JPH09297482A - 定着ローラの製造方法 - Google Patents

定着ローラの製造方法

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JPH09297482A
JPH09297482A JP13259996A JP13259996A JPH09297482A JP H09297482 A JPH09297482 A JP H09297482A JP 13259996 A JP13259996 A JP 13259996A JP 13259996 A JP13259996 A JP 13259996A JP H09297482 A JPH09297482 A JP H09297482A
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JP
Japan
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fluororesin
dispenser
layer
dispersion liquid
fixing roller
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Application number
JP13259996A
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English (en)
Inventor
Toshiro Hirohata
俊郎 広幡
Toshihiko Takiguchi
敏彦 滝口
Yasuhiro Fukumoto
泰博 福本
Chiaki Kato
千明 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肉厚精度が良好で、塗装時におけるプライマ
ー分散液やフッ素樹脂分散液のロスが小さく、必要に応
じて軸方向に所望の厚み分布を持たせることができるフ
ッ素樹脂層を形成した定着ローラの製造方法を提供する
こと。 【解決手段】 筒状芯体の外面または内面に、必要に応
じてフッ素樹脂用プライマー層を形成した後、フッ素樹
脂分散液を塗布してフッ素樹脂層を形成する定着ローラ
の製造方法において、筒状芯体を回転させながら、筒状
芯体の外面または内面に、25℃での粘度が5〜500
0cpのフッ素樹脂分散液をディスペンサーにより連続
的に供給し、かつ、ディスペンサーの供給部を筒状芯体
の回転軸方向に相対的に移動させることにより、供給し
たフッ素樹脂分散液をらせん状に巻回して塗布層を形成
させる工程を含むことを特徴とする定着ローラの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
ファクシミリ、プリンターなどの画像形成装置におい
て、紙などの被転写物に転写されたトナー画像を定着す
る定着部に用いられる定着ローラの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機、ファクシミリ、プリン
ター等の画像形成装置においては、一般に、画像形成の
最終段階で、記録紙(被転写物)上のトナーを加熱溶融
して、記録紙上に定着させている。トナーの定着には、
通常、定着ローラが使用されている。定着ローラとして
は、内部に電熱ヒータを内蔵した加熱ローラが汎用され
ている。このタイプの定着ローラは、例えば、金属製円
筒の外面に離型性の良いフッ素樹脂をコーティングした
ものであり、多くの場合、フッ素樹脂層の密着性を向上
させるために、フッ素樹脂層と金属円筒外面との間にプ
ライマー層が設けられている。また、最近では、ポリイ
ミド等の耐熱樹脂から形成されたチューブ状の定着ロー
ラ(定着ベルト)も使用されるようになっている。この
タイプの定着ローラでは、薄いチューブを介して、ヒー
ターによりトナーを直接的に加熱し溶融させて記録紙上
に定着させているが、離型性を高めるために、その表面
にフッ素樹脂被覆層を設けることがある。
【0003】近年、ファクシミリやパソコン用プリンタ
ーの低価格化に伴い、定着ローラの低価格化が強く望ま
れている。しかしながら、従来、定着ローラのフッ素樹
脂層及びフッ素樹脂用プライマー層は、通常、スプレー
塗装法により形成しているため、低コスト化が困難であ
った。すなわち、定着ローラは、筒状芯体の外面または
内面に、必要に応じてフッ素樹脂用プライマー層を形成
した後、フッ素樹脂分散液を塗布してフッ素樹脂層を形
成することにより作製されているが、フッ素樹脂用プラ
イマー分散液及びフッ素樹脂分散液をスプレー塗装する
と、以下のような問題点があった。 スプレー塗装法では、フッ素樹脂用プライマー分散液
及びフッ素樹脂分散液を霧状にして噴霧するが、均一に
塗布するために、円筒状芯体全体にかかる広い範囲の霧
としており、そのため、液ロスが大きく、実着量の2倍
近い分散液が必要であった。 円筒状芯体両端部に非塗装部を設けるために、スプレ
ー塗装時に両端部をマスキングをする必要があり、工程
が複雑であった。 スプレー塗装法では、フッ素樹脂層の厚みに分布を設
けることが困難であった。 しかしながら、従来、スプレー塗装法に代わるべき、有
効で低コストの塗装手段は見いだされていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、肉厚
精度が良好で、塗装時におけるプライマー分散液やフッ
素樹脂分散液のロスが小さく、必要に応じて軸方向に所
望の厚み分布を持たせることができるフッ素樹脂層を形
成した定着ローラの製造方法を提供することにある。本
発明者らは、前記従来技術の問題点を克服するために鋭
意研究した結果、フッ素樹脂分散液をディスペンサーに
より、周方向に回転する筒状芯体(定着ローラ基体)の
外面または内面に供給しながら、ディスペンサーの供給
部を筒状芯体の回転方向に相対的に移動させることによ
り、供給した分散液をらせん状に巻回して塗布層を形成
させると、肉厚精度が良好な被覆層を形成することがで
き、しかも液ロスを小さくすることができることを見い
だした。この方法によれば、フッ素樹脂分散液の塗装時
に、筒状芯体の両端部をマスキングする必要がない。ま
た、この方法によれば、ディスペンサーから供給するフ
ッ素樹脂分散液の量やディスペンサー供給部の回転軸方
向への相対的な移動速度を調整することにより、軸方向
に厚みが変化するフッ素樹脂層を形成することができ
る。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至っ
たものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、筒状芯
体の外面または内面に、必要に応じてフッ素樹脂用プラ
イマー層を形成した後、フッ素樹脂分散液を塗布してフ
ッ素樹脂層を形成する定着ローラの製造方法において、
筒状芯体を回転させながら、筒状芯体の外面または内面
に、25℃での粘度が5〜5000cpのフッ素樹脂分
散液をディスペンサーにより連続的に供給し、かつ、デ
ィスペンサーの供給部を筒状芯体の回転軸方向に相対的
に移動させることにより、供給したフッ素樹脂分散液を
らせん状に巻回して塗布層を形成させる工程を含むこと
を特徴とする定着ローラの製造方法が提供される。ま
た、フッ素樹脂用プライマーの分散液を筒状芯体に塗装
して、フッ素樹脂プライマー層を形成する際にも、上記
と同様の方法を適用することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法によれば、定着
ローラの基体となる筒状芯体を回転させながら、該筒状
芯体の外面または内面(通常は外面)に、ディスペンサ
ーによりフッ素樹脂分散液を供給しながら、ディスペン
サーの供給部を芯体の回転軸方向に相対的に移動させな
がら、フッ素樹脂分散液をらせん状に巻回塗布する。ら
せん状に塗布されたフッ素樹脂分散液は、一体化かつ平
坦化されて、均一な厚みの塗布層を形成する。塗布工程
の後は、常法に従って、乾燥し、焼成してフッ素樹脂層
とする。以下、図面を参照しながら、フッ素樹脂層を形
成する場合について説明する。ただし、フッ素樹脂用プ
ライマー層を形成する際にも同様の方法を採用すること
ができる。
【0007】第1図に示すように、筒状芯体4を周方向
に回転させながら、その外面にディスペンサー1の供給
部2から粘度(25℃)5〜5000cp(センチポイ
ズ)のフッ素樹脂分散液を連続的に供給しながら、供給
部2を筒状芯体の回転軸方向に移動させて、フッ素樹脂
分散液をらせん状に供給する。この際、筒状芯体を回転
させながら回転軸方向に移動させてもよい。つまり、デ
ィスペンサー供給部の筒状芯体の回転軸方向への移動は
相対的なものである。ディスペンサーの供給部2は、通
常、ノズル(管状)となっており、図2に示すように、
ノズル2の先端を斜めに形成し、先端部(液吐出口)の
中央部が筒状芯体4の表面に接しながら筒状芯体の回転
軸方向に相対的に移動するようにノズル位置を設定する
ことが好ましい。ノズル(液吐出口)の内径は、通常、
0.5〜5.0mm、好ましくは1.0〜3.0mm程
度である。
【0008】らせん状に塗布されたフッ素樹脂分散液3
は、互いに接触するようにディスペンサーの移動速度及
び筒状芯体の回転速度を設定し、筒状芯体の表面に隙間
なくフッ素樹脂分散液を塗布する。フッ素樹脂分散液を
塗布した後、常法に従って、乾燥・焼成して、フッ素樹
脂層を形成する。フッ素樹脂用プライマー層を形成する
場合には、フッ素樹脂層の形成工程の前に、フッ素樹脂
用プライマーの分散液を用いて同様に操作する。ただ
し、フッ素樹脂用プライマー層は、スプレー塗装法によ
って形成してもよい。筒状芯体としては、アルミニウ
ム、アルミニウム合金、鉄、ステンレス等の金属からな
る円筒;アルミナ、炭化ケイ素等のセラミックスから成
る円筒;ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリベンゾイ
ミダゾール、ポリベンゾオキサゾール等の耐熱樹脂から
なる円筒;さらには、ポリイミド、ポリアミドイミド、
ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾール等の
耐熱樹脂からなるフィルムにより形成されたチューブ
(エンドレスベルト);などが挙げられる。また、上記
の金属製円筒、セラミックス製円筒、耐熱樹脂製円筒、
耐熱フィルムによるチューブの表面に、予めフッ素樹脂
用プライマーを塗装したものも筒状芯体として使用でき
る。
【0009】本発明で使用するフッ素樹脂用プライマー
としては、ローラ芯体とフッ素樹脂層との接着性を改良
するための有機高分子(例えば、アクリル樹脂、ポリア
ミドイミド、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリエーテルスルホン等)を含み、フッ素樹脂、及
びこれを液中に分散させるための界面活性剤を含んで成
る分散液が使用できる。フッ素樹脂としては、例えば、
ポリテトラフルオロエチレン(PEFE)、テトラフル
オロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体(PFA)、PTFEとPFAとの混合物などが
挙げられる。本発明で使用するフッ素樹脂分散液として
は、フッ素樹脂、所望により成膜後の諸特性を向上させ
るための充填剤、着色する必要があるものは着色顔料、
そして、これらの各成分を液中に分散させるための界面
活性剤を含んで成る分散液が挙げられる。フッ素樹脂
は、例えば、PTFE、PFA、及びPTFEとPFA
との混合物である。フッ素樹脂分散液またはフッ素樹脂
用プライマー分散液の粘度が5000cpを越えると、
らせん状に塗布された液が接触してつながる部分が他の
部分より薄くなり、形成された被覆層表面に凹凸を生じ
る。フッ素樹脂分散液またはフッ素樹脂用プライマー分
散液の粘度が5cpを下回ると、塗布時あるいは乾燥時
に液だれまたははじきが生じ、均一な被覆層を形成する
ことができない。よって、フッ素樹脂分散液またはフッ
素樹脂用プライマー分散液の粘度を5〜5000cpと
することにより、液だれ、はじき、凹凸のない被覆層を
形成できる。分散液の粘度は、好ましくは100〜30
00cp、より好ましくは300〜2000coであ
る。
【0010】本発明による製造方法では、ディスペンサ
ーにより供給されるフッ素樹脂分散液の量をディスペン
サー供給部が回転軸方向に相対的に移動する間に任意に
変えることにより、筒状芯体の軸方向に任意にフッ素樹
脂層の厚みの分布を持たせることができる。例えば、軸
方向中央部を薄く、両端部を厚くしたクラウン形状の定
着ローラを容易に製造することができる。ディスペンサ
ー供給部の移動速度を任意に変えることによっても、形
成されるフッ素樹脂層に軸方向への所望の厚み分布を持
たせることができる。一般に、定着ローラに被覆される
フッ素樹脂には、導電性を与えて表面の静電気を除くた
め、カーボンブラックや導電処理チタン酸カリウムなど
の導電性フィラーが添加されている。導電性フィラーの
種類によっては、フッ素樹脂分散液との親和性が十分で
はない場合があり、このような導電性フィラーを含む分
散液を本発明の方法に適用すると、らせん状の塗装経路
に沿って、わずかに色の異なる部分を生じて、縞模様と
なる場合がある。これは、導電性フィラーの不均一分散
によるものと考えられる。
【0011】この縞模様の発生は、以下の方法により防
止することができる。すなわち、塗布工程中、ディスペ
ンサー供給部の液吐出口と筒状芯体の外面または内面に
塗布されたフッ素樹脂分散液とを接触させ、かつ、ディ
スペンサー供給部の筒状芯体の回転軸方向への移動速度
V(mm/秒)と筒状芯体の回転数R(回転/秒)との
比が下記の関係式(1)を満足するように調整すると、
液吐出口近傍での液の撹拌効果等により縞模様の発生を
防止することができる。 (V/R)<1.5 (mm/回転) (1) V/Rが1.5mm/回転以上の場合は、液吐出口近傍
の撹拌効果だけでは不十分となり、縞模様が発生する場
合がある。V/Rは、好ましくは1.2mm/回転未
満、より好ましくは1.0mm/回転未満である。低コ
スト化を考えた場合、塗装時間は、できるだけ短い方が
好ましい。関係式(1)に従って塗装を行う場合、芯体
の回転数を上げることにより塗装時間を短くできるが、
遠心力により液が飛散しないようにする必要があるた
め、回転数には上限がある。
【0012】このような場合、液吐出口を特定の形状と
することにより、V/R値が大きい場合でも縞模様が発
生しないようにすることが可能である。すなわち、ディ
スペンサー供給部の液吐出口が管状で、その壁厚t(m
m)を下記範囲とする。 0.3mm<t<3.0mm (2) 上記の液吐出口近傍の撹拌効果は、管状の液吐出口の壁
部端面が筒状芯体上の塗布液と接触することにより生じ
ると考えられる。このときの壁部端面の幅が上記範囲に
あるときに充分な撹拌効果が得られることが実験的に確
認されており、管状の吐出出口の壁厚が0.3mm以下
または3.0mm以上では、充分な撹拌効果が得られな
い。管状の液吐出口の壁厚tは、さらに好ましくは0.
5mm〜2.0mmである。
【0013】ディスペンサーの液吐出口に使用する管状
物としては、プラスチック製チューブ、ゴム製チュー
ブ、金属管等が挙げられ、特にPTFEまたはPFA製
のチューブが、適度な剛性を有し、なおかつ筒状芯体に
キズをつけにくいため好適に使用できる。定着ローラの
両末端部には、回転機構と係合する等の目的で、一般
に、非塗装部が設けられている。本発明の製造方法で
は、筒状芯体の軸方向の任意の範囲にフッ素樹脂を塗装
することができるため、マスキングをすることなくロー
ラ両末端に非塗装部を設けることができる。以上の塗装
方法及び塗装条件は、液吐出部を筒状芯体の内部に挿入
可能な大きさ及び形状とすることにより、筒状芯体の内
面への塗装についても、外面への塗装の場合と同様に適
用可能であり、外面への塗装の場合と同様の効果を得る
ことができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて、より具体
的に本発明を説明する。
【0015】[実施例1]外径20mmφのアルミニウ
ム芯金(筒状芯体)の外面に、デュポン社製フッ素樹脂
用プライマー分散液855−300をスプレー法により
塗布した。芯金の両端部20mmの部分は、マスキング
し、芯金両端20mmの非塗装部を得た。塗布後、室温
乾燥し、次いで150℃で30分間加熱した。上記で得
られたプライマー塗装済み芯金を回転させ、ディスペン
サーの供給部にセットしたノズルを芯金外面に接触させ
た。この状態でノズルからフッ素樹脂分散液を定量供給
しながら、ノズルを回転軸方向に一定速度で移動させて
フッ素樹脂分散液の塗装を行った。フッ素樹脂分散液
は、PTFE30重量%、PFA20重量%、及び充填
剤5重量%から成る液を基本とし、粘度調製用の界面活
性剤からなる調製液を用いて、必要に応じて粘度調製を
行ったものである。このときの塗装条件は、表1に示す
通りである。表1中のフッ素樹脂分散液の粘度は、B型
粘度計で、液温25℃、ローター回転数6rpmの条件
で測定したものである。
【0016】ノズルには、内径2mm外径4mmのPT
FE製チューブを使用した。図2に示すように、チュー
ブの先端は45度に切り落とし、切り落とした面の中央
部が芯金外面に接しながら芯金軸方向に移動するように
ノズル位置を設定した。芯金右端から20mmの位置に
ノズルを接触させるとともに、フッ素樹脂分散液の供給
を開始し、ノズルが芯金左端から20mmの位置まで来
た時点でフッ素樹脂分散液の供給を停止するとともに、
ノズルを芯金から離した。以上の操作により、マスキン
グをすることなく、芯金両端に非塗装部を設けることが
できた。また、使用したフッ素樹脂分散液の量は、実着
量に等しく、塗装工程でのフッ素樹脂分散液のロスはな
かった。塗装終了後、そのまま芯金を5分間回転させ
て、室温乾燥を行った。続いて、380℃で30分間焼
成し、定着ローラを得た。得られたフッ素樹脂層の厚み
のばらつきは、±2μmであり、ばらつきが小さいもの
であった。フッ素樹脂層の外面形状を粗度計で測定した
が、うねりや凹凸は全く見られなかった。また、フッ素
樹脂層には、縞模様もなく、外観は良好であった。
【0017】[実施例2]ディスペンサーによるフッ素
樹脂分散液の塗装において、表1に示す条件としたこと
を除き、実施例1と同じ方法で定着ローラを得た。フッ
素樹脂塗装時、マスキングをすることなく、芯金両端に
非塗装部を設けることができた。また、使用したフッ素
樹脂分散液の量は、実着量に等しく、フッ素樹脂分散液
のロスはなかった。得られたフッ素樹脂層の厚みのばら
つきは、±2.5μmであり、ばらつきが小さいもので
あった。フッ素樹脂層の外面形状を粗度計で測定した
が、うねりや凹凸は全く見られなかった。ただし、V/
R値が大きかったため、フッ素樹脂層には、僅かながら
縞模様が観察された。
【0018】[実施例3]ディスペンサーによるフッ素
樹脂分散液の塗装において、表1に示す条件としたこと
を除き、実施例1と同じ方法で定着ローラを得た。フッ
素樹脂塗装時、マスキングをすることなく、芯金両端に
非塗装部を設けることができた。また、使用したフッ素
樹脂分散液の量は、実着量に等しく、フッ素樹脂分散液
のロスはなかった。得られたフッ素樹脂層の厚みのばら
つきは、±2.5μmであり、ばらつきが小さいもので
あった。フッ素樹脂層の外面形状を粗度計で測定した
が、うねりや凹凸は全く見られなかった。フッ素樹脂層
には、縞模様もなく、外観は良好であった。
【0019】[実施例4]ディスペンサーによるフッ素
樹脂分散液の塗装において、表1に示す条件としたこと
を除き、実施例1と同じ方法で定着ローラを得た。フッ
素樹脂塗装時、マスキングをすることなく、芯金両端に
非塗装部を設けることができた。また、使用したフッ素
樹脂分散液の量は、実着量に等しく、フッ素樹脂分散液
のロスはなかった。得られたフッ素樹脂層の厚みのばら
つきは、±2.5μmであり、ばらつきが小さいもので
あった。フッ素樹脂層の外面形状を粗度計で測定した
が、うねりや凹凸は全く見られなかった。フッ素樹脂層
には、縞模様もなく、外観は良好であった。
【0020】[比較例1]ディスペンサーによるフッ素
樹脂分散液の塗装において、表1に示す条件としたこと
を除き、実施例1と同じ方法で定着ローラを得た。得ら
れたフッ素樹脂層の厚みのばらつきは、±12μmであ
り、ばらつきが非常に大きいものであった。また、フッ
素樹脂層には、明瞭な縞模様が見られ、外観上好ましく
ないものであった。
【0021】
【表1】 (脚注)総合評価 ◎:フッ素樹脂層の肉厚精度に優れ、外観も良好であ
る。 ○:フッ素樹脂層の肉厚精度が良好で、外観も良好であ
る。 △:フッ素樹脂層の肉厚精度が良好であるが、僅かな縞
模様がある。 ×:フッ素樹脂層の肉厚精度が悪く、明瞭な縞模様が認
められる。
【0022】[実施例5]ディスペンサーによるフッ素
樹脂分散液の塗装において、アルミニウム芯金の両端部
の液吐出量を0.04cc/秒、中央部の液吐出量を
0.032cc/秒とし、その間の液吐出量が連続的に
変化するように調節したことを除き、実施例1と同じ方
法で定着ローラを得た。フッ素樹脂塗装時、マスキング
をすることなく、芯金両端に非塗装部を設けることがで
きた。また、使用したフッ素樹脂分散液の量は、実着量
に等しく、フッ素樹脂分散液のロスはなかった。得られ
たフッ素樹脂層の厚みは、両端部で30μm、中央部で
24μmで、その間の厚みが連続的に変化したもの、す
なわちクラウン形状をしたものであった。フッ素樹脂層
の厚みのばらつきは、±2.0μmであり、ばらつきが
小さいものであった。フッ素樹脂層の外面形状を粗度計
で測定したが、うねりや凹凸は全く見られなかった。フ
ッ素樹脂層には、縞模様もなく、外観は良好であった。
【0023】[実施例6]デュポン社製フッ素樹脂用プ
ライマー分散液855−300をディスペンサーによ
り、実施例1のフッ素樹脂塗装と同じ条件で塗布し、室
温乾燥後、150℃で30分間加熱してプライマー層を
形成した。プライマー分散液の塗装時、マスキングする
ことなく、芯金両端に非塗装部を設けることができた。
また、使用したプライマー分散液の量は、実着量に等し
く、プライマー分散液のロスはなかった。得られたプラ
イマー層の厚みは5μm、厚みのばらつきは±1.0μ
mであり、ばらつきが小さいものであった。プライマー
層の外面形状を粗度計で測定したが、うねりや凹凸は全
く見られなかった。このプライマー層の上に、実施例1
と同様にしてフッ素樹脂層を形成して、うねりや凹凸、
縞模様のない外観量追うな定着ロールを得ることができ
た。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、肉厚精度が良好で、塗
装時におけるプライマー分散液やフッ素樹脂分散液のロ
スが小さく、必要に応じて軸方向に所望の厚み分布を持
たせることができるフッ素樹脂層を形成した定着ローラ
の製造方法が提供される。本発明の製造方法によれば、
回転している筒状芯体にディスペンサーによりフッ素樹
脂分散液を連続的に供給しながら、供給部を回転軸方向
に相対的に移動させる塗装方法を用いているので、フッ
素樹脂分散液の塗装時のロスを大幅に小さくすることが
でき、マスキングも不要とすることができる。したがっ
て、本発明の製造方法によれば、定着ローラの製造コス
トを大幅に低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のディスペンサーを用いた塗布
方法の説明図である。
【図2】図2は、本発明の塗布方法におけるノズル先端
の形状及びノズルと芯体の接触位置の説明図である。
【符号の説明】
1:ディスペンサー 2:ノズル(供給部) 3:塗布したフッ素樹脂分散液 4:筒状芯体(定着ローラ基体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 千明 大阪府泉南郡熊取町大字野田950番地 住 友電気工業株式会社熊取製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状芯体の外面または内面に、必要に応
    じてフッ素樹脂用プライマー層を形成した後、フッ素樹
    脂分散液を塗布してフッ素樹脂層を形成する定着ローラ
    の製造方法において、筒状芯体を回転させながら、筒状
    芯体の外面または内面に、25℃での粘度が5〜500
    0cpのフッ素樹脂分散液をディスペンサーにより連続
    的に供給し、かつ、ディスペンサーの供給部を筒状芯体
    の回転軸方向に相対的に移動させることにより、供給し
    たフッ素樹脂分散液をらせん状に巻回して塗布層を形成
    させる工程を含むことを特徴とする定着ローラの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 ディスペンサーにより供給されるフッ素
    樹脂分散液の量またはディスペンサー供給部の移動速度
    を、ディスペンサー供給部が筒状芯体の回転軸方向に相
    対的に移動する間で任意に変えることにより、形成され
    るフッ素樹脂層に軸方向への所望の厚み分布を持たせる
    ことを特徴とする請求項1記載の定着ローラの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 塗布工程中、ディスペンサー供給部の液
    吐出口と筒状芯体の外面または内面に塗布されたフッ素
    樹脂分散液とを接触させ、かつ、ディスペンサー供給部
    の筒状芯体の回転軸方向への移動速度V(mm/秒)と
    筒状芯体の回転数R(回転/秒)との比が下記の関係式
    (1)を満足するように調整する請求項1記載の定着ロ
    ーラの製造方法。 (V/R)<1.5 (mm/回転) (1)
  4. 【請求項4】 塗布工程中、ディスペンサー供給部の液
    吐出口と筒状芯体の外面または内面に塗布されたフッ素
    樹脂分散液とを接触させ、かつ、ディスペンサー供給部
    の液吐出口が管状で、その壁厚tが下記式(2)の範囲
    内にある請求項1ないし3のいずれか1項に記載の定着
    ローラの製造方法。 0.3mm<t<3.0mm (2)
  5. 【請求項5】 フッ素樹脂層を形成する工程の前に、筒
    状芯体を回転させながら、筒状芯体の外面または内面
    に、25℃での粘度が5〜5000cpのフッ素樹脂用
    プライマー分散液をディスペンサーにより連続的に供給
    し、かつ、ディスペンサーの供給部を筒状芯体の回転軸
    方向に相対的に移動させることにより、供給したフッ素
    樹脂プライマー分散液をらせん状に巻回してフッ素樹脂
    用プライマー層を形成させる請求項1ないし4のいずれ
    か1項に記載の定着ローラの製造方法。
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