JPH09300567A - イージーオープン缶用フィルム及び積層材 - Google Patents

イージーオープン缶用フィルム及び積層材

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JPH09300567A
JPH09300567A JP808597A JP808597A JPH09300567A JP H09300567 A JPH09300567 A JP H09300567A JP 808597 A JP808597 A JP 808597A JP 808597 A JP808597 A JP 808597A JP H09300567 A JPH09300567 A JP H09300567A
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国和 福井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工時の種々の衝撃によっても割れが生じに
くいイージーオープン缶用フィルムを提供する。 【解決手段】 イージーオープン缶用フィルム24は、
クロメート処理層22A,22Bと金属板21とを備え
たイージーオープン缶用積層材20に用いられる。この
フィルム24は、二軸方向に延伸されたポリエステル樹
脂からなり、密度が1.365以上1.395以下、面
配向係数が0.070以上0.130未満、融点が21
0℃以上であり、クロメート処理層22A,22Bを介
して金属板21と積層されて用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イージーオープン
缶用積層材及びこの積層材に用いられるフィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】缶切等の格別の器具を用いることなく容
易に開封できる缶詰用缶として、いわゆるイージーオー
プン缶が広く使用されている。このようなイージーオー
プン缶に用いられる缶材の縦断面を図4に示す。缶材1
は、主として、金属板11とフィルム14とから構成さ
れている。金属板11の表面(図面の上側)及び裏面
(図面の下側)には、クロメート処理層12A,12B
がそれぞれ形成されている。フィルム14は、金属板1
1の裏面に設けられたクロメート処理層12Bに接着層
13を介して積層されている。また、表面側のクロメー
ト処理層12Aには、缶詰の商品名等を表示するための
印刷層15が設けられている。なお、フィルム14とし
ては、機械的強度や耐熱性が良好な二軸延伸により配向
結晶化されたポリエステルフィルムが用いられている
(たとえば、特開昭62−52045号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような缶材1を用
いてイージーオープン缶を製造する際には、積層材に対
し開口すべき部分を区画するためのスコア加工、及び把
手を取り付けるためのリベット加工等が缶材1に施され
る場合がある。たとえば、図4に示すように、スコア加
工ではスコア5を金属板11内まで設ける。
【0004】これらの加工時には、その際に加えられる
種々の衝撃によりフィルム14が割れを生じる場合があ
り、このフィルム14に生じた割れは缶材1を腐食させ
る原因となる。本発明の課題は、加工時の種々の衝撃に
よっても割れが生じにくいイージーオープン缶用フィル
ムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るフィル
ムは、クロメート処理層と金属板とを含むイージーオー
プン缶用積層材に用いられるフィルムであって、以下の
特徴を有するものである。すなわち、二軸方向に延伸さ
れたポリエステル樹脂からなり、密度が1.365以上
1.395以下、面配向係数が0.070以上0.13
0未満、融点が210℃以上であり、クロメート処理層
を介して金属板と積層されて用いられる。
【0006】第2の発明に係る積層材は、第1の発明に
係るフィルムを備えた積層材である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のイージーオープン缶用フ
ィルムに用いられるポリエステル樹脂は、ジカルボン酸
とジオールとの縮重合体である。ジカルボン酸として
は、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、デ
カンジカルボン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン
酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の芳香族及び脂肪族
のジカルボン酸を例示することができる。これらのジカ
ルボン酸は単独で用いられてもよく、2種以上のカルボ
ン酸を任意に混合して用いてもよい。また、ジオールと
しては、エチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン
ジメタノール、デカンジオール、シクロヘキサンジオー
ル、2−エチル−2−ブチル−1−プロパンジオール等
を例示することができる。これらのジオールは単独で用
いられてもよく、2種以上のジオールを任意に混合して
用いてもよい。なお、本発明で使用されるポリエステル
樹脂は上記の各ジカルボン酸と各ジオールとの任意の組
み合わせによって得られるものである。
【0008】また、ポリエステル樹脂には、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、あるいはポリエ
チレングリコール等の他のモノマーやポリマーが共重合
されていてもよい。なお、本発明に用いられる代表的な
ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂を例示することができる。本発明のイージーオー
プン缶用フィルムは、前記ポリエステル樹脂をフィルム
状に成形し、二軸方向に延伸したものである。延伸倍率
は、縦方向及び横方向ともに3.3倍以下が好ましく、
特に3.1倍以下が好ましい。また、フィルムの厚み
は、6〜100μmが望ましい。特に、12〜50μm
の範囲にあることが、耐腐蝕性と易開封性との両特性の
観点から望ましい。
【0009】本発明のイージーオープン缶用フィルムの
密度は、下限が、1.365g/cm3 、好ましくは
1.370g/cm3 であり、上限が、1.395g/
cm3、好ましくは1.390g/cm3 であり、これ
らの上限値及び下限値で規定される範囲に設定される。
密度が1.365g/cm3 未満の場合には、フィルム
の結晶化が不十分でありガス透過量が多くなる。その結
果、水蒸気の透過量が多くなりイージーオープン缶に錆
が発生しやすくなる。また、加熱収縮率も高くなり、金
属板とラミネートするときに熱収縮皺が生じる場合があ
る。一方、密度が1.395g/cm3 を超えると、フ
ィルムの結晶化がすすむため、フィルムの配向軸方向と
これに直交する方向との物性差が大きくなる。特に、伸
度や熱収縮の差が大きくなる。
【0010】なお、密度は、四塩化炭素とn−ヘプタン
との混合液を用いて密度勾配管を作成し、これに試料を
投入し、測定温度25℃で測定した値である。本発明の
イージーオープン缶用フィルムの面配向係数は、0.0
70以上0.130未満とすることが重要であり、下限
を0.080にすることが本発明の効果を得る上で特に
好ましい。面配向係数が0.070未満の場合には、開
缶時にスコア加工通りにフィルムが切れない場合があ
り、フィルムが開缶部にはみ出すことがある。逆に、面
配向係数が0.130より大きい場合には、スコア加工
時やリベット加工時にフィルムの割れが生じやすくな
る。
【0011】なお、面配向係数(fp)は、次の式によ
り計算した値である。 fp=(n1 +n2 )/2−n3 ここで、 n1 :縦方向の屈折率 n2 :横方向の屈折率 n3 :厚み方向の屈折率 また、屈折率は、アッベ屈折計の接眼側に偏向板アナラ
イザーを取付け、単光色NaD線により測定した。な
お、マウント液にはヨウ化メチレンを用い、25℃で測
定した。
【0012】本発明のイージーオープン缶用フィルムの
融点は210℃以上、さらに望ましくは215℃以上で
ある。融点が210℃未満の場合には、イージーオープ
ン缶の外面等に高温度で保護塗膜や印刷層を設ける場合
に、フィルムが変形したり白化したりすることがあり、
好ましくない。なお、フィルムの融点は、示査熱量分析
計(DSC)を用いて測定される値である。測定は、試
料フィルム10mgを用いて昇温温度10℃/分で行
い、試料フィルムが融解したときのピーク温度を融点と
した。
【0013】次に、本発明のイージーオープン缶用フィ
ルムの製造方法について説明する。まず、上述のポリエ
ステル樹脂から、たとえばロールキャスティング法等の
周知の手段を用いてポリエステルフィルムを製造する。
この際、ポリエステル樹脂には、酸化防止剤、熱安定
剤、紫外線吸収剤、可塑剤、無機粒子、有機滑剤、顔
料、帯電防止剤等の添加剤を分散・配合しておいてもよ
い。得られたポリエステルフィルムは、縦軸方向及び横
軸方向に延伸され、二軸延伸ポリエステルフィルムとな
る。その後、該二軸延伸ポリエステルフィルムには、熱
処理が施される。熱処理温度は、160〜240℃、さ
らに170〜220℃が望ましい。熱処理温度が160
℃未満の場合には、ポリエステルフィルムの結晶化が不
十分となり、所望の密度値のフィルムが得られない可能
性がある。逆に、熱処理温度が240℃を超えると、ポ
リエステルフィルムが溶融してしまう。なお、熱処理温
度は、ポリエステル樹脂の種類やフィルムの延伸条件に
応じて適宜選択することが可能である。
【0014】次に本発明のイージーオープン缶用フィル
ムを含む積層材について説明する。本発明の積層材は、
金属板と、本発明に係るイージーオープン缶用フィルム
とがクロメート処理層を介して積層された構造を有す
る。該積層材の構造の一例を図1に示す。積層材20
は、主として、金属板21とフィルム24とから構成さ
れている。
【0015】金属板21は、ブリキ、アルミニウム、ス
チール等の通常用いられる缶詰用金属からなる。金属板
21の厚みは、下限が、0.20mm、好ましくは0.
23mmであり、上限が、0.50mm、好ましくは
0.30mmであり、任意の上限値・下限値で規定され
る範囲に設定される。なお、金属板の厚みは、缶蓋や缶
胴等缶の部位によって適宜選択される。
【0016】該金属板21の表面(図面の上側)及び裏
面(図面の下側)には、クロメート処理層22A,22
Bが形成されている。クロメート処理層22A,22B
は、金属板21の耐腐食性を向上させるためのものであ
る。クロメート処理層22A,22Bは、たとえば、C
rO3 、H3 PO4 、F及び水からなる処理液に、金属
板21を浸漬することにより形成される。なお、クロメ
ート処理層22A,22Bの厚みは、0.5〜5.0μ
m程度が望ましい。
【0017】フィルム24は、金属板21の裏面に設け
られたクロメート処理層22Bに接着剤層23を介して
積層されている。フィルム24は、本発明に係る二軸方
向に延伸されたポリエステル樹脂からなるフィルムであ
る。接着剤層23には、たとえば、エポキシ樹脂とフェ
ノール樹脂とからなる接着剤が用いられる。金属板21
の表面に施されたクロメート処理層22Aには、たとえ
ば、商品名を表示するための印刷層15が設けられてい
る。
【0018】このような積層材20を製造する方法とし
ては、たとえば、フィルム24の表面に接着剤を塗布
し、フィルム24とクロメート処理を施された金属板2
1とを重ね合わせ、加熱下で融着させる方法が用いられ
る。該積層材は、プレス成形等の手段により、飲料剤用
缶やコンビーフ缶等の所望の形状のイージーオープン缶
に成形される。
【0019】該積層材を用いて製造した缶蓋の一例を図
2及び図3に示す。図2は、缶蓋10の上面を示してい
る。また、図3は、図2のIII −III 断面を示してい
る。缶蓋10は、同縁部近傍に缶胴の側面内側に嵌合さ
れる環状のリム2を備えている。リム2の外周側には密
封用溝3が形成されており、ここには缶胴と缶蓋10と
を密封するためのシーラント16がライニングされてい
る。リム2の内側には、開口すべき部分4を区画するス
コア5が設けられている。開口すべき部分4には、リベ
ット6が形成されており、リベット6は缶蓋の表面側に
突出している。開封用プルタブ7は、一端に開封用支点
8を有している。開封用プルタブ7は、開封用支点8が
リベット6に固定されることにより、開口すべき部分4
に固定されている。
【0020】前記缶蓋10は、開封用プルタブ7を開封
用支点8を支点として上方に起立させ、さらに開封用プ
ルタブ7を開口すべき部分4方向に引き起こして行くこ
とにより、開封される。前記缶蓋10において、スコア
5はスコア加工により成形される。また、開封用プルタ
ブ7はリベット加工により固定される。これらの加工の
際、フィルム24は衝撃を受ける。しかし、フィルム2
4は、本発明に係るポリエステルフィルムからなるた
め、衝撃が加わっても割れを生じにくい。そのため、金
属板21が露出して腐食するのを防止できる。
【0021】
【実施例】以下、実施例を挙げて説明する。 [実施例1]エチレンイソフタレートの繰り返し単位を
15モル%含むポリエチレンテレフタレート−イソフタ
レート共重合体を280℃の温度で溶融し、20℃のキ
ャスティングドラム上でシート状に成形して樹脂フィル
ムを得た。得られた樹脂フィルムを90℃で縦方向に
3.1倍、105℃で横方向に3.0倍延伸した後、2
00℃で熱処理し、厚さ25μmの二軸延伸フィルムを
得た。
【0022】得られた二軸延伸フィルムの片面に、接着
剤として、セイカボンドE295及びC−26(大日精
化工業(株)製)の混合物を乾燥状態で3.0g/m2
塗布した。そして、フィルムの接着剤塗布面に、厚み
0.28mmのアルミニウム板をロール温度160℃で
ラミネートし、積層材を得た。なお、このアルミニウム
板はその両面にそれぞれ厚さ1.4μm(100mg/
dm2 )のクロメート処理層を有するものである。得ら
れた積層材に、スコア残厚が90μmとなるようにスコ
ア加工を行った。
【0023】[実施例2]ジカルボン酸としてテレフタ
ル酸、ジオール成分として13モル%の1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールを含むエチレングリコールを用い
たポリエステル樹脂から実施例1と同様の方法で二軸延
伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムを205
℃で熱処理し、厚さ25μmの二軸延伸フィルムを得
た。
【0024】得られた二軸延伸フィルムには接着剤を塗
布せず、厚み0.20mmのスチール板をロール温度2
30℃で熱ラミネートし、積層材を得た。なお、このス
チール板にはその両面にそれぞれ厚さ1.7μm(12
0mg/dm2 )のクロメート処理層を有するものであ
る。得られた積層材に、スコア残厚が90μmとなるよ
うにスコア加工を行った。。
【0025】[比較例1]ジカルボン酸としてテレフタ
ル酸、ジオール成分としてエチレングリコールを用いた
ポリエチレンテレフタレート樹脂から実施例1と同様に
して樹脂フィルムを得た。得られた樹脂フィルムを、1
05℃で縦方向に2.6倍、130℃で横方向に2.6
倍延伸した後225℃で熱処理し、厚さ20μmの二軸
延伸フィルムを得た。
【0026】得られた二軸延伸フィルムを用いて実施例
1と同様に積層材を作成し、スコア加工を施した。 [比較例2]エチレンイソフタレートの繰り返し単位を
22モル%含むポリエチレンテレフタレート−イソフタ
レート共重合体を280℃の温度で溶融し、実施例1と
同様にして樹脂フィルムを得た。得られた樹脂フィルム
を、90℃で縦方向に3.3倍、105℃で横方向に
3.0倍延伸した後185℃で熱処理し、厚さ30μm
の二軸延伸フィルムを得た。
【0027】得られた二軸延伸フィルムを用いて実施例
1と同様に積層材を作成し、スコア加工を施した。 [比較例3]エチレンイソフタレートの繰り返し単位を
3モル%含むポリエチレンテレフタレート−イソフタレ
ート共重合体から実施例1と同様にして樹脂フィルムを
得た。得られた樹脂フィルムを、95℃で縦方向に3.
5倍、110℃で横方向に3.3倍延伸した後、225
℃で熱処理し、厚さ25μmの二軸延伸フィルムを得
た。
【0028】得られた二軸延伸フィルムを用いて実施例
1と同様に積層材を作成し、スコア加工を施した。 [比較例4]実施例1で得た樹脂フィルムを、95℃で
縦方向に4.0倍、105℃で横方向に4.0倍延伸し
た後200℃で熱処理し、厚さ20μmの二軸延伸フィ
ルムを得た。
【0029】得られた二軸延伸フィルムを用いて実施例
1と同様に積層材を作成し、スコア加工を施した。 [比較例5]比較例1で得たのと同様の樹脂フィルム
を、110℃で縦方向に3.6倍、横方向に130℃で
3.7倍に延伸した後、230℃で熱処理し、厚さ20
μmの二軸延伸フィルムを得た。
【0030】得られた二軸延伸フィルムを用いて実施例
1と同様に積層材を作成し、スコア加工を施した。 [比較例6]ジカルボン酸としてテレフタル酸、ジオー
ル成分として30モル%の1,4−シクロヘキサンジメ
タノールを含むエチレングリコールを用いたポリエステ
ル樹脂を270℃の温度で溶融し、実施例1と同様にし
て樹脂フィルムを得た。得られた樹脂フィルムを、90
℃で縦方向に2.8倍、105℃で横方向に2.8倍延
伸した後、175℃で熱処理し、厚さ20μmの二軸延
伸フィルムを得た。
【0031】得られた二軸延伸フィルムを用いて実施例
1と同様に積層材を作成し、スコア加工を施した。 [比較例7]ジカルボン酸として20モル%のアジピン
酸を含むテレフタル酸、ジオール成分としてエチレング
リコールを用いたポリエステル樹脂から実施例1と同様
にして樹脂フィルムを得た。得られた樹脂フィルムを9
0℃で縦方向に3.1倍、105℃で横方向に3.0倍
延伸した後、185℃で熱処理し、厚さ20μmの二軸
延伸フィルムを得た。
【0032】得られた二軸延伸フィルムを用いて実施例
1と同様に積層材を作成し、スコア加工を施した。 <結果>実施例1〜2及び比較例1〜7で用いた二軸延
伸フィルムの密度、面配向係数及び融点を調べた。ま
た、積層材の耐熱性及びスコア加工によるフィルムの割
れを調べた。これらの結果を表1に示す。なお、耐熱性
及び割れは、以下のようにして評価した。
【0033】(耐熱性)積層材の小片を210℃の乾熱
オーブン中に5分間静置し、フィルムの状態を目視観察
した。評価は次の通りである。 ○:変化なし。 ×:白化あり。
【0034】(割れ)スコア加工を施した積層材に通電
試験を行い、通電した場合にフィルムに割れが生じてい
るものと判断した。なお、電解液には食塩水を用いた。
評価は次の通りである。
【0035】 ◎:割れ無し。 ○:割れがごく一部において発生していたが、十分な許
容範囲。 △:割れがあるものの用途によっては許容できる範囲。 ×:割れあり。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明では、スコア加工やリベット加工
等の衝撃による割れが生じにくいイージーオープン缶用
フィルムを得ることができる。本発明のイージーオープ
ン缶用フィルムを用いた積層材を缶材に用いることによ
り、缶材にスコア加工やリベット加工を施しても、フィ
ルムに割れが生じにくくなる。そのため、金属板の腐食
を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルムを用いた積層材の構造例を示
した縦断面部分図。
【図2】イージーオープン缶の平面図。
【図3】図2のIII −III 断面図。
【図4】イージーオープン缶に用いられる積層材の構造
の一例を示した縦断面図。
【符号の説明】
20 積層材 21 金属板 24 フィルム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クロメート処理層と金属板とを含むイージ
    ーオープン缶用積層材に用いられるフィルムであって、 二軸方向に延伸されたポリエステル樹脂からなり、 密度が1.365以上1.395以下、面配向係数が
    0.070以上0.130未満、融点が210℃以上で
    あり、 クロメート処理層を介して金属板と積層されて用いられ
    るものであることを特徴とする、イージーオープン缶用
    フィルム。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のイージーオープン缶用フ
    ィルムを含むイージーオープン缶用積層材。
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