JPH0931301A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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- JPH0931301A JPH0931301A JP20138095A JP20138095A JPH0931301A JP H0931301 A JPH0931301 A JP H0931301A JP 20138095 A JP20138095 A JP 20138095A JP 20138095 A JP20138095 A JP 20138095A JP H0931301 A JPH0931301 A JP H0931301A
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Abstract
共重合体を用いることにより、柔軟性、成形外観および
耐溶剤性に優れる熱可塑性樹脂組成物を得る。 【構成】(イ)ポリエチレン 30〜98重量%およ
び、(ロ)ビニル芳香族化合物重合体ブロック(A)、
ビニル芳香族化合物と共役ジエンとのランダム共重合体
ブロック(B)および1、2ビニル結合が30重量%以
下のポリブタジエンブロック(C)とからなり、これら
がブロック的に結合したブロック共重合体を水素添加
し、共役ジエン部分の2重結合の少なくとも80%が飽
和された水添ジエン系共重合体70〜2重量%からなる
熱可塑性樹脂組成物。
Description
構造をもつ水添ジエン系共重合体を添加することによ
り、柔軟性、成形外観および耐溶剤性に優れる熱可塑性
樹脂組成物に関するもので、中空成形品(ブロー成形
品)、シート・フィルム成形品、チューブ等異形押し出
し成形品あるいは射出成形品に加工することで、食品容
器、工業用部品、自動車内外装材、OA機器関連部品、
AV・家電関連部品、文具製品、事務機器部品、土木建
築用材料、半導体関連部品、医療用材料等に利用可能で
ある。
でも耐薬品性等物性のバランスに優れ、各種分野で広く
使用されているが、柔軟性が劣る問題がある。ポリエチ
レンに柔軟性を付与するために酢酸ビニルを共重合して
開発したEVAは、柔軟性が優れるものの耐熱性が劣る
問題や成形加工時に酢酸臭がする問題がある。また、S
EBSやEPRといった既存のエラストマーでポリエチ
レンを改質する手法もあるが、成形外観や耐溶剤性を損
ねるため問題である。
術の課題を背景になされたもので、ポリエチレンに、特
別に分子設計された水添ジエン系共重合体を添加するこ
とで、柔軟性、成形性、および耐薬品性に優れる熱可塑
性樹脂組成物を得ることを目的とする。
チレン30〜98重量%、(ロ)ビニル芳香族化合物重
合体ブロック(A)と、ビニル芳香族化合物と共役ジエ
ンとのランダム共重合体ブロック(B)、および1、2
ビニル結合を有するポリブタジエンが30重量%以下の
ポリブタジエンブロック(C)とからなり、これらがブ
ロック的に結合したブロック共重合体を水素添加し、共
役ジエン部分の2重結合の少なくとも80%が飽和され
た水添ジエン系共重合体70〜2重量%からなる熱可塑
性樹脂組成物。以下、本発明について詳細に説明する。
リエチレンは、エチレンの単独重合体、またはエチレン
とαオレフィンのランダム共重合体、もしくはそれらの
混合物である(以下、「ポリエチレン等」という)。例
えば、HDPE、LLDPE、VLDPE、ULDP
E、LDPE等が挙げられ、更にチーグラー系触媒のみ
ならず、メタロセン系触媒を用いたポリエチレン等でも
良い。(イ)成分の配合量は30〜98重量%であり、
好ましくは50〜95重量%、さらに好ましくは60〜
90重量%である。30重量%未満では耐溶剤性が劣
り、98重量%を越えると柔軟性が劣り好ましくない。
添ジエン系共重合体は、以下に詳細を述べる(A)、
(B)、および(C)ブロックからなるブロック共重合
体の共役ジエン部分を80%以上水素添加されている。
水添率が80%未満では組成物の耐溶剤性劣り好ましく
ない。(A)ブロックはビニル芳香族化合物重合体であ
り、ポリスチレンが好ましい。(ロ)成分中の(A)ブ
ロックの含有率は2〜10重量%が好ましい。(B)ブ
ロックはビニル芳香族化合物と共役ジエンとのランダム
共重合体であり、ブタジエンとスチレンとの共重合体、
イソプレンとスチレンとの共重合体、またはブタジエ
ン、イソプレンおよびスチレンとの共重合体が好まし
い。(ロ)成分中の(B)ブロックの含有率は50〜8
0重量%が好ましい。(C)ブロックは1、2ビニル結
合を有するポリブタジエンが30重量%以下のポリブタ
ジエン共重合体である。1、2ビニル結合を有するポリ
ブタジエンが30重量%を超えると耐溶剤性が劣り好ま
しくない。(ロ)成分中の(C)ブロックの含有率は1
0〜50重量%が好ましい。本発明の水添ジエン系共重
合体は、特開平2−305814号公報や特開平3−7
2512号公報に開示されたように、リビングアニオン
重合し、さらに水素添加することで製造される。また、
水添ジエン系共重合体は、酸無水物基、カルボキシル
基、ヒドロキシル基、アミノ基、イソシアネート基およ
びエポキシ基から選ばれた少なくとも1種の官能基を有
する不飽和化合物を用いて、押し出し機などで変性した
変性物も使用することができる。さらに、水添ジエン系
共重合体は、カップリング剤を用いてカップリングして
も良い。本発明における(ロ)成分の配合量は、70〜
2重量%であり、好ましくは5〜50重量%、さらに好
ましくは10〜40重量%である。
(イ)および(ロ)成分を主成分とするが、必要に応じ
て酸化防止剤、帯電防止剤、耐候剤、紫外線吸収剤、滑
剤、防かび剤、防菌剤、発砲剤または酸化チタン、カー
ボンブラックなどの着色剤、あるいは、無機充填剤、例
えば、タルク、炭酸カルシウム、ガラス繊維、シリカ、
チタン酸ウイスカー、炭素繊維、カオリン、クレー、モ
ンモリロナイト、酸化亜鉛ウイスカー、ガラスビーズ等
を、単独で、または2種以上を混合して用いても良い。
また、透明性や柔軟性等の本組成物の特性を損なわない
程度に、他のゴム質重合体、熱可塑性樹脂などを適宜配
合することができる。特に、ポリブテンおよびEBM、
EVA、EPM、EPDM、アイオノマー、EMMA、
EEA、EMA、EnBA等を配合しても構わない。ま
た、有機系充填材として、ケブラー繊維等を配合しても
構わない。
ニーダー、バンバリーミキサーなどにより溶融混練りす
ることによって、また射出成形機でドライブレンドする
ことにより得ることができる。本発明の組成物を製造す
るには、各成分を一括で混合してもよく、任意の成分を
あらかじめ予備混合したのち、残りの成分を添加して混
合してもよい。最も好ましい混合装置は、一軸あるいは
二軸押し出し機であり、これにより連続的に効率よく混
練りし、ペレット化することができる。得られたペレッ
トを用い、押し出し成形、インフレーション成形、カレ
ンダー成形、圧縮成形、射出成形、または中空成形を行
い、場合によっては発泡等付加価値を付け、成形品に加
工することができる。本発明の組成物を用いて得られる
押し出し成形品としては、シート、フィルム、チュー
ブ、発泡シートなどを挙げることができ、種々の用途に
使用することができる。
に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定される
ものではない。なお、実施例、比較例中、部及び%は特
に断らない限り重量基準である。また、実施例、比較例
中における各種の測定は、下記の方法に拠った。比較例
および実施例に用いた各成分について以下に説明する。 (イ)ポリエチレン 市販されている以下のポリエチレンを用いた。 P−1(HDPE):東ソー(株)製、ニポロンハード
7300A P−2(LDPE):三菱化学(株)製、三菱ポリエチ
−LD LJ605 (ロ)水添ジエン系共重合体および比較サンプル 表1に示す水添ジエン系共重合体および比較サンプルを
用いた。(ロ)成分である水添ジエン系共重合体の構造
を同定するために以下の方法を用いた。 ポリブタジエン中の1、2ビニル結合を有するポリブ
タジエン含量 赤外分析法を用い、ハンプトン法により算出した。 水添率 四塩化エチレンを溶媒に用い、100MHz、1H−N
MRスペクトルから算出した。 水添ジエン系共重合体の数平均分子量 トリクロルベンゼンを溶媒に用い、135℃におけるゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用
いてポリスチレン換算で求めた。 スチレン含量 スチレン含量は赤外分析法により699cmー1のフェニ
ル基に基づく吸収について検量線を作成し求めた。
は、各成分をドライブレンドし、射出成形機もしくは押
出成形機でシート(肉厚2mm)を成形し、以下の方法
にて評価した。 柔軟性 ASTM D−676−49に準拠し、ショアーD硬度
を測定した。 成形外観 ドライブレンドで射出成形もしくは押出成形したシート
状成形品の外観を目視で評価した。 ◎:フローマーク(トラマーク)が認められない。 ○:フローマーク(トラマーク)が認められるが、分散
不良による不透明な部分が認められない。 ×:フローマーク(トラマーク)が認められ、さらに分
散不良による不透明な部分も認められる。 耐溶剤性 で得られた成形品にn−ヘプタンを塗布し、23℃、
24時間後の溶剤を布で拭き取った後の外観を評価し
た。 ◎:目視上変化が認められなかった。 ○:拭き取った後が多少残る程度。 ×:塗布部が膨潤。
施例1〜4の結果から、本発明の樹脂組成物は、表3に
示す比較例1〜6に比べて柔軟性、成形外観、および耐
溶剤性のバランスに優れることがわかる。比較例3、4
は水添ジエン系共重合体が本発明の範囲外であるため、
また比較例1、2は配合比率が本発明の範囲外であるた
め、柔軟性、成形性および耐溶剤性のバランスが劣る。
また比較例5、6は、水添ジエン系共重合体の替わり
に、従来からあるエラストマーであるSEBSおよびE
PR(エチレン−プロピレンラバー)を用いたが、成形
外観または耐溶剤性が劣り好ましくない。
め実用の範囲が限定されていた。本発明は、ポリエチレ
ンに特定の構造をもつ水添ジエン系共重合体を添加する
ことにより、柔軟性、成形外観および耐溶剤性のバラン
スに優れる熱可塑性樹脂組成物を得たものであり、自動
車内外装材、OA機器関連部品、AV・家電関連部品、
文具製品、事務機器部品、土木建築用材料、半導体関連
部品、医療用材料、食品関係材料等に利用可能であり、
工業的価値は大きい。
Claims (1)
- 【請求項1】 (イ)ポリエチレン30〜98重量%お
よび(ロ)ビニル芳香族化合物重合体ブロック(A)、
ビニル芳香族化合物と共役ジエンとのランダム共重合体
ブロック(B)および1、2ビニル結合を有するポリブ
タジエンが30重量%以下のポリブタジエンブロック
(C)とからなり、これらがブロック的に結合したブロ
ック共重合体を水素添加し、共役ジエン部分の2重結合
の少なくとも80%が飽和された水添ジエン系共重合体
70〜2重量%からなる熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20138095A JP3301280B2 (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20138095A JP3301280B2 (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0931301A true JPH0931301A (ja) | 1997-02-04 |
| JP3301280B2 JP3301280B2 (ja) | 2002-07-15 |
Family
ID=16440126
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20138095A Expired - Fee Related JP3301280B2 (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3301280B2 (ja) |
-
1995
- 1995-07-14 JP JP20138095A patent/JP3301280B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JP3301280B2 (ja) | 2002-07-15 |
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