JPH09301055A - 車輌用灯具の照射方向制御装置 - Google Patents

車輌用灯具の照射方向制御装置

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JPH09301055A
JPH09301055A JP14341196A JP14341196A JPH09301055A JP H09301055 A JPH09301055 A JP H09301055A JP 14341196 A JP14341196 A JP 14341196A JP 14341196 A JP14341196 A JP 14341196A JP H09301055 A JPH09301055 A JP H09301055A
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acceleration
lamp
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Makoto Izawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オートレベリング装置の短寿命化を防止する
とともに、車輌姿勢の急変に対しては迅速に灯具の照射
方向制御を行う。 【解決手段】 車輌用灯具の照射方向制御装置1は、車
輌の姿勢を検出する車輌姿勢検出手段3と、車輌の速度
や加速度を検出する速度/加速度検出手段4と、灯具6
の照射光を所望の方向に向ける駆動手段5と、車輌姿勢
検出手段3からの信号に応じて灯具6の照射光を所定方
向に保つための補正信号を求めてこれを駆動手段5に送
出する補正計算手段2とを有する。車輌の加速度が所定
範囲外になった場合に、その時点から補正計算手段2が
車輌姿勢に係る検出信号を逐次に得て、これに基づいて
灯具6の照射光を所定方向に保つための補正信号を一定
期間中のみ駆動手段5に送出して灯具6又はその構成部
材を駆動した後、車輌姿勢に係る検出信号に対してフィ
ルタリング処理を行って補正値を求め、これに基づいて
灯具6の照射光を所定方向に保つための補正信号を駆動
手段5に送出して灯具6又はその構成部材を駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輌姿勢の変化を
検出して灯具の照射方向を常時一定方向に保つように補
正する車輌用灯具の照射方向制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】車輌の傾きが変化した場合でも、車輌に
付設された灯具の照射方向が所定方向に保たれるように
灯具の照射方向を自動的に調整する装置(所謂オートレ
ベリング装置)が知られており、この種の装置は、走行
状態や乗車条件(乗員数や乗員の配置等)、積荷の積載
条件に起因する車体の傾きや高さの変化を検出する検出
手段を有し、該検出手段によって得られる情報に基づい
て車輌の傾きの変化量を算出して、灯具の照射方向が常
に所定の方向となるように灯具の照射角等をその初期の
調整値に対して補正して所定の配光を得るように制御す
るものである。
【0003】例えば、車輌の走行中における加速度の変
化によって車輌の後部に荷重が加わった場合に、車体の
前後方向における傾斜角を求め、そのままでは照射方向
が基準方向より上向きにずれることになる灯具の照射軸
を下向きに傾動させることによって灯具の照射方向が常
に基準方向に保たれるように調整(所謂レベリング調
整)される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のオー
トレベリング装置にあっては、灯具の照射方向を車輌姿
勢変化に係る検出信号に応じて逐次に補正して灯具の駆
動制御を行っているため、装置の寿命の点で問題があ
る。
【0005】即ち、車輌姿勢の変化を示す検出信号にそ
のまま追従した灯具の照射方向制御を絶えず行っていた
のでは、駆動対象となる機械的な構成部材の消耗等によ
り装置の短寿命化を招く虞がある。かといって、灯具の
照射方向制御を常にある一定の時間間隔をもって行った
のでは、車輌姿勢の急激な変化に対応することができな
くなってしまう。
【0006】そこで、本発明は装置の短寿命化を防止す
るとともに、車輌姿勢の急変に対しては迅速に灯具の照
射方向制御を行うことを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した課題を
解決するために、車輌の加速度が所定範囲内である場合
には、車輌姿勢変化に係る検出信号に対するフィルタリ
ング処理によって所定期間に亘る検出信号のレベル変化
を緩和させた補正値を求め、これに基づいて灯具の照射
方向に係る補正制御を行い、また、車輌の加速度が所定
値範囲外となった場合には、その直後から車輌姿勢変化
に係る検出信号を逐次に得て、これに基づいて灯具の照
射光を所定方向に保つための補正制御を一定期間だけ行
い、その後は、車輌姿勢変化に係る検出信号に対してフ
ィルタリング処理を行って補正値を求め、これに基づい
て灯具の照射方向に係る補正制御を行うようにしたもの
である。
【0008】従って、本発明によれば、車輌の加速度が
所定範囲内である場合には、フィルタリング処理によっ
て得られる補正値のレベル変動の幅が小さいため灯具の
照射方向が著しく変化することがなく、また、車輌の加
速度が所定範囲外になった場合には、その時点から所定
の期間が経過するまでの間、車輌姿勢変化に係る検出信
号を逐次に反映した灯具の照射方向制御が行われる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明車輌用灯具の照射
方向制御装置について説明する。
【0010】図1は本発明の基本構成を示すものであ
り、照射方向制御装置1は灯具の照射方向の補正制御を
司る補正計算手段2を有し、該補正計算手段2には車輌
姿勢検出手段3、速度/加速度検出手段4からの検出信
号が入力される。そして、補正計算手段2の出力する補
正信号が駆動手段5に送出され、該駆動手段5によって
灯具6の照射方向が所定の方向を向くように制御され
る。
【0011】車輌姿勢検出手段3は、静止及び/又は運
動中の車輌の姿勢を検出するために設けられ、例えば、
路面の凹凸による車体の高さを検出するための車高検出
手段を用いる場合には、図2に示すように、車高検出手
段3aと路面Gとの間の距離Lを超音波やレーザー光等
の検出波を使って計測する方法や、車軸の上下変動を検
出するために車高検出手段3aがサスペンションSの伸
縮量xを検出する方法を挙げることができ、いずれの場
合も、車輌における既存設備の利用が可能であるという
利点がある。尚、車輌姿勢の検出方法としては、この他
にジャイロセンサーを用いる方法(二輪車輌等に使用さ
れる。)等を挙げることができる。
【0012】速度/加速度検出手段4は、車輌の速度や
加速度を検出するために設けられている。尚、加速度に
ついては速度から計算することができるので、補正計算
手段2が加速度の算出処理を受け持つ場合には加速度の
検出手段は不要となり、当該検出手段4の構成が簡単に
なる。
【0013】補正計算手段2は、車輌姿勢変化に係る検
出信号(車輌姿勢検出手段3による検出信号が車輌の姿
勢変化を直接的に示す場合にはその検出信号であり、ま
た、車輌姿勢検出手段3による検出信号が車輌の姿勢変
化を間接的に示す場合にはその検出信号から算出される
車輌姿勢の変化を示すデータを含む信号である。)に基
づき、車輌姿勢の変化に応じて灯具6の照射方向を所定
の方向に保つための制御に係る補正計算を行うものであ
る。例えば、車輌姿勢検出手段3として上記のような車
高検出手段3aを用いる場合には、車輌前後の車軸部に
ついての車高変化を検出し、これと車軸部の軸間距離と
から車輌の前後方向における傾斜角度(所謂ピッチング
角)の変化を求め、当該角度によって灯具6の照射方向
が変化するのを打ち消すための補正信号(灯具6の照射
方向に対する補正角の指令を含む。)を補正計算手段2
が算出する。この補正信号が駆動手段5への制御信号と
なり、駆動手段5は灯具6の照射方向がピッチング角の
変化分と同じ角度をもって変化方向とは逆の方向となる
ように灯具6の姿勢や状態を変化させ、これによって灯
具6の光軸が常に一定の方向に保たれるように制御され
る。
【0014】補正計算手段2の制御については車輌の加
速度値の如何によって2つの制御モードに大別される。
【0015】図3は横軸に速度(これを「v」とす
る。)をとり、縦軸に加速度(これを「a」とする。)
をとって制御区分の大要について説明するためのもので
ある。
【0016】図中の「as」、「−as′」は加速度に
係る閾値を示しており、−as′≦a≦asに示す範囲
が制御モード(A)の担当する領域を示し、a>as又
はa<−as′に示す範囲が制御モード(B)の担当す
る領域を示している。尚、asと−as′とは車輌の加
減速特性によってそれらの絶対値が等しい場合もある
が、必ずしも両者の絶対値が一致するとは限らない。ま
た、両制御モードを区分する境界線がa=asやa=−
as′の直線に限られる必要はなく、一般には速度vの
関数式で表される曲線である。
【0017】本発明では加速度が所定範囲内である場
合、つまり制御モード(A)において、補正計算手段2
が車輌姿勢変化に係る検出信号を得た場合に当該検出信
号をそのまま反映した照射方向の補正計算を行うのでは
なく、車輌姿勢変化に係る検出信号に対してフィルタリ
ング処理を施すことによって所定期間に亘る検出信号の
レベル変化を緩和させた補正値を求め、これに基づいて
灯具6の照射光を所定方向に保つための補正計算を行
う。
【0018】この「フィルタリング処理」とは、車輌姿
勢検出手段3による直接の検出信号又は該検出信号から
算出される車輌姿勢変化を示すデータを含む信号につい
て固定又は可変の検出時間を設定し、この検出期間内の
情報に基づいて所定の計算に従って算出される値を当該
検出期間の代表値として求めるものであり、下記に示す
処理方法を挙げることができる。
【0019】(I)ソフトウェア処理による方法 (II)専用の処理回路を用いる方法。
【0020】先ず、(I)は補正計算手段2としてコン
ピュータ等の計算手段を用いた場合に計算処理によって
フィルタリング処理を実行させる方法であり、検出時間
(これを「T」とする。)を固定値として当該期間にお
ける代表値を求める方法と、検出時間を他の要因や制御
モードに応じて変化させる方法があり、前者の例として
は下記に示す方法がある。
【0021】(a)単純平均法 (b)移動平均法 (c)加重平均法。
【0022】先ず、(a)は3者のうち最も簡単方法で
あり、ある検出期間における信号値の単純平均値を当該
検出期間における代表値として採用し、検出期間毎に代
表値を更新する方法である。
【0023】例えば、検出信号を所定のサンプリング時
間Ts毎に検出する場合のレベル値を「Di」(i=
1、2、・・・)とし、検出時間TをT=n・Ts(n
は自然数。)と設定すると、検出時間T内での単純平均
値を「AVG」としたとき、AVG=ΣDi/nであ
る。但し、この場合の「Σ」はDiについてi=1乃至
nについての和をとすることを意味する。
【0024】この方法は時間軸を検出時間毎に区切って
それぞれについて信号レベルの単純平均値を計算するだ
けで済むので、単位時間当りのデータの操作が少なく処
理時間が短いという利点がある。
【0025】上記(b)はある検出期間における信号値
についての移動平均値を当該検出時間における代表値と
して採用し、検出期間に重複が生じることを許容する方
法である。
【0026】例えば、サンプリング時間Ts毎に検出さ
れるレベル値を「Di」(i=1、2、・・・)とし、
検出時間「Tj」を(j−1)・Ts乃至(n+j−
1)・Ts(j=1、2、・・・)としてTj内での移
動平均値を「AVGj」(j=1、2、・・・)とした
とき、これは図4に示すようにして計算される。
【0027】即ち、最初の移動平均値AVG1はD1乃
至Dnについての平均値AVG1=ΣDi/nである。
尚、この場合の「Σ」はi=1乃至nについての和を意
味する。そして、次の検出時間T2内での移動平均値A
VG2は、AVG2=ΣDi/nであり、この場合の
「Σ」はi=2乃至n+1についての和を意味する。
【0028】このようにTjにおいてj値が1単位ずつ
増加するにつれて平均計算の対象となるレベル値の起点
と終点が1単位ずつ遅れていくことになる。
【0029】この方法は、検出時間Tjの起点と終点を
Tsずつずらしながら検出時間Tj内における平均値を
計算することによってTs毎に平均値が更新されるの
で、Tjの代表値についての変化が緩やかであり、また
計算の遅れが少ない。
【0030】(c)はある検出期間内の信号値に所定の
重み付けの係数を掛けた上で平均値を計算し、計算結果
を当該検出期間における代表値として採用する方法であ
る。
【0031】例えば、サンプリング時間Ts毎に検出さ
れるレベル値を「Di」(i=1、2、・・・)とし、
検出時間TをT=n・Tsとすると、検出時間T内での
レベル値Diに対する重み付けの係数を「fi」として
加重平均値を「AVGf1」としたとき、これは図5に
示すようにして計算され、例えば、AVGf1=Σ(f
i・Di)/nである。尚、この場合の「Σ」はi=1
乃至nについての和を意味し、Σfi=nである。ま
た、AVGf2はi=n+1乃至2・nについての(f
i・Di)/nの和である。
【0032】重み付けの係数fiは、例えば、図6に示
すように横軸にDiをとり縦軸にfiをとったときに右
上りの直線L1で示すように設定したり(この場合には
「fi=2・i/n」である。)、あるいは1点鎖線で
示すように直線L1の上側に位置する曲線C1や直線L
1の下側に位置する曲線C2のように各種の設定曲線を
もって定義することができる。尚、図に示す直線L1に
ついてfn=2とされるが、この値はfiとiとの間の
関数関係に応じて変化し、例えば、fiがiのべき乗に
比例するように設定した場合にはiの指数部によってf
n値が変化する(fiがiの2乗に比例する場合には、
fn=3である。)。
【0033】以上のような係数fiの設定によれば、i
値の大きい最新のレベル値ほど加重平均値に対して大き
な影響を及ぼすという傾向が生まれる。
【0034】この方法は時間軸を検出時間T毎に区切っ
てそれぞれの期間内における信号レベルの軽重を重み付
けの係数fiによって規定するとともに最新のデータ値
に係る係数fiほど大きな値を割り当てることで、より
新しいデータが代表値に反映され易くなるので、単純平
均法に比して処理時間の遅れが少ない。尚、本方法を移
動平均法に組み合せて適用することは容易である。
【0035】検出時間を他の要因や制御モード(その区
分方法等については後述する。)に応じて変化させる方
法としては、例えば、サンプリング時間を制御モード毎
に変化させる方法を挙げることができる。
【0036】図7において時刻t1乃至時刻t2の期間
は制御モードA1の制御下とされ、サンプリング時間T
s1の時間間隔をもって信号レベルの検出が行われ、レ
ベル値Di(i=1、2、・・・)が時々刻々と得られ
る。また、時刻t2乃至時刻t3の期間に示す制御モー
ドA2の制御下ではサンプリング時間Ts2(≠Ts
1)の時間間隔をもって信号レベルの検出が行われ、レ
ベル値Ei(i=1、2、・・・)が時々刻々と得られ
る。
【0037】この方法によれば、サンプリング時間を変
化させることによってデータを適時に間引くことができ
るので、検出信号の連続的な変化に対してレベル値が階
段関数状に変化するため制御が断続的になる。また、メ
モリが不要となる分だけプログラムがコンパクトにな
る。尚、本方法ではサンプリング時間に限らず上記した
方法a)乃至c)において検出時間Tを制御モードに応
じて変化させる方法に適用することができることは勿論
である。
【0038】上記(II)は、フィルタリング処理の全
て又は中心的な機能を専用回路によって実現し、当該回
路の出力信号を補正計算手段2が利用する方法である。
【0039】例えば、図8の構成例7に示すように、車
輌姿勢検出手段3の検出信号が切換手段8を介して周波
数特性の異なるローパスフィルタ(図では「LPF」と
略記する。)9、9、・・・にそれぞれ送出され、これ
らのローパスフィルタ9の出力が切換手段10を介して
補正計算手段2に入力される。切換手段8、10は補正
計算手段2からの切換指令を受けて制御モードに応じて
特定のローパスフィルタを選択するようになっており、
フィルタリング処理の全て又は大部分がローパスフィル
タ9によって行われるための補正計算手段2の処理負担
(計算時間やメモリ容量上の負担)が軽減される。尚、
これらのローパスフィルタにディジタルフィルタ回路を
使用すると特性の設定が簡単になり、上記した移動平均
法等を容易に取り入れることができる。また、車輌姿勢
検出手段3の検出信号をそのまま用いる場合には切換手
段8、10によりローパスフィルタを経ることなく検出
信号を補正計算手段2に入力すれば良い。
【0040】次に、本発明において加速度が所定範囲外
である場合、つまり制御モード(B)における補正計算
処理について説明する。
【0041】先ず、車輌の加速度が所定値範囲外となっ
た場合には、その直後から所定の時間が経過するまでの
間、補正計算手段2が車輌姿勢変化に係る検出信号に基
づいて灯具6の照射光を所定方向に保つための補正計算
を逐次に行う。即ち、この期間中は車輌姿勢変化に係る
検出信号を忠実に反映した補正計算を行って、計算結果
に基づく補正信号を駆動手段5に送出して灯具6又はそ
の構成部材を駆動する。
【0042】その理由は加速度が急激に変化した場合に
上記したようなフィルタリング処理を行ったのでは灯具
の照射方向制御に係る応答時間が長くなってしまい、車
輌姿勢の急激な変化に対処することが困難となるからで
ある。例えば、車輌の急激な減速によってそのままでは
灯具の照射方向が下向きになってしまう場合に、車輌姿
勢変化に係る検出信号に対して上記したようなフィルタ
リング処理を行っていたのでは、計算時間を極力短くし
ない限り車輌姿勢変化に追従した灯具の照射方向制御を
行うことが困難であるため、状況変化に迅速に対応する
ことができなくなる。
【0043】本発明では、車輌の加速度が所定値範囲外
となった時点から所定時間が経過するまでの期間は制御
の遅れがないように車輌姿勢変化に係る検出信号に基づ
く逐次の計算処理(以下、「リアルタイム制御」とい
う。)を行っており、よって、この期間が経過した後で
は、車輌姿勢変化に係る検出信号に対して上記したフィ
ルタリング処理が行われる。
【0044】尚、リアルタイム制御を所定の時間に限定
した理由は、加速度の急変時からある時間が経過した後
には車輌姿勢の変化が急変直後における変化に比べて小
さいことに依る。また、この時間値については車輌振動
の解析によって決まる一定の値に固定する方法や、制御
モード(B)への移行前の制御モード(制御モード
(A)を複数に区分した場合。)の如何によって設定時
間値を変化させる方法が挙げられる。
【0045】また、制御モード(B)への移行時点から
所定時間が経過した後に上記したフィルタリング処理を
直ちに実行するためには補正計算手段2が計算処理に必
要な数のデータを収集するか又は必要数のデータが集ま
らない期間における代用計算等が必要となる。たとえ
ば、フィルタリング処理として上記した移動平均法を用
いる場合には最初の検出時間T1が経過するまでの間、
計算に必要な個数のレベル値Diが集まらないため、計
算値を得ることができないことになる。
【0046】そこで、その対処法としては下記に示す方
法がある。
【0047】(i)データ収集とリアルタイム制御とを
並列的に処理する方法 (ii)代用計算又は代用値による方法。
【0048】(i)は車輌の加速度が所定範囲外となっ
た時点から所定時間が経過するまでの間も補正計算手段
2において車輌姿勢変化に係る検出信号を収集を絶えず
行う方法であり、データの収集は上記したリアルタイム
制御中もバックグラウンド(背景)処理として行われる
(これはプログラムにおける割り込み処理を用いること
で実現される。)。例えば、移動平均法を用いる場合に
は、上記リアルタイム制御中においてその後のフィルタ
リング処理に必要となるデータをメモリに記憶させてお
き、フィルタリング処理に移行したときに直ちに記憶デ
ータと新たな検出データとから移動平均計算を行えば良
い。
【0049】また、(ii)には車輌の加速度が所定範
囲外となった時点から所定時間が経過するまでの過渡期
間はこの間に集められたデータ値の単純平均計算を行っ
てその計算値で本来の計算値を代用する方法や、所定時
間の経過時点でのデータ値を必要データ数が集まるまで
の過渡期間中保持して当該データ値で本来の計算値を代
用する方法等がある。例えば、移動平均法を用いる場合
には、上記リアルタイム制御中にはデータの収集を行わ
ずに、フィルタリング処理への移行時を起点して検出さ
れるデータ数が移動平均計算に必要な数に達しない場合
には、既に検出されたデータについての単純平均計算に
よって移動平均計算の代用とする。また、上記した制御
モード毎にサンプリング時間を変化させる方法では、上
記リアルタイム制御における最終データ値を次のサンプ
リング時点が来るまでの間保持し続ければ良い。
【0050】図9は本発明における制御処理の流れを示
すものであり、ステップS1において制御モード(B)
への移行、つまり、車輌の加速度が所定範囲外になった
か否かが判断され、そうであればステップS2に進み、
そうでなければステップS6に進む。
【0051】ステップS2では上記したリアルタイム制
御を行った後、次ステップS3において車輌の加速度が
所定範囲外になった時点から所定時間が経過したか否か
が問われ、経過していればステップS4に進み、経過前
ならばステップS2に戻る。
【0052】ステップS4では制御モード(B)に係る
フィルタリング処理へと移行した後、ステップS5に進
む。
【0053】ステップS5では制御モード(A)への移
行、つまり、車輌の加速度が所定範囲内に戻ったか否か
が判断され、そうであればステップS6に進み、そうで
なければステップS4に戻る。
【0054】ステップS6では制御モード(A)に係る
フィルタリング処理が行われ、ステップS1に戻る。
【0055】尚、制御モード(A)と制御モード(B)
についてはそれらのフィルタリング処理が必ずしも同じ
方法に依るとは限らないことに注意を要する。
【0056】また、制御モード(A)については更に細
分化することが可能であり、例えば、図3に示すように
速度vについて3つの閾値v0、v1、v2を設定し
て、0≦v≦v0に示す停止又は超低速域、v0<v≦
v1に示す低速域、v1<v≦v2に示す中速域、v2
<vに示す高速域に区分したり、あるいは、加速度aに
ついても閾値、−a0、−a0′、−a1、−a1′を
設定して、−a0′≦a≦a0に示す停止又は定速域、
−a1′≦a<−a0′又はa0<a≦a1に示す減速
域又は加速域、−as′≦a<−a1′又はa1<a≦
asに示す中程度の減速域又は加速域に区分することが
でき、それぞれの制御モード毎に上記した各種のフィル
タリング処理を用いることができる。
【0057】尚、このような速度軸や加速度軸に対して
平行な直線を境界線とする制御区分に限らず曲線(関数
式a=f(v)で表される。)状の境界線を用いた制御
区分としたり、あるいは速度及び加速度若しくは速度範
囲及び加速度範囲を指標とするデータテーブルを用いて
該データテーブルにフィルタリング処理の種類を示すデ
ータや計算に必要な定数を個別に記憶させることによっ
てさらに詳細な制御を行っても良いことは勿論である。
【0058】また、灯具の照射方向に係る補正制御につ
いては、駆動手段5により灯具全体を傾動させることで
その照射方向を変化させる方法の他、灯具の構成部材の
一部の駆動制御を行う方法がある。例えば、駆動手段5
により反射鏡を鉛直面内で傾動させることで反射光の向
きを変化させる方法(例えば、特開昭59−19544
1号公報参照。)や、駆動手段5によりレンズを傾動さ
せることでレンズを通過した照射光の向きを変化させる
方法(例えば、特開平7−37405号公報参照。)を
挙げることができる。尚、反射鏡やレンズについてはそ
の全体を傾動させる代わりに、それらの一部分の位置制
御を行うことによって照射光の主要部を所望の方向に変
化させるようにしても良い。また、シェードを駆動手段
5によって所定の方向に移動させることによって、灯具
による配光パターン上の明暗境界を上下に変化させる方
法(例えば、特開平7−29401号公報参照。)があ
る。この他、反射鏡及び光源、レンズ及び反射鏡、ある
いはレンズ及びシェードを駆動手段5により一緒に移動
することによって照射光の向きを上下方向に変化させる
等、灯具の光学的な構成部材の組み合わせの如何に応じ
て各種の実施形態が可能である。
【0059】
【実施例】図10乃至図12は本発明の実施の一例を示
すものであり、自動車への適用例を示すものである。
【0060】図10は照射方向制御装置11の構成を示
すものであり、上記補正計算手段2の機能を実現するた
めにコンピュータを内蔵するECU(電子制御ユニッ
ト)12を有し、該ECU12への入力信号は、車輌前
後の車軸部にそれぞれ設けられた車高センサー13、1
4による検出信号や車速センサー15による検出信号、
そしてヘッドランプスイッチ16による点灯指示信号で
ある。
【0061】車高センサー13、14は上記車輌姿勢検
出手段3に相当するものであり、これらの車高センサー
による検出信号がECU12に入力されると、ECU1
2内では車輌前後の車軸部の高低変化及びホイールベー
スから自動車のピッチング角の変化を算出して灯具の照
射方向を所定の方向に保つための補正計算を行う。尚、
本実施例では所定の時間間隔毎に車高センサー13、1
4の出力信号をECU12内に取り込んでピッチング角
の算出に係る計算を行っているが、本発明に関する限り
その計算方法の如何は問わない。また、本実施例では車
輌前後の車軸部に車高センサーをそれぞれ設けている
が、前輪及び後輪について左右の車輪のいずれか一方又
は両方に対して車高センサーを設けても良いことは勿論
である。
【0062】車速センサー15は自動車の走行速度を検
出するために設けられており、その検出信号は加速度の
算出や灯具の照射方向制御に係る制御モードを区別する
ための情報に利用される。
【0063】ECU12の出力する補正信号は、車輌前
部の左右の灯具の照射方向をそれぞれ制御する駆動部1
7、17′に送出される。尚、駆動部17、17′は、
灯具又はその構成部材(反射鏡、レンズ等)を駆動する
モータ17a、17′aや、灯具又はその構成部材の姿
勢を検出するための位置検出器17b、17′bを備え
ており、ECU12の出力信号がモータ17a、17′
aに直接に又はモータ駆動回路17c、17′cを介し
て送出され、位置検出器17b、17′bの検出信号が
ECU12に送出される。
【0064】図11は制御モードの区分例を示すv(速
度)−a(加速度)図であり、本実施例では制御区分の
仕方が速度軸vに関して対称性を有している。
【0065】即ち、制御モードは加速度aについての閾
値as及び−asによって、−as≦a≦asの範囲に
示す制御モード(A)と、a>as又はa<−asの範
囲に示す制御モード(B)とに2分される。そして、制
御モード(A)は速度vに係る閾値v0、v1及び加速
度aに係る閾値a1、−a1によって、0≦v≦v0の
範囲に示す制御モード(Aa)、v0<v≦v1の範囲
に示す制御モード(Ab)、v1<vであってa1<a
≦as又は−as≦a<−a1の範囲に示す制御モード
(Ac)、v1<vであって−a1≦a≦a1の範囲に
示す制御モード(Ad)の4つに区分されている。
【0066】制御モード(B)については当該制御モー
ドへの移行時点から所定時間が経過するまでの間、リア
ルタイム制御によって車高センサー13、14の検出信
号をそのまま反映した灯具の照射方向制御が行われる。
そして、その後、移動平均法を用いたフィルタリング処
理を介して灯具の照射方向制御が行われる。尚、リアル
タイム制御からフィルタリング処理への移行時には上記
(ii)の方法が用いられ、単純平均計算により移動平
均計算が代用される。
【0067】また、制御モード(Aa)においては自動
車の停止時における車輌姿勢が乗員数の変化や荷物の積
載状況によって頻繁に変化することが多いため、常にリ
アルタイム制御が行われる。
【0068】制御モード(Ab)においては車高センサ
ー13、14の検出信号に基づくピッチング角に係るデ
ータに対して弱いフィルタリング処理が行われ、本実施
例では移動平均法を用いている。尚、ここでいう「弱
い」とは上記方法(I)の場合に検出時間が短いことを
意味しており、移動平均法の場合には検出時間(Tj)
が短いことを意味している。
【0069】また、制御モード(Ac)についても上記
制御モード(Ab)と同様に弱いフィルタリング処理が
行われる。
【0070】制御モード(Ad)では自動車の走行状態
が比較的安定していることから車高センサー13、14
の検出信号から得られるピッチング角に係るデータに対
して強いフィルタリング処理が行われ、本実施例では移
動平均法を用いている。尚、ここでいう「強い」とは上
記方法(I)の場合に検出時間が長いことを意味してお
り、移動平均法の場合には制御モード(Ad)に係る検
出時間を「Td」とし、制御モード(Ab)や(Ac)
に係る検出時間をそれぞれ「Tb」、「Tc」としたと
き、「Td>Tb、Tc」とされていることを意味して
いる。
【0071】また、車高センサー13、14の検出信号
についてのサンプリング時間に関しては、制御モード
(Ad)におけるサンプリング時間を「Tsd」とし、
制御モード(Ab)や(Ac)におけるサンプリング時
間をそれぞれ「Tsb」、「Tsc」としたとき、「T
sd>Tsb、Tsc」とされている。
【0072】尚、本実施例では制御モード(Ac)と制
御モード(Ad)とを区分する境界線が速度軸に平行な
半直線とされているが、該境界を速度の関数式で表現さ
れる曲線に規定する等の各種の区分形態が可能である。
【0073】図12は制御手順を示すフローチャート図
であり、ステップS1における初期化処理によってEC
U12内のI/Oポートやメモリ等の初期化を行った
後、ステップS2で車高センサー13、14の検出信号
がECU12に入力される。
【0074】そして、次ステップS3においてECU1
2内でピッチング角が算出される。
【0075】続くステップS4では車速センサー15か
らの検出信号がECU12に入力され(これはタイマー
割り込みによって処理される。)、次ステップS5で車
速が算出される。
【0076】そして、ステップS6では車速から加速度
を求めた後、次ステップS7では車速vがv0以下であ
るか否かを問い、そうであればステップS12に進み、
そうでなけでばステップS8に進む。
【0077】ステップS8では車速vがv1以下である
か否かを問い、そうであればステップS9に進み、そう
でなけでばステップS10に進む。
【0078】ステップS9では加速度aがa>asであ
るか否か又はa<−asであるか否かを問い、a>as
又はa<−asの場合にはステップS14に進み、−a
s≦a≦asの場合にはステップS13に進む。
【0079】ステップS10では加速度aがa>asで
あるか否か又はa<−asであるか否かを問い、a>a
s又はa<−asの場合にはステップS14に進み、−
as≦a≦asの場合にはステップS11に進む。
【0080】ステップS11では加速度aがa>a1で
あるか否か又はa<−a1であるか否かを問い、a>a
1又はa<−a1の場合にはステップS15に進み、−
a1≦a≦a1の場合にはステップS16に進む。
【0081】ステップS12に到達するのは制御モード
(Aa)の場合であり、上記したようにリアルタイム制
御が行われる。
【0082】また、ステップS13に到達するのは制御
モード(Ab)の場合であり、検出時間Tb、サンプリ
ング時間Tsbの移動平均計算によるフィルタリング処
理が行われる。
【0083】ステップS14に到達するのは制御モード
(B)の場合であり、所定時間のリアルタイム制御後に
移動平均計算によるフィルタリング処理に移行する。
【0084】ステップS15に到達するのは制御モード
(Ac)の場合であり、検出時間Tc、サンプリング時
間Tscの移動平均計算によるフィルタリング処理が行
われる。
【0085】ステップS16に到達するのは制御モード
(Ad)の場合であり、検出時間Td、サンプリング時
間Tsdの移動平均計算によるフィルタリング処理が行
われる。
【0086】これらのステップS12乃至S16に続く
ステップS17では計算結果等に基づいて補正値の計算
及び計算結果に基づく駆動部17への補正信号の生成が
行われた後、次ステップS18ではヘッドランプスイッ
チ16が投入されているか否かが問われ、該スイッチ1
6が投入されている場合にはステップS19に進み、E
CU12から駆動部17に補正信号が送出されて灯具の
照射方向に係る補正制御が行われてステップS2に戻る
が、ヘッドランプスイッチ16が投入されていない場合
にはこのような補正制御は不要であるため補正信号を駆
動部17に送出することなくステップS2に戻る。
【0087】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、請求項1に係る発明によれば、車輌の加速度が所定
範囲内である場合には、フィルタリング処理によって得
られる補正値のレベル変動の幅が小さいため、灯具の照
射方向が大きく変化することがなく駆動手段に係る負担
が軽減され、装置の短寿命化を防止することができる。
また、車輌の加速度が所定範囲外になった場合には、そ
の時点から所定期間が経過するまでの間、車輌姿勢変化
に係る検出信号を逐次に反映した灯具の照射方向制御が
行われるので、車輌姿勢の変化に対して迅速に対応した
制御を行うことができる。
【0088】請求項2に係る発明によれば、補正計算手
段によって車速検出信号から加速度を算出することで加
速度専用の検出手段が不要となり装置の構成が簡単にな
る。
【0089】請求項3に係る発明によれば、制御モード
毎にフィルタリング処理の強弱の度合を変化させること
によって車輌姿勢の変化に対して柔軟性の高い照射方向
制御を行うことができる。
【0090】請求項4に係る発明によれば、車輌の加速
度が所定範囲内である場合の制御モードから車輌の加速
度が所定範囲外である制御モードへの移行時において、
移行直後から一定時間に亘って逐次に行われる補正計算
の実行期間が移行前の制御モードの如何に応じて異なる
ため、車輌の速度が急変した場合の車輌姿勢の変化に対
してより詳細な照射方向の補正制御を行うことができ
る。
【0091】請求項5に係る発明によれば、平均計算
(移動平均、単純平均、加重平均を含む。)によるフィ
ルタリング処理を採用することによって、所定の時間間
隔をもって更新される検出信号についてのレベル変化を
緩やかなものとすることができる。
【0092】請求項6に係る発明によれば、車輌の加速
度が所定範囲外となった時点から所定時間が経過するま
での間のサンプリング時間を、それ以外の状況下におい
て設定されるサンプリング時間より短くすることによっ
て、車輌の速度が急変した場合の車輌姿勢の変化に対し
て照射方向の補正制御を迅速かつ簡易に行うことができ
る。
【0093】請求項7に係る発明によれば、周波数特性
の異なる複数のフィルタ回路を設け、フィルタリング処
理をこれらの回路に分担させることで、補正計算手段に
おける処理の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る装置の基本構成について説明する
ためのブロック図である。
【図2】車高検出手段について説明するための車輌の概
略図である。
【図3】制御モードの区分について説明するためのv
(速度)−a(加速度)図である。
【図4】図5乃至図7とともにフィルリング処理につい
ての説明図であり、本図は移動平均法についての説明図
である。
【図5】図6とともに加重平均法について説明するため
の図であり、本図は時系列データを示す図である。
【図6】加重平均に関する重み付けの係数の設定例につ
いて説明するための図である。
【図7】制御モードに応じてサンプリング時間を変化さ
せる方法について説明するための図である。
【図8】フィルタリング処理をフィルタ回路で行うよう
にした構成を示すブロック図である。
【図9】制御の概要について説明するためのフローチャ
ート図である。
【図10】図11及び図12とともに本発明に係る実施
例の構成を示すものであり、本図は回路ブロック図であ
る。
【図11】制御モードの区分について説明するためのv
(速度)−a(加速度)図である。
【図12】制御手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1…照射方向制御装置、2…補正計算手段、3…車輌姿
勢検出手段、4…速度/加速度検出手段、5…駆動手
段、6…車輌用灯具、13、14…車高センサー(車輌
姿勢検出手段)、15…車速センサー、17、17′…
駆動部(駆動手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輌の姿勢を検出するための車輌姿勢検
    出手段と、車輌の速度及び/又は加速度を検出する速度
    /加速度検出手段と、灯具の照射光を所望の方向に向け
    るための駆動手段と、車輌姿勢検出手段からの信号に応
    じて灯具の照射光を所定の方向に保つための補正計算を
    行って駆動手段に補正信号を送出する補正計算手段とを
    備えた車輌用灯具の照射方向制御装置において、 車輌の加速度が所定範囲内である場合には、補正計算手
    段が車輌姿勢変化に係る検出信号に対してフィルタリン
    グ処理を施すことによって所定期間における検出信号の
    レベル変化を緩和させた補正値を求め、これに基づいて
    灯具の照射光を所定方向に保つための補正信号を駆動手
    段に送出して灯具又はその構成部材を駆動し、 また、車輌の加速度が所定値範囲外となった場合には、
    その直後から補正計算手段が車輌姿勢変化に係る検出信
    号を逐次に得て、これに基づいて灯具の照射光を所定方
    向に保つための補正信号を一定期間中のみ駆動手段に送
    出して灯具又はその構成部材を駆動した後、車輌姿勢変
    化に係る検出信号に対してフィルタリング処理を施すこ
    とによって所定期間における検出信号のレベル変化を緩
    和させた補正値を求め、これに基づいて灯具の照射光を
    所定方向に保つための補正信号を駆動手段に送出して灯
    具又はその構成部材を駆動するようにしたことを特徴と
    する車輌用灯具の照射方向制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車輌用灯具の照射方向
    制御装置において、 補正計算手段が車速検出信号から加速度を算出してこれ
    を所定値と比較することを特徴とする車輌用灯具の照射
    方向制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の車輌用灯
    具の照射方向制御装置において、 補正計算手段が車輌の速度及び加速度に応じて灯具の照
    射方向制御に係る複数の制御モードを有しており、車輌
    姿勢変化に係る検出信号に対するフィルタリング処理の
    強弱の度合が制御モード毎に異なっていることを特徴と
    する車輌用灯具の照射方向制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の車輌用灯具の照射方向
    制御装置において、 車輌の加速度が所定範囲内である場合の各制御モードで
    の制御状態から車輌の加速度が所定範囲外である状態へ
    と移行した場合に、移行直後から所定時間に亘って補正
    計算手段により車輌姿勢変化に係る検出信号に基づいて
    逐次に行われる補正計算の実行期間が制御モード毎に異
    なっていることを特徴とする車輌用灯具の照射方向制御
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3又は請求
    項4に記載の車輌用灯具の照射方向制御装置において、 車輌の加速度が所定範囲内である場合又は車輌の加速度
    が所定範囲外となった時点から所定時間以上経過した場
    合に補正計算手段によって行われるフィルタリング処理
    が所定期間毎の平均計算であることを特徴とする車輌用
    灯具の照射方向制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項3又は請求項4に記載の車輌用灯
    具の照射方向制御装置において、 車輌姿勢検出手段からの検出信号についてのサンプリン
    グ時間が制御モード毎に異なる時間に設定されており、
    車輌の加速度が所定範囲外となった時点から所定時間が
    経過するまでの間のサンプリング時間が、車輌の加速度
    が所定範囲内である場合又は車輌の加速度が所定範囲外
    となった時点から所定時間以上経過した場合のサンプリ
    ング時間に比して短くされていることを特徴とする車輌
    用灯具の照射方向制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は請求項2に記載の車輌用灯
    具の照射方向制御装置において、 車輌姿勢検出手段からの検出信号に対して周波数特性の
    異なる複数のフィルタ回路を設け、補正計算手段が灯具
    の照射方向制御に係る複数の制御モードに応じてこれら
    のフィルタ回路の切換制御を行って、選択後のフィルタ
    回路の出力を車輌姿勢変化に係る検出信号として用いる
    ことを特徴とする車輌用灯具の照射方向制御装置。
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