JPH06128335A - 含フッ素共重合体の製造方法 - Google Patents
含フッ素共重合体の製造方法Info
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- JPH06128335A JPH06128335A JP7817393A JP7817393A JPH06128335A JP H06128335 A JPH06128335 A JP H06128335A JP 7817393 A JP7817393 A JP 7817393A JP 7817393 A JP7817393 A JP 7817393A JP H06128335 A JPH06128335 A JP H06128335A
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Abstract
の重合で製造する。 【構成】テトラフルオロエチレンおよび下記一般式 RfCH2OCF=CF2 (但し、Rfはハロゲン化炭化水素基である。)で示さ
れる含フッ素ビニルエーテル、例えば、2,2,3,3,3-ペン
タフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルとを、
重合反応開始時における重合槽中の液相に存在する全モ
ノマーに対して0.001〜0.012モル%のラジカ
ル重合開始剤、および0.2〜2モル%の連鎖移動剤の
存在下に、これらモノマーの濃度がほぼ一定となるよう
にこれらを重合槽に供給しつつ重合して含フッ素共重合
体を製造する。さらに、これをフッ素化してパーフルオ
ロ共重合体を製造する。
Description
ンと含フッ素ビニルエーテルの共重合体の製造方法に関
する。
アルキルビニルエーテルとの共重合体(以下、PFAと
称する。)は、耐薬品性、耐熱性、溶融成形性及び電気
特性の優れた含フッ素樹脂としてよく知られており、広
い産業分野において使用されている。しかしながら、P
FAは、そのコモノマーであるパーフルオロプロピルビ
ニルエーテルの製造工程が複雑であること、およびパー
フルオロプロピルビニルエーテルとテトラフルオロエチ
レンの共重合性が悪いことにより、非常に高価なものと
なっている。
原子に隣接する炭素に2個の水素原子を有する含フッ素
ビニルエーテルがテトラフルオロエチレンとの共重合性
に優れていることを見いだし、既に提案した(特開平2
−276808号公報)。上記公報中には、エーテル結
合の酸素原子に隣接する炭素に2個の水素原子を有する
含フッ素ビニルエーテルとテトラフルオロエチレンとを
重合槽に封じ込み、重合反応速度を維持するために比較
的大量のラジカル重合開始剤を使用して主としてバッチ
法で重合する方法が示されている。この方法によりほぼ
仕込み組成と同じ組成を持つ含フッ素共重合体を製造す
ることができる。
ーを重合槽に封じ込んでバッチ法により共重合反応を行
った場合、重合反応の進行に伴い、テトラフルオロエチ
レンおよび含フッ素ビニルエーテルが消費されるために
モノマー濃度が低下し、重合反応に時間がかかるという
問題がある。また、バッチ法で製造した含フッ素共重合
体は、引張破断強度等の機械的強度が十分でないという
問題があった。
つつ重合する連続法が考えられるが、連続法において上
記した公報に開示されているような大量のラジカル重合
開始剤を使用した場合には、重合速度が非常に速くなっ
て重合反応の制御が困難となり、また、引張破断強度の
良好な含フッ素重合体を得ることができなかった。
機械的強度に優れたテトラフルオロエチレンと含フッ素
ビニルエーテルの共重合体を短時間で製造するべく、テ
トラフルオロエチレンと含フッ素ビニルエーテルとの共
重合反応について鋭意研究を重ねてきた。その結果、特
定量のラジカル重合開始剤と連鎖移動剤を用い、テトラ
フルオロエチレンと含フッ素ビニルエーテルの重合によ
る消費量に応じてこれらを重合槽中に供給し、これらモ
ノマーの重合槽中における濃度を重合の間ほぼ一定に保
持しつつ重合することにより、機械的強度の良好な含フ
ッ素共重合体が短時間に得られることを見いだし、本発
明を完成するに至った。
および下記一般式(I) RfCH2OCF=CF2 (I) (但し、Rfはハロゲン化炭化水素基である。)で示さ
れる含フッ素ビニルエーテルを重合槽で重合して含フッ
素共重合体を製造する方法において、重合反応開始時に
おける重合槽中の液相に存在する全モノマーに対して
0.001〜0.012モル%のラジカル重合開始剤、
および0.2〜2モル%の連鎖移動剤の存在下に、重合
槽中のテトラフルオロエチレンおよび含フッ素ビニルエ
ーテルの濃度がほぼ一定となるようにこれらを重合槽に
供給しつつ重合することを特徴とする含フッ素共重合体
の製造方法であり、また、上記の重合によって得られた
含フッ素共重合体をフッ素化することを特徴とするパー
フルオロ共重合体の製造方法である。
ニルエーテル中、Rfで示される基はハロゲン化炭化水
素基が用いられる。ハロゲン化炭化水素基としては、ア
ルキル基等の炭化水素基の水素原子の一部または全部が
フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子で置換された基を
挙げることができる。特に本発明において好適な基は、
下記一般式 −CaFbXcH(2a+1-b-c) (但し、Xは塩素原子または臭素原子であり、aは1以
上の整数であり、bは0〜2a+1の整数であり、cは
0又は1であり、且つ1≦b+c≦2a+1の関係を有
する。)で示される基である。上記一般式において、炭
素数は特に制限はないが、原料の入手の容易さからaは
1〜8が好ましい。
る含フッ素ビニルエーテルを具体的に例示すると、CF
2=CFOCH2CF3, CF2=CFOCH2CF2CF
3,CF2=CFOCH2CF2CF2H, CF2=CFO
CH2(CF2)2CF3,CF2=CFOCH2(CF2)3
CF3, CF2=CFOCH2(CF2)4CF3,CF2
=CFOCH2(CF2)5CF3, CF2=CFOCH2
(CF2)6CF3,CF2=CFOCH2(CF2)7C
F3, CF2=CFOCH2CF2Cl,CF2=CFO
CH2CF2Br, CF2=CFOCH2CF2CF2C
l,CF2=CFOCH2CF2CF2Br, CF2=C
FOCH2(CF2)2CF2Cl,CF2=CFOCH
2(CF2)2CF2Br,CF2=CFOCH2(CF2)3
CF2Cl,CF2=CFOCH2(CF2)3CF2Br等
をあげることができる。
前記一般式(I)で示される含フッ素ビニルエーテルの
仕込み組成は特に制限は無いが、得られる含フッ素共重
合体の溶融粘度をあまり大きくせず、且つ軟化温度を適
当な値に維持して成形加工を容易にするためには、前記
一般式(I)で示される含フッ素ビニルエーテルが0.
5〜10mol%、好ましくは1〜8mol%、テトラ
フルオロエチレンが99.5〜90mol%、好ましく
は99〜92mol%であることが好適である。
ンと含フッ素ビニルエーテルのモノマー仕込組成とほぼ
同じ組成の共重合体を得るために、溶液重合を行うこと
が好ましい。溶液重合法について具体的に説明すると、
使用される重合溶媒は特に限定されないが、一般にはク
ロロフルオロカーボン、クロロフルオロハイドロカーボ
ン、パーフルオロカーボン等のハロゲン化炭化水素が好
適に用いられる。また、溶液重合の場合、重合熱の除去
のために重合溶媒の0.3〜10倍重量、好ましくは1
〜5倍重量の水を重合系に共存させることも可能であ
る。重合系に水を共存させた場合、分散安定剤を使用す
ることが好ましい。分散安定剤としては公知のものが何
等制限なく採用されるが、パーフルオロカルボン酸アン
モニウム、パーフルオロスルホン酸アンモニウム、ポリ
ビニルアルコール等が用いられ、特に分散安定性の効果
と得られた含フッ素共重合体の熱安定性から、炭素数が
5〜10の長鎖アルキル基を有するパーフルオロカルボ
ン酸アンモニウムが好適である。
物を使用することができるが、得られる含フッ素共重合
体の耐熱性を考慮すると、含フッ素系ラジカル重合開始
剤が好ましい。例えば、
は塩素原子であり、yは1〜5の整数である。)
は塩素原子であり、yは1〜5の整数であり、qは0〜
3の整数である。)を好適に使用できる。本発明におい
て好適に使用されるラジカル重合開始剤の具体例を示せ
ば、
合、その重合速度はモノマーを重合槽に封じ込んで重合
を行うバッチ法に較べかなり速い。このため、本発明の
方法において用いられるラジカル重合開始剤の使用量
は、モノマーを重合槽に封じ込んで重合を行うバッチ法
に較べると、かなり少ない量にする必要がある。かくし
て、ラジカル重合開始剤の使用量は、重合反応開始時に
おける重合槽中の液相に存在する全モノマー量に対して
0.001〜0.012モル%でなければならず、0.
002〜0.010モル%であることが好ましい。ラジ
カル重合開始剤の使用量が上記した範囲よりも少量の場
合、重合反応を維持することができなくなり、また逆に
多い場合は、重合速度が非常に速くなって重合反応の制
御が困難となり、また、引張破断強度等の機械的強度の
良好な含フッ素重合体を得ることができなくなり好まし
くない。なお、重合槽中の液相に存在するモノマーは、
前記した含フッ素ビニルエーテルの他に重合溶媒中に溶
解したテトラフルオロエチレンを含む。
括して重合槽中に導入しても良く、また合計量が上記し
た使用量となる範囲で重合中に間歇的に導入しても良
い。モノマーの種類、反応条件によっては重合途中で反
応が進み難い場合があるが、このような場合、重合反応
を継続するのに必要な量のラジカル重合開始剤を追加す
ることは有効な手段である。
合体の分子量調節のために連鎖移動剤が使用される。連
鎖移動剤としては、四塩化炭素、クロロホルム等の塩素
化炭化水素類;ヘキサン、ペンタン、ブタン、プロパ
ン、エタン、メタン等のアルカン類;ジエチルエーテ
ル、ジメチルエーテル等のエーテル類;メタノール、エ
タノール等のアルコール類;および水素等を用いること
ができるが、これらのうち重合溶媒への溶解量、及び生
成した含フッ素共重合体の安定性等の理由からアルカン
類及びアルコール類が好ましい。連鎖移動剤が気体であ
れば重合溶媒への必要な溶解量を維持できる圧力で圧入
すれば良い。また、液体であれば必要量を予め、又は間
歇的に加えれば良い。
おいて重合槽中の液相に存在する全モノマー量に対して
0.2〜2モル%でなければならず、0.25〜1.5
モル%の範囲であることが好ましい。連鎖移動剤の量が
余りにも多すぎる場合は、重合速度が低下し重合反応が
維持できなくなり、逆に余りにも少ない場合は、分子量
調節が困難となって結果的に得られる含フッ素共重合体
の溶融粘度の調節が不可能となったり、機械的強度が低
下するといった問題を生じる。ここで重合系に水が存在
する場合は連鎖移動剤の水相と有機相との分配比を考慮
し、有機相における連鎖移動剤の濃度が上記の範囲とな
るよう添加にすることが好ましい。
合体の性質を改質するためにヘキサフルオロプロピレ
ン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン等
のフルオロオレフィンをテトラフルオロエチレンに加え
ても良い。これらは一般にテトラフルオロエチレンに対
し5モル%以下用いるのが好ましい。
ンと前記一般式(I)で示される含フッ素ビニルエーテ
ルの重合槽中の濃度がほぼ一定となるように、重合によ
る消費量に応じてこれらのモノマーを重合槽中に連続的
にまたは間欠的に供給しつつ重合する。テトラフルオロ
エチレンと前記一般式(I)で示される含フッ素ビニル
エーテルの重合槽中の濃度は、一定であることが最も好
ましいが、重合開始から終了に至る間、重合開始時に重
合槽中に存在する上記モノマーの濃度が±20%の範囲
内で変動することは許容しうる。
(I)で示される含フッ素ビニルエーテルの重合槽への
導入は、混合状態で導入しても良く、或いはそれぞれを
独立して導入しても良い。また、前記一般式(I)で示
される含フッ素ビニルエーテルは液体または気体のいず
れで供給してもよい。
ルエーテルを気体で供給する場合、気体とする方法には
特に制限は無いが、例えば、前記一般式(I)で示され
る含フッ素ビニルエーテルを加熱して気化させ、重合槽
に導入するのに必要な蒸気圧とする方法、前記一般式
(I)で示される含フッ素ビニルエーテルに超音波を照
射して飛沫化する方法、また、温度調節したガス混合槽
に前記一般式(I)で示される含フッ素ビニルエーテル
を連続して供給し、調節された温度における飽和蒸気圧
の含フッ素ビニルエーテルの蒸気中にテトラフルオロエ
チレンを通すことによって混合ガスとする方法、更には
上記のガス混合槽にいれた前記一般式(I)で示される
含フッ素ビニルエーテルの液中にテトラフルオロエチレ
ンをバブリングさせ混合ガスとする方法等を挙げること
ができる。
と前記一般式(I)で示される含フッ素ビニルエーテル
とを重合槽中の濃度がほぼ一定となるように、これらの
モノマーの消費量に応じて供給する方法としては、次の
ような方法を採用することができる。重合槽中のテトラ
フルオロエチレンの濃度は、一定温度においては圧力に
依存しているから、重合槽中の圧力を一定に維持するよ
うにテトラフルオロエチレンを導入すればよい。一方、
含フッ素アルキルビニルエーテルは、テトラフルオロエ
チレンの導入量を、例えば、マスフローメーター等で計
測し、その計測値からテトラフルオロエチレンとの組成
比が一定となるように重合槽に供給すればよい。また、
組成の一定したテトラフルオロエチレンと含フッ素ビニ
ルエーテルの混合ガスを導入する場合は、重合槽中の反
応圧力が一定となるように供給すればよい。
はラジカル重合開始剤の添加によって開始される。本発
明の方法においてラジカル重合開始剤の添加前に重合槽
中にモノマーを既に導入しておいてもよい。重合反応の
圧力は1〜30kg/cm2−Gの範囲であれば充分に
重合反応は進行するが、あまり高圧の場合装置的にかな
り高価となる欠点が生じてくるため1〜15kg/cm
2−Gとすることが好ましい。重合温度は用いるラジカ
ル重合開始剤の分解速度を一つの目安として決められる
が、通常、0〜100℃、好ましくは5〜60℃の範囲
から選ぶことが好ましい。
合反応の停止、あるいは一部又は全部のモノマーの放出
あるいは除去によって行われる。重合は、重合反応が始
まった後であればいつでも終了させることができるが、
あまりにも重合の初期段階であると生産性の観点から不
都合であり、また、あまり重合反応が進んで重合系が高
粘度となった場合は均一な攪拌が困難となり、その結果
重合熱の除去が不十分となって、得られる含フッ素共重
合体の物性に悪影響を与えることがある。従って、重合
反応の終了は、得られる含フッ素共重合体の物性と生産
性の観点から決定すればよく、通常、重合反応液中の含
フッ素共重合体の濃度が2〜30重量%、好ましくは3
〜20重量%となった段階であることが好ましい。
合物から未反応モノマー、溶媒等を分離して得られる。
濾過、遠心分離、加熱または減圧による未反応モノマ
ー、溶媒等の除去等、公知の方法が何等制限無く採用さ
れる。
のまま各種の用途に使用することができるが、さらに、
フッ素化することによってパーフルオロ共重合体とする
こともできる。含フッ素共重合体のフッ素化方法は特に
制限なく、水素原子をフッ素原子に置換する公知の方法
が採用されるが、反応の効率の観点から、フッ素ガスを
用いるフッ素化が好適に採用される。
ッ素共重合体をフッ素に対して反応性の低い四塩化炭
素、クロロフルオロカーボン、パーフルオロカーボン等
の溶媒中に懸濁させた後、必要により不活性ガスで希釈
したフッ素を通じることによりフッ素化する液相法、又
は必要により不活性ガスで希釈したフッ素で直接含フッ
素共重合体をフッ素化する気相法等がある。いずれの場
合もフッ素ガスに対し耐蝕性を有する材質の反応器を用
い、含フッ素共重合体とフッ素ガスの接触を良くするた
めに、攪拌下、或いは振動下に反応を行うことが好まし
い。
の存在する反応器に所定濃度のフッ素ガスを流通させつ
つフッ素化を行う流通法、及び所定濃度のフッ素ガスを
封じ込めてフッ素化するバッチ法等が挙げられる反応条
件によっては、フッ素ガスと一般の含水素有機化合物と
はかなり激しい反応を起こすことが知られている。従っ
て、最初に反応器にフッ素ガスを導入する場合は、一旦
反応器を冷却し、フッ素ガスを充填した後に反応温度ま
で昇温する方法を採用することが好ましい。バッチ法の
場合、一回のフッ素ガス導入量が含フッ素共重合体をパ
ーフルオロ共重合体に変換するのに十分な量でない場合
は、一定の反応時間経過後、反応器内のガスを排出した
後、新たにフッ素ガスを導入してもよい。この場合も、
一旦反応器を冷却してフッ素ガスを導入することが好ま
しい。フッ素ガスの導入温度は、含フッ素共重合体中の
水素原子の量、あるいは反応形式等によって若干異なる
が、一般には室温以下であれば良い。また、反応途中に
フッ素ガスの入れ替えを行う場合、反応中の含フッ素共
重合体中に残存する水素原子の量によっては、最初のフ
ッ素ガス導入より高い温度でフッ素ガスを導入しても良
い。また、流通法の場合は、フッ素ガス導入開始時に反
応器を冷却することの他に、導入フッ素ガスの濃度を低
濃度から始め、濃度を徐々に上げて行くことも反応を穏
やかに行うためには有効である。
0℃〜150℃であり、反応を効率的に行うためには、
上記温度範囲内で段階的、あるいは連続的に昇温するこ
とも有効である。導入するフッ素ガスはそのままフッ素
化反応に使用することができるが、窒素、或いはヘリウ
ム等の不活性ガスで10%〜90%、好ましくは50〜
80%に希釈して用いることが好ましい。また、フッ素
ガスの圧力には特に制限は無いが、反応の安全性の観点
から1〜20kg/cm2、好ましくは1〜10kg/
cm2の圧力下で反応を行うことが良い。更に反応時間
に関しては、反応条件によって一概には規定できない
が、一般には1〜100時間、好ましくは5〜50時間
フッ素化すれば良い。
ジカル重合開始剤と連鎖移動剤の存在下に、重合中にお
けるモノマーの濃度がほぼ一定となるようにモノマーを
供給しつつ重合することによって、短時間で、また、引
張破断強度の向上した含フッ素共重合体を得ることがで
きる。本発明による効果の一つである引張破断強度の向
上は、特に溶融粘度が5×104〜8×105ポアズの範
囲にある含フッ素共重合体において顕著である。
共重合体は、機械的強度の改良された含フッ素樹脂とし
て耐薬品性、耐薬品性、電気特性等、フッ素樹脂として
の特性が要求される産業分野において使用できる。
して得られるパーフルオロ共重合体の物性は、前述した
ような優れた原料樹脂の物性を反映しており、引張破断
強度の優れた重合体である。また、フッ素化の条件によ
っては、分子鎖末端に−COF基、−COOH基等の不
安定基が非常に少ないパーフルオロ共重合体を得ること
もできる。
パーフルオロ共重合体は、上記した含フッ素共重合体で
説明した用途に使用可能である他、加熱あるいは化学変
化によって発生するフッ化水素が少ないために、加熱成
形時の成形機の腐食防止に有効であり、またその成形体
は清浄な材質の要求される半導体製造工程においても有
用に用いることができる。
施例を示すが、本発明はこれら実施例によって何等制限
をうけるものではない。
合体及び比較のための樹脂を350℃の温度で溶融し、
加圧下冷却することによって、約1mm厚のシートを作
成し、必要な試験片を作成した。このサンプルをJIS
K−7113に準拠して引張破断強度を測定した。
mmのダイスを用い、温度372℃で13.14kgの
荷重で測定した。
の不安定末端基を持たない樹脂を330℃の温度で溶融
し、加圧下冷却することによって、約0.25mm厚の
シートを作成し、FT−IRによる差スペクトルを測定
した。炭素原子106個当たりの不安定末端基の定量を
下式によって行った。
06個) A:吸光度 f:係数 t:フィルム厚(mm) 但し、係数は下記表1の値を用いた。
より精製した1,1,2-トリクロロトリフルオロエタン3.
0kgを入れた後、内部を脱気した。その後、18℃に
温度制御されたステンレス製の100mLの容器に入っ
た2,2,3,3,3-ペンタフルオロトリフルオロビニルエーテ
ル中に、6kg/cm2−Gの圧力下において、テトラ
フルオロエチレンをバブリングすることにより、2,2,3,
3,3-ペンタフルオロトリフルオロビニルエーテルの濃度
が3.1モル%の2,2,3,3,3-ペンタフルオロトリフルオ
ロビニルエーテルとテトラフルオロエチレンとの混合ガ
スを調製し、この混合ガスを反応器に導入して大気圧と
した後、反応器内にメタノール0.94gを入れ、次い
で攪拌モーターの回転数を800回転とし、上記モノマ
ー混合ガスを導入し6kg/cm2−Gにした。反応器
の液相部を分析したところ、テトラフルオロエチレンが
406gG、2,2,3,3,3-ペンタフルオロトリフルオロビ
ニルエーテルが31.3g含まれていた。したがって、
反応器内の液相中に存在するモノマーに対するメタノー
ルの濃度は0.70モル%であった。ここで、反応器内
は22℃に保ちつつ(C3F7CO2)2の1,1,2-トリクロ
ロトリフルオロエタン溶液(5wt%)3.62g(反
応器内の液相に存在するモノマーに対して0.010モ
ル%)を導入して重合を開始した。重合中、重合温度を
22℃に保ち、圧力は上記モノマー混合ガスを導入する
ことによって6kg/cm2−Gに保った。反応開始8
0分後、上記モノマー混合ガスの導入量が170gにな
ったところで反応器内の圧力を放出した後、反応器を冷
却トラップを介し真空ポンプに接続し攪拌しつつ減圧に
し、溶媒、未反応モノマー等の低沸点成分をトラップ内
に回収した。留出後、反応器を解体し、共重合体を取り
出し150℃で12時間真空乾燥したところ175gの
共重合体が得られた。含フッ素共重合体の平均生成速度
は131g/時間であった。
IRを測定したところ2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピ
ルトリフルオロビニルエーテルに由来する単量体単位は
3.1モル%含まれていることがわかった。372℃で
測定した比溶融粘度は2.8×105ポイズであり、引
張破断強度は510kg/cm2であった。
ためにモーターで回転できるようにした内容積120m
Lのニッケル製反応器に入れ、反応器内を十分脱気した
後、氷冷下窒素で希釈した75容量%のフッ素ガスを2
kg/cm2−Gまで導入した。次に反応器を10℃の
オイルバスに入れ、回転しながらオイルバスの温度を1
℃/分の速度で95℃まで昇温した。95℃で2時間反
応を行った後、内部を窒素で置換した。次に反応器を氷
冷した後、同様なフッ素ガス導入、昇温操作を繰り返
し、95℃で2時間、95℃で9時間、135℃で9時
間反応を行った。反応終了後、反応器内部を十分窒素置
換し、反応生成物をとして白色粉体を20g取りだし
た。
IRを測定したところ側鎖であるパーフルオロプロポキ
シ基はパーフルオロプロピルビニルエーテルに換算して
2.6モル%含まれていることがわかった。372℃で
測定した比溶融粘度は2.4×105ポイズであり、引
張破断強度は505kg/cm2であった。また不安定
末端基としては、−COF基が炭素106個あたり29
個含まれており、−COOH基は炭素106個あたり1
個以下であった。
と同じ方法によってフッ素化した後、更に135℃、5
時間のフッ素化反応を行った。得られたパーフルオロ共
重合体の不安定末端基を分析したところ、−COF基が
炭素106個あたり7個含まれているのみであった。
り精製した1,1,2-トリクロロトリフルオロエタン3.0
kgを入れた後、内部を脱気した。その後、テトラフル
オロエチレンを反応器に導入して大気圧とした後、反応
器内に2,2,3,3,3-ペンタフルオロトリフルオロビニルエ
ーテル32.5g及びメタノール0.94gを入れ、次
いで攪拌モーターの回転数を800回転とし、テトラフ
ルオロエチレンを導入して6kg/cm2−Gにした。
この時、反応器内の液相に存在するモノマーに対するメ
タノールの濃度は0.70モル%であった。反応器内を
22℃に保ちつつ、(C3F7CO2)2の1,1,2-トリクロ
ロトリフルオロエタン溶液(5wt%)3.62g(反
応器内の液相に存在するモノマーに対して0.010モ
ル%)を導入して重合を開始した。重合中にはモノマー
を供給せず、重合温度は22℃とした。重合開始175
分後、反応器の圧力が3.7kg/cm2−Gになった
ところで反応器内の圧力を放出した後、反応器を冷却ト
ラップを介し真空ポンプに接続し攪拌しつつ減圧にし、
溶媒、未反応モノマー等の低沸点成分をトラップ内に回
収した。留出後、反応器を解体し、共重合体を取り出し
150℃で12時間真空乾燥したところ172gの共重
合体が得られた。含フッ素共重合体の平均生成速度は5
9g/時間であった。
果、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルトリフルオロビ
ニルエーテルに由来する単量体単位は3.1モル%共重
合体中に含まれていることがわかった。372℃で測定
した比溶融粘度は2.1×105ポイズであり、引張破
断強度は420kg/cm2であった。
に、実施例1と同様な操作を行った。得られたパーフル
オロ共重合体の側鎖含有率は、パーフルオロプロピルビ
ニルエーテルに換算して2.5モル%であり、372℃
で測定した比溶融粘度は1.7×105ポイズであり、
引張破断強度は410kg/cm2であった。また不安
定末端基としては、−COF基が炭素106個あたり3
1個含まれており、−COOH基は炭素106個あたり
1個以下であった。
リクロロトリフルオロエタン溶液(5wt%)を7.3
0g(反応器内の液相に存在するモノマーに対して0.
020モル%)用いた他は実施例1同様にして重合反応
を行った。ラジカル重合開始剤導入直後から反応温度が
上昇し、55分後には27℃となり、3.1モル%の2,
2,3,3,3-ペンタフルオロトリフルオロビニルエーテルと
テトラフルオロエチレンとの混合ガスの導入量が170
gになったので、実施例1と同様な方法で処理し、18
0gの含フッ素共重合体を得た。この共重合体を330
℃でフィルム化してIRを測定したところ2,2,3,3,3-ペ
ンタフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルに由
来する単量体単位は3.1モル%含まれていることがわ
かった。372℃で測定した比溶融粘度は3.0×10
4ポイズであり、引張破断強度は320kg/cm2であ
った。
精製したパーフルオロシクロヘキシルジメチルアミン
1.9kgを入れた後、内部を脱気した。その後、テト
ラフルオロエチレンを反応器に導入して大気圧とした
後、2,2,3,3,3-ペンタフルオロトリフルオロビニルエー
テルを36.7g、メタノール0.19gを入れ、次い
で攪拌モーターの回転数を800回転とし、テトラフル
オロエチレンを導入し7kg/cm2−Gにした。この
時、モノマー組成は、2,2,3,3,3-ペンタフルオロトリフ
ルオロビニルエーテルが6.0モル%であり、反応器内
の液相に存在するモノマーに対するメタノールの濃度は
0.25モル%であった。ここで、反応器内は25℃に
保ちつつ(C3F7CO2)2の1,1,2-トリクロロトリフル
オロエタン溶液(5wt%)1.62g(反応器内の液
相に存在するモノマーに対して0.009モル%)を導
入して重合を開始した。重合中、重合温度を25℃に保
ち、圧力はテトラフルオロエチレンを導入することによ
って7kg/cm2−Gに保った。また、重合反応中、
反応器に導入されるテトラフルオロエチレンをマスフロ
ーメーターで測定し、6.0モル%の濃度となるように
2,2,3,3,3-ペンタフルオロトリフルオロビニルエーテル
を定量ポンプを用いて導入した。反応開始180分後、
テトラフルオロエチレン導入量が110gになったとこ
ろで反応器内の圧力を放出した後、反応器を冷却トラッ
プを介し真空ポンプに接続し攪拌しつつ減圧にし、溶
媒、未反応モノマー等の低沸点成分をトラップ内に回収
した。留出後、反応器を解体し、共重合体を取り出し1
50℃で12時間真空乾燥したところ126gの共重合
体が得られた。含フッ素共重合体の平均生成速度は42
g/時間であった。
ンタフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルに由
来する単量体単位は6.1モル%であり、372℃で測
定した比溶融粘度は5.5×104 ポイズであり、引張
破断強度は510kg/cm2であった。
た、300mLのステンレス製反応器に入れ、パーフル
オロシクロヘキシルジメチルアミン300gを入れた
後、窒素ガスを5mL/分で流しつつ100℃に加熱し
た。5時間経過後、窒素ガスを流しつつ反応器を10℃
まで冷却した。次に反応器にフッ素ガスの導入を始め、
45分でフッ素ガス濃度が100%となるよう徐々にフ
ッ素ガスの流量を上げ、窒素の流量を下げた。フッ素ガ
ス濃度が100%になったところで、反応器の温度を1
℃/分で100℃まで昇温した後、24時間反応を行っ
た。反応終了後、窒素置換の後、更に加熱してパーフル
オロシクロヘキシルジメチルアミンを留出し、反応生成
物としてほぼ30gの白色粉体を得た。得られたパーフ
ルオロ共重合体の側鎖含有率は、パーフルオロプロピル
ビニルエーテルに換算して5.2モル%であり、372
℃で測定した比溶融粘度は5.0×104ポイズであ
り、引張破断強度は510kg/cm2であった。
リクロロトリフルオロエタン溶液(5wt%)を2.2
5g(反応器内の液相に存在するモノマーに対して0.
006モル%)用いた他は実施例1同様にして重合反応
を行った。反応開始115分後、上記モノマー混合ガス
の導入量が170gになったところで反応器内の圧力を
放出した後、実施例1同様な方法で処理し176gの含
フッ素共重合体を得た。含フッ素共重合体の平均生成速
度は92g/時間であった。この共重合体を330℃で
フィルム化してIRを測定したところ2,2,3,3,3-ペンタ
フルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルに由来す
る単量体単位は3.1モル%含まれていることがわかっ
た。372℃で測定した比溶融粘度は3.3×105ポ
イズであり、引張破断強度は540kg/cm2であっ
た。
実施例1と同様な操作を行った。得られたパーフルオロ
共重合体の側鎖含有率は、パーフルオロプロピルビニル
エーテルに換算して2.7モル%であり、372℃で測
定した比溶融粘度は2.8×105ポイズであり、引張
破断強度は520kg/cm2であった。
ンの量をマスフローメーターで測定し、含フッ素ビニル
エーテルの濃度が3モル%となるように、反応器直前に
設けた、温度40℃に制御された容量10mLのステン
レス製の気化器に含フッ素ビニルエーテルを定量ポンプ
で導入し、該気化器内でテトラフルオロエチレンと混合
することによって混合ガスモノマーとして反応器へ導入
した事以外は実施例1と同一条件で含フッ素共重合体を
製造した。さらに、実施例1と同様にしてフッ素化して
パーフルオロ共重合体を得た。結果を表2および表3に
示した。
ンの量をマスフローメーターで測定し、含フッ素ビニル
エーテルの濃度が3モル%となるように、含フッ素ビニ
ルエーテルを定量ポンプで反応器に直接導入した事以外
は実施例1と同一条件で含フッ素共重合体を製造した。
さらに、実施例1と同様にしてフッ素化してパーフルオ
ロ共重合体を得た。結果を表2および表3に示した。
を製造した。用いた含フッ素ビニルエーテル、及び重合
槽へのモノマー導入方法、供給モノマー組成、ラジカル
重合開始剤濃度、連鎖移動剤濃度、含フッ素共重合体生
成量、反応時間、共重合体平均生成速度、側鎖含有率、
引張破断強度、溶融粘度を表2に示した。
1で示したのと同様な方法を用いてフッ素化し、種々の
パーフルオロ共重合体を製造した。得られたパーフルオ
ロ共重合体の側鎖含有率、引張破断強度、溶融粘度を表
3に示した。
より精製した1,1,2-トリクロロトリフルオロエタン3.
0kgを入れた後、内部を脱気した。その後、18℃に
温度制御されたステンレス製の100mLの容器に入っ
た2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルトリフルオロビニ
ルエーテル中に、6kg/cm2−Gの圧力下におい
て、テトラフルオロエチレンをバブリングすることによ
り、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルトリフルオロビ
ニルエーテルの濃度が3.1モル%の2,2,3,3,3-ペンタ
フルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルとテトラ
フルオロエチレンとの混合ガスを調製し、この混合ガス
を反応器に導入して大気圧とした後、反応器内にメタノ
ール0.94gを入れ、次いで攪拌モーターの回転数を
800回転とし、上記モノマー混合ガスを導入し6kg
/cm2−Gにした。反応器の液相部を分析したとこ
ろ、テトラフルオロエチレンが406gG、2,2,3,3,3-
ペンタフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルが
31.3g含まれていた。したがって、反応器内の液相
中に存在するモノマーに対するメタノールの濃度は0.
70モル%であった。ここで、反応器内は22℃に保ち
つつ(C3F7CO2)2の1,1,2-トリクロロトリフルオロ
エタン溶液(5wt%)3.62g(反応器内の液相に
存在するモノマーに対して0.010モル%)を導入し
て重合を開始した。重合中、重合温度を22℃に保ち、
圧力は上記モノマー混合ガスを導入することによって6
kg/cm2−Gに保った。反応開始80分後、上記モ
ノマー混合ガスの導入量が170gになったところで反
応器内の圧力を放出した後、反応器を冷却トラップを介
し真空ポンプに接続し攪拌しつつ減圧にし、溶媒、未反
応モノマー等の低沸点成分をトラップ内に回収した。留
出後、反応器を解体し、共重合体を取り出し150℃で
12時間真空乾燥したところ175gの共重合体が得ら
れた。含フッ素共重合体の平均生成速度は131g/時
間であった。
り精製した1,1,2-トリクロロトリフルオロエタン3.0
kgを入れた後、内部を脱気した。その後、テトラフル
オロエチレンを反応器に導入して大気圧とした後、反応
器内に2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルトリフルオロ
ビニルエーテル32.5g及びメタノール0.94gを
入れ、次いで攪拌モーターの回転数を800回転とし、
テトラフルオロエチレンを導入して6kg/cm2−G
にした。この時、反応器内の液相に存在するモノマーに
対するメタノールの濃度は0.70モル%であった。反
応器内を22℃に保ちつつ、(C3F7CO2)2の1,1,2-
トリクロロトリフルオロエタン溶液(5wt%)3.6
2g(反応器内の液相に存在するモノマーに対して0.
010モル%)を導入して重合を開始した。重合中には
モノマーを供給せず、重合温度は22℃とした。重合開
始175分後、反応器の圧力が3.7kg/cm2−G
になったところで反応器内の圧力を放出した後、反応器
を冷却トラップを介し真空ポンプに接続し攪拌しつつ減
圧にし、溶媒、未反応モノマー等の低沸点成分をトラッ
プ内に回収した。留出後、反応器を解体し、共重合体を
取り出し150℃で12時間真空乾燥したところ172
gの共重合体が得られた。含フッ素共重合体の平均生成
速度は59g/時間であった。
リクロロトリフルオロエタン溶液(5wt%)を7.3
0g(反応器内の液相に存在するモノマーに対して0.
020モル%)用いた他は実施例1同様にして重合反応
を行った。ラジカル重合開始剤導入直後から反応温度が
上昇し、55分後には27℃となり、3.1モル%の2,
2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルトリフルオロビニルエ
ーテルとテトラフルオロエチレンとの混合ガスの導入量
が170gになったので、実施例1と同様な方法で処理
し、180gの含フッ素共重合体を得た。この共重合体
を330℃でフィルム化してIRを測定したところ2,2,
3,3,3-ペンタフルオロプロピルトリフルオロビニルエー
テルに由来する単量体単位は3.1モル%含まれている
ことがわかった。372℃で測定した比溶融粘度は3.
0×104ポイズであり、引張破断強度は320kg/
cm2であった。
精製したパーフルオロシクロヘキシルジメチルアミン
1.9kgを入れた後、内部を脱気した。その後、テト
ラフルオロエチレンを反応器に導入して大気圧とした
後、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルトリフルオロビ
ニルエーテルを36.7g、メタノール0.19gを入
れ、次いで攪拌モーターの回転数を800回転とし、テ
トラフルオロエチレンを導入し7kg/cm2−Gにし
た。この時、モノマー組成は、2,2,3,3,3-ペンタフルオ
ロプロピルトリフルオロビニルエーテルが6.0モル%
であり、反応器内の液相に存在するモノマーに対するメ
タノールの濃度は0.25モル%であった。ここで、反
応器内は25℃に保ちつつ(C3F7CO2)2の1,1,2-ト
リクロロトリフルオロエタン溶液(5wt%)1.62
g(反応器内の液相に存在するモノマーに対して0.0
09モル%)を導入して重合を開始した。重合中、重合
温度を25℃に保ち、圧力はテトラフルオロエチレンを
導入することによって7kg/cm2−Gに保った。ま
た、重合反応中、反応器に導入されるテトラフルオロエ
チレンをマスフローメーターで測定し、6.0モル%の
濃度となるように2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルト
リフルオロビニルエーテルを定量ポンプを用いて導入し
た。反応開始180分後、テトラフルオロエチレン導入
量が110gになったところで反応器内の圧力を放出し
た後、反応器を冷却トラップを介し真空ポンプに接続し
攪拌しつつ減圧にし、溶媒、未反応モノマー等の低沸点
成分をトラップ内に回収した。留出後、反応器を解体
し、共重合体を取り出し150℃で12時間真空乾燥し
たところ126gの共重合体が得られた。含フッ素共重
合体の平均生成速度は42g/時間であった。
Claims (2)
- 【請求項1】テトラフルオロエチレンおよび下記一般式 RfCH2OCF=CF2 (但し、Rfはハロゲン化炭化水素基である。)で示さ
れる含フッ素ビニルエーテルを重合槽で重合して含フッ
素共重合体を製造する方法において、重合反応開始時に
おける重合槽中の液相に存在する全モノマーに対して
0.001〜0.012モル%のラジカル重合開始剤、
および0.2〜2モル%の連鎖移動剤の存在下に、重合
槽中のテトラフルオロエチレンおよび含フッ素ビニルエ
ーテルの濃度がほぼ一定となるようにこれらを重合槽に
供給しつつ重合することを特徴とする含フッ素共重合体
の製造方法。 - 【請求項2】請求項1で得られた含フッ素共重合体をフ
ッ素化することを特徴とするパーフルオロ共重合体の製
造方法。
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-
1993
- 1993-04-05 JP JP5078173A patent/JP3053996B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US7781532B2 (en) | 2001-04-26 | 2010-08-24 | Daikin Industries, Ltd. | Fluorine-containing polymer powder, method for producing the same and coated article |
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