JPH0930743A - エレベーターの起動補償装置 - Google Patents

エレベーターの起動補償装置

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JPH0930743A
JPH0930743A JP7179088A JP17908895A JPH0930743A JP H0930743 A JPH0930743 A JP H0930743A JP 7179088 A JP7179088 A JP 7179088A JP 17908895 A JP17908895 A JP 17908895A JP H0930743 A JPH0930743 A JP H0930743A
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torque
detecting
elevator
compensation
unbalanced
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Application number
JP7179088A
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English (en)
Inventor
Masahito Sawada
雅人 澤田
Akira Hirata
明 平田
Masahiro Sakamoto
正広 坂本
Shunsuke Mitsune
三根  俊介
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エレベーターが停止してからブレーキ装置を
作動させるまでに発生した振動等の影響を受けず適正な
起動補償を行なうことができるエレベーターの起動補償
装置を提供する。 【構成】 ブレーキ装置9に設けたリミットスイッチ9
22と、巻上機側に設けたカム921とからアンバラン
ストルク検出装置92を構成し、エレベーターが停止し
てブレーキ装置9の作動後、発生したアンバランストル
クをブレーキ装置9の変位からアンバランストルク検出
装置92によって検出し、このアンバランストルク検出
装置92による検出変位が所定の設定値を超えた場合、
エンコーダ7でアンバランストルクの方向を検出して、
所定の起動補償トルクを与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベーターの起動時
にトルクを補償するエレベーターの起動補償装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のエレベーターの起動補償装置とし
て、例えば、特開平3−249076号公報に記載され
たものが知られている。このエレベーターの起動補償装
置は、エレベーターの乗りかごと釣合い錘とのアンバラ
ンストルクを静止保持すると共に、このアンバランスト
ルクに応じて揺動自在となるように支持されたブレーキ
装置を備え、エレベーターが停止してからこれをブレー
キ装置で静止保持した後、モータ軸に直結したパルスエ
ンコーダを用いて、ブレーキ装置の揺動方向と変位量か
らアンバランストルクの方向と大きさを検出し、これに
基づいてエレベーターの起動補償を行なうようにしてい
る。より具体的には、エレベーターが停止してからブレ
ーキ装置を作動させる直前に、パルスエンコーダから出
力されているパルス値を基準値として記憶し、その後、
乗客の乗降によりアンバランストルクの状態が変化した
のを、ブレーキ装置が揺動してパルスエンコーダの出力
が変化したことから検出し、この測定値と上述の基準値
とを比較することによって起動補償の方向と大きさを決
定し、起動時にブレーキ装置を作動させたまま起動補償
トルクを発生させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
エレベーターの起動補償装置は、図4に示すようにエレ
ベーターの停止後、ブレーキ装置を作動させる直前の電
気的平衡状態において、子供が跳び跳ねるなどの何等か
の原因で電動機軸に振動が発生しているとき、基準値と
してパルスカウンタ値をメモリへ記憶すると、本来、振
動のない状態での値PN1を基準値として記憶するべき
ところを、例えば、振動の最小値に対応する値PN3を
記憶してしまう場合がある。その後、ブレーキ装置を作
動させてから、利用客の出入りによって乗かご内の負荷
が変化し、パルスカウンタによって測定値PN2を得る
と、本来ならパルスカウント値の変化量すなわち負荷の
変化量としてΔPNを検出すべきところ、ΔPN1とし
て誤検出してしまい、適切な起動補償トルクを発生する
ことができないことが分かった。
【0004】本発明は、このような従来技術の実状に鑑
みてなされたもので、その目的は、エレベーターが停止
してからブレーキ装置を作動させるまでに発生した振動
等の影響を受けず適正な起動補償を行なうことができる
エレベーターの起動補償装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の目的を達
成するために、駆動用電動機と、この駆動用電動機によ
って駆動されるシーブと、このシーブにロープを介して
つるべ状に吊り下げられた乗りかごおよびつり合いおも
りと、この乗りかごとつり合いおもりとのアンバランス
トルクを静止保持すると共にこのアンバランストルクに
応じて揺動するように支持されたブレーキ装置と、上記
エレベーター駆動用電動機の回転に応じて変化する電気
信号を発生するエンコーダと、エレベーター停止後の前
記エンコーダの出力の変化に応じてエレベーター起動時
に上記ブレーキ装置をかけたまま起動補償トルクを発生
させる手段とを備えたエレベーターの起動補償装置にお
いて、アンバランストルクを検出する手段をさらに設
け、前記起動補償トルクを発生させる手段は、前記エン
コーダの出力に加え、前記アンバランストルクを検出す
る手段からの出力を勘案して起動補償トルクを発生させ
るように構成した。
【0006】この場合、起動補償トルクを発生させる手
段は、前記アンバランストルクを検出する手段によるト
ルク値があらかじめ設定した値を越えた場合には、前記
エンコーダの出力に代えて前記アンバランストルクを検
出する手段からの出力に応じて起動補償トルクを発生さ
せるようにするとよい。
【0007】また、アンバランストルクを検出する手段
は、前記ブレーキに設けられ、当該ブレーキの揺動を検
出する手段から構成でき、前記アンバランストルクを検
出する手段は、前記ブレーキ装置の所定の設定値を越え
る揺動を検出したとき、前記起動補償トルクを発生させ
る手段に起動指令を与えるようにするとよい。
【0008】また、前記アンバランストルクを検出する
手段は、前記ブレーキ装置のブレーキ部位の変位を検出
するマイクロスイッチと、当該マイクロスイッチを作動
させるブレーキ装置側に付設されたカムとからなり、前
記ブレーキ部位が所定の設定値を越えて変位したとき、
前記カムが前記マイクロスイッチを作動させるように構
成することもできる。
【0009】また、前記アンバランストルクを検出する
手段は、前記ブレーキ装置の所定の設定値を越える揺動
を検出したとき、前記エンコーダで前記アンバランスト
ルクの方向を検出し、この方向を加味して前記起動補償
トルク発生手段を起動するようにしてもよい。
【0010】また、前記アンバランストルクを検出する
手段として、負荷検出装置を前記乗りかごの下に設けて
もよい。
【0011】また、前記エンコーダを省略し、アンバラ
ンストルクを検出する手段と、前記アンバランストルク
が発生した方向を検出する手段とを設け、前記起動補償
トルクを発生させる手段は、前記アンバランストルクを
検出する手段からの出力と前記アンバランストルクが発
生した方向を検出する手段からの出力を勘案して起動補
償トルクを発生させるように構成することもできる。
【0012】この場合、前記アンバランストルクを検出
する手段は、前記ブレーキ装置のブレーキ部位の変位を
検出する並列に配置された2個のマイクロスイッチと、
当該マイクロスイッチを個々に作動させるブレーキ装置
側に付設された一対のカムから構成するとよい。
【0013】
【作用】本発明によるエレベーターの起動補償装置は、
エンコーダに加えて、あるいはエンコーダに代えてアン
バランストルクを検出する手段を設け、別途検出される
アンバランストルクの方向と前記検出する手段によって
検出されたトルクの大きさを勘案して、確実に補償すべ
き起動トルクの方向の大きさを把握することができるの
で、エレベーター停止後の駆動用電動機の電気的平衡状
態において何等かの原因で振動が発生して、ブレーキ装
置が揺動したとしても、確実に適正な起動補償を行なう
ことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。
【0015】図1は本発明の一実施例によるエレベータ
ーの起動補償装置の概略構成を示すブロック図である。
【0016】乗りかご1とつり合いおもり2はロープ3
により結合され、巻上機4の一部であるシーブ5を介し
てつるべ状に配置されている。巻上機4の駆動軸には、
エレベーター制御装置8によって制御される駆動用電動
機6と、乗りかご1と釣合い錘2とのアンバランストル
クを静止保持するブレーキ装置9とが取り付けられてい
る。また駆動用電動機6の軸には、駆動用電動機6の回
転に同期してパルス状の電気信号を出力するエンコーダ
7が取り付けられている。
【0017】エレベーター制御装置8は、速度指令装置
86から出力される速度指令と、エンコーダ7から出力
される信号とを速度制御装置85で突合せて電動機6の
必要トルクを計算し、トルク制御装置81へトルク指令
として出力する。このトルク指令に基づいてトルク制御
装置81では、駆動用電動機6の発生トルクを制御する
ことにより、エレベーターの速度制御を行なっている。
またエンコーダ7の出力は、パルスカウンタ83にも入
力され、乗かごの上昇時にはカウンタ値が加算され、下
降時には減算される。パルスカウンタ83の出力はメモ
リ84に入力されて、エレベーターが停止してブレーキ
装置9が作動する直前のカウント値が一時記憶される。
パルスカウンタ83の出力、メモリ84のデータおよび
詳細を後述するアンバランストルク検出装置92の出力
は、起動補償トルク指令発生装置82に入力されて起動
補償トルクを決定し、トルク制御装置81を介して駆動
用電動機6を制御してエレベーター起動時のトルク制御
を行なっている。
【0018】アンバランストルク検出装置92は、例え
ば、図3に示すように巻上げ機4の本体に固定したマイ
クロスイッチ922と、巻上げ機4と弾性体91を介し
て取り付けたブレーキ装置9に固定されたカム921と
から成り、平衡負荷のとき、つまりカム揺動量が所定値
s の範囲内のときは中立位置にあってマイクロスイッ
チ922はON状態となり、アンバランス負荷の発生量
が所定値を超えたとき、つまりカム揺動量が所定値ns
を越えたときカム921がマイクロスイッチ922を押
し下げてOFF状態となるように構成されて、ブレーキ
装置9の作動による静止保持後からのブレーキ部位の変
位を検出するようにしている。
【0019】ここで、起動補償トルク指令発生装置82
の動作を図2のフローチャートにより説明する。
【0020】ステップ811において、エレベーターの
電気的な停止処理が終了したか否かを判定し、この電気
的な停止が完了している場合、ステップ812で電動機
4が発生するトルクにより乗かご1が静止、すなわち乗
かご1とつり合いおもり2が平衡状態にあると推定され
る条件でパルスカウンタ83の出力値をメモリ84に記
憶しこのデータを基準値P0 とする。その後、ステップ
813でブレーキ装置9を動作させてから乗客が乗降す
ると、アンバランストルクの状態が変化することによっ
てブレーキ装置9が揺動してブレーキ部位が変位し、こ
れによってエンコーダ7の出力値が変化しパルスカウン
タ83の値がステップ812で記憶した基準値P0 に対
して増減する。そこで、ステップ814において、現在
のパルスカウンタ83のカウント値を読み込み、このデ
ータを測定値Pとする。次いでステップ815では、現
在の測定値Pと基準値P0 を比較し、その変化量が設定
値Ps 以内であるとき、すなわち乗かご1とつり合いお
もり2がバランス状態にあるときは、ステップ816に
おいてアンバランストルク検出装置92の動作を確認す
る。
【0021】アンバランストルク検出装置92は、図3
に示すように測定値Pと基準値P0を比較した変化量が
設定値Ps よりも小さいとき、カム921のカム揺動量
が所定値ns の範囲内でありマイクロスイッチ922が
ON状態を保持している。従って、このステップ816
において、アンバランストルク検出装置92がON状態
と判断されたときは、先のステップ815の判定結果と
同じく乗かご1とつり合いおもり2がバランス状態、す
なわち乗かご内負荷が平衡負荷であり、ステップ818
において起動補償トルクT=0と判定する。
【0022】一方、ステップ815において、パルスカ
ウンタ83の測定値Pと基準値P0を比較した変化量が
設定値Ps 内でバランス状態にあると判定された場合で
も、ステップ816でアンバランストルク検出装置92
がOFF状態のときは、乗かご内の負荷が平衡負荷では
ないものと判定して、ステップ819へ進む。これは図
3において測定値Pと基準値P0 を比較した変化量が設
定値Ps よりも大きくなり、カム921のカム揺動量と
して示すブレーキ部位の変位が所定値ns の範囲を超え
てマイクロスイッチ922がOFF状態になったことを
示している。そこで、ステップ819では、パルスカウ
ンタ83の変化量(P−P0 )の符号を判定し、変化が
正すなわち乗かごが上昇方向に変位した場合は、乗かご
内が無負荷に近い状態にあるものと判定し、ステップ8
20において、そのアンバランストルクを打ち消すよう
に起動補償トルクT=−T0 とする。逆に、ステップ8
19において、パルスカウンタ83の変化量(P−
0 )の符号が負の場合には、乗かご内が定格負荷に近
い状態にあるものと判定し、ステップ821において起
動補償トルクT=T0 とする。その後、この結果に対応
して起動補償トルク指令発生装置82やトルク制御装置
81や駆動用電動機6で成る起動補償トルク発生手段を
起動させる。
【0023】ステップ815において、パルスカウンタ
83の測定値Pと基準値P0 を比較した変化量が設定値
s を超えて乗かご1とつり合いおもり2がアンバラン
ス状態にあると判定された場合にも、ステップ817に
おいて、上述の場合と同様にアンバランストルク検出装
置92の動作を確認する。その結果、ステップ817に
おいて、アンバランストルク検出装置92がON状態す
なわち平衡負荷にあると判定された場合は、上述のステ
ップ818へ進み起動補償トルクT=0とする。また、
ステップ817においてアンバランストルク検出装置が
OFF状態すなわち平衡負荷ではないと判定された場合
は、上述の場合と同様にステップ819へ進み、パルス
カウンタの変化による起動補償トルクの設定を行う。こ
のようにして起動補償トルクTを設定した後、ステップ
822で起動補償トルク発生手段を起動させて対応する
起動補償トルクを発生するようにする。
【0024】上述したようにアンバランストルク検出装
置92は、パルスカウンタ83のカウント値と、起動補
償トルクの関係を図3に示すように、平衡負荷状態で
は、マイクロスイッチ922がカム921とは接触して
いない中立の状態、すなわちON状態にある。このとき
パルスカウンタ83の測定値Pは、ブレーキ装置9の作
動直前のバランス状態のときの基準値P0 もしくは基準
値P0 との差が設定値Ps を超えていないので、起動補
償トルクT=0と設定している。しかし、乗かご内の負
荷が無負荷方向に変化した場合、カム揺動量が+ns
なったときにパルスカウンタ83の値が起動補償トルク
T=−T0 に切り換える設定値Ps を超え、マイクロス
イッチ922がカム921に押されてOFF状態となる
ようにしている。一方、乗かご内の負荷が、定格負荷方
向に変化した場合、カム揺動量が−ns となったときに
パルスカウンタ83の値が起動補償トルクT=T0 に切
り換える設定値Ps を超え、マイクロスイッチ922が
カム921に押されてOFF状態となるようにしてい
る。起動補償トルクTの切り換え点+ns ,−ns は、
乗かご内の負荷を無負荷領域、平衡負荷領域、定格負荷
領域に均等に分割するように設定すれば、起動時の振動
をより小さくして乗り心地の良い好適な起動補償を行う
ことができる。
【0025】図4に示すように、エレベーターが停止し
てブレーキ装置9が作動する前に何等なの振動11が発
生しないならパルスカウンタ83による起動補償が良好
に与えられるが、何らかの原因で電動機軸に振動11が
発生しパルスカウンタ83による測定値が安定しない状
態で基準値P0 としてメモリ84に記憶されると、本来
は基準値P0 としてPN1の値を記憶するべきところ、
PN3の値を記憶してしまうことがある。その場合、そ
の後の乗客の乗降によって乗かご内の負荷が変化して、
パルスカウンタ83による測定値PがPN2になると、
本来は、負荷の変化量としてΔPNを検出すべきとこ
ろ、ΔPN1に誤検出してしまい、適切な起動補償トル
クを発生することができない。しかし、ブレーキ装置9
の作動による静止保持後からのブレーキ部位の変位を検
出するアンバランストルク検出装置92を設け、このア
ンバランストルク検出装置92によって起動補償トルク
を決定するようにしたため、エレベーターが停止してか
らブレーキ装置9を作動させる直前までの電気的平衡状
態において何等かの原因で電動機軸に振動11が発生し
ても、リミットスイッチ922により所定値以上のブレ
ーキ部位の変位を検出することになり、上述の振動等の
影響を受けず適正な起動補償を行なうことができる。
【0026】図5は、本発明の他の実施例によるエレベ
ーターの起動補償装置の概略構成を示すブロック図であ
る。
【0027】先に実施例では、アンバランストルク検出
装置92によってブレーキ装置9の作動による静止保持
後からのブレーキ部位の変位を検出するようにし、その
後、パルスカウンタ83の変化量(P−P0 )の符号か
ら、そのアンバランストルクを打ち消すように起動補償
トルクを決定するようにしたが、この実施例において
は、アンバランストルク検出装置92によってブレーキ
装置9の作動による静止保持後からのブレーキ部位の変
位を検出するようにすると共に、起動補償トルクを決定
するようにしている。つまり、アンバランストルク検出
装置92は、カム921に対して無負荷方向でOFF状
態になるマイクロスイッチ923と、定格負荷方向でO
FF状態になるマイクロスイッチ924を備えて構成し
ている。
【0028】このため、図2のステップ819における
アンバランス負荷の判定は、パルスカウンタ83によら
ず、アンバランストルク検出装置92のどちらのマイク
ロスイッチ923,924がON状態にあるかによって
起動補償トルクを決定することができる。従って、パル
スカウンタ83の値が符号判定を誤るほど大きく変動し
た値を使用してしまった場合にも、エレベーター7が異
常動作をしないように起動補償を行うことができる。ま
た、この実施例では、起動補償トルクの設定を無負荷領
域、平衡負荷領域および定格負荷領域に均等に分割する
場合、エンコーダ7のパルスカウント値によって起動補
償を行わないエレベーターにも適用可能であり、この場
合アンバランストルク検出装置92の動作状態のみで、
起動補償トルクを決定することもできる。
【0029】尚、上述の実施例ではマイクロスイッチと
カムによってアンバランストルク検出装置92を構成し
たが、通常、エレベーターにおいて乗かご1の下に乗か
ごの床の変位を検出して動作する負荷検出装置が構成さ
れており、この負荷検出装置によってアンバランストル
ク検出装置92を構成しても同様の効果を得ることがで
きる。同様に、通常、ロープ3と乗りかご1間にシンブ
ルロッドが設けられており、このシンブルロッドのばね
の変位を検出するアンバランストルク検出装置92とし
ても良い。また、上述の実施例では、起動補償を乗かご
内の負荷によって無負荷領域、平衡負荷領域および定格
負荷領域に均等に分割しているが、パルスカウンタ83
による負荷の判定と、アンバランストルク検出装置92
による負荷の判定が一致している場合には、特開平3−
249076号公報に記載されているようにパルスカウ
ンタ83による測定値がバランス状態となるまで起動補
償トルクを徐々に立ち上げ、バランス状態となった時点
でエレベーターをスタートさせ、また判定が不一致とな
った場合にのみ、上述の実施例で述べた起動補償を行な
うようにすれば、正常な状態ではより正確な起動補償を
行なうことが可能である。この場合の処理のフローは、
特開平3−249076号公報に記載のものと前述の実
施例を組み合わせて容易に作成することができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明のエレベータ
ーの起動補償装置によれば、エンコーダに加えて、ある
いはエンコーダに代えてアンバランストルクを検出する
手段を設け、補償すべきアンバランストルクの大きさと
方向を把握することができるようにしたので、ブレーキ
装置の作動直前に振動が発生しても、この振動等の影響
を受けず適正な起動補償を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるエレベーターの起動補
償装置を示す全体構成のブロック図である。
【図2】図1に示した起動補償トルク指令発生装置の動
作フローチャートである。
【図3】図1に示したアンバランストルク検出装置の動
作説明図である。
【図4】誤動作時の起動補償曲線を示す特性図である。
【図5】本発明の他の実施例によるエレベーターの起動
補償装置を示す全体構成のブロック図である。
【符号の説明】
1 乗りかご 2 つり合いおもり 6 駆動用電動機 7 エンコーダー 8 エレベーター制御装置 9 ブレーキ装置 81 トルク制御装置 82 起動補償トルク指令発生装置 83 パルスカウンタ 92 アンバランス検出装置 921 カム 922 マイクロスイッチ
フロントページの続き (72)発明者 三根 俊介 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動用電動機と、この駆動用電動機によ
    って駆動されるシーブと、このシーブにロープを介して
    つるべ状に吊り下げられた乗りかごおよびつり合いおも
    りと、この乗りかごとつり合いおもりとのアンバランス
    トルクを静止保持すると共にこのアンバランストルクに
    応じて揺動するように支持されたブレーキ装置と、上記
    エレベーター駆動用電動機の回転に応じて変化する電気
    信号を発生するエンコーダと、エレベーター停止後の前
    記エンコーダの出力の変化に応じてエレベーター起動時
    に上記ブレーキ装置をかけたまま起動補償トルクを発生
    させる手段とを備えたエレベーターの起動補償装置にお
    いて、 アンバランストルクを検出する手段をさらに設け、前記
    起動補償トルクを発生させる手段は、前記エンコーダの
    出力に加え、前記アンバランストルクを検出する手段か
    らの出力を勘案して起動補償トルクを発生させることを
    特徴とするエレベーターの起動補償装置。
  2. 【請求項2】 前記起動補償トルクを発生させる手段
    は、前記アンバランストルクを検出する手段によるトル
    ク値があらかじめ設定した値を越えた場合には、前記エ
    ンコーダの出力に代えて前記アンバランストルクを検出
    する手段からの出力に応じて起動補償トルクを発生させ
    ることを特徴とする請求項1記載のエレベーターの起動
    補償装置。
  3. 【請求項3】 前記アンバランストルクを検出する手段
    は、前記ブレーキに設けられ、当該ブレーキの揺動を検
    出する手段からなることを特徴とする請求項1または2
    記載のエレベーターの起動補償装置。
  4. 【請求項4】 前記アンバランストルクを検出する手段
    は、前記ブレーキ装置の所定の設定値を越える揺動を検
    出したとき、前記起動補償トルクを発生させる手段に起
    動指令を与えることを特徴とする請求項3記載のエレベ
    ーターの起動補償装置。
  5. 【請求項5】 前記アンバランストルクを検出する手段
    は、前記ブレーキ装置のブレーキ部位の変位を検出する
    マイクロスイッチと、当該マイクロスイッチを作動させ
    るカムとからなり、前記ブレーキ部位が所定の設定値を
    越えて変位したとき、前記カムが前記マイクロスイッチ
    を作動させることを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れか1に記載のエレベーターの起動補償装置。
  6. 【請求項6】 前記アンバランストルクを検出する手段
    は、前記ブレーキ装置の所定の設定値を越える揺動を検
    出したとき、前記エンコーダで前記アンバランストルク
    の方向を検出し、この方向を加味して前記起動補償トル
    ク発生手段を起動することを特徴とする請求項1記載の
    エレベーターの起動補償装置。
  7. 【請求項7】 前記アンバランストルクを検出する手段
    が、前記乗りかごの下に設けられた負荷検出装置からな
    ることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1に記
    載のエレベーターの起動補償装置。
  8. 【請求項8】 駆動用電動機と、この駆動用電動機によ
    って駆動されるシーブと、このシーブにロープを介して
    つるべ状に吊り下げられた乗りかごおよびつり合いおも
    りと、この乗りかごとつり合いおもりとのアンバランス
    トルクを静止保持すると共にこのアンバランストルクに
    応じて揺動するように支持されたブレーキ装置と、エレ
    ベーターの起動時に前記ブレーキ装置をかけたまま起動
    補償トルクを発生させる手段とを備えたエレベーターの
    起動補償装置において、 前記アンバランストルクを検出する手段と、前記アンバ
    ランストルクが発生した方向を検出する手段をさらに設
    け、前記起動補償トルクを発生させる手段は、前記アン
    バランストルクを検出する手段からの出力と前記アンバ
    ランストルクが発生した方向を検出する手段からの出力
    を勘案して起動補償トルクを発生させることを特徴とす
    るエレベーターの起動補償装置。
  9. 【請求項9】 前記アンバランストルクを検出する手段
    は、前記ブレーキ装置のブレーキ部位の変位を検出する
    並列に配置された2個のマイクロスイッチと、当該マイ
    クロスイッチを個々に作動させる一対のカムからなるこ
    とを特徴とする請求項8記載のエレベーターの起動補償
    装置。
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