JPH09303816A - 空気調和機用室内機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチボックスを熱交換器側方の配管ユニ
ット下方に配置し得るようにすることにより、コンパク
ト化、低コスト化をを実現しつつ、スイッチボックスへ
の防水とドレン処理との両立を図る。 【解決手段】 ケーシング４内に形成された空気流通路
７に、ファン９と、熱交換器８と、該熱交換器８の下方
に位置するドレンパン１０とを配設してなる空気調和機
用室内機において、前記熱交換器８の側方に設けられた
配管ユニットの下方に、電気部品を収納するスイッチボ
ックス１３を配設するとともに、該スイッチボックス１
３に、該スイッチボックス１３の上部を覆うとともに前
記配管ユニットから落下するドレンを受け止めて前記ド
レンパン１０に導く傾斜ガイド面２６を設けて、配管ユ
ニット下方に位置する余剰スペースを有効に利用すると
ともに、配管ユニットから落下するドレンをドレンパン
１０に確実に誘導し得るようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本願発明は、空気調和機用室
内機に関し、さらに詳しくはスイッチボックスの配設位
置および構造を工夫してコンパクト化を図った空気調和
機用室内機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から良く知られている空気調和機用
室内機（例えば、天井埋込式空気調和機用室内機）は、
図４に示すように、ケーシング４′内に熱交換器８′、
ファン（図示省略）、ドレンパン１０′および各種電気
部品を収納したスイッチボックス１３′を配設して構成
されるが、スイッチボックス１３′は、各種電気部品を
内蔵しているところから水のかからない位置に配設する
必要がある。

【０００３】そこで、従来の空気調和機用室内機におい
ては、熱交換器８′の側方に付設され、ドレンが発生す
るおそれのある配管ユニット（例えば、ヘッダー、分流
器等）から離れた位置にスイッチボックス１３′を配置
するレイアウトがとられてきていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、近年空気調
和機用室内機のコンパクト化および低コスト化という課
題が追求されてきているが、上記従来技術の項において
説明したような構成の空気調和機用室内機の場合、熱交
換器８′側方の配管ユニットから離れた位置にスイッチ
ボックス１３′を配置したことにより、ケーシング４′
の横寸法がスイッチボックス１３′を配置するスペース
分Ｄだけ大きくならざるを得ず、コンパクト化、低コス
ト化を図る上でのネックとなっていた。

【０００５】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、スイッチボックスを熱交換器側方の配管ユニット
下方に配置し得るようにすることにより、コンパクト
化、低コスト化をを実現しつつ、スイッチボックスへの
防水とドレン処理との両立を図ることを目的とするもの
である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本願発明の基本構成で
は、上記課題を解決するための手段として、ケーシング
４内に形成された空気流通路７に、ファン９と、熱交換
器８と、該熱交換器８の下方に位置するドレンパン１０
とを配設してなる空気調和機用室内機において、前記熱
交換器８の側方に設けられた配管ユニットＡの下方に、
電気部品を収納するスイッチボックス１３を配設すると
ともに、該スイッチボックス１３に、該スイッチボック
ス１３の上部を覆うとともに前記配管ユニットＡから落
下するドレンを受け止めて前記ドレンパン１０に導く傾
斜ガイド面２６を設けて、配管ユニットＡ下方に位置す
る余剰スペースＳを有効に利用するとともに、配管ユニ
ットＡから落下するドレンをドレンパン１０に確実に誘
導し得るようにしている。

【０００７】本願発明の基本構成において、前記ドレン
パン１０に、前記傾斜ガイド面２６の下端下方にまで延
設されたドレン受け２２を一体に形成した場合、傾斜ガ
イド面２６に導かれるドレンをドレン受け２２を介して
確実にドレンパン１０へと誘導できる点で好ましい。

【０００８】また、前記スイッチボックス１３に、前記
ドレンパン１０の底部を下方から支持する支持部材２８
を一体に形成した場合、スイッチボックス１３の一部を
ドレンパン１０を支持する部材として兼用でき、部品点
数を増やすことなく、ドレンパン１０の固定が確実に行
える点で好ましい。

【０００９】また、前記傾斜ガイド面２６の上端縁およ
び側端縁に、ドレンを下方のみにガイドするためのリブ
２７を一体に形成した場合、傾斜ガイド面２６に落下し
たドレンの四方への飛散を確実に防止できる点でより好
ましい。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
願発明の好適な実施の形態について詳述する。

【００１１】この空気調和機用室内機は、図１および図
２に示すように、天井Ｃに形成された開口３に臨むよう
に配置された室内機本体１と、該室内機本体１下面に取
り付けられて前記開口３を覆う化粧パネル２とを備えて
構成された天井埋込式空気調和機用室内機とされてい
る。

【００１２】前記室内機本体１は、下面に矩形状の空気
吸込口５および矩形状の空気吹出口６を併設され且つ内
部に前記空気吸込口５から空気吹出口６に至る空気流通
路７を形成してなる発泡スチロール製のケーシング４
と、前記空気流通路７において風上側に配設された熱交
換器８と、前記空気流通路７において前記熱交換器８の
風下側に配設されたクロスフロータイプのファン９と、
前記熱交換器８の下方に配設された発泡スチロール製の
ドレンパン１０とからなっいる。

【００１３】前記ケーシング４は、直方体形状とされて
おり、その上面から上部側面にかけてと下部側面から底
面にかけてとには板金製の上下補強板１１，１２が固着
されている。また、前記ドレンパン１０は前記ケーシン
グ４に対して一体的に結合されている。

【００１４】そして、前記室内機本体１は、前記下部補
強板１２の相対向する二つの側面に固定されたブラケッ
ト１４を、天井Ｃの上方に位置する部材（例えば、図示
しない梁部材）に支持された吊りボルト１５で吊り下げ
ることにより吊り下げ支持されている。

【００１５】前記化粧パネル２は、前記空気吸込口５に
対応する矩形状の空気吸込用開口１６、前記空気吹出口
６に対応する矩形状の空気吹出用開口１７および前記天
井開口３の口縁に当接される縁部１８を有する板金製の
板部材で構成されている。このようにすれば、プレス加
工により化粧パネル２が容易に成形できるとともに軽量
となる。なお、化粧パネル２は、前記ケーシング４にお
ける下部補強板１２に対して着脱自在に取り付けられ
る。符号１９は前記空気吸込用開口１６に対して着脱自
在とされたフィルターユニットで、該フィルターユニッ
ト１９は吸込グリルを兼用することとなっている。

【００１６】前記ドレンパン１０は、前記熱交換器８の
下方に位置して前記ケーシング４に接着等により結合さ
れており、前記ケーシング４内の空気流通路７における
空気吹出口６と連続する空気通路２０が形成されてい
る。また、前記ドレンパン１０の上面には、前記熱交換
器８において発生するドレンを貯溜するためのドレン貯
溜部２１が形成されており、該ドレン貯溜部２１の反空
気通路側には、斜め上向きに延設されたドレン受け２２
が一体に形成されている。該ドレン受け２２は、後に詳
述するスイッチボックス１３における傾斜ガイド面の下
端下方に臨むように形成されている。

【００１７】さらに、前記ドレンパン１０における空気
通路２０の下端口縁からは、前記化粧パネル２における
空気吹出用開口１７の内周面に沿う延設部２３が一体に
形成されている。該延設部２３は、冷房運転時において
空気吹出用開口１７から吹き出される吹出空気流Ｗ（即
ち、冷気）が空気吹出用開口１７の口縁と接触するのを
防止するものであり、このことにより該口縁が冷却する
ことにより生ずる結露の発生を防止し得ることとなって
いる。

【００１８】ところで、前記熱交換器８の側方には、図
２に示すように、ヘッダー２４および分流器２５等から
なる配管ユニットＡが付設されるが、該配管ユニットＡ
の下方には、空気吸込口５の側方に位置する余剰スペー
スＳが形成されることとなる。そこで、前記配管ユニッ
トＡの下方に形成される余剰スペースＳを有効に利用す
るために、本実施の形態においては該余剰スペースＳ
に、電気部品等を収納するスイッチボックス１３を配設
している。このようにすると、配管ユニットＡ下方の余
剰スペースＳを有効に利用したスイッチボックス配置が
得られるところから、ケーシング４の横寸法を大幅に小
さくできることとなり、コンパクト化および低コスト化
に大いに寄与する。

【００１９】ところが、上記のようなスイッチボックス
１３の配置とした場合、前記配管ユニットＡ（特に、ヘ
ッダー２４）において冷房運転時に結露が発生し、これ
がドレンとなって下方に落下することがあり、するとス
イッチボックス１３にドレンがかかってしまうこととな
る。

【００２０】そこで、本実施の形態においては、前記ス
イッチボックス１３には、該スイッチボックス１３の上
部を覆うとともに前記配管ユニットＡから落下するドレ
ンを受け止めて前記ドレンパン１０に導く傾斜ガイド面
２６が一体に設けられている。該傾斜ガイド面２６の下
端は、前記ドレンパン１０におけるドレン受け２２の上
方に臨ましめられている。つまり、この傾斜ガイド面２
６の形成により、前記配管ユニットＡから落下するドレ
ンをドレン受け２２を介してドレンパン１０に確実に誘
導できるようになっているのである。

【００２１】また、前記傾斜ガイド面２６の上端縁およ
び側端縁には、図３に示すように、ドレンを下方のみに
ガイドするためのリブ２７が一体に形成されている。こ
のように構成すると、傾斜ガイド面２６に落下したドレ
ンの四方への飛散を確実に防止することができ、ドレン
のドレンパン１０への誘導がより確実となる。

【００２２】さらに、前記スイッチボックス１３の底部
には、前記ドレンパン１０の底部を下方から支持する支
持部材２８が一体に形成されている。このようにすれ
ば、スイッチボックス１３の一部をドレンパン１０を支
持する部材として兼用でき、部品点数を増やすことな
く、ドレンパン１０の固定が確実となる。符号２９はス
イッチボックス１３をケーシング４に固定するための固
定片である。

【００２３】なお、このスイッチボックス１３は、ケー
シング４における下部補強板１２に対して固着される
が、メンテナンス時には上下ボックス部１３ａ，１ｂｂ
に分解される。

【００２４】上記のように構成したことにより、ケーシ
ング４の横寸法が大幅に小さくできるとともに、配管ユ
ニットＡから落下するドレンをドレンパン１０に確実に
誘導し得ることとなり、ケーシング４のコンパクト化お
よび低コスト化を図りつつ、スイッチボックス１３への
防水とドレン処理とを両立できる。

【００２５】本願発明は、上記実施の形態に示した天井
埋込式空気調和機用室内機以外の空気調和機用室内機に
も適用可能である。

【００２６】

【発明の効果】本願発明の基本構成によれば、空気調和
機用室内機において、熱交換器８の側方に設けられた配
管ユニットＡの下方に、電気部品を収納するスイッチボ
ックス１３を配設するとともに、該スイッチボックス１
３に、該スイッチボックス１３の上部を覆うとともに前
記配管ユニットＡから落下するドレンを受け止めてドレ
ンパン１０に導く傾斜ガイド面２６を設けて、配管ユニ
ットＡ下方に位置する余剰スペースＳを有効に利用する
とともに、配管ユニットＡから落下するドレンをドレン
パン１０に確実に誘導し得るようにしているので、ケー
シング４のコンパクト化および低コスト化を図りつつ、
スイッチボックス１３への防水とドレン処理とを両立で
きるという優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願発明の実施の形態にかかる空気調和機用室
内機の縦断面図である。

【図２】図１の化粧パネルを省略したＩＩ−ＩＩ断面図
である。

【図３】本願発明の実施の形態にかかる空気調和機用室
内機におけるスイッチボックスの斜視図である。

【図４】従来の空気調和機用室内機の断面図である。

【符号の説明】

４はケーシング、７は空気流通路、８は熱交換器、９は
ファン、１０はドレンパン、１３はスイッチボックス、
２２はドレン受け、２４はヘッダー、２５は分流器、２
６は傾斜ガイド面、２７はリブ、２８は支持部材、Ａは
配管ユニット、Ｓは余剰スペース。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケーシング（４）内に形成された空気流
   通路（７）に、ファン（９）と、熱交換器（８）と、該
   熱交換器（８）の下方に位置するドレンパン（１０）と
   を配設してなる空気調和機用室内機であって、前記熱交
   換器（８）の側方に設けられた配管ユニット（Ａ）の下
   方には、電気部品を収納するスイッチボックス（１３）
   を配設するとともに、該スイッチボックス（１３）に
   は、該スイッチボックス（１３）の上部を覆うとともに
   前記配管ユニット（Ａ）から落下するドレンを受け止め
   て前記ドレンパン（１０）に導く傾斜ガイド面（２６）
   を設けたことを特徴とする空気調和機用室内機。
2. 【請求項２】 前記ドレンパン（１０）には、前記傾斜
   ガイド面（２６）の下端下方にまで延設されたドレン受
   け（２２）を一体に形成したことを特徴とする前記請求
   項１記載の空気調和機用室内機。
3. 【請求項３】 前記スイッチボックス（１３）には、前
   記ドレンパン（１０）の底部を下方から支持する支持部
   材（２８）を一体に形成したことを特徴とする前記請求
   項１および請求項２のいずれか一項記載の空気調和機用
   室内機。
4. 【請求項４】 前記傾斜ガイド面（２６）の上端縁およ
   び側端縁には、ドレンを下方のみにガイドするためのリ
   ブ（２７）を一体に形成したことを特徴とする前記請求
   項１ないし請求項３のいずれか一項記載の空気調和機用
   室内機。