JP2010143424A - 車両用ランプのオートレベリングシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 坂道等の傾斜路における車体のピッチ角を正確に検出し、適正な照明を行うことを可能にしたオートレベリングシステムを提供する。
【解決手段】 車両のアクスル部CAと、アクスル部に懸架された車体CSとを備え、車体CSにランプHLが配設され、ランプHLのランプ光軸LAを上下方向にレベリング制御可能に構成した車両において、車体CBに設けられて車体の絶対ピッチ角を検出する第1の傾斜センサS1と、アスクル部CAに設けられてアクスル部の絶対ピッチ角を検出する第2の傾斜センサS2と、第1と第2の傾斜センサS1,S2の各検出値に基づいてランプ光軸LAをレベリング制御するレベリング制御装置1を備える。アクスル部のピッチ角が変化し、これに伴って車体のピッチ角が変化した場合でも路面に対する車体のみのピッチ角を得ることができ、適正なレベリング制御が実現できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は自動車等の車両用ランプ、特にヘッドランプの照射方向を車体の傾きに対応して上下方向に制御するオートレベリングシステムに関するものである。
自動車の乗員数の変化や積載する貨物の変化等によって車体のピッチ角、すなわち車体の前後が上下方向に傾いたときの水平方向に対する傾き角が変化すると、ヘッドランプのランプ光軸はこのピッチ角変化に伴って上下方向に変化されてしまい自車が走行する前方の路面を適正に照明できなくなる。これを回避するために車体のピッチ角の変化を検出し、検出したピッチ角変化を相殺するようにヘッドランプのランプ光軸を上下方向に制御するオートレベリングシステムが提案されている。車体のピッチ角を検出する手法として、例えば、自動車の前輪と後輪にそれぞれ車高センサを設け、これら車高センサで検出する前輪と後輪の車高の差から車体のピッチ角を検出するものがある。しかし、この手法では車体における前輪と後輪の離れた位置にそれぞれ配設した車高センサにより構造が複雑化するとともに、これら車高センサを電気的に接続するための配線を前輪から後輪にまで延長して配設する必要があり、自動車の重量増やコスト高をまねくという課題がある。
このような課題を解決するために特許文献1では、車体の一部に加速度センサで構成される単一の傾斜センサを設け、この傾斜センサで車体のピッチ角を検出し、検出したピッチ角に基づいてヘッドランプのオートレベリング制御を行うように構成している。そのため、傾斜センサに電気接続するための配線を単一化かつ短縮でき、重量増やコスト高の課題を解消する上で有効である。
特開2002−337600号公報
特許文献1の技術では、車体のピッチ角を検出しているが、このピッチ角は水平線に対する傾き角(ここでは絶対ピッチ角と称する)である。そのため、自動車が上り坂や下り坂等の坂道を走行しているときには車体は坂道の路面に平行で路面に対するピッチ角(ここでは相対ピッチ角と称する)が「0」の場合でも傾斜センサが検出した絶対ピッチ角に基づいたレベリング制御を実行してしまう。したがって、上り坂の場合には絶対ピッチ角が正の値となるためにヘッドランプのランプ光軸が下方に向けられて自車の前方路面の近傍領域を照明するようになり、下り坂の場合には絶対ピッチ角が負の値となるためにランプ光軸が上方に向けられて自車の前方路面の遠方領域を照明するようになってしまい、いずれも適正な照明が行われない状況が生じてしまう。
本発明の目的は、坂道等の傾斜路においても路面に対する車体のピッチ角、すなわち相対ピッチ角を正確に検出し、当該路面に対して適正な照明を行うことを可能にしたオートレベリングシステムを提供するものである。
本発明の車両用ランプのオートレベリングシステムは、車両の車輪と一体的に動作するアクスル部と、アクスル部に懸架された車体とを備え、車体にランプが配設され、当該ランプのランプ光軸を上下方向にレベリング制御可能に構成した車両において、車体の絶対ピッチ角を検出する第1の傾斜センサと、アクスル部の絶対ピッチ角を検出する第2の傾斜センサと、第1と第2の傾斜センサの各検出値に基づいてランプ光軸をレベリング制御するレベリング制御装置とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、傾斜した路面を走行する等してアクスル部のピッチ角が変化し、これに伴って車体のピッチ角が変化した場合でも、車体の絶対ピッチ角とアクスル部の絶対ピッチ角との差をとって車体の相対ピッチ角を演算すれば、この相対ピッチ角から路面に対する車体のみのピッチ角を得ることができるので、この相対ピッチ角に基づいてランプ光軸をレベリング制御することにより適正なレベリング制御が実現できる。傾斜センサは車高センサに比較して小型であるので、システムの軽量化、低コスト化が実現できることは言うまでもない。
本発明を具体化した形態として、レベリング制御装置は、第1の傾斜センサの検出値と第2の傾斜センサの検出値との差を演算した車体の相対ピッチ角を求め、この相対ピッチ角に基づいてランプ光軸をレベリング制御する。坂道等においてアクスル部のピッチ角が変化した場合でも、このアクスル部のピッチ角変化を相殺した車体の相対ピッチ角を得ることかでき、路面の傾斜にかかわらず適正なランプ光軸のレベリング制御が実現できる。
また、本発明の好ましい形態として、相対ピッチ角を基準相対ピッチ角と比較し、両者の差が所定の角度範囲外のときにランプ光軸のレベリング制御を実行する。所定の角度範囲内のように車体の相対ピッチ角の変化が小さいときにはランプ光軸のレベリング制御が停止されるので、不必要なレベリング制御が未然に防止でき、運転者に対する違和感が回避できる。
次に、本発明の実施例1を説明する。図1は本発明を適用した自動車CARの全体構成図である。自動車CARは車輪W及びこれを支持する、いわゆるアクスル部CAと、このアクスル部CAに図には表れないサスペンション機構等により懸架された車体CBとで構成されており、凹凸路を走行したときに車輪Wが上下に移動、振動してアクスル部CAが傾斜してもサスペンション機構によりバネ上部、すなわち車体CBは必ずしもこれとは一体に傾斜されないようになっている。この図1では便宜的にアクスル部CAを破線で模式的に示している。
前記車体CBの前部の左右にはそれぞれヘッドランプHLが配設されている。ここではヘッドランプHLはランプボディ21と前面透明カバー22とでランプハウジング20が構成され、このランプハウジング20内にプロジェクタ型ランプ23が内装されている。このプロジェクタ型ランプ23は前後方向に傾倒可能なブラケット24に支持されており、レベリング機構2によって傾倒角度が制御できるように構成されている。すなわち、レベリング機構2は前記ランプボディ21の一部に固定され、レベリング制御信号が入力されたときに駆動ロッド2aを前後方向に進退移動する電磁ソレノイド構造あるいは電気モータ構造をしたアクチュエータとして構成されている。これにより、レベリング機構2は入力されるレベリング制御信号によってブラケット24の傾倒角度を変化させ、これに支持されたプロジェクタ型ランプ23を一体的に前後方向に傾倒させ、そのランプの光軸LAを上下方向に偏向制御して、いわゆるレベリング制御を行うようになっている。
前記レベリング機構2には前記レベリング制御信号を生成して出力するレベリング制御装置1が接続されている。また、このレベリング制御装置1には2つの独立した第1の傾斜センサS1と第2の傾斜センサS2がそれぞれ接続されている。第1の傾斜センサS1は前記車体CBに固定されており、車体傾斜センサとして構成されている。第2の傾斜センサS2は前記アクスル部CAに固定されており、アクスル部傾斜センサとして構成されている。例えばこのアクスル部傾斜センサS2は路面の傾斜に伴って車輪Wが上下方向に変動されたときに、この変動に伴って傾斜される部材、例えばサスペンション機構の一部に固定されている。これらの車体傾斜センサS1とアクスル部傾斜センサS2はそれぞれ特定方向の加速度を検出する加速度センサで構成されており、この特定方向を鉛直方向に設定して重力加速度を検出するように構成することで、車体CB又はアクスル部CAが傾斜したときにこれに伴って各センサS1,S2の特定方向が鉛直方向に対して傾斜されることになり、検出する重力加速度が変化されることになる。
前記レベリング制御装置1は、図2にブロック構成を示すように、前記車体傾斜センサS1で検出した重力加速度から車体CBの傾斜角、すなわち絶対ピッチ角を検出する車体絶対ピッチ角検出部11と、前記アクスル部傾斜センサS2で検出した重力加速度からアクスル部CAの傾斜角、すなわち絶対ピッチ角を検出するアクスル部絶対ピッチ角検出部12と、これらの検出した車体絶対ピッチ角とアクスル部絶対ピッチ角の差を演算してアクスル部CAに対する車体CBの傾斜角、すなわち車体相対ピッチ角を演算する相対ピッチ角演算部13と、この相対ピッチ角に基づいて前記ヘッドランプHLのランプ光軸LAの上下方向の偏向角を演算し、前記レベリング制御信号を生成するレベリング制御信号生成部14と、この生成されたレベリング制御信号に基づいて前記レベリング機構2を制御するレベリング制御部15とを備えている。また、ここでは前記相対ピッチ角演算部13で演算した車体相対ピッチ角を予め基準相対ピッチ角記憶部16に記憶している基準相対ピッチ角と比較し、この車体相対ピッチ角と基準相対ピッチ角との差が所定の角度範囲内のときには前記レベリング制御信号生成部14における制御信号の生成を停止させるための停止信号を出力する相対ピッチ角比較部17を備えている。
このオートレベリングシステムにおけるレベリング制御を図3のフローチャートを参照して説明する。自動車の乗員数の変化や積載貨物の変化等の車両荷重の変化によって車体CBの絶対ピッチ角が変化すると、車体傾斜センサS1で検出する重力加速度が変化されるため、車体絶対ピッチ角検出部11はこの検出出力の変化に基づいて車体傾斜センサS1の傾斜角度、すなわち当該車体傾斜センサS1が固定されている車体CBの絶対ピッチ角を検出する(S11)。一方、車輪Wのタイヤの空気圧変化に伴う高さ変化や路面の微小な凹凸を無視すれば、自動車の乗員数や積載貨物の変化にかかわらずアクスル部CAは常に路面に平行な状態にある。そのため、路面が上り坂や下り坂のように水平に対して傾斜している場合にはアクスル部CAもこれに伴って傾斜され、アクスル部傾斜センサS2で検出する重力加速度が変化されるため、アクスル部絶対ピッチ角検出部12はこの検出出力の変化に基づいてアクスル部傾斜センサS2の傾斜角度、すなわち当該アクスル部傾斜センサS2が固定されているアクスル部CAの絶対ピッチ角を検出する(S12)。
しかる上で、相対ピッチ角演算部17は検出した車体絶対ピッチ角とアクスル部絶対ピッチ角の差を演算する。これにより、アクスル部CAの傾斜角が相殺されることになり、アクスル部CAの傾斜角を「0」と見做したときの車体CBの傾斜角、すなわち車体CBの相対ピッチ角が演算される(S13)。アクスル部CAの傾斜角は路面の傾斜角に等しいので、この車体CBの相対ピッチ角は路面に対する傾斜角となる。そして、レベリング制御に際しては、得られた相対ピッチ角に基づいてレベリング制御が行われる(S15)。すなわち、レベリング制御信号生成部14は、レベリング制御部15を介してレベリング機構2に出力している現在のレベリング制御信号を確認し、これからヘッドランプHLのランプ光軸LAの上下方向の角度を認識し、この認識したランプ光軸LAの角度と演算された車体CBの相対ピッチ角とに基づいて当該ランプ光軸LAが路面に対して所定の角度になるような新たなレベリング制御信号を生成する。レベリング制御部15はこのレベリング制御信号に基づいてレベリング機構2を制御する。これにより、レベリング機構2はブラケット24を傾動してプロジェタク型ランプ23のランプ光軸LAを上下方向に偏向するレベリング制御を実行する。
したがって、図4(a)において、自動車CARが平坦路を走行してアクスル部CAの絶対ピッチ角θPsが「0」のときに、乗員数や積載貨物によって車体CBが二点鎖線の水平状態から前部が上方に傾斜して車体CBの絶対ピッチ角θPbが変化すれば、この車体CBの絶対ピッチ角θPbは車体の相対ピッチ角であり、これはそのまま路面に対する車体のピッチ角となる。なお、図4においてHは水平線を示す。このときヘッドランプHLのランプ光軸LAの路面方向D(路面と平行な方向)に対する基準となる光軸角度θLo(以下、同じ)は光軸角度θLvに変化されているので、レベリング制御信号生成部14はこの車体の相対ピッチ角に対応してレベリング制御信号を生成し、レベリング制御部15はこのレベリング制御信号に基づいてレベリング機構2を制御してランプ光軸LAが路面方向Dに対して所定の光軸角度θLoになるようにレベリング制御する。この場合では、車体CBの前部が上方に傾斜しているので、レベリング制御部15はレベリング機構2によりランプ光軸LAを下方に偏向制御し、光軸角度をθLvから所定の光軸角度θLoに制御する。
一方、自動車CARが図4(b)のように上り坂を走行しているとき、アクスル部CAの絶対ピッチ角θPsは路面の角度に追従して正の角度になる。車体CBの絶対ピッチ角θPbはアクスル部CAに対する傾斜角にアクスル部CAの絶対ピッチ角が加えられた角となる。相対ピッチ角演算部13は車体の絶対ピッチ角θPbからアクスル部CAの絶対ピッチ角θPsを減算することによりアクスル部CAに対する車体CBの相対ピッチ角を演算する。アクスル部CAの絶対ピッチ角θPsは上り坂の路面の傾斜角に等しいので、この車体の相対ピッチ角はそのまま上り坂の路面に対するピッチ角となる。レベリング制御信号生成部14はこの車体の相対ピッチ角に対応してレベリング制御信号を生成し、レベリング制御部15はランプ光軸LAをレベリング制御し、上り坂の路面方向Dに対して所定の光軸角度θLoとなるように制御する。この場合では、車体の相対ピッチ角は図4(a)に示した平坦路を走行しているときの相対ピッチ角と等しいので、レベリング制御部15はランプ光軸LAを偏向することなくそのままの値に保持し、路面に対するランプ光軸LAを所定の光軸角度θLoとすることができる。上り坂の途中で乗員や積載貨物が変化して車体の絶対ピッチ角θPbがさらに変化し、演算される車体の相対ピッチ角も変化したときには、この相対ピッチ角の変化に対応してレベリング制御部15がレベリング機構2を制御して同図に微小破線で示すように路面方向Dに対するランプ光軸LAが変化した場合には、変化したランプ光軸LAを上下に偏向制御し、路面に対するランプ光軸LAが所定の角度となるように制御することは言うまでもない。
また、図4(c)のように、自動車が下り坂を走行する状態になり、アクスル部CAの絶対ピッチ角θPsは路面の角度に追従して負の角度になる。車体CBの絶対ピッチ角θPbはアクスル部CAに対する傾斜角からアクスル部CAの絶対ピッチ角を差し引いた角となる。相対ピッチ角演算部13は車体CBの絶対ピッチ角θPbからアクスル部CAの絶対ピッチ角θPsを減算することによりアクスル部CAに対する車体の相対ピッチ角を演算する。アクスル部CAの絶対ピッチ角θPsは下り坂の路面の傾斜角に等しいので、車体CBの相対ピッチ角はそのまま下り坂の路面に対するピッチ角となる。レベリング制御信号生成部14はこの車体の相対ピッチ角に対応してレベリング制御信号を生成し、レベリング制御部15はレベリング機構2を制御してランプ光軸LAをレベリング制御し、下り坂の路面方向Dに対して所定の光軸角度θLoとなるように制御する。この場合でも、車体の相対ピッチ角は図4(a)に示した平坦路を走行しているときの相対ピッチ角と等しいので、レベリング制御部15はランプ光軸LAを偏向することなくそのままの値に保持し、路面に対するランプ光軸LAを所定の光軸角度θLoとすることができる。下り坂の途中で乗員や積載貨物が変化して車体の絶対ピッチ角θPbがさらに変化し、演算された車体の相対ピッチ角も変化したときには、この相対ピッチ角の変化に対応してレベリング制御部15がレベリング機構2を制御してランプ光軸LAを上下に偏向制御し、路面に対するランプ光軸を所定の光軸角度θLoとなるように制御することは言うまでもない。
他方、図示は省略するが、自動車の急加速時や急減速時等に生じる慣性力によって車体の絶対ピッチ角が変化する場合がある。この場合には車両荷重が変化した場合と同様にアクスル部の絶対ピッチ角は一定であるが車体の絶対ピッチ角のみが変化する。そのため、相対ピッチ角演算部13で演算される相対ピッチ角が変化され、これに対応してレベリング制御信号生成部14で生成されるレベリング制御信号が変化され、このレベリング制御信号に基づいてレベリング制御部15はレベリング機構2を制御してヘッドランプHLのランプ光軸LAをレベリング制御することになる。
さらに、実施例1では、図3に示したように、ステップS14において演算された相対ピッチ角を相対ピッチ角比較部17において基準相対ピッチ角と比較する(S16)。両者の差が所定の角度範囲内に無い場合には相対ピッチ角比較部17からレベリング制御信号生成部14には停止信号を出力しない。そのため、レベリング制御信号生成部14は入力された相対ピッチ角に基づいたレベリング制御信号を生成し、このレベリング制御信号をレベリング制御部15に出力する(S17)。一方、ステップS16において、相対ピッチ角と基準相対ピッチ角との差が所定の角度範囲内にある場合には、相対ピッチ角比較部17はレベリング制御信号生成部14に停止信号を出力する。レベリング制御信号生成部14はこの停止信号を受けたときには、相対ピッチ角演算部13から出力されてくる相対ピッチ角が変化している場合でもこれに伴うレベリング制御信号の新たな生成を停止する(S18)。そして、保持していた直前のレベリング制御信号をレベリング制御部15に出力する(S19)。これにより、レベリング制御部15は直前のレベリング制御信号に基づいてレベリング機構2を制御し、ランプ光軸LAは直前のレベリング位置に固定される。換言すれば、前記相対ピッチ角と基準相対ピッチ角との差が所定の角度範囲外のときにのみ演算された相対ピッチ角に基づいてランプ光軸LAのレベリング制御を実行することになる。したがって、例えば凹凸の顕著な道路を走行してアクスル部CAの絶対ピッチ角が微小に変化するが、サスペンション機構の働きによって車体CBの絶対ピッチ角がほとんど変化することがないような場合にはランプ光軸LAをレベリング制御することがない。あるいは、急加減速時に車体のピッチ角が変化しても、演算される相対ピッチ角が所定の角度範囲内のときにはランプ光軸LAをレベリング制御することが停止される。これにより、凹凸路の走行時にランプ光軸LAが頻繁にレベリング制御されることによる運転者に対する違和感を未然に防止する。
このように、実施例1では車体傾斜センサS1とアクスル部傾斜センサS2の2つの傾斜センサを用いることで自動車の車体CBの路面に対する傾斜角を検出でき、路面に対する適正なヘッドランプHLによる照明を実現することができる。したがって、上り坂や下り坂で車体CBのピッチ角が変化してもアクスル部CAに対する相対ピッチ角が変化しない場合にはランプ光軸のレベリング制御が行われることはなく、不必要なランプ光軸の制御が未然に防止できる。また、これら2つの傾斜センサS1,S2を構成している加速度センサは、車高センサに比較してセンサの小型化や軽量化が実現できるので、自動車の軽量化や小型化に有利になる。また、2つの傾斜センサS1,S2は車高センサのように前輪部や後輪部のそれぞれに限定されることはなく、それぞれ車体CBとアクスル部CAの任意の部位に配設でき、しかも両センサに接続するための配線長が最短になるように配設位置を設定することができるので構造の複雑化が回避でき、低コスト化にも有利になる。
なお、実施例1において、相対ピッチ角演算部13では、演算した相対ピッチ角が変化する時間を計測し、計測した時間が所定の時間内のときには相対ピッチ角と基準相対ピッチ角との差が所定の角度範囲を超えている場合でもレベリング制御信号生成部14に停止信号を出力するようにてしてもよい。凹凸が顕著な道路を高速で走行するような場合や、緊急停止あるいは緊急発進するような場合等のように、瞬時的に車体が傾斜する際におけるランプ光軸のレベリング制御を防止して運転者が違和感を感じることを防止する。
実施例1では車体及びアクスル部の傾斜センサS1,S2として加速度センサを利用しているが、他の原理、構成からなる傾斜センサを用いることも可能である。例えば、水準器を応用した傾斜センサや地磁気を利用した傾斜センサを用いることも可能である。また、車体とアクスル部の各傾斜センサは実施例1で説明した部位に特定されることはなく、それぞれ任意の部位に配設できるので、自動車設計の自由度が高められる。さらに、車体とアクスル部の各傾斜センサS1,S2はそれぞれ1つ設けるのみではなく、車体CBとアクスル部CAの左右方向に対向配置した各2つの傾斜センサを設け、左右のセンサで検出した絶対ピッチ角を平均して車体とアクスル部の各絶対ピッチ角として検出するようにしてもよい。このようにしても傾斜センサは小型であるので自動車に占めるスペースが問題になることはなく、また各傾斜センサを近接配置できるので配線が長く、煩雑化することもない。
実施例1のシステムの全体構成を示す概略図である。 レベリング制御装置のブロック構成図である。 実施例1のシステムの主要動作を説明するフローチャートである。 実施例1のシステムのレベリング制御を説明する概念図である。
符号の説明
1 レベリング制御装置
2 レベリング機構
11 車体絶対ピッチ角検出部
12 アクスル部絶対ピッチ角検出部
13 相対ピッチ角演算部
14 レベリング制御信号生成部
15 レベリング制御部
16 基準相対ピッチ角記憶部
17 相対ピッチ角比較部
HL ヘッドランプ
CAR 自動車
CB 車体(バネ上部)
CA アクスル部
LA ランプ光軸

Claims (3)

  1. 車両の車輪と一体的に動作するアクスル部と、当該アクスル部に懸架された車体とを備え、当該車体にランプが配設され、当該ランプのランプ光軸を上下方向にレベリング制御可能に構成した車両において、前記車体の絶対ピッチ角を検出する第1の傾斜センサと、前記アクスル部の絶対ピッチ角を検出する第2の傾斜センサと、前記第1と第2の傾斜センサの各検出値に基づいて前記ランプ光軸をレベリング制御するレベリング制御装置とを備えることを特徴とする車両用ランプのオートレベリングシステム。
  2. 前記レベリング制御装置は、前記第1の傾斜センサの検出値と前記第2の傾斜センサの検出値との差を演算した車体の相対ピッチ角を求め、この相対ピッチ角に基づいて前記ランプ光軸をレベリング制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用ランプのオートレベリングシステム。
  3. 前記相対ピッチ角を基準相対ピッチ角と比較し、両者の差が所定の角度範囲外のときには前記ランプ光軸のレベリング制御を実行することを特徴とする請求項2に記載の車両用ランプのオートレベリングシステム。

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