JP2009190491A - 車両用ランプのオートレベリングシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両走行時における急ブレーキ動作や急加速動作での車体ピッチ角変化時においても適正な放射光軸の制御を可能にした車両用ランプのオートレベリングシステムを提供する。
【解決手段】 車両のピッチ角に応じてランプHLの照射光軸を上下方向に変化制御するECU1に、ピッチ角の変化に対する照射光軸の変化制御の応答性を変更可能な応答性変更手段(フィルタ部)105を備える。制御部101はピッチ角が所定角以上変化したときに一定時間だけフィルタ部105の応答性を速くする。アクセル操作やブレーキ操作によって車体前部が上方や下方に大きく向けられたときにはランプHLの照射光軸を迅速にレベリング制御し、他車に対する眩惑を防止し、運転者の前遠方視認性を確保する。
【選択図】 図2

Description

本発明は自動車等の車両のヘッドランプやフォグランプ等の車両前方を照明する車両用ランプの上下方向の照射光軸を自動制御するための車両用ランプのオートレベリングシステムに関するものである。
自動車の停車時や走行時における車体前部の上下方向への傾き角(以下、ピッチ角と称する)の変動によって、ヘッドランプの路面に対する照射光軸もこれに伴って上下に変動されてしまい、照射光軸が上向きになると先行車や対向車等の他車を眩惑し、照射光軸が下向きになると前遠方の照明が不十分になって運転者の遠方視認性が低下する。このような問題を解消するために、ヘッドランプの照射光軸を車体に対して上下に変化制御できるように構成するとともに、基準となるピッチ角に対する車体のピッチ角の変化を検出し、このピッチ角の変化を相殺させて路面に対するヘッドランプの照射光軸が所定のエイミング角に一致するように制御を行うようにしたオートレベリングシステムが提案されている。このようなオートレベリングシステムでは、ピッチ角の変化をそのまま照射光軸の変化制御に対応させると、走行中の僅かなピッチ角の変化によっても照射光軸が変化されてしまうため、運転者に煩わしさを感じさせてしまうことがある。そのため、ピッチ角の変化に追従する照射光軸の変化を鈍らせるためのフィルタリングを行い、高速なピッチ角の変化では照射光軸が追従変化されることがないようにした技術も提案されている。しかし、このようなフィルタリングを行うと、自動車の加速時や減速時等によって路面から車体に加わる荷重が変化し、車体のピッチ角が変化したときには、フィルタリングによって照射光軸の制御に遅れが生じてしまい、適正なレベリング制御ができなくなることがある。
そこで、特許文献1では自動車の車速や加速度(減速度を含む、以下同じ)を検出し、加速度が所定値範囲内のときにはフィルタリングを行うが、所定範囲外になったときには、フィルタリングを行わないようにすることで、加速時や減速時における照射光軸の制御の遅れを回避する技術が提案されている。同様に、特許文献2では、自動車の加速度や減速度が所定の判定レベルよりも低いときにはフィルタリングに際してのフィルタ効果を強くしておき、当該判定レベルを越えたときにはフィルタ効果を弱めることによって加速度や減速時における照射光軸の制御の遅れを回避する技術が提案されている。
特開平9−301055号公報 特開平10−250463号公報
特許文献1,2の技術はいずれも自動車の加速度や速度に基づいてフィルタリングを行わないようにし、あるいはフィルタ効果を弱めているので、自動車の加速度が所定レベルを越えて既に車体のピッチ角が変化している状態では当該ピッチ角に対応した適正な照射光軸に制御することができる。しかし、運転者が巡行速度(中ないし高速の一定速度)で走行中に瞬時的に急ブレーキをかけたとき、あるいは瞬時的にアクセルペダルを踏み込んだときのように、自動車の車体が一時的に下向き、上向きになった場合には、その時点では未だ加速度や速度が所定レベルを越えていないため相対的に強いフィルタ効果が機能しており、車体のピッチ角変化に関わらず照射光軸が追従制御されない状況が生じてしまう。そのため、この間において車体の下向きに追従して照射光軸が下向きの状態が継続されて運転者の前遠方視認性が低下したり、あるいは車体の上向きに追従して照射光学が上向きの状態が継続して他車への眩惑が生じてしまうことになる。
本発明の目的は、巡行走行時における急ブレーキ動作や急加速動作での車体ピッチ角変化時においても適正な照射光軸の制御を可能にした車両用ランプのオートレベリングシステムを提供するものである。
本発明は、車両のピッチ角に応じてランプの照射光軸を上下方向に変化制御する車両用ランプのオートレベリングシステムにおいて、ピッチ角の変化に対する照射光軸の変化制御の応答性を変更可能な応答性変更手段を備えており、この応答性変更手段はピッチ角が所定角以上変化したときに変化制御の応答性を速くすることを特徴とする。すなわち、応答性変更手段は、車両が所定の速度以上で定速走行しているときには所定の応答性に設定され、この定速走行時にピッチ角が所定角以上変化したときに変化制御の応答性を当該所定の応答性よりも速くする。ここで、応答性変更手段は例えば車両のピッチ角を移動平均処理して出力するフィルタ手段を備えており、ピッチ角が所定角以上変化したときにこのフィルタ手段の移動平均処理時間を一定時間の間だけ短くする。
本発明によれば、車両が走行しているときの瞬時的なアクセル操作やブレーキ操作によって車体のピッチ角の変化が所定角以上変化したときには、応答性変更手段での応答性を直ちに一定時間だけ速くするので、すなわちフィルタ効果が弱い状態にするので、車両の加速度が基準加速度領域を越えない状況においても車体のピッチ角変化に直ちに追従したランプの照射光軸の適正なレベリング制御が行われる。これにより、アクセル操作によって車体前部が上方に大きく向けられたときにはランプの照射光軸を迅速に下方にレベリング制御して他車に対する眩惑を防止し、ブレーキ操作によって車体前部が下方に大きく向けられたときにはランプの照射光軸を迅速に上方にレベリング制御して運転者の前遠方視認性を確保する。特に、車両が所定の速度以上で定速走行している巡行走行時においては、照射光軸が不必要に上下方向に変化しないように応答性を遅めに設定することが行われているが、このような場合でも車体のピッチ角が瞬時的に所定角以上変化してときには変化制御の応答性が速くなり、前述した他車の眩惑防止や前遠方視認性を確保する。
次に、本発明の実施例1を説明する。図1は本発明のオートレベリングシステムを自動車のヘッドランプに適用した実施例1の概略構成を示す模式図、図2はそのブロック構成図である。自動車CARの前部の左右には自車の前方を照明するためのヘッドランプ(前照灯)HLが配設される。前記ヘッドランプHLは照射光軸がレベリング機構によって上下方向に偏向制御可能とされている。例えば、図2に詳細を示すように、ヘッドランプHLはランプボディ21と前面カバー22とで構成されるランプハウジング20内に少なくともロービームランプとしてのプロジェクタ型ランプ23を内装した構成となっており、このプロジェクタ型ランプ23は上端部を支点にして前後方向に傾動可能なブラケット24に支持された構成となっている。ブラケット24の下部には駆動軸25aが前後に進退移動するレベリングアクチュエータ25が連結されており、このレベリングアクチュエータ25を駆動することによってブラケット24の下部が前後に傾動され、この傾動角度を制御することによりプロジェクタ型ランプ24の照射光軸のレベリング制御、すなわちヘッドランプHLの照射光軸が路面に対してなす角度を上下方向に変化させる制御が可能とされている。
また、図1において、前記自動車CARの前輪部FWには前部車高センサ11が設けられ、後輪部RWには後部車高センサ12が設けられており、これら車高センサ11,12によって自動車CARの車体BDの前輪部FWと後輪部RWにおける車軸からの高さ、換言すれば路面からの高さを検出することが可能である。これら前部車高センサ11と後部車高センサ11は所要の演算及び制御を行うことが可能なECU(Electronic Control Unit )1に接続されている。また、前記自動車CARには自身の車速を検出する車速センサ13が設けられており、この車速センサ13も前記ECU1に接続されている。さらに、前記ECU1の制御端は前記ヘッドランプHLのレベリングアクチュエータ25に接続されており、ECU1はこのレベリングアクチュエータ25を制御して前述のようにヘッドランプHLの照射光軸を上下方向にレベリング制御することが可能とされている。
前記ECU1は、図2に示すように、前部車高センサ11と後部車高センサ12でそれぞれ検出した車高から自動車CARの車体BDのピッチ角を演算するピッチ角演算部102と、前記車速センサ13で検出した車速信号に基づいて車速を演算する車速演算部103と、演算した車速の経時的な変化に基づいて自動車の加速度を演算する加速度演算部104とを備えている。これらの演算されたピッチ角、車速、加速度はそれぞれ制御部101に入力される。また、前記ピッチ角演算部102で演算されたピッチ角に対してフィルタリングを行ってピッチ角の入出力特性を変化させるためのフィルタ部105と、このフィルタ部105においてフィルタリングされたピッチ角出力に基づいて前記レベリングアクチュエータ25を制御してヘッドランプHLの照射光軸を上下方向に制御するためのアクチュエータ駆動部106とを備えている。前記制御部101は、入力されたピッチ角を経時的に認識するとともに、この認識したピッチ角の変化角を演算し、この変化角を予め設定した基準角と比較する機能と、車速演算部103から入力された車速を予め設定した基準車速と比較する機能と、加速度演算部104から入力された加速度を予め設定した基準加速度と比較する機能を有しており、さらにこれらピッチ角変化、車速、加速度の比較結果に基づいて後述するように所要のアルゴリズムでの演算を行って自動車の姿勢及び走行状態を判定し、この判定に基づいて前記フィルタ部105の定数を設定するためのフィルタ設定機能をも有している。
前記フィルタ部105は、ここでは前記ピッチ角演算部102から時系列で出力されてくるピッチ角を移動平均処理して出力する回路として構成されている。そして、この移動平均処理の処理時間として、ここでは予め、強効果(5秒)、中効果(1秒)、弱効果(0.5)秒の3種類のフィルタ効果に対応した処理時間が選択できるように構成されており、これら3種類の処理時間は前記制御部101により設定されるようになっている。フィルタ部105では、この処理時間が長い程フィルタ効果が強くなって入力されてくるピッチ角変化に対する出力の応答性が遅くなり、反対に処理時間が短いほどフィルタ効果が弱くなって入力されてくるピッチ角変化に対する出力の応答性が速くなる。また、制御部101は内蔵タイマ107を備えており、フィルタ部105に設定するフィルタ定数を設定しておく時間を管理することが可能である。
以上の構成のレベリングシステムにおけるヘッドランプの照射光軸のレベリング制御を図3のフローチャートを参照して説明する。説明を省略した自動車のイグニッションスイッチ等がオンされるとフローがスタートし、車速センサ13からの車速信号がECU1に入力され、ECU1は車速演算部103において車速を演算し(S101)、さらに得られた車速の時間軸上での変化から加速度演算部104において加速度を演算する(S102)。また、前部車高センサ11と後部車高センサ12からの車高信号がECU1に入力され、ECU1はピッチ角演算部102において自動車のピッチ角を演算する(S103)。これらの車速、加速度、ピッチ角は制御部101に入力され、制御部101において次のアルゴリズムによりフィルタ部105のフィルタ定数を設定する。すなわち、制御部101は、先ず、現在の状態として「姿勢急変化制御」がONになっているか否かを判定する(S104)。この「姿勢急変化制御」は、後述するように自動車が巡行走行しているときにブレーキやアクセルが瞬時的に操作されて自動車のピッチ角が瞬時的に大きく変化したときの処理フローである。現在の状態が「姿勢急変化制御」がONであると判定したときには、予め設定した制御時間が経過しているか否かをタイマ107の時間経過で判定し(S105)、制御時間内であるときにはその制御を維持し、制御時間が経過したときには「姿勢急変化制御」を解除する(S106)。
一方、現在の状態が「姿勢急変化制御ON」でないと判定したときには、車速演算部103及び加速度演算部104で演算された車速と加速度を参照し、これら車速と加速度を基準車速と基準加速度領域と比較し、現在の走行状態が「急加速走行」,「急減速走行」,「巡行走行」,「低速走行」,「停車」のいずれであるかを判定する。図4はこれらの走行の判定マップであり、車速が0ないし第1基準車速としての10km/h程度以下のときには「停車」とし、車速がこれよりも高速で第2基準車速である30km/h程度以下のときには「低速走行」とし、第2基準車速よりも高速のときには「巡行走行」とする。また、「巡行走行」のときに、加速度が基準加速度の上限よりも大きく、あるいは下限よりも小さくて、これら上限と下限との間の基準加速度領域内に無いときには「急加速走行」又は「急減速走行」とする。
すなわち、先ず車速を第1基準車速と比較して車速が「停車」であるか否かを判定し(S111)、「停車」と判定したときには中効果フィルタを選択する(S112)。車速が第1基準車速よりも高速のときには車速を第2基準車速と比較して「低速走行」であるか否かを判定し(S113)、「低速走行」と判定したときには弱効果フィルタを選択する(S114)。車速が第2基準車速よりも高速のときには「巡行走行」と判定した上で、加速度が急加速あるいは急減速であるか否かを判定する(S115)。すなわち、加速度が基準加速度領域の上限よりも大きいときには「急加速走行」と判定し、また、加速度が基準加速度領域の下限よりも小さいときには「急減速走行」と判定し、いずれの場合にも弱効果フィルタを選択する(S116)。
さらに、ステップS115において「巡行走行」中での急加速・急減速の状態でないと判定したときには、ピッチ角演算部102で演算したピッチ角の経時的な変化を求め、このピッチ角変化を基準角と比較して「姿勢急変化」であるか否かを判定する(S117)。「姿勢急変化」ではないとき、すなわちピッチ角の変化が基準角の範囲内にあるときには「巡行走行」の判定を保持し、このときには強効果フィルタを選択する(S118)。一方、ステップS117において「姿勢急変化」と判定したとき、すなわちピッチ角の変化が基準角の範囲内に無い程度に急激に車体前部が上方に向けられたとき、あるいは車体前部が下方に向けられたときには弱効果フィルタを選択し(S119)、直ちに「姿勢急変化制御」をON状態とする(S120)。ここで「姿勢急変化」の判定に際しての基準角は、自動車がレベリングシステムによって制御されるべき基準となるピッチ角に対して上下それぞれの方向に0.1°〜0.5°の範囲とする。
制御部101は以上のフローを経た上で選択した強、中、弱の各効果フィルタに基づいてフィルタ部105の定数、すなわち、移動平均処理時間を設定する。この処理時間は前述のように強効果フィルタの場合には5秒、中効果フィルタの場合には1秒、弱効果フィルタの場合には0.5秒にそれぞれ設定する。これを受けてフィルタ部105では設定された処理時間に基づいてピッチ角演算部102から経時的に入力されてくるピッチ角について移動平均をとったフィルタリングを行い、フィルタリングしたピッチ角をアクチュエータ駆動部106に出力し、アクチュエータ駆動部106はこのフィルタリングされたピッチ角に基づいてレベリングアクチュエータ25を制御し、ヘッドランプHLの照射光軸を上下に偏向制御する(S121)。
したがって、自動車CARが「停車」しているときには制御部101によりフィルタ部105は中効果フィルタの定数、すなわち移動平均の処理時間が1秒に設定されるため、ピッチ角変化に対するフィルタの応答性は中程度となり、乗員の乗り降りや荷物の積み降ろし等によって車体BDのピッチ角が変化したときでも、その後にピッチ角の変化が安定した頃にヘッドランプHLの照射光軸のレベリング制御が行われることになる。したがって、この間にピッチ角が微小変動した場合でもヘッドランプHLの照射光軸がこれに追従して変動されるようなことはなく、照射光軸が頻繁に変動されることによる運転者や乗員等に煩わしさを感じさせることはない。
自動車CARが「低速走行」しているときには制御部101によりフィルタ部105は弱効果フィルタの定数、すなわち移動平均の処理時間が0.5秒に設定されるため、ピッチ角変化に対するフィルタの応答性は速くなり、低速で走行する市街地や悪路等での走行に際して車体BDのピッチ角が変化したときには、このピッチ角変化に高感度に近い状態で追従してヘッドランプHLの照射光軸がレベリング制御される。したがって、車体前部が上向き、下向き変動したときにはこれにほぼリアルタイムで追従してヘッドランプHLの照射光軸をレベリング制御することになり、他車を眩惑することなく、同時に前遠方視認性を確保することが可能になる。
自動車CARが「巡行走行」しているときには制御部101によりフィルタ部105は強効果フィルタの定数、すなわち移動平均の処理時間が5秒に設定されるため、ピッチ角変化に対するフィルタの応答性は遅くなり、比較的に高速で走行する郊外や高速道路等での走行時に路面の凹凸等によって車体のピッチ角が微小にかつ高速に変化した場合でも、このピッチ角変化にかかわらずヘッドランプHLの照射光軸がレベリング制御されることは少なくなり、照射光軸はほぼ一定の方向に向けられ運転者に煩わしさを感じさせることはない。
この「巡行走行」において、急加速や急減速して加速度が変化したときには、制御部101は加速度が基準加速度領域を越えたときに「急加速走行」又は「急減速走行」を判定するため、フィルタ部105の定数を弱効果フィルタに設定してピッチ角変化に対する応答性を速くし、これら急加速や急減速に伴うピッチ角の変化に追従してヘッドランプHLの照射光軸がレベリング制御されるようになる。これにより、急加速時に車体前部が上方に向けられたときにはヘッドランプHLの照射光軸を下方に修正して他車に対する眩惑を防止し、急減速時に車体前部が下方に向けられたときにはヘッドランプHLの照射光軸を上方に修正して運転者の前遠方視認性を確保することができる。
また、この「巡行走行」において、瞬時的にアクセルを操作して車体前部が急激に上方に向けられたとき、あるいは瞬時的にブレーキを操作して車体前部が急激に下方に向けられたときには、制御部101はピッチ角の変化角が基準値を越えた時点で「姿勢急変化制御」と判定し、フィルタ部105の定数を弱効果フィルタに設定する。すなわち、自動車の加速度が基準加速度領域を越えておらず「急加速走行」或いは「急減速走行」と判定されることがない状況においてもフィルタ部105は弱効果フィルタの定数に設定されることになる。これにより、ピッチ角変化に対するフィルタの応答性が速くなり、瞬時的なアクセル操作によって車体前部が上方に所定角以上変化したときには加速度が基準加速度領域の上限値を越えていない場合でもヘッドランプHLの照射光軸を迅速に下方にレベリング制御して照射光軸が上向きになる時間を瞬時的なものにし他車に対する眩惑を防止する。また、瞬時のブレーキ操作によって車体前部が下方に所定角以上変化したときには加速度が基準加速度領域の下限値より低くならない場合でもヘッドランプHLの照射光軸を瞬時に上方にレベリング制御して照射光軸が下向きになる時間を瞬時的なものにし運転者の前遠方視認性を確保することができる。この「姿勢急変化制御」のON状態は制御部101の内蔵タイマ107により予め設定された1〜3秒の制御時間の間のみ行われる。したがって、制御部101はステップS104で「姿勢急変化制御」であることを判定したときには、タイマ107での制御時間が経過するまで「姿勢急変化制御」のON状態を継続し(S105)、制御時間が経過したときに「姿勢急変化制御」をOFFするようにする(S106)。
このように、実施例1のシステムでは、自動車CARが巡行走行しているときにはフィルタ部105を強効果フィルタに設定しておくことで、微細なピッチ角変化にかかわらずヘッドランプの照射光軸を所定の方向に制御することができ、照射光軸の微細な変動による運転者が煩わしさを感じることを防止することができる。その一方で、巡行走行しているときの瞬時的なアクセル操作やブレーキ操作によって車体のピッチ角の変化が所定角以上変化したときには、フィルタ部105を直ちに弱効果フィルタに設定するので、自動車の加速度が基準加速度領域を越えない状況においても車体のピッチ角変化に直ちに追従したヘッドランプHLの照射光軸のレベリング制御が行われる。すなわち、アクセル操作をしても未だ加速度が基準加速度領域の上限値を越えない場合においても車体前部が上方に大きく向けられたときにはヘッドランプHLの照射光軸を迅速に下方にレベリング制御して他車に対する眩惑を防止し、またブレーキ操作をしても未だ加速度が基準加速度領域の下限値より低くならない場合においても車体前部が下方に大きく向けられたときにはヘッドランプHLの照射光軸を迅速に上方にレベリング制御して運転者の前遠方視認性を確保することができる。
この「姿勢急変化制御」は前述のように1〜3秒の制御時間の間のみであり、アクセル操作或いはブレーキ操作が瞬時的であって制御時間の間に直ちに操作が解除されたような場合には車体のピッチ角も直前の状態に復帰されているので、フィルタ部105は「巡行走行」の強効果フィルタの設定に戻される。また、アクセル操作やブレーキ操作が制御時間の間もずっと継続しているような場合には、「姿勢急変化制御」が終了しても通常ではその時点では自動車の加速度が基準加速度領域を越えている状態となるので、フィルタ部105における弱効果フィルタの設定は保持される。さらに、ブレーキ操作が継続して自動車の車速が第2基準車速以下となったときには「低速走行」の状態となってフィルタ部105を弱効果フィルタに設定する。したがって、「姿勢急変化制御」を行った場合でも、その後のレベリング制御に何ら影響を与えることはない。
本発明のシステムは実施例1の構成に限定されるものではなく、適宜の変更は可能である。特に、実施例1では「低速走行」,「急加速・急減速」,「姿勢急変化」のそれぞれにおいてフィルタ部105の定数を一律に弱効果フィルタに設定しているが、これらにおける弱効果の程度を相違させるように構成することも可能である。特に、本発明の主目的である「姿勢急変化」におけるレベリング制御効果を高めるためには、フィルタ部105の定数を「低速走行」や「急加速・急減速」の弱効果の程度よりももっとフィルタ効果を弱くした実質的にはフィルタ効果が「0」となるような設定も可能である。「急加速・急減速」における弱効果フィルタについても「低速走行」よりもフィルタ効果を弱くするようにしてもよい。また、実施例1における「姿勢急変化制御」でのピッチ角の範囲0.1°〜0.5°や制御時間の1〜3秒についてもこれらの具体的な数値に限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。さらに、本発明にかかる車両用ランプはヘッドランプに限られるものではなく車両の前方を照明してレベリング制御が可能なランプであれば同様に適用可能である。
本発明の実施例1の概念構成図である。 実施例1のレベリングシステムのブロック構成図である。 レベリング制御を説明するためのフローチャートである。 走行状態を説明するための速度、加速度マップである。
符号の説明
1 ECU
11 前部車高センサ
12 後部車高センサ
13 車速センサ
20 ランプボディ
23 プロジェクタ型ランプ
25 レベリングアクチュエータ
101 制御部
102 ピッチ角演算部
103 車速演算部
104 加速度演算部
105 フィルタ部
106 アクチュエータ駆動部
CAR 自動車
HL ヘッドランプ

Claims (3)

  1. 車両のピッチ角に応じてランプの照射光軸を上下方向に変化制御する車両用ランプのオートレベリングシステムにおいて、前記ピッチ角の変化に対する照射光軸の変化制御の応答性を変更可能な応答性変更手段を備え、前記応答性変更手段は前記ピッチ角が所定角以上変化したときに前記変化制御の応答性を速くすることを特徴とする車両用ランプのオートレベリングシステム。
  2. 前記応答性変更手段は、車両が所定の速度以上で定速走行しているときには所定の応答性に設定され、この定速走行時に前記ピッチ角が所定角以上変化したときに前記変化制御の応答性を前記所定の応答性よりも速くすることを特徴とする請求項1に記載の車両用ランプのオートレベリングシステム。
  3. 前記応答性変更手段は車両のピッチ角を移動平均処理して出力するフィルタ手段を備え、前記ピッチ角が所定角以上変化したときにこのフィルタ手段の移動平均処理時間を一定時間の間だけ短くすることを特徴とする請求項2に記載の車両用ランプのオートレベリングシステム。

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