JPH09305947A - 浮上型ヘッドスライダ及び磁気ヘッド装置 - Google Patents

浮上型ヘッドスライダ及び磁気ヘッド装置

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JPH09305947A
JPH09305947A JP14670896A JP14670896A JPH09305947A JP H09305947 A JPH09305947 A JP H09305947A JP 14670896 A JP14670896 A JP 14670896A JP 14670896 A JP14670896 A JP 14670896A JP H09305947 A JPH09305947 A JP H09305947A
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head slider
flying
air
rail
rails
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JP14670896A
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Inventor
Naoto Kojima
直人 小島
Shuichi Haga
秀一 芳賀
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ディスクのデータゾーン全域にて一定の
浮上量が得られると共に、ロール角が低減されるように
した、浮上型ヘッドスライダを提供すること。 【解決手段】 記録媒体11に対向する面の両側縁にほ
ぼ平行に形成された二本のサイドレール15,16と、
各サイドレールの空気流入端側に設けられたテーパ部1
9またはステップ部19aと、空気流出端側の端面に設
けられた磁気ヘッド14と、サイドレールの空気流入側
端部を連結するクロスレール17と、サイドレール及び
クロスレールにより包囲された負圧溝18と、を備えた
浮上型ヘッドスライダ13において、上記サイドレール
が、それぞれ空気流入端から空気流出端に向かって互い
に内側に曲げ角θで斜めに延びるように、配設されるよ
うに、浮上型ヘッドスライダ13を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば高密度記憶
媒体である磁気ディスクや光磁気ディスク等に対して記
録再生するための磁気ヘッドを搭載した浮上型ヘッドス
ライダ及び磁気ヘッド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コンピュータ等に内蔵されまたは
接続されるハードディスクドライブ装置は、例えば図1
8に示すように構成されている。図18において、ハー
ドディスクドライブ装置1は、図式的に示したスピンド
ルモータ1aによって角速度一定で回転駆動される磁気
ディスク2と、アーム3と、アーム3の先端に取り付け
られたヘッドスライダ4とから構成されている。
【0003】このアーム3は、その一端が、垂直軸3a
の周りに揺動可能に取り付けられており、また他端に
は、サスペンション3bを介して、ヘッドスライダ4が
取り付けられている。
【0004】これにより、磁気ディスク2がスピンドル
モータ1aによって一定速度で回転駆動される。そし
て、アーム3が垂直軸3aの周りに回動されると、その
他端に取り付けられたヘッドスライダ4は、磁気ディス
ク2の実質的に半径方向に移動され、このヘッドスライ
ダ4に備えられた磁気ヘッド5は、磁気ディスク2に対
してシーク動作することになる。かくして、磁気ディス
ク2の所定のトラックに対して、情報の記録・再生が行
われる。
【0005】ここで、上記ヘッドスライダ4は、図19
に示すように、構成されている。即ち、ヘッドスライダ
4は、その一主面である下面の両側に空気潤滑面として
作用し且つその間にエアグルーブを画成するレール4
a,4bが形成されていると共に、このレール4a,4
bの空気流入端側には例えばテーパ角1度以下の緩やか
な傾斜を有するテーパ部4c,4dが備えられている。
さらに、このレール4aの空気流出側の端面には、磁気
ヘッド5が取り付けられている。
【0006】これにより、ヘッドスライダ4が、回転す
る磁気ディスク2の表面に接近されたとき、磁気ディス
ク2の回転に伴って、このスライダ4のレール4a,4
bと磁気ディスク2の表面との間に流入する空気流によ
り、ヘッドスライダ4が浮揚力を受ける。この浮揚力に
よって、ヘッドスライダ4及びこのヘッドスライダ4に
取り付けられた磁気ヘッド5は、磁気ディスク2の表面
から微小間隔(浮上量)をもって浮上走行するようにな
っている。かくして、磁気ヘッド5が直接に磁気ディス
ク2の表面に接触することによるこの磁気ディスク2の
摩耗損傷が、防止されるようになっている。
【0007】このように構成された浮上型ヘッドスライ
ダ2によれば、磁気ディスク2の表面に多少の凹凸が在
る場合であっても、同一トラックにおけるヘッドスライ
ダ4,磁気ヘッド5の磁気ディスク2の表面からの浮上
量がほぼ一定に保持されることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、ハー
ドディスクドライブ装置においても、小型化,大容量化
に伴い、高密度記録が要求されるようになってきてい
る。このため、最近のハードディスクドライブ装置にお
いては、所謂ゾーンビット記録法が採用されつつある。
このゾーンビット記録法は、磁気ディスクのデータ領域
をいくつかのゾーンに分割し、ディスク外周側のゾーン
ほど高周波数で記録を行なうことにより、磁気ディスク
全体の記録容量を増大させる方法である。従って、この
ゾーンビット記録法を有効に活用するためには、磁気ヘ
ッドを搭載しているヘッドスライダの浮上量が、磁気デ
ィスクのデータ領域全体で一定にされることが必要にな
る。
【0009】また、低浮上量化に伴って、ヘッドスライ
ダの長さ方向を回転軸とする傾き姿勢(所謂ロール)
が、信頼性に及ぼす影響も大きくなる。即ち、定常浮上
時にロール姿勢が大きいと、ヘッドスライダが磁気ディ
スク表面の突起あるいは付着物と衝突を起こす危険が高
まる。この衝突は、クラッシュと呼ばれるが、クラッシ
ュの発生を抑制するためには、定常浮上時のロール量が
低減される必要がある。さらに、ロール角が大きいと、
シーク時にヘッドスライダの大きなロール変動が生じ、
同様にクラッシュの発生確率が大きくなってしまうの
で、ロール角の低減が必要になる。
【0010】しかしながら、このような構成の浮上型ヘ
ッドスライダ6においては、磁気ディスク3が角速度一
定で回転される場合、その外周における線速度が、内周
における線速度よりも速い。このため、ヘッドスライダ
4の浮上量は、磁気ディスク2の外周と内周とで比較的
大きく変動する。即ち、磁気ディスク3の外周側におけ
る線速度は、内周側における線速度より大きくなり、こ
の線速度に対応する浮上量が得られる。これにより、所
謂静的な浮上量変動が発生することになる。
【0011】これに対して、アーム3が垂直軸3aの周
りを回動するとき、ヘッドスライダ4は、磁気ディスク
2の表面に対して、半径方向に関して、直線的にではな
く、円弧上を移動することになる。従って、このヘッド
スライダ4は、その中心線が、磁気ディスク2のトラッ
クの接線方向からずれて、図20に示すように、所謂ス
キュー角が生ずることになる。このスキュー角は、磁気
ディスク2の中心Oからの位置に応じて変動する。即
ち、スキュー角が大きくなると、磁気ディスク2の表面
とヘッドスライダ4との間の動圧の浮揚力への変換効率
が低下して、浮上量が小さくなる。これにより、例えば
図21にて、グラフAで示すような浮上特性を有する、
最も理想的なヘッドスライダが得られることになる。
尚、一般的な浮上型ヘッドスライダにおいては、図21
におけるグラフBで示すような特性になり、また磁気ヘ
ッド部におけるスキュー角が±5度である場合には、ス
キュー角に対するヘッド浮上量特性は、グラフCに示す
ようになってしまう。
【0012】かくして、外周側にて大きくなる浮上量d
は、上記スキュー角により低下することになる。この場
合、線速度による浮上量dの変動は、線形であるが、ス
キュー角による浮上量dの低下は、二次の非線形であ
る。従って、図19に示すような従来のヘッドスライダ
4を使用する限り、磁気ディスク3の半径方向の全範囲
に亘って、線速度とスキュー角のバランスを取ることは
困難である。ここで、磁気ディスク2の周速及びスキュ
ー角度範囲は、ハードディスクドライブ装置1に固有の
値であって、ハードディスクドライブ装置1の設計によ
って決まってしまう。また、ヘッドスライダ4に対する
サスペンション3bのバネ荷重も、ハードディスクドラ
イブ装置1の設計によって決まるものである。従って、
これらの条件に対して、ヘッドスライダ4の浮上量を変
更し得るパラメータとして、ヘッドスライダ4のレール
4a,4bの幅がある。ヘッドスライダ4のレール4
a,4bの幅によって、ヘッドスライダ4の浮上量の周
速依存性及びスキュー角依存性が決定される。これによ
り、上記ハードディスクドライブ装置1の固有の条件に
基づいて、ヘッドスライダ4のレール4a,4bの幅
は、自動的に決まり、そのときの浮上量のスキュー角依
存性も決定してしまう。
【0013】かくして、図21から明らかであるよう
に、あるレール幅に関して、ごく限られたスキュー角範
囲に対してのみ、浮上型ヘッドスライダ4の定浮上特性
が得られることになるが、それ以外の条件では、良好な
定浮上特性が得られない。また、ロール角制御に関して
も、荷重点移動によって、ヘッドスライダのロール角調
整が行なわれるが、浮上領域全体にて、ロール角をゼロ
になるように制御することは、荷重点移動のみによって
は困難である。従って、従来の浮上型ヘッドスライダに
おいては、浮上量が低下したときに、十分な信頼性を確
保することは困難である。
【0014】本発明は、以上の点に鑑み、周速,スキュ
ー角等の任意の浮上条件に対応して、特に狭いスキュー
角範囲において、磁気ディスクのデータゾーン全域にて
一定の浮上量が得られると共に、ロール角が低減される
ようにした、浮上型ヘッドスライダを提供することを目
的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、記録媒体に対向する面の両側縁にほぼ平行に形成
された二本のサイドレールと、各サイドレールの空気流
入端側に設けられた傾斜部または段部と、空気流出端側
に設けられた磁気ヘッドと、サイドレールの空気流入側
端部を連結するクロスレールと、サイドレール及びクロ
スレールにより包囲された負圧溝とを備え、前記サイド
レールが、それぞれ空気流入端から空気流出端に向かっ
て、互いに内側に斜めに延びるように、配設されてい
る、浮上型ヘッドスライダにより、達成される。
【0016】上記構成によれば、空気流入端から進入し
た空気流は、クロスレールを横断した後、空気潤滑面と
して作用するサイドレールの表面と記録媒体の表面との
間を流れることにより、正圧による浮上力を発生させる
と共に、サイドレールの間の負圧溝と記録媒体の表面と
の間を流れることにより、急激に膨張して負圧による吸
引力を発生させる。これにより、ヘッドスライダは、上
記浮上力及び吸引力のバランスによって、記録媒体の表
面から所定の浮上量で浮上することになる。ここで、記
録媒体の内周と外周とでは、周速が異なるが、本発明に
よる浮上型ヘッドスライダにおいては、周速の変化によ
って、浮上力及び吸引力が変化することになるので、ヘ
ッドスライダの浮上量の周速依存性が低減されることに
なる。
【0017】さらに、上記浮上量は、サイドレールのス
ライダ長さ方向に対する曲げ角θによっても制御され
る。即ち、曲げ角θが大きいほど、浮上量のスキュー角
依存性が小さくなり、特に、θが、5度<θ<45度で
あるとき、正圧である浮上力の抑制と、負圧である吸引
力の発生が十分であることから、ヘッドスライダの浮上
量の周速依存性が著しく低減されることになる。
【0018】尚、θが5度以下の場合には、サイドレー
ルが空気流に対してほぼ平行になるため、サイドレール
によって比較的大きな正圧が発生する。これにより、浮
上量の周速依存性が大きくなる。これに対して、θが4
5度以上の場合には、負圧溝の空気流出側がサイドレー
ルの屈曲部によって閉じられることになるため、負圧溝
内の空気流が阻害されることにより、負圧発生が抑制さ
れるので、同様に浮上量の周速依存性が大きくなる。こ
こで、上記角度θに関し、θが5度以下,θが45度以
上という上記限定は、これらの角度に、それぞれ計測上
精密に一致しなくともよい。つまりスライダの製造技術
精度等において、自ずから生じる制約の範囲で、実際の
スライダに誤差が生じる場合はありうる。しかし、後述
する本発明の原理と抵触しない範囲において、多少の誤
差があっても、本発明の範囲である。
【0019】また、スキュー角依存性は、両サイドレー
ルの曲げ角の差Δθと幅の差ΔWにより、制御される。
即ち、ハードディスクに対して、内周側のサイドレール
の曲げ角θ1及び幅W1を大きくすることにより、スキ
ュー角依存性が負側にシフトすることになる。これによ
り、スキュー角による浮上量低下が、サイドレールの曲
げ角の差Δθ及び幅の差ΔWによって、周速による増加
分を完全に打ち消すように調整される。かくして、本発
明によれば、周速依存性及びスキュー角依存性が低減さ
れることにより、ヘッドスライダの浮上量がほぼ一定に
保持されることになる。
【0020】さらに、ヘッドスライダのロール量は、上
記曲げ角θにより、浮上全域にて著しく低減され、ほぼ
ゼロにされる。即ち、θが大きくなるにつれて、正のス
キュー角の場合、ヘッドスライダの内側のサイドレール
が持ち上げられるような傾向があり、ロール量は、スキ
ュー角の変化に伴い、漸次変化する。かくして、本発明
によれば、ロール量は、スキュー角が変化しても、浮上
全域にてほぼゼロに制御可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図1乃至図17を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例で
あるから、技術的に好ましい種々の限定が付されている
が、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を
限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られる
ものではない。
【0022】図1は、本発明による浮上型ヘッドスライ
ダが取り付けられるハードディスクドライブ装置の構成
の斜視図を示している。図1において、ハードディスク
ドライブ装置10は、図式的に示したスピンドルモータ
10aによって角速度一定で回転駆動される磁気ディス
ク11と、アーム12と、アーム12の先端に取り付け
られたヘッドスライダ13とを有している。
【0023】このアーム12は、その一端が、垂直軸1
2aの周りに揺動可能に取り付けられており、また他端
には、サスペンション12bを介して、ヘッドスライダ
13が取り付けられている。
【0024】これにより、磁気ディスク11がスピンド
ルモータ10aによって一定速度で回転駆動される。そ
して、アーム12が垂直軸12aの周りに回動される
と、その他端に取り付けられたヘッドスライダ13は、
磁気ディスク11の実質的に半径方向に移動され、この
ヘッドスライダ13に備えられた磁気ヘッド14は、磁
気ディスク11に対してシーク動作することになる。か
くして、磁気ディスク11の所定のトラックに対して、
情報の記録・再生が行われる。
【0025】図2は、上記浮上型ヘッドスライダの第一
の実施形態、即ち浮上型ヘッドスライダ13の詳細な構
成を示す底面図である。図2において、浮上型ヘッドス
ライダ13は、全体が扁平な直方体として形成されてお
り、その下面に空気潤滑面として作用する二つのサイド
レール15,16と、これらサイドレールを連結するク
ロスレール17とを備えている。
【0026】サイドレール15,16は、それぞれヘッ
ドスライダ13の下面の両側付近にて、空気流入側から
空気流出側に沿って長手方向に延びるように配設されて
いると共に、それらの間に、負圧溝18を形成してい
る。また、クロスレール17は、二つのサイドレール1
5,16の空気流入側にて、サイドレール15,16を
連結するように配設されている。
【0027】さらに、ヘッドスライダ13は、その下面
の空気流入側の先端に傾斜部としてのテーパ部19を備
えている。このテーパ部19は、サイドレール15,1
6及びクロスレール17の空気潤滑面として作用する表
面に対して、所定角度で傾斜するように、形成されてい
る。このテーパ部19は、空気を導入し易くするための
もので、同等の効果を発揮するものであれば他の構成の
ものでもよい。また、例えば、このテーパ部19の代わ
りに、図5に示すように、サイドレール15,16及び
クロスレール17の空気潤滑面として作用する表面に対
して、例えば1μm以下の深さで平行に延びる段部とし
てのステップ部19aが形成されていてもよい。
【0028】ここで、上記サイドレール15,16は、
それぞれクロスレール17から長手方向に沿って内側に
向かって曲げ角度θ1及びθ2で延びるように、配設さ
れており、図示の場合、空気流出端まで達せず、途中で
途切れている。尚、上記サイドレール15,16は、好
ましくは、例えば図3に示すように、内周側のサイドレ
ール15の曲げ角θ1,幅W1が、外周側のサイドレー
ル16の曲げ角θ2,幅W2に対して、それぞれ
【数1】
【数2】 なる関係を有するように、形成されている。
【0029】さらに、浮上型ヘッドスライダ13は、そ
の空気流出端側の端部領域の中央付近に形成されたアイ
ランド部20を備えている。このアイランド部20は、
図示の場合、扁平な直方体状に形成されており、その高
さは、サイドレール15,16及びクロスレール17と
同じ高さに選定されている。そして、このアイランド部
20の空気流出端側の端面には、磁気ヘッド21が搭載
されている。
【0030】本実施形態による浮上型ヘッドスライダ1
3によれば、図6に示すように、浮上型ヘッドスライダ
13が、回転する磁気ディスク11の表面に接近された
とき、磁気ディスク11の回転に伴って、この浮上型ヘ
ッドスライダ13の空気流入端から進入する空気流は、
図6に示すように、テーパ部19から、クロスレール1
7を横切って、サイドレール15,16と磁気ディスク
11の表面との間を流れると共に、サイドレール15,
16間の負圧溝18と磁気ディスク11の間を流れる。
【0031】ここで、クロスレール17における浮上量
は通常0.3乃至0.5μm程度であるのに対して、負
圧溝18では、例えば5μm程度の浮上量であることか
ら、負圧溝18内にて、空気流が急激に膨張して、負圧
による吸引力F1を発生させる。また、サイドレール1
5,16と磁気ディスク11の間を流れる空気流によ
り、浮上型ヘッドスライダ13は、浮揚力を受ける。従
って、ヘッドスライダ13そしてこのヘッドスライダ1
3の空気流出端に取り付けられた磁気ヘッド14は、上
述した浮上力及び吸引力により、そしてアーム12のサ
スペンション12aのバネ荷重のバランスによって、磁
気ディスク11の表面から所定の微小間隔(浮上量)を
もって浮上走行するようになっている。かくして、磁気
ヘッド14は、直接に磁気ディスク11の表面に接触す
ることによるこの磁気ディスクの摩耗損傷が、防止され
るようになっている。
【0032】ここで、浮上型ヘッドスライダ13の浮上
量は、磁気ディスク11上の各点における周速及びスキ
ュー角によって決まるが、上記浮上型ヘッドスライダ1
3においては、周速が増大するにつれて、浮上力と共に
吸引力も増大することになるので、浮上量の周速依存性
が抑制されることになる。従って、磁気ディスク11の
外周付近における浮上量増加が低減される。さらに、浮
上型ヘッドスライダ13の浮上量は、サイドレール1
5,16の曲げ角θ及び幅W1,W2の差ΔWによっ
て、スキュー角依存性が制御可能である。
【0033】例えば図7に示すように、θが大きくなる
程、浮上量のスキュー角依存性が低減する。これは、θ
が小さい場合には、例えばθが5度以下の場合には、サ
イドレール15,16はほぼ長手方向に関して平行に延
びていることから、サイドレール15,16により比較
的大きな正圧が発生するためである。これに対して、θ
が極端に大きい場合、例えばθが45度以上の場合に
は、サイドレール15,16により負圧溝18が絞られ
てしまい、負圧溝18内の空気流が流れにくくなり、負
圧発生が抑制されるためである。また、θが5度<θ<
45度の場合には、正圧の抑制と負圧の発生が十分であ
ることから、浮上量の周速依存性が十分に小さくなるこ
とになる。また、図8に示すように、ΔWが大きくなる
程、即ち内周側のサイドレール15が外周側のサイドレ
ール16に比較して幅が広くなる程、スキュー角依存性
が負側にシフトすることになる。
【0034】さらに、浮上量の周速依存性は、図9に示
すように、一般に磁気ディスク11の内周から外周に向
かって周速が増加することにより、浮上量も増加する。
従来の浮上型ヘッドスライダ4の場合には、図9にて符
号Aで示すように、浮上量は、周速の増加につれて、ほ
ぼリニアに増大するが、上記浮上型ヘッドスライダ13
においては、浮上量は、周速による増加分(符号C)
と、スキュー角変化による減少分(符号D)との差によ
り決まり、図9にて符号Bで示すように、ほぼ一定にな
る。これは、スキュー角変化による減少分が、上述した
サイドレール15,16の曲げ角θと幅の差ΔWによっ
て、周速による増加分が完全に打ち消されるように、調
整されることによるものである。
【0035】かくして、周速依存性及びスキュー角依存
性が低減されることにより、ヘッドスライダ13の浮上
量がほぼ一定に保持されることになる。従って、ハード
ディスクドライブ装置10において、浮上型ヘッドスラ
イダ13が、磁気ディスク11の内周から外周へのヘッ
ドシーク時に、ヘッドスライダ13が受ける周速及びス
キュー角が連続的に変化したとしても、ほぼ一定の浮上
量が得られることになる。
【0036】また、浮上型ヘッドスライダ13のロール
量は、上記曲げ角θにより、スキュー角変動に対して、
ほぼゼロにされる。例えば図10に示すように、曲げ角
θがゼロの場合には、符号Eで示すように、正スキュー
角では、内周側のサイドレール15が持ち上げられる傾
向があり、ロール量は漸次変化している。さらに、曲げ
角θが負の場合には、符号Fで示すように、この傾向は
さらに増大することになってしまう。これに対して、曲
げ角θが正の場合には、符号Gで示すように、ロール量
は、スキュー角に依らず、ほぼ一定である。かくして、
ほぼゼロに近い良好なロール特性が得られることにな
る。従って、ハードディスクドライブ装置10におい
て、浮上型ヘッドスライダ13の磁気ディスク11の内
周から外周へのヘッドシーク時に、ヘッドスライダ13
が受けるスキュー角が連続的に変化したとしても、浮上
型ヘッドスライダ13のロール量は、スキュー角によら
ず、浮上全域に亘って、ほぼゼロに制御される。
【0037】かくして、上記実施形態によれば、ほぼサ
イドレール15,16に曲げ角θを備えると共に、各サ
イドレール15,16の曲げ角θ1,θ2及び幅W1,
W2を最適化することによって、ハードディスクドライ
ブ装置10における良好な定浮上特性及びゼロロール特
性が得られることになる。
【0038】図11は、本発明による浮上型ヘッドスラ
イダの第二の実施形態を示している。図11において、
浮上型ヘッドスライダ21は、空気流出端側の端部領域
に設けられた凸部としてのアイランド部22が、空気流
入端側に向かって先細の鋭角三角形状に形成されている
点を除いて、その他の構成、即ちサイドレール15,1
6及びクロスレール17そして負圧溝18,ステップ部
19aは、図5に示した浮上型ヘッドスライダ13と同
様に構成されている。この場合、空気流入端側からアイ
ランド部19aに向かって流れる空気流は、アイランド
部19aの形状に従って、アイランド部19aの側面に
沿って空気流出端側に向かって円滑に流れると共に、流
入する空気流に含まれるゴミ等が付着するようなことが
ない。
【0039】図12は、本発明による浮上型ヘッドスラ
イダの第三の実施形態の底面図を示している。図12に
おいて、浮上型ヘッドスライダ30は、全体が扁平な直
方体として形成されており、その下面に空気潤滑面とし
て作用する二つのサイドレール31,32及びセンター
レール33と、これらサイドレールを連結するクロスレ
ール34と、を備えている。
【0040】サイドレール31,32は、それぞれヘッ
ドスライダ30の下面の両側付近にて、空気流入側から
空気流出側に沿ってほぼ長手方向に内側に向かって所定
の曲げ角で斜めに延びるように配設されていると共に、
それらの間に、負圧溝35を形成している。また、セン
ターレール33は、ヘッドスライダ30の下面の中心を
長手方向に向かって延び、負圧溝35を分断するように
形成されていると共に、その空気流出端側が、末広がり
状の拡大部33aを備えている。さらに、クロスレール
34は、二つのサイドレール31,32の空気流入側に
て、サイドレール31,32を連結するように配設され
ている。この場合、クロスレール34は、センターレー
ル33とも連結されることになる。また、センターレー
ル33の拡大部33aの空気流出端側の端面には、磁気
ヘッド36が搭載されている。
【0041】さらに、ヘッドスライダ30は、その下面
の空気流入側の先端にテーパ部37を備えている。この
テーパ部37は、サイドレール31,32,センターレ
ール33及びクロスレール34の空気潤滑面として作用
する表面に対して、所定の角度例えば1度以下の緩やか
な傾斜角度を有するように、成形されている。尚、テー
パ部37の代わりに、ステップ部が備えられていてもよ
い。
【0042】このように構成された浮上型ヘッドスライ
ダ30によれば、図2の浮上型ヘッドスライダ13と同
様に動作して、サイドレール31,32及びセンターレ
ール33による浮揚力によって、ヘッドスライダ30及
びこのヘッドスライダ30のセンターレール33の空気
流出端に取り付けられた磁気ヘッド36が、磁気ディス
クの表面から微小間隔(浮上量)をもって浮上走行す
る。
【0043】この場合、サイドレール31,32が所定
の曲げ角で内側に向かって斜めに延びていることによ
り、スキュー角変化に対する浮上量変動の変化が低減さ
れ、またロール変動が低減されることにより、比較的広
いスキュー角の範囲で、ほぼ一定の浮揚力が得られると
共に、ロール量特性が向上することになる。
【0044】図13は、本発明による浮上型ヘッドスラ
イダの第四の実施形態の底面図を示している。図13に
おいて、浮上型ヘッドスライダ40は、全体が扁平な直
方体として形成されており、全体が扁平な直方体として
形成されており、その下面に空気潤滑面として作用する
二つのサイドレール41,42と、これらサイドレール
を連結するクロスレール43とを備えている。
【0045】サイドレール41,42は、それぞれヘッ
ドスライダ40の下面の両側付近にて、空気流入側から
空気流出側に沿ってほぼ長手方向に内側に向かって所定
の曲げ角で斜めに延びるように配設されていると共に、
それらの間に、負圧溝44を形成している。また、クロ
スレール43は、二つのサイドレール41,42の空気
流入側にて、サイドレール41,42を連結するように
配設されている。図示の場合、クロスレール43は、中
央付近が、空気流入側に向かって突出するように、湾曲
した円弧状に形成されている。
【0046】この場合、ヘッドスライダ40は、その下
面の空気流入側の先端にステップ部45を備えている。
このステップ部45は、サイドレール41,42及びク
ロスレール43の空気潤滑面として作用する表面以外の
部分と同じレベルに形成されることにより、空気潤滑面
に対して、段差を有するように、成形されている。
【0047】これにより、浮上型ヘッドスライダ40
は、図2の浮上型ヘッドスライダ13と同様に動作し
て、サイドレール41,42による浮揚力によって、ヘ
ッドスライダ40及びこのヘッドスライダ40の空気流
出端側の端部領域の中央に形成された鋭角三角形状のア
イランド部46に取り付けられた磁気ヘッド47が、磁
気ディスクの表面から微小間隔(浮上量)をもって浮上
走行する。
【0048】この場合、サイドレール41,42が所定
の曲げ角で内側に向かって延びていることにより、スキ
ュー角変化に対する浮上量変動の変化が低減され、また
ロール変動が低減されることにより、比較的広いスキュ
ー角の範囲で、ほぼ一定の浮揚力が得られると共に、ロ
ール量特性が向上することになる。
【0049】図14及び図15は、本発明による浮上型
ヘッドスライダの具体的な実施形態を示している。図1
4及び図15において、浮上型ヘッドスライダ50は、
全体が扁平な直方体として形成されており、その下面に
空気潤滑面として作用する二つのサイドレール51,5
2と、これらサイドレールを連結するクロスレール53
と、空気流出端側の端部領域の中央に設けられたアイラ
ンド部54と、を備えている。
【0050】サイドレール51,52は、それぞれヘッ
ドスライダ50の下面の両側付近にて、空気流入側から
空気流出側に沿ってほぼ長手方向に内側に向かって曲げ
角θで斜めに延びるように配設されていると共に、それ
らの間に、負圧溝55を形成している。また、クロスレ
ール53は、二つのサイドレール51,52の空気流入
側にて、サイドレール51,52を連結するように配設
されている。
【0051】さらに、ヘッドスライダ50は、その下面
の空気流入側の先端にテーパ部またはステップ部56
(図示の場合、テーパ部)を備えている。このテーパ部
56は、サイドレール51,52及びクロスレール53
の空気潤滑面として作用する表面に対して、所定角度例
えば1度以下の緩い傾斜角度を有するように、成形され
ている。
【0052】この場合、ヘッドスライダ50全体は、例
えばアルチック材スライダチップから構成され、表面全
体にウレタン系レジスト材を塗布して、サイドレール5
1,52及びクロスレール53そしてアイランド部54
の部分のみにマスキングを施し、紫外線照射により、上
記レジストを光硬化させる。そして、光硬化後に現像液
により未硬化部分を除去して、ヘッドスライダ20の表
面の必要な箇所にレジストマスクを形成し、例えばイオ
ンミリング等によってスライダ表面のアルチック材を除
去することにより、負圧溝55が形成される。さらに、
その後、ヘッドスライダ50をサスペンション12b上
に接着等により取り付けることにより、ヘッド・ジンバ
ル・アッセンブリとして組み立てられる。
【0053】ここで、ヘッドスライダ50は、例えば
2.5インチハードディスクドライブ装置用に、全長X
が1200μm,全幅Yが1000μm,全高Hが30
0μmで、サイドレール51,52の曲げ角θが8度,
幅Wが150μmであって、例えばアイランド部54の
空気流出端に、磁気ヘッド57が取り付けられている。
【0054】このように形成された浮上型ヘッドスライ
ダ50を、例えば2.5インチハードディスクドライブ
装置に搭載した場合に、磁気ディスクの半径方向位置に
対する浮上量は、図16に示すようになり、また磁気デ
ィスクの半径方向位置に対するロール量は、図17に示
すようになる。従って、上述した浮上型ヘッドスライダ
50によれば、良好な定浮上特性が得られると共に、ほ
ぼゼロで一定のロール特性が得られることが分かる。
【0055】尚、上記各実施形態においては、空気流入
側の端縁に、テーパ部またはステップ部が設けられてい
るが、何れの場合も、テーパ部の代わりにステップ部
が、あるいはステップ部の代わりにテーパ部が設けられ
てもよいことは明らかである。また、上記各実施形態に
おていは、空気流出側の端部領域に、アイランド部また
はセンターレールの拡大部が設けられているが、このア
イランド部の形状は、長方形,鋭角三角形に限定される
ことはなく、他の形状であってもよいことは明らかであ
ると共に、省略されてもよい。アイランド部が省略され
た場合には、磁気ヘッドは、サイドレールの何れか一方
の空気流入端側の端面に搭載されることになる。
【0056】さらに、上記各実施形態においては、サイ
ドレールは、空気流出端側にまで延びておらず、途中で
途切れているものもあるが、サイドレールの長さは任意
に決定され、空気流出端側にまで延びている必要はな
い。さらに、上述した実施形態においては、サイドレー
ルの幅,長さについて、それぞれ具体的な形状及び寸法
が示されているが、長手方向に沿ってほぼ平行に配設さ
れたサイドレールが、内側に向かって屈曲していればよ
く、その長さ,幅や配置は、実際に搭載されるハードデ
ィスクドライブ装置に対応して、最適化されるべきもの
である。従って、上述した実施形態に示された形状,配
置等に限定されるべきではなく、これらの組合せも可能
であることはいうまでもない。また、上記実施形態にお
いては、磁気ディスクの記録再生を行なうためのハード
ディスクドライブ装置のための浮上型ヘッドスライダに
ついて説明したが、これに限らず、例えば光磁気ディス
ク等の他のディスクを記録媒体として使用するディスク
ドライブ装置のための浮上型ヘッドスライダに本発明を
適用し得ることは明らかである。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、サ
イドレールが内側に向かって斜めに延びていることか
ら、ヘッドスライダの浮上量の周速依存性及びスキュー
角依存性が低減されることにより、ヘッドスライダの浮
上量がほぼ一定に保持される。また、ヘッドスライダの
ロール量は、スキュー角が変化しても、浮上全域に亘っ
てほぼゼロに調整される。したがって、本発明によれ
ば、周速,スキュー角等の任意の浮上条件に対応して、
特に狭いスキュー角範囲において、磁気ディスクのデー
タゾーン全域にて一定の浮上量が得られると共に、ロー
ル角が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスライダを組み込んだハードディ
スクドライブ装置の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明による浮上型ヘッドスライダの第一の実
施形態を示す概略斜視図である。
【図3】図2の浮上型ヘッドスライダにおけるサイドレ
ールの曲げ角を示す底面図である。
【図4】図2の浮上型ヘッドスライダにおけるサイドレ
ールの幅を示す底面図である。
【図5】図2の浮上型ヘッドスライダの変形例を示す概
略斜視図である。
【図6】図2の浮上型ヘッドスライダにおける浮上状態
を示す概略側面図である。
【図7】図2の浮上型ヘッドスライダにおけるサイドレ
ールの曲げ角θをパラメータとしたスキュー角と浮上量
との関係を示すグラフである。
【図8】図2の浮上型ヘッドスライダにおけるサイドレ
ールの幅の差ΔWをパラメータとしたスキュー角と浮上
量との関係を示すグラフである。
【図9】図2の浮上型ヘッドスライダにおける周速と浮
上量との関係を示すグラフである。
【図10】図2の浮上型ヘッドスライダにおける曲げ角
θをパラメータとするスキュー角とロール量との関係を
示すグラフである。
【図11】本発明による浮上型ヘッドスライダの第二の
実施形態を示す概略底面図である。
【図12】本発明による浮上型ヘッドスライダの第三の
実施形態を示す概略斜視図である。
【図13】本発明による浮上型ヘッドスライダの第四の
実施形態を示す概略斜視図である。
【図14】本発明による浮上型ヘッドスライダの具体的
な実施形態を示す概略底面図である。
【図15】図14による浮上型ヘッドスライダの概略正
面図である。
【図16】図14の浮上型ヘッドスライダにおけるヘッ
ド位置と浮上量との関係を示すグラフである。
【図17】図14の浮上型ヘッドスライダにおけるヘッ
ド位置とロール量との関係を示すグラフである。
【図18】従来のハードディスクドライブ装置の一例の
構成を示す斜視図である。
【図19】図18のハードディスクドライブ装置におけ
る浮上型ヘッドスライダを示す概略斜視図である。
【図20】図19の浮上型ヘッドスライダのスキュー角
変動を示す概略図である。
【図21】図19の浮上型ヘッドスライダにおけるスキ
ュー角による浮上量変動を示すグラフである。
【符号の説明】
10・・・ハードディスクドライブ装置、11・・・磁
気ディスク、12・・・アーム、13・・・浮上型ヘッ
ドスライダ、14・・・磁気ヘッド、15,16・・・
サイドレール、17・・・クロスレール、18・・・負
圧溝、19・・・テーパ部、19a・・・ステップ部、
20・・・アイランド部、21・・・浮上型ヘッドスラ
イダ、30・・・浮上型ヘッドスライダ、31,32・
・・サイドレール、33・・・センターレール、34・
・・クロスレール、35・・・負圧溝、36・・・磁気
ヘッド、37・・・テーパ部、40・・・浮上型ヘッド
スライダ、41,42・・・サイドレール、43・・・
クロスレール(円弧状クロスレール)、44・・・負圧
溝、45・・・ステップ部、46・・・アイランド部
(鋭角三角形状)、47・・・磁気ヘッド、50・・・
浮上型ヘッドスライダ、51,52・・・サイドレー
ル、53・・・クロスレール、54・・・アイランド
部、55・・・負圧溝、56・・・テーパ部、57・・
・磁気ヘッド

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に対向する面の両側縁にほぼ平
    行に形成された二本のサイドレールと、 各サイドレールの空気流入端側に設けられた傾斜部また
    は段部と、 空気流出端側に設けられた磁気ヘッドと、 サイドレールの空気流入側端部を連結するクロスレール
    と、 サイドレール及びクロスレールにより包囲された負圧溝
    とを備え、 前記サイドレールが、それぞれ空気流入端から空気流出
    端に向かって、互いに内側に斜めに延びるように、配設
    されていることを特徴とする浮上型ヘッドスライダ。
  2. 【請求項2】 前記サイドレールのスライダ長さ方向に
    対する曲げ角度θが、略5度<θ<45度であることを
    特徴とする請求項1に記載の浮上型ヘッドスライダ。
  3. 【請求項3】 磁気ディスクの内周側に位置するサイド
    レールの曲げ角度θ1と外周側のサイドレールの曲げ角
    度θ2が、θ1>θ2+5度の関係にあることを特徴と
    する請求項2に記載の浮上型ヘッドスライダ。
  4. 【請求項4】 磁気ディスクの内周側に位置するサイド
    レールの幅W1と外周側のサイドレールの幅W2が、W
    1>W2+10μmの関係にあることを特徴とする請求
    項2に記載の浮上型ヘッドスライダ。
  5. 【請求項5】 前記磁気ヘッドが、各サイドレールのう
    ち、一つのサイドレールの空気流出端側の端面に取り付
    けられていることを特徴とする、請求項1に記載の浮上
    型ヘッドスライダ。
  6. 【請求項6】 空気流出端側の端部領域の中央付近に形
    成された凸部であるアイランド部が備えられていること
    を特徴とする、請求項1に記載の浮上型ヘッドスライ
    ダ。
  7. 【請求項7】 前記磁気ヘッドが、前記アイランド部の
    空気流出端側の端面に取り付けられていることを特徴と
    する請求項6に記載の浮上型ヘッドスライダ。
  8. 【請求項8】 前記アイランド部が、空気流入側に向か
    って鋭角三角形状に突出していることを特徴とする請求
    項6に記載の浮上型ヘッドスライダ。
  9. 【請求項9】 前記各サイドレールは、その幅が、空気
    流入端から空気流出端に向かって徐々に広くなるように
    形成されていることを特徴とする請求項2に記載の浮上
    型ヘッドスライダ。
  10. 【請求項10】 前記クロスレールが、その中心付近が
    空気流入側に向かって湾曲した円弧状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の浮上型ヘッドスライ
    ダ。
  11. 【請求項11】 磁気ディスクを回転駆動する駆動手段
    と、 駆動手段により回転駆動される磁気ディスクに対して揺
    動可能に支持された回動型アクチュエータと、 回動型アクチュエータの先端に備えられた浮上型ヘッド
    スライダと、 浮上型ヘッドスライダに設けられた磁気ディスクの記録
    再生を行なう磁気ヘッドと、 回動型アクチュエータを揺動させるための駆動機構とを
    含んでおり、 前記ヘッドスライダが、 記録媒体に対向する面の両側縁にほぼ平行に形成された
    二本のサイドレールと、 各サイドレールの空気流入端側に設けられた傾斜部また
    は段部と、 空気流出端側に設けられた磁気ヘッドと、 サイドレールの空気流入側端部を連結するクロスレール
    と、 サイドレール及びクロスレールにより包囲された負圧溝
    とを備え、 前記サイドレールが、それぞれ空気流入端から空気流出
    端に向かって、互いに内側に斜めに延びるように、配設
    されていることを特徴とする磁気ヘッド装置。
JP14670896A 1996-05-16 1996-05-16 浮上型ヘッドスライダ及び磁気ヘッド装置 Pending JPH09305947A (ja)

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