnosis apparatus and image displaying system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7444893A JP3253409B2 (ja) 1993-03-31 1993-03-31 超音波ドプラ診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06285065A JPH06285065A (ja) 1994-10-11
JP3253409B2 true JP3253409B2 (ja) 2002-02-04

Family

ID=13547533

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7444893A Expired - Lifetime JP3253409B2 (ja) 1992-10-02 1993-03-31 超音波ドプラ診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3253409B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101516992B1 (ko) * 2012-05-03 2015-05-04 삼성메디슨 주식회사 초음파 이미지 표시 장치 및 방법

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NO963175D0 (no) * 1996-07-30 1996-07-30 Vingmed Sound As Analyse- og målemetode
US6352509B1 (en) * 1998-11-16 2002-03-05 Kabushiki Kaisha Toshiba Three-dimensional ultrasonic diagnosis apparatus
JP4758578B2 (ja) * 2001-09-14 2011-08-31 日立アロカメディカル株式会社 心臓壁運動評価装置
US7041061B2 (en) * 2002-07-19 2006-05-09 Cardiac Pacemakers, Inc. Method and apparatus for quantification of cardiac wall motion asynchrony
JP3872424B2 (ja) 2002-12-20 2007-01-24 アロカ株式会社 超音波診断装置
JP4503238B2 (ja) * 2003-04-17 2010-07-14 株式会社日立メディコ 生体組織の運動表示方法及び画像診断装置
JP4468677B2 (ja) 2003-05-19 2010-05-26 オリンパス株式会社 超音波画像生成方法及び超音波画像生成プログラム
JP4799833B2 (ja) * 2003-06-19 2011-10-26 サラヤ株式会社 エコーを用いた血管径測定方法およびその装置
JP4812372B2 (ja) * 2005-08-31 2011-11-09 株式会社東芝 超音波診断装置、超音波画像処理装置及び超音波画像処理プログラム
JP5462474B2 (ja) * 2008-11-25 2014-04-02 富士フイルム株式会社 超音波診断装置
JP2010131426A (ja) * 2010-02-10 2010-06-17 Hitachi Medical Corp 超音波診断装置
JP2015198672A (ja) * 2012-08-10 2015-11-12 日立アロカメディカル株式会社 医用画像診断装置
JP6000825B2 (ja) 2012-11-27 2016-10-05 東芝メディカルシステムズ株式会社 医用画像診断装置、医用画像処理装置及び医用画像処理方法
JP7080590B2 (ja) * 2016-07-19 2022-06-06 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 医用処理装置、超音波診断装置、および医用処理プログラム
CN106321370B (zh) * 2016-09-28 2019-03-12 南京工程学院 通过求测量点坐标的风电叶片弯曲测量装置及方法
CN106321369B (zh) * 2016-09-28 2018-11-30 南京工程学院 基于方向角传感器求测量点坐标的风电叶片弯曲测量方法

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
三谷秀樹、栗田明,運動負荷断層心エコー法による陳旧性心筋梗塞患者の冠動脈病変の局在診断,日本超音波医学会第60回研究発表会講演論文集,(社)日本超音波医学会,1992年 4月25日,201−202
内藤丈詞 他,ドブタミン負荷による超音波心筋組織性状評価,日本超音波医学会第61回研究発表会講演論文集,(社)日本超音波医学会,1992年 10月20日,409−410
福井雅子 他,ドブタミン負荷断層心エコー法による虚血性心疾患患者の冠動脈病変診断能についての検討,日本超音波医学会第61回研究発表会講演論文集,(社)日本超音波医学会,1992年 10月20日,179−180

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101516992B1 (ko) * 2012-05-03 2015-05-04 삼성메디슨 주식회사 초음파 이미지 표시 장치 및 방법
US9390495B2 (en) 2012-05-03 2016-07-12 Samsung Medison Co., Ltd. Apparatus and method of displaying ultrasound image

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06285065A (ja) 1994-10-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6884216B2 (en) Ultrasound diagnosis apparatus and ultrasound image display method and apparatus
JP2791255B2 (ja) 超音波カラードプラ断層装置
JP5395396B2 (ja) 超音波診断装置、医用画像処理装置、及び医用画像処理プログラム
JP3253409B2 (ja) 超音波ドプラ診断装置
JP5134787B2 (ja) 超音波診断装置、超音波画像処理装置及び超音波画像処理プログラム
JP5624314B2 (ja) 超音波診断装置、超音波画像処理装置、医用画像診断装置及び医用画像処理装置
JPH11155862A (ja) 超音波診断装置及び超音波画像処理装置
JP2009000448A (ja) 超音波診断装置、超音波画像処理装置、及び超音波画像処理プログラム
JP4758736B2 (ja) 超音波診断装置
JP3187008B2 (ja) 超音波カラードプラ断層装置
JPH11327A (ja) 超音波診断装置
JP3844799B2 (ja) 超音波診断装置、超音波診断用のデータ処理方法、及びプログラム
JP2004313291A (ja) 超音波診断装置、医用画像解析装置及び医用画像解析方法
JP2007130063A (ja) 超音波診断装置
JP2008073423A (ja) 超音波診断装置、診断パラメータ計測装置及び診断パラメータ計測方法
JP4598652B2 (ja) 超音波診断装置
JP2007222533A (ja) 超音波診断装置及び超音波画像処理方法
JP2002177273A (ja) 超音波診断装置
JP5299961B2 (ja) 超音波診断装置、画像処理装置及び超音波診断装置の制御プログラム
JP5606025B2 (ja) 超音波診断装置、超音波画像処理装置及び超音波画像処理プログラム
JP4795672B2 (ja) 超音波診断装置
JP5242092B2 (ja) 超音波診断装置
JP5317391B2 (ja) 超音波診断装置
JP2006523485A (ja) 心臓壁ひずみ画像法
JP3263171B2 (ja) 超音波診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071122

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081122

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081122

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091122

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101122

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101122

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111122

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111122

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121122

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131122

Year of fee payment: 12