JPH09300372A - シートスタンピング成形品及びその製造方法 - Google Patents

シートスタンピング成形品及びその製造方法

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JPH09300372A
JPH09300372A JP11867396A JP11867396A JPH09300372A JP H09300372 A JPH09300372 A JP H09300372A JP 11867396 A JP11867396 A JP 11867396A JP 11867396 A JP11867396 A JP 11867396A JP H09300372 A JPH09300372 A JP H09300372A
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JP
Japan
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sheet
polyimide
molded product
polyamic acid
stamping
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Application number
JP11867396A
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English (en)
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Norihiko Miki
規彦 三木
Isao Tomioka
功 富岡
Yoshiaki Echigo
良彰 越後
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリイミドからなる複雑な形状を有するシー
トスタンピング成形品及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリイミドからなるシートスタンピング
成形品。ポリアミド酸シートをスタンピング成形し、イ
ミド化することを特徴とするシートスタンピング成形品
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリイミドからな
るシートスタンピング成形品及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドは耐熱性、耐摩耗性に優れた
プラスチックであり、電気・電子分野、機械分野、航空
・宇宙分野などに広く利用されている。中でも非熱可塑
性ポリイミドは、高温加熱時においても可塑化すること
がないので、耐熱性、耐摩耗性がさらに優れる。非熱可
塑性ポリイミドの成形法として、例えば、特公昭37−
97号公報にはポリイミド前駆体溶液を基材に塗布、イ
ミド化する方法が開示されており、また特公昭39−2
2196号公報にはポリイミド粉体を圧縮成形する方法
が開示されている。
【0003】しかし、前記ポリイミド前駆体溶液を基材
に塗布、イミド化する方法によれば、ポリイミドフィル
ムが得られるが、その形状は平面状のものに限られ、複
雑な形状を有するシート状の成形品を得ることは困難で
あった。またポリイミド粉体を圧縮成形する方法によれ
ば、複雑な形状の成形品を製造することは原理的には可
能であるものの、粉体を金型に入れて高圧でプレス成形
するために、肉薄のシート状成形品を製造することは実
際上不可能であった。
【0004】一方、汎用プラスチック成形加工の分野で
は、繊維強化熱可塑性樹脂などからなるスタンパブルシ
ートを加熱溶融し、これを複雑な形状にプレス加工する
シートスタンピング法が広く知られている。しかしなが
らこの成形方法は、加熱しても溶融しない非熱可塑性ポ
リイミドには適用できないという問題があり、ポリイミ
ドからなるシートスタンピング成形品は知られていなか
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、ポリイミドからなる複雑な形状を有するシートスタ
ンピング成形品及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意検討の結果、ポリイミドの
前駆体であるポリアミド酸からなるシートをスタンピン
グ成形し、イミド化することにより、ポリイミドよりな
り複雑な形状のシートスタンピング成形品を製造できる
という事実を見出し、本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明の要旨は、ポリイミドか
らなるシートスタンピング成形品であり、このシートス
タンピング成形品はポリアミド酸シートをスタンピング
成形し、イミド化することにより製造することができ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 (ポリイミド)本発明においてポリイミドとは、ポリマ
ー鎖の繰り返し単位の80モル%以上がポリイミド構造
を有し、非熱可塑性で耐熱性を有する有機ポリマーをい
う。
【0009】(シートスタンピング成形品)本発明にお
いてシートスタンピング成形品は、ポリイミドの前駆体
であるポリアミド酸シートを原料シートとして、これを
スタンピング用の金型に入れてプレスすることによって
形状を付与させ、イミド化させて得られる成形品をい
う。シートスタンピング成形品の厚さは5mm以下もの
をいい、2mm以下のものが好ましい。
【0010】(ポリアミド酸)本発明において、ポリア
ミド酸とは、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反
応させて得られるポリマーをいい、一般式(1)で表わ
される繰り返し単位を有するポリアミド酸のホモポリマ
ー又はコポリマー、又は部分閉環したポリアミド酸のホ
モポリマー又はコポリマーが好ましい。
【0011】
【化1】
【0012】ここでRは少なくとも1つの炭素6員環を
含む4価の芳香族残基を示し、4価のうちの2価ずつは
対をなし、炭素6員環内の隣接する炭素原子に結合して
いる。Rの具体例としては次のようなものが挙げられ
る。
【0013】
【化2】
【0014】特にRとしては次のものが好ましい。
【0015】
【化3】
【0016】また、ここでR′は1〜4個の炭素6員環
を持つ2価の芳香族残基を示す。R′の具体例としては
次のようなものが挙げられる。
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】また、特にR′としては次のものが好まし
い。
【0020】
【化6】
【0021】また、ポリアミド酸の固有粘度〔η〕は
0.6d/g以上のものが好ましい。なお、〔η〕は
N,N−ジメチルアセトアミド溶媒におけるポリアミド
酸の濃度を0.5重量%とし、30℃でポリアミド酸の
溶液が標準粘度計の一定容積の毛細管を流れる時間と溶
媒のみが流れる時間を測定することにより、次式により
求めることができる。
【0022】
【数1】
【0023】(ポリアミド酸溶液)本発明におけるポリ
アミド酸シートはポリアミド酸溶液をシート化すること
によって得られ、ポリアミド酸溶液としては、非プロト
ン系極性有機溶媒を含有しない溶液を利用することが好
ましい。なぜならば、非プロトン系極性有機溶媒を含有
する溶液から得られるポリアミド酸シートは、スタンピ
ング成形、続いてイミド化を行なうと、クラックが入り
やすく、脆いシートスタンピング成形品しか得られない
ことがある。
【0024】ここでいう非プロトン系極性有機溶媒と
は、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−
ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミド、N−メチル
カプロラクタム、ジメチルスルホキシド、N−アセチル
−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミドのよ
うな化合物をいう。
【0025】本発明においては、ポリアミド酸溶液の溶
媒としては、水溶性エーテル化合物、水溶性アルコール
化合物、水溶性ケトン化合物及び水から選ばれる混合溶
媒又は同一分子内にエーテル基とアルコール性水酸基を
有する化合物が用いられる。
【0026】水溶性エーテル系化合物としては、例え
ば、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、トリ
オキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル等が挙げられる。特に好ましくはTHFであ
る。
【0027】水溶性アルコール系化合物としては、例え
ば、メタノール(MeOH)、エタノール、1−プロパ
ノール、2−プロパノール、tert−ブチルアルコー
ル、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオー
ル、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、2−ブテン−1,4−
ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、グ
リセリン、2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−
1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリ
オール等が挙げられる。特に好ましくは、メタノール、
エタノールである。
【0028】同一分子内にエーテル基とアルコール性水
酸基を有する水溶性化合物としては、2−メトキシエタ
ノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシメト
キシ)エトキシエタノール、2−イソプロポキシエタノ
ール、2−ブトキシエタノール、テトラヒドロフルフリ
ルアルコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテル等が挙げられる。特に好ましくは、2−
メトキシエタノール、テトラヒドロフルフリルアルコー
ルである。
【0029】水溶性ケトン系化合物としては、アセト
ン、メチルエチルケトン等が挙げられるが、特にアセト
ンが好ましい。
【0030】本発明においては、先に述べた溶媒中でテ
トラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させることに
より、あるいはポリアミド酸を先に述べた溶媒に溶解す
るこによって、所定の濃度のポリアミド酸溶液を得るこ
とができる。ポリアミド酸溶液中のポリアミド酸の濃度
としては0.1〜60重量%が好ましく、より好ましく
は5〜20重量%である。
【0031】このようなポリアミド酸溶液としては特開
平6−1915号公報に開示されているものが用いられ
る。
【0032】(ポリアミド酸シート)本発明においてポ
リアミド酸シートは、前述のポリアミド酸溶液をシート
化することによって得られる。シート化する方法として
は、任意の容器に注型し、溶媒を除去し、脱型する方
法、ポリアミド酸溶液を基材に繰り返して塗工しつつ、
溶媒を除去し、基材から剥離する方法などが挙げられ
る。ポリアミド酸シートはスタンピング成形に先立ち、
20〜80℃において、残留溶媒量が15〜30重量
%、好ましくは15〜20重量%になるまで溶媒を除去
することが好ましい。
【0033】(スタンピング成形)次いで所望の形状の
金型により目的とする形状にスタンピング成形する。成
形圧は100〜1500kg/cm2 が好ましく、25
0〜1000kg/cm2 がより好ましく、成形温度は
20〜80℃が好ましく、50〜80℃がより好まし
い。
【0034】(イミド化)スタンピング成形したポリア
ミド酸シートを適宜熱処理用の型を用いて、あるいは用
いずに、150〜300℃、好ましくは200〜300
℃で、1〜150時間、好ましくは40〜150時間加
熱処理してイミド化し、ポリイミドからなるシートスタ
ンピング成形品を得る。この加熱イミド化は、窒素など
の不活性ガス雰囲気下に行なうのが好ましい。
【0035】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 0.2lの三口フラスコにTHF96gとMeOH24
gを加え混合し、そこへ4、4′−ジアミノジフェニル
エーテル(DADE)10.03gを添加し溶解させ
た。そこへピロメリット酸二無水物(PMDA)を1
1.15g添加し重合反応させ、室温(約20℃)で1
時間撹拌することにより15重量%ポリアミド酸溶液を
得た。このときのポリアミド酸の〔η〕は0.7d/g
であった。
【0036】得られたポリアミド酸溶液を、安田精機
(株)製オートマティックフィルムアプリケーターを用
いてガラス基板上に一回の塗工厚みが250μmになる
よう塗工後、30分間乾燥するといった工程を10回繰
り返し、ガラス基板から剥離して、さらに60℃で15
分間乾燥した。このときポリアミド酸シートの残留溶媒
の量は20重量%であった。また厚さは300μmであ
った。
【0037】得られたポリアミド酸シートを、80℃に
おいて、0.25t/cm2 の圧力によって、外径11
0mm、内径80mmのスピーカーコーン用金型でスタ
ンピング成形して形状を付与した。これを窒素雰囲気下
で60℃から400℃へ40時間かけ昇温することによ
ってイミド化を行ない、スピーカーコーンの形状をした
ポリイミド成形品を得た。このポリイミド成形品はクラ
ックの発生もなく、十分な強度を有していた。
【0038】比較例1 実施例1と同様にして、N−メチル−2−ピロリドンを
溶媒とする15重量%ポリアミド酸溶液を調製し、これ
からポリアミド酸シートを得た。これを実施例と同様に
加圧成形したところ、所定の形状を保持した成形品は得
られなかった。
【0039】
【発明の効果】本発明のシートスタンピング成形品はポ
リイミドよりなる複雑な形状を有する。また、このよう
なシートスタンピング成形品が本発明の製造方法によれ
ば容易に製造できる。さらに非プロトン系極性有機溶媒
を含有しないポリアミド酸溶液をシート化して、これか
ら得たポリイミドシートスタンピング成形品はクラック
の発生もなく、脆くもないものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミドからなるシートスタンピング
    成形品。
  2. 【請求項2】 ポリアミド酸シートをスタンピング成形
    し、イミド化することを特徴とする請求項1記載のシー
    トスタンピング成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリアミド酸シートが、非プロトン系極
    性有機溶媒を含有しないポリアミド酸溶液をシート化し
    たものであることを特徴とする請求項2記載のシートス
    タンピング成形品の製造方法。
JP11867396A 1996-05-14 1996-05-14 シートスタンピング成形品及びその製造方法 Pending JPH09300372A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10583617B2 (en) 2016-11-28 2020-03-10 General Electric Company Automatic systems and methods for stacking composite plies

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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