JPH03207701A - 含フッ素ポリマーの製造方法 - Google Patents

含フッ素ポリマーの製造方法

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JPH03207701A
JPH03207701A JP103090A JP103090A JPH03207701A JP H03207701 A JPH03207701 A JP H03207701A JP 103090 A JP103090 A JP 103090A JP 103090 A JP103090 A JP 103090A JP H03207701 A JPH03207701 A JP H03207701A
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憲一 林
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は含フッ素ポリマーの新規な製造方法に関するも
のである。さらに詳しくいえば、本発明は、熱安定性、
加工性及び機械物性などに優れたビニリデンフルオリド
とヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー又はビニリ
デンフルオリドとヘキサフルオロプロピレンとテトラフ
ルオロエチレンとのターポリマーを、水性溶媒中での懸
濁重合法によって、環境破壊をもたらす70ン系溶剤の
使用を抑制し、粒子間の融薯凝集を抑え、効率よく製造
する方法に関するものである。
従来の技術 一般に含フッ素ポリマーは、耐熱性、耐溶剤性、耐薬品
性などに優れた物性を有していることから、苛酷な条件
下に使用される高分子材料として種々の用途に広く利用
されている。
工業的に有用なビニリデンフルオリド系共重合体として
はその特有の性質である耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性、
光学特性、電気特性などを生かした樹脂状高分子材料、
あるいは耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性などの特性を生か
したエラストマー性高分子材料に利用されている。
工業的に有用なビニリデンフルオリド系共重合体として
はビニリデンフルオリド(以下VdFと略記する)単位
とヘキサフルオロプロピレン(以下RFPと略記する)
単位の2種類の含フッ素モノマー単位から成る二元系含
フッ素ポリマー及びVdF単位とHFP単位とテトラフ
ルオロエチレン(以下TFEと略記する)単位の3種類
の含フッ素モノマー単位から成る三元系含フッ素ポリマ
ー、VdF単位とTFE単位とから成る二元系含フッ素
ポリマーに大別される。これらの含フッ素ポリマーは含
フッ素モノマーの共重合組成により、樹脂状からエラス
トマー状まで変化する。
このような含7ツ素ポリマーを製造する方法としては、
乳化重合法、懸濁重合法及び溶液重合法が知られている
。乳化重合法は、含フッ素モノマーを乳化剤により水中
に分散させ、水に可溶な触媒を用いて重合する方法であ
り、現在最も多く採用されている。これに対し懸濁重合
法は、七ツマ−あるいは七ツマ−を溶解した有機溶媒を
懸濁安定剤により水中に分散させ、主として七ツマ−あ
るいは該溶媒に可溶な触媒を用いて重合する方法であり
、通常液状モノマー又は容易に液化しうるモノマーの重
合に適している。一方、溶液重合法は、重合反応に対し
不活性な溶媒中で、該溶媒に可溶な触媒を用いて重合す
る方法である。
これらの中で、油溶性重合触媒を用いる懸濁重合法は、
熱安定性に優れ、かつ良好な加工性や機械物性に優れる
含フッ素ポリマーが得られ、好ましい方法である。
7ツ化ビニリデン系含フッ素ポリマーの懸濁重合法につ
いては、例えば含フッ素モノマーを溶存した液体のハロ
ゲン化炭化水素を分散した水性媒体中において、1〜4
5℃の低温懸濁重合する方法が提案されている(特公昭
49−29630号公報、特公昭49−29631号公
報、特公昭51−8432号公報)。
この方法は、比較的低温で懸濁重合を行い、分校反応や
ゲル化反応を抑えることを自活しているものである。
さらに、重合触媒を分割添加して、50〜70℃の比較
的高温で懸濁重合を行い、高分子量の独特の分子量分布
を有する含フッ素ポリマーを製造する方法が提案されて
おり(特開昭62−59611号公報)、また、特定の
分子量分布をもつ含7ツ素ポリマーを得る方法として、
含フッ素モノマーを多量の不活性溶剤Jこ溶解させ、液
滴を水性媒体中に分散させて、比較的高温で懸濁重合す
る方法も知られている(特開昭62−112611号公
報)。
しかしながら、これらの懸濁重合による含フッ素ポリマ
ーの製造方法においては、いずれも多量のハロゲン化炭
化水素溶剤を用いてガス状の含フッ素モノマーを溶存さ
せるか、又は比較的低温かつ高圧力下にて含フッ素モノ
マーを多量に液化させ1、多量の油滴を水性媒体中に分
散させて、懸濁重合を行っていることから、生成した懸
濁ポリマー粒子は、ハロゲン化炭化水素溶剤又は液化上
ツマ−により、かなり膨潤して粘着性を生じ、粒子同士
がブロッキングしたり、重合槽内壁に付着したりするな
ど好ましくない事態を招来する上、多量の溶剤や未反応
モノマーの回収が必要で、コスト的に不利であるなどの
欠点があった。
さらに、従来の含フッ素ポリマーの製造方法においては
、一般に含フッ素モノマーを、重合反応に対して不活性
で、かつ高分子量のポリマーが得られる上、重合速度の
速いクロロフルオロカーボン溶剤に溶解させ、この溶液
を懸濁安定剤により水中に分散させて重合反応を行って
いる。そして、該クロロフルオロカーボンとして、例え
ばトリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタ
ン、トリクロロトリフルオロエタン、ジクロロテトラフ
ルオロエタンなど、特に取り扱いの点からトリクロロト
リフルオロエタンが主に用いられている。
他方、近年、地球温暖化の原因の1つとして、オゾン層
破壊が地球規模の環境破壊問題として国際的に取り上げ
られ、その原因物質としてクロロフルオロカーボンが指
摘され、世界的に全廃の方向に向っている。このため含
フッ素ポリャーを製造する際に用いるクロロフルオロカ
ーボンの使用を停止するか、使用を最少量にして完全回
収する必要が生じてきている。
このクロロフルオロカーボンの代替品としては、水素原
子を含むハイドロクロロフルオロカーボンが、小さなオ
ゾン破壊係数を有するため提案されている。しかしなが
ら、従来、C−H結合を有する物質は、フルオロオレフ
ィンに対して連鎖移動性を示すことが知られており、水
素原子を含むヒドロクロロフルオロカーボンを、高分子
量の含フッ素ポリマーの製造の際に重合媒体として使用
することは困難であると考えられていた。実際に、C−
1(結合を有する種々の溶媒が、含フッ素ポリマーの重
合媒体として検討されているが、高分子量の含フッ素ポ
リマーが得られること、取り扱いやすいこと及び重合速
度が十分に速いことなどの点で有用な溶媒は見出されて
いないのが実情である。
このように、従来の懸濁重合法による含フッ素ポリマー
の製造方法においては、オゾン破壊係数の大きなりロロ
フルオロカーボン溶剤を多量使用するので、完全回収に
多大の設備が必要であること、ポリマー粒子間の融着凝
集が起こりやすいこと、未反応上ツマ−の回収量が多い
ことなどの問題があり、その改善が強く望まれていた。
発明が解決しようとする課題 本発明は、このような従来の含7ツ素ポリマーの製造方
法が有する欠点を克服し、環境破壊の問題を解決すると
ともに、ポリマー粒子間の融着凝集を抑え、かつ未反応
上ツマ−の回収量を削減しうる上、熱安定性、加工性、
機械物性などに優れた含フッ素ポリマーを製造するため
の方法を提供することを目的としてなされたものである
課題を解決するための手段 本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重
ねた結果、油溶性重合触媒と場合により用いられる触媒
を溶解する極少量のハロゲン化炭化水素溶剤とから成る
油滴を重合の場とし、含フッ素モノマーを液化させるほ
どの高圧力にすることなく比較的低い圧力で溶存させ、
水性媒体中において懸濁重合させることにより、その目
的を達成しうろことを見出しこの知見に基づいて本発明
を完成するに至った。
すなわち、本発明は、VdFとRFPとのコポリマー又
はVdFとHFPとTFEとのターポリマーを製造する
に当り、懸濁安定剤を含有する水性媒体中に、原料モノ
マー、油溶性重合触媒及び場合により用いられるハロゲ
ン化炭化水素を分散させ、50〜70℃の温度において
、5〜20に97C!12・Gの圧力下に懸濁重合を行
うことを特徴とする含7ツ素ポリマーの製造方法を提供
するものである。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明方法で得られる含フッ素ポリマーは、VdF単位
とHFP単位とから成るコポリマー、及びVdF単位と
HFP単位とTFE単位とから成るターポリマーである
。これらの共重合体系では組成により、弾性体から樹脂
状まで変化する。
これらの含フッ素ポリマーにおける該VdF単位とHF
P単位との割合は、通常重量比40:60ないし80:
20の範囲で選ばれるが、好ましい割合はコポリマーに
おいては、重量比55:45ないL75:25の範囲で
選ばれ、ターポリマーにおいては45:55ないし70
 : 30の範囲で選ばれる。また、前記ターポリマー
はTFE単位の含有量が35重量%以下、好ましくは5
〜25重量%の範囲にあるものが好適である。
本発明方法においては、まず懸濁安定剤を含む水性媒体
中に、所定組成の混合上ツマ−(仕込み七ツマ−)を加
圧溶存させたのち、機械的にかきまぜながら、液温を5
0〜70℃、好ましくは50〜60℃に保持しながら、
これに油溶性重合触媒を単独で、又は少量のハロゲン化
炭化水素溶剤に溶解させて添加して、懸濁重合を行う。
重合温度が50℃未満では重合速度が遅く実用的でない
し、70℃を超えると重合中にポリマーの懸濁粒子が粘
着化し、ブロッキングしやすくなり、良好な懸濁状態を
保持できず好ましくない。
本発明においては、重合圧力は5〜20に9/ crx
2・G1好ましくは8〜18kg/am”・Gの範囲で
選ばれる。
この圧力は仕込みモノマー量を増減することにより調節
される。重合開始後は重合圧力が一定になるように、新
たな組成の混合上ツマ−(連添モノマー)を添加して重
合を進行させる。重合圧力が5に9/c+i”・G未満
では重合系内の仕込み七ツマー量が少なすぎて、反応速
度が遅く、ポリマーの分子量も十分に大きくならず、実
用的でない。本発明は、重合槽内で仕込み七ツマ−が液
化しない圧力で重合することを特徴としており、この七
ツマ−の液化圧力は組成により異なるが、重合圧力が2
0 kg/ crtr2・Gを超えるとモノマーが液化
するおそれが生じる。
本発明においては、油溶性重合触媒は単独で用いてもよ
いし、場合により少量のハロゲン化炭化水素溶剤に溶解
させて用いてもよいが、この場合、該ハロゲン化炭化水
素溶剤の使用量は、重合に用いる水性媒体に対して5重
量%以下の範囲で選ばれる。このハロゲン化炭化水素溶
剤の使用量は少ないほど懸濁ポリマー粒子間の凝集は少
なく、かつ溶剤の回収も容易となる。またこのように、
溶剤の使用量が少ないので、本発明における重合圧力、
温度では重合槽内のホールド含フッ素モノマー量が比較
的少なく、未反応上ツマ−の回収も容易である。
本発明においては、場合により用いられるハロゲン化炭
化水素溶剤の使用量が油溶性重合触媒を溶解させてフィ
ードするための最低量であって、しかも重合温度におい
て、含フッ素モノマーが液化するような高圧力としない
ため、水性媒体中に懸濁している油滴は、重合触媒、場
合により用いられる少量のハロゲン化炭化水素溶剤及び
少量の含7ツ素モノマーから成っており、最も極端なケ
ースではハロゲン化炭化水素溶剤を全く用いず、油溶性
重合触媒のみをフィードして、この油滴中に含フッ素モ
ノマーを加圧溶存させて、懸濁重合させることができる
このような極めて少ない油滴を重合の場として順次上ツ
マ−を供給して重合させる本発明の懸濁重合法は、従来
の考え方では予想することのできない全く新しい方法と
いえる。
前記油溶性重合触媒としては、通常有機パーオキシド化
合物、例えばジイソプロピルパーオキシジカーボネート
、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートなどのジ
アルキルパーオキシジカーボネート類、t−ブチルパー
オキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシビバレー
トなどのパーオキシエステル類、ジプロピルパーオキシ
ドなどのジアシルパーオキシド類、ジ(パーフルオロプ
ロピオニル)パーオキシド、ジ(パーフルオロブチリル
)パーオキシド、ジ(トリクロロオクタフルオロヘキサ
ノイル)パーオキシドなどのジ〔パーフルオロ(又はク
ロロフルオロ)アシルコパーオキシド類などの中から適
宜選ばれるが、これらの中で、一般式 (式中のR′及びR8は、それぞれ炭素数1−10のア
ルキル基であり、それらは同一であってもよいし、たが
いに異なっていてもよい) で表わされるジアルキルパーオキシジカーボネートが好
適である。このようなジアルキルパーオキシジカーボネ
ートとしては、例えばジイソプロピルパーオキシジカー
ボネート、ジー5ec−プチルパー−オキシジカーボネ
ート、ジー5ec−アミルパーオキシジカーボネート、
ジー5ec−ヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−
n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−ブチ
ルパーオキシジカーボネートなどが挙げられるが、これ
らの中で特にジイソプロピルパーオキシジカーボネート
が好ましい。
これらの油溶性重合触媒は、1種用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよく、その使用量は、水性
媒体に対して、通常0.001〜5重量%、好ましくは
0.01〜3重量%の範囲で選ばれる。
本発明方法において場合により用いられるハロゲン化炭
化水素溶剤としては、重合反応に不活性なもの、例えば
1.1.2− トリクロロ−1,2,2−トリフルオロ
エタン、1.2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフ
ルオロエタン、オクタデカ7ルオロオクタン、ヘキサ7
ルオロエタン、オクタ7ルオロブロバン、あるいは先に
本発明者らが提案した一般弐CH3R・・・(I[) (式中のRは少なくともフッ素原子1個を含むバーハロ
メチル基又はバーハロエチル基である)で表わされる化
合物などが挙げられる。
前記一般式(n)で表わされる化合物は水素原子を含む
ので、オゾン破壊係数は小さくて、環境破壊をもたらす
ことが少なく、その使用に問題がない上、フルオロオレ
フィンに対する連鎖移動性が小さいので、重合速度及び
得られるポリマーの分子量を十分に上げることができる
前記一般式(II)で表わされる化合物の具体例として
は、CH,CCff、FSCH3CCI2F、、CH,
CF、などのエタン系、CH3CF2CF3、CHiC
hCFzCI2、CHxCFtCF(:ffz、CH,
CFCI2CF、、CHsCFC(lcFxcQ、CH
sChCFCQxなどのプロパン系のものを挙げること
ができるが、取り扱いの簡便さ、入手の容易さなどの点
からCH3CCl2.Fが好適である。前記ハロゲン化
炭化水素溶剤はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以
上を混合して用いてもよい。
本発明方法において用いられる懸濁安定剤としては、例
えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ベントナイト、タルク、ケイソウ土などが挙げられるが
、これらの中でメチルセルロースが好適である。
これらの懸濁安定性は1種用いてもよいし、2種以上を
組み合わせて用いてもよく、その使用量は、通常水性媒
体に対して0.001〜3重量%、好ましくは0.01
〜1重量%の範囲で選ばれる。
本発明においては、必要に応じ、分子量を調節する目的
で連鎖移動剤を用いることができる。また重合時間につ
いては特に制限はないが、通常3〜50時間程度である
。生成する含フッ素ポリマーの量は、はぼ適温モノマー
量に等しく、含フッ素ポリマーの組成とほぼ追撚モノマ
ー組成と同じになるように仕込み組成を決定する。
仕込みモノマー組成、及び追撚モノマー組成はガスクロ
マトグラフ(C,C,)により、含フッ素ポリマー中の
モノマー単位の組成は溶剤可溶の場合、該ポリマーをア
セトンに溶解後”FNMRによって測定することができ
る。
本発明方法で得られる含フッ素ポリマーは、船釣にエラ
ストマーの場合には、加硫成形して用いられ、樹脂状の
場合には加硫して、あるいは未加硫のまま、種々の用途
に用いられる。
次に、加硫して用いる含フッ素エラストマーにおける加
硫法について説明する。この加硫法としては、ポリアミ
ン化合物及びポリヒドロキシ化合物による加硫法を用い
ることができるが、特にポリヒドロキシ化合物により加
硫した場合、含フッ素エラストマーの改善された性能を
さらに著しく高めることができるので有利である。
前記ポリヒドロキシ化合物による加硫法においては、該
含フッ素エラストマーに、酸結合剤、ポリヒドロキシ化
合物、加硫促進剤及び必要に応じて用いられる充填剤を
配合して混練りしたのち、加熱して加硫する。
酸結合剤としては、二価の金属酸化物又は水酸化物、例
えばマグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉛などの酸化物
又は水酸化物が用いられ、その使用量は、エラストマー
100重量部当り1〜30重量部、好ましくは2〜20
重量部の範囲で選ばれる。
ポリヒドロキシ化合物としては、ヒドロキノン、2.2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェ
ノールA)、2.2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
パーフルオロプロパン(ビスフェノールAF)、4.4
′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4.4’ −ジ
ヒドロキシジフェニルメタン、2.2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)ブタンなどが、エラストマー100重
量部当り0.1−10重量部、好ましくは帆6〜5重量
部の割合で用いられる。
加硫促進剤としては、第四級オニウム塩化合物、第四級
ホスホニウム塩、第四級アンモニウム塩又はイミニウム
塩、例えばテトラメチルアンモニウムクロリド、テトラ
エチルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニ
ウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テ
トラブチルアンモニウムフロミド、ビス(ペンジルジフ
ェニルホスフィン)イミニウムクロリド、テトラブチル
ホスホニウムクロリド、ベンジルトリフェニルホスホニ
ウムクロリド ウムクロリドなどが適当であり、エラストマー100重
量部当り0.05〜2重量部、好ましくは0.1−1重
量部の割合で用いられる。充填剤補強剤としては、例え
ばカーボンブラック、シリカ、クレー、タルクなどが必
要に応じて用いられる。
含フッ素エラストマー、酸結合剤、ポリヒドロキシ化合
物、miilE促進剤及び必要に応じて用いられる充填
剤の混合物は、ロール又はバンバリーミキサ−で混練り
後、金型に入れ加圧して一次加硫し、次いで二次加硫す
る。一般に一次加硫の条件は温度100〜200℃、加
硫時間10〜180分、圧力20〜100kg/crx
”Gの範囲から選ばれ、二次加硫の条件は温度150〜
300℃、加硫時間0〜30時間の範囲から選ばれる。
また、場合によっては二次加硫を省略することもできる
このようにして得られた加硫物は、100%モジュラス
が小さく、硬さが低くて伸びがあり、さらに圧縮永久歪
も小さいので、いわゆる弾性体らしくなっている。
このような加硫により、加熱定着ロール、制御バルブ、
ダイアフラム、あるいはO−リング、■ーパツキン、U
−パツキン、Y−パツキン、D−リング、三角リング、
T−リング、X−リングなどの成型パツキン、さらには
ガスケット、ゴム弁座、バタフライバルブ、ステムバル
ブ、オイルシール、耐SF級エンジンオイル用成形体、
燃料ホース、熱収縮チューブ、湿式摩擦材、電線被覆、
圧電材、排煙、ダクトジヨイントジャバラなどが得られ
る。
ダイアフラムの用途の場合には、耐圧縮永久歪特性より
もむしろ伸びが要求されるので、該含フッ素エラストマ
ーを成形加工するに際してはポリアミン化合物による加
硫も好ましく用いることができる。その加硫条件は、前
記のポリオール化合物による加硫方法の場合の条件をそ
のまま適用することができる。ポリアミン化合物による
加硫を実施する場合の配合割合については、通常エラス
トマー100重量部に対し、ヘキサメチレンジアミンカ
ーバメートなどのポリアミン化合物が0.3〜5重量部
、好ましくは0.5〜4重量部、二価金属酸化物が1〜
30重量部、好ましくは5〜20重量部の割合で用いら
れる。
本発明方法で得られた含フッ素ポリマーを加硫を行わず
に用いる場合には、該含フッ素ポリマーを加熱して成形
したり、あるいは溶剤に溶解後塗布するなど、−船釣な
成形法を採用することができる。
発明の効果 本発明方法によると、(1)溶媒としてフロンを用いず
に重合反応を行うことができるし、また用いても極く少
量であるので、その完全回収が容易であり、その結果オ
ゾン層破壊につながる環境破壊問題を解決することがで
きる、(2)重合工程におけるポリマー粒子間の融着凝
集を抑制することができる、(3)未反応上ツマー量を
削減しうるので、その回収が容易となる、などの効果が
発揮される。
また、本発明方法で得られた含フッ素ポリマーは、極め
て優れた耐熱性、耐薬品性、耐油性などを有しているの
で、種々の分野に用いることができ、例えば含フッ素エ
ラストマーの場合には、o−リング、オイルシール、パ
ツキン、ガスケットなどのシール材やダイヤフラム、ソ
レノイドバルブ、ニードバルブ、複写機ブレードや定着
ロール、工業用各種バルブ、あるいはその他異種材料と
の複合部品の材料などに有利に用いることができる。
実施例 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
なお、含フッ素ポリマーの各物性は、次に示す方法によ
り求めた。
(1)極限粘度数 メチルエチルケトンの0.19/ 100IIQの濃度
溶液を毛細管粘度計を用いて35℃で測定する。
(2)分子量分布測定 液体クロマトグラフ : LC−3Affi (島津製
作所(株)製〕 カラム: KF−80M(2本) + 800P(プレ
カラム)(昭和電工(株)製) 検出機: ERC−7510S [エルマ光学(株)製
〕インチグレーター: 7000A (システムインス
ツルメンツ社製) 展開溶媒:テトラヒドロフラン 濃  度二〇、1重量% 温 度=35℃ 分子量検量線用標準ポリマー: 単分散ポリスチレン各種〔東洋曹達 (株)製) (L/L −1,2(wax))上記の分
子量分布測定条件により、N11− L/ Ir、lを
算出する。
(3)加硫物の機械物性 ポリオール加硫標準条件 含フッ素エラストマー 二100重量部高活性酸化マグ
ネシウム:3重量部 水酸化カルシウム   =6重量部 ビスフェノールAF   :2重量部 ビス(ベンジルジフェニルホスフィン)イミニウムクロ
リド  二0.3重量部メディアムサーフルカーボン=
30重量部混線方法       二ロール 一次熱プレス加硫   =177℃X15分間(VdF
/HFP系) :177℃×30分間 (VdF/RFP/TFE系) 二次オープン加硫   :232℃×24時間前記の加
硫標準条件で厚さ21111のポリオール加硫シートを
作製し、このシートから3号ダンベル型試験片を打ち抜
き、JIS−に6301に準じて引張試験機〔東洋精機
(株)製〕を用い、引張速度50cll/分で機械物性
を測定する。
(4)圧縮永久歪 前記加硫標準条件でポリオール加硫したp−24型O−
リングを用い、JIS−K 6301に準じて25%加
圧圧縮下、温度200℃に72時間保持したのちに30
分間室温に放冷後、厚み計(京都高分子計機製)を用い
て測定する。
実施例1 電磁誘導式かくはん機を備えた内容積5012のオート
クレーブを窒素ガスで十分に掃気し、減圧−窒素光てん
を3回繰り返して窒素置換したのち、減圧状態で脱酸素
した純水20.7kgに懸濁安定剤としてのメチルセル
ロース(粘度50 cp) 20−7gヲ溶解後、この
溶液を仕込み、480rpmでかきまぜながら温度50
℃に保持した。次いで、VdF29.9重量%、)lF
P63.9重量%、TFE6.2重量%から成る混合モ
ノマーを仕込みモノマーとして、15kg/cra”・
Gとなるまで仕込んだ。
次に、触媒として、ジイソプロピルパーオキシジカーボ
ネート37.19を1.1−ジクロロ−1−フルオロエ
タン(以下フロン141bという) 3719に溶解さ
せた触媒溶液を圧入して重合を開始させた。重合により
圧力が14.5に97 cm”・Gまで低下したら、V
dF52.8重量%、RFP25.5重量%及びTFE
21.7重量%から成る混合モノマーを適温モノマーと
して適温し再び圧力を15に9/cm”・Gに戻した。
このような操作を繰り返し7.5時間重合反応を行った
重合反応終了後、残存する混合モノマーを掃気し得られ
た懸濁液を遠心分離機で脱水し、固形物を十分水洗した
のち、100’Cで真空乾燥して約18,9々9のエラ
ストマーを得た。
得られたポリマーの粒子間融着凝集は認められなかった
。また、未反応モノマー及び溶剤が少ないので容易に脱
七ツマ−できた。
得られt;含フッ素エラストマーを”FNMRにより分
析したところ、VdF単位53.7重量%、HFP単位
24.9重量%、TFE単位21.4重量%であった。
また、この含フッ素エラストマーは、〔ワ〕が2211
11+2/g、Lが19.OX 10’、L/Lが3.
8、ムーニー粘度ML i++o (121℃)が11
0であった。
前記含フッ素エラストマーを標準条件によりポリオール
加硫したところ、加工性に優れ、かつ優れた機械物性を
示す加硫物が得られた。加硫ゴムの特性を第4表に示す
実施例2 第1表に示す重合条件で重合を行った以外は、実施例1
と同様に実施した。得られたエラストマーのポリマー特
性、加硫ゴム物性を第4表に示す。
実施例3 電磁誘導式かくはん機を備えた内容積IEIのオートク
レーブを窒素ガスで十分に掃気し、減圧−窒素充てんを
3回繰り返して窒素置換したのち、減圧状態で脱酸素し
た純水5.44&gに懸濁安定剤としてのメチルセルロ
ース(粘度50 cp) 5−4gを溶解後、この溶液
を仕込み、600rpmでかきまぜながら温度50℃に
保持した。次いで、VdF34.1重量%、RFP65
.9重量%から成る混合モノマーを仕込み七ツマ−とし
て、13&9/cm”・Gとなるまで仕込んだ。
次に、触媒として、ジイソプロピルパーオキシジカーボ
ネート25.9gをフロン141b 85.4gに溶解
させた触媒溶液を圧入して重合を開始させた。重合によ
り圧力が12.5729/C11”・Gまで低下したら
、VdF63.1重量%、RFP36.9重量%から成
る混合モノマーを追モノマーとして適温し再び圧力を1
3kg/cI!!・Gに戻した。このような操作を繰り
返し13.8時間重合反応を行った。重合反応終了後、
残存する混合上ツマ−を掃気し得られた懸濁液を遠心分
離機で脱水し、固形物を十分水洗したのち、100℃で
真空乾燥して約4.4J29のエラストマーを得た。
得られたポリマーの粒子間融着凝集は、認められなかっ
た。また、未反応上ツマ−は容易に脱七ツマ−できた。
この含フッ素エラストマーを”FNMHにより分析した
ところ、VdF単位63.5重量%、RFP単位36.
5重量%であった。
また、このエラストマーは、〔マ〕が861112/9
、Lが5.I X 10’、irw/iiNが3゜6、
ムーニー粘度MLs+、。(121’o)が44であっ
た。
前記含フッ素エラストマーを標準条件によりポリオール
加硫したところ、優れた性能を示す加硫物が得られた。
評価結果を第4表に示す。
実施例4〜7 第2表に示す重合条件で重合を行った以外は実施例3と
同様に実施した。得られたエラストマーのポリマー特性
、加硫ゴム物性を第4表に示す。
比較例1 電磁誘導式かくはん機を備えた内容積5012のオート
クレーブを窒素ガスで十分に掃気し、減圧−窒素光てん
を3回繰り返して窒素置換したのち、減圧状態で脱酸素
した純水5.44kg、1.1.2− トリクロロ−1
,2,2−トリフルオロエタン(以下70ンー113と
いう)2.43kg及び懸濁安定剤としてのメチルセル
ロース(粘度50 cp) 5.49を仕込み、600
rpmでかきまぜながら温度50℃に保った。次いで、
vaF29.6重量%、RFP70−4重量%から成る
混合モノマーを仕込みモノマーとして、10ky/cr
a”・Gとなるまで仕込んだ。次に触媒として、ジイソ
プロピルパーオキシジカーボネート14Jgをフロン=
11358gに溶解させた触媒溶液に仕込み重合を開始
させた。重合により圧力が9.5&g/ cm2・Gま
で低下したら、VdF63.2重量%、HFP36.8
重量%から成る混合モノマーを連添モノマーとして適温
し再び圧力を10に9/c、l・Gに戻した。このよう
な操作を繰り返し8時間重合反応を行った。重合反応終
了後、残存する混合モノマーを掃気しポリマー懸濁液を
得た。
得られたポリマー粒子は、実施例に比べて粘着性があり
、静置すると凝集する傾向がみられた。
また、未反応モノマーの脱モノマーは、該モノマーが7
0ンー113に溶存しているため、実施例に比べて長い
時間を要した。
得られた懸濁液を遠心分離機で脱水し、固形物を十分水
洗したのち、100℃で真空乾燥して約3.6に、のエ
ラストマーを得た。得られた含フッ素エラストマーを”
FNMRにより分析したところ、VdF単位62.8重
量%、HFP単位37,2重量%であった。
また、この含フッ素エラストマーは、〔7〕が8711
+2/g、Lが6.lX 10’、Irw/ M、lが
3.4、ムーニー粘度ML、ヤ、。(121℃)が46
であった。
前記含フッ素エラストマーを標準条件によりポリオール
加硫した結果を第4表に示す。
比較例2 M3表に示す重合条件で重合を行った以外は、比較例1
と同様に実施した。得られたエラストマーのポリマー特
性、加硫ゴム物性を第4表に示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ビニリデンフルオリドとヘキサフルオロプロピレン
    とのコポリマー又はビニリデンフルオリドとヘキサフル
    オロプロピレンとテトラフルオロエチレンとのターポリ
    マーを製造するに当り、懸濁安定剤を含有する水性媒体
    中に、原料モノマー及び油溶性重合触媒を分散させ、5
    0〜70℃の温度において、5〜2kg/cm^2・G
    の圧力下に懸濁重合を行うことを特徴とする含フッ素ポ
    リマーの製造方法。 2 ビニリデンフルオリドとヘキサフルオロプロピレン
    とのコポリマー又はビニリデンフルオリドとヘキサフル
    オロプロピレンとテトラフルオロエチレンとのターポリ
    マーを製造するに当り、懸濁安定剤を含有する水性媒体
    中に、原料モノマー、油溶性重合触媒及びハロゲン化炭
    化水素を分散させ、50〜70℃の温度において、5〜
    2kg/cm^2・Gの圧力下に懸濁重合を行うことを
    特徴とする含フッ素ポリマーの製造方法。 3 ハロゲン化炭化水素の量を水性媒体に対して5重量
    %以下とする請求項2記載の製造方法。
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