JPH06285064A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

Info

Publication number
JPH06285064A
JPH06285064A JP8093193A JP8093193A JPH06285064A JP H06285064 A JPH06285064 A JP H06285064A JP 8093193 A JP8093193 A JP 8093193A JP 8093193 A JP8093193 A JP 8093193A JP H06285064 A JPH06285064 A JP H06285064A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motion
data
contraction
myocardium
ultrasonic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8093193A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Mine
喜隆 嶺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP8093193A priority Critical patent/JPH06285064A/ja
Priority to US08/130,834 priority patent/US5622174A/en
Publication of JPH06285064A publication Critical patent/JPH06285064A/ja
Priority to US08/585,997 priority patent/US5669387A/en
Priority to US08/583,603 priority patent/US5673700A/en
Priority to US08/583,501 priority patent/US5701897A/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 心筋や血管壁等の収縮・拡張運動する器官の
速度画像を高精度に表示する。 【構成】 全体の運動を並進運動や回転運動等の組織が
一体化して移動する運動成分と組織が収縮・拡張運動す
る成分とに分離し、組織が一体化して移動する運動成分
を取除く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検体の断層増を被侵
襲で撮影する超音波診断装置に係り、特に、運動速度を
表示する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医用診断装置の開発が進められる
中で、被検体の断層像を非侵襲で撮影する超音波診断装
置が多く用いられている。このような超音波診断装置と
して、従来より、血流速度の検出を目的とした超音波カ
ラードプラ装置が採用されている。これは、ドプラ法に
基づき血流からの超音波受信信号よりプラシフト周波数
成分を検出し、これより血流速度を求め、2次元速度分
布をカラー表示するものである。
【0003】つまり、操作者はカラー表示を見て血液の
流れる方向、流速を知ることができる。
【0004】また、これに関連して例えば特願平4−2
65052号に示されるように、心筋や血管壁など体内
で収縮・拡張運動する器官の運動速度検出にカラードプ
ラ法を適用する技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、心筋や
血管壁などの運動を検出する場合、その収縮・拡張運動
の大きさや部位間の差異の検出が重要であり、実際の組
織ではさらに全体的な並進や回転運動などが重畳されて
いる場合が多いので、従来の方法では精度のよい検出が
できない。従って、医師がカラードプラ像より心筋の収
縮能力を評価する場合、この収縮・拡張以外の速度成分
のために正しく評価できないという欠点があった。
【0006】この発明はこのような従来の課題を解決す
るためになされたもので、その目的とするところは、心
筋や血管壁等、収縮・拡張運動する器官の2次元速度分
布像より心筋の収縮・拡張運動以外の速度成分を除去
し、収縮・拡張速度成分のみの2次元速度分布像を表示
することの可能な超音波診断装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は2次元
速度布像より対象領域内の組織のほぼ一体化した運動成
分を推定し除去する。推定法としては最小自乗法を例に
説明する。
【0008】いま、左室心筋の運動をセクタプローブで
体表から超音波ドプラ法で検出する例を用いると、左室
心筋の運動は、収縮・拡張運動にともなうほぼ相似な変
形運動と左室心筋全体の並進運動および左室心筋の回転
運動に概ね分解できる。この仮定は、心筋に異常をきた
し左室形状の変形運動が大きい場合は成り立たないが、
健常者の場合は収縮・拡張時も相似形をほぼ保ってい
る。多くの虚血性疾患患者でもこの仮定は許容されると
考えらえる。この速度成分の中で心筋の収縮能力を評価
するためには、全体的に一様に重畳されている並進運動
および回転運動を除去することが重要である。
【0009】そこで、左室心筋より得られた各部の運動
速度より並進運動および回転運動を最小2乗法により推
定する。すなわち、図5に示すように計算領域の運動は
収縮・拡張運動(収縮の速さα)と全体的な並進運動
(v)および回転運動(角速度ω)に分解できるとし、
最小2乗法で下式のとおりα,v,ωを推定する。心筋
の運動の様態によっては並進運動あるいは回転運動成分
を省略しても良い。収縮中心は適当な方法で既に求めら
れているものとする。
【0010】まず、図6に示すように各パラメータを設
定する。即ち、
【外1】 ただし、斜体文字はベクトルを表す。
【0011】そして、以下に示す仮定を設定する。
【0012】(1) 収縮中心は一点である(一点に向かっ
て全体が収縮)。
【0013】(2) 収縮中心と回転中心は一致している。
【0014】(3) 収縮による輪郭の変形はほぼ相似であ
り、収縮中心に対してほぼ一様な速度で収縮する。
【0015】そして、前記したように心筋の運動は、並
進、回転、相似な収縮に分解される
【外2】
【数1】
【外3】 △vN はvm ,α,ωにて記述されるモデルにより推定
される各ピクセルの運動速度と実際に観測される運動速
度との差分であり、モデルで説明できない局所的な変形
を示す。
【0016】いま、ドプラ法による観測されるビーム速
度成分をvN とすると、次の(2)式が得られる。
【0017】
【数2】 ここで、次のように展開する。
【0018】
【数3】 よって、
【数4】 故に、
【数5】
【数6】
【数7】 従って、並進と回転が複合したパラメータとしてζとη
を考えると、(7)式が得られる。
【0019】 ζ=vmx+yo ω …(5) η=vmy+xo ω …(6)
【数8】 ここで、ζ,η,αを推定し(推定方法は種々のもがあ
り、周知であるのでこ
【外4】 る。
【0020】この並進及び回転運動の成分を除去する
と、各ピクセルの収縮速度は次の(8)式で示される。
【0021】
【数9】 全体的に一様に重畳された並進および回転運動を除去し
た後の心筋運動速度成分UN は、心筋の収縮・拡張運動
にともなう変形運動を示すものとみなされる。この例で
は、一般的なドプラ法を用いているため、速度の原デー
タはビーム方向成分であるが、収縮中心を仮定すること
によりこのいわゆる角度依存性は上式では補正されてい
る。この2次元速度分布を表示することにより、心筋の
収縮異常の部位を検出・評価できる。
【0022】ここで、収縮中心の決定にはいくつかの方
式が考えられる。
【0023】(1) 視察で左室中心を求め、キーボード・
マウス・トラックボールなどの適当な入力部から左室中
心データを入力し演算に利用する。
【0024】(2) 左室輪郭をBモードあるいは血流のカ
ラードプラモードより求め、左室の面積重心を収縮の中
心として演算に利用する。
【0025】(3)(1)および(2) の中心データの近傍も収
縮中心の候補として上記の最小2乗演算をし、相関係数
が最も良い場合の推定されたパラメータを利用する。
【0026】計算領域は対象臓器上とし、さらにROI
指定により限定しても良い。また、対象臓器の同定は、
Bモードの輝度レベルあるいはドプラのパワーモードレ
ベルあるいはそれらのレベル変化量をベースに各種画像
フィルタで処理し行う。
【0027】断層面内の速度ベクトルデータが検出され
た場合は、上記した(3)式の代わりに下記式(9)(1
0)となり、同様の最小2乗推定ができる。
【0028】即ち、(1)式より、
【数10】 ここで、x軸方向とy軸方向に成分分解すると、
【数11】 と定義して、
【数12】 この場合、全体の動きによる並進運動成分と回転運動成
分を独立に推定可能である。
【0029】本方式において、(1)式により示した臓
器の運動モデルは一例である。モデルは対象とされる臓
器及び断面より適当に定められる。最小2乗法により、
臓器あるいは対象とする組織のほぼ一体化した運動成分
を推定することができる。
【0030】また、ここでは収縮中心を仮定したモデル
を示したが、これも一例である。収縮方向が一点と仮定
できない場合は、この例にとらわれることなく、適当な
運動モデルの設定を行なうことができる。
【0031】対象の一体化した運動の推定法として最小
2乗法を用いて説明したが、一体化した並進運動の場合
は、全体あるいは推定された領域の平均速度により推定
することができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明が適用された超音波診断装置の第1
実施例の構成を示すブロック図である。
【0033】図に示すように、この超音波診断装置は、
被検者との間で超音波信号の送受信を担う超音波プロー
ブ2と、この超音波プローブ2を駆動し且つ超音波プロ
ーブ2の受信信号を処理する装置本体10と、この装置
本体10に接続され且つ心電情報を検出するECG(心
電計)1と、装置本体10に接続され且つオペレータか
らの指示情報を装置本体に出力可能な操作パネル14と
を備える。
【0034】操作パネル14には、ROIの設定や収縮
中心の情報を入力するためにマウス12やトラックボー
ル13などが接続あるいは設置されている。
【0035】装置本体10は、その扱う信号経路の種別
により超音波プローブ系統、ECG系統及び操作パネル
系統に大別することができる。超音波プローブ系統とし
ては、超音波プローブ2に接続された超音波送受信部4
を備え、この超音波送受信部4の出力側に配置されたB
モード用DSC(デジタルスキャンコンバータ)部5、
Bモード用フレームメモリ(FM)11、メモリ合成部
8及び表示器9を備える一方、同じく超音波プローブ2
に接続された、カラーフローマッピング(CFM)のた
めの位相検波部17、フィルタ部18、周波数解析部1
9、CFM用DSC部20、およびCFM用フレームメ
モリ22を備えている。また、ECG系統としては、E
CG1に接続されたECG用アンプ3を備え、このアン
プ3の出力側に接続されたトリガ信号発生器6及び参照
データメモリ7を備える。さらに、操作パネル系統とし
ては、操作パネル14からの操作情報を入力するCPU
(中央処理装置)15と、このCPU15の管理下に置
かれるタイミング信号発生器16とを備える。なお、C
PU15は、オペレータが操作パネル14を介して指令
したROI(関心領域)の設定信号を、ROI設定に必
要な各構成に供給できるようになっている。
【0036】また、マウスなどからの収縮中心情報を、
全体の動き解析部25に供給できるようになっている。
【0037】超音波プローブ2は、短冊状の複数の圧電
振動子を配列されたトランスデューサを内臓している。
各圧電振動子は、超音波送受信部4からの駆動信号によ
って励振できる。各駆動信号の遅延時間を制御すること
により、スキャン方向を変更してセクタ電子走査可能に
なっている。超音波送受信部4の遅延時間パターンは、
後述するタイミング信号発生器16から送られてくる基
準信号を基準時として、CPU15により制御される。
超音波送受信部4は、スキャン方向に対応して遅延時間
パターンが制御された駆動電圧信号を超音波プローブ2
に出力する。この駆動電圧信号を受けた超音波プローブ
2は、そのトランスデューサにおいて電圧信号を超音波
信号に変換する。この変換された超音波信号は、被検者
の器官に向けて送波される。この送波された超音波信号
は、心臓を含む各組織で反射され、再び超音波プローブ
2に戻ってくる。そこで、プローブ2内のトランスデュ
ーサでは反射超音波信号が再び電圧信号(エコー信号)
に変換され、そのエコー信号は超音波送受信部4に出力
される。
【0038】上記超音波送受信部4の信号処理回路は、
送信時と同様に、入力したエコー信号に遅延をかけて整
相加算し、スキャン方向に超音波ビームを絞ったと等価
なエコービーム信号を生成する。この整相加算されたエ
コービーム信号は、検波された後、Bモード用DSC部
5に出力される。このDSC部5は超音波走査のエコー
データを標準テレビ走査のデータに変換し、メモリ合成
部8に出力する。また、これと並行して、Bモード用D
SC部5は、任意の心位相における複数枚の画像データ
をBモード用フレームメモリ11に記憶させる。
【0039】一方、超音波送受信部4で処理されたエコ
ー信号は、位相検波部17にも出力される。位相検波部
17はミキサとローパスフィルタを備える。心筋のよう
な運動をしている部位で反射したエコー信号は、ドプラ
効果によって、その周波数にドプラ偏移(ドプラ周波
数)を受けている。位相検波部17はそのドプラ周波数
について位相検波を行い、低周波数のドプラ信号のみを
フィルタ部18に出力する。
【0040】フィルタ部18は、運動速度の大きさが
「心筋<弁<血流」の関係にあることを利用して、位相
検波されたドプラ信号から、心臓壁以外の弁運動、血流
などの不要なドプラ成分を除去し、超音波ビーム方向の
心筋のドプラ信号を効率良く検出する。この場合、フィ
ルタ部18はローパスフィルタとして機能する。
【0041】上記フィルタ部は既に実用化されている、
血流情報を得るためのカラードプラ断層装置にも搭載さ
れているものである。この血流情報を得るカラードプラ
断層装置の場合には、血流と心臓壁、弁運動とのドプラ
信号が混在した信号に対してハイパスフィルタとして機
能させ、血流以外のドプラ信号を除去している。このた
め、フィルタ部は装置の目的に応じてローパスフィルタ
とハイパスフィルタとを切換可能にすることで汎用性を
高めることができる。
【0042】フィルタ部18でフィルタリングされたド
プラ信号は、次段の周波数解析部19に出力される。周
波数解析部19は、超音波ドプラ血流計測で用いられて
いる血流信号(ドプラ信号)の代表的な周波数分析法で
あるFFT法及び自己相関法を応用するものであり、個
々のサンプルボリュームにおける観測時間(時間窓)内
での平均速度や最大速度を演算する。具体的には、例え
ば、FFT法又は自己相関法を用いてスキャン各点の平
均ドプラ周波数(即ち、その点での観測対象の運動の平
均速度)や分散値(ドプラスペクトラムの乱れ度)を,
さらにはFFT法を用いてドプラ周波数の最大値(即
ち、その点での観測対象の運動の最大速度)などをリア
ルタイムで演算する。
【0043】ここで演算された速度は、次段のCFM用
DSC部20に出力される。CFM用DSC部20は、
走査方式変換用のDSC20aと速度データをカラー化
するためにルックアップ用テーブルを備えたカラー回路
20bを備えている。
【0044】DSC20aで超音波走査信号が標準テレ
ビ走査信号に変換されると共に、カラー回路20bでカ
ラー表示用データに変換され、その変換信号が、メモリ
合成部8に出力される。
【0045】本実施例では、CFM用DSC部20に大
容量のCFM用フレームメモリ22が設置されている。
このフレームメモリ22は最低1心拍分以上のCFMデ
ータが保管可能であり、全体の動き解析部25に対して
データの入出力が可能である。フレームメモリに保管さ
れるデータは、走査線のデータのみでも良いし、標準テ
レビ走査信号に変換されたデータでも良い。
【0046】全体の動き解析部25では、各フレームの
CFMデータと対応するBモードデータおよびCPU1
5から供給された収縮中心データ、ROIにもとづいて
ROI内の組織全体の並進運動や回転運動を推定し、C
FMの原データよりそれらの成分を除去し、CFM用フ
レームメモリ22上のデータを置換するあるいは別個の
CFMデータとして保管される。
【0047】マスク生成部23では、心筋以外の場所の
速度データを全体の動き推定時のデータとして使われな
いように心筋領域を同定しマスクを生成する。心筋領域
の同定はBモードの輝度レベルがある閾値異常の領域を
心筋と判定することにより行う。ただし、ノイズや心筋
内のスペックルバータや心筋内部の低エコー帯を考え
て、Bモード像を適当な処理を行ってから閾値判定する
方がより良くなる。上記適当な処理としては、ノイズ除
去のためのメジアンフィルタやスペックル除去のための
空間的平滑化フィルタが考えられる。
【0048】全体の動き解析部25では、CFM用フレ
ームメモリ22からのCFMデータの中で、マスク生成
部23で生成されたマスクデータにより心筋領域と判定
された領域について、最小2乗演算を行う。このとき、
操作パネル14より入力された収縮中心データを利用す
る。
【0049】最小2乗法を行なうデータについては、次
のような選択が考えられる。
【0050】(1) マスクの他に操作パネルよりROIの
指定を行ないROI内のデータのみ使用する。
【0051】(2) 演算数を小さくするため適当な方法で
ROI内の速度データを間引く。
【0052】(3) 収縮中心方向への収縮運度と走査ビー
ムのなす角θがほぼ90°になる領域(例えば70°<
θ<110°)のデータは除外する。
【0053】収縮中心データについては、診断者がBモ
ード画像等より視察にて左室中心を決定し、操作パネル
より入力する。心臓は、全体も拍動とともに動いてお
り、左室中心も各フレーム毎に異っていると予測され
る。Bモード用フレームメモリ11あるいはCFM用フ
レームメモリ22のいずれかの画像データより各フレー
ム毎に収縮中心を決定するのが最も良い。
【0054】しかしながら、操作の簡略化を考慮して1
心拍内で適当な時相フレーム1枚で収縮中心を決定し、
このデータを処理する全フレームデータに共通に用いて
も良い。例えば拡張末期のBモード画像にて決定する。
あるいは、Bモードやカラードプラの動画像上で収縮中
心をマウスなどで決定し、このデータを処理する全フレ
ームデータに共通に使用する。
【0055】この最小2乗演算により、全体の動き(並
進および回転)のパラメータが推定されるので、これを
もとに(11)式で示した収縮速度UN を求めることが
できる。
【0056】これにより、全体の動き成分が除去された
2次元速度分布像が算出され、このフレームデータをC
FM用フレームメモリ25に出力する。CFM用DSC
部22では、上記の全体の動き成分が除去された速度像
を、CFM用フレームメモリにより取り込み、カラー回
路20bでカラー表示用データに変換され、その変換信
号が、メモリ合成部8に出力される。
【0057】カラー回路20bでの変換では、収縮速度
N が正値(収縮運動)の場合を赤色系で、負値(拡張
運動)の場合を青色系に色付けし、大きさに応じて明度
を大きくするなど変換が考えられる。
【0058】色付けについては、色相・彩度・明度の任
意の組合せで設定可能である。グレースケール表示も含
まれる。
【0059】表示については、次のような手順で行う。
【0060】(1) リアルタイムには無処理のカラードプ
ラ像あるいはBモード像を表示し、所望のデータをフレ
ームメモリに収集する。
【0061】(2) 次にリアルタイムな心筋のカラードプ
ラ表示をとめて、フレームメモリより心筋像を呼び出
し、演算領域や各フレームの収縮中心を決定し、上記演
算終了後に、各フレーム像を再生表示する。
【0062】(3) 表示画面上には、カラードプラ像の他
に、上記演算で求められた全体の動きについてのパラメ
ータあるいはそれらに適当な演算を行った特徴量を表示
する(図2参照)。
【0063】図3は本発明の第2実施例を示すブロック
図である。収縮中心を自動的に行うために、Bモード像
より心筋の輪郭抽出を輪郭抽出部26で行う。輪郭抽出
部では、ノイズ除去やスペックル除去などを行った後、
輝度レベル等で輪郭を判定する。収縮中心演算部27で
は、上記の左室輪郭をもとに、左室面積重心を求めこれ
を収縮中心とする。
【0064】表示においては速度分布をBモード像に重
ね書きする他に、上記輪郭抽出部26で求められた輪郭
画像上に重ね書き表示することも考えられる。
【0065】全体の動き除去演算においては、上記輪郭
線を用いて、心内膜近傍あるいは心外膜近傍のみのデー
タにて演算し、運動を評価することも考えらえる。
【0066】図4は本発明の第3実施例を示すブロック
図である。第1および第2の実施例では、現在広く利用
されているドプラ法を例に超音波ビーム方向の組織の運
動速度が検出された場合について述べてきたが、本実施
例ではベクトル演算部28により断層面内の速度ベクト
ルが検出可能である。
【0067】速度ベクトルの推定方式には、(i) 移動物
体の目標位置に向けて、開口位置及び入射角の異なる2
方向から超音波ビームを個別に照射し、各々のビーム照
射で得られるドプラ偏移周波数に基づいて推定する方
式、(ii)開口は同一であって照射方向が僅かに異なる2
方向の超音波ビームのドプラ偏移周波数(動径成分)か
らビームに直角の方向の成分(接線成分)を求め、係る
絶対速度ベクトルを推定する方式、など、種々のものが
ある。
【0068】速度ベクトルが検出された場合も、前述の
(12),(13)式に最小2乗法を適用することによ
り全体の動きにかかわる並進運動成分と回転運動成分を
推定可能である。
【0069】全体の動き成分除去部24では、検出され
た速度ベクトルデータより全体の動きにかかわる並進速
度ベクトルおよび回転速度ベクトルを減算し、CFM用
DSC部20に出力される。
【0070】収縮中心の決定法については、次の変形が
可能である。すなわち、視察や自動で定まった左室中心
についてのみ演算するのではなく、その中心を含む適当
な範囲内の複数の位置を収縮中心候補として各々につい
て最小2乗演算を行う。演算時に計算される決定係数を
各々について比較して、最も大きい場合を収縮中心と
し、その演算結果を全体の動きの推定に用いる。
【0071】全体の動きの推定法としては、最小2乗法
以外の変形が可能である。例えば、全体の運動として並
進運動しか存在しない場合、図1の全体の動き解折部2
5にて対象領域あるいは指定された領域の並進方向の平
均速度を計算し、それを対象の一体化した並進速度とし
て用いることが考えられる。
【0072】以上において速度検出法はドプラ法を用い
て説明してきたが、本発明において速度の検出法は本質
的な問題ではなく、ドプラ法以外の方法(例えば、相互
相関法、Bモード像からの運動速度検出法)で求められ
た速度分布像に、本方式を適用して全体の動き成分の推
定・除去を行うこともできる。
【0073】適用例として心筋をとり上げてきたが、血
管壁など他の器官・組織にも適用できる。また、プロー
ブとしてセクタプローブにて説明したが、プローブの種
類は問わない。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、心筋
や血管壁等の収縮・拡張運動する器官の速度分布画像を
得る場合には、全体的な並進や回転等の一体化した運動
成分を取除くことができるので、心筋や血管壁を正しく
評価することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された超音波診断装置の第1実施
例の構成を示すブロック図である。
【図2】表示画像の例を示す説明図である。
【図3】本発明の第2実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図4】本発明の第3実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図5】全体の動きを並進、回転、相似な収縮に分離す
る例を示す説明図である。
【図6】運動する器官の動作をベクトル表示した説明図
である。
【符号の説明】
2 超音波プローブ 3 超音波送受信部 10
装置本体 14 操作パネル 15 CPU 22 CFM用
フレームメモリ 23 マスク生成部 24 全体の動き除去演算部 25 全体の動き解析部 26 輪郭抽出部 27
収縮中心決定部 28 ベクトル演算部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体中の運動する器官を含む関心領域
    を超音波ビームで走査し、得られたドプラ偏移信号に基
    づき前記器官の運動速度情報を検出する手段と、 前記得られた運動速度情報より前記器官を含む組織全体
    としての運動速度成分を検出する手段と、 前記運動速度情報から前記組織全体としての運動速度成
    分を除去する手段と、 前記組織全体としての運動速度成分が除去された運動速
    度情報の値に基づき画像表示を行う手段とを有すること
    を特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 前記運動する器官の運動中心を指定する
    手段を有し、前記組織全体としての運動速度成分を検出
    する手段は、指定された前記運動する器官の運動中心の
    運動に基づき組織全体としての運動速度成分を検出する
    ことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 前記運動する器官の輪郭を抽出する手段
    と、この抽出された輪郭から運動する器官の運動中心を
    求める手段とを有し、前記組織全体としての運動速度成
    分を検出する手段は、前記運動する器官の運動中心の運
    動に基づき組織全体としての運動速度成分を検出するこ
    とを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
JP8093193A 1992-10-02 1993-04-07 超音波診断装置 Pending JPH06285064A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8093193A JPH06285064A (ja) 1993-04-07 1993-04-07 超音波診断装置
US08/130,834 US5622174A (en) 1992-10-02 1993-10-04 Ultrasonic diagnosis apparatus and image displaying system
US08/585,997 US5669387A (en) 1992-10-02 1996-01-05 Ultrasonic diagnosis apparatus and image displaying system
US08/583,603 US5673700A (en) 1992-10-02 1996-01-05 Ultrasonic diagnosis apparatus and image displaying system
US08/583,501 US5701897A (en) 1992-10-02 1996-01-05 Ultrasonic diagnosis apparatus and image displaying system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8093193A JPH06285064A (ja) 1993-04-07 1993-04-07 超音波診断装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06285064A true JPH06285064A (ja) 1994-10-11

Family

ID=13732196

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8093193A Pending JPH06285064A (ja) 1992-10-02 1993-04-07 超音波診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06285064A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1071147A (ja) * 1996-07-30 1998-03-17 Vingmed Sound As 時間的組織速度情報の解析および測定
KR19980041861A (ko) * 1996-11-01 1998-08-17 제이 엘. 채스킨 심장 이미지의 고속 분할 시스템 및 방법
JP2003079627A (ja) * 2001-09-14 2003-03-18 Aloka Co Ltd 心臓壁運動評価装置
US6859548B2 (en) 1996-09-25 2005-02-22 Kabushiki Kaisha Toshiba Ultrasonic picture processing method and ultrasonic picture processing apparatus
JP2005124636A (ja) * 2003-10-21 2005-05-19 Toshiba Corp 超音波画像処理装置及び超音波診断装置
JP2006346459A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 General Electric Co <Ge> 超音波空間複合イメージングのリアルタイム運動補正のための方法及び装置
JP2009011861A (ja) * 2001-09-21 2009-01-22 Toshiba Corp 超音波診断装置
JP2017536862A (ja) * 2014-10-27 2017-12-14 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 超音波画像のシーケンスを視覚化する方法、コンピュータプログラム製品及び超音波システム

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1071147A (ja) * 1996-07-30 1998-03-17 Vingmed Sound As 時間的組織速度情報の解析および測定
JP2007268306A (ja) * 1996-07-30 2007-10-18 Vingmed Sound As 時間的組織速度情報の解析および測定
US5820561A (en) * 1996-07-30 1998-10-13 Vingmed Sound A/S Analysis and measurement of temporal tissue velocity information
JP2007268307A (ja) * 1996-07-30 2007-10-18 Vingmed Sound As 時間的組織速度情報の解析および測定
US6859548B2 (en) 1996-09-25 2005-02-22 Kabushiki Kaisha Toshiba Ultrasonic picture processing method and ultrasonic picture processing apparatus
US7460698B2 (en) 1996-09-25 2008-12-02 Kabushiki Kaisha Toshiba Ultrasonic picture processing method and ultrasonic picture processing apparatus
KR19980041861A (ko) * 1996-11-01 1998-08-17 제이 엘. 채스킨 심장 이미지의 고속 분할 시스템 및 방법
JP2003079627A (ja) * 2001-09-14 2003-03-18 Aloka Co Ltd 心臓壁運動評価装置
JP4758578B2 (ja) * 2001-09-14 2011-08-31 日立アロカメディカル株式会社 心臓壁運動評価装置
JP2009011861A (ja) * 2001-09-21 2009-01-22 Toshiba Corp 超音波診断装置
JP2005124636A (ja) * 2003-10-21 2005-05-19 Toshiba Corp 超音波画像処理装置及び超音波診断装置
CN100446729C (zh) * 2003-10-21 2008-12-31 株式会社东芝 图象处理装置和超声波诊断装置
US7837625B2 (en) 2003-10-21 2010-11-23 Kabushiki Kaisha Toshiba Ultrasonic image processor and ultrasonic diagnostic instrument
JP4594610B2 (ja) * 2003-10-21 2010-12-08 株式会社東芝 超音波画像処理装置及び超音波診断装置
JP2006346459A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 General Electric Co <Ge> 超音波空間複合イメージングのリアルタイム運動補正のための方法及び装置
JP2017536862A (ja) * 2014-10-27 2017-12-14 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 超音波画像のシーケンスを視覚化する方法、コンピュータプログラム製品及び超音波システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4805669B2 (ja) 超音波画像処理装置及び超音波画像処理装置の制御プログラム
US5615680A (en) Method of imaging in ultrasound diagnosis and diagnostic ultrasound system
JP4594610B2 (ja) 超音波画像処理装置及び超音波診断装置
JP4831281B2 (ja) 超音波撮像における自動血管追尾のための方法及び装置
US9797997B2 (en) Ultrasonic diagnostic system and system and method for ultrasonic imaging
JP2791255B2 (ja) 超音波カラードプラ断層装置
JP5889886B2 (ja) 3d超音波胎児イメージングのための自動心拍数検出
WO2010116965A1 (ja) 医用画像診断装置、関心領域設定方法、医用画像処理装置、及び関心領域設定プログラム
JP2003175041A (ja) 超音波診断装置及び画像処理方法
JPH09313485A (ja) 超音波ドプラ診断装置および超音波ドプラ診断の方法
US7588538B2 (en) Ultrasonic diagnostic equipment and image processing apparatus
JP3253409B2 (ja) 超音波ドプラ診断装置
JP3844799B2 (ja) 超音波診断装置、超音波診断用のデータ処理方法、及びプログラム
JP4764209B2 (ja) 超音波信号解析装置、超音波信号解析方法、超音波解析プログラム、超音波診断装置、及び超音波診断装置の制御方法
JP3187008B2 (ja) 超音波カラードプラ断層装置
JP6815259B2 (ja) 超音波診断装置、医用画像処理装置及び医用画像処理プログラム
JP2008073423A (ja) 超音波診断装置、診断パラメータ計測装置及び診断パラメータ計測方法
JP2002177273A (ja) 超音波診断装置
JP2007222533A (ja) 超音波診断装置及び超音波画像処理方法
JPH06285064A (ja) 超音波診断装置
JPH0779981A (ja) 超音波診断装置
JP2007117252A (ja) 超音波診断装置
JP4795672B2 (ja) 超音波診断装置
JP5299961B2 (ja) 超音波診断装置、画像処理装置及び超音波診断装置の制御プログラム
JPH0779974A (ja) 超音波診断装置