JPH0931229A - 感熱記録材料用空洞含有ポリエステル系フィルムおよび感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料用空洞含有ポリエステル系フィルムおよび感熱記録材料

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JPH0931229A
JPH0931229A JP7183771A JP18377195A JPH0931229A JP H0931229 A JPH0931229 A JP H0931229A JP 7183771 A JP7183771 A JP 7183771A JP 18377195 A JP18377195 A JP 18377195A JP H0931229 A JPH0931229 A JP H0931229A
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勝也 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充分な隠蔽性と腰の強度を有し、かつ折れし
わの入りにくい感熱記録材料用フィルム、および解像度
に優れ、高濃度で鮮明な記録像を実現し得る感熱記録材
料を提供する。 【解決手段】 ポリエステルと該ポリエステルに非相溶
性の熱可塑性樹脂との重合体混合物を少なくとも1軸に
配向することにより得られる微細空洞を含有するポリエ
ステル系フィルム。フィルム面に垂直な任意の矩形断面
における、空洞の前記矩形断面長手方向の径の平均L1
と前記矩形断面幅方向の径の平均T1の比L1/T1が
7.0以上であり、空洞の数n1が30個/2500μ
2 以上であり、かつ見かけ比重が0.6〜1.3であ
る。および前記フィルムが支持体として用いられている
感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録材料用空
洞含有ポリエステル系フィルムおよび感熱記録材料に関
する。より詳しくは、本発明は、充分な隠蔽性と腰の強
度を有し、かつ折れしわの入りにくい感熱記録材料用フ
ィルム、および該フィルムが支持体として用いられ、解
像度に優れ、高濃度で鮮明な記録像を実現し得る感熱記
録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は、紙などの支持体上に感
熱記録層が設けられたものであり、感熱記録層中には発
色剤と該発色剤に接触したときに呈色する呈色剤が含有
されており、熱ペンや熱ヘッド等で加熱して発色像を得
るようになされている。
【0003】このような感熱記録材料は比較的安価であ
るので、ファクシミリ、各種計算機、医療用機器、コン
ピューター、感熱複写機、その他各種機器のプリンター
等の記録媒体として幅広い分野で使用されている。
【0004】ところが、最近では、各種事務機器類の発
達と用途の多様化が急速に進展しており、夫々の要求に
対応し得るような感熱記録材料の開発が要望されてい
る。例えば記録機器の高速度化に対応できるものとして
は、微小な印字エネルギーでも高濃度で鮮明な像が得ら
れる感熱記録材料が望まれ、この要望に応ずるには感熱
記録層の検討だけでなく、支持体についても種々検討す
ることが必要であると認識されるに至り、従来の天然紙
にかえて合成紙や合成樹脂フィルムを使用するケースも
増えている。
【0005】合成紙の主原料としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリエステルなどが用いられている
が、これらの中でもポリエチレンテレフタレートを代表
とするポリエステルは、耐熱性が高い点や、腰が強いと
いう点で優れており、広範な用途展開が可能である。
【0006】ポリエステルを主原料とした紙と類似した
機能を有するフィルムを得る方法として、従来(1)微
細な空洞をフィルム内部に多量に含有させる方法、通常
の平坦なポリエステルフィルムを(2−1)サンドプラ
スト処理や(2−2)ケミカルエッチング処理や(2−
3)マット化処理(マット剤をバインターとともに積層
する方法)などによって粗面化する方法などが知られて
いる。
【0007】これらの中で、(1)の微細な空洞をフィ
ルム内部に多量に含有させる方法には、フィルム自体を
軽量化できる点や適度な柔軟性を付与できて、鮮明な印
刷や転写が可能になるという利点がある。
【0008】微細な空洞をフィルム内部に生成させる方
法として、従来、ポリエステルと相溶しないポリマーを
押出機で溶融混練し、ポリエステル中に該ポリマーを微
粒子状に分散させたシートを得て、更に該シートを延伸
することによって微粒子の周囲に空洞を発生させる方法
が知られている。
【0009】このような空洞発現のために用いられるポ
リエステルに非相溶のポリマー(以下、空洞発現剤と呼
ぶ)としては、ポリオレフィン系樹脂(例えば特開昭4
9−134755号公報)やポリスチレン系樹脂(例え
ば特公昭49−2016号公報、特公昭54−2955
0号公報)やポリアリレート樹脂(例えば特公昭58−
28097号公報)など多数提案されている。これらの
中でポリプロピレンやポリスチレンは、空洞ができやす
い点、密度が小さい点、安価である点で特に好ましい。
【0010】しかしながら、従来の空洞含有フィルム
は、その空洞が大きいものであったり、またはフィルム
厚み方向の空洞径の大きいものであったため、連続して
現像を行う場合にガイドロールなどで折れしわが発生す
るといった問題があった。例えば特開昭63−1684
41号公報には空洞の大きさが開示さてれいるが、それ
は大きいものである。そこでこの問題を改善するため
に、例えば特開昭63−193938号公報、特開平3
−76727号公報などでは、空洞を小さくするために
界面活性剤やポリアルキレングリコールなどを添加する
ことが開示されている。しかし、界面活性剤はフィルム
表面に低分子量成分が析出し、感熱記録層や中間層の接
着性を悪化させていた。また、ポリエチレングリコール
は見かけ比重を下げることには効果的であるが、1つ1
つの空洞は大きくなる傾向にありプリンター内部でしわ
が発生しやすいことが問題であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
の従来技術の問題を解決し、空洞の形状を適正化して、
充分な隠蔽性と腰の強度を有し、かつ折れしわの入りに
くい感熱記録材料用フィルム、および該フィルムが支持
体として用いられ、解像度に優れ、高濃度で鮮明な記録
像を実現し得る感熱記録材料を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の感熱記録材料用
空洞含有ポリエステル系フィルムは、ポリエステルと該
ポリエステルに非相溶性の熱可塑性樹脂との重合体混合
物を少なくとも1軸に配向することにより得られる微細
な空洞を含有するポリエステル系フィルムにおいて、フ
ィルム面に垂直な任意の矩形断面における、空洞の前記
矩形断面長手方向の径の平均L1と前記矩形断面幅方向
(すなわち、フィルム厚さ方向)の径の平均T1の比L
1/T1が7.0以上であり、空洞の数n1が30個/
2500μm2 以上であり、かつ見かけ比重が0.6〜
1.3であることを特徴とするものてある。
【0013】本発明のフィルムにおいて、感熱記録側と
なるべきフィルムの一方の面に、ポリエステル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル系樹脂および塩化ビ
ニリデン系樹脂のうちの少なくとも1種を含む、感熱記
録材料における中間層が設けられていることが好まし
い。また、前記中間層が、ポリエステル樹脂およびポリ
アクリル樹脂からなるバインダーと有機または無機粒子
とからなり、バインダー/粒子の重量比が2/8〜6/
4であることが好ましい。
【0014】本発明のフィルムにおいて、感熱記録層側
となるべきフィルム面の他方の面に、ポリエステル系樹
脂、ポリウレタン系樹脂およびポリアクリル系樹脂のう
ちの少なくとも1種を含む裏面層が設けられていること
が好ましい。また、感熱記録層側となるべきフィルム面
の他方の面の表面粗さが0.2μm以上であり、表面抵
抗値が1×107 〜1×1013Ω/□であることが好ま
しい。
【0015】また、本発明の感熱記録材料は、上記のフ
ィルムが支持体として用いられていることを特徴とする
ものである。
【0016】以下、本発明について詳しく説明する。
【0017】本発明のフィルムにおいては、見かけ比重
は0.6〜1.3であり、好ましくは0.8〜1.3、
より好ましくは1.05〜1.25である。見かけ比重
が0.6未満では、いかなる空洞を含有するフィルムで
あっても熱によるカールやしわが発生する。また、1.
3を越えると、軽量化が困難になるのみならず、感熱記
録材料の支持体とした場合に、柔軟性がなくなり印画紙
の角が固くなり扱うときに手を切りやすい、つき揃えが
しにくいといった弊害がおこる。
【0018】本発明のフィルムにおいては、フィルム面
に垂直な任意の矩形断面における、空洞の前記矩形断面
長手方向の径の平均L1と前記矩形断面幅方向(すなわ
ち、フィルム厚さ方向)の径の平均T1の比L1/T1
が7.0以上であり、好ましくは10.0以上、より好
ましくは13以上である。比L1/T1が7.0以上で
あることにより、折れしわの問題の両方を解決できる。
7.0未満では折れしわが発生する。比L1/T1が
7.0未満であっても、前記矩形断面における空洞の数
n1が30個/2500μm2 未満であるならば折れし
わの問題は発生しないが、この場合は充分な空洞を内部
に発現させることは困難になり、軽量化が困難になるの
みらなず、感熱記録材料支持体とした場合に、柔軟性が
なくなり印画紙の角が固くなり扱うときに、手を切りや
すい、つき揃えがしにくいといった弊害がおこる。ま
た、本発明のフィルムにおいては、前記空洞の数n1が
30個/2500μm2 以上であり、好ましくは35個
/2500μm2 以上である。
【0019】本発明におけるポリエステルとは、テレフ
タル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸のごと
き芳香族ジカルボン酸又はそのエステルと、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、ネオペンチルグリコールのごときクリコールとを
重縮合させて製造されるポリエステルである。これらの
ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸とグリコールとを
直接反応させるか、芳香族ジカルボン酸のアルキルエス
テルとグリコールとをエステル交換反応させた後重縮合
させるか、あるいは芳香族ジカルボン酸のジグリコール
エステルを重縮合させるなどの方法によって製造され
る。かかるポリエステルの代表例としては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
エチレンブチレンテレフタレートあるいはポリエチレン
−2,6−ナフタレートなどが挙げられる。このポリエ
ステルはホモポリマーであってもよく、第三モノマー成
分を共重合したものであっても良い。いずれにしても本
発明においては、エチレンテレフタレート単位、ブチレ
ンテレフタレート単位あるいはエチレン−2,6−ナフ
タレート単位が70モル%以上、好ましくは80モル%
以上、更に好ましくは90モル%以上であるポリエステ
ルが好ましい。
【0020】本発明に用いられるポリエステルに非相溶
性の熱可塑性樹脂は、上記のポリエステルに非相溶性の
ものでなければならない。具体的には、例えば、ポリス
チレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアクリル系
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン系樹脂、セ
ルロース系樹脂などが挙げられる。これらのうち特に、
ポリスチレン系樹脂、ポリメチルペンテン、ポリプロピ
レンなどのポリオレフィン系樹脂が好ましい。
【0021】本発明においては上述した空洞発現剤に、
分散効果のある高分子化合物(以下、空洞発現剤と区別
して、分散性樹脂という)を併用することが好ましい。
その高分子化合物は、空洞発現剤よりも表面張力(表面
エネルギー)の高いものである。例えばポリメチルペン
テン、ポリプロピレン、環状オレフィンポリマーなどの
ポリオレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂などを空洞発
現剤とし用いた場合は、ポリスチレン系樹脂やポリカー
ボネート系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリフェニレン
エーテル系樹脂、マレイミドやカルボン酸などで変性し
たポリオレフィン系樹脂やポリスチレン系樹脂などを分
散性樹脂として、ポリスチレン系樹脂を空洞発現剤とし
て用いた場合は、ポリカーボネート系樹脂やポリアクリ
ル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、マレイミド
やカルボン酸などで変性したポリオレフィン系樹脂やポ
リスチレン系樹脂などを分散性樹脂として併用すること
が好ましい。このような高分子化合物であっても少量添
加することにより、分散剤のような効果が得られる。ま
た分散性樹脂として添加するときは、その添加量は好ま
しくは空洞発現剤の0.1〜20重量%、より好ましく
は0.5〜10重量%である。20重量%を越えると、
空洞発現剤を細かくするが空洞発現能まで低下させすぎ
てしまう。
【0022】これまでポリエステルに非相溶の熱可塑性
樹脂を2種類以上混合することにより、空洞発現剤を細
かくする技術がある。しかし、この場合表面張力の低い
樹脂はそれの高い樹脂に覆われてしまう。その結果、ポ
リエステルはそのほとんどが表面張力の高い樹脂と界面
を形成してしまう。そのため界面の接着力が高くなり、
フィルム厚み方向の径の割にはフィルム面方向の径の短
い空洞が発現してしまう。しかし、上記の本発明の好ま
しい場合のように、分散性樹脂の添加量を空洞発現剤の
0.1〜20重量%、より好ましくは0.5〜10重量
%とすることにより、表面張力の高い分散性樹脂は、表
面張力の低い空洞発現剤を部分的にしか覆わなくなり、
かつ覆った分散性樹脂は非常に薄くなり、実質的にポリ
エステルとの界面接着力には影響しにくいことが分かっ
た。そのため空洞発現剤は細かくなっても、フィルム厚
み方向の径の割りには大きい空洞が発現する。
【0023】本発明において、ポリエステルと該ポリエ
ステルに非相溶性の熱可塑性樹脂との重合体混合物は、
例えば、各樹脂のチップを混合し押出機内で溶融混練し
た後、押出して固化する方法や、あらかじめ混練機によ
って両樹脂を混練したものを更に押出機により溶融押出
して固化する方法や、ポリエステルの重合工程において
ポリエステルに非相溶性の熱可塑性樹脂を添加し、攪拌
分散して得たチップを溶融押出して固化する方法などに
よって得ることができる。固化して得られた重合体(未
延伸シート)は通常、無配向もしくは弱い配向状態のも
のである。また、ポリエステルに非相溶性の熱可塑性樹
脂は、ポリエステル中に、球状もしくは楕円球状、もし
くは糸状など様々な形状で分散した形態をとって存在す
る。
【0024】該重合体混合物には、必要に応じて隠蔽性
や描画性を向上させるため無機粒子を含有させることが
できる。そのための無機粒子としては、二酸化チタン、
二酸化珪素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アル
ミニウム、ゼオライト、カオリン、タルクなどが挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。また、該重
合体混合物には、用途に応じて着色剤、耐光剤、蛍光
剤、帯電防止剤などを添加することも可能である。
【0025】こうして得た重合体混合物を、更に速度差
をもったロール間での延伸(ロール延伸)や、クリップ
に把持して拡げていくことによる延伸(テンター延伸)
や、空気圧によって拡げることによる延伸(インフレー
ション延伸)などによって、少なくとも1軸に配向処理
する。このときに分散されたポリエステルに非相溶性の
熱可塑性樹脂とポリエステルとの界面で剥離が起こり、
重合体混合物中に空洞が多数発生する。
【0026】従って、ポリエステルに混合させる空洞発
現剤の量は、目的とする空洞の量によって異なってくる
が、重合体混合物全体に対して3〜39重量%が好まし
く、特に5〜30重量%が好ましい。3重量%未満で
は、空洞の生成量を多くすることに限界があり、目的の
柔軟性や軽量性や描画性が得られない。逆に、40重量
%以上では、ポリエステルフィルムの持つ耐熱性や強
度、特に腰の強さが著しく損なわれる。いずれにしても
前記のように空洞発現剤の含有量を分散性樹脂よりも多
くして、分散性樹脂により細かくすることが本発明にお
いて重要である。
【0027】本発明のポリエステル系フィルムにおいて
は、さらにフィルム表面に塗布層を設けることによっ
て、インキやコーティング剤などの塗れ性や接着性が改
良される。該塗布層を構成する化合物としては、ポリエ
ステル系樹脂が好ましいが、この他にも、ポリウレタン
樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、アクリル系樹脂など
の通常のポリエステルフィルムの接着性を向上させる手
段として知られている化合物が適用可能である。これら
の樹脂中には架橋剤や有機または無機の粒子が添加され
ても良い。また塗布層を設ける方法としては、グラビア
コート方式、キスコート方式、ディップ方式、スプレイ
コート方式、カーテンコート方式、エアナイフコート方
式、ブレードコート方式、ブレードコート方式、リバー
スロールコート方式など通常用いられている方法を適用
することができる。塗布する段階としては、配向処理を
行う前の重合体混合物表面にあらかじめ塗布する方法、
1軸方向に配向した空洞含有フィルム表面に塗布し、そ
れを更に直角方向に配向させる方法、配向処理の終了し
た空洞含有フィルム表面に塗布する方法などのいずれの
方法も可能である。
【0028】また、本発明のポリエステル系フィルム
は、二層以上の積層構造のいわゆる複合フィルムであっ
てもよい。積層構造の層構成としては、例えば表層
(B)と中心層(A)からなる(B)/(A)/(B)
の構成、または(B)/(A)の構成が挙げられる。こ
のような複合フィルムを得る方法は特に限定されるもの
ではないが、生産性を考慮すると、表層(B)と中心層
(A)の原料は別々の押出機から押出し、1つのダイス
に導き未延伸シートを得た後、少なくとも1軸に配向さ
せる、いわゆる共押出法による積層が最も好ましい。
【0029】該重合体混合物を配向処理する条件は、プ
リンター内部でしわの入らないフィルムを得るために重
要なポイントとなる。
【0030】通常の空洞含有ポリエステルフィルムの延
伸条件は例えば、最も一般的に行なわれている逐次2軸
延伸工程、すなわち該重合体混合物の連続シートを長手
方向にロール延伸した後に、幅方向にテンター延伸する
逐次2軸延伸法の場合以下のようになる。ロール延伸
(縦延伸)においては空洞を多数発現させるため温度を
80〜100℃、倍率を2.0〜5.0とし、その後に
テンター延伸(横延伸)を80〜140℃、倍率を2.
8〜5.0倍とする。さらに、延伸後の熱処理を150
℃以上で実施することとなっている(例えば、特開昭6
3−168441号公報、同63−193938号公
報、特開平2−80247号公報、同2−284929
号公報、同3−114817号公報、同4−20254
0号公報)。しかし、この方法では、フィルム面に垂直
な任意の矩形断面における、空洞の前記矩形断面長手方
向の径の平均L1と前記矩形断面幅方向(フィルム厚み
方向)の径の平均T1の比L1/T1が小さくなる傾向
にある。これは1つには横延伸の温度が低いことによ
り、空洞の変形が充分でないためである。ポリメチルペ
ンテンやポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂やポ
リスチレン樹脂はガラス転移温度が100℃以下である
ため、テンター延伸で変形しつぶれていく。しかし、1
40℃以下では本発明の目的に達するほど充分に薄い空
洞が得られないほど変形はしない。
【0031】そのため本発明のフィルムを得るために
は、横延伸を2段に分けて行うことが好ましい。1回目
の延伸は100〜150℃で2.0〜3.0倍延伸す
る。このとき延伸倍率は縦延伸の倍率よりも低くする。
そのあと2回目の延伸は180〜230℃で1.2〜
2.0倍延伸する。1回目の延伸は充分に空洞の発現し
た2軸延伸フィルムを得るために、また2回目の延伸は
フィルム厚み方向に薄くて、縦横のバランスのとれた空
洞にするためのものである。2回目の延伸による空洞の
増大はほとんどない。1、2回目の横延伸倍率の合計が
縦延伸倍率をこえてもよい。さらに本発明のフィルムを
得るためには、延伸後の熱処理を以下に述べる条件で実
施することが好ましい。熱処理は延伸終了後、200℃
以上、好ましくは220℃以上、さらに好ましくは23
0℃以上で行なうことが好ましい。また、このときに2
〜5%緩和させながら熱固定を行なうことが好ましい。
200℃未満または3%未満では、150℃の熱収縮率
が2%未満、好ましくは1.7倍未満、さらに好ましく
は1.5%未満の空洞含有フィルムは得られない。
【0032】かくして得られた本発明のフィルムを感熱
記録材料の支持体として用いて、この支持体上に感熱記
録層を設けることにより、本発明の感熱記録材料を得る
ことができる。感熱記録層には、公知の発色剤と呈色剤
とを含有させる。
【0033】発色剤と呈色剤の組合せについては、両者
が接触して呈色反応を起こすような組合せならいずれも
使用可能であり、例えば無色ないし淡白の塩基性染料と
無機ないし有機の酸性物質との組合せ、あるいはステア
リン酸第二鉄などの高級脂肪酸金属塩と没食子酸のよう
なフェノール類等との組合せ、さらにジアゾニウム化合
物とカプラー及び塩基性物質との組合せ等を適用可能な
ものとして挙げることができる。
【0034】前記無色ないし淡色の塩基性染料としては
各種のものが公知であり、例えば3.3−ビス(p−ジ
メチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタ
リド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチ
ルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメ
チルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチル
インドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3ビス(2−
フェニルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノ
フタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1
−メチルピロール−3−イル)−6−ジメチルアミノフ
タリド等のトリアリルメタン系染料、 4,4−ビス−
ジメチルアミノベンズヒドリルベンジルエーテル、N−
ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2.4,5−ト
リクロロフェニルロイコオーラミン等のジフェニルメタ
ン系染料、 ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニ
トロベンゾイルロイコメチレンブルー等のチアジン系染
料、3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチル
−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニル−スピロ−ジ
ナフトピラン、3−ベンジル−スピロ−ジナフトピラ
ン、3−メチル−ナフト−(6´−メトキシベンゾ)ス
ピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピラン等
のスピロ系染料、 ローダミン−Bアニリノラクタム、
ローダミン−(p−ニトリロアニリノ)ラクタム、ロー
ダミン−(o−クロロアニリノ)ラクタム等のラクタム
系染料、 3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオラ
ン、3−ジメチルアミド−6−メトキシフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−(N−エチル−
p−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−N−アセチル−N−メチルアミノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチルアミノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチルアミノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチル−N
−ベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−N−クロロエチル−N−メチルアミノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−N−ジエチルアミノフルオラ
ン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル
−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−シクロペ
ンチル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−
6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−カルボメトキ
シフェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N
−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミ
ノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチル
アミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラ
ン、3−ピペリジリノ−6−メチル−7−フェニルアミ
ノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−
キシリジノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o
−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジブチルア
ミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、
3−ビロリジノ−6−メチル−7−p−ブチルフェニル
フルオラン、3−N−メチル−N−テトラヒドロフルフ
リルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン等のフルオラン系染
料等が挙げられる。
【0035】また塩基性染料として呈色する無機ないし
有機の酸性物質としても各種のものが公知であり、例え
ば無機酸性物質として、活性白土、酸性白土、アタバル
ジャイト、ベントナイト、コロイダルシリカ、珪酸アル
ミニウムなどが例示され、有機酸性物質として、4−t
ert−ブチルフェノール、4−ヒドロキシジフェノキ
シド、α−ナフトール、β−ナフトール、4−ヒドロキ
シアセトフェノール、4−tert−オクチルカテコー
ル、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ter
t−イソブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリ
デンビス(2−tert−ブチルフェノール)、4,
4’−sec−ブチリデンジフェノール、4−フェニル
フェノール、4,4’−イソプロピリデンジフェノール
(ビスフェノールA)、2,2’−メチレンビス(4−
クロロフェノール)、ハイドロキノン、4,4’−シク
ロヘキシリデンジフェノール、4−ヒドロキシ安息香酸
ベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、ヒドロキ
ノンモノベンジルエーテル、ノボラック型フェノール樹
脂、フェノール重合体などのフェノール性化合物、安息
香酸、p−tert−ブチル安息香酸、トリクロル安息
香酸、テレフタル酸、3−sec−ブチル−4−ヒドロ
キシ安息香酸、3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ安
息香酸、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ安息香酸、
サリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−ter
t−ブチルサリチル酸、3−ベンジルサリチル酸、3−
(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−te
rt−ブチルサリチル酸、3−フェニル−5−(α,α
−ジメチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−α−メ
チルベンジルサリチル酸等の芳香族カルボン酸、及び前
記フェノール性化合物や芳香族カルボン酸と例えば亜
鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタ
ン、マンガン、すず、ニッケル等の多価金属との塩等が
例示される。
【0036】これら塩基性染料(発色剤)および呈色剤
は、それぞれ1種のみを用いてもよいが、必要に応じて
2種以上を併用することもできる。また発色剤と呈色剤
の使用比率は、用いられる発色剤や呈色剤の種類に応じ
て適宜選択されるもので、特に限定されるものではない
が、一般に発色剤1重量部に対して呈色剤は1〜20重
量部、好ましくは2〜10重量部程度使用される。
【0037】これらの発色剤および呈色剤を含む塗液
は、一般に水を分散媒体として、ポールミル、アトライ
ター、サンドミル等の攪拌、粉砕機により塩基性染料
(発色剤)と呈色剤とを一様に又は別々に分散するなど
して調整される。
【0038】塗液中には、デンプン類、ヒドロキシエチ
ルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム、ポリビ
ニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアル
コール、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、
スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アク
リル共重合体塩、スチレン・ブタジエン共重合体エマル
ジョン、尿素樹脂、メラニン樹脂、アミド樹脂等のバイ
ンダーを全固形分の2〜40重量%、好ましくは5〜2
5重量%程度含有させておく。
【0039】さらに、塗液中には必要に応じて各種の助
剤を添加することができ、例えばジオクチルスルフォこ
はく酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナト
リウム、ラウリルアルコール硫酸エステル・ナトリウム
塩、脂肪酸金属塩等の分散剤、ベンゾフェノン系等の紫
外線吸収剤、その他消泡剤、蛍光塗料、着色塗料、導電
性物質等が適宜添加される。
【0040】また必要に応じてステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバ
ロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワッ
クス類、ステアリン酸アミド、ステアリン酸メチレンビ
スアミド、オレイン酸アミド、パルミチン酸アミド、や
し脂肪酸アミド等の脂肪酸アミド類、2,2’−メチレ
ンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン等のヒンダ
ードフェノール類、2−(2’−ヒドキシロ−5’−メ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−
4−ベンジルオキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、
1,2−ジ(3−メチルフェキノシ)エタン、1,2−
ジフェノキエタン、1−フェノキシ−2−(4−メチル
フェキノシ)エタン、テレフタル酸ジメチルエステル、
テレフタル酸ジブチルエステル、テレフタル酸ジベンジ
ルエステル、p−ベンジル−ビフェニル、1,4−ジメ
トキシナフタレン、1,4−ジエオトキシナフタレン、
1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル等のエステ
ル類、さらには各種公知の熱可融性物質やカオリン、ク
レー、タルク、炭酸カルシウム、焼成クレー、酸化チタ
ン、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活性白土等の無機顔
料を添加することもできる。
【0041】本発明の感熱記録材料において、感熱記録
層の形成方法については特に限定されるものではなく、
例えばエアーナイフコーティング、ブレードコーティン
グ等により塗液を塗布・乾燥する方法等によって形成さ
れる。また塗液の塗布量についても特に限定されるもの
ではなく、通常乾燥重量で2〜12g/m2 、好ましく
は3〜10g/m2 程度の範囲で調製される。本発明の
感熱記録層は1色、多色発色のどちらでも構わない。
【0042】本発明においては、感熱記録層と支持体ポ
リエステルフィルムとの間に中間層を設けることが好ま
しい。
【0043】中間層は、ポリエステル系樹脂、ポリアク
リル系樹脂、ポリウレタン系樹脂および塩化ビニリデン
系樹脂などを少なくとも1種含む高分子材料の溶液、エ
マルジョンまたは分散液を、ポリエステルフィルム面に
塗布して形成される。
【0044】中間層のポリエステル系樹脂は、二塩基酸
とグリコールとから形成され、水に可溶、乳化または分
散できるものである。ポリエステル系樹脂は、例えば二
塩基酸は全ジカルボン酸の50〜0.5モル%がスルホ
ン酸基含有のジカルボン酸であり、これら2種のジカル
ボン酸成分とグリコール成分とが共重合されたポリエス
テル共重合体である。上記スルホン酸金属塩含有ジカル
ボン酸としては、スルホテレフタル酸、5−スルホイソ
フタル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン
−2,7−ジカルボン酸、5−(4−スルホフエノキ
シ)イソフタル酸等の金属塩があげられ、特に好ましい
ものは5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ナトリウム
スルホテレフタル酸の金属塩である。共重合体における
これらのスルホン酸金属含有ジカルボン酸は、全ジカル
ボン酸成分に対して50〜0.5モル%、好ましくは2
0〜1モル%であり、50モル%を越えると水に対する
分散性は良くなるとしても共重合体の耐水性が低下す
る。ポリエステル共重合体の水の中に対する分散性は、
共重合組成、水溶性有機化合物の種類及び量などによっ
て異なるが、上記スルホン酸金属塩含有ジカルボン酸成
分の量は、水に対する分散性を損なわない限り、少ない
方がよい。スルホン酸金属塩を含まない通常のジカルボ
ン酸としては、芳香族、脂肪族、脂環族のそれぞれのジ
カルボン酸が用いられる。芳香族ジカルボン酸として
は、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸などを挙げることがで
きる。これらの芳香族ジカルボン酸は全ジカルボン酸成
分の40モル%以上であることが好ましく、40モル%
未満であるとポリエステル共重合体の機械的強度や耐水
性が低下する。脂肪族、脂環族のジカルボン酸として
は、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、1.3−シク
ロペンタンジカルボン酸、1.2−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、1.3−シクロヘキサンジカルボン酸、1.
4−シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられる。こ
れらの非芳香族ジカルボン酸成分を加えると、接着性能
が高められる場合もあるが、一般にはポリエステル共重
合体の機械的強度や耐水性は悪くなる。一方、上記ジカ
ルボン酸混合物に反応させるグリコール成分としては、
炭素数2以上の脂肪族グリコール、および炭素数6〜1
2個の脂環族グリコール、および両者の混合物であり、
例えば、エチレングリコール、1.2−プロピレングリ
コール、1.3−プロパンジオール、1.4−ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1.6−ヘキサンジ
オール、1.2−シクロヘキサンジメタノール、1.4
−シクロヘキサンジメタノール、p−キシレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコー
ルなどが挙げられる。ポリエステル共重合体は、通常の
溶融重縮合によって得られる。すなわち前述のジカルボ
ン酸成分とグリコール成分とを直接反応させ水を留去し
てエステル化したのち重縮合を行なう直接エステル化
法、あるいはジカルボン酸成分のジメチルエステルとグ
リコール成分とを反応させ、メチルアルコールを留去し
てエステル交換を行なったのち重縮合を行うエステル交
換法によって得られる。このほかに溶液重縮合や界面重
縮合などによっても重合体が得らる。溶融重縮合の際に
は、必要に応じて酸化防止剤、滑り剤、無機微粒子、帯
電防止剤等を加えることができる。前述したポリエチレ
ングリコールなどのポリエーテルは、溶融重縮合の際あ
るいは重合後に溶融ブレンドして添加することができ
る。
【0045】ポリウレタン樹脂としては、(1) 分子内に
2個以上の活性水素原子を有する化合物、(2) 分子内に
2個以上のイソシアネート基を有する、有機ポリイソシ
アネート、あるいは(3) 分子内に少なくとも2個の活性
水素原子を有する鎖伸長剤を反応せしめて得られ、末端
にイソシアネート基を有する化合物である。
【0046】上記(1) の化合物として一般に知られてい
るのは、末端又は分子内に2個以上のヒドロキシル基、
カルボキシル酸、アミノ基あるいはメルトカプト基を含
むものであり、特に好ましいのはポリエーテルポリオー
ル、ポリエステルポリオールおよびポリエーテルエステ
ルポリオールなどが挙げられる。ポリエーテルポリオー
ルとしては、例えばエチレンオキサイドおよびプロピレ
ンオキサイドなどのアルキレンオキサイド類、あるいは
スチレンオキサイドおよびエピクロルヒドリンなどを重
合した化合物、あるいはそれらのランダム共重合、ブロ
ック共重合あるいは多価アルコールへの付加重合を行な
って得られた化合物などがある。ポリエステルポリオー
ルおよびポリエーテルエステルポリオールとしては、主
として直鎖状あるいは分岐状の化合物が挙げられ、コハ
ク酸、アジピン酸、フタル酸及び無水マレイン酸などの
多価の飽和および不飽和カルボン酸無水物などと、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、1.4−ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1.6−ヘキサ
ンジオールおよびトリメチロールプロパンなどの多価の
飽和および不飽和のアルコール類、比較的低分子量のポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなど
のポリアルキレンエーテルグリコール類、あるいはそれ
らアルコール類の混合物とを縮合することにより生成し
得る。さらにポリエステルポリオールとしては、ラクト
ンおよびヒドロキシ酸から得られるポリエステル類が挙
げられ、ポリエーテルエステルポリオールとしてはあら
かじめ製造されたポリエステル類に、エチレンオキサイ
ドあるいはプロピレンオキサイドなどを付加せしめたポ
リエーテルエステル類が挙げられる。
【0047】上記(2) の有機ポリイソシアネートとして
は、トルイレンジイソシアネートの異性体類、4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイ
ソシアネート類、キシリレンジイソシアネートなどの芳
香族脂肪族ジイソシアネート類、イソホロンジイソシア
ネートおよび4,4´−ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネートなどの脂肪族ジイソシアネート類、あるいは
それら化合物を単一あるいは複数でトリメチロールプロ
パンなどとあらかじめ付加させたポリイソシアネート類
が挙げられる。
【0048】上記(3) の少なくとも2個の活性水素を有
する鎖伸長剤としては、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、1,4−ブタンジオールおよび1,6−
ヘキサンジオールなどのグリコール類、グリセリン、ト
リメチロールプロパンおよびペンタエリスリトールなど
の多価アルコール類、エチレンジアミン、ヘキサメチレ
ンジアミンおよびピペラジンなどのジアミン類、モノエ
タノールアミンおよびジエタノールアミンなどのアミノ
アルコール類、チオジエチレングリコールなどのチオジ
グリコール類あるいは水などが挙げられる。
【0049】またポリアクリル系樹脂は、アクリル酸も
しくはその誘導体、および必要に応じてビニル基を有す
るアクリル酸(誘導体)以外の単量体を重合させて得ら
れる。使用される単量体としては、アクリル酸、メタア
クリル酸(以下、アクリル酸および/またはメタクリル
酸を(メタ)アクリル酸とする)、(メタ)アクリル酸
の低級アルキルエステル(例えばメチル、エチル、プロ
ピル、ブチル、アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、2−エチルヘキシルエステル)、メチル(メタ)ア
クリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、
スチレン、グリシジル(メタ)アクリレート、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等
が挙げられる。
【0050】また中間層には、有機または無機の粒子を
含有させることにより、感熱記録材料の感度を向上させ
ることができる。このような無機粒子としては、二酸化
チタン、二酸化珪素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、
酸化アルミニウム、ゼオライト、カオリン、タルク等が
挙げられ、有機粒子としては、架橋スチレン、架橋アク
リル等が挙げられる。特に好ましいものは、炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、より好ましくは二酸化チタンであ
る。本発明においては、前記中間層が、ポリエステル樹
脂およびポリアクリル樹脂からなるバインダーと、有機
または無機粒子とからなり、バインダー/粒子の重量比
が2/8〜6/4であることが感熱記録物の印字濃度の
点から好ましい。
【0051】また、本発明のポリエステルフィルムに表
面処理を施してもよく、表面処理としては、火炎処理、
紫外線照射、プラズマ処理、コロナ処理などの放電処
理、電子線や放射線による照射処理、化学薬品処理など
がある。上記各処理のうちコロナ放電処理が簡便、短時
間で効果的である。ポリエステルフィルムの表面に水系
分散体を塗布するには、公知の任意の方法が適用でき、
塗布法としては、ロールコート法、グラビアコート法、
ロールブラシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコ
ート法、バーコート法、ブレードコート法、含浸法およ
びカーテンコート法などが単独でまたは組合せて適用さ
れる。
【0052】また本発明のポリエステルフィルムにおい
て、感熱記録層側となるべきフィルム面の他方の面は、
フィルムの滑り性を良好にするため、表面粗さを0.2
μm以上、好ましくは0.3μm以上とすることが好ま
しい。そのためには前述したポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリアクリル樹脂のうちから選ばれる少な
くとも1種の樹脂と粒子(前述の中間層で用いた有機ま
たは無機の粒子)とを混合して塗布することが好まし
い。さらに、この面の表面抵抗値が1×107 〜1×1
13Ω/□であり、フィルムの帯電を防止することが好
ましい。その方法としては、公知のポリエステル系フィ
ルムで使用されているものがそのまま利用できる。
【0053】本発明においては、一般にポリエステルフ
ィルムの厚みは10〜1000μmであり、中間層の厚
みは0.05〜10μmであり、感熱記録層の厚みは
0.05〜10μmである。
【0054】
【実施例】次に本発明の実施例および比較例を示す。ま
ず、本発明に用いる測定・評価方法を以下に示す。
【0055】1)ポリエステルの固有粘度 ポリエステルをフェノール(6重量部)とテトラクロロ
エタン(4重量部)の混合溶媒に溶解し、30℃で測定
した。
【0056】2)見かけ比重 フィルムを5.00cm×5.00cmの正方形に正確
に切り出し、その厚みを50点測定し平均厚みをtμm
とし、それの重さを0.1mgの単位まで測定しwgと
し、下式によって計算した。 見かけ比重(−)=(w×10000)/(5×5×
t)
【0057】3)空洞の前記矩形断面長手方向の径の平
均値L1と前記矩形断面幅方向の径の平均値T1 フィルム断面の表層付近を走査型電子顕微鏡で2000
倍に写真撮影した後、空洞をトレーシングフィルムにト
レースし塗りつぶした図を画像解析装置で画像処理を行
い、それぞれ求めた。このとき無機粒子から発現した空
洞は無視した。このときのL1およびT1は図1のよう
に定義する。すなわち、図1は、空洞発現剤を含む空洞
の断面を表わす図であり、図1において、(1) は空洞発
現剤であり、(2) は空洞を示す。 ・使用した走査型電子顕微鏡 日立製作所製 S−510型の走査型電子顕微鏡 ・使用した画像解析処理装置 セイコーエプソン(株) イメージスキャナー GT−
8000を用いて、パーソナルコンピューター マッキ
ントッシュのソフトウェアー Adobe Photo
shop TM 2.5Jに画像を取り込んで、同ソフ
トウエアー Ultimage TM/242.1.1
にて画像解析を行った。
【0058】4)前記矩形断面における空洞の数n1 3)の方法で撮影した写真の中央部のうち、厚さ(矩形
断面幅方向)50μm×長さ(矩形断面長手方向)50
μm中に含まれる空洞の数を数えた。
【0059】5)初期弾性率 ASTM D−882−81(A法)により測定した。
このときサンプルはチャック間距離40mm、幅10m
m、引っ張り速度200mm/分で測定長に対する応力
を測定し、引っ張り開始直後の実質的に正比例の部分か
ら求めた。
【0060】6)熱収縮率 フィルムを幅10mm、長さ250mmとり、200m
m間隔で印をつけ、5gの一定張力下で固定し印の間隔
Aを測る。続いて、無張力下で30分間、150℃の雰
囲気中のオープンに入れた後の印の間隔Bを求め、以下
の式により熱収縮率とした。
【0061】 熱収縮率(%)=[(A−B)/A]×100
【0062】7)光線透過率 JIS−K6714に準じ、ポイック積分球式H.T.
Rメーター(日本精密光学製)を用い、フィルムの全光
線透過率を測定した。この値が小さい程隠蔽性が高い。
【0063】8)しわの有無 フィルムを縦10cm、横1cmに切り取り、直径3m
mのテアロン管に巻き付ける。このときフィルム全体に
多数しわが入ると×、そうでなければ○とした。
【0064】9)接着性 サンプル表面にクロスカットを用いカッターナイフで1
00分割の切り込みをいれ、セロテープ(ニチバン製
CT−18)を貼り、よく密着させ垂直にはがし、その
ときに残った表面の個数を数えた。このとき剥がす速度
は基材フィルムが破壊されない程度とした。
【0065】10)表面粗さ JIS−B0601−1982に準じ、サーフコム30
0A型表面粗さ計(東京精密製)を用い、触針径2μ
m、触針圧30mg、測定圧30mg、カッフオフ0.
8mgで、中心線平均厚さを測定した。
【0066】11)表面抵抗 20℃、65RH%における表面抵抗値を、タケダ理研
社製固有抵抗測定機で印加電圧500Vで行った。
【0067】12)記録画質の評価 実用ビデオプリンター(商品:UP−103、ソニー社
製)で記録して得られた記録画像をマクベス濃度計(商
品:RD−914、マクベス社製)で測定し、その時の
記録濃度が0.6近辺の記録部分について以下の評価を
行なった。ドットアナライザー(商品:DA−200
0、神崎製紙社製)で記録部分を高濃度部、低濃度部、
白紙部に3値化し、高濃度部の比率を計数化した。 高濃度比率 70%以上 : ◎ 50〜60%未満 : ○ 30〜50%未満 : △ 20〜30%未満 : × 20%未満 : ×× (結果が極めて目視評価に近似しており、高濃度部の比
率が高いど良好な画質を呈していた。)
【0068】[実施例1]固有粘度0.62のポリエチ
レンテレフタレート樹脂71重量%、一般用ポリスチレ
ン樹脂(三井東圧化学(株)製 T57−57U)25
重量%、マレイミド変性ポリスチレン樹脂(三井東圧化
学(株)製 NH1200)1重量%、および平均粒径
0.35μmのアナターゼ型二酸化チタン(富士チタン
(株)製TA−300)3重量%を原料とし、これらを
2軸スクリュー押出機に投入し、T−ダイスより290
℃で溶融押出しし、靜電気的に冷却回転ロールに密着固
化し、約1100μmの重合体混合物の未延伸シートを
得た。引き続き、該未延伸シートをロール延伸機で80
℃で3.1倍縦延伸を行い、引き続きテンターで125
℃で2.7倍横延伸したあと、引き続いてテンターで2
20℃で1.5倍延伸した。その後に235℃で4%緩
和させながら熱処理し、内部に多数の空洞を含有するポ
リエステルフィルムを得た。フィルムの厚みは約100
μmであった。
【0069】このフィルムの片面上に中間層を以下のよ
うにして設けた。すなわち、次の溶液を調製し、上記フ
ィルムの片面上に約0.05g/m2 塗布量にて塗布し
た: 水分散系ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製 バイロ
ナール MD−16)…0.9g アクリル系樹脂(アクリル酸エチル/メタクリル酸メチ
ル/メタクリル酸ヒドロキシエステル/メタクリル酸グ
リシジル/ビニルスルホン酸ナトリウム=45/45/
6/2/2(重量%)の比で常法において重合したも
の)…1g ブロックイソシアネート(第一工業製薬(株)製 エラ
ストロン BN−11)…0.2g ほうフッ化亜鉛(橋本化学(株)製)の10重量%溶液
…0.002g イソプロピルアルコールと水の4:6溶液…25.89
2g 平均粒径0.02μmの二酸化チタン…2g 塗布後すぐに80℃、2分間および130℃、30秒間
乾燥させた。なお塗布後の固形分はバインダー/粒子で
およそ5/5であった。
【0070】さらにこの中間層上に、次のように調製し
た塗布液を乾燥後の塗布量が1g/m2 となるように塗
布して、感熱記録層を設けた: A液調製 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチ
ル−7−フェニルアミノフルオラン…10重量部 ジベンジルテレフタレート…20重量部 メチルセルロース 5%水溶液…20重量部 水…40重量部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が3μmになるま
で粉砕した。 B液調製 4,4´−イソプロピリデンジフェノール…30重量部 メチルセルロース 5%水溶液…40重量部 水…20重量部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が3μmになるま
で粉砕した。 塗液調整 A液90重量部、B液90重量部、酸化珪素顔料(商品
名:ミズカシルP−527,平均粒子径:1.8μm、
吸油量:180cc/100g、水沢化学社製)30重
量部、10%ポリビニルアルコール水溶液300重量
部、および水28重量部を混合、攪拌し塗液とした。
【0071】このようにして感熱記録材料を得た。
【0072】[実施例2]固有粘度0.62のポリエチ
レンテレフタレート樹脂75重量%、ポリプロピレン
(三井東圧化学(株)製 JHH−M)20重量%、マ
レイミド変性ポリスチレン樹脂(三井東圧化学(株)製
NH1200)2重量%、および平均粒径0.35μ
mのアナターゼ型二酸化チタン(富士チタン(株)製
TA−300)3重量%を原料として用いた以外は、実
施例1と全く同様の方法で基材フィルムを得た。そし
て、実施例1と同様にして、このフィルムの片面上に中
間層を設け、さらに、中間層上に感熱記録層を設けて感
熱記録材料を得た。
【0073】[比較例1]実施例2において、横延伸の
条件を3.7倍、125℃で1回だけ実施した以外は、
実施例2と全く同様の方法において空洞含有フィルムを
得た。そして、実施例1と同様にして、このフィルムの
片面上に中間層を設け、さらに、中間層上に感熱記録層
を設けて感熱記録材料を得た。
【0074】[比較例2]実施例2において、一般用ポ
リスチレンを除き、代わりに分子量4000のポリエチ
レングリコール(第一工業製薬(株)製)を0.5重量
%とした以外は、実施例2と全く同様の方法において空
洞含有フィルムを得た。そして、実施例1と同様にし
て、このフィルムの片面上に中間層を設け、さらに、中
間層上に感熱記録層を設けて感熱記録材料を得た。
【0075】[比較例3]実施例2において、一般用ポ
リスチレン樹脂を用いなかった以外は、実施例2と全く
同様の方法において空洞含有フィルムを得た。そして、
実施例1と同様にして、このフィルムの片面上に中間層
を設け、さらに、中間層上に感熱記録層を設けて感熱記
録材料を得た。
【0076】以上のようにして得られた実施例1〜2お
よび比較例1〜3の空洞含有フィルムの各種物性値と、
感熱記録材料の記録画質の評価結果を表1および2に示
す。
【0077】
【表1】
【表2】
【0078】表1および表2より、実施例1〜2の空洞
含有フィルムは、隠蔽性と強度に優れ、感熱記録材料の
記録画質も非常に優れるものであった。一方、比較例1
の空洞含有フィルムは、しわの発生しやすいものであ
り、また、比較例2〜3の空洞含有フィルムは、隠蔽性
に劣ると共にしわの発生しやすいものであった。
【0079】[実施例3]実施例1の感熱記録材料にお
いて、感熱記録層を設けた面の反対側の支持体裏面上に
以下のようにして裏面層を設けた:共重合ポリエステル
樹脂(東洋紡績製 バイロン MD−16)2重量%、
イソシアネート含有ポリウレタン樹脂(第一工業製薬製
エラストロン)2重量%、平均粒子径2.5μmの球
状シリカ粒子を0.8重量%、および帯電防止剤として
ジュリマー(日本純薬(株)製)1重量%を、水とイソ
プロピルアルコールの7/3(重量比)混合溶液に混合
し、感熱記録材料の支持体裏面にワイヤーバー(#5)
で塗布した。その後、80℃で2分間、170℃で30
秒間乾燥させた。このようにして、感熱記録材料を得
た。
【0080】以上のようにして得られた実施例1および
3の感熱記録材料の表面粗さと表面抵抗の測定結果を表
3に示す。
【0081】
【表3】
【0082】本発明の好ましい実施例3の空洞含有フィ
ルムは、実施例1のものに比べ、フィルムの滑り性に優
れていた。
【0083】
【発明の効果】本発明の感熱記録材料用フィルムは、充
分な隠蔽性と腰の強度を有し、かつ折れしわの入りにく
いものであり、このフィルムが支持体として用いられた
本発明の感熱記録材料は、解像度に優れ、高濃度で鮮明
な記録像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 空洞発現剤を含む空洞の断面図である。
【符号の説明】
(1) …空洞発現剤 (2) …空洞 (L1)…空洞長さ (T1)…空洞厚み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 27:00 33:00 67:00 75:00 B29L 7:00 9:00 C08L 67:02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルと該ポリエステルに非相溶
    性の熱可塑性樹脂との重合体混合物を少なくとも1軸に
    配向することにより得られる微細な空洞を含有するポリ
    エステル系フィルムにおいて、フィルム面に垂直な任意
    の矩形断面における、空洞の前記矩形断面長手方向の径
    の平均L1と前記矩形断面幅方向の径の平均T1の比L
    1/T1が7.0以上であり、空洞の数n1が30個/
    2500μm2 以上であり、かつ見かけ比重が0.6〜
    1.3であることを特徴とする、感熱記録材料用空洞含
    有ポリエステル系フィルム。
  2. 【請求項2】 感熱記録層側となるべきフィルムの一方
    の面に、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポ
    リアクリル系樹脂および塩化ビニリデン系樹脂のうちの
    少なくとも1種を含む、感熱記録材料における中間層が
    設けられていることを特徴とする、請求項1記載のフィ
    ルム。
  3. 【請求項3】 中間層が、ポリエステル樹脂およびポリ
    アクリル樹脂からなるバインダーと有機または無機粒子
    とからなり、バインダー/粒子の重量比が2/8〜6/
    4であることを特徴とする、請求項1または2記載のフ
    ィルム。
  4. 【請求項4】 感熱記録層側となるべきフィルム面の他
    方の面に、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂お
    よびポリアクリル系樹脂のうちの少なくとも1種を含む
    裏面層が設けられていることを特徴とする、請求項1〜
    3のうちのいすれか1項記載のフィルム。
  5. 【請求項5】 感熱記録層側となるべきフィルム面の他
    方の面の表面粗さが0.2μm以上であり、表面抵抗値
    が1×107 〜1×1013Ω/□であることを特徴とす
    る、請求項1〜4のうちのいすれか1項記載のフィル
    ム。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のうちのいすれか1項記載
    のフィルムが支持体として用いられていることを特徴と
    する、感熱記録材料。
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