JPH09302670A - ケーソン用目地構造、その施工法およびケーソン用目地材 - Google Patents

ケーソン用目地構造、その施工法およびケーソン用目地材

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JPH09302670A
JPH09302670A JP14110496A JP14110496A JPH09302670A JP H09302670 A JPH09302670 A JP H09302670A JP 14110496 A JP14110496 A JP 14110496A JP 14110496 A JP14110496 A JP 14110496A JP H09302670 A JPH09302670 A JP H09302670A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既設のケーソン間に敷設する場合でも容易に
しかも充分な強度でケーソン端面に取付けることができ
るケーソン用目地構造、その施工法および目地材を提供
する。 【解決手段】 目地材10の碇着部19をケーソン端面
に配設し、板状部材16の突出上端部を打撃することに
より板状部材16の突出下端部16aを水底の地盤中に
打込み、次いで必要に依り突出上端部を切取り、板状部
材16の上端部をケーソンの頂部1aに固定される固定
板24に溶接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、堤防の造成等でコ
ンクリート製、鋼製函体であるケーソンを利用する際に
隣接して配置されたケーソンの端面間に形成される目地
に縦方向に配設される目地材を使用する目地構造および
その施工法ならびにこの目地構造に使用される目地材に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来ケーソンを新設する場合は、隣接配
置される予定のケーソンの一方の端面に、予めゴム・合
成樹脂等の変形可能な材料で形成された筒状の袋からな
る目地材をつぶして偏平な状態にして当て板、ボルト等
で固定しておき、しかる後このケーソンを堤防等の造成
現場に運搬し所定の位置に設置した後袋状の目地材にア
スファルトマスチック等の充填材を充填することにより
目地材をふくらませ、ケーソン間の目地を塞いでシール
を行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のケーソン用
目地材は、ケーソンが新設される場合は予めケーソンに
充分な強度で固定してからケーソンを現場に運搬し据付
けるので、据付け後地震による揺動、波浪、土砂等の押
圧力で目地材が移動するおそれはなく目地材の機能を発
揮することができるが、目地材を既設のケーソンに取付
ける場合には、隣接するケーソン間の目地幅はたとえば
20〜30cm程度で極めて狹いので、作業員がこの目
地内に入って目地材を一方のケーソンの端面に取付ける
ことは不可能であるか著るしく困難であり、目地材をケ
ーソンの端面に取付けることができたとしても充分な強
度をもってしっかりと固定されていないので、取付け後
に波浪や土砂等の押圧力により固定がはずれて目地材が
移動してしまい目地材の機能を充分に果すことができな
いという問題があった。
【0004】本発明は上記従来のケーソン用目地材の問
題点にかんがみなされたものであって、既設のケーソン
間に敷設する場合でも容易にしかも充分な強度をもって
ケーソンの端面に取付けることができ、取付け後に波浪
や土砂によって目地材が移動することがなく目地材の機
能を充分に果すことができるケーソン用目地構造および
その施工法ならびにケーソン用目地材を提供しようとす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求
項1記載の発明にかかるケーソン用目地構造は、隣接配
設されたケーソンの端面間に縦方向に配設される目地材
であって、ゴム・合成樹脂等の変形可能な材料からなる
目地材本体と、該目地材本体の少くとも片側において目
地材本体の長手方向に延長するように設けられた碇着部
であってその全長にわたって延在しさらに目地材本体の
下端から下方に突出する突出下端部を有する剛体部材を
備える碇着部とを備える目地材の該碇着部が一方のケー
ソンの端面上に配設されており、該剛体部材の突出下端
部が水底の地盤中に打設されるとともに該剛体部材の上
端部がケーソンの頂部に固定された固定部材に固着され
ることにより該目地材が該一方のケーソンの端面に固定
されることを特徴とする。
【0006】また請求項2記載の本発明にかかるケーソ
ン用目地構造は、該目地材本体は上端に充填材充填用の
開口を有する中空状に形成された筒体であり、該碇着部
は該筒体の背面側から側方に延長するフランジ部と、該
フランジ部に固定された前記剛体部材からなることを特
徴とする。
【0007】請求項3記載の発明にかかるケーソン用目
地構造は、該目地材本体は該筒体の下端に袋状部材が中
空部内に凹状に嵌入状態で一体に接合されて設けられる
とともに、該筒体の下端前側縁部に、該袋状部材の前側
への膨出を許容する膨出許容部が形成されて構成されて
いることを特徴とする。
【0008】請求項4記載の発明にかかるケーソン用目
地構造は、該目地材本体は隣接配設されたケーソンの端
面間に伸縮可能に配設された可撓板状部材であり、該碇
着部は該目地材本体の両側に設けられており、一方の側
の碇着部が一方のケーソンの端面上に配設されており、
他方の側の碇着部が他方のケーソンの端面上に配設され
ていることを特徴とする。
【0009】請求項5に記載された発明にかかるケーソ
ン用目地材の施工法は、隣接配設されたケーソンの端面
間に縦方向に配設される目地材であって、ゴム・合成樹
脂等の変形可能な材料からなる目地材本体と、該目地材
本体の少くとも片側において目地材本体の長手方向に延
長するように設けられた碇着部であってその全長にわた
って延在しさらに目地材本体の下端から下方に突出する
突出下端部と目地材本体の上端から上方に突出する突出
上端部を有する剛体部材を備える碇着部とを備える目地
材の該碇着部を一方のケーソンの端面上に配設し、該剛
体部材の突出上端部を打撃することにより該剛体部材の
突出下端部を水底の地盤中に打設した後必要に依り該突
出上端部を切取り、次いで該剛体部材の上端部をケーソ
ンの頂部に固定される固定部材に固着することにより該
目地材を該一方のケーソンの端面に固定することを特徴
とする。
【0010】請求項6に記載された発明にかかるケーソ
ン用目地材は、隣接配設されたケーソンの端面間に縦方
向に配設される目地材であって、ゴム・合成樹脂等の変
形可能な材料からなる目地材本体と、該目地材本体の少
くとも片側において目地材本体の長手方向に延長するよ
うに設けられた碇着部であってその全長にわたって延在
しさらに目地材本体の下端から下方に突出する突出下端
部と目地材本体の上端から上方に突出する突出上端部を
有する剛体部材を備える碇着部とを備えることを特徴と
する。
【0011】請求項7に記載された発明にかかるケーソ
ン用目地材は、該目地材本体は上端に充填材充填用の開
口を有する中空状に形成された筒体であり、該碇着部は
該筒体の背面側から側方に延長するフランジ部と、該フ
ランジ部に固定された前記剛体部材からなることを特徴
とする。
【0012】請求項8に記載された発明にかかるケーソ
ン用目地材は、該目地材本体は該筒体の下端に袋状部材
が中空部内に凹状に嵌入状態で一体に接合されて設けら
れるとともに、該筒体の下端前側縁部に、該袋状部材の
前側への膨出を許容する膨出許容部が形成されて構成さ
れていることを特徴とする。
【0013】請求項9に記載された発明にかかるケーソ
ン用目地材は、該目地材本体は隣接配設されたケーソン
の端面間に伸縮可能に配設される可撓板状部材であり、
該碇着部は該目地材本体の両側に設けられており、一方
の側の碇着部が一方のケーソンの端面上に配設され、他
方の側の碇着部が他方のケーソンの端面上に配設される
ことを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明によれば、目地材の碇着部が目地材本体
の下端から下方に突出する突出下端部と目地材本体の上
端から上方に突出する突出上端部とを有する剛体部材を
備えているので、碇着部をケーソンの端面に配設し、剛
体部材の突出上端部を打撃することにより剛体部材の突
出下端部を水底の地盤中に打込むことができ、次いで必
要に依り該突出上端部を切取り、剛体部材の上端部をケ
ーソンの頂部に固定される固定部材に固着することによ
り目地材をケーソンの端面に固定することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面を参照して説明する。図1は本発明にかかる目地
構造の1実施形態を示す斜視図、図2はこの目地構造に
使用される目地材を示す斜視図、図3はこの目地材の下
端部側面図、図4は図2のA−A断面図である。図1〜
4の実施形態は、本発明を筒状の目地材本体の下端に袋
状部材が中空部内に凹状に嵌入状態で一体に接合される
とともに筒体の下端前側縁部に袋状部材の前側への膨出
を許容する膨出許容部が形成されている目地材を使用し
た場合に適用したものである。
【0016】まず、本実施形態において使用する目地材
について説明する。図示ケーソン用目地材10は、合成
ゴム又は合成樹脂等の可撓性を有する変形可能な素材に
よって、所定板厚の円筒がその径方向に押し潰されたよ
うな、平行に所定間隔離れた前板11Aと背板11Bの
両側部が円弧状に接続された形状に、筒状の目地材本体
としての本体部11が形成されると共に、その背面側の
両側に背板11Bを左右に延長したように板状の装着フ
ランジ12が所定幅で突設されて形成されている。目地
材10の長さは、ケーソンの縦方向に略等しく設定され
ている。筒状本体部11には必要により補強布を埋設す
る。本体部12は上端に充填材充填用の開口を有する。
【0017】本体部11の下端には、袋状部材としての
内袋13が、その中空部内に入り込んだ状態で接合一体
化されて設けられており、下端開口部はこの内袋13に
よって閉塞されている。
【0018】内袋13は、先細りで所定深さの袋状であ
って、本体部11と同様に可撓性を有する素材によって
形成され、その開口縁が本体部11の下端開口縁に接合
されて設けられている。なお、内袋13と本体部11と
は、別体で形成した後接合しても、一体に形成しても何
れでも良い。
【0019】本体部11の前方側(隣接するケーソンに
当接する側)の下端縁部には、膨出許容部としての切り
欠き部14が形成されている。
【0020】切り欠き部14は、本体部11の前面が前
板11Aの幅で長手方向には所定深さの矩形に切り欠か
れると共に内袋13も対応する形状に切り欠かれて形成
されており、本体部11と内袋13はこの切り欠き部1
4の縁部で接合されているものである。
【0021】各装着フランジ12の前面には本発明にお
ける剛体部材を構成するCT鋼からなる板状部材16が
後述の方法で固定されている。板状部材16は装着フラ
ンジ12の全長にわたって延在し、さらに本体部11の
下端から下方に突出する突出下端部16aと本体部11
の上端から上方に突出する突出上端部16bを有する。
装着フランジ12と剛体部材である板状部材16は本発
明における碇着部19を構成する。板状部材16同士は
必要に依り別の板材等で連結しておくとなお堅個であ
る。
【0022】本実施形態において、CT鋼からなる板状
部材16は、図4の断面図に示すように、その突出部1
6cの両側のフランジ部16dを有し、装着フランジ1
2を挾んでフランジ部16dに対応する位置には鋼板等
からなる左右1対の押え板17が配置されている。そし
てこの押え板17、装着フランジ12、板状部材のフラ
ンジ部16dを貫通するボルト挿通孔18が長手方向に
所定の間隔で穿設されており、押え板17、装着フラン
ジ12、板状部材のフランジ部16dは、ボルト挿通孔
18に挿通される皿ボルト22とこの皿ボルト22に螺
合する袋ナット23を緊締することにより相互に固定さ
れている。
【0023】次に図1および図2を参照してこの目地材
を使用して本実施形態のケーソン用目地構造を施工する
方法について説明する。
【0024】隣接配置された既設のケーソンの一方の端
面に沿って上記の目地材10を縦方向に配置し、碇着部
19の板状部材16の突出上端部16bをバイブロハン
マーで打撃することにより装着フランジ12の下端が水
底に接地するまで板状部材16の各突出下端部16aを
水底の地盤中に打設する。次に、各突出上端部を装着フ
ランジ12の上端縁と同一平面において切断する。勿
論、場合によっては切断しないこともある。
【0025】次に、目地構造が施工されるケーソン1の
頂部1aに本発明の固定部材を構成する1対の固定板2
4を配置する。固定板24は、長方形のケーソン固定部
24aと、このケーソン固定部24aの一辺から突出す
る目地材固定部24bからなり、この目地材固定部24
bの先端部が突出上端部16bを切断後の板状部材16
のフランジ部16dの上端面を覆うようにして固定板2
4を配置し、固定板24の目地材固定部24bと板状部
材16のフランジ部16dの上端面とを溶接した後アン
カーボルト25により各固着板24をケーソン頂部1a
に固定する。
【0026】こうして、目地材10は、水底の地盤中に
打設された板状部材16の突出下端部16aとケーソン
頂部1aに固定される固定板24に固定された板状部材
16の上端部の上下2カ所によりケーソン1の端面に強
固に取付けられることになり、作業員はケーソンの頂部
で作業すれば足り、隣接するケーソン間の狹い目地内に
作業員が入って目地材10の取付作業を行う必要がない
ので、既設のケーソンにおいて目地材の取付作業を容易
かつ完全に行うことができる。
【0027】上記実施形態では剛体部材としてCT鋼か
らなる板状部材16を使用しているが、剛体部材として
はCT鋼に限らず、H鋼、平形鋼など他の剛体の板その
他棒鋼等を使用してもよい。また押え板17は碇着部1
9の全長にわたって1体の部材からなるものでもよいし
複数の部分に分割されていてもよい。
【0028】上記実施形態では板状部材16を押え板1
7、皿ボルト22、袋ナット23を使用して装着フラン
ジ12に固定しているが、板状部材を装着フランジに固
定する方法としては、これに限らず、たとえば板状部材
を装着フランジに焼付ける(この場合押え板17は不
要)等他の固定方法を使用してもよい。
【0029】また上記実施形態においては、固定部材と
しての固定板24を板状部材16の上端面に溶接するこ
とにより両者を固定しているが、板状部材の上端部の固
定部材に対する固着方法としては、これに限らず、たと
えば固定板24の目地材固定部24bの先端部を直角に
下方に折曲げ、これによって形成された垂下部を板状部
材16の上端部にボルトで締着する等他の方法で固着し
てもよい。
【0030】また上記実施形態においては碇着部19は
目地材本体部11の両側に設けられているが、ケーソン
の設置状況が許す場合は目地材本体部11の片側にだけ
設け目地材を片側だけでケーソン端面に固定するように
してもよい。
【0031】また目地材本体は上記実施形態のものに限
らず、後述の図8に示すものの他各種の筒状目地材、さ
らに図12に示すような可撓板状部材からなる目地材に
も本発明を適用することができる。
【0032】上記のように目地材10をケーソン1に取
付けた後、図5に示すように、本体部11の中空部内に
上端開口部から粗砂、アスファルトマスチック等の充填
材20を充填する。これにより、その充填材20の充填
圧によって本体部11が円形になる方向に膨出し、その
前面が隣接ケーソン2の端面に圧接されて密着する。
【0033】また、内袋13も、図5に示すように、充
填材20に押圧されて反転して本体部11の下端から下
側に押し出されると共に下端前面の切り欠き部14から
前方側に膨出し、基礎3のぐり石の上面及び隣接ケーソ
ン2の端面に圧接されて密着する。
【0034】施工後に、基礎及び地盤の締まり,沈下,
波浪による振動,ずれ,土圧による押出等によって、当
該目地材10が装着されたケーソン1と隣接する(目地
材10が圧接された)ケーソン2が目地幅が拡がる側に
相対変位した場合には、図6に示すように本体部11が
充填材20の圧力によって膨出して図7に示すように拡
幅し、隙間の発生を防ぐ。目地下端部においては、内袋
13の下方への膨出は勿論、切り欠き部14を介して前
方側への膨出によって、基礎3との間に隙間の発生を防
ぐ。ケーソン1,2の上下方向への相対変位に対して
も、切り欠き部14を介して内袋13が前方側へ膨出す
ることにより、基礎3の段差に柔軟に対応して密着状態
を維持することができる。このため、目地の下端部に空
隙が生ずることがなく、生じた隙間から浸水や内部の充
填物が流出することを防ぐことができるものである。
【0035】次に、図8の全体斜視図を参照して、本発
明の目地構造に使用される目地材の本体部の他の例を説
明する。尚、上記実施形態と同機能の部位には同符号を
付し、説明を省略する。
【0036】図示目地材10′は、その本体部11の下
端に前述の実施形態と同様に内袋13が設けられると共
に、本体部11は切り欠かれずに下端まで延設され、内
袋13の切り欠き13Aと対応する前方側縁部に、折込
部15が形成されて構成されている。即ち、本体部11
の下端縁は水平に形成されているが、内袋13はその前
面側下縁が上側に切り欠かれてその下縁で本体部11に
接合されており、この内袋13の切り欠き13Aの前側
に位置する本体部11に折込部15が形成されているも
のである。
【0037】つまり、本構成では、内袋13の切り欠き
13Aと本体部11の折込部15が膨出許容部を構成す
ると共に、内袋13の切り欠き13Aの前側に位置する
本体部11の折込部15が保護部材を構成しているもの
である。
【0038】折込部15は、本体部11の前板11A部
位に、長手方向に沿う襞15Aが所定間隔で複数条形成
されて構成されている。
【0039】襞15Aは、内側に向かう楔状の断面形状
で、当該目地材10の長手方向には内袋13の切り欠き
13Aと対応する長さであって、下端の幅及び入り込み
量が最も大きく、上方に行くに従って断面形状が小さく
なるように形成されている。
【0040】上記構成の折込部15は、その襞15Aが
伸展することによって容易に拡径変形可能である。その
結果、内袋13の前方側への膨出を妨げることがなく、
目地部の下端に形成された隙間に対する内袋13の追従
性を損なうことがないと共に、内袋13の前面側を覆っ
て保護するように作用する。尚、内袋13の保護の観点
からは、折込部15は本体部11と連続一体でなくても
内袋13の前面を覆うことができるものであれば良く、
また、襞15Aの形状もこれに限るものではなく内袋1
3の膨出を許容することができるものであれば良いもの
である。
【0041】本構成の目地材10′も、前述の形態例と
同様に、施工後、縦断面図である図9に示すように本体
部11の中空部内に上端開口部から粗砂,アスファルト
マスチック等の充填材20を充填して施工され、その充
填材20の充填圧によって本体部11が円形になる方向
に膨出し、本体部11の前面が隣接ケーソン2の端面に
圧接されて密着する。内袋13も、図9に示すように、
充填材20に押圧されることによって反転して本体部1
1の下端から下側に押し出されて基礎3の上面に圧接さ
れて密着すると共に、前面の折込部15を前方側に押し
出して隣接ケーソン2の端面に圧接する。
【0042】施工後に基礎及び地盤の締まり,沈下,波
浪による振動,ずれ,土圧による押出等により隣接する
ケーソン1,2が相対変位して目地幅が拡がった場合に
は、縦断面図である図10に示すように、本体部11が
充填材20の圧力によって膨出して拡幅し、縦断面図で
ある図11に示すように隙間の発生を防ぐ。目地下端部
においては、内袋13の下方への膨出と、切り欠き13
Aを介して内袋13が前方側への膨出することによる折
込部15を拡径によって、基礎3との間に隙間が生ずる
ことを防ぎ、ケーソン1,2に上下方向の相対変位が生
じた場合にも、基礎3の段差に柔軟に対応して密着状態
を維持する。このため、空隙が生ずることがなく浸水や
内部の充填物の流出を防ぐことができると共に、内袋1
3の前面が折込部15によって覆われているために内袋
13の破損の虞がなく、耐久性も高いものと成し得るも
のである。
【0043】次に図12の平面図(一部を断面で示す)
を参照して、本発明の目地構造の他の実施形態について
説明する。なお、図1〜4の実施形態と同一機能の部位
は同一符号を付し、説明を省略する。
【0044】本実施形態と図1〜4の実施形態との間の
主な相違点は、本実施形態においては、目地材30の本
体部31が、筒状でなく、ゴム・合成樹脂等からなる可
撓板状部材をM字形に曲げた状態で隣接するケーソン
1,2の端面間に伸縮可能に配設されるものであること
と、目地材30の両碇着部33,33は、図1〜4の実
施形態のように一方のケーソンでなく、一方の碇着部3
3が一方のケーソン1の端面上に、他方の碇着部33が
他方のケーソン2の端面上に配設されていることであ
る。
【0045】図12の実施形態においては、剛体部材を
構成する板状部材16はL形鋼からなり、板状部材16
と目地材30の装着フランジ32は碇着部33を構成す
る。板状部材16のケーソン端面に対向する碇着フラン
ジ部16eとケーソン端面1b,2bとの間には止水パ
ッキン34が介装されている。
【0046】ケーソン1,2の頂部1a,2aに固定さ
れる固定板35はその一端部が直角に下方に折曲げられ
て下垂部35aが形成されており、この下垂部35aに
対して板状部材16の碇着フランジ部16eがボルト止
めにより固着されている。この目地構造の施工法は図1
〜4の実施形態の施工法と同様であるのでその説明を省
略する。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、目
地材の碇着部が目地材本体の下端から下方に突出する突
出下端部と目地材本体の上端から上方に突出する突出上
端部とを有する剛体部材を備えているので、碇着部をケ
ーソンの端面に配設し、剛体部材の突出上端部を打撃す
ることにより剛体部材の突出下端部を水底の地盤中に打
込むことができ、次いで必要に依り該突出上端部を切取
り、剛体部材の上端部をケーソンの頂部に固定される固
定部材に固着することにより目地材をケーソンの端面に
固定することができる。
【0048】したがって、既設のケーソンに目地材を取
付ける場合に作業員が目地内に入る必要がなく、ケーソ
ンの頂部において作業するだけで目地材をケーソンの端
面にしっかりと固定することができ、取付け後に波浪や
土砂により目地材が移動することがなく、目地材の機能
を充分に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の目地構造の1実施形態を示す斜視図で
ある。
【図2】同目地構造に使用する目地材の斜視図である。
【図3】図2の下端部側面図である。
【図4】図2のA−A断面図である。
【図5】施工後目地材本体部に充填材を充填した状態を
示す縦断面図である。
【図6】ケーソンの変位に対する目地材の追従過程を示
す縦断面図である。
【図7】ケーソンの変位に対し目地材が追従し終った状
態を示す縦断面図である。
【図8】目地材本体部の他の例を示す斜視図である。
【図9】図8の目地材に充填材を充填した状態を示す縦
断面図である。
【図10】ケーソンの変位に対する図8の目地材の追従
過程を示す縦断面図である。
【図11】ケーソンの変位に対し図8の目地材が追従し
終った状態を示す縦断面図である。
【図12】本発明の目地構造の他の実施形態を示す平面
図である。
【符号の説明】
1、2 ケーソン 10、10′、30 目地材(ケーソン用目地材) 11、31 本体部(目地状本体) 12 装着フランジ 13 内袋(袋状部材) 14 切欠き部(膨出許容部) 16 板状部材(剛体部材) 16a 突出下端部 16b 突出上端部 19、33 碇着部 24、35 固定板(固定部材)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接配設されたケーソンの端面間に縦方
    向に配設される目地材であって、ゴム・合成樹脂等の変
    形可能な材料からなる目地材本体と、該目地材本体の少
    くとも片側において目地材本体の長手方向に延長するよ
    うに設けられた碇着部であってその全長にわたって延在
    しさらに目地材本体の下端から下方に突出する突出下端
    部を有する剛体部材を備える碇着部とを備える目地材の
    該碇着部が一方のケーソンの端面上に配設されており、
    該剛体部材の突出下端部が水底の地盤中に打設されると
    ともに該剛体部材の上端部がケーソンの頂部に固定され
    た固定部材に固着されることにより該目地材が該一方の
    ケーソンの端面に固定されることを特徴とするケーソン
    用目地構造。
  2. 【請求項2】 該目地材本体は上端に充填材充填用の開
    口を有する中空状に形成された筒体であり、該碇着部は
    該筒体の背面側から側方に延長するフランジ部と、該フ
    ランジ部に固定された前記剛体部材からなることを特徴
    とする請求項1記載のケーソン用目地構造。
  3. 【請求項3】 該目地材本体は該筒体の下端に袋状部材
    が中空部内に凹状に嵌入状態で一体に接合されて設けら
    れるとともに、該筒体の下端前側縁部に、該袋状部材の
    前側への膨出を許容する膨出許容部が形成されて構成さ
    れていることを特徴とする請求項2記載のケーソン用目
    地構造。
  4. 【請求項4】 該目地材本体は隣接配設されたケーソン
    の端面間に伸縮可能に配設された可撓板状部材であり、
    該碇着部は該目地材本体の両側に設けられており、一方
    の側の碇着部が一方のケーソンの端面上に配設されてお
    り、他方の側の碇着部が他方のケーソンの端面上に配設
    されていることを特徴とする請求項1記載のケーソン用
    目地構造。
  5. 【請求項5】 隣接配設されたケーソンの端面間に縦方
    向に配設される目地材であって、ゴム・合成樹脂等の変
    形可能な材料からなる目地材本体と、該目地材本体の少
    くとも片側において目地材本体の長手方向に延長するよ
    うに設けられた碇着部であってその全長にわたって延在
    しさらに目地材本体の下端から下方に突出する突出下端
    部と目地材本体の上端から上方に突出する突出上端部を
    有する剛体部材を備える碇着部とを備える目地材の該碇
    着部を一方のケーソンの端面上に配設し、該剛体部材の
    突出上端部を打撃することにより該剛体部材の突出下端
    部を水底の地盤中に打設した後、該剛体部材の上端部を
    ケーソンの頂部に固定される固定部材に固着することに
    より該目地材を該一方のケーソンの端面に固定すること
    を特徴とするケーソン用目地構造の施工法。
  6. 【請求項6】 隣接配設されたケーソンの端面間に縦方
    向に配設される目地材であって、ゴム・合成樹脂等の変
    形可能な材料からなる目地材本体と、該目地材本体の少
    くとも片側において目地材本体の長手方向に延長するよ
    うに設けられた碇着部であってその全長にわたって延在
    しさらに目地材本体の下端から下方に突出する突出下端
    部と目地材本体の上端から上方に突出する突出上端部を
    有する剛体部材を備える碇着部とを備えることを特徴と
    するケーソン用目地材。
  7. 【請求項7】 該目地材本体は上端に充填材充填用の開
    口を有する中空状に形成された筒体であり、該碇着部は
    該筒体の背面側から側方に延長するフランジ部と、該フ
    ランジ部に固定された前記剛体部材からなることを特徴
    とする請求項6記載のケーソン用目地材。
  8. 【請求項8】 該目地材本体は該筒体の下端に袋状部材
    が中空部内に凹状に嵌入状態で一体に接合されて設けら
    れるとともに、該筒体の下端前側縁部に、該袋状部材の
    前側への膨出を許容する膨出許容部が形成されて構成さ
    れていることを特徴とする請求項7記載のケーソン用目
    地材。
  9. 【請求項9】 該目地材本体は隣接配設されたケーソン
    の端面間に伸縮可能に配設される可撓板状部材であり、
    該碇着部は該目地材本体の両側に設けられており、一方
    の側の碇着部が一方のケーソンの端面上に配設され、他
    方の側の碇着部が他方のケーソンの端面上に配設される
    ことを特徴とする請求項6記載のケーソン用目地材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007100376A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Seibu Polymer Corp 構造物の目地構造およびその施工方法
JP2009046811A (ja) * 2007-08-13 2009-03-05 Chugoku Electric Power Co Inc:The 部材間の隙間を塞ぐ方法、隙間材、桟橋

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