JPH09301229A - ゴムクロ−ラ - Google Patents
ゴムクロ−ラInfo
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- JPH09301229A JPH09301229A JP14817296A JP14817296A JPH09301229A JP H09301229 A JPH09301229 A JP H09301229A JP 14817296 A JP14817296 A JP 14817296A JP 14817296 A JP14817296 A JP 14817296A JP H09301229 A JPH09301229 A JP H09301229A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、車両の走行部に使用されるゴムクロ
−ラに関するものであって、特に、ゴムクロ−ラの内周
面より突出する突起の改良に係るものである。 【解決手段】無端状ゴム弾性体の外周面にゴムラグを形
成し、内周面に駆動力の伝達或いは転輪との外れ防止に
供される突起を形成してなるゴムクロ−ラであって、当
該突起における他部材との接触面に、低摩擦性能を有す
る耐熱性熱可塑性樹脂部材を露出させたことを特徴とす
るゴムクロ−ラ。 1‥ゴムクロ−ラを構成するゴム、2‥突起、31 ‥熱
可塑性樹脂部材、311、312‥熱可塑性樹脂部材の側
面、4、5‥突起の側面、6‥突起の頂面、7、8‥突
起の前後面。
−ラに関するものであって、特に、ゴムクロ−ラの内周
面より突出する突起の改良に係るものである。 【解決手段】無端状ゴム弾性体の外周面にゴムラグを形
成し、内周面に駆動力の伝達或いは転輪との外れ防止に
供される突起を形成してなるゴムクロ−ラであって、当
該突起における他部材との接触面に、低摩擦性能を有す
る耐熱性熱可塑性樹脂部材を露出させたことを特徴とす
るゴムクロ−ラ。 1‥ゴムクロ−ラを構成するゴム、2‥突起、31 ‥熱
可塑性樹脂部材、311、312‥熱可塑性樹脂部材の側
面、4、5‥突起の側面、6‥突起の頂面、7、8‥突
起の前後面。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の走行部に使用さ
れるゴムクロ−ラに関するものであって、特に、ゴムク
ロ−ラの内周面より突出する突起の改良に係るものであ
る。
れるゴムクロ−ラに関するものであって、特に、ゴムク
ロ−ラの内周面より突出する突起の改良に係るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般には、ゴムクロ−ラの内周面にその
長手方向に向って突起が連続的に形成されており、かか
る突起はスプロケットからの駆動力の伝達に供され、或
いは転輪との外れ防止として機能している。特に転輪と
の間の外れ防止にあっては、ゴムクロ−ラが横方向の力
を受け、転輪との間に相対的にズレを生じた場合、転輪
を突起との間で接触・衝突が繰り返され、このズレを元
の状態に戻そうとすることになる。このため、突起に摩
擦力が加えられ転輪との間で脱輪が生じ、更には摩耗や
破損が生じることとなる。
長手方向に向って突起が連続的に形成されており、かか
る突起はスプロケットからの駆動力の伝達に供され、或
いは転輪との外れ防止として機能している。特に転輪と
の間の外れ防止にあっては、ゴムクロ−ラが横方向の力
を受け、転輪との間に相対的にズレを生じた場合、転輪
を突起との間で接触・衝突が繰り返され、このズレを元
の状態に戻そうとすることになる。このため、突起に摩
擦力が加えられ転輪との間で脱輪が生じ、更には摩耗や
破損が生じることとなる。
【0003】図14〜図15は、かかる状態を示すゴム
クロ−ラ11の内周面であって、図14は無端状ゴム弾
性体より一対の突起12、12が突出した形状のもので
あり、転輪20は通常はこの突起12、12を跨いで転
動するが、ゴムクロ−ラ11と転輪20との間で相互に
ズレが生じた場合には、転輪20は点線で示す(一方の
みを示す)ように突起12、12と接触・衝突し、転輪
20のズレを規制して元の転動面に戻そうとする。この
ため、突起12、12の特に外側面での摩擦力が大きく
加えられ、転輪との間で脱輪が発生し易く、場合によっ
ては、摩耗や破損が生じることとなる。
クロ−ラ11の内周面であって、図14は無端状ゴム弾
性体より一対の突起12、12が突出した形状のもので
あり、転輪20は通常はこの突起12、12を跨いで転
動するが、ゴムクロ−ラ11と転輪20との間で相互に
ズレが生じた場合には、転輪20は点線で示す(一方の
みを示す)ように突起12、12と接触・衝突し、転輪
20のズレを規制して元の転動面に戻そうとする。この
ため、突起12、12の特に外側面での摩擦力が大きく
加えられ、転輪との間で脱輪が発生し易く、場合によっ
ては、摩耗や破損が生じることとなる。
【0004】一方、図15は、一本突起12を突出させ
たゴムクロ−ラであるが、これも又、転輪20が正規の
転動位置よりズレた場合には、転輪20と突起12が点
線で示すように接触・衝突を繰り返してズレを防止する
こととなり、この場合にも前記と同様に転輪との間で脱
輪が発生し易く、場合によっては、摩耗や破損が生じる
こととなる。又、かかる突起12は、図示しないスプロ
ケットと係合し、駆動力の伝達に供される際に、スプロ
ケットピンと突起12とは常に擦れを生じており、この
ため、突起12の特に根元部に変形が加えられ、このた
め転輪との間で脱輪が発生し易いばかりでなく、この部
分に摩耗や破損を生じ易く、特に突起12がゴムででき
ている場合にこの傾向が大きい。
たゴムクロ−ラであるが、これも又、転輪20が正規の
転動位置よりズレた場合には、転輪20と突起12が点
線で示すように接触・衝突を繰り返してズレを防止する
こととなり、この場合にも前記と同様に転輪との間で脱
輪が発生し易く、場合によっては、摩耗や破損が生じる
こととなる。又、かかる突起12は、図示しないスプロ
ケットと係合し、駆動力の伝達に供される際に、スプロ
ケットピンと突起12とは常に擦れを生じており、この
ため、突起12の特に根元部に変形が加えられ、このた
め転輪との間で脱輪が発生し易いばかりでなく、この部
分に摩耗や破損を生じ易く、特に突起12がゴムででき
ている場合にこの傾向が大きい。
【0005】更に言えば、この転輪20と突起12との
接触・衝突時には、大きな走行抵抗が生じエネルギ−の
ロスをもきたしていた。
接触・衝突時には、大きな走行抵抗が生じエネルギ−の
ロスをもきたしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な従来の技術に鑑みてなされたものであり、ゴムクロ−
ラの内周面に突出する突起を特殊な構造とし、転輪との
間での脱輪の発生を少なくし、突起を摩耗・変形・破損
等から保護することを目的とするもので、更には、走行
時に摩擦によって生じる突起の表面の昇温にも耐え得る
部材を突起と一体的に結合して課題を解決するものであ
る。
な従来の技術に鑑みてなされたものであり、ゴムクロ−
ラの内周面に突出する突起を特殊な構造とし、転輪との
間での脱輪の発生を少なくし、突起を摩耗・変形・破損
等から保護することを目的とするもので、更には、走行
時に摩擦によって生じる突起の表面の昇温にも耐え得る
部材を突起と一体的に結合して課題を解決するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するため鋭意研究を進めた結果、突起を次のような
構成として改良をなしたものである。即ち、本発明の要
旨は、無端状ゴム弾性体の外周面にゴムラグを形成し、
内周面に駆動力の伝達或いは転輪との外れ防止に供され
る突起を形成してなるゴムクロ−ラであって、当該突起
における他部材との接触面に、低摩擦性能を有する耐熱
性熱可塑性樹脂部材を露出させたことを特徴とするゴム
クロ−ラである。
達成するため鋭意研究を進めた結果、突起を次のような
構成として改良をなしたものである。即ち、本発明の要
旨は、無端状ゴム弾性体の外周面にゴムラグを形成し、
内周面に駆動力の伝達或いは転輪との外れ防止に供され
る突起を形成してなるゴムクロ−ラであって、当該突起
における他部材との接触面に、低摩擦性能を有する耐熱
性熱可塑性樹脂部材を露出させたことを特徴とするゴム
クロ−ラである。
【0008】そして、好ましくは、熱可塑性樹脂部材を
ゴムクロ−ラを形成する金型内にセットし、次いでゴム
材料を充填して熱可塑性樹脂部材を突起と一体成形した
ゴムクロ−ラを提供するものである。かかる熱可塑性樹
脂部材は、好ましくは融点が200℃以上の性状を有す
るものがよい。
ゴムクロ−ラを形成する金型内にセットし、次いでゴム
材料を充填して熱可塑性樹脂部材を突起と一体成形した
ゴムクロ−ラを提供するものである。かかる熱可塑性樹
脂部材は、好ましくは融点が200℃以上の性状を有す
るものがよい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は以上のような構成を採用
するものであり、特に転輪と常に係合する突起にあっ
て、転輪等の他の部材との接触・衝突が繰り返される面
部に低摩擦性能を有する耐熱性熱可塑性樹脂部材を露出
させたものである。従って、特に転輪のズレを制御する
場合にあっても、突起と転輪との間の脱輪性の改良がな
され、しかも突起の摩耗等が少なく、しかも走行抵抗も
小さいゴムクロ−ラとなったものである。
するものであり、特に転輪と常に係合する突起にあっ
て、転輪等の他の部材との接触・衝突が繰り返される面
部に低摩擦性能を有する耐熱性熱可塑性樹脂部材を露出
させたものである。従って、特に転輪のズレを制御する
場合にあっても、突起と転輪との間の脱輪性の改良がな
され、しかも突起の摩耗等が少なく、しかも走行抵抗も
小さいゴムクロ−ラとなったものである。
【0010】そして、特に摩擦によって生ずる突起の表
面の温度上昇にも耐えられる樹脂部材を特に選択したこ
とによってその効果を更に顕著にしたものである。即
ち、突起駆動型ゴムクロ−ラを4輪に装着した車両を用
い、半径15mm、時速25kmで旋回走行試験を実施
し、走行時間10分毎に突起表面の温度を測定すると、
走行時間40分後に180℃以上まで昇温することが判
明した。従って、本発明においては低摩擦特性を有する
と共に融点が200℃以上の、いわゆる耐熱性を有する
熱可塑性樹脂をここに採用したものである。
面の温度上昇にも耐えられる樹脂部材を特に選択したこ
とによってその効果を更に顕著にしたものである。即
ち、突起駆動型ゴムクロ−ラを4輪に装着した車両を用
い、半径15mm、時速25kmで旋回走行試験を実施
し、走行時間10分毎に突起表面の温度を測定すると、
走行時間40分後に180℃以上まで昇温することが判
明した。従って、本発明においては低摩擦特性を有する
と共に融点が200℃以上の、いわゆる耐熱性を有する
熱可塑性樹脂をここに採用したものである。
【0011】ここで本発明で特に選択される熱可塑性樹
脂としては、ナイロン、芳香族ナイロン、ポリカ−ボネ
−ト、GF強化ポリエチレンテレフタレ−ト、GF強化
ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリフェニレン、ポリフ
ェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
スルフォン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミ
ドビスマレイミド、ポリオキシベンジレン、ポリアリレ
−ト、ポリエ−テルエ−テルケトン、ポリエ−テルスル
フォン、ポリエチレンテレフタレ−ト等が例示される。
そして上記樹脂にガラス繊維等で強化した樹脂を適用し
てもよいことは勿論である。尚、樹脂部材の形状として
は棒状体、板状体、筒状体、盤状体、ダンベル状体等任
意の形状の部材が用いられ得る。
脂としては、ナイロン、芳香族ナイロン、ポリカ−ボネ
−ト、GF強化ポリエチレンテレフタレ−ト、GF強化
ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリフェニレン、ポリフ
ェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
スルフォン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミ
ドビスマレイミド、ポリオキシベンジレン、ポリアリレ
−ト、ポリエ−テルエ−テルケトン、ポリエ−テルスル
フォン、ポリエチレンテレフタレ−ト等が例示される。
そして上記樹脂にガラス繊維等で強化した樹脂を適用し
てもよいことは勿論である。尚、樹脂部材の形状として
は棒状体、板状体、筒状体、盤状体、ダンベル状体等任
意の形状の部材が用いられ得る。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明する。図1は本発明のゴムクロ−ラの第1例であ
り、突起2近傍の斜視図であり、図2はその側面図であ
る。この突起2はゴムクロ−ラを構成するゴム1の内周
面より30mmの高さ(H)を有し、ゴムクロ−ラの幅
方向の長さ(L1 )が60mm、ゴムクロ−ラの長手方
向における頂部の長さ(L2 )が25mm、基部の長さ
(L2 )が55mmであった。そして突起2の左右側面
4、5前後面7、8は所望の斜視角をもって構成され
る。
説明する。図1は本発明のゴムクロ−ラの第1例であ
り、突起2近傍の斜視図であり、図2はその側面図であ
る。この突起2はゴムクロ−ラを構成するゴム1の内周
面より30mmの高さ(H)を有し、ゴムクロ−ラの幅
方向の長さ(L1 )が60mm、ゴムクロ−ラの長手方
向における頂部の長さ(L2 )が25mm、基部の長さ
(L2 )が55mmであった。そして突起2の左右側面
4、5前後面7、8は所望の斜視角をもって構成され
る。
【0013】さて、直径20mmの断面円形の棒状体3
1 をゴムクロ−ラの幅方向に向けて突起2中に埋設し
た。この棒状体31 はナイロン製であり、その両端
311、312は突起2の左右側面4、5に露呈させたもの
である。棒状体3を突起2中に埋設するには突起2を形
成する凹部を備えた金型を用い、この凹部内に棒状体3
1 を嵌め込み、この状態を維持しつつゴムクロ−ラの基
体を構成するゴム材料1を金型内に充填することにより
得られ、両者はゴム1の加硫時の接着力によって加硫接
着させて一体化させるものである。尚、場合によっては
フェノ−ル系、エポキシ系、ゴム系等の接着剤を一種若
しくはこれらを組み合わせて用いて加硫接着することも
ある。
1 をゴムクロ−ラの幅方向に向けて突起2中に埋設し
た。この棒状体31 はナイロン製であり、その両端
311、312は突起2の左右側面4、5に露呈させたもの
である。棒状体3を突起2中に埋設するには突起2を形
成する凹部を備えた金型を用い、この凹部内に棒状体3
1 を嵌め込み、この状態を維持しつつゴムクロ−ラの基
体を構成するゴム材料1を金型内に充填することにより
得られ、両者はゴム1の加硫時の接着力によって加硫接
着させて一体化させるものである。尚、場合によっては
フェノ−ル系、エポキシ系、ゴム系等の接着剤を一種若
しくはこれらを組み合わせて用いて加硫接着することも
ある。
【0014】図にて分るように、突起2の両側面4、5
に棒状体31 の両端311、312を露出しており、転輪や
図示しないアイドラ−、スプロケット等との接触・衝突
時にこれらと接触するものであり、棒状体31 の特性よ
り低摩擦性であって、このため転輪との間での脱輪が減
少し、又摩耗や破損が少なく、走行抵抗も著しく低下す
ることとなる。
に棒状体31 の両端311、312を露出しており、転輪や
図示しないアイドラ−、スプロケット等との接触・衝突
時にこれらと接触するものであり、棒状体31 の特性よ
り低摩擦性であって、このため転輪との間での脱輪が減
少し、又摩耗や破損が少なく、走行抵抗も著しく低下す
ることとなる。
【0015】図3は本発明のゴムクロ−ラの第2例であ
り、直径20mm、厚さ5mmの円盤状の樹脂32 (ナ
イロン製)を突起2の側面4、5に一方の面が露呈する
ように埋設したものである。これもゴム材料1の加硫時
に金型の凹部内に樹脂32 をセットして加硫接着したも
のである。
り、直径20mm、厚さ5mmの円盤状の樹脂32 (ナ
イロン製)を突起2の側面4、5に一方の面が露呈する
ように埋設したものである。これもゴム材料1の加硫時
に金型の凹部内に樹脂32 をセットして加硫接着したも
のである。
【0016】図4は本発明のゴムクロ−ラの第3例を示
す突起2の斜視図であり、図5はその側面図である。こ
の例にあっては平板状の樹脂板33 (ナイロン製)を突
起2の幅方向の中央に埋設したものであって、その両端
331、332が突起2の左右側面4、5に露呈したもので
ある。尚、平板状の樹脂板33 の厚さは10mmであ
り、これ又、ゴム材料1との間で加硫接着して一体化す
ることになる。尚、この例では突起2は前後面7、8が
2段傾斜面とされている。かかる突起2の概形はゴムク
ロ−ラの長手方向の頂面の幅が10mm、基底部の幅6
0mm、そして高さ(H)40mm、頂部より15mm
の位置で前後面7、8にて折曲部9が形成されている。
す突起2の斜視図であり、図5はその側面図である。こ
の例にあっては平板状の樹脂板33 (ナイロン製)を突
起2の幅方向の中央に埋設したものであって、その両端
331、332が突起2の左右側面4、5に露呈したもので
ある。尚、平板状の樹脂板33 の厚さは10mmであ
り、これ又、ゴム材料1との間で加硫接着して一体化す
ることになる。尚、この例では突起2は前後面7、8が
2段傾斜面とされている。かかる突起2の概形はゴムク
ロ−ラの長手方向の頂面の幅が10mm、基底部の幅6
0mm、そして高さ(H)40mm、頂部より15mm
の位置で前後面7、8にて折曲部9が形成されている。
【0017】尚、これらの各例にあって、突起2の表面
を別の補強材で保護することもよく、図6は、ゴムクロ
−ラの長手方向に連続又は不連続の補強帆布10をゴム
クロ−ラの内面及びその突起2の表面を覆うものであ
る。この帆布も捲縮性、非捲縮性のいずれでもよく、こ
れらも金型内に帆布をセットし、ゴム材料1との間で加
硫接着されるものである。
を別の補強材で保護することもよく、図6は、ゴムクロ
−ラの長手方向に連続又は不連続の補強帆布10をゴム
クロ−ラの内面及びその突起2の表面を覆うものであ
る。この帆布も捲縮性、非捲縮性のいずれでもよく、こ
れらも金型内に帆布をセットし、ゴム材料1との間で加
硫接着されるものである。
【0018】図7は本発明の第4例のゴムクロ−ラの内
周面を示し、図8は図7のA−A線での、図9は図7の
B−B線での各断面を示すものである。この例にあって
は、十文字状に形成された低摩擦部材34 を突起2内に
一体としたものであり、突起2の両側面4、5、前後面
7、8に、かかる部材34 の表面が露出している。勿
論、頂面6に露出する場合もある。このように構成され
た突起2にあっては、転輪との接触・衝突における場合
と同様、スプロケットとの接触の際の突起2の摩耗や破
損の防止にも効果があることとなる。この部材34 にあ
っては、これ又金型内にセットするだけでよく、場合に
よっては、4つに分割された低摩擦部材であってもよ
い。
周面を示し、図8は図7のA−A線での、図9は図7の
B−B線での各断面を示すものである。この例にあって
は、十文字状に形成された低摩擦部材34 を突起2内に
一体としたものであり、突起2の両側面4、5、前後面
7、8に、かかる部材34 の表面が露出している。勿
論、頂面6に露出する場合もある。このように構成され
た突起2にあっては、転輪との接触・衝突における場合
と同様、スプロケットとの接触の際の突起2の摩耗や破
損の防止にも効果があることとなる。この部材34 にあ
っては、これ又金型内にセットするだけでよく、場合に
よっては、4つに分割された低摩擦部材であってもよ
い。
【0019】図10〜図13は本発明の第5例を示すも
のであり、図10はその内周面における平面図、図11
は外周面における平面図、図12はC−C線での断面
図、図13はD−D線での断面図を示す。かかる例にあ
っては、突起2におけるゴムクロ−ラの長手方向に山形
に低摩擦部材35 を配置したもので、これによって、転
輪との擦れと、駆動ピンとの擦れに対して極めて大きな
効果を発揮することになる。
のであり、図10はその内周面における平面図、図11
は外周面における平面図、図12はC−C線での断面
図、図13はD−D線での断面図を示す。かかる例にあ
っては、突起2におけるゴムクロ−ラの長手方向に山形
に低摩擦部材35 を配置したもので、これによって、転
輪との擦れと、駆動ピンとの擦れに対して極めて大きな
効果を発揮することになる。
【0020】尚、この低摩擦部材はゴムクロ−ラの他の
部分にも適用可能であり、例えば、ゴムクロ−ラの内周
面における転輪の転動面にこれを適用することができ、
更には一対の突起間にこれを用いることも可能である。
又、場合によっては、この低摩擦部材をスプロケット側
にこれを採用することも可能である。
部分にも適用可能であり、例えば、ゴムクロ−ラの内周
面における転輪の転動面にこれを適用することができ、
更には一対の突起間にこれを用いることも可能である。
又、場合によっては、この低摩擦部材をスプロケット側
にこれを採用することも可能である。
【0021】(試験例)図1にて示すゴムクロ−ラをも
って本発明の特徴を更に明らかにする。直径20mmの
各種棒状体3を作製し、これを突起2内に埋設したゴム
クロ−ラであり、特に突起2のゴム材料は表1に示す配
合によった。この配合によって得られたゴム性状は、H
d:82度、M300 :130kgf/cm2 、Tb:1
90kgf/cm2 、Eb:430%であった。
って本発明の特徴を更に明らかにする。直径20mmの
各種棒状体3を作製し、これを突起2内に埋設したゴム
クロ−ラであり、特に突起2のゴム材料は表1に示す配
合によった。この配合によって得られたゴム性状は、H
d:82度、M300 :130kgf/cm2 、Tb:1
90kgf/cm2 、Eb:430%であった。
【0022】
【表1】
【0023】試験例1は棒状体3が超高分子量ポリエチ
レン(UHMW−PE)製、試験例2はポリプロピレン
製であり、いずれも本発明にて規定する樹脂には該当し
ないものである。試験例3は樹脂を埋設しないゴム材料
のみの例である。試験例4及び試験例5は本発明にて規
定する樹脂を用いた例であって、試験例4は6−ナイロ
ン製の棒状体3を使用し、試験例5は芳香族ナイロン製
の棒状体3を使用した例である。
レン(UHMW−PE)製、試験例2はポリプロピレン
製であり、いずれも本発明にて規定する樹脂には該当し
ないものである。試験例3は樹脂を埋設しないゴム材料
のみの例である。試験例4及び試験例5は本発明にて規
定する樹脂を用いた例であって、試験例4は6−ナイロ
ン製の棒状体3を使用し、試験例5は芳香族ナイロン製
の棒状体3を使用した例である。
【0024】(試験法)試験法は前記した方法と同様で
あり、突起駆動型ゴムクロ−ラを四輪に装着した車両を
半径15mm、時速25kmで旋回走行試験を実施し、
走行10分毎に突起の状況を確認した。そして、突起の
側面摩耗状況の試験方法は、走行10分毎に突起頂部か
ら30mmの所(L1 mm)の長さ(L2 mm)を実測
し、(L1 −L2 mm)を摩耗幅とした。
あり、突起駆動型ゴムクロ−ラを四輪に装着した車両を
半径15mm、時速25kmで旋回走行試験を実施し、
走行10分毎に突起の状況を確認した。そして、突起の
側面摩耗状況の試験方法は、走行10分毎に突起頂部か
ら30mmの所(L1 mm)の長さ(L2 mm)を実測
し、(L1 −L2 mm)を摩耗幅とした。
【0025】(試験結果)試験結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】試験の結果、樹脂材料を全く用いない試験
例3にあっては走行試験開始10分後にすでに摩耗が始
まり、60分後には幅17mmの摩耗となっている。
又、超高分子量ポリエチレン棒を用いた試験例1にあっ
ては、走行試験開始後30分で樹脂棒が軟化し、更に摩
耗の発生が確認され、走行試験開始60分後には11.
8mmの摩耗量であった。
例3にあっては走行試験開始10分後にすでに摩耗が始
まり、60分後には幅17mmの摩耗となっている。
又、超高分子量ポリエチレン棒を用いた試験例1にあっ
ては、走行試験開始後30分で樹脂棒が軟化し、更に摩
耗の発生が確認され、走行試験開始60分後には11.
8mmの摩耗量であった。
【0028】又、ポリプロピレン棒を用いた試験例2に
あっては、走行試験開始後40分で樹脂棒が軟化し、更
に摩耗の発生が確認され、走行試験開始60分後には
9.2mmの摩耗が見られた。
あっては、走行試験開始後40分で樹脂棒が軟化し、更
に摩耗の発生が確認され、走行試験開始60分後には
9.2mmの摩耗が見られた。
【0029】しかるに、本発明の試験例である試験例
4、5にあっては、走行試験開始後60分後にあっても
用いられた樹脂に軟化の発生は見られず、又、摩耗の発
生もなかった。
4、5にあっては、走行試験開始後60分後にあっても
用いられた樹脂に軟化の発生は見られず、又、摩耗の発
生もなかった。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上の構成を採用したものであ
り、ゴムクロ−ラの特に機体側に備えられた部材との接
触・衝突が繰り返される突起にあって、特殊な性状の樹
脂部材を露出させてなるものである。このため、特に転
輪とのズレによる接触・衝突が生じたとしても、摩耗や
破損が極く少なくなり、更に走行抵抗も減少することと
なり、ゴムクロ−ラの寿命が著しく向上したものとなっ
た。
り、ゴムクロ−ラの特に機体側に備えられた部材との接
触・衝突が繰り返される突起にあって、特殊な性状の樹
脂部材を露出させてなるものである。このため、特に転
輪とのズレによる接触・衝突が生じたとしても、摩耗や
破損が極く少なくなり、更に走行抵抗も減少することと
なり、ゴムクロ−ラの寿命が著しく向上したものとなっ
た。
【図1】図1は本発明のゴムクロ−ラの第1例であり、
その突起近傍を特に取出した斜視図である。
その突起近傍を特に取出した斜視図である。
【図2】図2は図1の突起近傍における側面図である。
【図3】図3は本発明のゴムクロ−ラの第2例であり、
その突起近傍を特に取出した斜視図である。
その突起近傍を特に取出した斜視図である。
【図4】図4は本発明のゴムクロ−ラの第3例であり、
その突起近傍を特に取出した斜視図である。
その突起近傍を特に取出した斜視図である。
【図5】図5は図4の突起近傍における側面図である。
【図6】図6は本発明のゴムクロ−ラにおける更に好ま
しい例を示す突起近傍の斜視図である。
しい例を示す突起近傍の斜視図である。
【図7】図7は本発明の第4例を示すゴムクロ−ラの内
周面である。
周面である。
【図8】図8は図7のA−A線での断面図である。
【図9】図9は図7のB−B線での断面図である。
【図10】図10は本発明の第5例を示すゴムクロ−ラ
の内周平面図である。
の内周平面図である。
【図11】図11は図10のゴムクロ−ラの外周平面図
である。
である。
【図12】図12は図10のゴムクロ−ラのC−C線で
の断面図である。
の断面図である。
【図13】図13は図10のゴムクロ−ラのD−D線で
の断面図である。
の断面図である。
【図14】図14は従来の一対の突起におけるゴムクロ
−ラの内周面である。
−ラの内周面である。
【図15】図15は従来の一本突起におけるゴムクロ−
ラの内周面である。
ラの内周面である。
1‥‥ゴムクロ−ラを構成するゴム、 2‥‥突起、 3、31 、32 、33 、34 、35 ‥‥熱可塑性樹脂部
材、 4、5‥‥突起の側面、 6‥‥突起の頂面、 7、8‥‥突起の前後面。
材、 4、5‥‥突起の側面、 6‥‥突起の頂面、 7、8‥‥突起の前後面。
Claims (3)
- 【請求項1】 無端状ゴム弾性体の外周面にゴムラグを
形成し、内周面に駆動力の伝達或いは転輪との外れ防止
に供される突起を形成してなるゴムクロ−ラであって、
当該突起における他部材との接触面に、低摩擦性能を有
する耐熱性熱可塑性樹脂部材を露出させたことを特徴と
するゴムクロ−ラ。 - 【請求項2】 前記突起がゴム突起であり、低摩擦性能
を有する耐熱性熱可塑性樹脂部材をゴムクロ−ラを形成
する金型内にセットし、次いでゴム材料を充填して前記
熱可塑性樹脂部材を突起と一体成形した請求項第1項記
載のゴムクロ−ラ。 - 【請求項3】 融点が200℃以上の熱可塑性樹脂部材
を用いた請求項第1項及び第2項記載のゴムクロ−ラ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14817296A JPH09301229A (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | ゴムクロ−ラ |
US08/839,303 US5984438A (en) | 1996-05-16 | 1997-04-18 | Rubber track |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14817296A JPH09301229A (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | ゴムクロ−ラ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09301229A true JPH09301229A (ja) | 1997-11-25 |
Family
ID=15446864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14817296A Pending JPH09301229A (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | ゴムクロ−ラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09301229A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006117134A (ja) * | 2004-10-22 | 2006-05-11 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 芯金レス弾性クローラとその製造方法 |
JP2007210447A (ja) * | 2006-02-09 | 2007-08-23 | Bridgestone Corp | ゴムクローラ |
-
1996
- 1996-05-16 JP JP14817296A patent/JPH09301229A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006117134A (ja) * | 2004-10-22 | 2006-05-11 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 芯金レス弾性クローラとその製造方法 |
JP4633438B2 (ja) * | 2004-10-22 | 2011-02-16 | 住友ゴム工業株式会社 | 芯金レス弾性クローラとその製造方法 |
JP2007210447A (ja) * | 2006-02-09 | 2007-08-23 | Bridgestone Corp | ゴムクローラ |
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