JPH09298887A - 電源装置 - Google Patents

電源装置

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JPH09298887A
JPH09298887A JP8109949A JP10994996A JPH09298887A JP H09298887 A JPH09298887 A JP H09298887A JP 8109949 A JP8109949 A JP 8109949A JP 10994996 A JP10994996 A JP 10994996A JP H09298887 A JPH09298887 A JP H09298887A
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Yoshinobu Murakami
善宣 村上
Naoki Onishi
尚樹 大西
Hiroaki Mannami
寛明 万波
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な回路構成によって負荷への電力調整を可
能とし、しかも力率が改善でき、入力歪が改善できる電
源装置を提供するにある。 【解決手段】制御回路2はインバータ1のトランジスタ
1 ,Q2 のスイッチング周波数を変更することができ
るようになっており、スイッチング周波数を変更するこ
とによって、インダクタL2 及びコンデンサC2 のイン
ピーダンスを変化させて放電灯laに流れる電流を制御
し、放電灯laを調光点灯させる。つまり回路構成が簡
単で安価な回路により負荷電力の制御(調光)ができる
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図30はインバータを用いた従来の電源
装置の回路を示しており、この図示する従来例回路は、
ダイオードブリッジからなる全波整流器DB、インピー
ダンス素子Z1 、インバータ1の振動要素Z2 、スイッ
チング素子SW1 の電流経路を設けており、インバータ
1のスイッチング素子SW1 が高速で、オンオフする
と、全波整流器DB、インピーダンス素子Z1 、インバ
ータ1の振動要素Z2 、スイッチング素子SW1 の経路
で電流が流れ、交流電源Vsの商用周期の全区間に渡っ
て、入力電流が流れるので、入力力率が高くなるもので
ある。
【0003】図31は上記従来例回路の具体的構成を示
し、図30のインピーダンス素子Z 1 をコンデンサC4
とし、インバータ1の振動要素Z2 として、コンデンサ
2とインダクタL2 の直列回路を用いている。この具
体回路のインバータ1は、スイッチング素子SW1 を構
成するトランジスタQ1 及びトランジスタQ2 、ダイオ
ードD1 ,D2 、インダクタL2 、コンデンサC2 ,C
3 、蛍光灯のような予熱型の放電灯Laで構成されてお
り、トランジスタQ1 ,Q2 が高速で交互にオン、オフ
して、放電灯Laを高周波点灯させる。コンデンサC2
は放電灯Laのフィラメントの予熱電流通過経路と、イ
ンダクタL2 との共振用コンデンサを兼用している。コ
ンデンサC3 は直流カット用のコンデンサである。
【0004】ここで図31の回路は、インダクタL2
放電灯Laの接続点を、コンデンサC4 を介して全波整
流器DBに接続しており、インダクタL2 と放電灯La
の接続点を電位をVlaとすると、Vlaの電位が下が
る時に、交流電源Vs電圧と電位Vlaとの差の電圧が
コンデンサC4 に印加され、コンデンサC4 に電荷が蓄
積される。また電位Vlaが上昇するときに、コンデン
サC4 に電荷が蓄積され電荷は、ダイオードD3 を通し
て、コンデンサC1 に充電される。この動作が交流電源
Vs電圧波形の全区間において、行われるため、入力歪
が改善される。
【0005】ところで上記図31の回路では予熱始動時
に電位Vlaの電圧振幅値が大きくなるため、コンデン
サC4 に蓄積された電荷量も大きくなり、そのため入力
電流Iinが増加し、一方予熱・始動時には負荷の消費電
力が小さいため、エネルギ蓄積用のコンデンサC1 の直
流電圧(VDC)が増大するという課題があった。この課
題を解決するために、図32に示す回路が提案されてい
る。
【0006】この図32の回路では、インバータ1のス
イッチング素子Q1 ,Q2 の接続点に、インダクタL2
が接続されるとともに、インダクタL2 とコンデンサC
2 の接続点と全波整流器DBがコンデンサC4 を介して
接続されており、コンデンサC2 と並列に直流カット用
コンデンサC3 とインダクタL3 との直列回路を介して
蛍光灯のような予熱型の放電灯Laを接続し、この放電
灯Laのフィラメントの非電源側端間にはコンデンサC
5 を接続してある。
【0007】この図32の回路において、インダクタL
2 とコンデンサC2 とで構成される第1の共振系とイン
ダクタL3 とコンデンサC5 とで構成される第2の共振
系の影響で、インダクタL2 とコンデンサC2 の接続点
の電圧Vaの振幅は図33に示すようになる。尚インダ
クタL2 とコンデンサC2 との接続点の電圧振幅によっ
て、入力電流Iinの引込み、コンデンサC1 の充電を行
う動作は図31の回路と同じである。
【0008】図32の回路は予熱・始動時には第1と、
第2の共振系の周波数特性によって、予熱周波数ではイ
ンダクタL2 とコンデンサC2 の接続点の電圧振幅が小
さくなり、定格点灯周波数では電圧振幅が大きくなるよ
うに設定しているため、予熱時においても、コンデンサ
1 の電圧が上昇することがないので、コンデンサ
1 、トランジスタQ1 ,Q2 の素子耐圧を定格点灯時
に足して過度に大きなものを選択する必要がなくなる。
【0009】また図34に示すような従来回路も存在す
る。この従来回路は、ダイオードD4 〜D7 よりなる全
波整流器DBの交流入力端子は、インダクタL1 とコン
デンサC0 よりなるフィルター回路を介して交流電源V
sに接続されている。全波整流器DBの直流出力端子に
は、チョッパー用のインダクタL0 と、逆流阻止用のダ
イオードD1 を介して平滑用のコンデンサC 1 が接続さ
れている。コンデンサC1 には、トランジスタQ1 ,Q
2 の直列回路が接続されている。各トランジスタQ1
2 には、それぞれダイオードD1 ,D2 が逆並列接続
されている。トランジスタQ1 の両端には、直流カット
用のコンデンサC3 と限流及び共振用のインダクタL2
を介して放電灯Laが接続されている。放電灯Laのフ
ィラメントの非電源側端間には共振及び予熱電流通電用
のコンデンサC2 が並列接続されている。
【0010】以下、図34の回路の動作について説明す
る。まずトランジスタQ1 ,Q2 、ダイオードD1 ,D
2 、インダクタL2 、コンデンサC2 ,C。、放電灯L
aが直列インバータ回路を構成している。トランジスタ
1 ,Q2 は高速度で交互にオン・オフされる。平滑コ
ンデンサC1 の直流電圧は、トランジスタQ1 ,Q2
高周波的にスイッチングされ、放電灯Laに高周波電力
が供給される。
【0011】トランジスタQ2 とダイオードD1 及びイ
ンダクタL0 は、チョッパー回路を構成しており、トラ
ンジスタQ2 のオン時に、全波整流器DBの出力をイン
ダクタL0 を介してトランジスタQ2 でスイッチング
し、インダクタL0 にエネルギーを蓄積し、トランジス
タQ2 のオフ時にダイオードD1 を介して平滑コンデン
サC1 を充電する。このチョッパー作用により入力力率
が高くなり、入力電流の高調波成分も少なくなる。さら
に、コンデンサC0 とインダクタL1 で構成されるフィ
ルター回路は、チョッパー回路のスイッチング電流に含
まれる高周疲成分を除去している。
【0012】この従来例回路ではインバータ1とチョッ
パー回路とでトランジスタQ2 とダイオードD1 を共用
している。この図34の回路において、調光を行う場合
トランジスタQ1 ,Q2 のオンデューティを変化する方
法や、周波数を変換する方法等があるが、周波数のみ或
いはデューティのみの制御では、インダクタL0 を通し
て供給される入力電力Winと放電灯Laの消費電力Wla
が不均衡になり、コンデンサC1 の直流電圧VDCが上昇
するという課題がある。この課題を解決する方法として
は周波数とデューティを併用して直流電圧VDCを低減さ
せながら調光を行う方法があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記のように図34の
回路では負荷への供給電力の調整、つまり放電灯Laの
調光を行うことが可能であるが、その回路構成は、チョ
ッパー回路とインバータ1のトランジスタQ2 を共用し
ているものの、他の回路素子は別個であり、回路構成の
簡単化に対する効果は不十分であるという課題があっ
た。
【0014】また調光を行う時に放電灯La(負荷)に
よって消費される電力は減少するが、制御方法或いは調
光方法によっては放電灯La(負荷)の消費電力に対し
て入力電力が如何なるときも追従しているとは限らず、
一般的に負荷電力が減少していくのに対して、入力電力
が追従して減少しないため、過度に入力電力が入り、平
滑コンデンサの直流電圧を上昇させてしまうという課題
がある。
【0015】本発明は、上記の点に鑑みて為されたもの
で、負荷に高周波電力を供給する電源装置において、簡
単な回路構成によって負荷への電力調整を可能とし、し
かも力率が改善でき、入力歪が改善できる電源装置を提
供することを目的とする。また該目的に加えて負荷電力
制御時の平滑コンデンサの直流電圧の上昇を防止した電
源装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、交流電源と、前記交流電源
を整流する全波整流器と、前記全波整流器の直流出力端
子にダイオードを介して接続される平滑コンデンサと、
前記平滑コンデンサの直流電圧を高周波変換するスイッ
チング素子を含む手段と、該手段の高周波出力を受ける
負荷と、高周波出力の一部を前記全波整流器の入力若し
くは出力側へ帰還する手段と、前記負荷に供給される電
力を可変する手段とを備え、前記スイッチング素子に流
れる電流が前記交流電源側と前記平滑コンデンサからの
重畳電流で制御されることを特徴とし、簡単な回路構成
で入力力率が改善でき、しかも負荷への電力調整を行う
ことができる。
【0017】請求項2の発明では、交流電源と、前記交
流電源を整流する全波整流器と、前記全波整流器の直流
出力端子にダイオードを介して接続される平滑コンデン
サと、前記平滑コンデンサの両端に直列的に接続されて
交互にオン・オフされる第1及び第2のスイッチング素
子と、前記第1及び第2のスイッチング素子の接続点と
前記全波整流器の直流出力端子との間に接続されたLC
共振系及び負荷を含む負荷回路と、前記平滑コンデンサ
を電源として前記第1、第2のスイッチング素子と負荷
回路からなるインバータと、前記全波整流器の直流出力
端子と前記ダイオードの接続点と前記インバータの一部
との間に接続されるインピータンス要素と、前記負荷に
供給される電力を可変する手段とを備え、前記インバー
タの一部を帰還電源として該帰還電源の振幅によって前
記交流電源から電流を入力するので、簡単な回路構成で
入力力率が改善でき、しかも負荷への電力を調整するこ
とができる。
【0018】請求項3の発明では、請求項1又は2の発
明において、前記負荷が放電灯であって、前記負荷に供
給される電力を可変することにより調光することを特徴
とし、放電灯を調光できる調光点灯装置としての電源装
置を実現することができる。請求項4の発明では、請求
項2の発明において、前記負荷が放電灯であって、前記
第1及び第2のスイッチング素子のスイッチング周波数
を可変することにより調光することを特徴とし、インバ
ータのスイッチング素子のスイッチング周波数を可変す
ることによって調光が行える調光点灯装置としての電源
装置を実現することができる。
【0019】請求項5の発明では、請求項2の発明にお
いて、前記負荷が放電灯であって、前記第1及び第2の
スイッチング素子のデッドタイムを可変することにより
調光することを特徴とし、インバータのスイッチング素
子のデッドタイムを可変することによって調光が行える
調光点灯装置としての電源装置を実現することができ
る。
【0020】請求項6の発明では、請求項2の発明にお
いて、前記負荷が放電灯であって、前記第1及び第2の
発明において、スイッチング素子の相補的なデューティ
を可変することにより調光することを特徴とし、インバ
ータのスイッチング素子の相補的なデューティを可変す
ることによって調光が行える調光点灯装置としての電源
装置を実現することができる。
【0021】請求項7の発明では、請求項2の発明にお
いて、前記負荷が放電灯であって、前記インピーダンス
要素のインピーダンスを可変することにより調光するこ
とを特徴とし、インピーダンス要素の値の可変や挿入に
より調光ができる調光点灯装置としての電源装置を実現
することができる。請求項8の発明では、請求項2の発
明において、前記負荷が放電灯であって、前記負荷回路
のインピーダンスを可変することにより調光することを
特徴とし、負荷回路のインピーダンスを変えるだけで調
光ができる調光点灯装置としての電源装置を実現するこ
とができる。
【0022】請求項9の発明では、請求項2の発明にお
いて、前記負荷が放電灯であって、前記帰還電源のイン
ピーダンスを可変することを特徴とし、帰還電源のイン
ピーダンスを変えるだけで調光ができる調光点灯装置と
しての電源装置を実現することができる。請求項10の
発明では、請求項2の発明において、前記負荷が放電灯
であって、前記負荷に供給される電力を可変して調光す
るとともに該調光量に応じて前記インピーダンス要素の
インピーダンスを可変し、前記平滑コンデンサの電圧を
低減することを特徴とし、調光時に生じる平滑コンデン
サの直流電圧の上昇を防止した調光点灯装置としての電
源装置を実現することができる。
【0023】請求項11の発明では、請求項2の発明に
おいて、前記帰還電源は、放電灯からなる負荷と第2の
インピーダンス要素の直列回路から構成され、前記負荷
に供給される電力を可変して調光するとともに該調光量
に応じて前記第2のインピーダンス要素の電圧の振幅量
を可変し前記平滑コンデンサの電圧を低減することを特
徴とし、調光時に生じる平滑コンデンサの直流電圧の上
昇を防止した調光点灯装置としての電源装置を実現する
ことができる。
【0024】請求項12の発明では、請求項11の発明
において、前記第2のインピーダンス要素のインピーダ
ンスを可変することにより調光するので、第2のインピ
ーダンス要素のインピーダンスを可変するだけで、調光
ができる調光点灯装置としての電源装置を実現すること
ができる。請求項13の発明では、請求項2の発明にお
いて、前記帰還電源は、放電灯からなる負荷と第2のイ
ンピーダンス要素の直列回路と、第3のインピーダンス
要素との並列回路から構成され、前記負荷に供給される
電力を可変して調光するとともに該調光量に応じて前記
帰還電源の電圧の第1、第2のクランプレベルの調整に
より可変し前記平滑コンデンサの電圧を低減することを
特徴とし、調光時に生じる平滑コンデンサの直流電圧の
上昇を防止した調光点灯装置としての電源装置を実現す
ることができる。
【0025】請求項14の発明では、請求項13の発明
において、前記第3のインピーダンス要素のインピーダ
ンスを可変することにより調光することを特徴とし、第
3のインピーダンスを調整するだけで調光ができる調光
点灯装置としての電源装置を実現することができる。請
求項15の発明では、請求項2の発明において、前記帰
還電源は、放電灯からなる負荷と第2のインピーダンス
要素の直列回路に第3のインピーダンス要素を並列接続
した並列回路と、第1及び第2のクランプ回路とから構
成され、記負荷に供給される電力を可変して調光すると
ともに該調光量に応じて前記帰還電源の電圧の第1、第
2のクランプ回路のクランレベルの調整により可変し前
記平滑コンデンサの電圧を低減することを特徴とし、調
光時に生じる平滑コンデンサの直流電圧の上昇を防止し
た調光点灯装置としての電源装置を実現することができ
る。
【0026】請求項16の発明では、請求項15の発明
において、前記第1、第のクランプ回路の各クランプレ
ベルを可変することにより調光することを特徴とし、ク
ランプ回路のクランプレベルを調整するだけで、調光が
できる調光点灯装置としての電源装置を実現することが
できる。請求項17の発明では、請求項15の発明にお
いて、前記第1のクランプ回路は、前記平滑コンデンサ
の正の端子と前記帰還電源との間に接続され、前記第2
のクランプ回路は、前記平滑コンデンサの負の端子と帰
還電源との間に接続され調光量に応じて前記帰還電源の
振幅量を前記第1、第2のクランプ回路の各クランプレ
ベルの調整により可変し前記平滑コンデンサの電圧を低
減することを特徴とし、調光時に生じる平滑コンデンサ
の直流電圧の上昇を防止した調光点灯装置としての電源
装置を実現することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。 (実施形態1)図1は本実施形態の回路を示しており、
本実施形態の回路では、交流電源Vsを全波整流器DB
の交流入力端子に接続し、全波整流器DBの直流出力端
子に逆流阻止用ダイオードD10を介して平滑コンデンサ
1 を接続し、この平滑コンデンサC1 の両端にインバ
ータ1のスイッチング素子であるMOSFETからなる
トランジスタQ1 ,Q2 の直列回路を接続するととも
に、トランジスタQ2 にインダクタL2 と直流カット用
コンデンサC3 と平滑コンデンサC1 の直列回路を介し
て負荷である蛍光灯のような放電灯Laを接続してあ
り、この放電灯Laのフィラメントの非電源側端間に共
振用と予熱電流通過用を兼ねたコンデンサC2を接続し
てある。尚トランジスタQ1 ,Q2 に並列接続されたダ
イオードはMOSFETの寄生ダイオードを示す。また
放電灯La及びコンデンサC2 ,C3 、インダクタL2
で負荷回路を構成する。
【0028】而してインバータ1のトランジスタQ1
2 が制御回路2により交互に高周波で図4(a)に示
すようにオン・オフされると、平滑コンデンサC1 を電
源として負荷回路に高周波電流が流れ、放電灯Laの両
端の電圧は高周波で振幅することになる。今、放電灯L
aと直流カット用コンデンサC3 の接続点をA点とし、
このA点の電位をVaとすると、交流電源Vs電圧と電
位Vaとの差電圧はコンデンサC 4 の両端電圧となる。
そして電位Vaが低下していくとき、入力電流Iinによ
りコンデンサC4 は充電されてコンデンサC4 の両端電
圧VC4は上昇して行く。また電位Vaが上昇して行くと
き、コンデンサC4 に蓄積された電荷はダイオードD10
を介してコンデンサC1 に放電される。従って、電位V
aの振幅によって、コンデンサC4 に蓄積された電荷は
ダイオードD10を介してコンデンサC1 に放電される。
従って電位Vaの振幅によってコンデンサC4 は充放電
され、交流電源Vsから電力が入力される。
【0029】つまり電位Vaの振幅が大きくなると入力
電力Winは大となり、電位Vaの振幅が小さくなると入
力電力Winは小となる。以上のように本実施形態の回路
構成では放電灯Laのランプ電圧Vlaが帰還電源となっ
ており、そのため入力電流Iinは電位Vaの振幅に関係
し、図2に示すように負荷電流IL に重畳されるように
流れる。
【0030】制御回路2はインバータ1のトランジスタ
1 ,Q2 のスイッチング周波数fを変更することがで
きるようになっており、スイッチング周波数fを変更す
ることによって、インダクタL2 及びコンデンサC2
インピーダンスを変化させて放電灯Laに流れる電流I
laを図3に示すように制御し、放電灯Laを調光点灯す
る。
【0031】つまり本実施形態では、回路構成が簡単で
安価な回路により負荷電力の制御(調光)ができる電源
装置を構成するのである。 (実施形態2)本実施形態は、制御回路2により、スイ
ッチング周波数fを一定のままでインバータ1のトラン
ジスタQ1 ,Q2 のオンオフのデューティを制御する点
で、実施形態1と相違するものである。尚回路構成は実
施形態1と同じであるから回路図の図示はここでは省略
する。
【0032】而して本実施形態ではトランジスタQ1
2 のオン、オフのデューティを図4(b)に示すよう
に相補的に変化させる。この場合放電灯Laに流れるラ
ンプ電流Ilaは図5に示すように変化し、安価な回路で
調光を行うことができる。 (実施形態3)本実施形態は、実施形態2と同様に、制
御回路2によりスイッチング周波数fを一定のままでイ
ンバータ1のトランジスタQ1 ,Q2 のオン、オフのデ
ューティを制御する点で類似するが、図4(c)に示す
ように相補的に制御するのではなく、トランジスタ
1 ,Q2 のオン、オフの切り替え時に両トランジスタ
1,Q2 が共にオフするデッドタイムができるように
制御する。
【0033】尚回路構成は実施形態1と同じであるから
回路図の図示はここでは省略する。而して本実施形態で
は上述のデューティ制御により、放電灯Laに流れるラ
ンプ電流Ilaは図6に示すように変化し、安価な回路で
調光を行うことができる。 (実施形態4)図7は本実施形態の概念的な回路を示す
もので、この図7の回路は図1の回路を基に、回路各部
のインピーダンス要素Z10、Z11、Z12のインピーダン
ス値を可変したり、或いは挿入することにより、放電灯
Laに流れるランプ電流Ilaを可変し、調光を行うもの
である。
【0034】次に本実施形態の具体例を説明する。図8
の例は、コンデンサC4 と放電灯Laとの間に可変イン
ピーダンス要素としてスイッチSWaとコンデンサC10
との並列回路を挿入し、スイッチSWaをオフした状態
とすることで全波整流器DBと放電灯Laの間のインピ
ーダンスをコンデンサC4 とC10の直列回路の合成値に
設定する。つまり経路のインピーダンスをスイッチSW
aをオンした状態よりも増加させることにより入力電力
を減少させ、結果的に放電灯Laを調光するものであ
る。
【0035】図9の例はインダクタL2 にスイッチSW
bとインダクタL2 ’の直列回路を並列接続し、スイッ
チSWbをオンすることにより共振系の回路のインダク
タL 2 にインダクタL2 を並列に接続して共振系のイン
ピーダンスを変化させ、放電灯Laに流れる電流を変化
させ、放電灯Laを調光するものである。図10の例
は、コンデンサC3 と放電灯Laの接続点にコンデンサ
10とスイッチSWaの並列回路を挿入し、スイッチS
Waをオフした状態とすることにより、放電灯Laに直
列にコンデンサC10を接続してインピーダンスを直列挿
入した形とし、これによって放電灯Laのランプ電流を
減少させて調光するものである。
【0036】尚上記スイッチSWa又はSWbとしては
半導体スイッチや機械的スイッチを用いれば良い。 (実施形態5)上記各実施形態では、安価な回路で調光
は可能であるが、調光時において、入力電力Winと消費
電力Wlaとが常に同様に変化するとは限らず、入力電力
inが消費電力Wlaよりも大きくなると、平滑コンデン
サC1 の直流電圧VDCが上昇してしまうという課題があ
る。
【0037】そこで本実施形態は、調光時においても、
平滑コンデンサC1 の直流電圧VDCを上昇させることな
く、調光することを可能とし、平滑コンデンサC1 及び
インバータIのスイッチング素子(トランジスタQ1
2 )の耐圧を上昇させることなく調光することを可能
としたもので、より安価な回路で調光を行うことができ
るようにしたものである。
【0038】図11は本実施形態の概念的な回路を示す
もので、この図11の回路は図1の回路を基本に、全波
整流器DBと、放電灯LaとコンデンサC3 の接続点と
の間にインピーダンス要素Z0 を接続した構成であり、
制御回路2はインバータ1のトランジスタQ1 ,Q2
スイッチング周波数を可変して調光を行う。而してトラ
ンジスタQ1 ,Q2 を交互にオン、オフすることによっ
て負荷回路に高周波電流が流れ、放電灯Laの両端電
圧、つまりランプ電圧Vlaは、高周波で振幅する。この
ランプ電圧Vlaが高周波で振幅すると、その振幅差とイ
ンピーダンス要素Z0 によって決まる電流が交流電源V
sより流れ、それによって入力電流Iinが決定されるこ
とになり、トランジスタQ1 ,Q2 のスイッチング周波
数fを変化させることにより、調光を行うと、ランプ電
圧Vlaの振幅は大きくなり(一般に蛍光灯のような放電
灯は負特性を示すため、調光すると、ランプ電圧Vlaが
高くなる)、インピーダンス要素Z0 の値が変化しなれ
ば、調光に応じて入力電流iinが増加して平滑コンデン
サC1 の直流電圧VDCが増加するが、本実施形態では調
光時にスイッチング周波数fを変えているため、それに
つれてインピーダンス要素Z0 の値も変化する。ここで
インピーダンス要素Z0 をスイッチング周波数fを高く
するにつれて、つまり調光するにつれてインピーダンス
値が図12のイ曲線示すように増大するように設計して
おけば、入力電流Iinも減少して平滑コンデンサC1
直流電圧VDCの上昇が防止されることになる。尚図12
のロ曲線はランプ電流Ilaを示す。
【0039】さて、図13は本実施形態の具体例を示し
ており、本具体例では、コンデンサC4 とインダクタL
4 との直列回路でインピーダンス要素Z0 を構成したも
のである。而して本具体回路では、平滑コンデンサC1
の直流電圧VDCが上昇しないので、平滑コンデンサC1
及びトランジスタQ1 ,Q2 の耐圧を上げることなく調
光ができ、安価な構成の調光可能な放電灯点灯装置たる
電源装置が実現できる。
【0040】図14は本実施形態の別の具体例を示して
おり、本具体例では、コンデンサC 4 と、インダクタL
4 とコンデンサC8 の並列回路との直列回路でインピー
ダンス要素Z0 を構成したものであり、本具体回路で
も、平滑コンデンサC1 の直流電圧VDCが上昇しないの
で、平滑コンデンサC1 及びトランジスタQ1 ,Q2
耐圧を上げることなく調光ができ、安価な構成の調光可
能な放電灯点灯装置たる電源装置が実現できる。
【0041】(実施形態6)本実施形態は、調光時に平
滑コンデンサC1 の直流電圧VDCを低減するために帰還
電源の振幅値を小さくするものである。つまり上記実施
形態5では、インバータ1のトランジスタQ1 ,Q2
オン、オフによって放電灯Laのランプ電圧Vlaが振幅
し、入力電流iinはインバータ1と、全波整流器DBと
インバータ1を接続している経路とを通して流れ、その
電流量はインバータ1と前記経路の接続点の電圧の振幅
値に比例する。
【0042】従って、実施形態5のように放電灯Laの
ランプ電圧Vlaの振幅値に応じて入力電流iinが流れる
構成とすると、調光時にランプ電圧Vlaの振幅が大きく
なり、平滑コンデンサC1 の直流電圧VDCが大きくなっ
てしまう。そこで本実施形態では、実施形態5のように
インピーダンス要素Z0 の値を大きくするのではなく、
図15に示すように放電灯Laに直列にインピーダンス
要素Z01を接続し、充電経路とインバータ1の接続点の
電圧振幅(帰還電源の振幅値)を調光時には小さくして
平滑コンデンサC1 の直流電圧VDCの上昇を防止するよ
うにしてある。
【0043】即ち、図15に示す回路において、インバ
ータ1のトランジスタQ1 ,Q2 のスイッチング周波数
fを可変することにより調光を行う場合、図16に示す
ようにスイッチング周波数fが高くなるに従って、ラン
プ電流Ilaは減少して行くが、ランプ電圧Vlaは上昇し
ていき、その時にスイッチング周波数fに従って、イン
ピータンス要素Z01の両端電圧VZ がランプ電圧Vlaの
増加分より大きく減少していくため、帰還電圧(電位V
a)は減少して、入力電流Iinが減少することになり、
その結果平滑コンデンサC1 の直流電圧VDCの上昇が防
止できるのである。
【0044】図17は本実施形態の具体例を示してお
り、この図17の具体例ではインピーダンス要素Z01
してコンデンサC7 を用いている。また図18は本実施
形態の別の具体例を示しており、この図18の具体例で
はインピータンスZ01としてインダクタL5 を用いてい
る。 (実施形態7)本実施形態は、図15の回路構成に加え
て、図19に示すように放電灯Laとインピーダンス要
素Z01と放電灯Laの直列回路に別のインピーダンス要
素Z02を並列接続したものであり、本実施形態では帰還
電源がインバータ1の一部である放電灯Laとインピー
ダンス要素Z01との直列回路と、インピーダンス要素Z
02との並列回路の両端電圧(電位Va)により構成さ
れ、この電圧Vaの振幅値に応じて入力電流Iinが変化
する。
【0045】而してインバータ1のトランジスタQ1
2 のスイッチング周波数を制御回路2により変化させ
て、調光を行うと、それに応じて放電灯Laのランプ電
圧Vlaは上昇していくが、インピーダンス要素Z01,Z
02のインピーダンス値がスイッチング周波数fに応じて
変化していくため、ランプ電圧Vlaは上昇しても帰還電
源たる電圧(電位)Vaの振幅値は小さくなる。そのた
め調光に応じて入力電力は減少していき、入力電力Win
が消費電力Wlaに応じて変化していくため、平滑コンデ
ンサC1 の直流電圧VDCが過電圧とならない。
【0046】図20は本実施形態の具体例を示してお
り、インピーダンス要素Z01としてインダクタL5 を、
またインピーダンス要素Z02としてコンデンサC6 を用
いている。而して図20の回路では、帰還電源たる電圧
(電位)Vaの振幅値は、放電灯Laと並列接続されて
いる予熱電流通過用コンデンサC6 、放電灯Laと直列
接続されているインダクL5 、及び放電灯Laとインダ
クタL5 の直列回路に並列接続されている共振用のコン
デンサC2 の共振回路のインピーダンスで周波数特性が
変化し、そのため調光に応じて変化して調光時に負荷電
力(消費電力Wla)が減少するに伴って入力電力Win
減少していくため、平滑コンデンサC1 の直流電圧VDC
は上昇しない。
【0047】図21は本実施形態の別の具体例を示して
おり、図21の回路では、直流カット用コンデンサC3
とインピーダンス要素Z01を構成するインダクタL5
放電灯Laの直列回路に共振用のコンデンサC2 をイン
ピーダンス要素Z02として並列に接続したもので、放電
灯LaのフィラメントF1 ’,F2 ’の予熱電流をイン
ダクタL5 に設けた二次巻線F1 ,F2 により確保する
ようにしたものである。
【0048】(実施形態8)上記実施形態6,7ではイ
ンバータ1のスイッチング周波数fを変換させることに
よって調光を行っているが、トランジスタQ1 ,Q2
スイッチングを相補的にデューティ制御して調光する方
法、デッドタイムを生じるデューティ制御による調光方
法、デューティ制御と周波数制御の併用による調光方法
等を用いても同様な効果が得られる。
【0049】ここで上記の相補的にデューティ制御して
調光する方法について図22により説明すると、図1
5、図19に示す回路において、インバータ1のトラン
ジスタQ1 又はQ2 のデューティをスイッチング周波数
f一定で変化させると、50%の点(Q1 のデューティ
=Q2 のデューティ)で、ランプ電流Ilaが最も大きく
なり、デューティ比率を上げるか、下げるかに従ってラ
ンプ電流Ilaは減少し、ランプ電圧Vlaは大きくなる
(調光される)。調光されるに従って、インピーダンス
要素Z01の電圧Vzが高くなるように定数を選択すれ
ば、帰還電源である電圧(電位)Vaはデューティが5
0%で最大となり、調光に従い(デューティ比率を上げ
るか、下げるか)、ランプ電圧Vlaは小さくなり、入力
電力Winが減少していき、平滑コンデンサC1 の直流電
圧V DCの調光時の減少が可能となる。また上記動作は、
図23に示すようにデッドタイムを増加させる調光でも
可能となる(実施形態3参照)。
【0050】また周波数制御とデューティ制御を併用し
て調光を行う場合にも同様にインピーダンス要素の電圧
が変化すれば同様の効果が得られる。つまり本実施形態
は、上述のように実施形態6又は7の回路において調光
方法として、スイッチング周波数f一定でトランジスタ
1 ,Q2 のスイッチングを相補的にデューティ制御し
て調光する方法、或いはスイッチング周波数f一定でデ
ッドタイムを生じるデューティ制御による調光方法、又
はデューティ制御と周波数制御の併用による調光方法を
採用して平滑コンデンサC1 の直流電圧VDCの調光時の
減少を図ったものである。
【0051】尚実施形態としての回路は実施形態6又は
7の回路を参照することにしてここでは図示しない。 (実施形態9)本実施形態は図24に示すように、図1
9の回路に加えて、帰還電源部であるコンデンサC4
インピーダンス要素Z01との接続点に、二つのクランプ
回路を接続したものである。
【0052】つまりクランプ用のダイオードD11と直流
電圧源E1 との直列回路で第1のクランプ回路を、クラ
ンプ用のダイオードD12と直流電圧源E2 との直列回路
とで第2のクランプ回路を夫々構成し、クランプレベル
の関係をE2 >E1 としてある。従って帰還電源の電圧
(電位)Vaがインバータ1の動作により振幅すると
き、電圧(電位)Vaが直流電圧E1 に達すると、直流
電圧E1 によりクラプされて直流電圧E1 以下にはなる
ことがなく、また電圧(電位)Vaが直流電圧E2に達
すると、直流電圧E2 によりクランプされ、直流電圧E
2 以上にはならない。
【0053】そしてランプ電圧Vlaは直流電圧E1 とE
2 の間を振幅することになり、直流電圧E1 ,E2 の値
を変えることにより、電圧(電位)Vaの振幅値を変化
させることができ、それによって入力電流Iinを調整す
ることができる。而してインバータ1のトランジスタQ
1 ,Q2 のスイッチング周波数f1 を可変することによ
り調光を行ったとき、調光に従って電圧(電位)Vaの
振幅が小さくならないインピーダンス要素Z01,Z02
あっても、クランプレベルたる直流電圧E1 ,E2 を調
整することによって、入力電流Iinを調整することがで
きる。
【0054】また調光方法はデューティ制御による調光
であっても同様の効果が得られる。更に図25に示すよ
うに直流カット用コンデンサC3 がインピーダンス要素
01、放電灯Laと直列に接続されても同様の効果があ
る。図26は本実施形態の具体例を示しており、この図
26の回路は図20の回路を基本にコンデンサC2 に並
列にダイオードD12を、またダイオードD11をダイオー
ドD10のカソードと、コンデンサC2 とC4 の接続点と
の間に接続して、クランプレベルである電圧E1 をグラ
ンドレベルに、また電圧E2 を平滑コンデンサC1 の直
流電圧VDCとして、グランドレベルと直流電圧VDCとの
間で電圧(電位)Vaを振幅させるようにしたものであ
る。
【0055】(実施形態10)本実施形態は、図27に
示すように図26の直流カット用コンデンサC3 を放電
灯LaとインダクタL5 と直列に接続したものである。
本実施形態では制御回路2によりインバータ1のトラン
ジスタQ1 ,Q2 を相補的にデューティ制御してトラン
ジスタQ1 ,Q2 のデューティ比率により直流カット用
コンデンサC3 に直流電圧を重畳させ、帰還電源の電圧
(電位)Vaの振幅が直流電圧に重畳される。このた
め、クランプ用のダイオードD11,D12により平滑コン
デンサC1 の直流電圧VDCとグランドレベルにクランプ
していれば、電圧(電位)VaはトランジスタQ1 ,Q
2 のデューティ比率により図28に示すように変化す
る。
【0056】従って、クランプ回路と相補的なデューテ
ィ調光を併用することにより、連続的に調光した場合で
も、調光するに従って帰還電源の電圧(電位)Vaの振
幅値(図27のA点の振幅値)が図28に示すように減
少し、そのため入力電流Iinが減少して平滑コンデンサ
1 の直流電圧VDCの上昇を防止できる。尚図28
(a)は全点灯時を、同図(b)は50%調光時を、同
図(c)は70パーセント調光時を夫々示す。
【0057】また本実施形態は図29に示すようにイン
ダクタL5 の二次巻線から予熱電流を確保する回路とし
ても良く、この場合も同様の効果が得られる。 (実施形態11)本実施形態は図15の回路構成におい
て、インバータ1の制御方法は変えずに、インピーダン
ス要素Z01の値を変化させて調光するものである。
【0058】例えばインピーダンス要素Z01に可飽和イ
ンダクタを用いてインピーダンス値可変することにより
調光する。尚本実施形態の回路は図15を参照して、こ
こでは図示しない。 (実施形態12)本実施形態は図19の回路構成におい
て、インバータ1の制御方法は変えずに、インピーダン
ス要素Z02の値を変化させて調光するものである。
【0059】例えばインピーダンス要素Z02に可飽和イ
ンダクタを用いてインピーダンス値可変することにより
調光する。尚本実施形態の回路は図19を参照して、こ
こでは図示しない。 (実施形態13)本実施形態は図24の回路構成におい
て、インバータ1の制御方法は変えずに、クランプレベ
ルを変化させて調光するものである。
【0060】つまりクランプレベルを切り替えると帰還
電源の電圧(電位)Vaの振幅を変化させることがで
き、その結果入力電力Winを可変できて調光が可能とな
る。本実施形態の回路は図24を参照して、ここでは図
示しない。尚上記各従来例及び実施形態において、同じ
記号、同じ番号を付した回路要素は同じ要素、役割を基
本的に持つものであり、特に異なる動作、役割を持つも
の以外が、先に説明された内容を参照するものとする。
【0061】また各実施形態は放電灯点灯に関するもの
であるが、負荷電力を制御するものに対応できるのは勿
論である。
【0062】
【発明の効果】請求項1の発明は、交流電源と、前記交
流電源を整流する全波整流器と、前記全波整流器の直流
出力端子にダイオードを介して接続される平滑コンデン
サと、前記平滑コンデンサの直流電圧を高周波変換する
スイッチング素子を含む手段と、該手段の高周波出力を
受ける負荷と、高周波出力の一部を前記全波整流器の入
力若しくは出力側へ帰還する手段と、前記負荷に供給さ
れる電力を可変する手段とを備え、前記スイッチング素
子に流れる電流が前記交流電源側と前記平滑コンデンサ
からの重畳電流で制御されるので、簡単な回路構成で入
力力率が改善でき、しかも負荷への電力調整を行うこと
ができるという効果がある。
【0063】請求項2の発明は、交流電源と、前記交流
電源を整流する全波整流器と、前記全波整流器の直流出
力端子にダイオードを介して接続される平滑コンデンサ
と、前記平滑コンデンサの両端に直列的に接続されて交
互にオン・オフされる第1及び第2のスイッチング素子
と、前記第1及び第2のスイッチング素子の接続点と前
記全波整流器の直流出力端子との間に接続されたLC共
振系及び負荷を含む負荷回路と、前記平滑コンデンサを
電源として前記第1、第2のスイッチング素子と負荷回
路からなるインバータと、前記全波整流器の直流出力端
子と前記ダイオードの接続点と前記インバータの一部と
の間に接続されるインピータンス要素と、前記負荷に供
給される電力を可変する手段とを備え、前記インバータ
の一部を帰還電源として該帰還電源の振幅によって前記
交流電源から電流を入力するので、簡単な回路構成で入
力力率が改善でき、しかも負荷への電力を調整すること
ができるという効果がある。
【0064】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、前記負荷が放電灯であって、前記負荷に供給
される電力を可変することにより調光するので、放電灯
を調光できる調光点灯装置としての電源装置を実現する
ことができるという効果がある。請求項4の発明は、請
求項2の発明において、前記負荷が放電灯であって、前
記第1及び第2のスイッチング素子のスイッチング周波
数を可変することにより調光するので、インバータのス
イッチング素子のスイッチング周波数を可変することに
よって調光が行える調光点灯装置としての電源装置を実
現することができるという効果がある。
【0065】請求項5の発明は、請求項2の発明におい
て、前記負荷が放電灯であって、前記第1及び第2のス
イッチング素子のデッドタイムを可変することにより調
光するので、インバータのスイッチング素子のデッドタ
イムを可変することによって調光が行える調光点灯装置
としての電源装置を実現することができるという効果が
ある。
【0066】請求項6の発明は、請求項2の発明におい
て、前記負荷が放電灯であって、前記第1及び第2の発
明において、スイッチング素子の相補的なデューティを
可変することにより調光するので、インバータのスイッ
チング素子の相補的なデューティを可変することによっ
て調光が行える調光点灯装置としての電源装置を実現す
ることができるという効果がある。
【0067】請求項7の発明は、請求項2の発明におい
て、前記負荷が放電灯であって、前記インピーダンス要
素のインピーダンスを可変することにより調光するの
で、インピーダンス要素の値の可変や挿入により調光が
できる調光点灯装置としての電源装置を実現することが
できるという効果がある。請求項8の発明は、請求項2
の発明において、前記負荷が放電灯であって、前記負荷
回路のインピーダンスを可変することにより調光するの
で、負荷回路のインピーダンスを変えるだけで調光がで
きる調光点灯装置としての電源装置を実現することがで
きるという効果がある。
【0068】請求項9の発明は、請求項2の発明におい
て、前記負荷が放電灯であって、前記帰還電源のインピ
ーダンスを可変するので、帰還電源のインピーダンスを
変えるだけで調光ができる調光点灯装置としての電源装
置を実現することができるという効果がある。請求項1
0の発明は、請求項2の発明において、前記負荷が放電
灯であって、前記負荷に供給される電力を可変して調光
するとともに該調光量に応じて前記インピーダンス要素
のインピーダンスを可変し、前記平滑コンデンサの電圧
を低減するので、調光時に生じる平滑コンデンサの直流
電圧の上昇を防止した調光点灯装置としての電源装置を
実現することができるという効果がある。
【0069】請求項11の発明は、請求項2の発明にお
いて、前記帰還電源は、放電灯からなる負荷と第2のイ
ンピーダンス要素の直列回路から構成され、前記負荷に
供給される電力を可変して調光するとともに該調光量に
応じて前記第2のインピーダンス要素の電圧の振幅量を
可変し前記平滑コンデンサの電圧を低減するので、調光
時に生じる平滑コンデンサの直流電圧の上昇を防止した
調光点灯装置としての電源装置を実現することができる
という効果がある。
【0070】請求項12の発明は、請求項11の発明に
おいて、前記第2のインピーダンス要素のインピーダン
スを可変することにより調光するので、第2のインピー
ダンス要素のインピーダンスを可変するだけで、調光が
できる調光点灯装置としての電源装置を実現することが
できるという効果がある。請求項13の発明は、請求項
2の発明において、前記帰還電源は、放電灯からなる負
荷と第2のインピーダンス要素の直列回路と、第3のイ
ンピーダンス要素との並列回路から構成され、前記負荷
に供給される電力を可変して調光するとともに該調光量
に応じて前記帰還電源の電圧の第1、第2のクランプレ
ベルの調整により可変し前記平滑コンデンサの電圧を低
減するので、調光時に生じる平滑コンデンサの直流電圧
の上昇を防止した調光点灯装置としての電源装置を実現
することができるという効果がある。
【0071】請求項14の発明は、請求項13の発明に
おいて、前記第3のインピーダンス要素のインピーダン
スを可変することにより調光するので、第3のインピー
ダンスを調整するだけで調光ができる調光点灯装置とし
ての電源装置を実現することができるという効果があ
る。請求項15の発明は、請求項2の発明において、前
記帰還電源は、放電灯からなる負荷と第2のインピーダ
ンス要素の直列回路に第3のインピーダンス要素を並列
接続した並列回路と、第1及び第2のクランプ回路とか
ら構成され、記負荷に供給される電力を可変して調光す
るとともに該調光量に応じて前記帰還電源の電圧の第
1、第2のクランプ回路のクランレベルの調整により可
変し前記平滑コンデンサの電圧を低減するので、調光時
に生じる平滑コンデンサの直流電圧の上昇を防止した調
光点灯装置としての電源装置を実現することができると
いう効果がある。
【0072】請求項16の発明は、請求項15の発明に
おいて、前記第1、第のクランプ回路の各クランプレベ
ルを可変することにより調光するので、クランプ回路の
クランプレベルを調整するだけで、調光ができる調光点
灯装置としての電源装置を実現することができるという
効果がある。請求項17の発明は、請求項15の発明に
おいて、前記第1のクランプ回路は、前記平滑コンデン
サの正の端子と前記帰還電源との間に接続され、前記第
2のクランプ回路は、前記平滑コンデンサの負の端子と
帰還電源との間に接続され調光量に応じて前記帰還電源
の振幅量を前記第1、第2のクランプ回路の各クランプ
レベルの調整により可変し前記平滑コンデンサの電圧を
低減するので、調光時に生じる平滑コンデンサの直流電
圧の上昇を防止した調光点灯装置としての電源装置を実
現することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の回路図である。
【図2】同上の動作説明用波形図である。
【図3】同上のスイッチング周波数とランプ電流との関
係説明図である。
【図4】本発明の実施形態1、2、3のインバータのト
ランジスタの動作波形図である。
【図5】本発明の実施形態2のインバータのトランジス
タのデューティとランプ電流との関係説明図である。
【図6】本発明の実施形態3のインバータのトランジス
タのデューティとランプ電流との別の例の関係説明図で
ある。
【図7】本発明の実施形態4の基本的な回路図である。
【図8】同上の具体例の回路図である。
【図9】同上の別の具体例の回路図である。
【図10】同上の他の具体例の回路図である。
【図11】本発明の実施形態5の基本的な回路図であ
る。
【図12】同上のインバータのスイッチング周波数とイ
ピーダンス要素の値及びランプ電流との関係説明図であ
る。
【図13】同上の具体例の回路図である。
【図14】同上の別の具体例の回路図である。
【図15】本発明の実施形態6の基本的な回路図であ
る。
【図16】同上の帰還電源の電圧、ランプ電圧、ランプ
電流、インピーダンス要素の両端電圧と、インバータの
スイッチング周波数との関係説明図である。
【図17】同上の具体例の回路図である。
【図18】同上の別の具体例の回路図である。
【図19】本発明の実施形態7の基本的な回路図であ
る。
【図20】同上の具体例の回路図である。
【図21】同上の別の具体例の回路図である。
【図22】本発明の実施形態8に用いる相補的なデュー
ティ制御の調光方法による説明図である。
【図23】同上のデッドタイムを増加させるデューティ
制御による調光方法の説明図である。
【図24】本発明の実施形態9の基本的な回路図であ
る。
【図25】本発明の実施形態9の別の基本的な回路図で
ある。
【図26】同上の具体例の回路図である。
【図27】本発明の実施形態10の回路図である。
【図28】同上の動作説明図である。
【図29】同上の別の例の回路図である。
【図30】従来例の概略回路図である。
【図31】同上の具体的な回路図である。
【図32】別の従来例の回路図である。
【図33】同上の動作説明図である。
【図34】他の従来例の回路図である。
【符号の説明】
Vs 交流電源 DB 整流器 D10 ダイオード C1 平滑コンデンサ C2 コンデンサ C3 直流カット用コンデンサ C4 コンデンサ Q1 ,Q2 トランジスタ L2 インダクタ La 放電灯 1 インバータ 2 制御回路

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電源と、前記交流電源を整流する全波
    整流器と、前記全波整流器の直流出力端子にダイオード
    を介して接続される平滑コンデンサと、前記平滑コンデ
    ンサの直流電圧を高周波変換するスイッチング素子を含
    む手段と、該手段の高周波出力を受ける負荷と、高周波
    出力の一部を前記全波整流器の入力若しくは出力側へ帰
    還する手段と、前記負荷に供給される電力を可変する手
    段とを備え、前記スイッチング素子に流れる電流が前記
    交流電源側と前記平滑コンデンサからの重畳電流で制御
    されることを特徴とする電源装置。
  2. 【請求項2】交流電源と、前記交流電源を整流する全波
    整流器と、前記全波整流器の直流出力端子にダイオード
    を介して接続される平滑コンデンサと、前記平滑コンデ
    ンサの両端に直列的に接続されて交互にオン・オフされ
    る第1及び第2のスイッチング素子と、前記第1及び第
    2のスイッチング素子の接続点と前記全波整流器の直流
    出力端子との間に接続されたLC共振系及び負荷を含む
    負荷回路と、前記平滑コンデンサを電源として前記第
    1、第2のスイッチング素子と負荷回路からなるインバ
    ータと、前記全波整流器の直流出力端子と前記ダイオー
    ドの接続点と前記インバータの一部との間に接続される
    インピータンス要素と、前記負荷に供給される電力を可
    変する手段とを備え、前記インバータの一部を帰還電源
    として該帰還電源の振幅によって前記交流電源から電流
    を入力することを特徴とする電源装置。
  3. 【請求項3】前記負荷が放電灯であって、前記負荷に供
    給される電力を可変することにより調光することを特徴
    とする請求項1又は2記載の電源装置。
  4. 【請求項4】前記負荷が放電灯であって、前記第1及び
    第2のスイッチング素子のスイッチング周波数を可変す
    ることにより調光することを特徴とする請求項2記載の
    電源装置。
  5. 【請求項5】前記負荷が放電灯であって、前記第1及び
    第2のスイッチング素子のデッドタイムを可変すること
    により調光することを特徴とする請求項2記載の電源装
    置。
  6. 【請求項6】前記負荷が放電灯であって、前記第1及び
    第2のスイッチング素子の相補的なデューティを可変す
    ることにより調光することを特徴とする請求項2記載の
    電源装置。
  7. 【請求項7】前記負荷が放電灯であって、前記インピー
    ダンス要素のインピーダンスを可変することにより調光
    することを特徴とする請求項2記載の電源装置。
  8. 【請求項8】前記負荷が放電灯であって、前記負荷回路
    のインピーダンスを可変することにより調光することを
    特徴とする請求項2記載の電源装置。
  9. 【請求項9】前記負荷が放電灯であって、前記帰還電源
    のインピーダンスを可変することにより調光することを
    特徴とする請求項2記載の電源装置。
  10. 【請求項10】前記負荷が放電灯であって、前記負荷に
    供給される電力を可変して調光するとともに該調光量に
    応じて前記インピーダンス要素のインピーダンスを可変
    し、前記平滑コンデンサの電圧を低減することを特徴と
    する請求項2記載の電源装置。
  11. 【請求項11】前記帰還電源は、放電灯からなる負荷と
    第2のインピーダンス要素の直列回路から構成され、前
    記負荷に供給される電力を可変して調光するとともに該
    調光量に応じて前記第2のインピーダンス要素の電圧の
    振幅量を可変し前記平滑コンデンサの電圧を低減するこ
    とを特徴とする請求項2記載の電源装置。
  12. 【請求項12】前記第2のインピーダンス要素のインピ
    ーダンスを可変することにより調光することを特徴とす
    る請求項11記載の電源装置
  13. 【請求項13】前記帰還電源は、放電灯からなる負荷と
    第2のインピーダンス要素の直列回路と、第3のインピ
    ーダンス要素との並列回路から構成され、前記負荷に供
    給される電力を可変して調光するとともに該調光量に応
    じて前記帰還電源の電圧の第1、第2のクランプレベル
    の調整により可変し前記平滑コンデンサの電圧を低減す
    ることを特徴とする請求項2記載の電源装置。
  14. 【請求項14】前記第3のインピーダンス要素のインピ
    ーダンスを可変することにより調光することを特徴とす
    る請求項13記載の電源装置
  15. 【請求項15】前記帰還電源は、放電灯からなる負荷と
    第2のインピーダンス要素の直列回路に第3のインピー
    ダンス要素を並列接続した並列回路と、第1及び第2の
    クランプ回路とから構成され、記負荷に供給される電力
    を可変して調光するとともに該調光量に応じて前記帰還
    電源の電圧の第1、第2のクランプ回路のクランレベル
    の調整により可変し前記平滑コンデンサの電圧を低減す
    ることを特徴とする請求項2記載の電源装置。
  16. 【請求項16】前記第1、第のクランプ回路の各クラン
    プレベルを可変することにより調光することを特徴とす
    る請求項15記載の電源装置。
  17. 【請求項17】前記第1のクランプ回路は、前記平滑コ
    ンデンサの正の端子と前記帰還電源との間に接続され、
    前記第2のクランプ回路は、前記平滑コンデンサの負の
    端子と帰還電源との間に接続され調光量に応じて前記帰
    還電源の振幅量を前記第1、第2のクランプ回路の各ク
    ランプレベルの調整により可変し前記平滑コンデンサの
    電圧を低減することを特徴とする請求項15記載の電源
    装置。
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JP2023059144A (ja) * 2021-10-14 2023-04-26 笹田磁気計測研究所株式会社 電流供給装置及び磁気センサ

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