JPH0780652B2 - エレベーターの起動補償装置 - Google Patents

エレベーターの起動補償装置

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JPH0780652B2
JPH0780652B2 JP2045830A JP4583090A JPH0780652B2 JP H0780652 B2 JPH0780652 B2 JP H0780652B2 JP 2045830 A JP2045830 A JP 2045830A JP 4583090 A JP4583090 A JP 4583090A JP H0780652 B2 JPH0780652 B2 JP H0780652B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、エレベーターの起動補償装置に係り、特に、
回転弾性支持するブレーキを用いたエレベーターの緊急
停止後の起動に用いて好適なエレベーターの起動補償装
置に関する。
[従来の技術] エレベーターの起動補償装置に関する従来技術として、
例えば、特願昭63-63341号(特開平1-242375号公報参
照)等に記載された技術が知られている。
この従来技術は、エレベーターのアンバランストルクを
静止保持するブレーキを、巻上機に対して回転弾性支持
する構造のものとし、モータ軸に直結したパルス発生器
を用いて、静止保持後のブレーキの変移を検出し、これ
により、エレベーターの起動補償を行うものである。
以下、このような従来技術によるエレベーターの起動補
償装置の例を図面により説明する。
第5図は従来技術の一例を示すブロック図、第6図はそ
の動作を説明するタイムチャートである。第5図におい
て、1は乗りかご、2はカウンターウエート、3はロー
プ、4は巻上機、5はシーブ、6はモータ、7はパルス
エンコーダ、8はエレベーター制御装置、9はブレーキ
装置、81はトルク制御手段、82はトルク指令発生装置、
83は速度指令発生装置、84はパルスカウンタ、85はメモ
リ、91は弾性体である。
第5図に示す従来技術において、エレベーターの乗りか
ご1とつり合い重り2とは、ロープ3で連結され、シー
ブ5に対してつるべ状に吊られている。シーブ5は、巻
上機4を介して、エレベーター制御装置8により駆動制
御される3相誘導電動機6に結合されている。
エレベーター制御装置8は、トルク制御手段81と、トル
ク指令発生装置82と、速度指令発生装置83とを備え、速
度指令に基づいて、電動機6を制御するとともに、電動
機6に直結されたパルスエンコーダ7からのパルスをカ
ウントするパルスカウンタ84と、メモリ85を備えて、エ
レベーターの起動補償を行っている。
そして、図示従来技術において、エレベーターを静止保
持するブレーキ装置9は、弾性体91を介して巻上機4に
回転弾性支持されている。
従って、エレベーターの停止制御時、エレベーター制御
装置8の制御により、乗りかご1が電気的な制御により
停止した後、ブレーキ装置により巻上器4を保持し、電
気的な制御を停止させると、乗りかご1とカウンターウ
エート2のアンバランストルクにより、弾性体91が変位
しブレーキ装置9が回転方向に少し揺動する。
この変位及びこの変位の方向は、モータ6に直結された
パルスエンコーダ7により検出することができる。この
パルスエンコーダ7の出力は、パルスカウンタ84、パル
ス数を記憶するメモリ85に接続されており、両者を用い
てエレベーターの起動補償を行うことができる。
以下、このような従来技術によるエレベーターの起動補
償の方法を第6図に示すタイムチヤートにより説明す
る。
例えば、エレベーターの上昇運転時、エレベーター制御
装置8の制御により、乗りかご1は、第6図(a)に示
すようなエレベーターの速度特性に従って走行する。エ
レベーターが走行を終了して停止した瞬間(時刻T1)に
おいて、ブレーキ装置9は、開放状態にあり、エレベー
ター運動系のアンバランストルクは、電動機6のトルク
によって保持されている。そして、この時刻T1の後、わ
ずかな時間TENC経過後、第6図(b)に示すように、ブ
レーキ装置が動作状態にされる。
この第6図(b)のON区間は、ブレーキ装置9が動作し
ブレーキ力を発生して、エレベーター運動系を静止保持
している状態を示している。第6図(d)は、エンコー
ーダ7のパルス数を計数するパルスカウンタ84の出力値
であり、エレベーターの走行に応じてこの出力値が変化
する様子を示しており、その出力値は、エレベーターの
現在位置を示すものである。
いま、時刻T1のときのこのパルス計数値がPN1とする
と、実際にブレーキが作動して完全に静止保持するまで
の時間TENCの間、エレベーターの運動系は、電動機6の
トルクにより静止保持されているので、前述のパルス数
には変化がなくPN1の値を維持している。この瞬間をつ
かまえて、パルス数を記憶する手段であるメモリ〔通常
はランダムアクセスメモリ(RAM)〕85にパルス数PN1を
記憶させる。この様子が第6図(e)に示されている。
このメモリ85及びパルスカウンタ84は、バツテリーでバ
ツクアツプし、停電時にも揮発しない不揮発性メモリと
するとさらに効果的である。
さて、ブレーキが動作し、乗りかごの1のドアが開いて
乗客が乗降すると、かご内積載量が変化し、弾性体91が
変形し、ブレーキ装置9が回転変位する。電動機軸は、
ブレーキ軸と結合されているので電動機軸も回転し、こ
の回転に伴ってエンコーダ7からパルスが発生する。第
6図(d)には、ブレーキ装置9の回転変位が時間T3
間に生じる様子が示されており、この例では、パルスの
計数値が減る方向、すなわち、乗りかご1が下降する方
向に変位し、前回の停止時よりさらに積載量が増えたこ
とが示されている。
エレベーターが次の呼びに応じて、第6図(c)の時刻
TSTに示す起動指令が発生する直前に、エンコーダのパ
ルス計数値は、PN2になり停止したときの値PN1からΔPN
減少している。
第6図(c)の時刻TSTにおいて、起動指令が発生せら
れると、トルク指令発生装置82は、前回停止した時のパ
ルス数PN1を記憶手段85から読み取り、また、現在のパ
ルス数PN2をパルスカウンタ84から読み取り、その大小
関係により印加するトルクの方向を決定する。この例の
場合前述したように、PN1>PN2であるので、トルクを上
昇方向に印加し第6図(f)に示すように、漸次増加す
る起動補償用のモータトルク指令を発生させる。
モータトルクの漸増により、やがて、電動機6は少しず
つ回転し、パルスカウンタ84は、パルスエンコーダ7が
発生するパルスのカウントを行う。パルスカウンタ84の
値が記憶手段85の記憶内容と一致したとき、アンバラン
ストルクに相当するモータトルクが発生して、平衡して
いる状態に到達したことになり、トルク指令は、その値
で保持され起動補償を完了する。
このトルク指令値は、バイアス値を加減算して可変する
ことも可能である。
この起動補償の完了後、ブレーキ装置9のコイルを励磁
しブレーキを開放すると、トルク制御手段81は、速度指
令発生装置83からの速度指令により電動機6を制御し
て、エレベーターを上昇運転する制御を行う。
なお、前述したブレーキの開放の指令は、前述したよう
に、アンバランストルクの平衡を検出する代りに、起動
指令が発生してから所定の時限後であつて、かつ、エン
コーダのパルス数が前回停止した値に近づくのに充分な
時間〔第6図(d)に示す時間T4〕として設定してもよ
い。
[発明が解決しようとする課題] 前記従来技術は、正常の運転時には、正確な起動補償を
行うことができるが、何らかの理由でエレベーターが非
常停止した場合、保守運転時のように、ブレーキでエレ
ベーターを制動停止した場合等に、エレベーター系のア
ンバランストルクをモータ6のトルクによつて保持する
時間TENCが存在しないので、非常停止後の救出運転、保
守運転時の運転等に対する起動補償を正確に行うことが
できず、エレベーターの起動時、以上に飛び出したり、
また、反転したりするという問題点を有している。
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を解決し、
回転弾性支持するブレーキ装置を用いたエレベーターの
起動補償において、非常停止後の救出運転、保守運転等
を行う場合にも、良好な起動補償を行うことのできるエ
レベーターの起動補償装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば前記目的は、エンコーダーによる起動補
償を許可する信号(以下、単に、許可信号という)と、
コンコーダのパルスカウンタと、メモリとを備え、前記
許可信号が動作しているときにのみ、エンコーダを利用
した起動補償を行い、前記許可信号が不動作のとき、す
なわち、非常停止した場合等には、その前の起動補償値
を用いて、あるいは、乗りかごの下に設けた秤り装置か
らの信号に基づく予め定められる起動補償値を用いて、
エレベーター起動補償を行うようにすることにより達成
される。
さらに、本発明は、前記許可信号、エンコーダーの出力
パルスに対するパルスカウンタ、メモリ等をバツテリー
でバツクアツプし、停電時にも消滅しない不揮発性信号
とすることにより、信頼性も向上を図ったものである。
[作用] 許可信号は、エレベーターが電気制御的に停止したとき
に動作し、エレベーターのアンバランストルクとモータ
のトルクがバランスしている期間に、パルスカウンタが
出力している値がエンコーダパルス数のバランスポイン
トである。このとき、許可信号が動作しているので、次
にエレベーターが起動されるときには、エンコーダを用
いて起動補償を行うことができる。エレベーターが起動
されると、そのときの起動補償値を不揮発性メモリに記
憶すると共に、許可信号がオフにされ、次の停止時に電
気制御的に制動停止するまで、この許可信号がオフされ
た状態が保持される。
従って、エレベーター起動後、エレベーター非常停止し
た場合、この許可信号はオフの状態にあり、次に、エレ
ベーターを低速で救出運転する場合の起動補償は、エン
コーダを用いる起動補償によっては行われない。そし
て、この場合の起動補償は、前回用いた起動補償値が不
揮発性メモリに記憶されているので、この前回の起動補
償値を用いて行われる。
また、許可信号がオフの場合、かご下に備えた秤り装置
(例えば定格積載量の20%で動作するマイクロスイツ
チ)の状態により、簡易な起動補償を行うようにするこ
ともできる。
[実施例] 以下、本発明によるエレベーターの起動補償装置の一実
施例を図面により詳細に説明する。
第1図は本発明の一実施例の構成を示すブロック図、第
2図はその動作を説明するタイムチャートである。第1
図において、86は第2の起動トルク補償トルク指令発生
装置、87は起動補償トルク補償トルク指令記憶手段、10
1、102は防振ゴム、103は秤り装置、871は一時遅れ回路
であり、他の符号は第1の場合と同一である。
第1図に示す本発明の一実施例は、エレベーター制御装
置8内に、新たに、第2の起動補償トルク指令発生装置
86、起動補償トルク指令記憶手段87、許可信号1001〜10
03等が備えられている点で、前述した従来技術と相違
し、他の点では、従来技術と同様に構成されている。
なお、以後の説明では、従来技術に備えられており、本
発明の一実施例にも備えられているトルク指令発生装置
82を、第1の起動補償トルク指令発生装置82ということ
にする。
第1図に示す本発明の一実施例において、エレベーター
駆動系を静止保持するブレーキ装置9は、巻上機4に対
して弾性体91を介して結合されており、エレベーターの
停止制御時、エレベーター制御装置8の制御により、乗
りかご1が電気的な制御により停止した後、ブレーキ装
置により巻上機4を保持する。その後、電気的な制御を
停止させると、乗りかご1とカウンターウエート2のア
ンバランストルクにより、弾性体91が変位しブレーキ装
置9は、回転方向に回転変位し少し揺動する。
この変位及びこの変位の方向は、巻上機4に結合された
モータ6に直結されたパルスエンコーダ7により検出す
ることができる。すなわち、パルスエンコーダ7は、モ
ータ6の回転に同期してパルスを発生し、そのパルス数
は、パルスカウンタ84によって加減算されていく。この
パルスカウンタ84は、エレベーター上昇運転時に発生パ
ルスの加算を行い、下降運転時にパルスの減算を行うも
のである。
パルスカウンター84の出力は、メモリー85に接続されて
いる。そして、メモリ85は、エレベーターが電気的制御
により停止した瞬間のパルスカウンタ84の値を記憶保持
する。すなわち、メモリ85の内容は、モータトルクとエ
レベーターのアンバランストルクが平衡した時のパルス
カウンタ84の値である。このメモリ85は、はエレベータ
ーが走行後リセットされてもよく、また、エレベーター
走行中のパルスカウンタ84の出力を、順次取り込んで記
憶するようにしてもよい。
メモリ85は、第1の起動補償トルク指令発生装置82に接
続され、該第1の起動補償トルク指令発生装置82は、エ
レベーターが正常に運転されて停止し、次に起動される
場合、パルスカウンター84の値が、バランス点を意味し
ている、メモリ85の値に近づき、その差が所定値以内と
なるように起動補償トルク指令を発生する。トルク制御
手段81は、この起動補償トルク指令に従ってモータ6を
制御することができる。
このような正常時の、エレベーターの起動補償に関する
動作は、前述した従来技術の場合と同様である。すなわ
ち、エレベーターの乗りかご1とつり合い重り2とを巻
上機4を介してつるべ状に配置し、巻上機4に対して回
転弾性支持し、回転方向に揺動する構造とした、乗りか
ご1とつり合い重り2とのアンバランストルクを静止保
持するブレーキ9と、エレベーター停止時の前記ブレー
キの変位量に基づいてエレベーターの起動補償を行なう
起動補償トルク発生手段82とを備えている。
ところで、走行中のエレベーターが何らかの理由で非常
停止した場合、工事、保守運転のように寸動動作する場
合、前述したように、エレベーターは、電気制御的に制
動停止するのではなく、ブレーキ装置により停止するこ
とになり、パルスカウンタ84は、モータトルクとエレベ
ーターのアンバランストルクとが平衡するバランス点の
パルス数を検出することができなくなる。従って、この
状態で救出運転(通常は低速運転)等を行おうとする
と、メモリ85には異常なパルス数が記憶されているの
で、このメモリ85の内容を用いたのでは、正確な起動補
償を行うことができない。
そこで、本発明の一実施例においては、エンコーダー7
による前述のような起動補償を行うことを許可する信号
(許可信号)を設け、この許可信号がオンしているとき
には、前述のように、メモリ85とパルスカウンター84の
値を比較して起動補償を行い、許可信号がオフしている
ときには、前述した起動補償を行わず、起動補償トルク
指令記憶手段87の値を用いて起動補償を行い、あるい
は、第2の起動補償トルク指令発生装置86からの信号に
より簡易な起動補償を行うようにしたものである。
すなわち、本発明の一実施例は、起動補償トルク指令記
憶手段87を、第1の起動補償トルク指令発生装置82と接
続し、エレベーター起動時の起動補償トルクを、この記
憶手段に記憶させている。もし、非常停止が発生した場
合、許可信号がオフとなり、その常閉接点1002が閉路し
て、起動時の補償トルク指令として、記憶手段87に記憶
されている。前回の正常動作における起動補償トルク
が、トルク制御手段81に入力される。このように、エレ
ベーター駆動系の回転に応じて動作するエンコーダ7
と、エレベーターが該エレベーターを駆動する電動機6
のトルクにより制御停止し、ブレーキ9が動作する前
の、エンコーダ7の出力を基準値として記憶する手段85
と、ブレーキ9の動作後でエレベーターの次の起動前
の、エンコーダ7の出力の前記基準値からの変化量を検
出する手段およびこの変化量に応じて、起動補償トルク
を発生する手段82と、エレベーターが該エレベーターを
駆動する電動機6のトルクに制動停止したか否かを判定
する手段およびこの判定手段が、電動機のトルクによる
制動停止と判定したことに応動して前記起動補償トルク
発生装置82による起動補償を許可する手段100とを備え
ている。このとき、トルク指令値をステップ状に与える
ようにしてもよいが、一次遅れ回路871を介して徐々に
トルク指令を立ち上げた方が、良好な起動補償を行うこ
とができる。
また、乗りかご1の下には防振ゴム101,102と秤り装置1
03とが設けられている。この秤り装置103は、簡単なマ
イクロスイツチで構成されており、防振ゴム101,102の
たわみによってスイッチがオン・オフするもので、定格
積載量の20%ぐらいで動作するように設定されている。
この秤り装置103は、第2の起動補償トルク指令発生装
置86に接続されており、許容信号がオフのとき、工事・
保守運転時等には、この第2の起動補償トルク指令発生
装置86を用いて簡易的な起動補償を行うことができる。
すなわち、第2の起動補償トルク指令発生装置86は、秤
り装置103からのオン・オフ信号に基づいて、予め保持
されている所定の補償トルク値を選択し、許可信号の常
閉接点1003を介して選択した補償トルクをトルク制御手
段81に与える。この場合も、図示しないが、補償トルク
を一時遅れ回路を介してトルク制御手段81に与えるよう
にすることができ、前述と同様な効果を得ることができ
る。これにより、トルク制御手段81は、前述の場合と同
様に、エレベーターの起動補償を行うことができる。
このような本発明の一実施例において、起動補償トルク
指令記憶手段87の信号は、第2の起動補償トルク指令発
生装置86に優先するようにしてある。また、前述の許可
信号、パルスカウンタ84、メモリ85、起動補償トルク指
令記憶手段87は、バツテリーでバツクアツプされてお
り、停電でもその信号が揮発することはなく、起動補償
の信頼性を向上させることができる。なお、許可信号
は、図示しない管理制御装置等により生成される。
前述した本発明の実施例は、許可信号不動作時の起動補
償のために、起動補償トルク指令記憶手段87と、第2の
起動補償トルク指令発生装置86とを備えるものである
が、本発明は、これらのいずれか一方のみを備えるもの
であってもよい。
次に、第2図に示すタイムチヤートにより、起動補償ト
ルク指令記憶手段87を使用する場合の動作をさらに説明
する。
第2図において、(a)はエレベーターの速度特性、
(b)は高速運転指令、(c)は低速運転(救出運転)
指令、(d)は許可信号、(e)はブレーキ信号をそれ
ぞれ示している。
通常の高速運転時、エレベーターは、電気制御的に制動
停止し、時刻T1において、モータトルクとエレベーター
駆動系のアンバランストルクとが平衡しており、このと
き、エンコーダによる起動補償の許可信号をオンとす
る。
(f)と(g)に示すように、時刻T1からブレーキ装置
9が動作するまでの期間TENCの間のパルスカウンタ84の
値PN1がメモリ85に記憶保持される。
時刻T2で起動指令が発せられるまでの間に乗客の出入り
があり、パルスカウンタ84の値は、ΔPN小さくなりPN2
になったとする。
時刻T2で、起動指令が発せられると、まず、起動補償が
行われ、(h)に示すような起動補償トルクがモータに
印加され、ブレーキ装置9がゆつくり揺動しパルスカウ
ンタ84の値がPN2からPN1に増加した、時刻T3で起動補償
を完了させ、エレベーターをスタートさせ、同時に許可
信号をオフとする。
時刻T4で、何らかの理由でエレベーターが非常停止した
ときを考える。このとき、直ちに高速運転指令がオフと
なり、ブレーキがオンとなって、エレベーターは、非常
停止する。この場合、エレベーターは、電気制御的に制
動停止されたわけではないので、メモリ85のパルス数
は、エレベーターのバランス点を意味していないので、
次に起動するときの起動補償のためには使用することが
できない。
一般に、エレベーターは、非常停止すると、乗客のかん
ずめ防止のため、最寄階へ低速で救出運転されるように
なっている。
時刻T5で救出運転を行わせるための低速運転指令が発せ
られると、この場合、前述したように許可信号がオフと
なっているので、許可信号の常開接点1001が開いてお
り、トルク制御手段81は、第1の起動補償トルク発生装
置82からの補償トルク指令を受け取ることができず、代
わって、起動補償トルク指令記憶手段87に記憶されてい
る値(この値は第2図の時刻T3で記憶されている)を、
起動補償トルク指令tAとして受け取る。
この起動補償トルク指令は、一時遅れ回路871を介して
印加されるので、時刻TSからT6にかけてゆっくり立ち上
がる。時刻T7で、エレベーターが目的階に着床するとき
には、電気制御的に制動制御されるので、許可信号は、
このときオンとされ、時刻T1のときと同様に、メモリ85
にバランス点のパルス数PN3が記憶され、次の高速運転
に備えられる。
第3図は第1図のブレーキ装置9の正面図、第4図はそ
の断面図である。
ブレーキ装置9は、巻上機4に固定された部材94とゴム
等の弾性体ゴム911〜913を介して結合され、ブレーキ部
材95の内部には周知のデイスクブレーキを構成するコイ
ル961,962、バネ97、スプライン98、ライニング99等が
内蔵されて構成されている。
そして、このブレーキ装置9は、エレベーターの乗りか
ごとつり合いおもりとのアンバランストルクが、巻上機
の軸12を伝わつてくるのを、ブレーキ部材95が静止保持
するため、弾性体911〜913が変位し、ブレーキ部材95が
固定部材13(機械室構造物)に対し回転変位する。
ブレーキ部材95は、停止時にバネ97で可動部材951を押
し、ライニング951との摩擦力にてエレベーターを静止
保持し、コイル961、962を励磁することにより、可動部
材961を吸引しブレーキ力を開放しエレベーターの運転
を可能にする。
前述した本発明の実施例において、ブレーキ装置9を巻
上機4の軸と直結する構成としたが、本発明は、ブレー
キ装置9は、巻上機4と電動機6との間に配置しても良
いし、また、電動機6の反負荷側に配置してもよい。
また、機械室構造物に対してブレーキ装置を弾性支持と
せず、単に空隙を若干設けるだけでも構造物(固定部)
に対してブレーキ部材が回転変位するのでアンバランス
トルクの方向の検出と、バランス状態の検出が可能であ
り、本発明は、このような場合にも適用することができ
る。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、非常停止後の救出
運転、保守運転を行う場合にも、容易に正しい起動補償
を行うことができるので、エレベーターの安全性の向上
を図り、乗心地を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成を示すブロック図、第
2図はその動作を説明するタイムチヤート、第3図はブ
レーキ装置の正面図、第4図はその断面図、第5図は従
来技術の一例を示すブロック図、第6図はその動作を説
明するタイムチヤートである。 1……乗りかご、2……カウンターウエート、3……ロ
ープ、4……巻上機、5……シーブ、6……モータ、7
……パルスエンコーダ、8……エレベーター制御装置、
9……ブレーキ装置、81……トルク制御手段、82……ト
ルク指令発生装置、83……速度指令発生装置、84……パ
ルスカウンタ、85……メモリ、86……第2の起動トルク
補償トルク指令発生装置、87……起動補償トルク指令記
憶手段、91……弾性体、101、102……防振ゴム、103…
…秤装置、871……一時遅れ回路。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エレベーターの乗りかごとつり合い重りと
    を巻上機を介してつるべ状に配置し、巻上線に対して回
    転弾性支持し、回転方向に揺動する構造とした、乗りか
    ごとつり合い重りとのアンバランストルクを静止保持す
    るブレーキと、エレベーター停止時の前記ブレーキの変
    位量に基づいてエレベーターの起動補償を行なう起動補
    償トルク発生装置とを備えたエレベーター装置におい
    て、 前記エレベーター駆動系の回転に応じて動作するエンコ
    ーダと、 エレベーターが該エレベーターを駆動する電動機のトル
    クにより制御停止し、前記ブレーキが動作する前の、前
    記エンコーダの出力を基準として記憶する手段と、 前記ブレーキの動作後で前記エレベーターの次の起動前
    の、前記エンコーダ出力の前記基準値からの変化量を検
    出する手段と、 この変化量に応じて、前記起動補償トルクを発生する手
    段と、 エレベーターが、該エレベーターを駆動する電動機のト
    ルクにより制動停止したか否かを判定する手段と、 この判定手段が、電動機のトルクによる制動停止と判定
    したことに応動して、前記起動補償トルク発生装置によ
    る起動補償を許可する手段と を備えたことを特徴とするエレベーターの起動補償装
    置。
  2. 【請求項2】前記起動補償トルク発生装置からの起動補
    償値を記憶する記憶手段を備え、前記許可手段の不動作
    時、前記記憶された起動補償値に応じてエレベーターの
    起動補償を行なうことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載のエレベーターの起動補償装置。
  3. 【請求項3】前記起動補償値の記憶手段の出力に一次遅
    れ回路を備えたことを特徴とする特許請求の範囲第2項
    記載のエレベーターの起動補償装置。
  4. 【請求項4】かご下に設けた秤り装置を備え、前記許可
    手段不動作時、前記秤り装置からの信号に応じて起動補
    償を行なう第2の起動補償トルク発生装置を備えたこと
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載のエレベーター
    の起動補償装置。
  5. 【請求項5】前記エンコーダ出力の変化量を検出する手
    段は、エレベーター駆動用電動機軸に結合されたパルス
    エンコーダと、該エンコーダの出力パルスをカウントす
    るパルスカウント手段と、カウントされたパルス数を記
    憶する手段を備えたことを特徴とする特許請求の範囲第
    1項ないし第4項のうち1項記載のエレベーターの起動
    補償装置。
  6. 【請求項6】前記パルスカウント手段と、パルス数を記
    憶する手段および起動補償値の記憶手段は、その電源
    に、バッテリでバックアップ手段を備えたことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項ないし第5項のうち1項記載
    のエレベーターの起動補償装置。
  7. 【請求項7】エレベーターの乗りかごとつり合い重りと
    を巻上機を介してつるべ状に配置し、巻上機に対して回
    転弾性支持し、回転方向に揺動する構造とした、乗りか
    ごつり合い重りとのアンバランストルクを静止保持する
    ブレーキと、エレベーター停止時の前記ブレーキの変位
    量に基づいてエレベーターの起動補償を行なう第1の起
    動補償トルク発生装置とを備えたエレベーター装置にお
    いて、 エレベーターが該エレベーターを駆動する電動機のトル
    クにより制動停止したことに応動し、前記第1の起動補
    償トルク発生装置による起動補償を許可する手段と、 前記第1の起動補償トルク発生装置からの起動補償値を
    記憶する記憶手段と、 かご下に備えた秤り装置からの信号によって起動補償を
    行なう第2の起動補償トルク発生装置と、 前記許可手段が不動作のとき、前記記憶手段の記憶内容
    を、前記秤り装置からの信号に優先させて起動補償を行
    なう手段と を備えたことを特徴とするエレベーターの起動補償装
    置。
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