JPH07100129B2 - 高温・高圧燃焼ガス中のアルカリ金属化合物の除去方法 - Google Patents

高温・高圧燃焼ガス中のアルカリ金属化合物の除去方法

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JPH07100129B2
JPH07100129B2 JP63132359A JP13235988A JPH07100129B2 JP H07100129 B2 JPH07100129 B2 JP H07100129B2 JP 63132359 A JP63132359 A JP 63132359A JP 13235988 A JP13235988 A JP 13235988A JP H07100129 B2 JPH07100129 B2 JP H07100129B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、加圧流動床炉、石炭ガス化炉、加圧石炭部分
燃焼炉などから発生する高温・高圧燃焼ガスを膨張ガス
タービンに導入してエネルギーを回収するプラントにお
いて、高温・高圧燃焼ガス中のアルカリ金属化合物を除
去する方法に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、石炭など固体燃料焚の火力発電所の見直しによ
り、微粉炭焚ボイラによる火力発電所の建設が行われて
いる。また窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、ば
い塵などによる大気汚染防止の立場から、あるいは熱効
率向上の立場から、大気圧流動床炉(以下、AFBCとい
う)によるボイラを設置する火力発電所が建設されてい
る。
この場合、AFBCによる火力発電所では、微粉炭焚ボイラ
と同様に石炭などの燃焼を炉内で燃焼させ、その熱エネ
ルギーをボイラで水蒸気とし、蒸気タービンにてエネル
ギーを電力に変換している。この意味では、AFBCを有す
る火力発電所は、システム的には微粉炭焚ボイラと同類
である。
一方、第4図に示すように、流動床炉を大気圧より高い
状態にして燃焼させる方法が知られており、これは加圧
流動床炉1(以下、PFBC1という)と称されている。こ
のPFBC1出口のガス条件は、通常、圧力は約10バールか
ら30バールであり、温度は800〜1000℃が一般的であ
る。またこのPFBC1出口のガス中には、燃焼灰および脱
硫剤などの微粉塵が多量に含まれている。一般にPFBCか
ら排出される燃焼ガスの圧力および顕熱エネルギーを利
用し、膨張ガスタービン2(以下、ガスタービン2とい
う)により、発電機3および燃焼要空気の供給加圧用の
空気コンプレッサー4を駆動する。このガスタービン2
に燃焼ガスを導入するまでに、燃焼ガス中に含まれる微
粉塵を、1次集塵機5および2次集塵機6で充分に除去
し、ガスタービン2の羽根やベーン部などの接ガス部の
摩損を防止する。1次集塵機5としては、単段サイクロ
ン、多段サイクロンなどが用いられ、2次集塵機として
は、セラミックフィルター、電気集塵機、バグフィルタ
ー、砂利を用いたいわゆるグラニューラーフィルターな
どが用いられる。なお7は排熱ボイラ、8はボイラ伝熱
管であり、発生した蒸気は蒸気タービン発電機(図示せ
ず)へ導かれ発電に供せられる。以上、PFBCの場合と同
様に、石炭ガス化炉や加圧石炭部分燃焼炉についても、
基本的に同じ構成となっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
燃料として使用される石炭中にはNa、Kなどのアルカリ
金属が含まれている。とくに海上輸送などによって海水
の影響を受ける輸入炭や地下水に塩分の多い地域の石炭
には、多くの塩化物がNaClやKClとして含まれる。その
ほか、種々のNa、Kのアルカリ金属化合物が存在する
が、これらのアルカリ金属化合物は、一般に融点が低
く、400〜900℃の範囲にあるものが多い。またさらに、
一部の化合物、たとえばNaCl、KClは流動床の操業温度
である800〜1000℃において、高い蒸気分圧を示し、石
炭中に含まれるNaCl、KClはほとんど揮発して蒸気とな
る。蒸気となったNaCl、KClは1次集塵機、2次集塵機
を通過してガスタービンに到り、ガス温度の低下ととも
に、蒸気が凝縮し、あるいはガス中のSO2と反応しNa2SO
4、K2SO4などとなって、液体状や半溶融状態の固溶体
物、固体状のミストとなり、ガスタービン翼に付着す
る。アルカリ金属の付着物は、翼形状の変化によるター
ビン効率の低下のみなず、アルカリ金属化合物特有の複
雑な反応により、タービン翼金属と反応し、これを腐食
せしめ、翼の変形による効率の低下をはじめ、損傷、折
損などの原因となる。
本発明は、このようにガスタービンに対するアルカリ金
属化合物による弊害を除去するためになされたものであ
る。
なお、“Activated Bauxite and Diatomaceous Earth U
sed as Granular Sorbents for the Removal of Alkali
Vapors from Simulated Hot Flus Gas of PFBCs"Sheld
on H.D.Lee,William M.Swift and Irving Johnson;Argo
nne National Loboratory,1980には、アルカリ蒸気を活
性ボーキサイト、珪そう土などで吸着する方法が実験成
果として報告されている。しかしながら、これらは前述
の如き実際に起こり得るPFBCから排出される高ダスト濃
度の高温・高圧ガスに対するものではない。すなわち、
高温、高圧かつ高ダスト濃度の燃焼ガスを、そのまま流
動床方式または移動床方式のアルカリ蒸気吸着装置(脱
アルカリ装置)で処理しても、流動層または移動層内に
ダスト(灰)が直ちに堆積し、吸着反応が事実上期待で
きない。また一方、これらのダストを連続的に系外に排
出しても、ダストと吸着剤(たとえば活性ボーキサイ
ト)との分離が困難であり、多量の熱ロスおよび吸着剤
のロスを生じる。また理想的に吸着反応を行わせるため
には、ガス中のアルカリ金属化合物量に対し多量の吸着
剤(反応媒体)を必要とし、これはやはり大きな熱ロス
を生じ、かつ吸着剤のロスも大きくなる。
また特開昭58−128422号公報には、加圧式流動床燃焼炉
を用いて固体燃料を燃焼させ、燃焼ガスを除塵した後、
ガスタービンに導入して発電させる方法および装置が開
示されているが、燃焼ガス中のアルカリ金属化合物の除
去については何ら記載されていない。
本発明は上記の諸点に鑑みなされたもので、高温・高圧
燃焼ガス中のアルカリ金属化合物の蒸気を効率よく除去
することにより、ガスタービン内部の効率低下を防止す
るとともに、ガスタービン内の腐食の減少を図ることが
できる方法を提供することを目的とするものである。石
炭ガス化炉(図示せず)、石炭部分燃焼炉(図示せず)
においても、上述の加圧流動床炉の場合と同じく、膨張
タービンでエネルギー回収を行うため、同様の問題を生
じる。
〔課題を解決するための手段および作用〕
上記の目的を達成するために、本発明の高温・高圧燃焼
ガス中のアルカリ金属化合物の除去方法は、高温・高圧
の含塵燃焼ガスを脱塵処理した後、膨張タービンに導入
しこのガスの温度エネルギーおよび圧力エネルギーを利
用して、発電その他の動力を得る方法において、脱塵処
理後の高温・高圧燃焼ガスを、活性アルミナ、活性シリ
カ、酸化鉄、珪酸または酸化チタンからなる群より選ば
れた少なくとも1種の遷移金属酸化物からなる粒径0.5
〜10mmの粒状物を反応媒体とする充填層または移動層と
接触させて、このガス中に含まれるアルカリ金属化合物
の蒸気およびミストを除去することを特徴としている。
本発明の方法においては、活性アルミナ(Al2O3、天然
に産するものとしてはボーキサイト)、活性シリカ(Si
O2)、酸化第2鉄(Fe2O3、天然に産するものとしては
鉄鉱石)、珪酸(xSiO2、天然に産するものとしては珪
そう土)、酸化チタン(TiO2、天然に産するものとして
はチタン鉱石)などの遷移金属酸化物の粒状物および再
生造粒物(以下、単に粒状物という)を吸着剤(反応媒
体)として用いる。
以下、950〜800℃でNaClを活性アルミナ、活性シリカに
吸着する場合の化学反応式を例示する。
他の吸着剤についても同様の反応が行われる。一方、KC
lについても同様である。また炭酸塩であるNa2CO3、K2C
O3は、ヒームまたはミストとして炉外へ出る可能性もあ
るが、これは次のような反応により吸着される。
上記の反応式で、酸化鉄(Fe2O3)のかわりにアルミナ
(Al2O3)を用いても、同様の反応をする。これらの各
反応が、本発明に利用される原理である。たとえば、ア
ルミン酸ソーダ(Na2O・Al2O3またはNa2Al2O4)や鉄酸
ソーダ(Na2O・Fe2O3またはNa2Fe2O4)は、その融点が
いずれも1300℃を超える。
これらの吸着反応を促進するために、反応媒体を粒状と
し、充填層または移動層に形成し、高温・高圧の燃焼ガ
ス中におく。上述したように、粒状物の粒径は、0.5〜1
0mmの範囲が用いられるが、ガスとの接触面積を増加さ
せて反応効率を上昇させ、かつ充填層または移動層内に
おける粒状物の挙動を好適ならしめるという効果をさら
に発揮するために、平均粒径で1.0〜3.0mmの範囲とする
のが好適である。
なお粒径が0.5mm未満の場合は、個々の粒状物の反応接
触面が増加する反面、通過するガスの通過速度を極端に
小さくしなければ、反応媒体たる粒状物が反応層より飛
び出すこともあり、とくに起動時、停止時などガス流
量、圧力の急変時に移動層、充填層の一部に吹き抜けな
どの障害の発生のおそれがあるという不都合点があり、
一方、粒径が10mmを超える場合は、ガスとの接触面の極
端な減少により、反応効率が減退する。しかもあまりに
大きな塊状物では、移動層、充填層の形成やその取扱い
が困難となるという不都合点がある。
粒径分布はできるだけ整えておく方が、反応効果の向上
および取扱い、設備設計に便利となる。
初期に供給される反応媒体は、珪そう土、ボーキサイ
ト、鉄鉱石、チタン鉱石など天然に産する活性シリカ、
活性アルミナ、活性酸化第2鉄、活性酸化チタンを、平
均粒径0.5〜10mm、好ましくは1.0〜3.0mm前後とし、0.5
mm未満をアンダーカットして使用する。
活性の反応媒体を長時間有効に保つために、燃焼ガス中
のダスト濃度を100mg/Nm3以下にする。好ましくは、そ
の地域の環境基準値以下、膨張タービンに対する技術的
制約条件以下にする。たとえば50mg/Nm3以下ないしは10
mg/Nm3以下とする。すなわち、充填層または移動層は、
ダストの捕集能力を有しているが、この機能をできるだ
け発揮させずに、吸着反応のみを行わせるようにする。
また本発明の方法において、反応媒体を連続的または間
欠的に系外に抜き出し、水または温水で洗滌してアルカ
リ金属成分を水に溶解させて除去し、洗滌後の粒径の大
きい再生反応媒体を脱水・乾燥して再使用する。
すなわち、反応媒体を使用中、連続的または間欠的に系
外に取り出し、これを水、好ましくは温水で洗滌する。
この洗滌により酸化アルミニウムおよび酸化鉄の例では
次のように反応し、アルカリ金属成分が水に溶解する。
たとえば、ソーダ系では珪酸ソーダ(Na2SiO3)は水に
溶けるので、そのまま反応済みのナトリウム成分は水と
ともに系外に排出される。また鉄酸ソーダ(Na2Fe
2O4)、アルミン酸ソーダ(Na2Al2O4)は、次の反応に
て加水分解反応が生じ、苛性ソーダ(NaOH)水溶液およ
び水溶性ソーダ化合物、たとえば一部のアルミン酸ソー
ダとアルミナ(Al2O3)および酸化鉄(Fe2O3)とに分離
する。
Na2Fe2O4+2H2O→2NaOH+Fe2O3 ↓ Na2Al2O4+2H2O→2NaOH+Al2O3 ↓ またカリウムの場合も同様の反応となる。この温水洗滌
により、Na成分の除去と同時に、吸着反応中またはハン
ドリング中に微粉化した反応媒体やダクトを分離除去す
る。洗滌分離した粒径の大きい再生反応媒体を脱水・乾
燥して、再生反応媒体として再び吸着反応に用いるため
に、充填層または移動層からなる脱アルカリ装置に戻
す。この再生粒状物は、反応により粒子がポーラスにな
り、反応面積が増加して、再使用の際に大きな効果を発
揮する。実際に比表面積を測定した結果では、新しい反
応媒体の比表面積を1とすると、1回目の再生で7〜15
となり、2回目以後で10〜25となった。
さらに本発明の方法において、水または温水で洗滌して
アルカリ金属成分を除去する際に発生する微粉化した反
応媒体を含む排水を沈殿させて、水と微粉沈殿物とを分
離し、微粉沈殿物を脱水・乾燥した後、この微粉に廃糖
蜜、パルプ廃液、スターチ水溶液、水ガラス水溶液など
の水溶性バインダーを添加して造粒し、この造粒物を反
応媒体として再使用する。
すなわち、前述の微粉化した反応媒体は水洗により排水
中に移り、この排水を沈殿処理して微粉を分離する。分
離した沈殿物を脱水・乾燥する。乾燥度は水分15%以
下、好ましくは5%以下とする。
微粉の再生反応媒体は、廃糖蜜、パルプ廃液、スターチ
水溶液、水ガラス水溶液などの水溶性のバインダーを用
い造粒する。造粒方法は、少ないバインダーでよく混練
し圧縮造粒する方法が、回転皿形の造粒機による造粒、
ドラムによる造粒のいずれでも良い。バインダーの種類
や量、再生微粉の粒径、残留水分などにより、造粒方法
は任意に変えることができる。
バインダーは、少量の可燃性有機物を含んでいる方が好
都合である。すなわち、廃糖蜜、スターチ水溶液、パル
プ廃液などはバインダーとして適している。バインダー
中の有機物が、高温の燃焼ガス中の過剰の酸素と反応し
燃焼する。これは燃焼の際に造粒物の焼成に寄与し、粒
状物の強度を増加させる。さらに有機物が燃焼(ガス
化)した後、造粒物はポーラスになり、反応活性面積が
増加し、粒状の再生反応媒体以上に反応性が良くなり、
良好な効果を奏する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明する。第1図は本発
明の方法を実施する脱アルカリ装置付の加圧流動床発電
プラントを示し、第2図は第1図における脱アルカリ装
置の詳細を示し、第3図は第1図における再生装置の詳
細を示している。
第1図は、第4図に示す従来の加圧流動床発電プラント
において、2次集塵機の後流側に脱アルカリ装置10を設
け、この脱アルカリ装置10の下側に再生装置11を接続し
たものである。
加圧流動床炉1は約950℃、約16バールで運転され、高
温・高圧の燃焼ガス中には約2kg/Nm3のダストが含まれ
ている。この燃焼ガスを1次集塵機5に導入して大粒径
のダストを除去した後、燃焼ガス(ダスト約100g/Nm3
を2次集塵機6に導入して小粒径のダストを除去する。
ついで燃焼ガス(ダスト約50mg/Nm3)を脱アルカリ装置
10に導入し、燃焼ガス中のアルカリ金属化合物の蒸気お
よびミストを除去した後、膨張ガスタービン2に供給し
て仕事をさせた後、排熱ボイラ7で熱回収し、大気へ放
出する。なお脱アルカリ装置10出口のガス温度は約900
℃、ガスタービン2出口のガス温度は約350℃、圧力は
約1.03バールである。
脱アルカリ装置10は第2図に示すように、ルーバ、パン
チングメタル、金網などの通気性支持体12、12間に、粒
状の反応媒体13を充填して形成されている。14はガス入
口、15はガス出口、16は反応媒体入口、17は反応媒体出
口、18はロータフィーダである。なお必要に応じて整流
板20が設けられる。
ガス入口14から導入されるガス中には、Na2Oとして約20
ppmのアルカリ金属化合物の蒸気およびミストが含まれ
ており、ガス出口15から排出されるガス中には、Na2Oと
して約0.5〜0.2ppmのアルカリ金属化合物の蒸気および
ミストが含まれる。脱アルカリ装置10内のガス速度は、
線速度で約0.1m/s〜0.2m/sであり、反応媒体の移動速度
は約10cm/Hr以下である。また脱アルカリ装置10の圧力
損失(ΔP)は約10〜100mm水柱である。なお上記の数
値は一例として示したもので、これに限定されるもので
はない。
アルカリ金属化合物の蒸気およびミストを吸着した反応
媒体は、反応媒体出口17から排出され、第3図に示す再
生装置11に導入される。すなわち、使用済の反応媒体は
まず加水分解槽21に導入されて、加水分解された後、水
洗機22にて水または温水で洗滌され、ついで水中分級機
23で再生粒状物と、微粉を含む水とに分離される。水中
分級機23からの水は水洗機22へ送られ、水洗機22からの
排水の一部は加水分解槽21へ戻され、水洗機22からの排
水の残部は排水処理装置(図示せず)へ送られる。
水中分級機23からの再生粒状物は脱水機24へ送られて脱
水され、ついで乾燥機25へ送られて乾燥された後、反応
媒体貯蔵槽26に貯えられる。脱水機24からの水は水中分
級機23へ戻される。
一方、水中分級機23からの微粉を含む水は、沈殿槽27へ
送られて、微粉の沈殿物と水とに分離され、水は水中分
級機23へ戻され、沈殿物は脱水機28で脱水される。脱水
された水は沈殿槽27へ戻される。脱水された微粉は乾燥
機30で乾燥された後、造粒機31へ送られる。この造粒機
31へは、バインダー貯槽32から水溶性のバインダーが添
加され、微粉を造粒した後、養生部33で養生し、反応媒
体貯蔵槽26へ貯えられる。反応媒体貯蔵槽26内の粒状物
および造粒物は、脱アルカリ装置の反応媒体として再使
用される。
〔発明の効果〕
本発明は上記のように構成されているので、つぎのよう
な効果を有している。
(1)粒状物の粒径を0.5〜10mmの範囲としているの
で、ガスとの接触面積を増加させて反応効率を上昇さ
せ、かつ充填層または移動層内における粒状物の挙動を
好適な状態に保つことができる。
(2)粒状物の粒径を1.0〜3.0mmの範囲とした場合に
は、さらに優れた上記の効果が発揮される。
(3)アルカリ金属化合物の蒸気およびミストの減少に
より、ガスタービン内部のダストの付着による効率低下
が防止でき、メンテナンス時間が少なくて済むようにな
る。
(4)アルカリ金属化合物の蒸気およびミストの減少に
より、タービン内金属における腐食が減少し、タービン
の効率の低下で防止され、かつメンテナンスが少なくて
済むようになる。
(5)(3)、(4)の結果により、長期連続操業が可
能になる。
(6)脱アルカリ装置は、脱塵処理した後の燃焼ガスを
導入し、ダスト除去を目的としないので、反応媒体(吸
着剤)の効果が長期間持続することができる。すなわ
ち、反応媒体の滞留時間を長くすることができ、高温反
応媒体の系外への取出しが少なく、熱ロス、反応媒体の
ロスが少なくなる。
(7)反応媒体を再生して使用する場合は、反応媒体の
コストが大幅に少なくて済む。
(8)反応媒体を再生して使用する場合は、粒子がポー
ラスになって反応が進み易くなり、吸着効果がさらに発
揮される。
(9)反応媒体を再生する場合、反応媒体のダストの分
離・分級を水で行うので、特別な防塵対策は不要であ
り、しかも分級を容易に行うことができる。
(10)微粉の反応媒体は、必要に応じ造粒し再使用する
ことができるので、反応効果もよく、また経済的であ
る。
(11)反応媒体の粒子径を充分に制御することができ、
ガス中で付着したダストの再飛散がなくなる。
(12)脱アルカリ装置の上流側に設けた集塵機の何らか
の事故により、ダストがリークしてきた場合、脱アルカ
リ装置が集塵能力を有しているので(実験では99.5%以
上の集塵効率があった)、脱アルカリ装置の臨時の運用
により、プラント全体を停止することなく、運転を継続
することができ、プラントの信頼性の向上を図ることが
できる。
本実施例では、高温・高圧の含塵燃焼ガスの発生源とし
て、加圧流動床(PFBC)を例示したが、石炭ガス化炉、
加圧石炭部分燃焼炉に対しても、本実施例と同様に本発
明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の高温・高圧燃焼ガス中のアルカリ金属
化合物の除去方法を実施する装置の一例を示す説明図、
第2図は第1図におけるアルカリ金属化合物の蒸気およ
びミストを吸着する脱アルカリ装置の詳細を示す拡大説
明図、第3図は第1図における再生装置の詳細を示す説
明図、第4図は従来の加圧流動床発電プラントを示す説
明図である。 1……加圧流動床炉(PFBC)、2……膨張ガスタービ
ン、3……発電機、4……空気コンプレッサー、5……
1次集塵機、6……2次集塵機、7……排熱ボイラ、8
……ボイラ伝熱管、10……脱アルカリ装置、11……再生
装置、12……通気性支持体、13……反応媒体、14……ガ
ス入口、15……ガス出口、16……反応媒体入口、17……
反応媒体出口、18……ロータリフィーダ、20……整流
板、21……加水分解槽、22……水洗機、23……水中分級
機、24……脱水機、25……乾燥機、26……反応媒体貯蔵
槽、27……沈殿槽、28……脱水機、30……乾燥機、31…
…造粒機、32……バインダー貯槽、33……養生部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高温・高圧の含塵燃焼ガスを脱塵処理した
    後、膨張タービンに導入しこのガスの温度エネルギーお
    よび圧力エネルギーを利用して、発電その他の動力を得
    る方法において、脱塵処理後の高温・高圧燃焼ガスを、
    活性アルミナ、活性シリカ、酸化鉄、珪酸または酸化チ
    タンからなる群より選ばれた少なくとも1種の遷移金属
    酸化物からなる粒径0.5〜10mmの粒状物を反応媒体とす
    る充填層または移動層と接触させて、このガス中に含ま
    れるアルカリ金属化合物の蒸気およびミストを除去する
    ことを特徴とする高温・高圧燃焼ガス中のアルカリ金属
    化合物の除去方法。
  2. 【請求項2】反応媒体である粒状部の平均粒径が1.0〜
    3.0mmである請求項1記載の高温・高圧燃焼ガス中のア
    ルカリ金属化合物の除去方法。
  3. 【請求項3】反応媒体である粒状物として、天然に産す
    る珪そう土、ボーキサイト、鉄鉱石、チタン鉱石を用い
    る請求項1または2記載の高温・高圧燃焼ガス中のアル
    カリ金属化合物の除去方法。
  4. 【請求項4】反応媒体を連続的または間欠的に系外に抜
    き出し、水または温水で洗滌してアルカリ金属成分を水
    に溶解させて除去し、洗滌後の粒径の大きい再生反応媒
    体を脱水・乾燥して再使用する請求項1、2または3記
    載の高温・高圧燃焼ガス中のアルカリ金属化合物の除去
    方法。
  5. 【請求項5】水または温水で洗滌してアルカリ金属成分
    を除去する際に発生する微粉化した反応媒体を含む排水
    を沈殿させて、水と微粉沈殿物とを分離し、微粉沈殿物
    を脱水・乾燥した後、この微粉に廃糖蜜、パルプ廃液、
    スターチ水溶液、水ガラス水溶液などの水溶性バインダ
    ーを添加して造粒し、この造粒物を反応媒体として再使
    用する請求項4記載の高温・高圧燃焼ガス中のアルカリ
    金属化合物の除去方法。
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