JP3659579B2 - 鋼矢板の継手 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼矢板の継手に関し、特に地盤変動等に伴う鋼矢板の変位に追随して伸縮、撓み変形をすることができる継手の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼矢板は、その両側端の継手部を互いに連結して地中に打設し、連結する鋼矢板壁を形成することによって、その前後の土砂の崩壊を防止するもので、岸壁、護岸、土留擁壁、止水壁、堤防等建設工事全般にわたって広く用いられている。
【0003】
鋼矢板は、地震による地盤変位等が生じた場合、連結横方向への伸縮変形、撓み変形をしないため鋼矢板の係合の離脱あるいは鋼矢板の破壊を生じるおそれがある。そこで本出願人は、さきに特開昭60−62325号公報に記載される鋼矢板の継手を提案した。この継手は、隣接する鋼矢板との接合継手部を有する1対の板状部を跨ぐようにしてゴム・合成樹脂などからなる可撓止水部材を設けることにより地盤変動等に伴う鋼矢板の変位に追随して伸縮・撓み変形をすることが可能であり、これによって鋼矢板の損傷、破壊を防止することができる。
【0004】
また、この継手の打設に際して可撓止水部材に亀裂等の損傷が生じることを防止するため多くの提案がなされている。その代表的なものとして従来使用されている継手の一つに図10の横断面図に示すものがある。
【0005】
この鋼矢板の継手Aは、U形鋼矢板を半割りにした形状を有し、板状の基部bと、基部bから所定角度で立上がる立上がり部cと、立上がり部cの先端部に連設された隣接する鋼矢板との接合継手部dからなる1対の板状部aを、各基部bが所定の間隔をおいて一線上に整列しかつ各立上がり部cが該整列した基部bの同一側に位置するようにして配置し、ゴム・合成樹脂などからなり中央部が基部bの両側に山形に膨出した可撓止水部材eを該1対の基部bを跨ぐようにして立上がり部cが位置する側と反対側の基部bに押さえ板pを介してボルト止めし、各基部bの両側に溶接固定されたL形鋼からなる1対の可撓止水部材押さえ板f1、f2およびf3、f4の内側に可撓止水部材eを覆う保護板g1、g2を嵌装したものである。保護板g1、g2は継手の打設後引抜くことにより、可撓止水部材eの伸縮を許容するようにしている。
【0006】
この継手Aを施工する場合は、継手Aの上端部を振動式杭打ち機(バイブロハンマー)等で加重を加え押込み埋設するが、その際可撓止水部材eの下端部の亀裂損傷を防ぐとともに継手Aの土中への押込みを安全に先導し継手の埋設を容易にするため、図11に斜視図を示す先端沓Bを継手Aの下端部に装着する。先端沓Bは、箱型の形状を有し、継手Aの板状部aの基部bと平行な2つの面hの下部には内側に傾斜する傾斜面iが形成されており、これら傾斜面i間の角度は鋭角(たとえば60度)に形成されている。また先端沓Bの両側部jには上下方向に溝kが切られている。この溝kに継手Aの板状部aの各基部bを挿入し、先端沓Bの両側部jに固定したワイヤ(図示せず)を継手Aの基部bに設けたワイヤ取付部(図示せず)に取付けることにより先端沓Bを継手Aに固定する。継手を打設した後ワイヤロープを切断し継手本体を所定の値だけ引上げて板状部の基部bを先端沓Bの溝kから外すことにより、可撓止水部材eは地盤変動に伴なって伸縮することが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の鋼矢板の継手においては、可撓止水部材の膨出部および保護板押さえ板が板状部の基部の両側に張出しており、これら保護板押さえ板に囲まれた部分の打設時の断面積が大きく(図10の例では294cm2)、地盤が固い場合に打設が困難になるという問題がある。そこで、従来JIS A1219の標準貫入試験方法によるN値が10以上の場合は、(イ)標準の鋼矢板またはH形鋼の継手を打ち込む箇所に事前に打ち込んで標準鋼矢板またはH形鋼の板厚の穴をあけておき、その後継手を打ち込む、(ロ)継手の先端に噴射ノズルを取付けて高圧水を噴射し、地盤に穴をあけながら継手を打ち込む、(ハ)石や礫があり上記の方法で打設できない場合は、アースオーガ(スクリュー式の穴掘り機)で円形の穴をあけてそこへ継手を落とし込む、等の補助工法を用いて継手を打設していた。
【0008】
また、上記の理由によりこの継手は打設厚みが大きいため(1例として120cm)、先端沓の下端部の傾斜面を鋭角にしないと打込み抵抗が大きすぎて打設が困難となるが、反面先端沓の下端部の傾斜面を鋭角にすると、地中に障害物や部分的に硬い部分があった場合に、先端が鋭角の先端沓はその部分を逃げて進行する傾向が生じ、そのため継手がゆがんで打設されてしまうという問題がある。
【0009】
さらに、継手打設後に先端沓を吊下げているワイヤを切断し、板状部の基部を先端沓の溝から取外すための作業が必要であり、施工が面倒である。
【0010】
本発明は、上記従来の鋼矢板の継手の問題点にかんがみなされたものであって、保護板に囲まれた部分の打設時の断面積を小さくすることにより打設を容易にした鋼矢板の継手を提供しようとするものである。
【0011】
また、本発明は、打設時に継手がゆがんで打設されるおそれがない先端沓を備えた鋼矢板の継手を提供しようとするものである。
【0012】
さらに、本発明は、継手打設後に先端沓のワイヤ切断、板状部基部の先端沓からの取外し作業が不要な鋼矢板の継手を提供しようとうするものである。
【0013】
【課題を解決する手段および作用】
上記目的を達成する本発明にかかる鋼矢板の継手は、鋼矢板を半割りにした形状を有し、板状の基部と、該基部から所定角度で立上がる立上がり部と、該立上がり部の先端部に連設された隣接する鋼矢板との接合継手部からなる1対の板状部を、各基部が所定の間隔をおいて一線上に整列しかつ各立上がり部が該整列した基部の同一側に位置するようにして配置し、ゴム・合成樹脂などからなる可撓止水部材を折畳んだ状態で該1対の基部を跨ぐようにして各基部の該立上がり部が位置する側に可撓止水部材固定手段により固定し、該可撓止水部材を覆う保護板を該1対の板状部間の相対変位を許容するようにして該板状部の両側に配設したことを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、可撓止水部材を折畳んた状態で配置するので、可撓止水部材を基部の一側または両側に膨出させる従来の継手にくらべてその厚みを著しく減少させることができ、保護板と可撓止水部材を合わせた打設時の厚み、したがって打設時の断面積を著しく減少させることができる。これによって、N値30程度までは補助工法なしで継手を打設することができる。
【0015】
本発明の一側面において、該可撓止水部材固定手段は、該可撓止水部材の幅方向両端部の一側が隆起することによって形成された長手方向に連続する1対の固定用突条と、該板状部の基部にボルト止めされる板状の締結部と該締結部から立上がり該可撓止水部材の固定用突条を包囲するようにして延長する押さえ部を備えた1対の可撓止水部材押さえ板を有する。
【0016】
この構成によれば、従来の継手のように可撓止水部材を直接基部にボルト止めせず、基部にボルト止めされる可撓止水部材押さえ板の押え部によって可撓止水部材を基部に対し押付けるようにして固定するので、可撓止水部材固定手段の厚みは、従来の継手の押さえ板pと同程度の厚みの可撓止水部材押さえ板締結部の厚みとボルトヘッドの高さと同程度の立上がり部の高さを合わせた値に抑えることができ、従来の継手と比べると、結局可撓止水部材の厚みの分程度厚みを減少させることができる。
【0017】
また、従来の継手のように可撓止水部材にボルト孔を設けないので、このボルト孔を伝って漏水が生じるおそれがなく、止水をより完全に行うことができる。
【0018】
本発明の他の側面によれば、該継手の下端部に接合される先端沓の前記板状部の基部と平行な2つの面の下端部にそれぞれ内側に向けて傾斜する傾斜面を形成するとともに、これら2つの傾斜面を連結するようにして水平方向に延長する底面を形成し、これら2つの傾斜面間の角度を鈍角とし、これら2つの傾斜面間の底面の長さを先端沓の前記基部と平行な2つの面間の長さの1/2以上としたことを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、継手の保護板および可撓止水部材の厚みが減少することに伴い先端沓の厚みも減少するので、打込み抵抗が小さくなり、先端沓の傾斜面の角度を鋭角にする必要がなくなる。したがって、本発明の一側面において、先端沓は傾斜面が鈍角となっておりかつ水平方向に延長する底面を有するので、地中に障害物や硬い部分があっても先端沓はそれから逃げて進行することなく真下に直進する。したがって、継手がゆがんで打設されることがなくなる。
【0020】
本発明の一側面においては、前記先端沓を継手の幅方向に2つの部分に分割した形状の部材で形成し、先端沓の上端部の一側を板状部の基部の下端部に溶接するとともに、先端沓の該2つの部分を相互に仮溶接する。
【0021】
この構成により、継手打設後に仮溶接を破断しておき、その後地盤変動等により鋼矢板が変位する場合は、継手は伸縮変形をすることができるので、ワイヤ切断、板状部基部の先端沓からの取外し作用が不要となり、継手の施工が容易となる。同様な効果は先端沓の上端部の一側を板状部の基部に仮溶接することによっても得られる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明にかかる鋼矢板の継手の1実施形態を示す断面図、図2は同実施形態の部分斜視図である。
【0023】
本発明の実施形態にかかる鋼矢板の継手1は、U形鋼矢板を半割りにした形状を有し、板状の基部3と、基部3から所定角度で立上がる立上がり部4と、立上がり部4の先端部に連設された隣接する鋼矢板との接合継手部5からなる1対の板状部2を、各基部3が所定の間隔をおいて一線上に整列しかつ各立上がり部4が整列した基部3の同一側に位置するようにして配置し、ゴム・合成樹脂などからなる長尺の帯状の可撓止水部材6を中央部6aにおいて2重に折畳んだ状態で1対の基部3を跨ぐようにして各基部3の立上がり部4が位置する側に可撓止水部材固定手段7により固定してなるものである。
【0024】
本実施形態において、可撓止水部材6にはその幅方向両端部6bの一側が隆起することによって長手方向に連続する1対の固定用突条6cが形成されている。また1対の可撓止水部材押さえ板10は、板状部2の基部3にボルト8およびナット9により締結される板状の締結部10aと、締結部10aから立上がり可撓止水部材6の固定用突条6cを包囲する突条包囲部10bと、この突条包囲部10bからさらに可撓止水部材6の折畳まれた中央部6aに向けて延長する押さえ部10cを備えている。可撓止水部材6の固定用突条6cと可撓止水部材押さえ板10は可撓止水部材固定手段7を構成する。
【0025】
可撓止水部材6の固定用突条6cが可撓止水部材押さえ板10の突条包囲部10b内に収容されかつ板状部2の基部3と可撓止水部材押さえ板10の押さえ部10cとの間に可撓止水部材6の両端部6bが挟持されるよう可撓止水部材6を配置し、ボルト8およびナット9を堅締することによって、可撓止水部材押さえ板10の押さえ部10cは可撓止水部材6の両端部6bを基部3に対して押付け固定する。
【0026】
一方の可撓止水部材押さえ板10(図中左側)の突条包囲部10bから遠い側の締結部10aの端部にはL形の保護板11の立上り部11aが溶接により固定されており、保護板11の可撓止水部材保護部11bは可撓止水部材6と平行に延長して可撓止水部材6の外側を覆い、さらに反対側の可撓止水部材押さえ板10を締結するボルト8、ナット9の上にまで延長している。立上り部4が位置する側と反対側の他方の基部3(図中右側)の端部には保護板12が溶接により固定されており、保護板12は可撓止水部材6を覆うようにして反対側の基部3のボルト8の頭部付近に達するように延長している。
【0027】
この構成によれば、可撓止水部材6および保護板11は立上り部4が位置する側の基部3に固定されており、立上り部4が位置する側と反対側の基部3上にはボルト8の頭部と保護板12が設けられているだけであり、鋼矢板列の外側面とほば同一面を形成しているので、1対の平鋼を平行に設置してこれらの平鋼を定規としてその間に鋼矢板を直線状に打設する場合に継手が障害になることがなく、施工を容易に行なうことができる。したがって、ボルト8の頭部は可撓止水部材6の締付け力相当のせん断力を有する程度に高さを小さくすることが好ましい。また、図3に示すように、ボルト9’を可撓止水部材6を取付ける側の基部3に溶接して頭部を省くようにしてもよい。
【0028】
保護板11、12はその板厚を板状部2の板厚よりも小さくしておくことが好ましい。こうすることにより、地盤変動等に際して保護板11、12が撓むことにより伸縮変形だけでなく撓み変形にも対応することができる。
【0029】
図4は鋼矢板の継手の他の実施形態を示す断面図である。図4以下の実施形態において、図1の実施形態と同一構成要素は同一符号で示し、その説明を省略する。
【0030】
図4の実施形態は、埋設場所が粘性土、砂質等で、ボルトが損傷するおそれがない場合に適したもので、保護板13は一端部が可撓止水部材押さえ板10の突条包囲部10bの外面に溶接により固定されている。
【0031】
図5は鋼矢板の継手の他の実施形態を示す断面図である。この実施形態においては、可撓止水部材6の固定用突条6cおよびこれに対応する可撓止水部材押さえ板10の突条包囲部10bは図1および図4のものに比べて幅広に形成されており、可撓止水部材押さえ板10は図1および図4の実施形態における押さえ部10cを有しない。したがって、可撓止水部材押さえ板10は突条包囲部10bにより固定用突条6cを押さえることにより可撓止水部材6を固定する。
【0032】
図6は鋼矢板の継手の他の実施形態を示す断面図である。この実施形態においては、可撓止水部材6の両端部6bは押さえ板15を介してボルト8、ナット9により板状部2の基部3に直接固定されている点で上記各実施形態と異なる。
【0033】
図7は先端沓の1実施形態を示す斜視図であり、図8はその側面図である。
先端沓20は中実の棒状部材からなり、板状部2の基部3と平行な2つの面21の下端部にそれぞれ内側に向けて傾斜する傾斜面22を形成するとともに、これら2つの傾斜面22を連結するようにして水平方向に延長する底面23を形成し、これら2つの傾斜面22間の角度θを鈍角とし、これら2つの傾斜面22間の底面23の長さL1さを先端沓の基部3と平行な2つの面21間の長さL2の1/2以上としている。長さL2は板状部2の基部3の内側面から保護板11(または13)の内側面までの長さにほぼ等しくなるように設定される。
【0034】
この実施形態においては、先端沓20は2つの部分20a、20bに分割した形状の部材で形成されており、これら2つの部分20a、20bは相互に仮溶接により連結されている。この先端沓20は図9の斜視図に示すように、その上端部の一側が図1、図4、図5、図6に示す各継手の板状部2の基部3の下端部内側面に溶接されている。なお、可撓止水部材6、可撓止水部材押さえ板10および保護板11(または13)の下端部は基部3の下端部の先端沓20を溶接する部分の上方で終端しており、溶接部分にはこれらの部材は存在しないので、これらの部材が先端沓の上端部を溶接する際に障害になることはない。
【0035】
本発明の他の実施形態においては、先端沓20を2つの部分に分割せず一体構造とし、その上端部の一側が図1、図4、図5、図6に示す各継手の板状部2の基部3の下端部に仮溶接される。
【0036】
なお、上記実施形態においては先端沓20を中実の部材で形成しているが、箱状部材としてもよい。また、ワイヤ切断等の作業を厭わなければ、従来のように先端沓をワイヤロープで吊るす方法を採用してもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、可撓止水部材を折畳んた状態で配置するので、可撓止水部材を基部の一側または両側に膨出させる従来の継手にくらべてその厚みを著しく減少させることができ、保護板と可撓止水部材を合わせた打設時の厚み、したがって打設時の断面積を著しく減少させることができる。これによって、N値30程度までは補助工法なしで継手を打設することができる。
【0038】
本発明の一側面においては、従来の継手のように可撓止水部材を直接基部にボルト止めせず、基部にボルト止めされる可撓止水部材押さえ板の押え部によって可撓止水部材を基部に対し押付けるようにして固定するので、可撓止水部材固定手段の厚みは、従来の継手の押さえ板と同程度の厚みの可撓止水部材押さえ板締結部の厚みとボルトヘッドの高さと同程度の立上がり部の高さを合わせた値に抑えることができ、従来の継手と比べると、結局可撓止水部材の厚みの分程度厚みを減少させることができる。
【0039】
また、従来の継手のように可撓止水部材にボルト孔を設けないので、このボルト孔を伝って漏水が生じるおそれがなく、止水をより完全に行うことができる。
【0040】
本発明の他の側面によれば、該継手の下端部に接合される先端沓の前記板状部の基部と平行な2つの面の下端部にそれぞれ内側に向けて傾斜する傾斜面を形成するとともに、これら2つの傾斜面を連結するようにして水平方向に延長する底面を形成し、これら2つの傾斜面間の角度を鈍角とし、これら2つの傾斜面間の底面の長さを先端沓の前記基部と平行な2つの面間の長さの1/2以上としたことにより、継手の保護板および可撓止水部材の厚みが減少することに伴い先端沓の厚みも減少するので、打込み抵抗が小さくなり、先端沓の傾斜面の角度を鋭角にする必要がなくなる。したがって、本発明の一側面において、先端沓は傾斜面が鈍角となっておりかつ水平方向に延長する底面を有するので、地中に障害物や硬い部分があっても先端沓はそれから逃げて進行することなく真下に直進する。したがって、継手がゆがんで打設されることがなくなる。
【0041】
本発明の一側面においては、前記先端沓を継手の幅方向に2つの部分に分割した形状の部材で形成し、先端沓の上端部の一側を板状部の基部の下端部に溶接するとともに、先端沓の該2つの部分を相互に仮溶接することにより、継手打設後に地盤変動等により鋼矢板が変位する場合は、仮溶接により連結されていた先端沓の2つの部材が切離されて継手は伸縮変形をすることができるので、ワイヤ切断、板状部基部の先端沓からの取外し作用が不要となり、継手の施工が容易となる。同様な効果は先端沓の上端部の一側を板状部の基部に仮溶接することによっても得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態を示す断面図である。
【図2】同実施形態の部分斜視図である。
【図3】可撓止水部材を取付けるボルトの1変更例を示す図である。
【図4】本発明の他の実施形態を示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示す断面図である。
【図7】先端沓の1例を示す斜視図である。
【図8】同先端沓の側面図である。
【図9】先端沓を板状部に取付ける状態を示す斜視図である。
【図10】従来の鋼矢板の継手を示す断面図である。
【図11】従来の鋼矢板の継手に使用する先端沓の斜視図である。
【符号の説明】
1 鋼矢板の継手
2 板状部
3 基部
4 立上り部
5 隣接する鋼矢板との接合継手部
6 可撓止水部材
7 可撓止水部材固定手段
8 ボルト
9 ナット
10 可撓止水部材押さえ板
11〜13 保護板
20 先端沓

Claims (5)

  1. 鋼矢板を半割りにした形状を有し、板状の基部と、該基部から所定角度で立上がる立上がり部と、該立上がり部の先端部に連設された隣接する鋼矢板との接合継手部からなる1対の板状部を、各基部が所定の間隔をおいて一線上に整列しかつ各立上がり部が該整列した基部の同一側に位置するようにして配置し、ゴム・合成樹脂などからなる可撓止水部材を該一線上に整列した基部と直交する方向に折重なるようにして2重に折畳んだ状態で該1対の基部を跨ぐようにして各基部の該立上がり部が位置する側に可撓止水部材固定手段により固定し、該可撓止水部材を覆う保護板を該1対の板状部間の相対変位を許容するようにして該板状部の両側に配設したことを特徴とする鋼矢板の継手。
  2. 鋼矢板を半割りにした形状を有し、板状の基部と、該基部から所定角度で立上がる立上がり部と、該立上がり部の先端部に連設された隣接する鋼矢板との接合継手部からなる1対の板状部を、各基部が所定の間隔をおいて一線上に整列しかつ各立上がり部が該整列した基部の同一側に位置するようにして配置し、ゴム・合成樹脂などからなる可撓止水部材を折畳んだ状態で該1対の基部を跨ぐようにして各基部の該立上がり部が位置する側に可撓止水部材固定手段により固定し、該可撓止水部材を覆う保護板を該1対の板状部間の相対変位を許容するようにして該板状部の両側に配設した鋼矢板の継手において、該可撓止水部材固定手段は、該可撓止水部材の幅方向両端部の一側が隆起することによって形成された長手方向に連続する1対の固定用突条と、該板状部の基部にボルト止めされる板状の締結部と該締結部から立上がり該可撓止水部材の固定用突条を包囲するようにして延長する押さえ部を備えた1対の可撓止水部材押さえ板を有することを特徴とする鋼矢板の継手。
  3. 該継手の下端部に接合される先端沓の前記板状部の基部と平行な2つの面の下端部にそれぞれ内側に向けて傾斜する傾斜面を形成するとともに、これら2つの傾斜面を連結するようにして水平方向に延長する底面を形成し、これら2つの傾斜面間の角度を鈍角とし、これら2つの傾斜面間の底面の長さを先端沓の前記基部と平行な2つの面間の長さの1/2以上としたことを特徴とする請求項1または2記載鋼矢板の継手。
  4. 前記先端沓を継手の幅方向に2つの部分に分割した形状の部材で形成し、先端沓の上端部の一側を板状部の基部の下端部に溶接するとともに、先端沓の該2つの部分を相互に仮溶接したことを特徴とする請求項3記載の鋼矢板の継手。
  5. 前記先端沓の上端部の一側を板状部の基部の下端部に仮溶接したことを特徴とする請求項3記載の鋼矢板の継手。
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