JPH09303158A - アルカリ金属蒸気除去を伴う石炭直接燃焼ガスタービン複合発電方法及び装置 - Google Patents

アルカリ金属蒸気除去を伴う石炭直接燃焼ガスタービン複合発電方法及び装置

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JPH09303158A
JPH09303158A JP14103396A JP14103396A JPH09303158A JP H09303158 A JPH09303158 A JP H09303158A JP 14103396 A JP14103396 A JP 14103396A JP 14103396 A JP14103396 A JP 14103396A JP H09303158 A JPH09303158 A JP H09303158A
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彰一 高尾
Yukio Kubo
幸雄 久保
Motoko Higuchi
素子 樋口
Yoshitaka Kajihata
賀敬 梶畠
Yukiya Ito
征矢 伊藤
Hiroyuki Kashiwabara
宏行 柏原
Takahide Yamamoto
高英 山本
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 石炭直接燃焼ガスタービン複合発電方法及び
装置において、ガス化ガスによるタービン等の腐食を防
止すると共に、高い発電効率を得る。 【解決手段】 加圧型ガス化炉1でガス化された生成ガ
スを脱塵し、そのガスを燃焼しガスタービン4に導入し
て発電し、ガスタービン排ガスの排熱を回収し、脱硝・
脱硫を行い、排熱による水蒸気を蒸気タービン11に導
入して発電する複合発電方法において、ガス化されたS
Ox及びアルカリ金属蒸気を含む生成ガスをガス冷却器
23に導入して550〜1100℃に冷却した後、高温
集塵装置2に導入して脱塵し、ついで、アルカリ金属除
去剤を充填したアルカリ金属除去装置24に導入し空間
速度500〜30,000h -1で接触させてガス中のア
ルカリ金属蒸気及びアルカリ金属ミストを除去した後、
ガスを燃焼してガスタービンに導入する。アルカリ金属
除去剤としては、酸化アルミニウム及び酸化珪素の何れ
かを含有する物質を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ金属蒸気
除去を伴う加圧型ガス化炉による石炭直接燃焼ガスター
ビン複合発電方法及び装置、詳しくは、加圧型ガス化炉
の下流にガス冷却器、高温集塵装置及びアルカリ金属除
去装置を順に配設した石炭直接燃焼ガスタービン複合発
電方法及びそのシステム(プラント)に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】石炭燃焼ガスや石炭ガス化ガスを、ガス
タービンに導入し発電を行う場合、ガス中に含まれるア
ルカリ金属塩は最終的にはNa2 SO4 やK2 SO4
硫酸塩として金属表面に付着し、高温腐食の原因とな
る。したがって、ガス中のアルカリ金属蒸気及びアルカ
リ金属ミストを予め除去し、ガスタービンに対する許容
アルカリ濃度以下に低減する必要がある。しかし、従来
の技術では、例えば、特公平1−44882号公報に記
載された加圧噴流層ガス化炉を用いた石炭ガス化複合発
電プラントにみられるように、高温脱塵装置により未反
応カーボンや灰分が除去され、アルカリ金属蒸気も大部
分が除去されるが、ガスタービンの耐久性の向上を目的
とした高度な要求に対応するには、アルカリ除去性能が
不十分である。
【0003】また、特開平7−4260号公報には、加
圧型ガス化炉、ガスタービン、ガスタービン発電機、ガ
スタービン燃焼器、蒸気タービン、蒸気タービン発電
機、脱硝・脱硫装置、高温集塵装置、排熱回収ボイラを
有し、高温集塵装置をガス化炉とガスタービン燃焼器と
の間に配設し、脱硝・脱硫装置を排熱回収ボイラの下流
側に配設して、ガス化炉のリダクタ(ガス化反応器)の
後流側に配設した蒸発器、蒸気過熱器等のガスクーラ部
において生成ガスを約700℃まで熱交換させて減温し
た後、高温集塵装置に導入して脱塵するとともに、N
a、Kを捕集するようにした加圧型ガス化炉による石炭
直接燃焼ガスタービン複合発電システムが記載されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の特公平1−44
882号公報記載の従来技術の場合、生成ガスを乾式高
温脱硫が可能な550℃以下に下げることによって、ア
ルカリ金属蒸気がほとんど凝縮し、生成ガス中の濃度レ
ベルが問題とならないレベルまで低減される。しかし、
生成ガス温度を一旦下げることによってシステム全体で
の効率が低下するといった問題がある。また、生成ガス
温度を550℃以上に保持すると生成ガス中に残留する
アルカリ金属蒸気濃度が高くなり、ガスタービンでの腐
食を引き起こす。
【0005】また、上記の特開平7−4260号公報記
載の技術では、サイクロン式高温集塵装置又はセラミッ
クフィルタによって脱塵と脱アルカリとを同時に行うよ
うに構成されているが、実際には、このような高温集塵
装置では、アルカリ金属蒸気濃度を石炭直接燃焼ガスタ
ービンの腐食に関して問題とならないレベルである6mg
/Nm3 以下の濃度まで低減することができないことが明
らかになった。
【0006】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、その目的は、生成ガス中のアルカリ金属蒸気を除去
するために、ガス冷却器を加圧ガス化炉出口と高温集塵
機との間に新に設けるとともに、アルカリゲッターを充
填したアルカリ金属除去装置を新に設け、アルカリ金属
蒸気濃度を目標レベルまで低減する石炭直接燃焼ガスタ
ービン複合発電方法及び装置を提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、生成ガス温度をガス冷却器で
下げる際に、550℃〜1100℃の範囲とし、凝縮せ
ずに生成ガス中に残留するアルカリ金属蒸気及びアルカ
リ金属ミストをアルカリ金属除去装置により除去し、ガ
スタービンの腐食で問題とならない低レベルまで低減す
ることによって、従来よりも高い発電効率を得ることが
できる石炭直接燃焼ガスタービン複合発電方法及び装置
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のアルカリ金属蒸気除去を伴う石炭直接燃
焼ガスタービン複合発電方法は、加圧型ガス化炉でガス
化された生成ガスを高温集塵装置に導入して脱塵し、つ
いで、脱塵されたガスを燃焼させガスタービンに導入し
て発電した後、ガスタービン排ガスの排熱を回収した
後、脱硝・脱硫又は脱硫を行い、排熱により発生した水
蒸気を蒸気タービンに導入して発電する石炭直接燃焼ガ
スタービン複合発電方法において、加圧型ガス化炉でガ
ス化された少なくともSOx及びアルカリ金属蒸気を含
む生成ガスをガス冷却器に導入して冷却した後、高温集
塵装置に導入して脱塵し、ついで、アルカリ金属除去剤
を充填した固定床、移動床及び流動床のいずれかのアル
カリ金属除去装置に導入してガス中のアルカリ金属蒸気
及びアルカリ金属ミストを除去した後、ガスを燃焼させ
てガスタービンに導入するように構成される。
【0008】生成ガスを、ガス冷却器で550〜110
0℃、望ましくは550〜900℃、さらに望ましくは
600〜800℃の範囲に冷却し、凝縮したアルカリ金
属は高温集塵装置で捕集し、凝縮せずに生成ガス中に残
留するアルカリ金属蒸気及びアルカリ金属ミストをアル
カリ金属除去装置により除去し、ガスタービンの腐食で
問題とならない低レベルまで低減することによって、従
来よりも高い発電効率を得ることができる。ガスタービ
ンとして、表面をコーテイングし耐食性を増したものを
用いることによって、燃焼ガス中のアルカリ金属濃度が
2mg/Nm3 のレベルまでは使用可能である。ガス化生成
ガスは燃焼空気によって約3倍に希釈されるため、アル
カリ金属除去装置出口でのガス化生成ガス中の濃度を6
mg/Nm3 以下にすればよい。生成ガスの冷却温度が上記
の範囲未満の場合は、アルカリ金属蒸気の蒸気圧が低下
し、ガス中のアルカリ金属蒸気濃度が装置材料の腐食で
問題にならないレベルまで低下し、除去する必要がなく
なる傾向があり、一方、上記の範囲を超える場合は、配
管やその他の装置材料を高温に耐えられるものとする必
要があり、装置の設計・製作が困難となる傾向がある。
【0009】アルカリ金属除去装置としては、アルカリ
金属除去剤を充填した固定床、移動床、流動床などが使
用できるが、高温、高圧下では通常、固定床を使用し、
アルカリ金属除去剤は基本的には使い捨てとするが、場
合によっては再生し繰り返し使用することもある。アル
カリ金属除去剤は、酸化アルミニウム及び酸化珪素の少
なくともいずれかを成分として含有し、具体的にはカオ
リナイト、ボーキサイト、ゼオライト、珪藻土、活性ア
ルミナ、ムライトなどを使用する。アルカリ金属除去剤
の充填量は空間速度で500〜30,000h -1、望ま
しくは2000〜15,000h -1の範囲で使用する。
500h -1未満では除去装置が大きくなりすぎ、また、
30,000h -1を超える値ではアルカリ除去性能が低
下し、腐食を防止できるレベルまでアルカリ濃度を低減
できない。
【0010】本発明のアルカリ金属蒸気除去を伴う石炭
直接燃焼ガスタービン複合発電装置は、石炭を部分燃焼
させて生成ガスを発生させる加圧型ガス化炉と、生成ガ
スを脱塵する高温集塵装置と、脱塵されたガスを燃焼さ
せるガスタービン燃焼器と、このガスタービン燃焼器か
らの燃焼ガスを導入するガスタービンと、このガスター
ビンに連結されたガスタービン発電機と、ガスタービン
からの排ガスの保有熱を回収する排熱回収ボイラと、熱
回収された排ガス中のSOxを除去する脱硫装置と、排
熱回収ボイラで発生した水蒸気を導入する蒸気タービン
と、この蒸気タービンに連結された蒸気タービン発電機
とを備えた石炭直接燃焼ガスタービン複合発電装置にお
いて、加圧型ガス化炉出口と高温集塵装置との間にガス
冷却器が配設され、高温集塵装置とガスタービン燃焼器
との間にアルカリ金属除去装置が配設されていることを
特徴としている。なお、通常は、脱硫装置の上流側に脱
硝装置を配設される。加圧型ガス化炉としては、加圧型
石炭部分燃焼炉、加圧型流動床炉及び加圧型噴流床炉の
いずれかが用いられる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明のアルカリ金属蒸気
除去を伴う石炭直接燃焼ガスタービン複合発電装置の一
例を示す系統図である。図1において、1は加圧型石炭
部分燃焼炉(以下、加圧CPCということもある。)、
2は高温集塵装置、3はガスタービン燃焼器、4はガス
タービン、5はガスタービン発電機、6、7は排熱回収
ボイラ、8は脱硝装置、9は脱硫装置、10は放散筒、
11は蒸気タービン、12は蒸気タービン発電機、13
は空気圧縮機、14は石炭供給管、15はスラグ排出
機、16は未燃チャー導管、17は圧縮空気供給管、1
8は微粉炭バンカー、19はガスクーラ部である。ま
ず、加圧CPC1内に微粉炭バンカー18内に貯蔵した
石炭と、空気圧縮機13から送出されたガス化剤として
の圧縮空気とを送入する。CPC(CoalParti
al Combuster、石炭部分燃焼炉)1は通
常、予燃焼器20とコンバスタ(燃焼器)21とリダク
タ(ガス化反応器)22とによって構成されている。ま
ず、予燃焼器20において、送入された石炭を圧縮空気
によって浮遊燃焼させ、ついで、コンバスタ21内に高
速で接線方向に送入し、約1600℃程度の高温還元雰
囲気中において石炭中の灰の大部分を炉壁に捕捉して溶
融スラグとして炉から排出させ、ガス後流側に配設した
リダクタ22において約1300℃の温度でガス化反応
を完了させた後、さらに、後流側に配設した蒸発器、蒸
気過熱器等のガスクーラ部19において約700℃まで
熱交換させて減温した後排出させる。
【0012】ガス化炉として加圧CPC1を使用し、C
PC全体を約15〜30気圧の内圧で運転する。それに
よってCPC内におけるガス化反応を活性化してガス化
性能を顕著に向上させるとともに、装置のコンパクト化
を図っている。加圧型にし、さらにコンバスタ21を横
型にしたCPCは上記のガス化反応の活性化のほかに、
旋回する高温ガスによってスラグの流下口温度を高く保
持して、スラグ冷却に基づく流下口閉塞の虞れを低減さ
せること、石炭中の灰分をスラグの状態で排出させるこ
とにより、フライアッシュに較べて処理を簡単にすると
ともに、将来的に有効利用し得る可能性を保持させるこ
と、石炭中の灰の大部分(約80%以上)をCPC内で
溶融除去し得るために後流の機器のアッシュトラブルが
軽減されること、集塵装置を小型化できること等の特徴
を有している。
【0013】ガスクーラ部19から排出された約700
℃の粗生成ガスには石炭中の塩素(以下、Clと表記す
る。)がHCl又はアルカリ金属(Na、K)と反応し
てNaCl及びKClとして存在している。このアルカ
リ金属塩化物は(1)式のようにSO2 ガスと反応し
て、アルカリ金属硫酸塩を生成する。 2NaCl+SO2 +H2 O+1/2O2 =Na2 SO4 +2HCl (1) このアルカリ金属硫酸塩は金属表面にて凝縮し、次の
(2)式の反応によって金属表面の保護酸化皮膜を破壊
するか、又は形成を妨げ著しい腐食を発生する。 2Na2 SO4 +Cr2 3 +3/2O2 =2Na2 CrO4 +2SO3 (2) ところで、ガスタービンにおいて、タービンブレードの
腐食を防止するための燃焼ガス中のアルカリ金属濃度の
許容値は0.02〜0.04mg/Nm3 (ppm )といわれ
ており、耐食コーテイングを行った場合でも、許容値は
2mg/Nm3 が限界である。アルカリ金属除去装置によっ
てこのレベルまで除去されたとしても(1)式の反応に
消費されるSO2 濃度は1ppm と微量である。したがっ
て、脱硫装置でSO2 をこの濃度以下まで低減するに
は、生成ガス状態で脱硫するとして脱硫率で99%以上
が要求される。この値を達成することはきわめて困難で
ある。
【0014】そこで本発明においては、この位置で脱硫
を行わず、ガスクーラ部19の下流側に別置きのガス冷
却器23を設けるとともに、高温集塵装置2の下流側に
アルカリ金属除去装置24を配設している。Na、Kは
高温集塵機2でかなり捕集されるが、高温になるほど、
その蒸気圧が上昇し、550℃以上ではガスタービン4
においてタービンブレードの腐食の許容限界濃度以下に
低減することは困難である。本実施例では、高温集塵装
置2は、図1に示すように、例えば、サイクロン25と
セラミックフィルタ26とを組み合わせて構成され、未
燃チャー及びフライアッシュを捕集した後、生成ガスは
下流のアルカリ金属除去装置24に送られ、Na金属蒸
気、K金属蒸気、Na金属ミスト、K金属ミストが除去
される。アルカリ金属除去装置24は、例えば、カオリ
ナイトを造粒、焼成して製造したペレット状のアルカリ
ゲッターが充填された固定床であり、アルカリ金属蒸気
を物理吸着、化学吸着及び化学反応によって除去し、出
口生成ガス中のアルカリ金属蒸気濃度を6mg/Nm3 以下
に低減する。
【0015】この際、アルカリゲッターの充填量は空間
速度で500h -1以上、30,000h -1以下の範囲と
する。空間速度を下げればアルカリ金属蒸気及びアルカ
リ金属ミストの除去率を増大させ、出口ガス中のアルカ
リ金属蒸気濃度を低減でき、また、アルカリゲッターの
交換インターバルが増大する。これにより、ガスタービ
ンの腐食が軽減され、タービンブレードの寿命が増大し
実用レベルに達する。なお、アルカリゲッターとしては
カオリナイトの他、ゼオライト、ボーキサイト、活性ア
ルミナ、珪藻土、ムライトなどでもよく、酸化アルミニ
ウム及び/又は酸化珪素を成分として含む無機物が使用
できる。
【0016】高温集塵装置2及びアルカリ金属除去装置
24において、Na、K、フライアッシュ及び未燃チャ
ー等を捕集されたガスは、燃料ガスとしてガスタービン
燃焼器3において空気と混合されて燃焼し、約1300
℃の高温でガスタービン4に入って発電を行う。ガスタ
ービン4で仕事をしたガスは、ガスタービン排ガスライ
ンに配設された排熱回収ボイラ6を通じて熱交換された
後、環境規制が厳しい場合には脱硝装置8において窒素
酸化物含有量を低減させ、排熱回収ボイラ7において所
定のガス温度が得られるまで熱交換を行った後、脱硫装
置9において硫黄酸化物含有量を規制値以下まで除去
し、清浄化された状態で放散筒10を通じて大気中に放
散される。排ガス中の窒素酸化物の値が低く、脱硝装置
8が不要の場合には、排熱回収ボイラ6、7は一体と
し、その下流側に脱硫装置9を配設する。
【0017】図1においては、蒸気タービン11から排
出された蒸気を復水器27で復水し、排熱回収ボイラ7
で熱交換して昇温させ、又は蒸発させた後、さらに、加
圧CPC1後流側に配設したガスクーラ部19におい
て、蒸発又は過熱させた後、排熱回収ボイラ6で過熱さ
せる系統にしているが、これらはもちろん、プラントの
各条件に基づいて適宜変更し得るものである。28は微
粉炭供給装置、29はチャー貯槽、30は水砕スラグ貯
槽である。本実施例では、高温集塵装置2として、サイ
クロン25とセラミックフィルタ26とを組み合わせた
ものを用いているが、これらの他に、バグフィルタ、粒
状ろ過材の移動床からなるグラニュラーフィルタ等を適
宜組み合わせることも可能である。また、加圧型ガス化
炉は加圧CPCに限らず、加圧型流動床炉又は加圧型噴
流床炉であってもよい。
【0018】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 石炭ガス化ガス(生成ガス)中のアルカリ金属
蒸気を除去するために、ガス冷却器を加圧ガス化炉出口
と高温集塵機との間に設けるとともに、アルカリゲッタ
ーを充填したアルカリ金属除去装置を高温集塵機とガス
タービン燃焼器との間に設けているので、アルカリ金属
蒸気濃度を目標レベルまで低減することができ、タービ
ンブレード等の腐食を軽減させることができる。 (2) 生成ガス温度をガス冷却器で550〜1100
℃の範囲に冷却し、凝縮せずに生成ガス中に残留するア
ルカリ金属蒸気及びアルカリ金属ミストをアルカリ金属
除去装置により除去し、アルカリ金属蒸気濃度をガスタ
ービンの腐食で問題とならない低レベルまで低減するこ
とによって、従来よりも高い発電効率を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアルカリ金属蒸気除去を伴う石炭直接
燃焼ガスタービン複合発電装置の一例を示すフローシー
トである。
【符号の説明】
1 加圧型石炭部分燃焼炉(加圧CPC) 2 高温集塵装置 3 ガスタービン燃焼器 4 ガスタービン 5 ガスタービン発電機 6 排熱回収ボイラ 7 排熱回収ボイラ 8 脱硝装置 9 脱硫装置 10 放散筒 11 蒸気タービン 12 蒸気タービン発電機 13 空気圧縮機 15 スラグ排出機 18 微粉炭バンカー 19 ガスクーラ部 20 予燃焼器 21 コンバスタ(燃焼器) 22 リダクタ(ガス化反応器) 23 ガス冷却器 24 アルカリ金属除去装置 25 サイクロン 26 セラミックフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02C 6/18 F02C 6/18 A (72)発明者 久保 幸雄 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 樋口 素子 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 梶畠 賀敬 東京都港区浜松町2丁目4番1号 川崎重 工業株式会社東京本社内 (72)発明者 伊藤 征矢 東京都江東区南砂2丁目11番1号 川崎重 工業株式会社東京設計事務所内 (72)発明者 柏原 宏行 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 山本 高英 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社電力技術研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧型ガス化炉でガス化された生成ガス
    を高温集塵装置に導入して脱塵し、ついで、脱塵された
    ガスを燃焼させガスタービンに導入して発電した後、ガ
    スタービン排ガスの排熱を回収した後、脱硝・脱硫又は
    脱硫を行い、排熱により発生した水蒸気を蒸気タービン
    に導入して発電する石炭直接燃焼ガスタービン複合発電
    方法において、 加圧型ガス化炉でガス化された少なくともSOx及びア
    ルカリ金属蒸気を含む生成ガスをガス冷却器に導入して
    冷却した後、高温集塵装置に導入して脱塵し、ついで、
    アルカリ金属除去剤を充填した固定床、移動床及び流動
    床のいずれかのアルカリ金属除去装置に導入してガス中
    のアルカリ金属蒸気及びアルカリ金属ミストを除去した
    後、ガスを燃焼させてガスタービンに導入することを特
    徴とするアルカリ金属蒸気除去を伴う石炭直接燃焼ガス
    タービン複合発電方法。
  2. 【請求項2】 生成ガスを、ガス冷却器で550〜11
    00℃の範囲に冷却する請求項1記載のアルカリ金属蒸
    気除去を伴う石炭直接燃焼ガスタービン複合発電方法。
  3. 【請求項3】 アルカリ金属除去装置における空間速度
    が500〜30,000h -1の範囲である請求項1又は
    2記載のアルカリ金属蒸気除去を伴う石炭直接燃焼ガス
    タービン複合発電方法。
  4. 【請求項4】 アルカリ金属除去剤が、酸化アルミニウ
    ム及び酸化珪素の少なくともいずれかを含有する請求項
    1、2又は3記載のアルカリ金属蒸気除去を伴う石炭直
    接燃焼ガスタービン複合発電方法。
  5. 【請求項5】 石炭を部分燃焼させて生成ガスを発生さ
    せる加圧型ガス化炉と、 生成ガスを脱塵する高温集塵装置と、 脱塵されたガスを燃焼させるガスタービン燃焼器と、 このガスタービン燃焼器からの燃焼ガスを導入するガス
    タービンと、 このガスタービンに連結されたガスタービン発電機と、 ガスタービンからの排ガスの保有熱を回収する排熱回収
    ボイラと、 熱回収された排ガス中のSOxを除去する脱硫装置と、 排熱回収ボイラで発生した水蒸気を導入する蒸気タービ
    ンと、 この蒸気タービンに連結された蒸気タービン発電機とを
    備えた石炭直接燃焼ガスタービン複合発電装置におい
    て、 加圧型ガス化炉出口と高温集塵装置との間にガス冷却器
    が配設され、高温集塵装置とガスタービン燃焼器との間
    にアルカリ金属除去装置が配設されていることを特徴と
    するアルカリ金属蒸気除去を伴う石炭直接燃焼ガスター
    ビン複合発電装置。
  6. 【請求項6】 脱硫装置の上流側に脱硝装置を配設した
    請求項5記載のアルカリ金属蒸気除去を伴う石炭直接燃
    焼ガスタービン複合発電装置。
  7. 【請求項7】 加圧型ガス化炉が、加圧型石炭部分燃焼
    炉、加圧型流動床炉及び加圧型噴流床炉のいずれかであ
    る請求項5又は6記載のアルカリ金属蒸気除去を伴う石
    炭直接燃焼ガスタービン複合発電装置。
JP14103396A 1996-05-10 1996-05-10 アルカリ金属蒸気除去を伴う石炭直接燃焼ガスタービン複合発電方法及び装置 Expired - Fee Related JP2951265B2 (ja)

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EP0933516A3 (en) * 1998-01-29 2001-12-05 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Gasification power generation process and equipment
KR20120041676A (ko) * 2010-10-21 2012-05-02 뱁콕 앤드 윌콕스 파워 제네레이션 그룹, 인크. 선택적 환원 촉매 보호와 복수의 배출부 제어를 위한 시스템 및 방법

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