JPH09305130A - 発光表示体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 物体に簡単に取り付けることができ、暗所で
もその物体の所在を示すことのできる発光表示体を提供
する。 【解決手段】 ３つの正方形の小片をＬ字状に連結した
形状をしており、その各小片の連結部には、屈曲を容易
にするための薄肉部１２ａが形成された合成樹脂からな
る基部１２と、基部１２の一方の面に積層された蓄光層
１４と、基部１２の他方の面に接着材を塗布することに
より形成された接着層１６と、接着層１６の表面に設け
れた剥離紙１８とからなる。このように構成された発光
表示シート１０は、予め蓄光層１４に蓄積されたエネル
ギーにより発光するため、家具Ｂに取り付けておけば、
停電等によって照明が消えた部屋の中でも、家具Ｂにぶ
つかることなく安全に移動できる。また薄肉部１２ａが
形成された基部１２は、家具Ｂの角部を覆う形状に容易
に変形するため、取付作業を容易にできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、物体の所在を示す
ために、該物体に取り付けられる発光表示体に関する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】停電したり電気のブレ
ーカがとんだ時に、懐中電灯を探したり、ブレーカを閉
じるためにブレーカのある場所まで移動するなど、暗い
部屋の中で、移動したり必要なものを探したりしなけれ
ばならない場合がある。

【０００３】しかし、このような暗い部屋の中などの暗
所では、物体の所在を目で確認することができないた
め、移動の際に家具等の角や突出部位に身体をぶつけて
しまって怪我をする等、安全に移動できなかったり、ま
た探しものをなかなか見つけることができなかった。

【０００４】そこで本発明は、物体に簡単に取り付ける
ことができ、暗所でもその物体の所在を示すことのでき
る発光表示体を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達成するためになされた請求項１に記載の発明は、物
体の所在を示すために、該物体に取り付けられる発光表
示体であって、外部からの光のエネルギーを蓄積すると
共に、該蓄積したエネルギーを光として外部に放射する
蓄光物質を含有した蓄光層を有することを特徴とする。

【０００６】このように構成された本発明の発光表示体
では、蓄積層が、日光や照明光等、外部からの光のエネ
ルギーを蓄積すると共に、その蓄積したエネルギーを光
として少しずつ外部に放射する。従って、本発明の発光
表示体を物体に取り付けておけば、日中または照明が点
灯している間に、蓄光層にエネルギーを蓄積し、夜中や
照明を消灯した際には、この蓄積されたエネルギーによ
り発光するため、停電等により突然周囲が暗くなった場
合でも、視覚的に確認することができる。このため、物
体に当該発光表示体が取り付けられていれば、暗所であ
っても、この物体を容易に見つけることができ、またこ
の物体を避けて安全に移動することができる。

【０００７】なお、蓄光層は、例えば、蓄光性物質が配
合された塗料を塗布することにより形成してもよいし、
光が透過できるように透明に加工された合成樹脂の被膜
に、蓄光性物質を封入することにより形成してもよい。
次に、請求項２に記載の発明は、請求項１に記載の発光
表示体において、上記蓄光層は、物体の角部または稜部
を覆う形状に変形可能なシート上に積層されていること
を特徴とする。

【０００８】従って、本発明の発光表示体では、物体の
角部や稜部等、身体をぶつけると怪我をする危険性の高
い部位に簡単に取り付けることができる。次に、請求項
３に記載の発明は、請求項１に記載の発光表示体におい
て、上記蓄光層は、物体を挟持するクリップ上に積層さ
れていることを特徴とする。

【０００９】従って、本発明の発光表示体によれば、紙
片や箱体の開口縁部等、様々な物体に着脱自在に取り付
けることができる。その結果、当該発光表示体を所望の
物体に取り付けて予め光を照射しておけば、その物体を
暗所でも容易に見つけることができる。

【００１０】次に、請求項４に記載の発明は、請求項１
に記載の発光表示体において、上記蓄光層は、磁石上に
積層されていることを特徴とする。従って、本発明の発
光表示体によれば、鉄等、磁石の磁力により吸着可能な
材料からなる物体に、着脱自在に取り付けることができ
る。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。図１（ａ）は、第１実施例の発光表示シー
ト１０の全体構成を表す平面図、図１（ｂ）はそのＡ−
Ａ断面図、図１（ｃ）は発光表示シート１０の使用状態
を表す説明図である。

【００１２】図１（ａ）及び（ｂ）に示すように、本実
施例の発光表示シート１０は、柔軟に変形可能な合成樹
脂を板状に形成してなる基部１２と、基部１２の一方の
面に積層された蓄光層１４と、基部１２の他方の面に接
着剤を塗布することにより形成された接着層１６と、接
着層１６の表面に設けれた剥離紙１８とからなる。

【００１３】基部１２は、３つの正方形の小片をＬ字状
に連結した形状をしており、その各小片の連結部には、
接着層１６が形成された側への屈曲を容易にするための
薄肉部１２ａが形成されている。また、蓄光層１４は、
基部１２を構成する３つ小片上に、夫々形成されてお
り、蓄光物質を含んだ蓄光物質層１４ａと、ポリエチレ
ン等の透明フィルムからなり、蓄光物質層１４ａの周囲
を被覆する被覆層１４ｂとにより構成され、接着剤によ
り基部１２に接着されている。

【００１４】このように構成された発光表示シート１０
は、図１（ｃ）に示すように、家具Ｂ等の角部に取り付
けられて使用される。即ち、まず剥離紙１８を剥すこと
により、接着層１６を露出させ、２つの薄肉部１２ａが
いずれも家具Ｂの稜部と対向するよう基部１２のまん中
に位置する小片を、家具Ｂに押し当てることで接着（図
中点線にて示す）した後、薄肉部１２ａに沿って基部１
２を屈曲さて、基部１２の他の小片を夫々家具Ｂの面に
押し当てることで接着することにより、当該発光表示シ
ート１０は、家具Ｂの角部に取り付けられる。

【００１５】このようにして、家具Ｂの角部に取り付け
られた発光表示シート１０は、光が照射されている時に
は、その光のエネルギーを蓄光層１４に蓄積する。この
時、同時に光の放射も行っているが、周囲が明るい場合
は、照射される光に比べて放射される光の光量が少ない
ので特に目立たない。その後、照射される光が少なくな
り、周囲が暗くなると、蓄光層１４から放射される光が
目立つようになり、光の照射が途絶えた場合でも、蓄光
層１４に蓄積されたエネルギーを光として放射し続け
る。

【００１６】以上説明したように、本実施例の発光表示
シート１０によれば、蓄光層１４が光のエネルギーを蓄
積することにより、その後、光が遮断され暗闇になって
も発光するため、当該発光表示シート１０が取り付けら
れた家具Ｂの所在を、特に家具Ｂの角部の所在を視覚的
に確認することができる。

【００１７】その結果、停電等、照明の消えた部屋の中
を移動しなければならない時に、家具Ｂに身体をぶつけ
てしまうことを防止でき、安全に移動することができ
る。また、本実施例の発光表示シート１０によれば、基
部１２に薄肉部１２ａが設けられているので、当該発光
表示シート１０を、家具Ｂの角部を被覆する形状に簡単
に変形することができ、また基部１２の裏面には接着層
１６が形成され、家具Ｂに押し付けるだけで簡単に接着
できるので、家具Ｂへの取付作業を容易に行うことがで
きる。

【００１８】次に、第２実施例について説明する。図２
（ａ）は、本実施例の発光表示テープ２０の全体構成を
表す斜視図であり、図２（ｂ）は、発光表示テープ２０
が階段の稜部に適用された使用状態を表す説明図であ
る。

【００１９】図２（ａ）に示すように、本実施例の発光
表示テープ２０は、柔軟に変形可能な合成樹脂を薄くて
細長いテープ状に形成してなる基部２２と、基部２２の
一方の面に積層された蓄光層２４と、基部２２の他方の
面に積層された接着層２６と、接着層２６の表面に設け
られた剥離紙２８とからなる。

【００２０】蓄光層２４は、蓄光性物質が配合された塗
料を、基部２２の表面に塗布することにより形成されて
いる。このように構成された発光表示テープ２０は、必
要な長さに切断し、剥離紙２８を剥して接着層２６を露
出させた後、この接着層２６を所定の接着位置に押し当
てることにより張り付けられる。

【００２１】例えば、図２（ｂ）に示すように、階段Ｃ
の各段の稜部に接着すれば、停電時でも、発光表示テー
プ２０が発光するため、階段Ｃの各段を目で確認するこ
とができ、安全に階段Ｃを昇降することができる。次に
第３実施例について説明する。

【００２２】図３は、本実施例の発光表示シート３０の
全体構成及び使用方法を表す説明図である。なお、本実
施例の発光表示シート３０は、第２実施例の発光表示テ
ープ２０と同様に、基部３２，蓄光層３４，接着層３
６，剥離紙３８を積層したもので、外形のみが異なるも
のである。

【００２３】図３に示すように、本実施例の発光表示シ
ート３０は、３つのスイッチを収納するスイッチカバー
Ｃに取り付けられるもので、スイッチカバーＣとほぼ同
じ大きさの長方形をしており、スイッチＳＷに対応する
部位には、スイッチＳＷの形状（ここでは長方形）に切
り抜いてなる窓部３０ａが形成されている。

【００２４】このように構成された発光表示シート３０
は、窓部３０ａからスイッチＳＷが露出するようにし
て、スイッチカバーＣに取り付けられる。従って、本実
施例の発光表示シート３０によれば、明るかった部屋が
突然または徐々に暗くなった時に、発光してスイッチＳ
Ｗの所在を表示するため、簡単にスイッチＳＷを見つけ
ることができる。

【００２５】次に第４実施例について説明する。図４
は、本実施例の発光表示シート４０の全体構成及び使用
方法を表す説明図である。なお、本実施例の発光表示シ
ート４０は、第２実施例と同様に、基部４２，蓄光層４
４，接着層４６，剥離紙４８を積層したもので、外形の
みが異なるものである。

【００２６】図４に示すように、本実施例の発光表示シ
ート４０は、電流値が所定量を越えると電流を遮断する
ブレーカＥの接点を外部から開閉するつまみＴに取り付
けられるものであり、つまみＴの先端の形状と同じ四角
形状に形成された先端被覆部４０ａと、つまみＴの側壁
を巻装可能な長さに形成された巻装部４０ｂとにより、
略Ｔ字状に形成されている。

【００２７】このように構成された発光表示シート４０
は、先端被覆部４０ａをつまみＴの先端に取り付け、巻
装部４０ｂをつまみＴの先端付近の側壁を巻くようにし
て取り付ける。これにより、ブレーカＥの接点が開いて
室内の照明が消えてしまった場合でも、容易にブレーカ
ＥのつまみＴを見つけることができるため、速やかにブ
レーカＥの接点を閉じることができる。

【００２８】次に、第５実施例について説明する。図５
は、本実施例の発光表示クリップ５０の全体構成を表す
斜視図である。図５に示すように、本実施例の発光表示
クリップ５０は、断面ほぼコの字状に形成された板バネ
部５０ａと、板バネ部５０ａの端部を開く方向への付勢
を容易にするためのつまみ部５０ｂとにより構成された
周知のクリップからなり、板バネ部５０ａは、金属板か
らなる基部５２と、蓄光性物質が配合された塗料を塗布
することにより基部５２の表面に形成された蓄光層５４
とにより構成されている。

【００２９】このように構成された本実施例の発光表示
クリップ５０によれば、予め光の当たる場所に放置して
おけば、その後、周囲が暗くなったり、暗所に持ち込ん
だ時に発光するため、夜中に目覚めた時に必要となる
物、例えば薬等の入った袋や小物入れ等に取り付けてお
くことにより、暗闇の中でも所望のものを簡単に見つけ
ることができる。

【００３０】次に、第６実施例について説明する。図６
は、本実施例の発光表示マグネット６０の構成、及び使
用状態を表す説明図である。図６に示すように、本実施
例の発光表示マグネット６０は、合成ゴムに磁石の粉末
を混入してなるマグネットシート６２と、蓄光性物質が
配合された塗料を塗布することにより、マグネットシー
ト６２の表面に形成された蓄光層６４とにより構成され
ている。

【００３１】このように構成された本実施例の発光表示
マグネット６０は、例えば、スチール製の自転車Ｇの後
部どろよけカバー等に吸着させて使用する。これによ
り、暗い自転車置場等で自転車Ｇを探す場合でも、発光
表示マグネット６０が発光するため、自転車Ｇを容易に
見つけることができる。特に蓄光層６４の表面に文字や
図形Ｚを描いておけば、その文字や図形が表示されるの
で、他の自転車にも同様の発光表示マグネット６０が取
り付けられていたとしても、確実に識別することができ
る。

【００３２】また暗い道を走行する時には、蓄光層６４
の発光により、自動車の運転手等に自転車Ｇの所在を認
識させることができるため、安全に走行することができ
る。なお、ここでは、自転車Ｇに取り付けた場合を説明
したが、磁石が吸着可能な材料にて形成されているもの
であれば、例えば、机やボード、冷蔵庫等の家電製品の
壁面、玄関の扉等、様々なものに取り付けることができ
る。

【００３３】なお、上記第１〜第４実施例では、基部に
接着剤を塗布することにより接着層を設けているが、両
面接着テープを貼り付けることにより、これを設けても
よい。また接着層を省略し、取付作業時に、接着剤を塗
布したり、両面接着テープを貼り付けるようにしてもよ
い。

【図面の簡単な説明】

【図１】 第１実施例の発光表示シートの構成を表す正
面図、そのＡ−Ａ断面図、及び使用状態を表す説明図で
ある。

【図２】 第２実施例の発光表示テープの構成を表す斜
視図、及び使用状態を表す説明図である。

【図３】 第３実施例の発光表示シートの構成及び使用
方法を表す説明図である。

【図４】 第４実施例の発光表示シートの構成及び使用
方法を表す説明図である。

【図５】 第５実施例の発光表示クリップの構成を表す
斜視図である。

【図６】 第６実施例の発光表示マグネットの構成及び
使用状態を表す説明図である。

【符号の説明】

１０，３０，４０…発光表示シート １２，２２，３２，４２，５２…基部 １４，２４，３４，４４，５４，６４…蓄光層 １６，２６，３４，４４…接着層 １８，２８，３
８，４８…剥離紙 ２０…発光表示テープ ５０…発光表示クリップ ６０…発光表示マグネット ６２…マグネットシート

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 物体の所在を示すために、該物体に取り
   付けられる発光表示体であって、 外部からの光のエネルギーを蓄積すると共に、該蓄積し
   たエネルギーを光として外部に放射する蓄光物質を含有
   した蓄光層を有することを特徴とする発光表示体。
2. 【請求項２】 上記蓄光層は、物体の角部または稜部を
   覆う形状に変形可能なシート上に積層されていることを
   特徴とする請求項１に記載の発光表示体。
3. 【請求項３】 上記蓄光層は、物体を挟持するクリップ
   上に積層されていることを特徴とする請求項１に記載の
   発光表示体。
4. 【請求項４】 上記蓄光層は、磁石上に積層されている
   ことを特徴とする請求項１に記載の発光表示体。