JPH09302168A - カーペットマット用裏打ち材組成物 - Google Patents

カーペットマット用裏打ち材組成物

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JPH09302168A
JPH09302168A JP11374796A JP11374796A JPH09302168A JP H09302168 A JPH09302168 A JP H09302168A JP 11374796 A JP11374796 A JP 11374796A JP 11374796 A JP11374796 A JP 11374796A JP H09302168 A JPH09302168 A JP H09302168A
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JP
Japan
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backing material
ethylene
vinyl acetate
weight
carpet
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JP11374796A
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English (en)
Inventor
Iezo Okumura
家三 奥村
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Yamamoto Sangyo KK
Original Assignee
Yamamoto Sangyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 柔軟性と耐久性に富み、燃焼時に有害ガスの
発生量が少ないカーペットマット用裏打ち材組成物を提
供する。また、静摩擦係数が大きく滑りにくいカーペッ
トマット用裏打ち材組成物を提供する。 【構成】 本発明のカーペットマット用裏打ち材は、非
晶性ポリオレフィンとエチレン−酢酸ビニル共重合体の
混合物を主成分とする。特に、非晶性ポリオレフィンを
20〜40重量%、エチレン−酢酸ビニル共重合体を2
0〜40重量%含む混合物は、柔軟性、耐久性に加えて
静摩擦係数が0.6以上になってカーペットマットが滑
り難くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔軟性及び耐久性に富
み、しかも燃焼時に発生する有害ガス量を低減したカー
ペットマット用裏打ち材に関するものである。この裏打
ち材は、家庭用マットにおいて十分な滑り止め効果を発
揮し、また自動車用フロアマットにおいては優れた二次
成形加工性を示す。
【0002】
【従来の技術】家庭用あるいは自動車用のカーペットマ
ットは、様々な組織・構造からなる天然あるいは合成繊
維製のカーペットマット基体の裏面に、各種の高分子材
料を主体とする組成物を裏打ちして被覆している。
【0003】これらのカーペットマットには、耐久性、
柔軟性、防汚性、遮音性および外観保持性に優れると同
時に、様々な環境下あるいは低温から高温まで広い温度
範囲にわたって性能の変化が少ないことが要求される。
【0004】家庭用あるいは自動車用のカーペットマッ
トに上記のような特有かつ不可欠の性能を付与するため
に、裏打ち組成物の主材料としては、軟質ポリ塩化ビニ
ル(PVC)、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)や
SBR(スチレン・ブタジエン系熱可塑性エラストマ
ー)などの合成ゴム、あるいはエチレン−酢酸ビニル共
重合体(EVA)などが使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらのうち、PVC
は耐久性、柔軟性あるいは成形性に優れ、最も汎用され
ている材料ではあるが、廃棄、焼却処分するときに有害
・危険物質である塩化水素ガスを大量に発生し、作業員
の健康への障害および焼却炉の腐食、劣化、さらには酸
性雨の原因にもなるなど地球環境に及ぼす悪影響が大き
な問題となっている。上記の理由により、PCVを家庭
用あるいは自動車用のカーペットマットの裏打ち材とし
て使用することが敬遠されつつあるのが現状である。
【0006】また合成ゴムは溶融時の材料粘度が非常に
大きく、成形方法が限定されるとともに、加硫工程が必
要であるため成形加工性が劣り、ひいては経済性の面で
も不利であるという欠点がある。
【0007】エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)
は溶融粘度が比較的小さく、成形加工性には優れるが、
裏打ち材として必要な柔軟性に乏しく、また静摩擦係数
が小さく家庭用マットに使用した場合には滑りやすいと
いう欠点がある。
【0008】本発明者らは、EVAに非晶性ポリオレフ
ィンを一定の割合で混合することにより、EVAの抱え
る上記欠点を克服できることを見出し、本発明を確立す
るに至ったものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のカーペットマッ
ト用裏打ち材は、非晶性ポリオレフィンとエチレン−酢
酸ビニル共重合体の混合物を主成分とし、好ましくは、
非晶性ポリオレフィンを20〜40重量%、エチレン−
酢酸ビニル共重合体を20〜40重量%含む。
【0010】非晶性ポリオレフィンが20重量%より少
ないと裏打ち材の柔軟性や弾力性が低下し、また非晶性
ポリオレフィンが40重量%より多い場合には裏打ち材
に集中荷重がかかったときの歪みや変形が顕著となる。
【0011】また、エチレン−酢酸ビニル共重合体が2
0重量%より少ないと、裏打ち材に集中荷重かかかった
ときの歪みや変形が顕著となり、またエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体が40重量%より多いと柔軟性や弾力性が
低下する。
【0012】非晶性ポリオレフィンは、例えば60〜9
9重量%のプロピレンと40〜1重量%のエチレン又は
/及びブテン−1をランダムに共重合させたものであっ
て、結晶化度がDSC法で10%以下と通常のポリオレ
フィンと比較して結晶性が非常に低いポリマーであり、
また190℃での溶融粘度が300〜30,000セン
チポアズの範囲にある。
【0013】エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニ
ル含量は、例えば1〜30重量%であって、MI(メル
トインデックス)は1〜30がよい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態では、
非晶性ポリオレフィンとエチレン−酢酸ビニル共重合体
の混合物に、50〜99重量%のエチレンとプロピレ
ン、ブテン−1、オクテン−1などのα−オレフィンを
50〜1重量%で共重合させ、MIを1〜10の範囲に
調整したエチレン系共重合体を10重量%以下で添加す
ることができる。
【0015】これにより、全体の溶融粘度を上昇させて
成形加工性を向上でき、混合物の強度、耐久性を高める
ことができる。しかし、前記エチレン系共重合体を10
重量%以上添加すると、溶融粘度が大きくなり過ぎて成
形加工性が悪くなる。
【0016】また、本発明の好ましい実施形態では、無
機充填剤として、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウ
ム、水酸化アンモニウムあるいはガラス粉末などを、非
晶性ポリオレフィンとエチレン−酢酸ビニル共重合体の
混合物(裏打ち材)に添加することができる。これらの
うち、特に炭酸カルシウムが経済性及び成形加工性の点
で最も好ましい。
【0017】裏打ち材への無機充填剤の配合比は、80
重量%以下、好ましくは20〜60重量%である。20
重量%より少ないと、特に自動車用途では特に重要視さ
れる遮音性が低下し、かつ、増量作用が少ないから経済
性に問題が生じることになり、また80重量%より多い
と裏打ち材の材料強度が低下し、裏打ち材の溶融時の粘
度が増大し、成形加工が困難となる。
【0018】非晶性ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン系共重合体及び無機充填剤を所
定重量%比でバンバリー混合機に投入し、押出機などに
よりペレット状に押出し加工する。次いで、このペレッ
トを用いてTダイ法により約0.1〜5.0mm厚さの
裏打ち材シートを押出成形し、この裏打ち材シートとカ
ーペットマット基体とを貼り合わせ加工し、必要に応じ
て製品形状への打抜加工などの二次加工を経て、裏打ち
被覆したカーペットマットが得られる。
【0019】
【実施例】以下に本発明の実施例を比較例とともに具体
的に説明する。 (使用した材料) 1 非晶性ポリオレフィン(宇部レキセン製「UT27
80」(商品名))プロピレン−ブテン−1共重合体 190℃粘度:8,000センチポアズ 2 非晶性ポリオレフィン(宇部レキセン製「UT25
85」(商品名)) プロピレン−エチレン共重合体 190℃粘度:8,500センチポアズ 3 EVA(三井・デュポン製「P1907」(商品
名)) 酢酸ビニル含量:19重量% MI:15 4 EVA(三井・デュポン製「P2505」(商品
名)) 酢酸ビニル含量:25重量% MI:2 5 エチレン・プロピレンゴム(日本合成ゴム製「EP
07」(商品名)) MFR(メルトフローレート):0.7 6 炭酸カルシウム(日東粉化製SS#30) (試験の方法)非晶性ポリオレフィン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン・プロピレンゴム及び炭酸カ
ルシウムを、図1記載の各実施例及び比較例ごとの所定
配合比で、200℃のニーダーにより混練した後、ホッ
トプレスにより2mm厚のシートに作製した。
【0020】こうして得られた混練物の、溶融粘度(M
I)、シートの表面硬度、引張強度、引張伸び及び静摩
擦係数を測定した。
【0021】静摩擦係数は、20cm角のシートの上に
1kgの荷重を載せ、フローリング床の上を60cm/
minの速度で動かし、滑り運動が開始した時の引張り
応力(kg)から算出した。
【0022】図1から分かるように、実施例1〜3の組
成物の物性は、溶融粘度(MI)、表面硬度、引張強
度、引張伸び及び静摩擦係数のいずれにおいても満足す
る値が得られた。
【0023】これに対して、比較例1〜3の組成物の物
性は一部の物性で満足する値が得られたものの、他の物
性では満足できない値であった。なお、静摩擦係数はカ
ーペットマットが簡単に滑らないために、少なくとも
0.6以上必要である。
【0024】以上の試験から、非晶性ポリオレフィンを
20〜40重量%、エチレン−酢酸ビニル共重合体を2
0〜40重量%含むカーペットマット用裏打ち材が、柔
軟性、耐久性に富み、燃焼時の有害ガス発生が少なく、
かつ、カーペットマットに裏打ちすると静摩擦係数が大
きく滑りにくいことが分かった。
【0025】
【発明の効果】本発明は前述の如く、非晶性ポリオレフ
ィンとエチレン−酢酸ビニル共重合体の混合物を主成分
とする組成物であるから、カーペットマット基体に裏打
ち積層することにより、柔軟性、耐久性に富み、燃焼時
に発生する有害なガスの発生量を低減したカーペットマ
ットが得られる。
【0026】さらに、この裏打ち材は家庭用マットに使
用されるとき、静摩擦係数が大きく滑りにくいために、
台所、風呂場周辺の水廻り用途に最適であり、老人や乳
幼児の転倒、滑落事故を防止する効果に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例と比較例の物性の比較結果表。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶性ポリオレフィンとエチレン−酢酸
    ビニル共重合体の混合物を主成分とするカーペットマッ
    ト用裏打ち材。
  2. 【請求項2】 非晶性ポリオレフィンを20〜40重量
    %、エチレン−酢酸ビニル共重合体を20〜40重量%
    含むことを特徴とする請求項1記載のカーペットマット
    用裏打ち材。
  3. 【請求項3】 非晶性ポリオレフィンが、60〜99重
    量%のプロピレンと1〜40重量%のエチレン又は/及
    びブテン−1を共重合させたものであって、190℃で
    の溶融粘度が300〜30,000センチポアズである
    ことを特徴とする請求項1記載のカーペットマット用裏
    打ち材。
  4. 【請求項4】 エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビ
    ニル含量が1〜30重量%であり、MIが1〜30であ
    ることを特徴とする請求項1記載のカーペットマット用
    裏打ち材。
  5. 【請求項5】 天然あるいは合成樹脂繊維製のカーペッ
    トマット基体に、請求項1記載の裏打ち材が積層された
    カーペットマット。
JP11374796A 1996-05-08 1996-05-08 カーペットマット用裏打ち材組成物 Pending JPH09302168A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015005055A (ja) * 2013-06-19 2015-01-08 株式会社日本アレフ センサ装置及びセンサ装置ユニット

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015005055A (ja) * 2013-06-19 2015-01-08 株式会社日本アレフ センサ装置及びセンサ装置ユニット

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