JPH07116454A - 排煙脱硫方法および装置 - Google Patents

排煙脱硫方法および装置

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JPH07116454A
JPH07116454A JP5263905A JP26390593A JPH07116454A JP H07116454 A JPH07116454 A JP H07116454A JP 5263905 A JP5263905 A JP 5263905A JP 26390593 A JP26390593 A JP 26390593A JP H07116454 A JPH07116454 A JP H07116454A
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desulfurization
particle size
desulfurizing agent
agent
average particle
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JP5263905A
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English (en)
Inventor
Koichi Yokoyama
公一 横山
Naruhito Takamoto
成仁 高本
Hirobumi Yoshikawa
博文 吉川
Hiroyuki Kako
宏行 加来
Yasuki Hashimoto
泰樹 橋本
Hiroyuki Nosaka
浩之 野坂
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リサイクル脱硫剤中の燃焼灰の量を低減し、
できるだけ設備を改善すること無く、十分高い脱硫率を
得られることを可能とすること。 【構成】 脱硫剤(石灰石・消石灰)を燃焼装置1の高
温脱硫部(900℃以上:石灰石)/低温脱硫部(50
0℃以下:消石灰)に噴霧し、排ガス中のSO2と反応
させた後、集塵機5、6で回収し、回収粉体のうち脱硫
剤平均粒径と燃焼灰の平均粒径の間または脱硫剤平均粒
径以下の特定の粒径以下の使用済脱硫剤と燃焼灰の混合
物を中温脱硫部7(500〜900℃)または高温脱硫
部(900℃以上)に供給する排煙脱硫方法である。脱
硫反応後の固体成分を分級すれば、燃焼灰の割合は低く
かつできるだけ多くの未反応脱硫剤のリサイクルが可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルカリ金属またはアル
カリ土類金属の化合物を脱硫剤として用いる排煙脱硫方
式に係り、特に脱硫装置運転時に集塵装置の負荷を増加
させること無く脱硫性能を向上させる排煙脱硫方式に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】火力発電所における重油焚、石炭焚ボイ
ラから排出される排ガス中には、硫黄酸化物(以下、S
2と言う)やHClなどの酸性有害物質が通常、10
0〜3000ppmの割合で含まれており、酸性雨や光
化学スモッグの原因物質とされるため、その効果的な処
理手段が望まれている。従来から湿式法(例えば石灰石
−石膏法)または乾式法(活性炭法)が実施されている
が、湿式法は有害物質の除去率が高い反面、廃水処理が
困難で、排ガスを再加熱する必要があり、設備費や運転
費が高く、乾式法では高い除去率が得られないという問
題があった。このため、無排水の低コストプロセスで高
い除去率が得られる脱硫方法の開発が望まれている。ボ
イラなどの排ガスの脱硫法としては、上記方法のほか
に、消石灰やそのスラリを排ガス中に噴霧する半乾式法
や火炉内や煙道内の高温ガス中に石灰石を直接分散させ
て酸性有害物質を除去する乾式法が提案されており、設
備費や運転費が安いという特徴を有しているが、いずれ
の方法も除去率が低いという問題がある。
【0003】消石灰や生石灰などの脱硫剤は煙道または
脱硫塔内に噴霧して、この時水も供給して排ガスの温度
を下げ、湿度を上げて脱硫反応させ、反応済みの脱硫剤
は排ガス中の灰とともに集塵装置で除去する脱硫方式で
ある。このような方法において、酸性有害物質の除去率
は排ガス中の水分(相対湿度)が支配的であるとされて
いる。すなわち、除去率を上げるためには、排ガスの温
度を下げ、水分を上げることが必要である。水分濃度を
上げるために、水や消石灰スラリを噴霧する方法が提案
されているが、このようなガス中の水分濃度を上げる方
法では除去率の向上は十分ではない。除去率が低い場合
は、集塵機によって捕集された未反応の脱硫剤を含む粒
子に水や蒸気を添加し、表面に形成された反応生成物の
殻を破壊した後この一部を再び排ガス中に噴霧すること
によって除去率を向上する方法も提案されている(例え
ば、米国特許登録第3431289号明細書、特開昭6
1−35827号公報)が、蒸気処理を行う設備を新た
につけ加える必要性が生じるという問題点があった。こ
れに対して、燃焼灰と未反応脱硫剤の粒径・密度の差を
利用して集塵機内で未反応脱硫剤を分離し、リサイクル
するという方法も提案されている(実公昭63−336
19号)。この方法は、原理的には成立するが、脱硫率
を向上させるため低温脱硫塔を有する装置の場合、脱硫
剤粒子の凝集が起こるために分離性能が著しく低下する
という問題点を有している。また、この方式のような燃
焼装置から直接燃焼灰を分離する方式では、燃焼装置に
影響を与えるため、ガス流速を制御して最適な分級性能
に制御するのは困難である。
【0004】以上のような半乾式方式では脱硫反応が終
了した際、廃棄物として亜硫酸カルシウムが含まれた灰
が発生する。従来は、酸素による酸化雰囲気中で熱処理
することにより亜硫酸カルシウムを酸化していたが、そ
の問題点として 処理時間が長く、従って処理効率が悪い。 燃焼装置とは別系統の装置を設ける必要があり、装置
が複雑・高価になる。 という点があった。
【0005】以上の問題点を解決するために、次のよう
な脱硫方式がある。すなわち、図19に示すように、脱
硫剤を石炭または重油と石炭を燃料とする燃焼装置(ボ
イラ)の火炉中に噴霧する方式である。また、ボイラ1
の火炉中のような900℃以上の排ガス温度域(高温脱
硫部と称す)の脱硫反応だけでは脱硫率が低いため20
0℃以下の排ガス温度域(低温脱硫部と称す)2で水を
噴霧することにより未反応脱硫剤を消化(水酸化物にす
る反応)し、SO2を吸収できる状態にする。さらに、
十分な脱硫率を得るために、集塵機5で回収した未反応
脱硫剤を含む灰を高温脱硫部に噴霧することも行う。以
上の方式(高温脱硫高温リサイクル法という)によって
十分脱硫率が高く、かつ、安価な炭酸塩を脱硫剤として
利用することが可能となる。
【0006】さらに、脱硫率を向上させるために集塵機
5で回収した未反応脱硫剤を含む灰を500℃から90
0℃の排ガス中温域(中温脱硫部と称す)7に噴霧する
方式(高温脱硫中温リサイクル法という)がある。この
方式は高温部にリサイクルするよりも中温域にリサイク
ルする方が、脱硫率が高いことを利用した方式である。
また、ボイラの排ガス流路の低温脱硫部2に脱硫剤を噴
霧して、該低温脱硫部2で、その一部が排ガス中のSO
2と反応した未反応の脱硫剤を含む脱硫剤を集塵機5で
回収した後、中温脱硫部7の排ガス中に噴霧供給する低
温脱硫中温リサイクル方式がある。前記脱硫剤リサイク
ル方式では、脱硫率の向上や排ガス中のSO2流量
(S)に対する脱硫剤供給量(As)(モル比)である
Ab/Sを低減させようとした際に、(脱硫部に供給さ
れる回収脱硫剤量)/(廃棄する回収脱硫剤量)で定義
されるリサイクル比を向上させる方法が用いられる。し
かし、特に、灰分の多い燃料を使った場合、リサイクル
される燃焼灰の量も未反応脱硫剤と比例して増加するた
め、集塵機5の負荷が飛躍的に増加し、集塵機5の交換
等の必要が生じるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のリサイ
クル法では、集塵機5で回収した粉体を石炭の燃焼灰を
脱硫剤と一緒に再利用せざるを得ないという欠点があ
り、脱硫率を向上させるほど集塵機5の負荷が増し、設
備費の高騰を招くという問題点があった。特に、灰分の
多い燃料を使った場合、リサイクルされる燃焼灰の量も
脱硫剤と比例して増加する問題点があった。そこで、本
発明の目的は、リサイクル脱硫剤中の燃焼灰の量を低減
し、できるだけ設備を改善すること無く、十分高い脱硫
率を得られることを可能とすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は次の
構成(1)〜(4)によって達成される。以下の(1)
〜(4)の発明はそれぞれ脱硫剤の噴霧箇所とリサイク
ル箇所の相違により以下のように分けられる。(1)、
(2)の発明は高温脱硫中温リサイクル方式と高温脱硫
高温リサイクル方式、(3)、(4)の発明は低温脱硫
中温リサイクル方式と低温脱硫高温リサイクル方式に関
するものであり、本発明はリサイクルする使用済脱硫剤
の粒径を特定のものにすることに特徴がある。 (1)アルカリ金属またはアルカリ土類金属の少なくと
も一種類以上の金属の炭酸塩、酸化物または水酸化物の
少なくとも一種類以上の化合物からなる脱硫剤を石炭ま
たは重油および石炭を燃料とする燃焼装置における高温
脱硫部に噴霧し、その一部を排ガス中の硫黄酸化物と反
応させ、燃焼装置の低温脱硫部に水を噴霧して、脱硫剤
をさらに排ガス中の硫黄酸化物と反応させ、その後未反
応脱硫剤を含む使用済脱硫剤と燃焼灰の混合物を中温脱
硫部または高温脱硫部の燃焼排ガス中に噴霧供給し、ガ
ス中の硫黄酸化物と反応させる排煙脱硫方法において、
脱硫剤平均粒径と燃焼灰平均粒径の間の粒径以下または
脱硫剤平均粒径以下の粒径を持つ使用済脱硫剤と燃焼灰
の混合物を分級・回収し、中温脱硫部または高温脱硫部
に供給する排煙脱硫方法。
【0009】(2)アルカリ金属またはアルカリ土類金
属の少なくとも一種類以上の金属の炭酸塩、酸化物また
は水酸化物の少なくとも一種類以上の化合物からなる脱
硫剤を石炭または重油および石炭を燃料とする燃焼装置
における高温脱硫部に噴霧する脱硫剤噴霧部と、燃焼装
置の排ガス流路中の低温脱硫部に水を噴霧する水噴霧部
と、該低温脱硫部の排ガス流路下流部の集塵部と、該集
塵部で回収した未反応脱硫剤を含む使用済脱硫剤と燃焼
灰の混合物を排ガス流路の中温脱硫部または高温脱硫部
に噴霧する使用済脱硫剤のリサイクル流路とを備えた排
煙脱硫装置において、集塵部は脱硫剤平均粒径と燃焼灰
平均粒径の間の粒径以下または脱硫剤平均粒径以下の粒
径を持つ使用済脱硫剤と燃焼灰の混合物を分級する分級
型集塵機を備えた排煙脱硫装置。
【0010】(3)アルカリ金属またはアルカリ土類金
属の少なくとも一種類以上の金属の炭酸塩、酸化物また
は水酸化物の少なくとも一種類以上の化合物からなる脱
硫剤を石炭または重油および石炭を燃料とする燃焼装置
における低温脱硫部に噴霧し、その一部を排ガス中の硫
黄酸化物と反応させ、燃焼装置の低温脱硫部に水を噴霧
して、脱硫剤をさらに排ガス中の硫黄酸化物と反応さ
せ、その後未反応脱硫剤を含む使用済脱硫剤と燃焼灰の
混合物を中温脱硫部または高温脱硫部の燃焼排ガス中に
噴霧供給し、ガス中の硫黄酸化物と反応させる排煙脱硫
方法において、脱硫剤平均粒径と燃焼灰平均粒径の間の
粒径以下または脱硫剤平均粒径以下の粒径を持つ使用済
脱硫剤と燃焼灰の混合物を分級・回収し、中温脱硫部ま
たは高温脱硫部に供給する排煙脱硫方法。
【0011】(4)アルカリ金属またはアルカリ土類金
属の少なくとも一種類以上の金属の炭酸塩、酸化物また
は水酸化物の少なくとも一種類以上の化合物からなる脱
硫剤を石炭または重油および石炭を燃料とする燃焼装置
における低温脱硫部に噴霧する脱硫剤噴霧部と、燃焼装
置の排ガス流路中の低温脱硫部に水を噴霧する水噴霧部
と、該低温脱硫部の排ガス流路下流部の集塵部と、該集
塵部で回収した未反応脱硫剤を含む燃焼灰を排ガス流路
の中温脱硫部または高温脱硫部に噴霧する使用済脱硫剤
のリサイクル流路とを備えた排煙脱硫装置において、集
塵部は脱硫剤平均粒径と燃焼灰平均粒径の間の粒径以下
または脱硫剤平均粒径以下の粒径を持つ使用済脱硫剤と
燃焼灰の混合物を分級する分級型集塵機を備えた排煙脱
硫装置。 上記本発明において、分級・回収された使用済脱硫剤と
燃焼灰の混合物に水を添加し、これをスラリ状態にした
後、中温脱硫部または高温脱硫部に供給する方式を採用
しても良い。
【0012】また、使用済脱硫剤をリサイクルするに際
して、 使用済脱硫剤と燃焼灰の混合物を回収した後に脱硫剤
平均粒径と燃焼灰平均粒径の間の粒径以下または脱硫剤
平均粒径以下の粒径を持つ使用済脱硫剤と燃焼灰の混合
物を分級し、該分級された混合物を中温脱硫部または高
温脱硫部に供給する方式、または、 使用済脱硫剤と燃焼灰の混合物から脱硫剤平均粒径と
燃焼灰平均粒径の間の粒径以下または脱硫剤平均粒径以
下の粒径を持つ使用済脱硫剤と燃焼灰の混合物を排ガス
流路で分級し、該分級された混合物を回収して中温脱硫
部または高温脱硫部に供給する方式 を採用することもできる。前記の場合には集塵部とし
て低温脱硫塔の後流の排ガス流路に分級型集塵機を配置
する構成、また、前記の場合には集塵部として使用済
脱硫剤と燃焼灰の混合物を回収する主集塵機と脱硫剤平
均粒径と燃焼灰平均粒径の間の粒径以下または脱硫剤平
均粒径以下の粒径を持つ使用済脱硫剤と燃焼灰の混合物
を分級する分級型集塵機を備えた構成とすることができ
る。
【0013】また、分級型集塵機として、例えば内部に
排ガス流路での排ガスの流速よりも高流速域を持つサイ
クロン式分級器を用いることが望ましい。分級型集塵機
としてのサイクロン式分級器は、原理上、所定の粒径よ
りも大きな粒子を回収し、より小さな粒子は通過してし
まうため、粒径の細かい灰は回収ができない。このよう
な細かい灰を大気中に排出すれば人体に有害であるの
で、微粉まで完全に回収するためにバグフィルタまたは
静電式集塵機が必要である。したがって、分級型集塵機
を低温脱硫塔の後流の排ガス流路に配置した場合等にお
いては、該分級型集塵機の後流の排ガス流路に微粒灰除
去用集塵機を配置することが望ましい。微粒の灰が除去
された後の、ほとんど燃焼灰の混入の無い粉体はリサイ
クル脱硫剤として中温脱硫部または高温部に噴霧するこ
とができる。なお、分級の操作を行っていない従来の燃
焼装置ではバグフィルタまたは静電式集塵機のみによっ
て灰全部を回収している。
【0014】一般に低温脱硫方式では、容易にある程度
高い脱硫率が達成されるが、脱硫剤として消石灰または
生石灰を用いることが必要となる。そこで、高温脱硫方
式で低温脱硫方式と同等の脱硫率を得るために、使用済
脱硫剤をリサイクルし、中温脱硫部又は高温脱硫部に噴
霧する方式が考えられる。ところが、使用済脱硫剤を排
ガス流路の中温脱硫部に供給する脱硫剤の中温リサイク
ル方式では、使用済脱硫剤を廃棄する際に、亜硫酸塩が
混入しているため、その酸化装置が必要な場合がある。
また、使用済脱硫剤を高温脱硫部に供給する脱硫剤の高
温リサイクル方式では、使用済脱硫剤の酸化が高温脱硫
部で起こるため、使用済脱硫剤の酸化装置は不要であ
る。
【0015】したがって、本発明の低温脱硫方式または
高温脱硫方式における使用済脱硫剤のリサイクル方式を
中温脱硫部リサイクル方式とするか、高温脱硫部リサイ
クル方式にするかは、脱硫率を主眼にするか、使用済脱
硫剤を使用後に廃棄し易いことを重視するかで、最適な
リサイクル方式を選択することができる。また、本発明
で使用する脱硫剤としては炭酸カルシウム(石灰石)、
水酸化カルシウム(消石灰)、炭酸マグネシウム、水酸
化マグネシウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等
を用いることができる。安価な石灰石は約900℃での
SO2との反応性が高い酸化カルシウム(生石灰)に分
解するので高温脱硫部での使用に適し、また、消石灰は
約550℃で分解して生石灰になるので、低温脱硫部に
噴霧しても脱硫作用がある。
【0016】
【作用】本発明は、種々の条件下で中温部および低温部
での脱硫の実験を行うことにより、得られた次のような
新たな知見に基づくものである。脱硫剤として用いるア
ルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物の内の
少なくとも一種以上からなる脱硫剤は、通常製造する際
に、熱分解・水和・仮焼などの処理を行うために粒径が
かなり細かくなっている。一方、石炭の燃焼灰は、脱硫
剤のような熱または化学的な処理は行われないために、
粉砕した石炭を用いた場合でも平均粒径は脱硫剤よりも
かなり大きい。
【0017】しかし、脱硫剤は低温かつ高湿度な排ガス
中で凝集し易く、凝集した脱硫剤の粒径は石炭と同等の
大きさになっている。そのため、脱硫剤を排ガス流速を
高めて凝集体を破壊して排ガス中に分散させた状態に
し、脱硫剤の平均粒径をμAb、燃焼灰の平均粒径をμ
COALとした場合、μAb≦μ0<μCOALを満たし、かつ、
脱硫剤と燃焼灰の通過重量率の差が最も大きくなるよう
な粒径μ0の脱硫反応後の固体成分を分級すれば、燃焼
灰の割合は低く、かつ多くの未反応脱硫剤のリサイクル
が可能となる。また、この際μ0<μAbの場合は、ほと
んど燃焼灰の無い粉末をリサイクル脱硫剤として利用で
きるので、特に脱硫剤の平均粒径と燃焼灰の平均粒径が
近い場合には望ましい。
【0018】石炭の燃焼灰の平均粒径は、石炭粉砕時の
粒径によって変化するが、おおよそ50μm以上であ
る。一方、脱硫剤は製造過程において、仮焼・水和など
の処理を含んでいるため平均粒径は10〜50μm程度
で変化する。そこで、脱硫剤と燃焼灰を分離するには、
脱硫剤と燃焼灰の各平均粒径の間の粒径μ0で分級すれ
ばよい。この際、低温脱硫部を経由した反応済脱硫剤は
凝集しており、反応済脱硫剤粉末を充分に分離するため
に、サイクロンまたはインパクタなどの内部に排ガス流
路での排ガスの流速よりも高流速域を持つ集塵機を用い
ることにより、反応済み脱硫剤粒子同士または該粒子と
該集塵機壁面との衝突による微粒化・分散化を利用す
る。
【0019】以上の方法で粒径μ0以下の微粒子を回収
し、リサイクル脱硫剤として使用することによって、十
分脱硫率が高く、かつ、できるだけ少ない改造で脱硫を
行うことが可能となる。また、上記の特性を有効に利用
するためには、集塵機で回収した燃焼灰と脱硫剤の混合
物からリサイクルに必要な量だけを、燃焼装置とは別途
に設けた分級装置により最適条件で分級する方法を利用
することが望ましい。
【0020】
【実施例】本発明は、下記の実施例によって脱硫装置へ
の本発明の適用例を説明するが、下記の例で制限される
ものではない。なお、実施例1〜4は高温脱硫中温リサ
イクル方式に関するものであり、実施例5〜8は高温脱
硫高温リサイクル方式に関するものである。また、実施
例9〜12は低温脱硫中温リサイクル方式に関するもの
であり、実施例13〜16は低温脱硫高温リサイクル方
式に関するものである。
【0021】実施例1 脱硫剤として石灰石(CaCO3)を用い、石炭焚ボイ
ラの火炉内に脱硫剤を吹き込み、さらに脱硫塔内で水を
噴霧して排ガスの脱硫処理をした後、集塵機で回収した
固体分を排ガス路の中温脱硫部に噴霧する高温脱硫中温
リサイクル法に本発明を適用した場合について説明す
る。図1〜図2は本実施例が適用される排煙脱硫装置の
図である。図1において、脱硫剤はボイラ1に吹き込ま
れ、その後、排ガス4はエアヒータ3で温度を下げら
れ、脱硫塔2に導かれる。反応した脱硫剤は排ガス中の
灰とともにまず一次集塵機としてのサイクロン式集塵機
6で分級され、残りの微粒子は二次集塵機としての静電
式集塵機5で捕集され、回収される。静電式集塵機5で
は微粒の灰が除去されるので、ほとんど燃焼灰の混入の
無い粉体はボイラ1の排ガス流路の中温脱硫部7に噴霧
することができる。図2に示す装置では静電式集塵機5
で捕集、回収された粉体はフィーダ8からアッシュサイ
ロ9を経て送風機10により排ガス流路の中温脱硫部7
に噴霧される。
【0022】図1に示す排煙脱硫装置を用いて、A炭
(石炭中の硫黄分2.5%、灰分15%)を燃焼したと
きの脱硫性能を測定した。ただし、脱硫剤は石灰石を用
い、石灰石を燃焼した際生じる排ガス中のSO2に対
し、モル比で2.0倍(以下、Ca/S=2.0と略
す)添加した。また、脱硫塔2内では塔内温度が60℃
になるように水を噴霧した。この際、ガス中の水蒸気分
圧は、大気圧の約17%(相対湿度約85%、水噴霧前
は水蒸気分圧約10%)であった。集塵機5、6で回収
された燃焼灰および脱硫剤の粒度分布を図3に示す。本
実施例の燃焼灰および脱硫剤の粒度分布から考えて平均
粒径25μmで集塵機6で分級することにした。脱硫剤
を噴霧する前にボイラ1出口において排ガス中の水分を
除去した後、SO2濃度を測定したところ2,000p
pmであった。脱硫剤噴霧開始後、ボイラ1出口および
集塵機5出口において、ガス中の水分を除去した後、S
2濃度を測定したところ、それぞれ1,200ppm
および800ppmであった。すなわち、排ガス中のS
2の内60%が除去されたことになる。
【0023】以上の反応が終了したのち集塵機5、6か
ら回収された灰には、脱硫剤1モル当りのSO2吸収量
(以下S/Caと略す)が30.0%の反応済脱硫剤が
含まれていた。ここで、各集塵機5、6で回収された粉
体中の燃焼灰と脱硫剤の重量比率を調査した。全体的に
は燃焼灰と脱硫剤との重量比は、ほぼ1:1であった
が、一次集塵機としてのサイクロン式集塵機6における
回収粉体では、脱硫剤:燃焼灰の重量比は1:3、二次
集塵機としての静電式集塵機5における回収粉体では
2:1であった。つまり、脱硫剤の80wt%が静電式
集塵機5で回収され、燃焼灰の60wt%がサイクロン
式集塵機6で回収されている。静電式集塵機5で回収し
た粉体の63wt%をボイラ1の中温脱硫部7(ガス温
度650℃)に供給する。ここで、リサイクル比αを
(リサイクルする脱硫剤量)/(廃棄する脱硫剤量)で
定義されるモル比とすると、上記の条件においてはα=
1.0である。以上のプロセスを繰り返して連続的に行
う。リサイクル比α=1.0の場合、高温および中温を
併せた総合脱硫率(以下、総合脱硫率)は実測値で約7
5〜77%であった。
【0024】実施例2 実施例1とまったく同じ排ガス条件下で、図4に示す装
置により静電式集塵機5で回収した使用済脱硫剤をスラ
リ化し、中温脱硫部7に噴霧した。図4に示す装置では
静電式集塵機5で捕集、回収された粉体は水の供給され
るスラリタンク13に導かれ、スラリポンプ14と送風
機10とにより排ガス流路の中温脱硫部7に噴霧され
る。この場合、リサイクル比α=1.0の条件で行っ
た。総合脱硫率は実測で約77〜79%であり、操作は
実施例1より煩雑であるが、実施例1の場合よりもやや
高い脱硫率となった。
【0025】実施例3 実施例1と同じ装置(図1)および排ガス条件下で、脱
硫剤に炭酸マグネシウム(MgCO3)を用いた場合に
ついて検討を行った。炭酸マグネシウムは石灰石に比べ
てより低い温度(約550℃)でCO2が解離する。そ
のため、低温脱硫時にCO2を吸収してMgCO3が形成
されても中温脱硫を行うことによって、再び分解反応を
起こすことができるのでリサイクルには石灰石よりも有
利である。Mg/S=2の条件下で、集塵機5で回収さ
れた粉体の55%をリサイクルすることによって、リサ
イクル比α=1.0とし、総合脱硫率は80%となっ
た。脱硫剤のコストが石灰石よりも高いものの実施例1
よりも高い脱硫率を得ることが可能であった。
【0026】実施例4 実施例1とボイラ1からの低温域にある脱硫塔2までの
運転条件は全く同一条件で、静電式集塵機5で粉体を集
塵した後、集塵した粉体を別に設けた分級装置で分級す
る方法での検討を行った。用いた装置を図5に示す。集
塵機5から回収した粉体をアッシュサイロ9に充填し、
送風機10でサイクロン式集塵機(分級器)11に供給
する。集塵機11において粒径25μmで分級すること
により、25μmよりも粗粒は廃棄し、残りを静電式集
塵機12で回収する。この際、バグフィルタでも同様に
回収することができる。集塵機12で回収した25μm
以下の粒子の内63%をリサイクルすることにより、リ
サイクル比α=1.0で運転を行った。なお、この際、
集塵機11の代わりに、例えば回分式沈降槽のような水
中での粒子の沈降速度の差を利用した湿式の分級法を用
いれば、さらに精度良く分級することが可能となる。乾
式分級法であっても、湿式分級法であっても同様に分級
を行うことができ、性能的にも、総合脱硫率は実測値で
約75〜77%であった。この方法は、排煙脱硫装置の
ない燃焼装置に対しては低温脱硫塔2をつけるだけで対
応できるので、装置配置上に制約を受けにくいという利
点があるが、新たに分級装置の設置場所が必要になる。
【0027】比較例1 実施例1と全く同じ運転条件で、図1の燃焼灰および反
応済脱硫剤の分級機構であるサイクロン式集塵機6を全
く有しないで、静電式集塵機5のみを備えた装置におい
て、上記実施例1〜4と比較のために検討を行った。リ
サイクル比α=1.0で運転を行ったところ、総合脱硫
率は実測値で約75〜77%であった。その際、定常状
態で回収される粉末の量は、実施例1〜4の場合と比較
して、重量で約2.7倍であるので、実施例1〜4の場
合は分級によって約60%以上粉体量を低減しているこ
とがわかった。
【0028】実施例5 脱硫剤として石灰石(CaCO3)を用い、石炭焚ボイ
ラの火炉中に脱硫剤を噴霧した後、さらに脱硫塔内で水
を噴霧して排ガスの脱硫処理をした後、集塵機で回収し
た固体分を再びボイラの火炉の高温脱硫部に噴霧する高
温脱硫高温リサイクル法に本発明を適用した場合につい
て説明する。図6、図7は本実施例が適用される排煙脱
硫装置の図である。図6、図7は、リサイクル脱硫剤の
噴霧位置がボイラ1の火炉(高温脱硫部)であることを
除いて、図1、図2に示す排煙脱硫装置とそれぞれ同一
の装置を用い、それぞれ同一条件(ただし、使用済脱硫
剤と燃焼灰の混合物は、その平均粒径が20μmの粒径
で分級した。)で脱硫処理を行った。脱硫反応が終了し
たのち集塵機5および6から回収された灰には、脱硫剤
1モル当りのSO2吸収量(S/Ca)が30.0%の
反応済み脱硫剤が含まれていた。各集塵機5、6で回収
された粉体中の燃焼灰と脱硫剤の重量比率は全体的に
は、燃焼灰と脱硫剤との重量比は、ほぼ1.3:1であ
ったが、集塵機6における回収粉体では、脱硫剤:燃焼
灰の重量比は1:3、集塵機5における回収粉体では脱
硫剤:燃焼灰の重量比は2:1であり、脱硫剤の80w
t%が集塵機5で回収され、燃焼灰の60wt%が集塵
機6で回収されている。集塵機5で回収した粉体の63
wt%を、ボイラ1の高温脱硫部(ガス温度950℃)
に供給する。リサイクル比α=1.0で繰り返して連続
的リサイクル反応を行つた。総合脱硫率の実測値で約7
5〜77%であった。
【0029】実施例6 実施例5とまったく同じ排ガス条件下で、図8に示す装
置により集塵機5で回収した使用済脱硫剤をスラリタン
ク13でスラリ化し、高温脱硫部に噴霧した。この場
合、リサイクル比α=1.0の条件で行った。総合脱硫
率は実測で約75〜77%であり実施例5の場合よりも
やや高い脱硫率となった。 実施例7 実施例5と同じ装置(図6)および排ガス条件下で、脱
硫剤に炭酸マグネシウム(MgCO)を用いた場合に
ついて検討を行った。Mg/S=2の条件下で、集塵機
5で回収された粉体の55%をリサイクルすることによ
って、リサイクル比α=1.0とし、総合脱硫率は78
%となった。
【0030】実施例8 実施例5とボイラ1からの低温域にある脱硫塔2までの
運転条件は全く同一条件で、静電式集塵機5で粉体を集
塵した後、集塵した粉体を別に設けた分級装置で分級す
る方法での検討を行った。用いた装置を図9に示すが、
静電式集塵機5から回収した粉体をアッシュサイロ9に
充填し、送風機10でサイクロン式集塵機11に供給す
る。集塵機11において粒径25μmで分級することに
より、25μmよりも粗粒は廃棄し、残りを静電式集塵
機12で回収する。この際、バグフィルタでも同様に回
収することができる。集塵機12で回収した25μm以
下の粒子の内63%をリサイクルすることにより、リサ
イクル比α=1.0で運転を行った。なお、この際、サ
イクロン式集塵機11の代わりに、例えば回分式沈降槽
のような水中での粒子の沈降速度の差を利用した湿式の
分級法を用いれば、さらに精度良く分級することが可能
となる。乾式分級法であっても、湿式分級法であっても
同様に分級を行うことができ、性能的にも、総合脱硫率
は実測値で約73〜75%であった。
【0031】比較例2 実施例5と全く同じ運転条件で、図6のサイクロン式集
塵機6を取り外して燃焼灰および反応済脱硫剤の分級機
構を全く有しない装置において、実施例5と比較のため
に検討を行った。リサイクル比α=1.0で運転を行っ
たところ、総合脱硫率は実測値で約73〜75%であっ
た。その際、定常状態で回収される粉末の量は、実施例
5の場合と比較して、重量で約1.23倍であるので、
実施例5は分級によって約19%以上粉体量を低減して
いることがわかった。
【0032】実施例9 脱硫剤として消石灰を用い、石炭焚ボイラの排ガス中に
脱硫剤を噴霧した後、さらに脱硫塔内で水を噴霧して排
ガスの脱硫処理をした後、集塵機で回収した固体分を排
ガス路の中温脱硫部に噴霧する低温脱硫中温リサイクル
方式に本発明を適用した場合について説明する。図10
〜図11は本実施例が適用される排煙脱硫装置の図であ
る。図10、図11において、図1、図2と相違する点
は脱硫剤が脱硫塔2内または脱硫塔2の上流部の煙道で
噴霧されることである。図10、図11に示す排煙脱硫
装置を用いて、前記A炭を燃焼したときの脱硫性能を測
定した。ただし、脱硫剤は消石灰を用い、消石灰を燃焼
した際生じる排ガス中のSO2に対してモル比で2.0
倍(以下、Ca/S=2.0と略す)添加した。また、
脱硫塔2内では塔内温度が60℃になるように水を噴霧
した。この際、ガス中の水蒸気分圧は、大気圧の約17
%(相対湿度約85%、水噴霧前は水蒸気分圧約10
%)であった。
【0033】脱硫剤を噴霧する前にボイラ1出口におい
てガス中の水分を除去した後、SO2濃度を測定したと
ころ2,000ppmであった。脱硫剤噴霧開始後、ボ
イラ1出口および集塵機5出口において、ガス中の水分
を除去した後、SO2濃度を測定したところそれぞれ
1,200ppmおよび800ppmであった。すなわ
ち、排ガス中のSO2の内60%が除去されたことにな
る。ここで反応済脱硫剤の平均粒径は約10μm、灰の
平均粒径は約30μmで粒度分布は図3と同様であった
ので、反応済脱硫剤と燃焼灰の通過重量率の差が最も大
きい約20μmで分級した。すなわち、サイクロン式集
塵機6で粒径20μm以上の粒子を分級・回収し、残り
の粒子は静電式集塵機5で回収した。
【0034】以上の反応が終了したのち静電式集塵機5
およびサイクロン式集塵機6から回収された灰にはS/
Ca=0.3の反応済み脱硫剤および石炭の燃焼灰が含
まれていた。ここで、各集塵機5、6で回収された粉体
中の燃焼灰と反応済脱硫剤の重量比率を調査した。全体
的には、燃焼灰と該脱硫剤との重量比は、ほぼ1.3:
1であったが、サイクロン式集塵機6における回収粉体
では、脱硫剤:燃焼灰の重量比は1:3、静電式集塵機
5における回収粉体では、2:1であった。各集塵機
5、6で回収された粉体の組成および重量割合を表1に
示す。つまり、脱硫剤の80wt%が静電式集塵機5で
回収され、燃焼灰の60wt%がサイクロン式集塵機6
で回収されている。
【0035】
【表1】 静電式集塵機5で回収した粉体の63%(全捕集粉体の
約36%)を、ボイラの中温脱硫部7に供給する。この
とき、図11のようにフィーダ8でアッシュサイロ9に
供給し、送風機10で中温脱硫部7に噴霧する方式でも
良い。ここでリサイクル比α=1.0であり、以上のプ
ロセスを繰り返して連続的に行う。リサイクル比が1.
0の場合、中温および低温を併せた総合脱硫率は実測値
で約75〜77%であった。
【0036】比較例3 実施例9と全く同じ運転条件で、図9のサイクロン式集
塵機6を取り外して燃焼灰および反応済脱硫剤の分級機
構を全く有しない装置において、実施例9と比較のため
に検討を行った。リサイクル比α=1.0で運転を行っ
たところ、総合脱硫率は実測値で約73〜75%であっ
た。その際、定常状態で回収される粉末の量は、実施例
9の場合と比較して、重量で約1.23倍であるので、
実施例9は分級によって約19%以上粉体量を低減して
いることがわかった。
【0037】比較例4 実施例9(図10)と全く同じ運転条件で、集塵機とし
て燃焼灰および反応済脱硫剤の煙道よりも高流速域を全
く有しない静電式集塵機5のみを利用した図18の装置
において、実施例9と比較のために検討を行った。集塵
機5の3つの回収口(A、B、C)で捕収された粉体の
組成と重量割合を表2に示す。最も反応済脱硫剤の割合
が高い回収口Cで捕収した粉体をリサイクルに用いた。
【0038】
【表2】
【0039】リサイクル比α=1.0で運転を行ったと
ころ、総合脱硫率は実測値で約73〜75%であった。
その際、定常状態で回収される粉末の量は、実施例9の
場合と比較して、重量で約1.16倍であるので、実施
例9の方法では比較例4に比べて約14%粉体量を低減
していることがわかった。なお、比較例4において、リ
サイクル比αが実施例9のそれと同じであるにもかかわ
らず、比較例4の脱硫率が実施例9のそれより低いの
は、実施例9の方法では、サイクロン式集塵機(分級
器)6中で凝集した反応済脱硫剤が再分散する際、脱硫
反応が起こるためであることがわかった。
【0040】実施例10 実施例9とまったく同じ排ガス条件下で、図12に示す
装置により静電式集塵機5で回収した使用済脱硫剤の6
3%をスラリ化し、中温脱硫部7に噴霧した。図12の
装置は図4に示す装置と比べて脱硫剤の噴霧箇所が低温
脱硫部である点が異なるだけである。静電式集塵機5で
捕集、回収された反応済み脱硫剤を含む粉体は水の供給
されるスラリタンク13に導かれ、スラリポンプ14と
送風機10とにより排ガス流路の中温脱硫部7に噴霧さ
れる。この場合、リサイクル比α=1.0の条件で行っ
た。総合脱硫率は実測で約77〜79%であり、実施例
9の場合よりもやや高い脱硫率となった。
【0041】実施例11 実施例9と同じ装置(図10)および排ガス条件下で、
脱硫剤にMg(OH)2を用いた場合について検討を行
った。水酸化マグネシウムは消石灰に比べてより低い温
度(約550℃)でCO2が解離する。そのため、低温
脱硫時に、CO2を吸収してMgCO3が形成されても中
温脱硫を行うことによって、再び分解反応を起こすこと
ができるのでリサイクルには消石灰よりも有利である。
Mg/S=2の条件下で、消石灰と水酸化マグネシウム
との比重の関係で、静電式集塵機5の回収粉末の55%
を中温脱硫部7に噴霧することにより、リサイクル比α
=1.0となり、総合脱硫率は80%となった。脱硫剤
のコストが消石灰よりも高いものの実施例9よりも高い
脱硫率を得ることが可能であった。
【0042】実施例12 実施例9とボイラ1からの低温域にある脱硫塔2までの
運転条件は全く同一条件で、静電式集塵機5で粉体を集
塵機した後、集塵した粉体を別に設けた分級装置で分級
する方法での検討を行った。図13に示す本実施例はサ
イクロン式集塵機11において粒径20μmで分級する
ことにより、20μmよりも粗粒は廃棄し、残りを静電
式集塵機12で回収する。この際、バグフィルタでも同
様に回収することができる。各集塵機11、12で回収
された粉体の組成および重量割合を表3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】表3の結果から、反応済脱硫剤の80wt
%が静電式集塵機12で回収され、燃焼灰の60wt%
がサイクロン式集塵機11で回収されていることが分か
る。静電式集塵機12で回収した20μm以下の粒子の
内63%(全捕収粉体の約36%)をリサイクルするこ
とにより、リサイクル比α=1.0で運転を行った。な
お、この際、サイクロン式集塵機11の代わりに、例え
ば回分式沈降槽のような水中での粒子の沈降速度の差を
利用した湿式の分級法を用いれば、廃棄する粒径の粉末
を回収した後、連続的に液相中で過酸化水素などによる
亜硫酸化合物の酸化を行って廃棄することができる。乾
式分級であっても、湿式法であっても同様に分級を行う
ことができ、性能的にも、総合脱硫率は実測値で約75
〜77%であった。
【0045】比較例5 実施例12(図13)と全く同じ運転条件で、燃焼灰お
よび反応済脱硫剤の分級機構を全く有しない装置におい
て、実施例12と比較のために検討を行った。リサイク
ル比α=1.0で運転を行ったところ、総合脱硫率は実
測値で約75〜77%であった。その際、定常状態で回
収される粉末の量は、実施例12の場合と比較して、重
量で約1.23倍であるので、実施例12の場合は分級
によって約19%以上粉体量を低減していることがわか
った。
【0046】実施例13 脱硫剤として消石灰を用い、石炭焚ボイラの排ガス中に
脱硫剤を噴霧した後、さらに脱硫塔内で水を噴霧して排
ガスの脱硫処理をした後、集塵機で回収した固体分を排
ガス路の高温脱硫部に噴霧する低温脱硫高温リサイクル
法に本発明を適用した場合について説明する。図14、
図15は本実施例が適用される排煙脱硫装置の図であ
る。図14、図15は、リサイクル脱硫剤の噴霧位置が
ボイラ1の火炉であることを除いて、図10、図11に
示す排煙脱硫装置とそれぞれ同一の装置を用い、それぞ
れ同一条件で脱硫処理を行った。
【0047】脱硫反応が終了したのち静電式集塵機5お
よびサイクロン式集塵機6から回収された灰にはS/C
aが30.0%の反応済脱硫剤および石炭の燃焼灰が含
まれていた。ここで、各集塵機5、6で回収された粉体
中の燃焼灰と反応済脱硫剤の重量比率を調査した。全体
的には、燃焼灰と該脱硫剤との重量比は、ほぼ1:1で
あったが、一サイクロン式塵機6における回収粉体で
は、脱硫剤:燃焼灰の重量比は1:3、静電式集塵機5
における回収粉体では、2:1であった。つまり、脱硫
剤の80wt%が静電式集塵機5で回収され、燃焼灰の
60wt%がサイクロン式集塵機6で回収されている。
静電式集塵機5で回収した粉体の63%を、フィーダで
ボイラの高温脱硫部(ガス温度950℃)に供給する。
ここで、図15のようにフィーダ8でアッシュサイロ9
に供給し、送風機10で高温脱硫部に噴霧する方式でも
良い。ここでリサイクル比αは上記の条件においてはα
=1.0である。以上のプロセスを繰り返して連続的に
行う。リサイクル比αが1.0の場合、総合脱硫率は実
測値で約73〜75%であった。
【0048】比較例6 実施例13(図14)と全く同じ運転条件で、燃焼灰お
よび反応済脱硫剤の分級機構を全く有しない装置におい
て、実施例13と比較のために検討を行った。リサイク
ル比α=1.0で運転を行ったところ、総合脱硫率は実
測値で約73〜75%であった。その際、定常状態で回
収される粉末の量は、実施例13〜16の場合と比較し
て、重量で約2.7倍であるので、実施例13〜16の
場合は分級によって約60%以上粉体量を低減している
ことがわかった。
【0049】実施例14 実施例13と全く同じ排ガス条件下で、図16に示す装
置により静電式集塵機5で回収した使用済脱硫剤の63
%をスラリ化し、高温脱硫部に噴霧した。この場合、リ
サイクル比α=1.0の条件で行った。総合脱硫率は実
測で約75〜77%であった。 実施例15 実施例13と同じ装置(図14)および排ガス条件下
で、脱硫剤にMgCO3を用いた場合について検討を行
った。Mg/S=2の条件下で、消石灰と水酸化マグネ
シウムとの比重の関係で、静電式集塵機5の回収粉末の
55%を高温脱硫部に噴霧することにより、リサイクル
比α=1.0となり、総合脱硫率は78%となった。脱
硫剤のコストが消石灰よりも高いものの実施例13より
も高い脱硫率を得ることが可能であった。
【0050】実施例16 実施例13とボイラ1からの低温域にある脱硫塔2まで
の運転条件は全く同一条件で、図17に示す装置を用い
て脱硫した。集塵機5から回収した粉体をサイクロン式
集塵機11において粒径25μmで分級することによ
り、25μmよりも粗粒は廃棄し、残りを静電式集塵機
12で回収する。前記25μm以下の粒子の内63%を
リサイクルすることにより、リサイクル比α=1.0で
運転を行った。なお、この際、サイクロン式集塵機11
の代わりに、例えば回分式沈降槽のような水中での粒子
の沈降速度の差を利用した湿式の分級法を用いれば、廃
棄する粒径の粉末を回収した後、連続的に液相中で過酸
化水素などによる亜硫酸化合物の酸化を行って廃棄する
ことができる。乾式分級であっても、湿式法であっても
同様に分級を行うことができ、性能的にも、総合脱硫率
は実測値で約73〜75%であった。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、低温脱硫中温リサイク
ル方式、低温脱硫高温リサイクル方式、高温脱硫中温リ
サイクル方式または高温脱硫高温リサイクル方式の欠点
である集塵機の負荷増大を抑え、かつ同等以上の脱硫性
能を得ることが可能となった。この方法によれば、特に
燃焼させる石炭の粒径が大きい場合ほど、最小限の分級
機能を有する装置の付加により、全体としてリサイクル
に必要な設備費、運転費の大幅な低減が可能になる。ま
た、使用済脱硫剤の回収後、分級する場合は、装置形状
をガス流量に比例して小型化できる。また、石炭の微粉
砕を採用していない燃焼器にこの方法を適用すれば、最
小限の分級機能を有する装置の付加でリサイクルに必要
な設備費、運転費の大幅な低減が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1、実施例3の脱硫装置の概
略図である。
【図2】 本発明の実施例1の脱硫装置の概略図であ
る。
【図3】 代表的な反応済脱硫剤と燃焼灰の粒径分布の
図である。
【図4】 本発明の実施例2の脱硫装置の概略図であ
る。
【図5】 本発明の実施例3の脱硫装置の概略図であ
る。
【図6】 本発明の実施例5、実施例7の脱硫装置の概
略図である。
【図7】 本発明の実施例5の脱硫装置の概略図であ
る。
【図8】 本発明の実施例6の脱硫装置の概略図であ
る。
【図9】 本発明の実施例8の脱硫装置の概略図であ
る。
【図10】 本発明の実施例9、実施例11の脱硫装置
の概略図である。
【図11】 本発明の実施例9の脱硫装置の概略図であ
る。
【図12】 本発明の実施例10の脱硫装置の概略図で
ある。
【図13】 本発明の実施例12の脱硫装置の概略図で
ある。
【図14】 本発明の実施例13、実施例15の脱硫装
置の概略図である。
【図15】 本発明の実施例13の脱硫装置の概略図で
ある。
【図16】 本発明の実施例14の脱硫装置の概略図で
ある。
【図17】 本発明の実施例16の脱硫装置の概略図で
ある。
【図18】 比較例4の従来技術による脱硫装置の概略
図である。
【図19】 従来技術による脱硫装置の概略図である。
【符号の説明】
1…ボイラ、2…脱硫塔、3…エアヒータ、4…排ガ
ス、5、12…静電式集塵機、6、11…サイクロン式
集塵機、7…中温脱硫部、8…フィーダ、9…アッシュ
サイロ、13…スラリタンク
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F23J 15/00 7704−3K F23J 15/00 B (72)発明者 加来 宏行 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 橋本 泰樹 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 野坂 浩之 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 バ ブコック日立株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ金属またはアルカリ土類金属の
    少なくとも一種類以上の金属の炭酸塩、酸化物または水
    酸化物の少なくとも一種類以上の化合物からなる脱硫剤
    を石炭または重油および石炭を燃料とする燃焼装置にお
    ける高温脱硫部に噴霧し、その一部を排ガス中の硫黄酸
    化物と反応させ、燃焼装置の低温脱硫部に水を噴霧し
    て、脱硫剤をさらに排ガス中の硫黄酸化物と反応させ、
    その後未反応脱硫剤を含む使用済脱硫剤と燃焼灰の混合
    物を中温脱硫部または高温脱硫部の燃焼排ガス中に噴霧
    供給し、排ガス中の硫黄酸化物と反応させる排煙脱硫方
    法において、脱硫剤平均粒径と燃焼灰平均粒径の間の粒
    径以下または脱硫剤平均粒径以下の粒径を持つ使用済脱
    硫剤と燃焼灰の混合物を分級・回収し、中温脱硫部また
    は高温脱硫部に供給することを特徴とする排煙脱硫方
    法。
  2. 【請求項2】 前記分級・回収された使用済脱硫剤と燃
    焼灰の混合物に水を添加し、これをスラリ状態にした
    後、中温脱硫部または高温脱硫部に供給することを特徴
    とする請求項1記載の排煙脱硫方法。
  3. 【請求項3】 使用済脱硫剤と燃焼灰の混合物を回収し
    た後に脱硫剤平均粒径と燃焼灰平均粒径の間の粒径以下
    または脱硫剤平均粒径以下の粒径を持つ使用済脱硫剤と
    燃焼灰の混合物を分級し、該分級された混合物を中温脱
    硫部または高温脱硫部に供給することを特徴とする請求
    項1または2記載の排煙脱硫方法。
  4. 【請求項4】 使用済脱硫剤と燃焼灰の混合物から脱硫
    剤平均粒径と燃焼灰平均粒径の間の粒径以下または脱硫
    剤平均粒径以下の粒径を持つ使用済脱硫剤と燃焼灰の混
    合物を排ガス流路で分級し、該分級された混合物を回収
    して中温脱硫部または高温脱硫部に供給することを特徴
    とする請求項1または2記載の排煙脱硫方法。
  5. 【請求項5】 脱硫剤として石灰石を用いることを特徴
    とする請求項1、2、3または4記載の排煙脱硫方法。
  6. 【請求項6】 アルカリ金属またはアルカリ土類金属の
    少なくとも一種類以上の金属の炭酸塩、酸化物または水
    酸化物の少なくとも一種類以上の化合物からなる脱硫剤
    を石炭または重油および石炭を燃料とする燃焼装置にお
    ける高温脱硫部に噴霧する脱硫剤噴霧部と、燃焼装置の
    排ガス流路中の低温脱硫部に水を噴霧する水噴霧部と、
    該低温脱硫部の排ガス流路下流部の集塵部と、該集塵部
    で回収した未反応脱硫剤を含む使用済脱硫剤と燃焼灰の
    混合物を排ガス流路の中温脱硫部または高温脱硫部に噴
    霧する使用済脱硫剤のリサイクル流路とを備えた排煙脱
    硫装置において、 集塵部は脱硫剤平均粒径と燃焼灰平均粒径の間の粒径以
    下または脱硫剤平均粒径以下の粒径を持つ使用済脱硫剤
    と燃焼灰の混合物を分級する分級型集塵機を備えたこと
    を特徴とする排煙脱硫装置。
  7. 【請求項7】 分級型集塵機を低温脱硫塔の後流の排ガ
    ス流路に配置したことを特徴とする請求項6記載の排煙
    脱硫装置。
  8. 【請求項8】 集塵部は使用済脱硫剤と燃焼灰の混合物
    を回収する主集塵機と脱硫剤平均粒径と燃焼灰平均粒径
    の間の粒径以下または脱硫剤平均粒径以下の粒径を持つ
    使用済脱硫剤と燃焼灰の混合物を分級する分級型集塵機
    を備えたことを特徴とする請求項6、7または8記載の
    排煙脱硫装置。
  9. 【請求項9】 分級型集塵機としてサイクロン式分級器
    を用いることを特徴とする請求項6、7または8記載の
    排煙脱硫装置。
  10. 【請求項10】 アルカリ金属またはアルカリ土類金属
    の少なくとも一種類以上の金属の炭酸塩、酸化物または
    水酸化物の少なくとも一種類以上の化合物からなる脱硫
    剤を石炭または重油および石炭を燃料とする燃焼装置に
    おける低温脱硫部に噴霧し、その一部を排ガス中の硫黄
    酸化物と反応させ、燃焼装置の低温脱硫部に水を噴霧し
    て、脱硫剤をさらに排ガス中の硫黄酸化物と反応させ、
    その後未反応脱硫剤を含む使用済脱硫剤と燃焼灰の混合
    物を中温脱硫部または高温脱硫部の燃焼排ガス中に噴霧
    供給し、排ガス中の硫黄酸化物と反応させる排煙脱硫方
    法において、 脱硫剤平均粒径と燃焼灰平均粒径の間の粒径以下または
    脱硫剤平均粒径以下の粒径を持つ使用済脱硫剤と燃焼灰
    の混合物を分級・回収し、中温脱硫部または高温脱硫部
    に供給することを特徴とする排煙脱硫方法。
  11. 【請求項11】 前記分級・回収された使用済脱硫剤と
    燃焼灰の混合物に水を添加し、これをスラリ状態にした
    後、中温脱硫部または高温脱硫部に供給することを特徴
    とする請求項10記載の排煙脱硫方法。
  12. 【請求項12】 使用済脱硫剤と燃焼灰の混合物を回収
    した後に脱硫剤平均粒径と燃焼灰平均粒径の間の粒径以
    下または脱硫剤平均粒径以下の粒径を持つ使用済脱硫剤
    と燃焼灰の混合物を分級し、該分級された混合物を中温
    脱硫部または高温脱硫部に供給することを特徴とする請
    求項10または11記載の排煙脱硫方法。
  13. 【請求項13】 使用済脱硫剤と燃焼灰の混合物から脱
    硫剤平均粒径と燃焼灰平均粒径の間の粒径以下または脱
    硫剤平均粒径以下の粒径を持つ使用済脱硫剤と燃焼灰の
    混合物を排ガス流路で分級し、該分級された混合物を回
    収して中温脱硫部または高温脱硫部に供給することを特
    徴とする請求項10または11記載の排煙脱硫方法。
  14. 【請求項14】 脱硫剤として消石灰を用いることを特
    徴とする請求項10、11、12または13記載の排煙
    脱硫方法。
  15. 【請求項15】 アルカリ金属またはアルカリ土類金属
    の少なくとも一種類以上の金属の炭酸塩、酸化物または
    水酸化物の少なくとも一種類以上の化合物からなる脱硫
    剤を石炭または重油および石炭を燃料とする燃焼装置に
    おける低温脱硫部に噴霧する脱硫剤噴霧部と、燃焼装置
    の排ガス流路中の低温脱硫部に水を噴霧する水噴霧部
    と、該低温脱硫部の排ガス流路下流部の集塵部と、該集
    塵部で回収した未反応脱硫剤を含む燃焼灰を排ガス流路
    の中温脱硫部または高温脱硫部に噴霧する使用済脱硫剤
    のリサイクル流路とを備えた排煙脱硫装置において、 集塵部は脱硫剤平均粒径と燃焼灰平均粒径の間の粒径以
    下または脱硫剤平均粒径以下の粒径を持つ使用済脱硫剤
    と燃焼灰の混合物を分級する分級型集塵機とを備えたこ
    とを特徴とする排煙脱硫装置。
  16. 【請求項16】 分級型集塵機を低温脱硫塔の後流の排
    ガス流路に配置したことを特徴とする請求項15記載の
    排煙脱硫装置。
  17. 【請求項17】 集塵部は使用済脱硫剤と燃焼灰の混合
    物を回収する主集塵機と脱硫剤平均粒径と燃焼灰平均粒
    径の間の粒径以下または脱硫剤平均粒径以下の粒径を持
    つ使用済脱硫剤と燃焼灰の混合物を分級する分級型集塵
    機とを備えたことを特徴とする請求項15または16記
    載の排煙脱硫装置。
  18. 【請求項18】 分級型集塵機としてサイクロン式分級
    器を用いることを特徴とする請求項15、16または1
    7記載の排煙脱硫装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7388122B2 (en) 2002-02-22 2008-06-17 Toho Chemical Industry Co., Ltd Dewaxing aid
CN103968401A (zh) * 2014-04-18 2014-08-06 华北电力大学 低pm2.5排放的除尘-脱硫-余热利用一体化系统
KR101502078B1 (ko) * 2014-04-15 2015-03-12 한국기계연구원 친환경 폐차잔재(ars)소각 시스템 및 이를 이용한 ars 소각 방법
CN107854924A (zh) * 2017-12-05 2018-03-30 上海克硫环保科技股份有限公司 一种活性焦干法烟气处理方法及系统

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