JPH09304402A - プローブ走査装置 - Google Patents
プローブ走査装置Info
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- JPH09304402A JPH09304402A JP8118015A JP11801596A JPH09304402A JP H09304402 A JPH09304402 A JP H09304402A JP 8118015 A JP8118015 A JP 8118015A JP 11801596 A JP11801596 A JP 11801596A JP H09304402 A JPH09304402 A JP H09304402A
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Abstract
ン機構を一体化し、かつズーム機能を備えた、簡単な構
成のプローブ走査装置を提供することにある。 【解決手段】 筐体1に、z方向のボイスコイルモータ
(2〜6)と、x,y方向のボイスコイルモータ(21
〜25)と、ズーム装置(34〜38)とが装着されて
いる。探針10はスピンドル8、第1、第2のばね1
1、12、中筒13、粘性体17、太管部15および細
管部14からなる支持手段により支持されている。前記
x,y方向のボイスコイルモータによって生成された力
は、スピンドル27などを介して、前記太管部15に伝
えられる。太管部15はこの力を受けると、前記細管部
14を支点として揺動する。x,y方向のズーム装置の
板バネ37はスピンドル27の一部を弾性的に支持する
ことによりズーミング機能を実現する。
Description
微鏡等のプローブ走査装置に関し、特に微小プローブを
試料表面に近接させるz粗動と試料表面を測定する時に
該微小プローブと試料表面との距離を制御するz微動の
ための機構と、試料表面を走査するx,y走査のための
機構とを一体化してプローブ走査を可能にすると共に、
これにズーム機能を付加したプローブ走査装置に関す
る。
図8を参照して説明する。円筒状のピエゾ素子55の上
面に、試料台51が載置されている。該試料台51上
に、試料52が載置されており、該試料52の上方には
カンチレバー53の自由端に取り付けられた微小プロー
ブ54が対向して置かれている。ピエゾ素子55の円筒
の表面には、z微動のための円筒面上に巻かれた電極5
6と、x,y走査のための4分割された電極57a、5
7b(図示されていない)、58a、58b(図示され
ていない)が形成されている。パルスモータ60は例え
ば500オングストローム/パルス程度の性能を有して
おり、該パルスモータ60が駆動されるとねじ棒61が
回動して、ピエゾ素子55はz粗動される。
71から出力されたレーザ光72を位置検出器73で検
出される。該位置検出器73は4分割された光検出電極
から構成されており、カンチレバー53のそり量が0の
時には、レーザ光72のスポットが該4分割電極の中央
に来るように位置合わせされている。このため、カンチ
レバー53にそりが発生すると、該レーザ光72のスポ
ットが該4分割電極上を移動し、4分割電極から出力さ
れる電圧に差が発生する。この電圧は増幅器74によっ
て増幅され、差動増幅器75に入力する。差動増幅器7
5の反転入力端子(−)にはカンチレバーのそり量の基
準値が設定されており、例えばそのそり量が0の時に
は、差動増幅器75の出力が0になるようになされてい
る。
た積分回路76と比例回路77に入力し、積分回路76
において該差分が平均化され、比例回路77において該
差分の高周波成分が抽出され、これらが合成された後、
電圧増幅器78で増幅されて電極56に印加される。位
置検出器73、増幅器74、差動増幅器75、積分回路
76、比例回路77、および電圧増幅器78からなる回
路は、フイードバック回路を構成している。CRT80
は、ラスタスキャナ81からxおよびy方向の走査信号
を受け、またライン82からカンチレバー53のそり信
号を受けて、ディスプレイ上に試料52の表面の形状あ
るいは物理量を映出する。
鏡においては、z粗動はパルスモータ60とねじ棒61
により行い、z微動はピエゾ素子55上の円筒状電極5
6に前記フイードバック信号を印加することにより行
い、x,y走査は4分割された電極57a、57b、5
8a、58bにラスタスキャナ81から出力されたx,
y走査信号を印加することにより行っていた。
上記のような構成のピエゾスキャナを用いていたので、
前記ピエゾ素子の電極への印加電圧とその変位量との関
係(印加電圧変位特性)が非線形(ノンリニアリティ)
であり、また該変位量を大きく取れないという問題があ
った。また、数百ボルト〜千ボルト程度の高電圧を前記
電極に印加することが必要であり、周辺をシールドした
り、装置の蓋を開けると電圧を落とす保護回路が必要と
なり、その取扱いが難しいという問題があった。
るパルスモータおよびねじ等を粘性体の入ったハウジン
グとヒータ機構とボイスコイル機構とに置き換え、z方
向微動素子であるピエゾ素子をばね要素に置き換えた試
料位置決め装置を開発し、特許出願した(特願平8−2
5301号)。
ゾスキャナが有していた前記問題点を全て解消すること
ができるが、z方向粗動機構とz方向微動機構とを一体
化した装置を提供するだけであり、これらの機構にxy
スキャン機構を一体化するという配慮がなされていなか
った。また、ズーム機能を備える点について、何らの配
慮もされていなかった。
点を除去し、z方向の粗動・微動機構およびx,yスキ
ャン機構を一体化し、かつズーム機能を備えた、簡単な
構成のプローブ走査装置を提供することにある。
に、本発明は、試料の表面に探針を近接させて、該試料
表面の形状あるいは物理量を計測する装置に使用される
プローブ走査装置において、x,yおよびz方向の3方
向に配置されたボイスコイルモータと、該ボイスコイル
モータからの力により、x,yおよびz方向の3方向に
移動させられる探針支持手段と、該探針支持手段の移動
範囲を制限することによりズーム機能を実現するズーミ
ング手段とを具備した点に特徴がある。
査する範囲内の任意の領域をズーミングすることができ
る。この結果、試料表面の任意の位置を拡大計測できる
ようになり、その効果は大きい。
を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態のプロ
ーブ走査装置の構成図である。図示されているように、
筐体1に磁石2が固着され、該磁石2の心棒部3に可動
子4が遊嵌されている。該可動子4はメンブレン5によ
って弾性的に前記筐体1に支持されており、またその周
囲にコイル6が巻回されている。該磁石2、心棒部3、
可動子4、メンブレン5およびコイル6は、スピーカ等
で使用されているボイスコイルモータを形成している。
固着されており、該細線7の他方の端部はz方向に延び
るスピンドル8の一端に固着されている。該スピンドル
8の他端には、変位検出器9が装着されており、該変位
検出器9にカンチレバー等の探針10が装着されてい
る。また、該スピンドル8はその中央部で第1のばね1
1により、またその下端部で第2のばね12により中筒
13に支持されている。該第1、第2のばね11、12
は例えば図2(a) 、(b) に示されているように、中筒1
3に設けられた十字型の板ばねまたは通常の板ばねから
構成されている。なお、前記細線7は、後述されるよう
にスピンドル8がx,y方向に走査された時に起きる可
動子4に対するスピンドル8の歪みを吸収する働きをし
ている。
とこれに連なる太管部15とを有し、該太管部15の一
部にヒータ用コイル16が巻回されている。また、該太
管部15と前記中筒13との間には、例えばグリコール
フタレート等のポリマ類からなる粘性体17が挿入され
ている。該粘性体17は室温では固体と同様の性質を示
すが、前記ヒータ用コイル16に通電することにより加
熱されると粘性を示すようになる。
装着されており、その心棒部22に可動子23が遊嵌さ
れている。該可動子23はメンブレン24により筐体1
に弾性的に支持されており、また該可動子23の周囲に
コイル25が巻回されている。該可動子23には細線2
6の一端が固着され、その他端はx方向のスピンドル2
7に固着されている。該スピンドル27の他端は前記太
管部15の側部に固着されている。前記第2の磁石2
1、心棒部22、可動子23、メンブレン24およびコ
イル25は前記と同様のボイスコイルモータを形成して
いる。該ボイスコイルモータはx方向のスピンドル27
に作用するが、図示されていない同構成のボイスコイル
モータが90°回転した位置に設けられており、y方向
のスピンドルに作用する。
1が設けられ、該試料台31上に検査すべき試料32が
載置されている。また、該試料台31は粗動x,y,z
ステージ33上に設置されている。また、前記第2の磁
石21の近くに、ズーム装置が設けられている。該ズー
ム装置は、ホルダ34、加熱コイル35、該ホルダ34
内に入れられた粘性体36、一端がスピンドル27に固
定され、他端が該粘性体36内に植立されている板ばね
37およびクランプ装置38から構成されている。粘性
体36は前記粘性体17と同様の材料を用いることがで
きる。また、クランプ装置38は必ずしも必要ではな
い。
れるz粗動・微動回路とx,y走査回路の概略の構成を
示すブロック図であり、図1と同一の符号は同一または
同等物を示す。探針10の変位、例えばカンチレバーの
そり量が変位検出器9から検出されると、該検出信号は
差動増幅器41により基準値発生器42からの基準値と
比較される。該基準値は探針10と試料面との距離が所
定値になった時に変位検出器9が出力する値と等しくさ
れているので、該探針10と試料面との距離が該所定値
からずれている時には、差動増幅器41はそのずれ量に
応じた大きさの信号を出力する。差動増幅器41の出力
は積分回路43と比例回路44とにより処理され、V−
I変換器45に入る。V−I変換器45は入力してきた
電圧を電流に変換し、コイル4に通電する。
向の走査信号電流xi ,yi を、それぞれx方向可動子
23とy方向可動子34に巻回されているコイル25と
35に供給する。また、該ラスタスキャナ46はCRT
47にx,y走査信号を供給する。試料表面の形状、物
理量等の検査情報は、V−I変換器45の入力側から取
り出されてCRT47に供給される。
参照して説明する。最初に、試料32の表面に探針10
を近付ける時の粗動動作を説明する。前記ヒータ用コイ
ル16には図示されていない温度コントローラが接続さ
れているので、まず該温度コントローラをオンにして、
ヒータ用コイル16に通電し、粘性体17を加熱する。
例えばポリマ等の場合には、融点の少し上の温度まで加
熱すると、該粘性体17はその粘度を急激に下げる。
1、積分回路43、比例回路44およびV−I変換器4
5からなるフィードバック回路が動作する。すなわち、
最初は探針10と試料表面との距離は大きいから、基準
値発生器42から出力される基準値と変位検出器9から
の変位検出値との差は大きいので、差動増幅器41から
は大きな信号電圧が出力される。該信号電圧は積分回路
43および比例回路44により処理され、V−I変換器
45により電流Iに変換されて、可動子4に巻回された
コイル6に流れる。
れる電流Iにより、可動子4を下方に動かす力が発生す
る。この結果、該可動子4に接続された細線7、スピン
ドル8は下降する力を受け、また前記中筒13は前記第
1および第2のばね11、12を介してスピンドル8か
ら同方向の力を受ける。この時、粘性体17の粘度は下
がっているため、中筒13は容易に下方に移動する。こ
の移動は、前記コイル6に流れる電流Iが大きいため、
速やかに行われる。
表面に近付き両者の間が所定の距離になると、変位検出
器9からの変位検出値と基準値発生機42からの基準値
とがほぼ等しい大きさになるから、差動増幅器41から
出力される信号電圧は0付近の大きさになり、前記コイ
ル6に流れる電流Iも小さくなって、z粗動は停止す
る。前記温度コントローラをオフにするタイミングは、
z粗動の停止時か、あるいは余熱を考慮に入れて、該停
止時より早目にする。ヒータ用コイル16による粘性体
17の加熱がなくなると、粘性体の粘度は上がる。特
に、前記ポリマ等の場合には、融点の温度を下回ると固
化が始まり、中筒13と太管部15とは強固に固定され
る。
とが同時に行われる。まず、x,y走査機構の構成およ
び通常の方法で試料表面を計測する時のその動作につい
て、図1および図4を参照して説明する。ここに、図4
(a) はx方向の走査電流xi、同図(b) はy方向の走査
電流yi 、同図(c) は試料表面のx,y走査領域を示し
ている。図の32は試料であり、32aはそのx,y走
査領域を示す。なお、x方向の走査とy方向の走査は同
一または同等の機構により行われるので、これらの代表
としてx方向の走査機構に注目して、以下に説明する。
なお、通常の方法で試料表面を計測する時には、図示さ
れていない温度コントローラから加熱用コイル35に通
電され、粘性体36は柔らかい状態にされる。
可動子23に巻回されているコイル25に、前記ラスタ
スキャナ46から図4(a) に示されているような波形の
電流xi が通電されると、該可動子23に接続されてい
るx方向の細線26とスピンドル27がx方向の力を受
ける。
流れて、スピンドル27が図1の左方向に押されたとす
ると、太管部15は力点15aにおいて図示されていよ
うな力Fを受ける。そうすると、太管部15は細管部1
4のたわみにより、該力Fと同方向に振られる。逆に、
前記コイル25に正方向の電流Iが流れて、スピンドル
27が図1の右方向に引かれたとすると、太管部15は
力点15aにおいて力−Fを受ける。そうすると、太管
部15は細管部14の逆方向のたわみにより、該力−F
と同方向に振られる。このようにして、太管部15は−
xから+x方向に振られると、探針10はスピンドル
8、第1、第2のばね11、12、中筒13および粘性
体17を介して太管部15に接続されているので、その
走査幅を拡大されて、−xから+x方向に走査されるこ
とになる。
的に説明する。図5は図1の細管部14、太管部15お
よび中筒13を介して取り付けられた探針10の概略の
概念図を示すものであり、図5の作用点15bに前記探
針10が取り付けられているものと仮定する。いま、力
点15aに力Fが印加されたとすると、該力点15aで
のたわみ量yは下記の(1) 式のようになる。
す。また、前記I1 は太管部の断面二次モーメント、I
0 は細管部の断面二次モーメントを示している。次に、
前記作用点15bにおけるたわみ量yT は、下記の(2)
式で表すことができる。
ら、作用点15b、すなわち走査点でのたわみ量は力点
15aでのたわみ量yに比べて、(lT −l)tanθ
だけ拡大されていることがわかる。
分すると、下記の(3) 式のようになる。
(3) 式=0とおいてl 0 を求めると、下式のようにな
る。 l0 =(−1±21/2 )l したがって、l0 =0.414lとなり、力点15aで
のたわみ量yは、細管部の長さl0 と力点までの長さl
との比(l0 /l)を0.414にすると、最大にな
る。このため、l0 /l=0.414となるように設計
するのが最適である。
ると、今x走査電流xi およびy走査電流yi が共に0
であるとすると、探針10は同図(c) の試料32上のあ
る一点Oを指している。この状態から、x走査電流xi
およびy走査電流yi に図示されているように負の電流
−Iが通電されると、時刻t1 において、探針10は試
料32上の走査原点(x0 ,y0 )に来る。Ts は短針
10が走査方向を180°変えるのに要する待ち時間で
ある。次に、x走査電流xi が直線的に増加すると、そ
の間探針10は試料32上をx方向に走査し、時刻t2
になると、試料32上の走査終点(x0 ,yn )に来
る。この間、探針10は試料32の表面の形状に応じた
z微動を行い、該形状に関わる情報が変位検出器9から
出力される。
前記と同じ走査線上を走査し、時刻t3 になると前記走
査原点(x0 ,y0 )に戻る。この帰線期間に得られる
探針10からの情報は、ブランキングをするこにより、
前記CRT47に映らないようにすることができる。時
刻t4 になると、y走査電流yi が一段階増加するの
で、探針10は位置(x0 ,y1 )に来る。そして、時
刻t4 〜t5 の間は、該位置(x0 ,y1 )を起点とす
るx方向の走査が行われる。この間、探針10は試料3
2の表面の形状に応じたz微動を行い、該形状に関わる
情報が変位検出器9から出力される。以下同様の動作が
繰り返されると、走査領域32a内の走査が順次行わ
れ、探針10が位置(xn ,yn )に来ると、x,y走
査は終了する。
動の動作を簡単に説明する。前記フィードバック回路
(図3参照)は、試料32の表面の凹凸に合わせて探針
10、例えばカンチレバーのそり量が一定になるよう
に、探針10を上下に変位zだけ動かす。この変位z
は、ボイスコイル6に電流Iを流すことにより発生する
力Fを、前記第1および第2のばね11、12の合計の
ばね定数Kで割った量である。式で書くと、次のように
なる。
の間の磁場Bとボイスコイル6に流れる電流Iの乗に比
例する。したがって、変位zは該ボイスコイル6に流れ
る電流Iに比例し、変位xは探針10が試料32の表面
をトレースした時の変位量であるから、試料32の表面
の凹凸は前記電流Iに比例する。すなわち、ボイスコイ
ル6に流れる電流Iをモニタすると、試料32の表面の
凹凸を計測することができる。この時のリニアリティ
は、従来のピエゾスキャナより良好である。
る場合の動作を説明する。まず、前記x,y走査機構を
動作させて、図6に示されているように、探針10が試
料32上を指している位置Oを、ズームにより計測する
位置O´に移動する。ここで、前記位置Oの座標を
(0,0)、位置O´の座標を(x1 ,y1 )とする
と、下式が成立する。
k1 ここに、k1 は細管部14と太管部15の合成横方向ば
ね定数、βはてこ拡大率である。該ばね定数k1 は下記
の(4) 式で表すことができる。
コイル25と図示されていないy方向のコイルに通電す
る。次いで、ズーム用の加熱コイル35への通電をオフ
にし、粘性体36を固化させる。そうすると、一端がス
ピンドル27に固定された板ばね37の他端はホルダ3
4に強固に固定される。y方向は図示されていないが、
x方向と同様になる。したがって、板ばね37のx方向
のばね定数をKx とし、該Kx が細管部ばね定数k1 と
同程度とすると、また、スピンドル27がx方向に作用
する力をFx〜−Fx とすると、該力Fx と探針10の
変位すなわち走査幅Wx とは下記のような関係になる。
y が細管部ばね定数k1 と同程度とすると、また、図示
されていないy方向のスピンドルがy方向に作用する力
をFy 〜−Fy とすると、該力Fy と探針10の変位す
なわち走査幅Wy とは、同様に下記のような関係にな
る。
数k1 に、板ばね37のバネ定数Kx 、Ky が加算され
ることになる。したがって、この状態で、前記x、y走
査機構に、図4に示したX、Y方向の走査電流を供給す
ると、走査範囲は図6(a) 、(b) に示されている32b
となり、かつ該走査範囲32bの計測情報がCRT80
に一杯に表示されることになるから、CRT80にはズ
ーム(拡大)された計測情報が映出されることになる。
なお、正方形の走査領域、すなわちWx =Wy とする場
合には、バネ定数をKx=Ky とし、力±Fx =±Fy
となるように、前記x、y走査機構のコイルに電流を流
すようにすればよい。
明する。この実施形態は、ズームの倍率をさらに大きく
するために、図1のクランプ38を設けた点に特徴があ
る。該クランプ38により、例えば板ばね37の中央、
すなわち1/2の長さの所を押圧する。そうすると、該
板ばね37はその長さが1/2になったことになり、ば
ね定数K´は前記Kx の8倍になる。すなわち、ばね定
数K´=8Kx となる。ここで、前記x,y走査機構に
図4(a) 、(b) に示したようなx,y方向の走査電流を
流すと、スピンドル27がx方向に作用する力Fx と探
針10の変位すなわち走査幅Wx'とは下記のような関係
になる。
作用する力Fy と探針10の変位すなわち走査幅Wy'と
は、同様に下記のような関係になる。 Wy'=β・2Fy /(k1 +8Ky ) したがって、この状態で、前記x、y走査機構に、図4
に示したX、Y方向の走査電流を供給すると、走査範囲
は図6(b) に示されている32b´となり、かつ該走査
範囲32b´の計測情報がCRT80に一杯に表示され
ることになるから、CRT80にはさらに9倍程度拡大
された計測結果が映出されることになる。なお、前記ク
ランプ38で板ばね37をクランプする位置は、1/2
の長さに限定されるものではない。
参照して説明する。この実施形態は、図1のホルダ3
4、加熱コイル35、粘性体36、板ばね37およびク
ランプ装置38に代えて、加熱コイル35´、粘性体3
6´および円筒状管37´を設けた点に特徴がある。す
なわち、図示されているように、細管部14の外側に、
上端が筐体1と連続または固着されかつ下端に座部を有
する円筒状の管37´を設け、該座部の外側には加熱コ
イル35´が巻かれ、太管部15と円筒管37´の座部
との間には、グリコールフタレート等からなる粘性体3
6´が挿入されている。なお、前記管37´の曲げ方向
のばね定数kT は、kT =γk1 (ただし、γ=1〜1
0)とするのが好適である。
時には、温度コントローラにより加熱コイル35´に通
電し、粘性体36´の温度がその融点以上になるように
しておく。一方、ズームを行う時には、前記したよう
に、原点O(0,0)をズーム原点O´(x,y)に移
動した後、前記温度コントローラにより加熱コイル35
´への通電を止め、前記粘性体36´の温度を融点温度
以下にする。この結果、太管15と円筒管37´の座部
とは粘性体36´により強固に固定される。
5、35に電流を流し、力±FX ,±Fy を発生させ
る。そうすると、走査幅Wx とWy は次のように狭めら
れ、拡大像を観測できるようになる。 Wx =β・2Fx /(k1 +kT ) Wy =β・2Fy /(k1 +kT )
試料表面のx,y走査領域内の任意の位置をズーミング
することができるという効果がある。また、このため、
試料表面をより精密に計測することができるという効果
もある。また、請求項3,4および5の発明によれば、
簡単な構成であるにもかかわらず、さらにズーミングの
倍率を大幅に上げることができるという効果がある。
図である。
図である。
せるためのブロック図である。
査電流の波形図と、走査領域を示す図である。
ある。
部の構成図である。
ある。
Claims (6)
- 【請求項1】 試料の表面に探針を近接させて、該試料
表面の形状あるいは物理量を計測する装置に使用される
プローブ走査装置であって、 x,yおよびz方向の3方向に配置されたボイスコイル
モータと、 該ボイスコイルモータからの力により、x,yおよびz
方向の3方向に移動させられる探針支持手段と、 該探針支持手段の移動範囲を制限することによりズーム
機能を実現するズーミング手段とを具備したことを特徴
とするプローブ走査装置。 - 【請求項2】 請求項1のプローブ走査装置において、 前記ズーミング手段は、前記探針支持手段に印加される
x,y方向の力に負荷をかける手段であることを特徴と
するプローブ走査装置。 - 【請求項3】 請求項1または2のプローブ走査装置に
おいて、 前記ズーミング手段は、筐体に固定されたホルダの中に
入れられた粘性体と、 該粘性体中に植立された弾性体と、 該粘性体を加熱する加熱手段とを具備し、 前記粘性体の温度をその融点以下にした時に、前記弾性
体により前記探針支持手段に印加されるx,y方向の力
に負荷をかけるようにしたことを特徴とするプローブ走
査装置。 - 【請求項4】 請求項1または2のプローブ走査装置に
おいて、 複数段のズーミングを可能にしたことを特徴とするプロ
ーブ走査装置。 - 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかのプローブ走査
装置において、 前記弾性体の一部をクランプする装置を備えたことを特
徴とするプローブ走査装置。 - 【請求項6】 請求項1または2のプローブ走査装置に
おいて、 前記ズーミング手段は、一端が筐体と連続または固定さ
れた前記探針支持手段と同軸の弾性体でできた円筒状管
と、 該円筒状管の他端と前記探針支持手段の一部との間に挿
入された粘性体と、 前記粘性体の温度をその融点以上にする加熱手段とを具
備し、 前記粘性体の温度をその融点以下にした時に、前記弾性
体により前記探針支持手段に印加されるx,y方向の力
に負荷をかけるようにしたことを特徴とするプローブ走
査装置。
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JPH09304402A true JPH09304402A (ja) | 1997-11-28 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001330425A (ja) * | 2000-03-14 | 2001-11-30 | Olympus Optical Co Ltd | 走査機構およびこれを用いた機械走査型顕微鏡 |
US6661006B2 (en) * | 2000-07-06 | 2003-12-09 | Seiko Instruments Inc. | Scanning probe instrument |
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-
1996
- 1996-05-13 JP JP08118015A patent/JP3106239B2/ja not_active Expired - Fee Related
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