JPH09304806A - レンズシャッタ - Google Patents

レンズシャッタ

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Publication number
JPH09304806A
JPH09304806A JP8121358A JP12135896A JPH09304806A JP H09304806 A JPH09304806 A JP H09304806A JP 8121358 A JP8121358 A JP 8121358A JP 12135896 A JP12135896 A JP 12135896A JP H09304806 A JPH09304806 A JP H09304806A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam
sector
opening
closing
lens shutter
Prior art date
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Pending
Application number
JP8121358A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Kanbayashi
秀樹 神林
Masanori Hasuda
雅徳 蓮田
Kenji Tazaki
憲司 田崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズシャッタのユニットを小型かつ薄型に
構成するとともに、最高速露光秒時のより一層の高速化
を図る。 【解決手段】 露出開口部15A,15B,15Cを開
く少なくとも一つの開きセクタ6と、露出開口部を閉じ
る少なくとも一つの閉じセクタ4とを備える。これらの
開きセクタおよび閉じセクタはそれぞれ、枢軸22,2
4とカム係合用の突子23,25とを有する。これら開
きセクタと閉じセクタとを駆動するための単一の駆動機
構部材に、開きセクタに設けたカム係合用突子が係合す
る開きセクタ用カム31と、閉じセクタに設けたカム係
合用突子が係合する閉じセクタ用カム32とを設ける。
この駆動機構部材を光軸を回動中心として回動する単一
のカム環21によって形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばコンパク
トカメラカメラに搭載するカメラ用のレンズシャッタに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フォーカルプレンシャッタの分野
では、技術の進歩に伴う最高速露光秒時の向上(高速
化)には目覚ましいものがあるが、それに比較してレン
ズシャッタの分野では、最高速露光秒時については明ら
かに立ち後れている。特に、このような最高速露光秒時
の高速化は、撮影者にとって撮影可能な写真の領域を拡
大するという意味において強く求められている。その一
方において、レンズシャッタを搭載するコンパクトカメ
ラは、より一層の小型化、薄型化が求められており、レ
ンズシャッタユニット自体も当然小型でかつ薄型に構成
することが求められている。
【0003】上述したレンズシャッタにおける最高速露
光秒時のより一層の高速化を図るために、たとえばフィ
ルム面への露光を開始するための開き側のシャッタ羽根
である開きセクタと、露光を終了するための閉じ側のシ
ャッタ羽根である閉じセクタを、それぞれ別な部材に分
けて搭載する構造が提案されている。このような構造に
おいて、開きセクタと閉じセクタを形状、その他が異な
る別部材で形成すれば、開きセクタおよびセクタ駆動部
材が開き方向に運動しているうちに閉じセクタおよびセ
クタ駆動部材を閉じ方向に動作させることが可能なた
め、最高速露光秒時の高速化を図ることができる。これ
は、たとえば開きセクタと閉じセクタを兼用して用いて
いるシャッタでは、開き方向に運動したセクタおよびセ
クタ駆動部材を一旦停止させ、反対方向に運動させる必
要があり、上述した最高速露光秒時の高速化が難しくな
るためである。
【0004】上述したレンズシャッタにおいて、複数の
セクタの回動運動をより一層高速化するには、複数のセ
クタおよびセクタ駆動部材の合成した慣性モーメントを
小さくすることが有効である。このためには、たとえば
二枚の大きなセクタで露出開口部を覆うよりも、三枚以
上のより小さいセクタで露出開口部を覆う方が、セクタ
を駆動するための駆動部材の慣性モーメントを考慮して
も、可動部分全体の慣性モーメントを小さくできること
になる。ただし、このような場合の駆動機構としては、
環状のカム部材を用いる必要がある。
【0005】以上の理由により、開きセクタと閉じセク
タを異なる形状による別部材として構成するとともに、
それぞれに専用の環状カム部材を設け、最高速露光秒時
のより一層の高速化を目指したレンズシャッタとして、
図8に示す構造によるものが提案されている。このよう
なレンズシャッタを構成するユニット1は、ユニットケ
ースとなる基板2と底板3の間に、シャッタ羽根である
セクタと絞り羽根を配置している。
【0006】すなわち、底板3上に閉じセクタ4、仕切
板5、開きセクタ6、閉じセクタカム環7、開きセクタ
カム環8、さらに絞り羽根カム環9、絞り羽根10、基
板2を積層して組立てている。また、基板2の上には駆
動環11を回動可能に設け、この駆動環11の回動に伴
って前記各カム環7,8,9を回動するように構成され
ている。この駆動環11で各カム環7,8,9を回動す
ることにより、前記各セクタ4,6、絞り羽根10をそ
れぞれのカム環7,8,9のカム穴とセクタ4,6や絞
り羽根10の突子との係合部によって回動するものであ
る。なお、この例では、セクタ4,6を各4枚のセクタ
からなるセクタ群で構成した場合を示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したレン
ズシャッタユニット1は、シャッタのみを考えても、環
状のカム部材(カム環7,8)が二つ必要であるため
に、レンズシャッタユニット1全体が大型化し、前述し
たようなコンパクトカメラの小型化、薄型化という要求
に応えることができない。すなわち、レンズシャッタユ
ニット1の基板2と底板3との間で、閉じセクタ4、開
きセクタ6をそれぞれ駆動するためのカム環7,8をそ
れぞれ独立して回動させるには、組込みスペースやそれ
ぞれの干渉を避けることが必要となる。このため、構成
部品が多く、組立て作業も面倒となり、しかもユニット
1全体が大型化してしまう。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、レンズシャッタのユニットとしての全体の構成
を見直し、ユニットの小型化、薄型化を図りつつ、最高
速露光秒時のより一層の高速化を達成することができる
レンズシャッタを得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係るレンズシャッタは、露出開口部を開
く少なくとも一つの開きセクタと、前記露出開口部を閉
じる少なくとも一つの閉じセクタとを備え、これら開き
セクタと閉じセクタとを駆動する単一の駆動機構部材を
設けたのである。
【0010】また、本発明に係るレンズシャッタユニッ
トは、前記開きセクタおよび閉じセクタにそれぞれ枢軸
とカム係合用突子を設け、前記駆動機構部材に、前記開
きセクタに設けたカム係合用突子が係合する開きセクタ
用カムと、前記閉じセクタに設けたカム係合用突子が係
合する閉じセクタ用カムとを設け、この駆動機構部材を
光軸を回動中心として回動するカム環によって形成した
のである。さらに、本発明に係るレンズシャッタは、カ
ム環は駆動源である電動モータによって周方向の往復動
されるものであって、その往路または復路の一方におい
て露光動作を、他方においてリセット動作を行うように
構成している。
【0011】また、本発明に係るレンズシャッタは、カ
ム環に設けている開きセクタ用カムと閉じセクタ用カム
のうちのいずれか一方のカムを、前記カム環の往復運動
の往路と復路においてそのセクタに設けたカム係合用突
子がカム環から見て同じ軌跡を通るようなカム形状と
し、前記他方のカムを、カム環における周方向の往復動
での往路と復路において開きセクタまたは閉じセクタに
設けたカム係合用突子が、カム環から見て少なくとも一
部に異なる部分をもつ軌跡を通るようなカム形状となる
ように構成している。
【0012】さらに、本発明に係るレンズシャッタは、
カム環に設けた開きセクタにおけるカム係合用突子を駆
動する開きセクタ用カムを、開きセクタが露出開口部か
ら完全に待避した状態における前記カム係合用突子の位
置と露出開口部を通る光軸とを結ぶ線分の長さを半径と
している光軸を中心とする第1の円弧と、開きセクタが
露出開口部を完全に覆う状態におけるカム係合用突子の
位置と光軸とを結ぶ線分の長さを半径としている光軸を
中心とする第2の円弧と、これらの第1の円弧と第2の
円弧とを結ぶ線分または曲線によって構成したり、単一
のカム環に設けた閉じセクタにおけるカム係合用突子を
駆動する閉じセクタ用カムを、閉じセクタが露出開口部
から完全に待避した状態におけるカム係合用突子の位置
と露出開口部を通る光軸とを結ぶ線分の長さを半径とし
ている光軸を中心とする第1の円弧と、閉じセクタが露
出開口部を完全に覆う状態におけるカム係合用突子の位
置と光軸とを結ぶ線分の長さを半径としている光軸を中
心とする第2の円弧と、これらの第1の円弧と第2の円
弧とを結ぶ線分または曲線によって構成したりしてい
る。
【0013】また、本発明に係るレンズシャッタは、カ
ム環に設けた開きセクタ用カムと閉じセクタ用カムの少
なくとも一方を、カム環を貫通する通し穴で形成したカ
ム穴としたり、あるいはカム環を貫通していない止まり
穴で形成したカム溝としたりしている。
【0014】本発明によれば、開きセクタ用カムと閉じ
セクタ用カムを有する単一の駆動機構部材としてのカム
環を電動モータのような駆動源で周方向の往復動するこ
とにより、レンズシャッタを構成する開きセクタと閉じ
セクタとを交互に開閉するように回動させ、露出開口部
を所定秒時で開閉することによる露光動作によって、写
真撮影を行うことができる。この場合、カム環の一方へ
の回動により露光動作を、他方によりリセット動作を行
う。
【0015】開きセクタと閉じセクタは、露出開口部を
少なくとも三枚以上の小さいセクタからなるセクタ群で
構成しているが、これに限定されない。ここで、これら
の開きセクタと閉じセクタは、カメラの制御回路または
シャッタ駆動回路に設けた露光開始信号発生部からの露
光開始信号、同じく制御回路に設けた露光秒時設定部か
らの露光終了信号に応じて開閉制御される。この露光終
了信号は、前記露光開始信号の発生から、カメラの自動
露出装置で予め設定した秒時後に得られる。
【0016】レンズシャッタユニットは、たとえばコン
パクトカメラの撮影レンズ系の途中に、レンズ系とは一
体または別体に構成されて組込まれる。駆動環は、たと
えば電動モータのような駆動源によって所定角度範囲内
での周方向に往復動される。各セクタは回動中心となる
枢軸を有し、かつ露光開口部に臨む羽根部と枢軸を介し
て反対側の端部にカム係合用突子を設けている。
【0017】
【発明の実施の形態】図1ないし図7は本発明に係るレ
ンズシャッタの一つの実施の形態を示す。これらの図に
おいて、全体を符号20で示すものはレンズシャッタユ
ニットであって、前述した図8と同一または相当する部
分には同一番号を付している。また、この実施の形態で
は、図8における絞りを省いた構造である場合を説明す
る。
【0018】図1において、基板2と底板3との間に
は、基板2側から本発明を特徴づけるカム環21、開き
セクタ群6、仕切板5、閉じセクタ群4が積層した状態
で配設されている。なお、図中Lはこのレンズシャッタ
ユニット20を配置する撮影レンズ系(図示せず)の光
軸を示し、前記各部材がこの光軸L上に並ぶように配設
されている。また、前記基板2、底板3には、このレン
ズシャッタによって開閉する露光開口部15A、15B
が形成され、さらに仕切板5にも露光開口部15Cが形
成されている。ここで、実際にはいずれか一つの開口に
よって露光開口部を構成すればよい。
【0019】前記開きセクタ群6は4枚のセクタ6a,
6b,6c,6dで構成される。その一つのセクタ6a
を代表して説明すると、このセクタ6aの回動中心であ
って前記基板2の裏側の穴2aに回動可能に嵌合する枢
軸22aと、前記カム環21の後述するカム穴と係合す
るカム係合用突子23aがかしめ等の固定方法によって
セクタ6aに設けられている。勿論、残りの三枚のセク
タ(開き側シャッタ羽根)もこれと同様に各々二本づつ
の突子が枢軸22またはカム係合用突子23として設け
ている。
【0020】閉じセクタ群4は同じく四枚のセクタ4
a,4b,4c,4dによって構成されてる。その代表
であるセクタ4aについて述べると、セクタ4aの回動
中心であって前記底板3の穴3aに回動可能に嵌合する
枢軸24a、前記カム環21の後述するカム穴と係合す
るカム係合用突子25aがかしめ等の固定方法によりセ
クタ4aに設けられている。ここで、他の三枚のセクタ
(羽根)も同様に各々二本づつの突子が枢軸24または
カム係合用突子25として設けている。
【0021】仕切板5は、上述した開きセクタ群6と閉
じセクタ群4が動作した時に、互いに干渉してそれぞれ
の動きが妨げられないように両者間を仕切るためのもの
である。なお、この仕切板5の周縁部分には、切欠部2
6が数箇所(四箇所)に形成され、前記閉じセクタ群4
におけるカム係合用突子25a〜25d(25)を、後
述するカム環21へのカムに係合させるようにしてい
る。
【0022】前記カム環21には、開きセクタ群6にお
けるカム係合用突子23a〜23dと各々係合するカム
穴31a〜31dと、閉じセクタ群4におけるカム係合
用突子25a〜25dと各々係合するカム穴32a〜3
2dが形成されている。さらに、このカム環21には、
基板2の穴2eを通り抜けて基板2の上面にまで達する
突き出し21aが設けられている。また、カム環21の
外周面は基板2の内周面に回動可能に嵌合している。
【0023】図1において、符号11は駆動環であり、
この駆動環11は、基板2の上部に回動可能に嵌合して
いる。この駆動環11にはアーム11aがあり、その先
端部には、カム環21の突片21aを挟み込むためのス
リット11cが設けられている。また、駆動環11には
ギア部11bが形成され、駆動源としての電動モータ2
8の回動軸に固定されたギア27と噛合うことにより所
要の方向に回動するようになっている。
【0024】このような駆動環11の回動が、スリット
11cと前記突片21aを介して前記カム環21に伝達
され、これを所要の方向に回動することにより、後述す
るように開きセクタ群6と閉じセクタ群4との露光開口
部15(15A、15Bまたは15cによる)を開閉す
るように構成されている。
【0025】上述した構成において、前記カム環21の
カム穴31(31a〜31d),32(32a〜32
d)の形状について、図2〜図7により以下に説明す
る。図2は露光動作開始前のカム環21と各セクタ6,
4のそれぞれの突子(枢軸22,24とカム係合用突子
23,25)の位置関係を図1における上方の基板2側
から見た図である。なお、図面を見易くするために、図
2〜図7では開きセクタ6(6a)の回動中心となる枢
軸22(22a)、カム係合用突子23(23a)、こ
れに係合するカム穴31(31a)の一組と、閉じセク
タ4(4a)の回動中心となる枢軸24(24a)、カ
ム係合用突子25(25a)、これに係合するカム穴3
2(32a)の一組のみを示す。また、図中15は前述
した露光開口部である。
【0026】前記開きセクタ6aを駆動するカム穴31
aは、図2でのカム係合用突子23aの位置から光軸L
の方向に向かう直線の一部である線分と、その線分の外
周側端点から左回り方向に向かう光軸Lを中心とした円
弧と、前記線分の内周側端点から右回り方向に向かう光
軸Lを中心とした円弧とから構成されている。なお、こ
の実施の形態では、カム穴31aにおける前記線分によ
る部分は、前記外周側の円弧と内周側の円弧とを結ぶカ
ム形状であれば、線分ではなく曲線であってもよいし、
また線分と曲線を組合わせた形状であってもよい。この
部分を曲線にすることによって、前記カム係合用突子2
3aが前記各円弧の部分のカム穴31aにある状態から
このカム穴31aの壁に衝突した場合の衝撃を緩和する
という効果を期待できる。
【0027】このようなカム穴31aにおいて外周側円
弧に前記カム係合用突子23aがある場合には、図2、
図6、図7に示すように、開きセクタ6aが露出開口部
15を完全に覆った状態となり、内周側円弧にカム係合
用突子23aがある場合には、図3〜図5に示すよう
に、開きセクタ6aが露出開口部15から完全に待避し
た状態となる。また、図2のように前記線分上にカム係
合用突子23aがある場合において、カム環21が図中
左方向(反時計方向)に回動するときには図3に示すよ
うに開きセクタ6aが閉じ位置から開き位置へ、図5の
状態においてカム環21が図中右方向(時計方向)に回
動するときには図2に示すように開き位置から閉じ位置
へと回動する。このカム穴31aの溝幅は、カム穴31
a全体にわたって極力ガタが少なくかつカム係合用突子
23aが滑らかに動く程度の幅である。
【0028】前記閉じセクタ4aを駆動するカム穴32
aは、図2におけるカム係合用突子25aの位置と光軸
Lとの距離を半径とする円弧と、その円弧の両端から光
軸Lを中心とし径方向外径側へと向かう同じ長さの2本
の線分と、それらの線分の両端を結ぶ光軸Lを中心とし
た円弧とから構成される。なお、この実施の形態では、
線分となっているカム穴32a部分は、前記外周側の円
弧と内周側の円弧を結ぶカム形状であれば、線分でなく
曲線であってもよいし、線分と曲線を組合わせた形状で
あってもよい。たとえば曲線にすることによって、カム
係合用突子25aが前記円弧部分のカム穴32aにある
状態からカム穴32aの壁に衝突した場合の衝撃を緩和
できるという効果が期待できる。
【0029】ここで、上述した開きセクタ6a、閉じセ
クタ4aには、ともに開き状態では開き方向に、閉じ状
態では閉じ方向に付勢するトグル機構を設けている。こ
のようにすれば、各セクタ6a,4aの位置がより一層
安定することになる。
【0030】前記カム穴32aは、カム環21を完全に
貫通した穴であってもよいし、カム環21を貫通せず
に、これに係合するカム係合用突子25aの通るところ
だけをカム係合用突子25aが滑らかにしかも極力ガタ
が少ない状態で動く程度の幅で形成した、いわゆる天井
付きの溝であってもよい。なお、図2、図3、図7に示
すようにカム穴32aの内周側円弧にカム係合用突子2
5aがある場合には、閉じセクタ4aは露出開口部15
から完全に待避した状態となり、図4〜図6に示すよう
に外周側円弧にカム係合用突子25aがある場合には閉
じセクタ4aが露出開口部15を完全に覆った状態とな
る。
【0031】また、前記カム係合用突子25aが図3、
図4に示すようにカム穴32aの右側の線分上にあって
カム環21が図中左方向(反時計方向)に回動するとき
には閉じセクタ4aが開き位置から閉じ位置へと回動す
る。前記カム係合用突子25aが図6、図7に示すよう
にカム穴32aの左側の線分上にあって、カム環21が
図中右方向(時計方向)に回動するときには閉じセクタ
4aが閉じ位置から開き位置に回動する。
【0032】次に、この実施の形態の動作を説明する。
図1において、図示しないカメラのシャッタ釦が押圧操
作される等をして露光開始信号を発すると、モータ28
が図中右方向(時計方向)に回動し、駆動環11および
カム環21が図中左方向(反時計方向)に回動する。こ
のとき、カム環21および各セクタ5a,4aでのカム
係合用突子23a,25aは図2の状態から図3の状態
になる。
【0033】すなわち、開きセクタ6aのカム係合用突
子23aはカム穴32aの壁に押圧されて、開きセクタ
6aは図中左方向(反時計方向)に回動し、露出開口部
15を開く。また、閉じセクタ4aでのカム係合用突子
25aはカム穴32aの内周側にとどまって空回りする
ので、閉じセクタ4aは動作せず、露出開口部15を開
いた状態のままとなる。
【0034】図3は以上のシャッタ動作が完了し、フィ
ルム面への露光が行われている状態である。ここで、最
高速露光秒時ではモータ28を停止することなく回動を
続けるが、最高速露光秒時より低速の露光秒時が設定さ
れている場合には、この位置でモータ28を停止し、予
め設定した露光秒時を実現する適切なタイミングで再び
同じ方向にモータ28を回動する。
【0035】図3の状態よりも、さらにカム環21が左
に回動すると、図3から図4の状態になる。すなわち、
開きセクタ6aにおけるカム係合用突子23aはカム穴
32aの内周側円弧に留まって空回りするから、開きセ
クタ6aは動作せず、露出開口部15を開いたままの状
態となる。閉じセクタ4aでのカム係合用突子25aは
カム穴32aの右側の壁に押される。このようにする
と、閉じセクタ4aは図中左方向(反時計方向)に回動
して、露出開口部15を閉じ、フィルム面への露光を終
了する。以上で露光動作が完了する。
【0036】図4の状態よりモータ28が逆転し、カム
環21が図中右方向(時計方向)に回動すると、図4か
ら図5の状態になる。すなわち、開きセクタ6aでのカ
ム係合用突子23aはカム穴31aの内周側円弧に留ま
り、閉じセクタ4aでのカム係合用突子25aはカム穴
32aの外周側円弧に留まり、それぞれ空回りするた
め、開きセクタ6a、閉じセクタ4aとも動作せず、開
きセクタ6aは露出開口部15を開いたままで、閉じセ
クタ4aは露出開口部15を閉じたままとなる。
【0037】図5の状態よりもさらにカム環21が図中
右方向(時計方向)に回動すると、図5から図6の状態
になる。すなわち、開きセクタ6aでのカム係合用突子
23aはカム穴31aの壁に押されるため、開きセクタ
6aは図中右方向に回動し、図6に示すように露出開口
部15を閉じる。閉じセクタ4aでのカム係合用突子2
5aはカム穴32aの外周側に留まって空回りするた
め、閉じセクタ4aは動作せず、露出開口部15を閉じ
たままとなる。
【0038】図6の状態よりもさらにカム環21が図中
右方向(時計方向)に回動すると、図6から図7の状態
になる。すなわち、開きセクタ6aでのカム係合用突子
23aはカム穴31aの外周側円弧にとどまって空回り
するため、開きセクタ6aは動作せず、露出開口部15
を閉じたままとなる。また、閉じセクタ4aでのカム係
合用突子25aはカム穴32aの左側の壁に押されるた
め、閉じセクタ4aは図中右方向(時計方向)に回動
し、露出開口部15を開く。
【0039】図6の状態からモータ28を再び正転し、
カム環21が図中左方向(反時計方向)に回動すると、
開きセクタ6aでのカム係合用突子23aは外周側円
弧、閉じセクタ4aでのカム係合用突子25aは内周側
円弧にとどるため、開きセクタ6a、閉じセクタ4aと
もに動作せず、開きセクタ6aは露出開口部15を閉
じ、閉じセクタ4aは露出開口部15を閉じたままの状
態となる。以上で、露光動作開始前の図1の状態に戻
り、リセット動作が完了する。
【0040】以上の動作の説明では、代表して開きセク
タ6a、閉じセクタ4aについて述べたが、他のセクタ
6b〜6d、4b〜4dについても同様に動作する。
【0041】なお、本発明は上述した実施の形態で説明
した構造には限定されず、レンズシャッタユニット20
における各部の形状、構造等を適宜変形、変更し得るこ
とは勿論である。たとえば開きセクタと閉じセクタを、
露出開口部15を少なくとも三枚以上の小さいセクタか
らなるセクタ群6,4で開閉するように構成している
が、本発明はこれに限定されない。また、レンズシャッ
タユニット20は、たとえばコンパクトカメラの撮影レ
ンズ系の途中に、レンズ系とは一体または別体に構成す
ることにより組込まれているが、これに限定されないこ
とも勿論である。
【0042】前述したレンズシャッタユニット20を作
動させるためのカメラの制御回路での信号発生部である
露光開始信号発生部や露光秒時設定部は、カメラの自動
露光装置からの信号によりセクタを駆動するシャッタ駆
動回路またはカメラの制御回路に設けられるが、これに
限定されない。駆動環11は、たとえば電動モータ28
のような駆動源によって所定角度範囲内での往復回動さ
せられるが、これに限定されない。
【0043】
【実施例】レンズシャッタユニットは、たとえばコンパ
クトカメラの撮影レンズ群の途中に組込まれ、四枚づつ
のセクタからなる開きセクタ群6、閉じセクタ群4をカ
ム環のカム穴により開閉することによってシャッタ開閉
を行う。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るレンズ
シャッタによれば、露出開口部を開く少なくとも一つの
開きセクタと、露出開口部を閉じる少なくとも一つの閉
じセクタとを単一の駆動機構部材としてのカム環で駆動
するように構成したので、簡単な構成であるにもかかわ
らず、単一の駆動機構部材、たとえばカム環によって開
きセクタ、閉じセクタの両方を所要の作動タイミングで
それぞれを開閉することができ、これによりシャッタと
しての最高速露光秒時をより一層高速化し、またユニッ
トとしての小型、薄型化を達成することができる。
【0045】また、本発明によれば、開きセクタに設け
たカム係合用突子が係合する開きセクタ用カムと、閉じ
セクタに設けたカム係合用突子が係合する閉じセクタ用
カムとを有するカム環によって単一の駆動機構部材を構
成することにより、上述したと同等の作用効果を奏す
る。
【0046】さらに、本発明によれば、カム環は電動モ
ータのような駆動源によって周方向の往復動されるもの
であって、その往路または復路の一方において露光動作
を、他方においてリセット動作を行うようにしており、
開きセクタ、閉じセクタを所要の状態で開閉することが
できる。
【0047】特に、本発明によれば、開きセクタ、閉じ
セクタにおけるカム係合用突子を係合させるカム穴を有
する単一のカム環を駆動機構部材として用い、しかもこ
のカム環の各カム穴を各セクタの動きを行える形状で形
成することにより、このカム環によって、それぞれのセ
クタを所要の関係で開閉することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るレンズシャッタの一つの実施の
形態を示す全体の分解斜視図である。
【図2】 図1において各動作状態でのカム環とそれぞ
れのセクタにおけるカム係合用突子の位置関係を説明す
るための図1を基板側から見た図である。
【図3】 図1において各動作状態でのカム環とそれぞ
れのセクタにおけるカム係合用突子の位置関係を説明す
るための図1を基板側から見た図である。
【図4】 図1において各動作状態でのカム環とそれぞ
れのセクタにおけるカム係合用突子の位置関係を説明す
るための図1を基板側から見た図である。
【図5】 図1において各動作状態でのカム環とそれぞ
れのセクタにおけるカム係合用突子の位置関係を説明す
るための図1を基板側から見た図である。
【図6】 図1において各動作状態でのカム環とそれぞ
れのセクタにおけるカム係合用突子の位置関係を説明す
るための図1を基板側から見た図である。
【図7】 図1において各動作状態でのカム環とそれぞ
れのセクタにおけるカム係合用突子の位置関係を説明す
るための図1を基板側から見た図である。
【図8】 従来のレンズシャッタユニットでの分解斜視
図である。
【符号の説明】
2…基板、3…底板、4(4a〜4d)…閉じセクタ
(閉じセクタ群)、5…仕切板、6(6a〜6d)…開
きセクタ(開きセクタ群)、5…仕切板、11…駆動
環、20…レンズシャッタユニット、21…カム環(駆
動機構部材)、22(22a〜22d),24(24a
〜24d)…枢軸、23(23a〜23d),25(2
5a〜25d)…カム係合用突子、28…電動モータ
(駆動源)、31(31a〜31d)…開き側のカム穴
(開きセクタ用カム)、32(32a〜32d)…閉じ
側のカム穴(閉じセクタ用カム)、L…光軸。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露出開口部を開く少なくとも一つの開き
    セクタと、 前記露出開口部を閉じる少なくとも一つの閉じセクタと
    を備え、 前記開きセクタと閉じセクタとを駆動する単一の駆動機
    構部材を設けたことを特徴とするレンズシャッタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレンズシャッタにおい
    て、 開きセクタおよび閉じセクタにそれぞれ枢軸とカム係合
    用突子を設け、 駆動機構部材に、前記開きセクタに設けたカム係合用突
    子が係合する開きセクタ用カムと、前記閉じセクタに設
    けたカム係合用突子が係合する閉じセクタ用カムとを設
    け、 この駆動機構部材を光軸を回動中心として回動するカム
    環によって形成したことを特徴とするレンズシャッタ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のレンズシャッタにおい
    て、 カム環は駆動源によって周方向の往復動されるものであ
    って、その往路または復路の一方において露光動作を、
    他方においてリセット動作を行うように構成したことを
    特徴とするレンズシャッタ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のレンズシャッタにおい
    て、 駆動源を電動モータによって構成したことを特徴とする
    レンズシャッタ。
  5. 【請求項5】 請求項2、請求項3または請求項4記載
    のレンズシャッタにおいて、 カム環に設けた開きセクタ用カムと閉じセクタ用カムの
    うちのいずれか一方のカムを、カム環における周方向の
    往復動での往路と復路において開きセクタまたは閉じセ
    クタに設けたカム係合用突子が前記カム環から見て同じ
    軌跡を通るようなカム形状とし、 前記他方のカムを、前記カム環における周方向の往復動
    での往路と復路において閉じセクタまたは開きセクタに
    設けたカム係合用突子が、前記カム環から見て少なくと
    も一部に異なる部分をもつ軌跡を通るようなカム形状と
    したことを特徴とするレンズシャッタ。
  6. 【請求項6】 請求項2、請求項3、請求項4または請
    求項5記載のレンズシャッタにおいて、 カム環に設けた開きセクタ用カムを、開きセクタが露出
    開口部から完全に待避した状態におけるカム係合用突子
    の位置と露出開口部を通る光軸とを結ぶ線分の長さを半
    径としている前記光軸を中心とする第1の円弧と、前記
    開きセクタが露出開口部を完全に覆う状態における前記
    カム係合用突子の位置と前記光軸とを結ぶ線分の長さを
    半径としている前記光軸を中心とする第2の円弧と、こ
    れらの第1の円弧と第2の円弧とを結ぶ線分または曲線
    によって構成したことを特徴とするレンズシャッタ。
  7. 【請求項7】 請求項2、請求項3、請求項4、請求項
    5または請求項6記載のレンズシャッタにおいて、 カム環に設けた閉じセクタ用カムを、閉じセクタが露出
    開口部から完全に待避した状態におけるカム係合用突子
    の位置と露出開口部を通る光軸とを結ぶ線分の長さを半
    径としている前記光軸を中心とする第1の円弧と、前記
    閉じセクタが露出開口部を完全に覆う状態における前記
    カム係合用突子の位置と前記光軸とを結ぶ線分の長さを
    半径としている前記光軸を中心とする第2の円弧と、こ
    れらの第1の円弧と第2の円弧とを結ぶ線分または曲線
    によって構成したことを特徴とするレンズシャッタ。
  8. 【請求項8】 請求項2、請求項3、請求項4、請求項
    5、請求項6または請求項7記載のレンズシャッタにお
    いて、 開きセクタ用カムと閉じセクタ用カムの少なくとも一方
    をカム環を貫通する通し穴で形成したカム穴としたこと
    を特徴とするレンズシャッタ。
  9. 【請求項9】 請求項2、請求項3、請求項4、請求項
    5、請求項6、請求項7または請求項8記載のレンズシ
    ャッタにおいて、 開きセクタ用カムと閉じセクタ用カムの少なくとも一方
    をカム環を貫通していない止まり穴で形成したカム溝と
    したことを特徴とするレンズシャッタ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023168637A1 (zh) * 2022-03-09 2023-09-14 北京小米移动软件有限公司 光圈机构

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