JPH09300386A - 反応射出成形方法と金型装置 - Google Patents

反応射出成形方法と金型装置

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JPH09300386A
JPH09300386A JP11856596A JP11856596A JPH09300386A JP H09300386 A JPH09300386 A JP H09300386A JP 11856596 A JP11856596 A JP 11856596A JP 11856596 A JP11856596 A JP 11856596A JP H09300386 A JPH09300386 A JP H09300386A
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JP
Japan
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mold
molded product
cavity
reaction
blowing
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Application number
JP11856596A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ozeki
宏 大関
Tadao Hamada
忠男 浜田
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/40Removing or ejecting moulded articles
    • B29C45/43Removing or ejecting moulded articles using fluid under pressure
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C67/00Shaping techniques not covered by groups B29C39/00 - B29C65/00, B29C70/00 or B29C73/00
    • B29C67/24Shaping techniques not covered by groups B29C39/00 - B29C65/00, B29C70/00 or B29C73/00 characterised by the choice of material
    • B29C67/246Moulding high reactive monomers or prepolymers, e.g. by reaction injection moulding [RIM], liquid injection moulding [LIM]

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品の取り出しが容易であり、しかも金型
のコストも安価であり、金型の負圧に対する負荷も低減
することができる反応射出成形方法と金型装置を提供す
ること。 【解決手段】 第1金型4と第2金型6とを有する金型
装置2のキャビティ8内に反応原液を注入し、反応射出
成形を行う反応射出成形方法において、キャビティ8内
に反応原液を注入後、所定時間経過後から、少なくとも
型開き前まで、第1金型4または第2金型6から、キャ
ビティ8内に向けて気体を吹込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反応射出成形品の
製造方法および金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】反応射出成形(以下、RIMとも言う)
法は、二以上の反応原液をミキシングチャンバで混合し
て金型装置のキャビティに送り込み、金型装置内で反応
させつつ射出成形を行う製法である。このRIM法は、
ノルボルネン系モノマーからポリマー(成形品)を成形
する場合などに好適に用いられている。
【0003】このRIM法では、凸状金型(コア型とも
言う)と凹状金型(キャビ型とも言う)とから成る金型
装置を型締め後、そのキャビティ内へ反応原液を注入
し、キャビティ内での反応終了後に除冷し、その後、型
開きを行い、成形品を取り出す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特に容器状
(凹形状)の成形品を成形する場合に、型開き時に、成
形品が凸状金型側に付着し、成形品を凸状金型から引き
剥すための作業が煩雑であった。成形品を凸状金型から
引き剥すために、成形品の一部を切断しなければならな
い事態が生じる場合があった。成形品の内面側(凸状金
型側)にリブを一体に成形する場合には、成形品が凸状
金型の外周面に、特に強固に付着し、その剥離作業が困
難であった。
【0005】金型からの成形品の剥離を容易にするため
に、金型のキャビティ内に対して進退移動自在にエジェ
クタピンを取り付け、型開き時に、エジェクタピンをキ
ャビティ内に突出させて、成形品を脱型する技術は知ら
れている。しかしながら、エジェクタピンを駆動するた
めには、油圧シリンダを用いる必要があり、しかも、こ
れらピンを多数設けないと、成形品が不均一に突出する
おそれがあり、良好に脱型することができないおそれが
あった。したがって、エジェクタピンと油圧シリンダと
を多数設ける必要があり、金型のコストが増大してい
た。
【0006】さらに、仮に同調器を用いたとしても、全
てのエジェクタピンを均一な力で成形品側に押し付ける
ことは困難であり、この点でも、成形品の良好な脱型は
困難であった。さらにまた、成形品の形状が凹形状の場
合、脱型時に、凸状金型と成形品との間が真空状態にな
り、これらを引き剥すためには、十分な力を必要とし、
凸状金型としても、真空状態に耐え得る十分な剛性が要
求されていた。
【0007】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、成形品の取り出しが容易であり、しかも金型のコス
トも安価であり、金型の負圧に対する負荷も低減するこ
とができる反応射出成形方法と金型装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る反応射出成形方法は、第1金型と第2
金型とを有する金型装置のキャビティ内に反応原液を注
入し、反応射出成形を行う反応射出成形方法において、
前記キャビティ内に反応原液を注入後、所定時間経過後
から、少なくとも型開き前まで、第1金型または第2金
型から、キャビティ内に向けて気体を吹込む(脱型準備
用吹込みと称することにする)ことを特徴とする。
【0009】吹込む気体としては、特に限定されない
が、乾燥空気(相対湿度(45)%以下が好ましい)、
あるいは窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスが好
ましい。このような吹込みは、反応原液の注入前にも行
うことが好ましい。このように、反応原液の注入前にも
キャビティ内の吹込み(乾燥用吹込みと称することにす
る)を行うことで、キャビティ内の湿気を追い出し、反
応原液の失活を防止することができ、成形品の表面での
反応性が良好になり、かつ金型の内周面の汚れも防止で
きる。反応原液の注入前の吹込みは、注入前で、型締め
後の所定期間であることが好ましく、好ましくは5〜6
0秒、さらに好ましくは10〜30秒である。
【0010】吹込み圧力は、特に限定されないが、好ま
しくは0.5〜5Kg/cm2 (ゲージ圧力)、さらに
好ましくは1〜3Kg/cm2 (ゲージ圧力)である。
この吹込み圧力が余りに低すぎると、効果がなく、高す
ぎると、成形品の形状に影響を与えたり、金型に損傷を
及ぼすおそれがあり好ましくない。
【0011】本発明では、脱型準備用吹込み開始のタイ
ミングは、反応原液の注入後所定時間経過後であり、反
応原液を構成する配合液の種類や成形品の大きさなどに
より決定され、好ましくは反応終了後であり、具体的に
は、注入後10〜60秒後に開始する。また、この吹込
みの終了タイミングは、少なくとも金型装置の型開き前
までが好ましい。金型装置の型開き時およびその後に
も、吹込みを行っても良いが、余分なガスを放出させな
い観点からは、吹込みしなくても良い。
【0012】本発明に係る金型装置は、割面が組み合わ
されることにより内部にキャビティが形成される第1金
型と第2金型と、前記第1金型または第2金型に装着さ
れ、前記キャビティ内に向けて気体を吹き出す吹込み用
ノズルと、前記キャビティ内に反応原液を注入後、所定
時間経過後から、少なくとも型開き前まで、前記吹込み
用ノズルから前記キャビティ内に向けて気体を吹き出す
ように、前記吹込み用ノズルを開くノズル開閉手段とを
有することを特徴とする。
【0013】前記吹込み用ノズルが形成される金型は、
凸状金型であることが好ましいが、凹状金型でも良い。
前記ノズル開閉手段は、流路を開閉する弁体と、その弁
体を駆動する駆動手段とを有し、駆動手段は、エアシリ
ンダなどで構成されることが好ましい。前記駆動手段
は、制御手段により制御され、キャビティ内に反応原液
を注入後、所定時間経過後から、少なくとも型開き前ま
で、前記吹込み用ノズルから前記キャビティ内に向けて
気体を吹き出すように制御される。また、この制御手段
は、反応原液の注入前にも金型内を吹込むように、前記
駆動手段を制御することが好ましい。
【0014】本発明に係る金型装置を用いた反応射出成
形方法では、金型内での反応が終了した後で、ある程度
に成形品が硬化した後から、型開き前まで、金型内周面
から成形品の表面に向けて、乾燥空気や不活性ガスを吹
込むため、型開き時に、成形品が金型内周面から容易に
剥離する。したがって、吹込み用ノズルを凸状金型に設
けておけば、型開き時に成形品が凸状金型に付着するこ
とがなくなり、成形品の取り出しがきわめて容易にな
る。また、吹込み用ノズルを凹状金型に設けておけば、
凹状金型からの成形品の取り出しもきわめて容易にな
る。従って所望の側の型面からの剥離が設定できる。
【0015】成形品の取り出しがきわめて容易になる結
果、エジェクタピンが不要、またはピンの装着個数を小
数にすることができ、金型のコストを低減することがで
きる。また、吹込み用ノズルは、エジェクタピンと異な
り、多数設けなくても、金型の内周面からの成形品の均
一な剥離を実現することができる。吹込み用ノズルの配
置数は、成形品の大きさや形状などに応じて決定され、
好ましくは、成形品の表面積で500〜10,000c
2 当りに、一個以上の吹込み用ノズルが配置されるよ
うにすることが望ましい。
【0016】また、ガスを吹込むために、型開き時に、
金型内周面と成形品との間が真空状態になることもな
く、これらの剥離が容易であるとともに、金型の負圧に
対する負荷も低減することができ、金型として要求され
る剛性を低下させることもできる。
【0017】本発明において、反応射出成形に用いる反
応原液としては、特に限定されないが、ウレタン系、ウ
レア系、ナイロン系、エポキシ系、不飽和ポリエステル
系、フェノール系および、ノルボルネン系などが挙げら
れ、一般的成形条件としては、反応原液温度は20〜8
0°C、反応原液の粘性は、たとえば、30°Cにおい
て、5cps〜3000cps好ましくは100cps
〜1000cps程度である。
【0018】かかる成形においては、補強材を予め金型
内に設置しておき、その中に反応液を供給して重合させ
ることにより強化ポリマー(成形品)を製造することが
できる。補強材としては、例えば、ガラス繊維、アラミ
ド繊維、カーボン繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、
金属繊維、ポリプロピレン繊維、アルミコーティングガ
ラス繊維、木綿、アクリル繊維、ボロン繊維、シリコン
カーバイド繊維、アルミナ繊維などを挙げることができ
る。また、チタン酸カリウムや硫酸カルシウムなどのウ
ィスカーも挙げることができる。さらに、これらの強化
剤は、長繊維状またはチョップドストランド状のものを
マット化したもの、布状に織ったもの、チョップ形状の
ままのものなど、種々の形状で使用することができる。
これらの補強材は、その表面をシランカップリング材等
のカップリング剤で処理したものが、樹脂との密着性を
向上させる上で好ましい。配合量は、特に制限はない
が、通常10重量%以上、好ましくは20〜60重量%
である。
【0019】また、酸化防止剤、充填剤、顔料、着色
剤、発泡剤、難燃剤、摺動付与剤、エラストマー、ジシ
クロペンタジエン系熱重合樹脂およびその水添物など種
々の添加剤を配合することにより、得られるポリマーの
特性を改質することができる。酸化防止剤としては、フ
ェノール系、リン系、アミン系など各種のプラスチック
・ゴム用酸化防止剤がある。充填剤にはミルドガラス、
カーボンブラック、タルク、炭酸カルシウム、水酸化ア
ルミニウム、雲母などの無機質充填剤がある。エラスト
マーとしては、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプ
レン、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、スチ
レン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SB
S)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合
体(SIS)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリ
マー(EPDM)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EV
A)およびこれらの水素化物などがある。
【0020】添加剤は、通常、予め反応液のいずれか一
方または双方に混合しておく。反応射出成形に用いる金
型は、必ずしも剛性の高い高価な金型である必要はな
く、金属製金型に限らず、樹脂製金型、または単なる型
枠を用いることができる。反応射出成形は、低粘度の反
応液を用い、比較的低温低圧で成形できるためである。
重合反応に用いる成分類は窒素ガスなどの不活性ガス雰
囲気下で貯蔵し、かつ操作することが好ましい。
【0021】金型温度は、好ましくは、10〜150
℃、より好ましくは、30〜120℃、さらに好ましく
は、50〜100℃である。金型圧力は通常0.1〜1
00Kg/cm2 の範囲である。重合時間は、適宜選択
すればよいが、通常、反応液の注入終了後、20秒〜2
0分、好ましくは、5分以下、さらに好ましくは20〜
40秒である。
【0022】本発明に係る反応射出成形方法により得ら
れた成形品の具体的用途は、特に限定されず、バスタ
ブ、バンパー、水槽または浄化槽の槽体などである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る反応射出成形
方法と金型装置を、図面に示す実施形態に基づき、詳細
に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る金型装置
の概略断面図、図2は吹込み用ノズルの要部断面図、図
3は本発明の一実施形態に係る反応射出成形方法を示す
タイミングチャート図である。
【0024】まず、本実施形態に係る金型装置について
説明する。図1に示すように、本実施形態に係る金型装
置2は、上金型4(第1金型)と下金型6(第2金型)
とを有する。これら金型4,6の割面4a,6aを合わ
せることで、金型装置2内部には、キャビティ8が形成
される。本実施形態では、上金型4が凸状金型(コア
型)であり、下金型6が凹状金型(キャビ型)である。
金型4,5が組み合わせて形成される金型間の空間がキ
ャビティ8であり、このキャビティ8には、図示省略し
てある注入口から反応原液が注入されるようになってい
る。
【0025】本実施形態では、凸状金型である上金型4
の所定位置に、吹込み装置10が装着してある。吹込み
装置10は、所定時間、キャビティ8内に窒素ガスを吹
込み可能になっている。吹込み装置10は、図2に示す
ように、ベース14を有し、このベース14により吹込
み装置10が金型4の外側に固定してある。ベース14
には、筒体16が固定してあり、この筒体16の上部に
エアシリンダ30が設置してある。エアシリンダの駆動
エア圧力は、特に限定されないが、好ましくは5〜7k
g/cm 2 である。
【0026】筒体16の内部には、第1軸孔20と第2
軸孔22とが同心状に形成してある。第1軸孔20の内
径は、第2軸孔22の内径よりも小さく設計してある。
これら軸孔20,22の内部には、駆動ロッド24が軸
方向移動自在に装着してある。駆動路ロッド24の外径
は、第1軸孔20の内径よりも僅かに小さい程度であ
り、ロッド24と第2軸孔22との間には、ガス流通用
隙間23が形成される。
【0027】ロッド24の上端部外周には、Oリング溝
が形成してあり、そこにOリング26が装着され、ロッ
ド24と第1軸孔20との隙間をシールするようになっ
ている。筒体16とベース14との隙間は、Oリング1
8によりシールされる。ロッド24は、連結シャフト2
8によりエアシリンダ30に連結してあり、エアシリン
ダ30の駆動により、ロッド24が軸方向に移動可能に
なっている。ロッド24の先端(下端)には、二段階テ
ーパ状の弁部分34が形成してある。この弁部分34
は、ベースの略中央に形成された二段階テーパ状のノズ
ル32の内周に密着する位置(図2の状態)と、シリン
ダ30により軸方向に移動させられて上方に移動し、ノ
ズル32と弁部分34との間に隙間を開ける位置とに移
動可能になっている。
【0028】筒体16には、ガス導入口36が形成して
ある。このガス導入口36には、吹込み用ガスボンベあ
るいは圧力タンクと配管を通じて接続してある。本実施
形態では、窒素ガスタンクに接続してあり、導入口36
には、ゲージ圧力で0.5〜5kg/cm2 、好ましく
は1〜3kg/cm2 程度の窒素ガスの圧力が常時作用
している。エアシリンダ30が駆動されて、ロッド24
が上方位置に軸方向に移動すれば、弁部分34とノズル
32との間に流路が形成され、このノズル32が開き、
導入口36からの窒素ガスは、ノズル32および連絡口
12を通して、キャビティ内に導入され、キャビティ内
の窒素吹込みを行う。
【0029】なお、エアシリンダ30は、図示省略して
あるマイコンあるいはパーソナルコンピュータなどを含
む制御装置により制御される。次に、主として図3を参
照して、本実施形態に係る反応射出成形方法について説
明する。
【0030】まず、図1に示す金型4,6相互の割面4
a,6aを合わせ、型締めする。型締め時の圧力は、特
に限定されないが、0.1〜100Kg/cm2 であ
る。この型締めの時点を、図3に示す型閉で示す。型閉
の時点では、金型内部には、反応原液が注入されておら
ず、金型内の温度は、温度制御された金型自体の温度で
ある。すなわち、50〜100°C程度である。
【0031】本実施形態では、図3に示すように、制御
装置が型閉を検知し、型閉直後から、図2に示すエアシ
リンダ30を駆動し、ノズル32を開き、キャビティ8
(図1)内部の乾燥用吹込みを行う。この吹込みによ
り、キャビティ8の内部は、窒素ガスで置換され、キャ
ビティ8の内部は、0〜3kg/cm2 程度の窒素ガス
で満たされる。乾燥用吹込みを行うことで、キャビティ
内の湿気を追い出し、反応原液の失活を防止することが
でき、成形品の表面での反応性が良好になり、かつ金型
の内周面の汚れも防止できる。この乾燥用吹込みは、図
3に示すように、反応原液の注入開始直前まで行われ、
注入開始直前に、制御装置からの制御信号に基づき、エ
アシリンダ30が駆動し、図2に示すノズル32が弁部
分34で閉じられる。乾燥用吹込みは、t1 =10〜3
0秒程度行うことが好ましい。
【0032】次に、金型装置2(図1)のキャビティ8
内に、図示省略してある注入口から反応源液を注入し、
反応射出成形を行う。本実施形態では、反応射出成形
は、ノルボルネン系モノマーを用いた反応射出成形であ
る。本実施形態において使用するモノマーは、ジシクロ
ペンタジエンやジヒドロジシクロペンタジエン、テトラ
シクロドデセン、トリシクロペンタジエン等のノルボル
ネン環を有するシクロオレフィンである。
【0033】ノルボルネン系モノマーを用いた反応射出
成形において使用することができるメタセシス触媒は、
六塩化タングステン、トリドデシルアンモニウムモリブ
デート、トリ(トリデシル)アンモニウムモリブデート
等のモリブデン酸有機アンモニウム塩等のノルボルネン
系モノマーの塊状重合用触媒として公知のメタセシス触
媒であれば特に制限はないが、モリブデン酸有機アンモ
ニウム塩が好ましい。
【0034】活性剤(共触媒)としては、エチルアルミ
ニウムジクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド等の
アルキルアルミニウムハライド、これらのアルコキシア
ルキルアルミニウムハライド、有機スズ化合物等が挙げ
られる。反応射出成形の前準備として、ノルボルネン系
モノマー、メタセシス触媒及び活性剤を主材とする反応
射出成形用材料をノルボルネン系モノマーとメタセシス
触媒とよりなるA液と、前記のノルボルネン系モノマー
と活性剤とよりなるB液との安定な2液に分けて、それ
ぞれを別のタンクに入れておく。
【0035】反応射出成形に際しては、この2液を混合
し、次いで、この混合液を、図1に示す金型装置2のキ
ャビティ8に注入する。注入開始から注入終了までの時
間t 2 は、成形品の大きさなどにより決定されるが、た
とえば5〜40秒である。この注入により、キャビティ
内の温度は、図3に示すように変化する。窒素吹込みや
注入液温により当初は温度がやや下がるが、注入の終了
後に、反応原液の反応が開始し、キャビティ内温度が上
昇し、最大温度Tmax付近で反応が終了する。最大温
度Tmaxは、特に限定されないが、約200°C程度
である。注入終了後、反応終了までの時間t3 は、たと
えば30秒である。
【0036】本実施形態では、反応終了後の時点で、制
御装置から制御信号を送り、図2に示すエアシリンダ3
0を駆動し、ノズル32を開け、再度、窒素吹込みを行
う。ただし、今度の窒素吹込み(脱型準備用)は、キャ
ビティ内に反応後で硬化中の成形品が存在する状態で行
われる。この吹込みの開始のタイミングは、注入終了後
から、t4 =10〜120秒、好ましくは約60秒のタ
イミングである。
【0037】この吹込みは、型開まで行われる。型開で
は、図1に示すように、金型4,6相互が引き離され
る。注入終了から型開までの時間t5 は、120〜15
0秒である。なお、注入終了の時点は、制御装置のタイ
マーにより測定される。あるいは、金型内にリミットス
イッチあるいはセンサなどを装着しておき、実際の注入
終了の時点を検出し、制御装置は、その検出信号のスタ
ートから時間を計測し、吹込み開始信号あるいは型開き
信号を出力する。
【0038】本実施形態に係る金型装置2を用いた反応
射出成形方法では、金型内での反応が終了した後で、あ
る程度に成形品が硬化した後から、型開き前まで、凸状
金型である上金型4の内周面から成形品の表面に向け
て、窒素ガスを吹込むため、型開き時に、成形品が凸状
金型(上金型4)の内周面から容易に剥離する。したが
って、型開き時に成形品が凸状金型(上金型4)に付着
することがなくなり、成形品の取り出しがきわめて容易
になる。
【0039】成形品の取り出しがきわめて容易になる結
果、エジェクタピンが不要、またはピンの装着個数を小
数にすることができ、金型装置のコストを低減すること
ができる。また、吹込み用ノズルは、エジェクタピンと
異なり、多数設けなくても、金型の内周面からの成形品
の均一な剥離を実現することができる。
【0040】また、ガスを吹込むために、型開き時に、
金型4の内周面と成形品との間が真空状態になることも
なく、これらの剥離が容易であるとともに、金型4の負
圧に対する負荷も低減することができ、金型4として要
求される剛性を低下させることもできる。
【0041】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。たとえば、吹込むためのガスとしては、
窒素ガスに限定されず、乾燥空気あるいはアルゴンガス
などの不活性ガスでも良い。
【0042】また、ノズル32を開閉するための駆動手
段としては、エアシリンダに限らず、油圧シリンダ、電
磁弁装置、電動モータなど種々の駆動手段を採用し得
る。また、吹込み用ノズルは、凹状金型である下金型6
にも設けても良い。下金型6にも設けておけば、成形品
の外周面にリブが形成してある場合でも、凹状金型であ
る下金型6からの成形品の取り出しもきわめて容易にな
る。
【0043】
【実施例】以下、本発明を、さらに具体的な実施例に基
づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。なお、部や%などは、特に断わりがない限り、重量
基準である。
【0044】実施例1 ジシクロペンタジエン(DCP)90%と非対称型シク
ロペンタジエン3量体10%とから成るノルボルネン系
モノマーと、モノマーに対し3重量部のビニルノルボル
ネンおよびモノマーと同じ重量のシリカ(龍森製、RS
xxx)とを2つのタンクに入れ、一方にはモノマーに
対しジエチルアルミニウムクロリド(DEAC)を40
モル濃度、1,3−ジクロロ−2−プロパノール(dc
PrOH)48モル濃度に成るように添加した(A
液)。他方には、モノマーに対し、トリ(トリデシル)
アンモニウムモリブデートを10ミリモル濃度となるよ
うに添加した(B液)。これらA液およびB液は、それ
ぞれのタンクに貯留した。
【0045】一方、金型装置2としては、鋳造アルミニ
ウム製上金型4およびニッケルメッキ層を有する電鋳製
下金型6を用い、上金型が凸状金型であり、下金型が凹
状金型であり、これらの内部に装着された熱媒体流路に
温水を流すことで、上金型4の温度を45°Cに設定
し、下金型6の温度を70°Cに設定した。キャビティ
の形状は、半径700mm、肉厚7.0mm、軸方向長さ
3,500mmの半円筒状の容器が成形品として得られる
形状とした。
【0046】まず、金型4,6相互の割面を合わせ、型
締めを行い、同時に窒素吹込みを行った。窒素吹込みに
よるキャビティ内の圧力は、2kg/cm2 であった。
窒素吹込みによるキャビティ内の窒素ガスの濃度は、7
0容積%以上であった。窒素吹込み開始後、t1 =30
秒後に、キャビティ内へ反応原液であるA液とB液との
混合を注入した。注入開始後注入終了までの時間t2
は、30秒であった。
【0047】窒素吹込みと反応液注入で当初やや低下し
たキャビティ内の温度は、反応液注入終了後約30秒後
(t3 )の時点で200°Cまで上昇した。その後は、
図3に示すように、除々に温度が低下した。注入終了
後、t4 =60秒の時点で、図2に示すノズル32を開
け、ノズル32から、2kg/cm2 圧力の窒素ガスを
硬化途中の成形品に向けて噴射させた。そして、注入終
了後t5 =120秒の時点で、金型の型開きを行った。
同時に、窒素吹込みを停止した。
【0048】型開きを行ったところ、成形品は、凸状金
型である上金型4には付着しなかった。比較例1 図3に示すt4 からt5 の間に、窒素吹込みを行わない
以外は、前記実施例1と同様にして反応射出成形を行っ
た。
【0049】型開き時に、凸状金型である上金型に成形
品が付着し、その成形品の剥離が困難であった。
【0050】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、金型内での反応が終了した後で、ある程度に成形品
が硬化した後から、型開き前まで、金型内周面から成形
品の表面に向けて、乾燥空気や不活性ガスを吹込むた
め、型開き時に、成形品が金型内周面から容易に剥離す
る。したがって、吹込み用ノズルを凸状金型に設けてお
けば、型開き時に成形品が凸状金型に付着することがな
くなり、成形品の取り出しがきわめて容易になる。ま
た、吹込み用ノズルを凹状金型に設けておけば、凹状金
型からの成形品の取り出しもきわめて容易になる。
【0051】成形品の取り出しがきわめて容易になる結
果、エジェクタピンが不要、またはピンの装着個数を小
数にすることができ、金型のコストを低減することがで
きる。また、吹込み用ノズルは、エジェクタピンと異な
り、多数設けなくても、金型の内周面からの成形品の均
一な剥離を実現することができる。
【0052】また、ガスを吹込むために、型開き時に、
金型内周面と成形品との間が真空状態になることもな
く、これらの剥離が容易であるとともに、金型の負圧に
対する負荷も低減することができ、金型として要求され
る剛性を低下させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る金型装置の概
略断面図である。
【図2】図2は吹込み用ノズルの要部断面図である。
【図3】図3は本発明の一実施形態に係る反応射出成形
方法を示すタイミングチャート図である。
【符号の説明】
2… 金型装置 4… 上金型 6… 下金型 8… キャビティ 10… 吹込み装置 30… エアシリンダ 32… ノズル 34… 弁部分

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1金型と第2金型とを有する金型装置
    のキャビティ内に反応原液を注入し、反応射出成形を行
    う反応射出成形方法において、 前記キャビティ内に反応原液を注入後、所定時間経過後
    から、少なくとも型開き前まで、第1金型または第2金
    型から、キャビティ内に向けて気体を吹込むことを特徴
    とする反応射出成形方法。
  2. 【請求項2】 割面が組み合わされることにより内部に
    キャビティが形成される第1金型と第2金型と、 前記第1金型または第2金型に装着され、前記キャビテ
    ィ内に向けて気体を吹き出す吹込み用ノズルと、 前記キャビティ内に反応原液を注入後、所定時間経過後
    から、少なくとも型開き前まで、前記吹込み用ノズルか
    ら前記キャビティ内に向けて気体を吹き出すように、前
    記吹込み用ノズルを開くノズル開閉手段とを有する金型
    装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL1026670C2 (nl) * 2004-07-16 2006-01-17 Fico Bv Werkwijze en inrichting voor het met een conditioneringsgas omhullen van elektronische componenten.

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL1026670C2 (nl) * 2004-07-16 2006-01-17 Fico Bv Werkwijze en inrichting voor het met een conditioneringsgas omhullen van elektronische componenten.
US8268217B2 (en) 2004-07-16 2012-09-18 Fico B.V. Method and device for encapsulating electronic components with a conditioning gas

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