JPH09302188A - 含フッ素共重合体の製造方法 - Google Patents
含フッ素共重合体の製造方法Info
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- JPH09302188A JPH09302188A JP12319496A JP12319496A JPH09302188A JP H09302188 A JPH09302188 A JP H09302188A JP 12319496 A JP12319496 A JP 12319496A JP 12319496 A JP12319496 A JP 12319496A JP H09302188 A JPH09302188 A JP H09302188A
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- copolymer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】製造時の生産能力を高め、且つ良好な成形性を
有するテトラフルオロエチレンと含フッ素ビニルエーテ
ルの共重合体を得る。 【解決手段】テトラフルオロエチレンおよび下記一般式 RfCH2OCF=CF2 (但し、Rfはハロゲン化炭化水素である。)で示され
る含フッ素ビニルエーテルを、重合反応器中の含フッ素
ビニルエ−テルの濃度が、テトラフルオロエチレンに対
して、0.5〜30モル%の範囲内で、ほぼ一定となる
ように、ガス状で混合して重合反応器の気相部に導入す
るか、または液相部を構成する、水を媒体とする乳化重
合反応相に供給しつつ、乳化重合反応を行う。
有するテトラフルオロエチレンと含フッ素ビニルエーテ
ルの共重合体を得る。 【解決手段】テトラフルオロエチレンおよび下記一般式 RfCH2OCF=CF2 (但し、Rfはハロゲン化炭化水素である。)で示され
る含フッ素ビニルエーテルを、重合反応器中の含フッ素
ビニルエ−テルの濃度が、テトラフルオロエチレンに対
して、0.5〜30モル%の範囲内で、ほぼ一定となる
ように、ガス状で混合して重合反応器の気相部に導入す
るか、または液相部を構成する、水を媒体とする乳化重
合反応相に供給しつつ、乳化重合反応を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテトラフルオロエチ
レンと特定の含フッ素ビニルエーテルとの共重合体の新
規な製造方法に関する。詳しくは、共重合体中の共重合
成分の割合を高精度に調整可能であり、且つ生産性良く
製造することが可能な、含フッ素共重合体の製造方法で
ある。
レンと特定の含フッ素ビニルエーテルとの共重合体の新
規な製造方法に関する。詳しくは、共重合体中の共重合
成分の割合を高精度に調整可能であり、且つ生産性良く
製造することが可能な、含フッ素共重合体の製造方法で
ある。
【0002】
【従来の技術】テトラフルオロエチレンと含フッ素ビニ
ルエーテルの共重合体として、特公平7−2816号公
報には、耐薬品性、耐熱性、溶融成形性及び電気的特性
の優れた樹脂が提案されている。これらの共重合体の製
造に用いられる重合溶媒としては含フッ素系溶媒が用い
られている。例えば、上記公報によればトリクロロトリ
フルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタン等のフ
ッ化塩化炭化水素類、パーフルオロトリアルキルアミ
ン、パーフルオロエーテル、パーフルオロアルカン等の
パーフルオロ化合物が好適に用いられることが開示され
ている。
ルエーテルの共重合体として、特公平7−2816号公
報には、耐薬品性、耐熱性、溶融成形性及び電気的特性
の優れた樹脂が提案されている。これらの共重合体の製
造に用いられる重合溶媒としては含フッ素系溶媒が用い
られている。例えば、上記公報によればトリクロロトリ
フルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタン等のフ
ッ化塩化炭化水素類、パーフルオロトリアルキルアミ
ン、パーフルオロエーテル、パーフルオロアルカン等の
パーフルオロ化合物が好適に用いられることが開示され
ている。
【0003】しかしながら、これらの溶媒を用いた場
合、樹脂の濃度を上げるにつれ重合液粘度が上昇し、1
0重量%を超える頃には除熱が困難となり、それ故に反
応温度制御が不十分となり、時によって、得られる樹脂
物性が低下するという問題が生ずる。また、上記の溶媒
で好適に用いられてきたトリクロロトリフルオロエタン
は、オゾン破壊物質であり、1995年末に製造全廃さ
れている。
合、樹脂の濃度を上げるにつれ重合液粘度が上昇し、1
0重量%を超える頃には除熱が困難となり、それ故に反
応温度制御が不十分となり、時によって、得られる樹脂
物性が低下するという問題が生ずる。また、上記の溶媒
で好適に用いられてきたトリクロロトリフルオロエタン
は、オゾン破壊物質であり、1995年末に製造全廃さ
れている。
【0004】一方、テトラフルオロエチレンとパーフル
オロアルキルビニルエーテルの共重合において、溶媒
に、上記フッ化塩化炭化水素類やパーフルオロ化合物を
使用せず、水を媒体として使用し、これに水溶性重合開
始剤、乳化剤等を添加して調製された乳化重合反応相に
よる方法が知られている。即ち、上記乳化重合反応相に
液状のパーフルオロアルキルエーテルを予め乳化させ、
該乳化重合反応相にテトラフルオロエチレンをガス状で
供給して重合させる方法である。かかる乳化重合法で
は、水を媒体とした乳化重合反応相で重合が起こるた
め、共重合組成の制御にテトラフルオロエチレンの該相
への溶解性を利用しようとした場合、乳化重合反応相中
に存在させ得るテトラフルオロエチレンの量が極めて少
ないことから、得られる共重合体の共重合組成は、該乳
化重合反応相中に存在する液状のパーフルオロアルキル
ビニルエーテルへの溶解量によって決定される。
オロアルキルビニルエーテルの共重合において、溶媒
に、上記フッ化塩化炭化水素類やパーフルオロ化合物を
使用せず、水を媒体として使用し、これに水溶性重合開
始剤、乳化剤等を添加して調製された乳化重合反応相に
よる方法が知られている。即ち、上記乳化重合反応相に
液状のパーフルオロアルキルエーテルを予め乳化させ、
該乳化重合反応相にテトラフルオロエチレンをガス状で
供給して重合させる方法である。かかる乳化重合法で
は、水を媒体とした乳化重合反応相で重合が起こるた
め、共重合組成の制御にテトラフルオロエチレンの該相
への溶解性を利用しようとした場合、乳化重合反応相中
に存在させ得るテトラフルオロエチレンの量が極めて少
ないことから、得られる共重合体の共重合組成は、該乳
化重合反応相中に存在する液状のパーフルオロアルキル
ビニルエーテルへの溶解量によって決定される。
【0005】但し、パーフルオロアルキルビニルエーテ
ルはテトラフルオロエチレンとの共重合性が良くないた
め、共重合体中のパーフルオロアルキルビニルエーテル
の組成が数モル%程度の場合には、テトラフルオロエチ
レンを連続的に供給することにより、所期の組成に制御
することができた。
ルはテトラフルオロエチレンとの共重合性が良くないた
め、共重合体中のパーフルオロアルキルビニルエーテル
の組成が数モル%程度の場合には、テトラフルオロエチ
レンを連続的に供給することにより、所期の組成に制御
することができた。
【0006】ところが、本発明の対象とする上記の含フ
ッ素ビニルエーテルとテトラフルオロエチレンとの共重
合を上記方法に準じて乳化重合法で行う場合、共重合性
が極めて良好であり、乳化重合反応相中に存在する各モ
ノマーの組成とほぼ一致した共重合体ができるため、含
フッ素ビニルエーテルを予め仕込んだ、上記の乳化重合
反応相において、テトラフルオロエチレンを所定量含む
共重合体を得ようとした場合、重合反応器の空間容量を
大きくしたり、テトラフルオロエチレンの圧力を数十M
Paまで高くして供給してテトラフルオロエチレンの乳
化重合反応相への溶解量を増すか、もしくは含フッ素ビ
ニルエーテルの仕込量を極少ないテトラフルオロエチレ
ンの仕込量(溶解量)に合わせることが必要となり、生
産性が極めて悪くなる。
ッ素ビニルエーテルとテトラフルオロエチレンとの共重
合を上記方法に準じて乳化重合法で行う場合、共重合性
が極めて良好であり、乳化重合反応相中に存在する各モ
ノマーの組成とほぼ一致した共重合体ができるため、含
フッ素ビニルエーテルを予め仕込んだ、上記の乳化重合
反応相において、テトラフルオロエチレンを所定量含む
共重合体を得ようとした場合、重合反応器の空間容量を
大きくしたり、テトラフルオロエチレンの圧力を数十M
Paまで高くして供給してテトラフルオロエチレンの乳
化重合反応相への溶解量を増すか、もしくは含フッ素ビ
ニルエーテルの仕込量を極少ないテトラフルオロエチレ
ンの仕込量(溶解量)に合わせることが必要となり、生
産性が極めて悪くなる。
【0007】また、このような重合方法で得られる含フ
ッ素共重合体は、テトラフルオロエチレンと含フッ素ビ
ニルエーテルの組成比が重合の進行に伴い変化するた
め、得られる組成が不均一となり、成形性、熱安定性等
の低下といった問題が生じる。
ッ素共重合体は、テトラフルオロエチレンと含フッ素ビ
ニルエーテルの組成比が重合の進行に伴い変化するた
め、得られる組成が不均一となり、成形性、熱安定性等
の低下といった問題が生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、水を
溶媒とした乳化重合反応相でテトラフルオロエチレンと
特定の含フッ素ビニルエーテルの共重合を行った場合、
生産性が悪く、しかも、得られる共重合体の共重合組成
が制御困難であるという問題点があった。
溶媒とした乳化重合反応相でテトラフルオロエチレンと
特定の含フッ素ビニルエーテルの共重合を行った場合、
生産性が悪く、しかも、得られる共重合体の共重合組成
が制御困難であるという問題点があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等はこのような
点に鑑み、水を溶媒とした乳化重合反応相で、共重合組
成が十分に制御された均一な共重合体を生産性良く得る
方法について鋭意研究を重ねた。その結果、該乳化重合
反応相に、上記2つのモノマーをガス状で混合して供給
することにより、かかる目的が達成されることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
点に鑑み、水を溶媒とした乳化重合反応相で、共重合組
成が十分に制御された均一な共重合体を生産性良く得る
方法について鋭意研究を重ねた。その結果、該乳化重合
反応相に、上記2つのモノマーをガス状で混合して供給
することにより、かかる目的が達成されることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、水を媒体とする乳化重合
反応相に、テトラフルオロエチレンおよび下記一般式
(1) RfCH2OCF=CF2 (1) (但し、Rfはハロゲン化炭化水素である。)で示され
る含フッ素ビニルエーテルを、ガス状で混合して供給す
ることを特徴とする含フッ素共重合体の製造方法であ
る。
反応相に、テトラフルオロエチレンおよび下記一般式
(1) RfCH2OCF=CF2 (1) (但し、Rfはハロゲン化炭化水素である。)で示され
る含フッ素ビニルエーテルを、ガス状で混合して供給す
ることを特徴とする含フッ素共重合体の製造方法であ
る。
【0011】上記一般式(1)で示される含フッ素ビニ
ルエーテルにおいてRfで示されるハロゲン化炭化水素
基は炭化水素基の水素原子が完全にフッ素原子に置換さ
れたもの、またはフッ素原子の一部が水素原子、塩素原
子、臭素原子またはヨウ素原子で置換されたものであ
る。またハロゲン化炭化水素基を構成する炭素数は特に
制限はないが、含フッ素ビニルエ−テルの入手の容易さ
から1〜10が好ましい。
ルエーテルにおいてRfで示されるハロゲン化炭化水素
基は炭化水素基の水素原子が完全にフッ素原子に置換さ
れたもの、またはフッ素原子の一部が水素原子、塩素原
子、臭素原子またはヨウ素原子で置換されたものであ
る。またハロゲン化炭化水素基を構成する炭素数は特に
制限はないが、含フッ素ビニルエ−テルの入手の容易さ
から1〜10が好ましい。
【0012】本発明で用いられる一般式(1)で示され
る含フッ素ビニルエーテルの好ましい具体例を例示する
と次のようなものである。
る含フッ素ビニルエーテルの好ましい具体例を例示する
と次のようなものである。
【0013】CF2=CFOCH2CF3,CF2=CFO
CH2CF2CF3,CF2=CFOCH2(CF2)2C
F3,CF2=CFOCH2(CF2)3CF3,CF2=C
FOCH2(CF2)4CF3,CF2=CFOCH2(CF
2)5CF3,CF2=CFOCH2(CF2)6CF3,CF
2=CFOCH2(CF2)7CF3,CF2=CFOCH2
(CF2)8CF3,CF2=CFOCH2(CF2)9C
F3,CF2=CFOCH2CF2CF2Cl,CF2=CF
OCH2CF2CF2Br,CF2=CFOCH2CF2CF
2H 本発明において、テトラフルオロエチレンと一般式
(1)で示される含フッ素ビニルエーテルとの共重合に
よって得られる含フッ素共重合体における組成は特に制
限はないが、通常、得られた共重合体は成形材料とする
ときに機械的強度が求められるため、テトラフルオロエ
チレンが99.5〜70モル%、含フッ素ビニルエーテ
ルが0.5〜30モル%であるものが好ましく、中で
も、テトラフルオロエチレンが99.5〜80モル%、
含フッ素ビニルエーテルが0.5〜20モル%であるこ
とが特に好ましい。
CH2CF2CF3,CF2=CFOCH2(CF2)2C
F3,CF2=CFOCH2(CF2)3CF3,CF2=C
FOCH2(CF2)4CF3,CF2=CFOCH2(CF
2)5CF3,CF2=CFOCH2(CF2)6CF3,CF
2=CFOCH2(CF2)7CF3,CF2=CFOCH2
(CF2)8CF3,CF2=CFOCH2(CF2)9C
F3,CF2=CFOCH2CF2CF2Cl,CF2=CF
OCH2CF2CF2Br,CF2=CFOCH2CF2CF
2H 本発明において、テトラフルオロエチレンと一般式
(1)で示される含フッ素ビニルエーテルとの共重合に
よって得られる含フッ素共重合体における組成は特に制
限はないが、通常、得られた共重合体は成形材料とする
ときに機械的強度が求められるため、テトラフルオロエ
チレンが99.5〜70モル%、含フッ素ビニルエーテ
ルが0.5〜30モル%であるものが好ましく、中で
も、テトラフルオロエチレンが99.5〜80モル%、
含フッ素ビニルエーテルが0.5〜20モル%であるこ
とが特に好ましい。
【0014】本発明において、重合時に導入するテトラ
フルオロエチレンと一般式(1)で示される含フッ素ビ
ニルエーテルの混合組成は、一般に、目的とする含フッ
素共重合体の上記共重合組成となるように決定すればよ
い。
フルオロエチレンと一般式(1)で示される含フッ素ビ
ニルエーテルの混合組成は、一般に、目的とする含フッ
素共重合体の上記共重合組成となるように決定すればよ
い。
【0015】但し、一般式(1)で示される含フッ素ビ
ニルエ−テルの重合性は、一般式(1)中のRfの炭素
数によって若干異なるため、その種類に応じて混合組成
比を適宜補正すれば良い。
ニルエ−テルの重合性は、一般式(1)中のRfの炭素
数によって若干異なるため、その種類に応じて混合組成
比を適宜補正すれば良い。
【0016】モノマーの混合の方法としては、特に制限
はないが、あらかじめモノマーをガス状で混合して一定
の組成として重合反応器に導入し、該重合反応器の乳化
重合反応相に供給する方法、それぞれのモノマーを重合
反応器の気相部にガス状で導入し、該気相部において一
定組成に調製して乳化重合反応相に供給するようにする
方法が挙げられる。また、予め混合されたモノマーをガ
ス状で乳化重合反応相に供給する場合、重合反応器への
導入は、重合反応器の気相部に導入しても良いし、重合
反応器内の乳化重合反応相に直接供給しても良い。
はないが、あらかじめモノマーをガス状で混合して一定
の組成として重合反応器に導入し、該重合反応器の乳化
重合反応相に供給する方法、それぞれのモノマーを重合
反応器の気相部にガス状で導入し、該気相部において一
定組成に調製して乳化重合反応相に供給するようにする
方法が挙げられる。また、予め混合されたモノマーをガ
ス状で乳化重合反応相に供給する場合、重合反応器への
導入は、重合反応器の気相部に導入しても良いし、重合
反応器内の乳化重合反応相に直接供給しても良い。
【0017】本発明において、各モノマーのガス状化は
公知の方法が特に制限なく採用される。例えば、含フッ
素ビニルエーテルを気化器を通して気化させることによ
って行うことができる。また、予めガス状で混合する態
様においては、含フッ素ビニルエーテルの液中にテトラ
フルオロエチレンのガスを所定の量で吹き込むことによ
り、任意の組成の混合ガスを得ることが可能である。
公知の方法が特に制限なく採用される。例えば、含フッ
素ビニルエーテルを気化器を通して気化させることによ
って行うことができる。また、予めガス状で混合する態
様においては、含フッ素ビニルエーテルの液中にテトラ
フルオロエチレンのガスを所定の量で吹き込むことによ
り、任意の組成の混合ガスを得ることが可能である。
【0018】本発明において、重合反応器に導入され、
または重合反応器の気相部で混合して調製された混合ガ
スは、乳化重合反応相と接触し、該相内に溶解すること
により供給されて重合が起こる。
または重合反応器の気相部で混合して調製された混合ガ
スは、乳化重合反応相と接触し、該相内に溶解すること
により供給されて重合が起こる。
【0019】本発明の乳化重合反応相は、一般に、重合
開始剤を含有する。該重合開始剤は乳化重合に使用され
る公知の重合開始剤が特に制限なく使用できる。即ち、
過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の無機過酸化
物、サクシン酸過酸化物に代表される水溶性有機過酸化
物が好適に用いられる。
開始剤を含有する。該重合開始剤は乳化重合に使用され
る公知の重合開始剤が特に制限なく使用できる。即ち、
過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の無機過酸化
物、サクシン酸過酸化物に代表される水溶性有機過酸化
物が好適に用いられる。
【0020】上記重合開始剤の使用量は重合温度、連鎖
移動剤の濃度などにより最適量があるために一概に決定
できないが、通常、水100重量部に対して0.001
〜10重量部、好ましくは0.002〜0.2重量部で
あれば重合は十分進行する。
移動剤の濃度などにより最適量があるために一概に決定
できないが、通常、水100重量部に対して0.001
〜10重量部、好ましくは0.002〜0.2重量部で
あれば重合は十分進行する。
【0021】本発明において、重合温度は用いる重合開
始剤の分解速度を一つの目安として決められるが、無機
過酸化物を使用した場合、50〜100℃、好ましくは
65〜80℃である。
始剤の分解速度を一つの目安として決められるが、無機
過酸化物を使用した場合、50〜100℃、好ましくは
65〜80℃である。
【0022】本発明の乳化重合反応相においては、乳化
剤を使用することが好ましい。乳化剤としては公知のも
のが何等制限なく採用されるが、パーフルオロカルボン
酸アンモニウム、パーフルオロスルホン酸アンモニウ
ム、ポリビニルアルコール、ポリエーテル等が用いら
れ、特に分散安定性の効果と、得られた含フッ素共重合
体の熱安定性の点から炭素数5〜10の長鎖アルキル基
を有するパーフルオロカルボン酸アンモニウム、ポリビ
ニルアルコールが好適である。
剤を使用することが好ましい。乳化剤としては公知のも
のが何等制限なく採用されるが、パーフルオロカルボン
酸アンモニウム、パーフルオロスルホン酸アンモニウ
ム、ポリビニルアルコール、ポリエーテル等が用いら
れ、特に分散安定性の効果と、得られた含フッ素共重合
体の熱安定性の点から炭素数5〜10の長鎖アルキル基
を有するパーフルオロカルボン酸アンモニウム、ポリビ
ニルアルコールが好適である。
【0023】上記乳化剤の使用量については、乳化剤の
種類によって異なるが、パーフルオロオクタン酸アンモ
ニウムを使用した場合、水100重量部に対して0.0
2〜0.2重量部、ポリビニルアルコールの場合、水1
00重量部に対して0.01〜0.2重量部が好適であ
る。また、分散安定性の観点から上記乳化剤の他にパー
フルオロカーボン、パラフィン等の乳化安定剤を用いて
も良く、その量は水100重量部に対して0.1〜1重
量部が好適である。更に、必要によっては、炭酸アンモ
ニウム等のpH緩衝剤を用いても良い。
種類によって異なるが、パーフルオロオクタン酸アンモ
ニウムを使用した場合、水100重量部に対して0.0
2〜0.2重量部、ポリビニルアルコールの場合、水1
00重量部に対して0.01〜0.2重量部が好適であ
る。また、分散安定性の観点から上記乳化剤の他にパー
フルオロカーボン、パラフィン等の乳化安定剤を用いて
も良く、その量は水100重量部に対して0.1〜1重
量部が好適である。更に、必要によっては、炭酸アンモ
ニウム等のpH緩衝剤を用いても良い。
【0024】本発明の方法において得られる共重合体の
溶融粘度を制御する上で、連鎖移動剤を用いることは有
効である。連鎖移動剤としては通常メタン、エタン、プ
ロパン、ブタンなどの炭化水素系化合物、メタノール、
エタノール等のアルコール類、エチルエーテル等のエー
テル類、クロロホルム、四塩化炭素等の塩化炭化水素
類、トリフルオロメタン、ジフルオロメタン等のフッ化
炭化水素類等の有機化合物、また水素等の無機化合物が
使用される。本発明では特に得られる含フッ素共重合体
の溶融粘度を調節する上で、メタノールが好ましい。
溶融粘度を制御する上で、連鎖移動剤を用いることは有
効である。連鎖移動剤としては通常メタン、エタン、プ
ロパン、ブタンなどの炭化水素系化合物、メタノール、
エタノール等のアルコール類、エチルエーテル等のエー
テル類、クロロホルム、四塩化炭素等の塩化炭化水素
類、トリフルオロメタン、ジフルオロメタン等のフッ化
炭化水素類等の有機化合物、また水素等の無機化合物が
使用される。本発明では特に得られる含フッ素共重合体
の溶融粘度を調節する上で、メタノールが好ましい。
【0025】これらの連鎖移動剤の使用量は得られる共
重合体の溶融粘度の調節のためテトラフルオロエチレン
100モルに対して30モル以下でなければならない。
上記範囲より多い場合は、重合が十分な速さで進行しな
かったり、または重合が起こらない。連鎖移動剤の好ま
しい使用量は連鎖移動剤の種類によって異なるが、メタ
ノールを用いた場合、テトラフルオロエチレン100モ
ルに対して10モル以下が好ましい。
重合体の溶融粘度の調節のためテトラフルオロエチレン
100モルに対して30モル以下でなければならない。
上記範囲より多い場合は、重合が十分な速さで進行しな
かったり、または重合が起こらない。連鎖移動剤の好ま
しい使用量は連鎖移動剤の種類によって異なるが、メタ
ノールを用いた場合、テトラフルオロエチレン100モ
ルに対して10モル以下が好ましい。
【0026】本発明の方法に使用される重合装置は特に
限定されず、通常の溶液重合で用いる装置を使用するこ
とができる。
限定されず、通常の溶液重合で用いる装置を使用するこ
とができる。
【0027】また、テトラフルオロエチレンと含フッ素
ビニルエーテルとの重合は、重合反応器に水、重合開始
剤、乳化剤、特に必要な場合には、連鎖移動剤、乳化安
定剤、pH緩衝剤を加えて調製された乳化重合反応相に
それぞれをガス状で混合して供給しつつ、所定の重合温
度に重合反応器を昇温することで開始することができ
る。
ビニルエーテルとの重合は、重合反応器に水、重合開始
剤、乳化剤、特に必要な場合には、連鎖移動剤、乳化安
定剤、pH緩衝剤を加えて調製された乳化重合反応相に
それぞれをガス状で混合して供給しつつ、所定の重合温
度に重合反応器を昇温することで開始することができ
る。
【0028】昇温後の重合時間は条件にもよるが、通常
上記した温度範囲で数十分〜20時間程度で十分完了す
る。また、連続的に混合ガスを供給して重合を行う場合
は、水媒体中の共重合体の濃度が一定濃度となった時に
重合を終了すればよい。
上記した温度範囲で数十分〜20時間程度で十分完了す
る。また、連続的に混合ガスを供給して重合を行う場合
は、水媒体中の共重合体の濃度が一定濃度となった時に
重合を終了すればよい。
【0029】かかる水媒体中の共重合体の濃度は、除熱
の点から見ると装置の形状、大きさにもよるが、水に対
して50重量%は可能である。しかし、重合中の攪拌を
良好に行って均一な共重合体を得るためには、数重量%
〜30重量%が好ましい。
の点から見ると装置の形状、大きさにもよるが、水に対
して50重量%は可能である。しかし、重合中の攪拌を
良好に行って均一な共重合体を得るためには、数重量%
〜30重量%が好ましい。
【0030】このようにして得られた水と共重合体の混
合物は重合反応器で、または他の槽に取り出された後、
水及び必要により未重合のテトラフルオロエチレン及び
含フッ素ビニルエーテルと共重合体とに分離される。回
収されたそれぞれの成分は必要により精製した後、次の
重合に使用することができる。
合物は重合反応器で、または他の槽に取り出された後、
水及び必要により未重合のテトラフルオロエチレン及び
含フッ素ビニルエーテルと共重合体とに分離される。回
収されたそれぞれの成分は必要により精製した後、次の
重合に使用することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明は、テトラフルオロエチレンと含
フッ素ビニルエーテルとを水を媒体とした乳化重合反応
相での共重合を、得られる共重合体中の共重合成分の割
合を高精度に調整し、且つ生産性良く製造することが可
能な含フッ素共重合体の製造方法を提供するものであ
り、工業的に価値ある製造方法であるといえる。
フッ素ビニルエーテルとを水を媒体とした乳化重合反応
相での共重合を、得られる共重合体中の共重合成分の割
合を高精度に調整し、且つ生産性良く製造することが可
能な含フッ素共重合体の製造方法を提供するものであ
り、工業的に価値ある製造方法であるといえる。
【0032】また、再現性良く、均一な含フッ素共重合
体を得ることができ、良好な成形性を有する。
体を得ることができ、良好な成形性を有する。
【0033】
【実施例】本発明を更に詳細に説明するために以下の実
施例を示すが、本発明はこれら実施例によって何等制限
をうけるものではない。
施例を示すが、本発明はこれら実施例によって何等制限
をうけるものではない。
【0034】実施例1 攪拌器を有したガラス製の500ml重合反応器に水2
00g、あらかじめ熱水に溶解させた0.4wt%ポリ
ビニルアルコール水溶液10g、過硫酸アンモニウム
0.4g、0.1wt%メタノール水溶液0.6gを導
入し、乳化重合反応相を調製した。その後、内容物をド
ライアイス−メタノールで凝縮固化させ真空ポンプにて
脱気した。混合モノマーガスは、テトラフルオロエチレ
ンを18℃に温度制御された2,2,3,3,3−ペンタフルオ
ロプロピルトリフルオロビニルエーテル液中を通して、
2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルトリフルオロビニ
ルエーテルのテトラフルオロエチレン中の濃度が3モル
%になるように調製した。該混合ガスを重合反応器内圧
力が0.6MPaになるように重合反応器気相部に導入
した。その後、重合反応器内温度を65℃に昇温して重
合を開始した。重合反応中は重合反応器内圧力が0.6
MPaで一定になるように混合ガスモノマーを気相部に
導入し続けた。反応開始250分後、重合反応器内の圧
力を放出した後、重合反応器を解体し、エマルジョンを
取り出した。塩析後、ろ過して共重合体を取り出した。
その後、水洗を4〜5回繰り返し150℃で12時間乾
燥したところ40gの共重合体が得られた。
00g、あらかじめ熱水に溶解させた0.4wt%ポリ
ビニルアルコール水溶液10g、過硫酸アンモニウム
0.4g、0.1wt%メタノール水溶液0.6gを導
入し、乳化重合反応相を調製した。その後、内容物をド
ライアイス−メタノールで凝縮固化させ真空ポンプにて
脱気した。混合モノマーガスは、テトラフルオロエチレ
ンを18℃に温度制御された2,2,3,3,3−ペンタフルオ
ロプロピルトリフルオロビニルエーテル液中を通して、
2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルトリフルオロビニ
ルエーテルのテトラフルオロエチレン中の濃度が3モル
%になるように調製した。該混合ガスを重合反応器内圧
力が0.6MPaになるように重合反応器気相部に導入
した。その後、重合反応器内温度を65℃に昇温して重
合を開始した。重合反応中は重合反応器内圧力が0.6
MPaで一定になるように混合ガスモノマーを気相部に
導入し続けた。反応開始250分後、重合反応器内の圧
力を放出した後、重合反応器を解体し、エマルジョンを
取り出した。塩析後、ろ過して共重合体を取り出した。
その後、水洗を4〜5回繰り返し150℃で12時間乾
燥したところ40gの共重合体が得られた。
【0035】この共重合体を330℃でフィルム化して
IRを測定したところ2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピ
ルトリフルオロビニルエーテルに由来する単量体単位は
2.49モル%含まれていることがわかった。372℃
で測定した比溶融粘度は9.7×105ポイズであっ
た。
IRを測定したところ2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピ
ルトリフルオロビニルエーテルに由来する単量体単位は
2.49モル%含まれていることがわかった。372℃
で測定した比溶融粘度は9.7×105ポイズであっ
た。
【0036】実施例2 攪拌器を有したガラス製の500ml重合反応器に水2
00g、あらかじめ熱水に溶解させた0.4wt%ポリ
ビニルアルコール水溶液10g、過硫酸アンモニウム
0.4g、0.1wt%メタノール水溶液1.5gを導
入し、乳化重合反応相を調製した。その後、内容物をド
ライアイス−メタノールで凝縮固化させ真空ポンプにて
脱気した。混合ガスは、テトラフルオロエチレンを18
℃に温度制御された2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピ
ルトリフルオロビニルエーテル液中を通して、2,2,3,3,
3−ペンタフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテ
ルのテトラフルオロエチレン中の濃度が6モル%になる
ように調製した。該混合ガスを重合反応器内圧力が0.
6MPaになるように重合反応器液相部に導入した。そ
の後、重合反応器内温度を65℃に昇温して重合を開始
した。重合反応中は重合反応器内圧力が0.6MPaで
一定になるように混合ガスを気相部に導入し続けた。反
応開始340分後、重合反応器内の圧力を放出した後、
重合反応器を解体し、エマルジョンを取り出した。塩析
後、ろ過して共重合体を取り出した。その後、水洗を4
〜5回繰り返し150℃で12時間乾燥したところ34
gの共重合体が得られた。
00g、あらかじめ熱水に溶解させた0.4wt%ポリ
ビニルアルコール水溶液10g、過硫酸アンモニウム
0.4g、0.1wt%メタノール水溶液1.5gを導
入し、乳化重合反応相を調製した。その後、内容物をド
ライアイス−メタノールで凝縮固化させ真空ポンプにて
脱気した。混合ガスは、テトラフルオロエチレンを18
℃に温度制御された2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピ
ルトリフルオロビニルエーテル液中を通して、2,2,3,3,
3−ペンタフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテ
ルのテトラフルオロエチレン中の濃度が6モル%になる
ように調製した。該混合ガスを重合反応器内圧力が0.
6MPaになるように重合反応器液相部に導入した。そ
の後、重合反応器内温度を65℃に昇温して重合を開始
した。重合反応中は重合反応器内圧力が0.6MPaで
一定になるように混合ガスを気相部に導入し続けた。反
応開始340分後、重合反応器内の圧力を放出した後、
重合反応器を解体し、エマルジョンを取り出した。塩析
後、ろ過して共重合体を取り出した。その後、水洗を4
〜5回繰り返し150℃で12時間乾燥したところ34
gの共重合体が得られた。
【0037】この共重合体を330℃でフィルム化して
IRを測定したところ2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピ
ルトリフルオロビニルエーテルに由来する単量体単位は
5.57モル%含まれていることがわかった。372℃
で測定した比溶融粘度は1.9×105ポイズであっ
た。
IRを測定したところ2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピ
ルトリフルオロビニルエーテルに由来する単量体単位は
5.57モル%含まれていることがわかった。372℃
で測定した比溶融粘度は1.9×105ポイズであっ
た。
【0038】実施例3 攪拌器を有したガラス製の500ml重合反応器に水2
00g、あらかじめ熱水に溶解させた0.4wt%ポリ
ビニルアルコール水溶液10g、過硫酸アンモニウム
0.4g、0.1wt%メタノール水溶液3gを導入
し、乳化重合反応相を調製した。その後、内容物をドラ
イアイス−メタノールで凝縮固化させ真空ポンプにて脱
気し、重合反応器内部温度を65℃にした後、あらかじ
め気化させた2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルトリ
フルオロビニルエーテル3.5gを重合反応器の気相部
に導入し、その後テトラフルオロエチレンを重合反応器
内圧力が0.6MPaになるように導入し、該気相部で
混合ガスを調製して重合を開始した。その後、重合反応
器の気相部に導入するガスは、テトラフルオロエチレン
を0.6MPaに保つように重合反応器気相部に導入
し、その導入量からテトラフルオロエチレンとの濃度比
が常に6モル%になるように、0.8MPaまで昇圧さ
れた2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルトリフルオロ
ビニルエーテルガスを流量制御器を用いて重合反応器気
相部に導入した。反応開始280分後、重合反応器内の
圧力を放出した後、重合反応器を解体し、エマルジョン
を取り出し、塩析後、ろ過して共重合体を取り出した。
その後、水洗を4〜5回繰り返し150℃で12時間乾
燥したところ40gの共重合体が得られた。
00g、あらかじめ熱水に溶解させた0.4wt%ポリ
ビニルアルコール水溶液10g、過硫酸アンモニウム
0.4g、0.1wt%メタノール水溶液3gを導入
し、乳化重合反応相を調製した。その後、内容物をドラ
イアイス−メタノールで凝縮固化させ真空ポンプにて脱
気し、重合反応器内部温度を65℃にした後、あらかじ
め気化させた2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルトリ
フルオロビニルエーテル3.5gを重合反応器の気相部
に導入し、その後テトラフルオロエチレンを重合反応器
内圧力が0.6MPaになるように導入し、該気相部で
混合ガスを調製して重合を開始した。その後、重合反応
器の気相部に導入するガスは、テトラフルオロエチレン
を0.6MPaに保つように重合反応器気相部に導入
し、その導入量からテトラフルオロエチレンとの濃度比
が常に6モル%になるように、0.8MPaまで昇圧さ
れた2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルトリフルオロ
ビニルエーテルガスを流量制御器を用いて重合反応器気
相部に導入した。反応開始280分後、重合反応器内の
圧力を放出した後、重合反応器を解体し、エマルジョン
を取り出し、塩析後、ろ過して共重合体を取り出した。
その後、水洗を4〜5回繰り返し150℃で12時間乾
燥したところ40gの共重合体が得られた。
【0039】この共重合体を330℃でフィルム化して
IRを測定したところ2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピ
ルトリフルオロビニルエーテルに由来する単量体単位は
5.49モル%含まれていることがわかった。372℃
で測定した比溶融粘度は1.3×104ポイズであっ
た。
IRを測定したところ2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピ
ルトリフルオロビニルエーテルに由来する単量体単位は
5.49モル%含まれていることがわかった。372℃
で測定した比溶融粘度は1.3×104ポイズであっ
た。
【0040】比較例1 攪拌器を有したガラス製の500ml重合反応器に水2
00g、あらかじめ熱水に溶解させた0.4wt%ポリ
ビニルアルコール水溶液10g、過硫酸アンモニウム
0.4g、0.1wt%メタノール水溶液0.06gを
導入し、乳化重合反応相を調製した。その乳化重合反応
相に2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルトリフルオロ
ビニルエーテル6.5gを液体のまま供給した。その
後、内容物をドライアイス−メタノールで凝縮固化させ
真空ポンプにて脱気し、テトラフルオロエチレンを重合
反応器内圧力が0.6MPaになるように重合反応器の
気相部に導入した。所定圧に達したところで、テトラフ
ルオロエチレンの導入を続けながら、重合反応器内温度
を65℃に昇温して重合を開始した。反応開始480分
後、重合反応器内の圧力を放出した後、重合反応器を解
体し、エマルジョンを取り出した。塩析後、ろ過して共
重合体を取り出した。その後、水洗を4〜5回繰り返し
150℃で12時間乾燥したところ29gの共重合体が
得られた。
00g、あらかじめ熱水に溶解させた0.4wt%ポリ
ビニルアルコール水溶液10g、過硫酸アンモニウム
0.4g、0.1wt%メタノール水溶液0.06gを
導入し、乳化重合反応相を調製した。その乳化重合反応
相に2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルトリフルオロ
ビニルエーテル6.5gを液体のまま供給した。その
後、内容物をドライアイス−メタノールで凝縮固化させ
真空ポンプにて脱気し、テトラフルオロエチレンを重合
反応器内圧力が0.6MPaになるように重合反応器の
気相部に導入した。所定圧に達したところで、テトラフ
ルオロエチレンの導入を続けながら、重合反応器内温度
を65℃に昇温して重合を開始した。反応開始480分
後、重合反応器内の圧力を放出した後、重合反応器を解
体し、エマルジョンを取り出した。塩析後、ろ過して共
重合体を取り出した。その後、水洗を4〜5回繰り返し
150℃で12時間乾燥したところ29gの共重合体が
得られた。
【0041】この共重合体を330℃でフィルムにしよ
うと試みたがフィルムはできなかった。さらに温度32
0℃まで下げフィルム化を試みたができなかった。IR
を測定した結果、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルト
リフルオロビニルエーテルに由来する単量体単位は0.
03モル%であることがわかった。
うと試みたがフィルムはできなかった。さらに温度32
0℃まで下げフィルム化を試みたができなかった。IR
を測定した結果、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルト
リフルオロビニルエーテルに由来する単量体単位は0.
03モル%であることがわかった。
【0042】比較例2 攪拌器を有したガラス製の500ml重合反応器に水2
00g、あらかじめ熱水に溶解させた0.4wt%ポリ
ビニルアルコール水溶液10g、過硫酸アンモニウム
0.4g、0.1wt%メタノール水溶液0.06gを
導入し、乳化重合反応相を調製した。その後、内容物を
ドライアイス−メタノールで凝縮固化させ真空ポンプに
て脱気し、重合反応器内部温度を65℃にした後、あら
かじめ気化させた2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル
トリフルオロビニルエーテル3.2gを重合反応器の乳
化重合反応相に導入し、その後テトラフルオロエチレン
を重合反応器内圧力が0.6MPaになるように重合反
応器の気相部に導入し、重合を開始した。重合反応中
は、テトラフルオロエチレンを0.6MPaに保つよう
に重合反応器気相部に、連続的に導入し、その導入量か
らテトラフルオロエチレンとの濃度比が常に6モル%に
なるように、0.8MPaまで昇圧された2,2,3,3,3−
ペンタフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルガ
スを流量制御器を用いて液相部に連続的に供給した。反
応開始300分後、重合反応器内の圧力を放出した後、
重合反応器を解体し、エマルジョンを取り出し、塩析
後、ろ過して共重合体を取り出した。その後、水洗を4
〜5回繰り返し150℃で12時間乾燥したところ33
gの共重合体が得られた。
00g、あらかじめ熱水に溶解させた0.4wt%ポリ
ビニルアルコール水溶液10g、過硫酸アンモニウム
0.4g、0.1wt%メタノール水溶液0.06gを
導入し、乳化重合反応相を調製した。その後、内容物を
ドライアイス−メタノールで凝縮固化させ真空ポンプに
て脱気し、重合反応器内部温度を65℃にした後、あら
かじめ気化させた2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル
トリフルオロビニルエーテル3.2gを重合反応器の乳
化重合反応相に導入し、その後テトラフルオロエチレン
を重合反応器内圧力が0.6MPaになるように重合反
応器の気相部に導入し、重合を開始した。重合反応中
は、テトラフルオロエチレンを0.6MPaに保つよう
に重合反応器気相部に、連続的に導入し、その導入量か
らテトラフルオロエチレンとの濃度比が常に6モル%に
なるように、0.8MPaまで昇圧された2,2,3,3,3−
ペンタフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルガ
スを流量制御器を用いて液相部に連続的に供給した。反
応開始300分後、重合反応器内の圧力を放出した後、
重合反応器を解体し、エマルジョンを取り出し、塩析
後、ろ過して共重合体を取り出した。その後、水洗を4
〜5回繰り返し150℃で12時間乾燥したところ33
gの共重合体が得られた。
【0043】この共重合体を330℃でフィルム化しよ
うとしたがフィルムはできなかった。さらに温度320
℃まで下げフィルム化を試みたができなかった。IRで
調べてみるとこの重合体は、テトラフルオロエチレンの
単独重合体であった。
うとしたがフィルムはできなかった。さらに温度320
℃まで下げフィルム化を試みたができなかった。IRで
調べてみるとこの重合体は、テトラフルオロエチレンの
単独重合体であった。
Claims (1)
- 【請求項1】 水を媒体とする乳化重合反応相に、テト
ラフルオロエチレンおよび下記一般式 RfCH2OCF=CF2 (但し、Rfはハロゲン化炭化水素である。)で示され
る含フッ素ビニルエーテルを、ガス状で混合して供給す
ることを特徴とする含フッ素共重合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12319496A JPH09302188A (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | 含フッ素共重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12319496A JPH09302188A (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | 含フッ素共重合体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09302188A true JPH09302188A (ja) | 1997-11-25 |
Family
ID=14854528
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12319496A Withdrawn JPH09302188A (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | 含フッ素共重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09302188A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009512759A (ja) * | 2005-10-19 | 2009-03-26 | デュポン パフォーマンス エラストマーズ エルエルシー | α,α−ジヒドロフルオロビニルエーテル、そのホモポリマーおよびコポリマー |
-
1996
- 1996-05-17 JP JP12319496A patent/JPH09302188A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009512759A (ja) * | 2005-10-19 | 2009-03-26 | デュポン パフォーマンス エラストマーズ エルエルシー | α,α−ジヒドロフルオロビニルエーテル、そのホモポリマーおよびコポリマー |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040223 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20040303 |