JPH11189623A - 含フッ素共重合体の製造方法 - Google Patents

含フッ素共重合体の製造方法

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JPH11189623A
JPH11189623A JP35956297A JP35956297A JPH11189623A JP H11189623 A JPH11189623 A JP H11189623A JP 35956297 A JP35956297 A JP 35956297A JP 35956297 A JP35956297 A JP 35956297A JP H11189623 A JPH11189623 A JP H11189623A
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JP
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temperature
copolymer
organic peroxide
polymerization
mol
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Application number
JP35956297A
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English (en)
Inventor
Tatsuo Ezaki
龍夫 江崎
Yuji Izeki
祐二 井関
Akihiko Nakahara
昭彦 中原
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】分子量が大きく耐熱性の良好な前記テトラフル
オロエチレンと含フッ素ビニルエーテルテトラフルオロ
エチレンとの共重合体の安価な製造方法を開発するこ
と。 【解決手段】テトラフルオロエチレンと下記一般式
(I) RfCH2OCF=CF2 (I) (但し、Rfはハロゲン化炭化水素である)で示される
含フッ素ビニルエーテルとを、10時間半減期温度が6
0℃以下であるハロゲンを有さない有機過酸化物の存在
下で、該有機過酸化物の10時間半減期温度に対して2
0℃低い温度以上乃至10℃高い温度以下の温度で共重
合させることを特徴とする含フッ素共重合体の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含フッ素共重合体
の製造方法、詳しくは、テトラフルオロエチレンと特定
の含フッ素ビニルエーテルとの共重合体の新規な製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】テトラフルオロエチレンと下記一般式
(I) RfCH2OCF=CF2 (I) (但し、Rfはハロゲン化炭化水素である)で示される
含フッ素ビニルエーテルとの共重合体は、耐薬品性、耐
熱性、溶融成形性及び電気的特性の優れた樹脂として、
特公平7−2816号公報等により公知である。これら
の含フッ素共重合体は、上記含フッ素単量体を、ラジカ
ルを発生する有機過酸化物の存在下で共重合させて製造
されている。その際、この有機過酸化物としては、パー
フルオロジアシルパーオキシド等のパーフルオロ系有機
過酸化物が用いられている。
【0003】即ち、汎用的に使用されているジアルキル
パーオキシドやジアシルパーオキシド等のハロゲン非置
換のアルキル基やアシル基を有する有機過酸化物のう
ち、10時間半減期温度が60℃を越えるようなもの
は、多量の水素を含み、且つ反応温度も高く設定しなく
てはならないため、反応物や分解物が重合反応時に連鎖
移動剤としても強く働き、反応は、共重合体の分子量が
小さい段階で停止してしまい易いものであった。従っ
て、これらの有機過酸化物を用いて製造した含フッ素共
重合体は、分子量を十分大きくすることが難しく比溶融
粘度で1×103ポイズ以上のものを製造することは困
難であった。従って、耐熱性や成形性等において今一歩
十分なものを得ることができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのため、かかる有機
過酸化物としては、上記の如くパーフルオロ系有機過酸
化物が用いられているが、該有機過酸化物は、高価であ
り、さらに、水により容易に分解されるため、水性溶媒
で行う懸濁重合や乳化重合では多量の添加が必要になる
ものであった。さらに、この有機過酸化物は、汎用的な
連鎖移動剤であるメタノール等のアルコールにも分解し
易く、そのため該アルコールを連鎖移動剤として用いた
分子量のコントロールでも、多量の間歇的な添加が必要
であった。
【0005】こうした背景にあって本発明は、上記テト
ラフルオロエチレンと含フッ素ビニルエーテルとの共重
合体について、分子量が大きく耐熱性の良好なものを安
価に製造する方法を開発することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等はこのような
点に鑑み、鋭意研究を続けてきた。その結果、有機過酸
化物として特定の有機過酸化物を使用することにより、
上記の課題が解決できることを見出し本発明を完成する
に至った。
【0007】即ち、本発明は、テトラフルオロエチレン
と下記一般式(I) RfCH2OCF=CF2 (I) (但し、Rfはハロゲン化炭化水素である)で示される
含フッ素ビニルエーテルとを、10時間半減期温度が6
0℃以下であり、且つハロゲンを含まない有機過酸化物
の存在下で、該有機過酸化物の10時間半減期温度に対
して20℃低い温度以上乃至10℃高い温度以下の温度
で共重合させることを特徴とする含フッ素共重合体の製
造方法である。
【0008】上記一般式(I)で示される含フッ素ビニ
ルエーテル中、Rfで示される基はハロゲン化炭化水素
基である。ハロゲン化炭化水素基としては、アルキル基
等の炭化水素基の水素原子の一部または全部がフッ素、
塩素、臭素等のハロゲン原子で置換された基を挙げるこ
とができる。上記一般式(I)中において、特に本発明
において好適なRf基は、下記一般式 −Cabc(2a+1-b-c) (II) (但し、Xは塩素原子または臭素原子であり、aは1以
上の整数であり、bは0〜2a+1の整数であり、cは
0又は1であり、且つ1≦b+c≦2a+1の関係を有
する。)で示される基である。前記一般式(II)におい
て、炭素数は特に制限はないが、原料の入手の容易さか
らaは1〜8が好ましい。
【0009】本発明で用いられる一般式(I)で示され
る含フッ素ビニルエーテルを具体的に例示すると、CF
2=CFOCH2CH2CH2F,CF2=CFOCH2CH
2CH2Br,CF2=CFOCH2CH2CH2Cl,CF
2=CFOCH2CF3,CF2=CFOCH2CF2H,C
2=CFOCH2CF2Cl,CF2=CFOCH2CF2
Br,CF2=CFOCH2CF2CF3,CF2=CFO
CH2CF2CF2H,CF2=CFOCH2CF2CF2
l,CF2=CFOCH2CF2CF2Br,CF2=CF
OCH2CH2CF3,CF2=CFOCH2CH2CF
2H,CF2=CFOCH2CH2CF2Cl,CF2=CF
OCH2CH2CF2Br,CF2=CFOCH2(CF2
2CF3,CF2=CFOCH2CH2(CF22CF3,C
2=CFOCH2(CF23CF3,CF2=CFOCH
2(CF24CF3,CF2=CFOCH2(CF25CF
3,CF2=CFOCH2(CF26CF3,CF2=CF
OCH2(CF27CF3,CF2=CFOCH2(C
22CF2H,CF2=CFOCH2(CF23CF
2H,CF2=CFOCH2(CF23CF2Br,CF2
=CFOCH2(CF22CF2Cl,CF2=CFOC
2(CF22CF2Br,CF2=CFOCH2(C
23CF2Cl,CF2=CFOCH2(CF23CF2
Br等をあげることができる。
【0010】本発明においてテトラフルオロエチレンと
前記一般式(I)で示される含フッ素ビニルエーテルの
仕込み組成は特に制限はないが、得られる含フッ素共重
合体の軟化温度を適当な値に維持して成形加工を容易に
するためには、前記一般式(I)で示される含フッ素ビ
ニルエーテルが0.3〜40モル%、好ましくは0.5
〜20モル%、テトラフルオロエチレンが99.7〜6
0モル%、好ましくは99.5〜80モル%であること
が好適である。
【0011】更にまた、得られる共重合体の改質のため
にテトラフルオロエチレンにヘキサフルオロプロピレ
ン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン等
のフルオロオレフィンを加えても良い。これらは一般に
テトラフルオロエチレンに対し5モル%以下用いるのが
好ましい。
【0012】本発明において重合方法は、特に制限され
るものではなく、有機溶媒中で行う溶液重合法、有機溶
媒と水の混合溶媒中で行う懸濁重合法、乳化剤の存在
下、水中で行う乳化重合法等の方法が採用される。溶液
重合法について説明すると、使用される重合溶媒は特に
限定はされないが、一般にはクロロフルオロハイドロカ
ーボン、フルオロハイドロカーボン、パーフルオロカー
ボン等が好適に用いられる。また、溶液重合の場合、重
合熱の除去のために重合溶媒の0.3〜10倍重量、好
ましくは1〜5倍重量の水を重合系に共存させて反応を
行うことも可能である。このように水を重合系に存在さ
せた場合、本発明では、使用する有機過酸化物がパーフ
ルオロ系のような含ハロゲン系のものではないため、水
により分解し損失することがなく、使用量を大きく低減
できる。重合系に水を共存させた場合、分散安定剤を使
用することが好ましい。分散安定剤としては公知のもの
が何等制限なく採用されるが、パーフルオロカルボン酸
アンモニウム、パーフルオロスルホン酸アンモニウム、
ポリビニルアルコール等が用いられ、特に分散安定性の
効果と得られた含フッ素共重合体の熱安定性から、炭素
数が5〜10の長鎖アルキル基を有するパーフルオロカ
ルボン酸アンモニウムが好適である。
【0013】本発明における最大の特徴は、10時間半
減期温度が60℃以下であり、且つハロゲンを含まない
有機過酸化物を重合開始剤として用いることにある。か
かる有機過酸化物は、10時間半減期温度が低いため反
応温度を高温にしなくても良好にラジカルを発生させる
ことができる。そうして、このような温和な反応条件で
は、該有機過酸化物の連鎖移動剤的な作用は、大きく抑
えられるため、本発明では、分子量が大きく耐熱性の良
好な前記含フッ素共重合体を、良好に製造することが可
能になる。
【0014】なお、有機過酸化物の10時間半減温度と
は、有機過酸化物が分解して10時間後にその活性酸素
量が1/2になる温度のことをいう。ここで、活性酸素
量は、その有機過酸化物から生成する遊離ラジカルの数
量を示し、活性酸素(−O−)の原子量をその有機過酸
化物の分子量で除した百分率で表される。この有機過酸
化物の10時間半減温度は、ベンゼンを溶媒として用
い、0.1モ/リットルの濃度の有機過酸化物溶液を調
整し、窒素雰囲気下で密封されたガラス管中で種々の温
度で熱分解させることにより測定される。
【0015】ここで、有機過酸化物の10時間半減期温
度が60℃より大きい場合、反応温度を高く設定しなけ
れば反応中にラジカルが十分発生しなくなり、その場
合、該有機過酸化物による連鎖移動剤的な作用が強くな
り、分子量の大きな共重合体を製造しづらくなる。本発
明において、有機過酸化物は、10時間半減期温度が1
0〜50℃であるのが特に好ましい。
【0016】本発明において、好適に使用される有機過
酸化物としては、ジアシルパーオキシド、パーオキシジ
カーボネート、パーオキシエステル系のものである。こ
れらの有機過酸化物の内、置換基としてハロゲンを有さ
ず、且つ10時間半減期温度が前記温度にある公知のも
のを適宜採択して使用すれば良い。具体的には、ジアシ
ルパーオキシドとしては、
【0017】
【化1】
【0018】などが挙げられ、パーオキシジカーボネー
トとしては、
【0019】
【化2】
【0020】などが挙げられ、パーオキシエステルとし
ては、
【0021】
【化3】
【0022】などが挙げられる。
【0023】これらの有機過酸化物のうち、本発明で
は、発生する遊離ラジカルの炭素数が3〜10、より好
適には3〜6のものを用いるのが、耐熱性が特に優れた
共重合体を製造する上から好ましい。即ち、上記アルキ
ル基やアシル基等を有する有機過酸化物を用いて前記単
量体の共重合を行った場合、得られる含フッ素共重合体
中に若干量のこれらの基が取り込まれてしまうが、該基
の炭素数が少なければ、耐熱性の低下を最小限に抑える
ことができる。
【0024】本発明に用いられる有機過酸化物の使用量
は、重合条件、特に重合温度によって一概には決定でき
ないが、通常、良好な重合速度で安定的に重合を遂行さ
せるためには、仕込む単量体の全量に対して0.005
〜2モル%,好ましくは0.01〜1モル%に相当する
量であるのが好ましい。この量を重合開始時に添加、更
に必要によっては重合中に間歇的に添加すればよい。
【0025】本発明において、上記有機過酸化物を用い
ての反応は、温度が、10時間半減期温度に対して20
℃低い温度以上乃至10℃高い温度以下、好適には10
℃低い温度以上乃至5℃高い温度以下であることが必要
である。この温度範囲において、有機過酸化物の連鎖移
動剤的な作用を極力抑えつつ、共重合を良好な重合速度
で実施することが可能になる。即ち、反応温度が、10
時間半減期温度より10℃を越えて高い場合、有機過酸
化物の連鎖移動剤的な作用が強くなり高分子量の含フッ
素共重合体を得ることが困難になる。また、遊離ラジカ
ルが多く発生し過ぎ、重合速度が速くなり、反応が暴走
してしまうこともある。一方、反応温度が、10時間半
減期温度より20℃を越えて低い場合、ラジカルの発生
が十分でなくなり、重合速度が過度に遅くなる。
【0026】本発明の製造方法では、高分子量の含フッ
素共重合体を製造することが可能になるが、ある程度分
子量の低いものをコントロールして製造することが所望
される場合は、さらに連鎖移動剤を反応系に加えて反応
を実施しても良い。連鎖移動剤としては、クロロホルム
等の塩素化炭化水素類;ヘキサン、ペンタン、ブタン、
プロパン、エタン、メタン等のアルカン類;ジエチルエ
ーテル、ジメチルエーテル等のエーテル類;メタノー
ル、エタノール等のアルコール類;トリフルオロメタ
ン、ジフルオロメタン等のフッ化炭化水素類等の有機化
合物、及び水素を用いることができるが、これらのうち
生成した含フッ素共重合体の安定性等の理由からアルコ
ール類が好適に用いられる。本発明では、このようにア
ルコールを反応系中に存在させても、有機過酸化物はパ
ーフルオロ系のような含ハロゲン系のものではないため
ほとんど分解しない。連鎖移動剤の使用量は、得られる
含フッ素共重合体の用途によって任意に変えることがで
きるが、好適には、重合槽中の全モノマー量に対して
0.05〜4モル%が用いられる。
【0027】
【発明の効果】本発明の方法において、使用する有機過
酸化物は、炭化水素がハロゲンで置換されていないた
め、反応系中に水やアルコールが存在していてもこれら
により分解され難く、しかも、パーフルオロ系有機過酸
化物等と比較すれば安価である。そうして、本発明で
は、該有機過酸化物のうち、10時間半減期温度が60
℃以下のものを用いることにより、テトラフルオロエチ
レンと前記含フッ素ビニルエーテルとの共重合体におい
て、分子量が大きく熱分解温度が高いものを製造するこ
とが可能になる。比溶融粘度で示せば、1×103ポイ
ズ以上の共重合体、より好適には1×104ポイズ以上
の共重合体を製造することが可能である。従って、本発
明によれば、耐熱性、機械的強度、成形性等の良い該含
フッ素共重合体を安価に製造することができる。
【0028】
【実施例】本発明を更に詳細に説明するために以下の実
施例を示すが、本発明はこれら実施例によって何等制限
をうけるものではない。なお、以下の実施例における物
性の測定は下記によった。
【0029】1.引張破断強度の測定 JIS K−7113に準拠して測定した。
【0030】テストサンプルの作成 含フッ素共重合体を溶融し、120kg/cm2の加圧下
で水で急冷することによって1mm厚のシートを作成
し、上記試験法に必要な試験片を作成した。
【0031】2.比溶融粘度の測定 高化式フローテスターを用いた。
【0032】直径1mm、長さ10mmのダイスを用
い、温度260℃または372℃で13.14kgの荷
重で測定した。
【0033】実施例1 撹拌機を有した500mlステンレス製反応器にジクロ
ロペンタフルオロプロパン350gを入れた後、内部を
脱気した。その後、反応器にテトラフルオロエチレンを
導入し大気圧とした後、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロ
ピルトリフルオロビニルエーテル28.2gをシリンジ
を用い、反応器に導入した。その後、テトラフルオロエ
チレンを2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルトリフルオ
ロビニルエーテルとのモル比が85:15となるように
反応器に導入した。ここで反応器内部温度を27℃に保
ちつつ、下記式(1)に示したイソブチリルパーオキシ
【0034】
【化4】
【0035】のジクロロペンタフルオロプロパン溶液
(2.8wt%)(10時間半減期温度32.7℃)
0.9gを導入(有機過酸化物の単量体の全量に対する
使用量;0.02モル%)して重合を開始した。
【0036】重合開始320分後、テトラフルオロエチ
レンのポリマーへの転化率が36%になったところで、
反応器内圧力を放出した後、反応器を冷却トラップを介
し真空ポンプに接続し、撹拌しつつ減圧にし、溶媒、未
反応モノマー等の低沸点成分をトラップ内に回収した。
留出後、反応器を解体し、共重合体を取り出し、80℃
で12時間真空乾燥したところ34gの共重合体が得ら
れた。
【0037】この共重合体を270℃でフィルム化して
赤外吸収スペクトル(以下IRと略称する)を測定した
ところ、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルトリフルオ
ロビニルエーテルに由来する単量体単位は14.7モル
%含まれていることがわかった。260℃で測定した比
溶融粘度は1.2×104ポイズであった。また、引張
破断強度は42MPaであった。更に、熱重量測定を行
ったところ、熱分解温度は345℃であった。
【0038】実施例2 有機過酸化物として下記式(2)に示したt-ブチルパ
ーオキシネオデカノエート
【0039】
【化5】
【0040】のイソパラフィン溶液(10wt%)(1
0時間半減期温度46.4℃)0.4gを用い(有機過
酸化物の単量体の全量に対する使用量;0.02モル
%)、重合温度を40℃とした以外は、実施例1と同じ
モノマー濃度、同じモノマー組成で反応を行った。反応
終了後、33gの共重合体が得られた。
【0041】つぎに、実施例1と同様に得られた共重合
体の物性を測定したところ、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ
プロピルトリフルオロビニルエーテルに由来する単量体
単位は14.5モル%含まれていた。比溶融粘度は8.
0×103ポイズ、引張破断強度は38MPaであり、
また、熱分解温度は330℃であった。
【0042】実施例3 有機過酸化物として下記式(3)に示したジイソプロピ
ルパーオキシジカーボネート
【0043】
【化6】
【0044】のイソパラフィン溶液(7wt%)(10
時間半減期温度40.5℃)0.5gを用い(有機過酸
化物の単量体の全量に対する使用量;0.02モル
%)、重合温度を35℃とした以外は、実施例1と同じ
モノマー濃度、同じモノマー組成で反応を行った。反応
終了後、34gの共重合体が得られた。
【0045】つぎに、実施例1と同様に得られた共重合
体の物性を測定したところ、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ
プロピルトリフルオロビニルエーテルに由来する単量体
単位は14.8モル%含まれていた。比溶融粘度は1.
5×104ポイズ、引張破断強度は42MPaであり、
また、熱分解温度は345℃であった。
【0046】比較例1 有機過酸化物として下記式(4)に示したt-ブチルパ
ーオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート
【0047】
【化7】
【0048】のジクロロペンタフルオロプロパン溶液
(3wt%)(10時間半減期温度97.1℃)0.2
gを用い(有機過酸化物の単量体の全量に対する使用
量;0.02モル%)、重合温度を90℃とした以外
は、実施例1と同じモノマー濃度、同じモノマー組成で
反応を行った。反応終了後、28gの共重合体が得られ
た。
【0049】つぎに、実施例1と同様に得られた共重合
体の物性を測定したところ、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ
プロピルトリフルオロビニルエーテルに由来する単量体
単位は14.1モル%含まれていた。比溶融粘度は3.
4×102ポイズ、引張破断強度は23MPaであり、
また、熱分解温度は285℃であった。
【0050】比較例2 有機過酸化物として下記化学式(5)に示したジ-t-ブ
チルパーオキシド
【0051】
【化8】
【0052】のジクロロペンタフルオロプロパン溶液
(50wt%)(10時間半減期温度123.7℃)
0.4gを用い(有機過酸化物の単量体の全量に対する
使用量;0.02モル%)、重合温度を120℃とした
以外は、実施例1と同じモノマー濃度、同じモノマー組
成で反応を行った。反応終了後、22gの共重合体が得
られた。
【0053】つぎに、実施例1と同様に得られた共重合
体の物性を測定したところ、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ
プロピルトリフルオロビニルエーテルに由来する単量体
単位は14.1モル%含まれていた。比溶融粘度は1.
1×102ポイズ、引張破断強度は12MPa、また、
熱分解温度は265℃であった。
【0054】実施例4 含フッ素ビニルエーテルとして、1H,1H-パーフルオロオ
クチルトリフルオロビニルエーテル〔CF3(CF2)6CH2OCF=
CF2〕26.1gを用いた以外は、実施例1と同じ条件
で重合を行った。反応終了後、39gの共重合体が得ら
れた。
【0055】つぎに、実施例1と同様に得られた共重合
体の物性を測定したところ、1H,1H-パーフルオロオクチ
ルトリフルオロビニルエーテルに由来する単量体単位は
6.7モル%含まれていた。372℃での比溶融粘度は
2.2×104ポイズ、引張破断強度は41MPaであ
り、また、熱分解温度は380℃であった。
【0056】比較例3 有機過酸化物として、比較例1に用いたt-ブチルパー
オキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエートのジクロロペ
ンタフルオロプロパン溶液(3wt%)(10時間半減
期温度97.1℃)0.2g(有機過酸化物の単量体の
全量に対する使用量;0.02モル%)を用い、重合温
度を90℃とした以外は、実施例4と同じ条件で反応を
行った。反応終了後、25gの共重合体が得られた。
【0057】つぎに、実施例4と同様に得られた共重合
体の物性を測定したところ、1H,1H-パーフルオロオクチ
ルトリフルオロビニルエーテルに由来する単量体単位は
6.3モル%含まれていた。比溶融粘度は1.3×10
2ポイズ、引張破断強度は15MPa、また、熱分解温
度は270℃であった。
【0058】実施例5 実施例1に使用した反応器に、ジクロロペンタフルオロ
プロパン170g、水100gを入れ、分散剤としてポ
リビニルアルコールを水に対して0.1%入れた後、内
部を脱気した。その後、反応器にテトラフルオロエチレ
ンを導入して大気圧とした後、2,2,3,3,3-ペンタフルオ
ロプロピルトリフルオロビニルエーテル4.2gをシリ
ンジを用い反応器に導入した。その後、テトラフルオロ
エチレンを2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルトリフル
オロビニルエーテルとのモル比が94:6になるように
導入した。ここで反応器内部温度を28℃に保ちつつ、
実施例1に用いた有機過酸化物イソブチリルパーオキシ
ドのジクロロペンタフルオロプロパン溶液(2.8wt
%)0.4gを導入(有機過酸化物の単量体の全量に対
する使用量;0.02モル%)して重合を開始した。重
合開始350分後、テトラフルオロエチレンのポリマー
への転化率が40%になったところで反応器内部圧力を
放出した後、反応器を解体し、ろ過して共重合体を取り
出した。この共重合体を150℃で12時間乾燥したと
ころ15gの共重合体が得られた。
【0059】この共重合体を330℃でフィルム化して
IRを測定したところ2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピ
ルトリフルオロビニルエーテルに由来する単量体単位は
5.8モル%含まれていることがわかった。372℃で
測定した比溶融粘度は9.2×104ポイズであった。
また、引張破断強度は44MPaであった。更に、熱重
量測定を行ったところ、熱分解温度は390℃であっ
た。
【0060】比較例4 有機過酸化物として下記式(6)に示したパーフルオロ
プロパノイルパーオキシド
【0061】
【化9】
【0062】のジクロロペンタフルオロプロパン溶液
(3wt%)5.0gを用い(有機過酸化物の単量体の
全量に対する使用量;0.11モル%)、重合温度を2
5℃とした以外は、実施例5と同じモノマー濃度、同じ
モノマー組成で反応を行った。
【0063】重合開始460分後、テトラフルオロエチ
レンのポリマーへの転化率が10%になったところで反
応が進行しなくなったので、更に重合開始剤を2.4g
(有機過酸化物の単量体の全量に対する使用量;0.5
モル%)添加し、反応を継続した。添加から300分後
に、テトラフルオロエチレンのポリマーへの転化率が4
0%になったところで反応器内圧力を放出した後、反応
器を冷却トラップを介し真空ポンプに接続し攪拌しつつ
減圧にし、溶媒、未反応モノマー等の低沸点成分をトラ
ップ内に回収した。留出後、反応器を解体し、ろ過して
共重合体を取り出し、150℃で12時間真空乾燥した
ところ16gの共重合体が得られた。
【0064】つぎに、実施例5と同様に得られた共重合
体の物性を測定したところ、2,2,3,3,3-ペンタフルオロ
プロピルトリフルオロビニルエーテルに由来する単量体
単位は5.6モル%含まれていた。372℃で測定した
比溶融粘度は1.1×104ポイズ、引張破断強度は4
1MPa、また、熱分解温度は、390℃であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テトラフルオロエチレンと下記一般式
    (I) RfCH2OCF=CF2 (I) (但し、Rfはハロゲン化炭化水素である)で示される
    含フッ素ビニルエーテルとを、10時間半減期温度が6
    0℃以下であり、且つハロゲンを含まない有機過酸化物
    の存在下で、該有機過酸化物の10時間半減期温度に対
    して20℃低い温度以上乃至10℃高い温度以下の温度
    で共重合させることを特徴とする含フッ素共重合体の製
    造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5463910B2 (ja) * 2007-07-24 2014-04-09 ダイキン工業株式会社 テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体の製造方法

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