JP2005070272A - 被塗装回転体及びその塗膜形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】弾性層の端部の剥がれに対する耐久性を向上させた定着ローラを提供する。
【解決手段】定着ローラ芯金1上に、弾性層1bと、離型層1aとを順次有している定着ローラに関する。定着ローラ芯金1は、胴部1cと、両端部に設けられた胴部1cより小径のジャーナル部1eと、ジャーナル部1eと胴部1cとの間に胴部1cからジャーナル部1eに向けて徐々に縮径する肩部1dとを備え、弾性層1bの端部が肩部1dまで延在して形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属製の芯金上に、シリコーンゴム等の耐熱性ゴムで構成される弾性層と、フッ素樹脂で構成される離型層とを順次有している被塗装回転体及びこの被塗装回転体の弾性層を形成する塗膜形成装置に関する。
電子写真の原理に基づく複写機およびプリンタにおいて、用紙を狭厚し、熱によりトナーを溶融し、用紙に定着させる定着プロセスが存在する。近年その定着プロセスで用いられる部品(定着ローラ)には耐熱性ゴム(シリコーンゴム)による弾性層を形成することが技術の潮流となりつつある。これは基体(アルミ、鉄などの金属円筒形状の芯金)上にプライマ(接着剤)を塗布して、シリコンゴムなどの耐熱ゴムによる弾性層を100〜300μm程度形成することにより弾性層を形成する。
この弾性層はトナー定着時の圧力を均一にし画像の粒状度をあげることが一般的にわかっている。この弾性層は厚みにより画像に影響を及ぼし、またゴムの熱伝導性の関係から定着ローラの立ち上がり時間(所定の温度に達する時間)などに影響を及ぼすことからある程度の範囲で均一な厚さにすることが求められる。従来、均一な塗膜を得るためのコーティング装置として、特許第2619284号公報、特開2002−59065号公報に示されるものがある。
特許第2619284号公報 特開2002−59065号公報
しかしながら、弾性層端部の処理の方法が適切でない場合、例えば、芯金全長寸法が量産時にばらついた場合に胴部上に弾性層端部が形成された場合、その上の離型層(フッソ樹脂系材料による塗膜)の剥がれにつながるなど耐久性の面で課題が生じる。
そこで、本発明は、弾性層の端部の剥がれに対する耐久性を向上させた被塗装回転体及びその塗膜形成装置を提供することをその目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、中空円筒体又は中実円柱体上に、弾性層と、離型層とを順次有している被塗装回転体において、
前記中空円筒体又は中実円柱体は、胴部と、両端部に設けられた前記胴部より小径のジャーナル部と、該ジャーナル部と前記胴部との間に該胴部からジャーナル部に向けて徐々に縮径する肩部とを備え、
前記弾性層の端部が前記肩部まで延在して形成されていることを特徴とする被塗装回転体である。
また、請求項2の発明は、電子写真の原理を用いた画像形成装置の定着装置に用いられ、金属製の芯金上に、シリコーンゴム等の耐熱性ゴムで構成される弾性層と、フッ素樹脂で構成される離型層とを順次有している被塗装回転体において、
前記芯金は、通紙部を含む胴部と、両端部に設けられた前記胴部より小径のジャーナル部と、該ジャーナル部と前記胴部との間に該胴部からジャーナル部に向けて徐々に縮径する肩部とを備え、
前記弾性層の端部が前記肩部まで延在して形成されていることを特徴とする被塗装回転体である。
また、請求項3の発明は、電子写真の原理を用いた画像形成装置の定着装置に用いられ、金属製の芯金上に、シリコーンゴム等の耐熱性ゴムで構成される弾性層と、フッ素樹脂で構成される離型層とを順次有している被塗装回転体において、
前記芯金は、通紙部を含む胴部と、両端部に設けられた前記胴部より小径のジャーナル部と、前記胴部の両端部に設けられた該胴部より小径且つ前記ジャーナル部より大径の中段部と、前記ジャーナル部と前記中段部との間に該中段部からジャーナル部に向けて徐々に縮径する肩部とを備え、
前記弾性層の端部が前記肩部まで延在して形成されていることを特徴とする被塗装回転体である。
また、請求項4の発明は、前記肩部の円周上に連続な溝部を有し、該溝部まで弾性層端部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の被塗装回転体である。
また、請求項5の発明は、電子写真の原理を用いた画像形成装置の定着装置に用いられ、金属製の芯金上に、シリコーンゴム等の耐熱性ゴムで構成される弾性層と、フッ素樹脂で構成される離型層とを順次有している被塗装回転体において、
前記芯金は胴部両端部の非通紙部の円周上に連続な溝部を有し、該溝部まで弾性層端部が形成されていることを特徴とする被塗装回転体である。
また、請求項6の発明は、前記弾性層が前記離型層により完全に覆われていることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載の被塗装回転体である。
また、請求項7の発明は、金属製の芯金上に、シリコーンゴム等の耐熱性ゴムで構成される弾性層と、フッ素樹脂で構成される離型層とを順次有している被塗装回転体の前記弾性層を形成する塗膜形成装置において、
前記芯金を保持するチャック機構と、
該チャック機構を回転させる回転機構と、
前記芯金の塗布領域の軸方向にわたり同時に塗料を塗布することが可能なスリットを有する塗布ノズルと、
前記芯金に対して一定の隙間を保ち形成された塗膜を掻き取る、前記スリットより長いブレードとを備えていることを特徴とする塗膜形成装置である。
また、請求項8の発明は、前記塗布ノズルは、前記芯金上の弾性層を形成する領域より短いことを特徴とする請求項7に記載の塗膜形成装置である。
また、請求項9の発明は、前記芯金に向けて前記ブレードの両端部が該ブレード中心部より突出して形成されていることを特徴とする請求項7に記載の塗膜形成装置である。
また、請求項10の発明は、前記芯金に向けて前記ブレードの両端部が該ブレード中心部より徐々に突出して形成されていることを特徴とする請求項7に記載の塗膜形成装置である。
以上説明したように、請求項1の発明によれば、弾性層の端部が肩部まで延在して形成されているので、弾性層が中空円筒体又は中実円柱体に対して剥がれ難く、弾性層の端部の剥がれに対する耐久性を向上させることができる。また中空円筒体又は中実円柱体の全長寸法が量産時にばらついた場合にそのばらついた長さを吸収し、胴部上に弾性層端部が形成されることが無いようにして、弾性層の端部の剥がれを防止し、耐久性を向上させることができる。
また、請求項2の発明によれば、弾性層の端部が肩部まで延在して形成されているので、弾性層が芯金に対して剥がれ難く、弾性層の端部の剥がれに対する耐久性を向上させることができる。また芯金の全長寸法が量産時にばらついた場合にそのばらついた長さを吸収し、胴部上に弾性層端部が形成されることが無いようにして、弾性層の端部の剥がれを防止し、耐久性を向上させることができる。
また、請求項3の発明によれば、弾性層が芯金に対して剥がれ難く、また弾性層端部が表面張力で盛り上がる際に胴部の弾性層より高くなることがないため、定着ローラに対向する加圧ローラを組み合わせた際に定着ローラ胴部の弾性層が均一に接触しやすい。
また、請求項4の発明によれば、肩部の円周上に連続な溝部を有し、該溝部まで弾性層端部が形成されているので、弾性層端部に直接接することが不可能となり、請求項2に対してさらに弾性層が芯金に対して剥がれ難くなる。
また、請求項5の発明によれば、弾性層が芯金に対して剥がれ難く、また肩部の寸法を軸方向に対して小さくすることが可能である。
また、請求項6の発明によれば、弾性層が離型層により完全に覆われているために離型層が弾性層に対して剥がれ難く、離型層の耐久性が高いという利点がある。
また、請求項7の発明によれば、芯金外周に均一な塗膜を形成することが可能で、かつジャーナル部をマスクすることなく、ノズルおよびブレードの長さを塗布範囲に対して適切な長さとすることで肩部にはみ出す塗料を制御することが可能となる。
また、請求項8の発明によれば、塗布ノズルは、芯金上の弾性層を形成する領域より短くしたので、塗布した液をブレードで均した際の余剰塗料が軸方向に広がっても、肩部への塗料のはみ出し量を最小限にすることができる。
また、請求項9の発明によれば、塗料端部が表面張力で盛り上がった際に胴部よりもその高さを低くすることができる。そのため定着ローラに対向する加圧ローラを組み合わせた際に定着ローラ胴部の弾性層が均一に接触しやすい。
また、請求項10の発明によれば、弾性層に段差ができることがなく、その上に離型層を積層したときに段差のところに離型層が溜まることが無い。
以下、本発明を用いた定着ローラおよび塗膜形成装置の実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明に係る一実施例としての第1実施例の定着ローラ端部の断面図である。図1に示すように、この第1実施例の被塗装回転体である定着ローラは、定着ローラ芯金(被塗装物)1と、弾性層1bと、離型層1aとから構成されている。
定着ローラ芯金1は、本実施例では中空円筒状の形状を有し、胴部1cと、胴部1cと同軸且つ胴部1cより小径のジャーナル部1eと、胴部1cとジャーナル部1eとの間に設けられ、胴部1cから徐々に縮径して最終的にはジャーナル部1eと同径になっている肩部1dとから構成されている。なお、各実施例では、中空円筒体の場合について説明するが、中実円柱体であっても本発明を適用することができる。
定着ローラ芯金1は、Al、Feなどの金属系の材質からなり、円筒形状をしている。そして、定着ローラ芯金1の外周には、接着用のプライマ1iが施してある。
弾性層1bは、耐熱特性を有し、本実施例ではシリコーンゴム(東レ:LSR#1)を用いている。弾性層1bは胴部1cから肩部1dまで延在して形成されている。このように、弾性層1bの端部が肩部1dまで延在して形成されているので、弾性層1bが定着ローラ芯金1に対して剥がれ難く高耐久性を得ることができる。
離型層1aは、本実施例ではPFA(パーフルオロアルコキシ樹脂)系のフッソ樹脂を粉体塗装により形成している。離型層1aは弾性層1bを完全に覆い隠すように形成されている。このように、離型層1aは弾性層1bを完全に覆い隠すように形成されているので、離型層1aが弾性層1bに対して剥がれ難く高耐久性を得ることができる。
定着ローラ芯金1のジャーナル部1eは、定着装置(図示せず)内で軸受に嵌装されて支持されている。定着ローラ芯金1の肩部1dは、本実施例では定着ローラ芯金1を絞り加工することにより形成されている。
図2は本発明に係る一実施例としての第2実施例の定着ローラ端部の断面図である。図2に示すように、この第2実施例の定着ローラは、定着ローラ芯金1の胴部1cと肩部1dとの間、即ち胴部1cの端部に中段部1fを有する構造となっており、弾性層1bは中段部1fから肩部dまで延在して形成されており、離型層1aは弾性層1bを完全に覆い隠すように被覆して形成されている。第2実施例の定着ローラの他の構成は第1実施例の定着ローラと同様である。
上述したように、弾性層端部の処理の方法が適切でない場合、弾性層端部の剥がれ、あるいはその上の離型層(フッソ樹脂系材料による塗膜)の剥がれにつながるなど耐久性の面で課題が生じる虞があるが、本実施例によれば、弾性層の端部の剥がれに対する耐久性を向上させることができる。また定着ローラ芯金1の全長寸法が量産時にばらついた場合にそのばらついた長さを吸収することができ、胴部1c上に弾性層1bの端部が形成されることが無いようにすることができる。また弾性層1bの端部は表面張力により他の部分より盛り上がった形状となるため、中段部1fによりその盛りあがり高さを低くすることができる。
図3は本発明に係る一実施例としての第3実施例の定着ローラ端部の断面図である。図3に示すように、この第3実施例の定着ローラは、定着ローラ芯金1の肩部1dの円周上に連続な溝部1gを形成した形状になっており、弾性層1bの端部は定着ローラ芯金1の溝部1gの中の存在する。離型層1はさらにその弾性層1bを完全に覆い隠すように、その端部が肩部1dに形成される。第3実施例の定着ローラの他の構成は第1実施例の定着ローラと同様である。
本実施例によれば、弾性層の端部の剥がれに対する耐久性を向上させることができるとともに、芯金全長寸法が量産時にばらついた場合に、そのばらついた長さを吸収し、胴部上に弾性層端部が形成されることが無いようにすることができ、さらに、弾性層端部は表面張力により他の部分より盛り上がった形状となるため、その盛りあがり高さを低くすることができる。
図4は本発明に係る一実施例としての第4実施例の定着ローラ端部の断面図である。図4に示すように、この第4実施例の定着ローラは、定着ローラ芯金1の胴部1cでかつ非通紙部の円周上に連続な溝部1gが形成されており、弾性層1bの端部は溝部1gの中の存在する。離型層1aはさらにその弾性層1bを完全に覆い隠すように離型層1aの端部も溝部1gの中に形成されている。第4実施例の定着ローラの他の構成は第1実施例の定着ローラと同様である。
本実施例によれば、弾性層の端部の剥がれに対する耐久性を向上させることができるとともに、芯金全長寸法が量産時にばらついた場合にそのばらついた長さを吸収し、胴部上に弾性層端部が形成されることが無いようにすることができ、さらに弾性層端部は表面張力により他の部分より盛り上がった形状となるため、その盛りあがり高さを低くすることができる。
図5は第1〜第4実施例で示した芯金をブレードを用いて塗装する塗膜形成装置の外観図である。図5に示すように、ワークである定着ローラ芯金1を保持するチャック機構であるチャック2は、定着ローラ芯金1の軸心を中心として回転することが可能である。チャック2は直動ガイド3上に固定されており、エアシリンダ4により前後進動作が行われることにより、定着ローラ芯金1を保持したり開放したりすることが可能である。回転機構であるモータ5は、チャック2により保持した定着ローラ芯金1を所定の回転数で回転させることが可能であり、回転力は回転軸6を通してチャック2に伝達される。
回転軸6にはスリット板6aとその回転角を検出するフォトマイクロ6bが取り付けられている。ブレード塗装では3〜100rpm程度の回転数の速度可変モータ5が用いられる。
定着ローラ芯金1上に塗料を供給するための塗布ノズル7には、塗料が補充されているタンク8からポンプ9により塗料が定量供給される。ポンプ9としては特に所望の高粘度液体が送液可能であれば何でもかまわないが、本実施例ではモーノポンプを用いている。またポンプ9から送られた塗料は配管10を通り、塗料ノズル7に供給される。配管10は清掃などを考慮して塗料が付着し難いテフロン(登録商標)チューブを用いている。塗布ノズル7は、定着ローラ芯金1の塗布領域の軸方向にわたり同時に塗料を塗布することが可能なスリットを有している。
ブレード11は、塗布ノズル7で定着ローラ芯金1上に形成した1次塗膜を掻き取り所定の膜厚の最終塗膜を形成するためのものである。このブレード11は後述するように、塗布ノズル7のスリットより長く、肩部1dの少なくとも一部に対向するように形成されている。
このブレード11と定着ローラ芯金1との間の隙間(コーティングギャップ)により、定着ローラ芯金1上に塗布された塗膜を所定の膜厚にすることが可能である。本発明者の実験によれば、通常、膜厚はそのギャップの6〜7割程度になることが明らかになっている。
以上のような構成の塗膜形成装置を用いて定着ローラ芯金1の外周にシリコーンゴムを塗布し、塗膜を形成する方法を説明する。塗膜形成装置を稼働させる前に各設定をおこなう。塗布ノズル7およびブレード11は塗膜の所望の厚みに対して所定のギャップを形成しておく。例えば210μmの最終膜厚がほしい場合、ブレード11と定着ローラ芯金1との間の隙間は300μmに設定する。1次膜はそれ以上の厚みで形成する必要があり、これは塗料ノズル7から塗出される液の吐出量で決定される。吐出量は予め定着ローラ芯金1に形成する1次膜の厚みから体積と塗料の比重から算出しておき、それがワーク(定着ローラ芯金1)1回転で吐出可能なポンプ9の吐出速度を設定しておく。
次に塗膜形成装置の塗装動作を順に説明する。先ず、定着ローラ芯金1をチャック2により保持する。その後装置を起動すると、まず塗布ノズル7がエアシリンダ(図示せず)により移動し、芯金1と所定のギャップが形成される位置に位置決めされる。
その後ポンプ9に吐出開始指令が出され、予め設定した吐出速度で塗料を塗布ノズル7から吐出する。塗料が塗布ノズル7と定着ローラ芯金1とにより形成されるギャップに充填された後に、定着ローラ芯金1はモータ5の回転がチャック2を介して伝達され回転を開始する。回転開始のタイミングは塗料の粘度により異なり50〜200Pa・sのシリコーンゴムを用いた場合1〜3s程度である。
また塗布ノズル7で形成する1次膜は通常ブレード11で掻き落とすことを見込んで、ブレード11と定着ローラ芯金1で形成されるギャップより20〜30μm程度厚い膜を形成しておく。
塗布ノズル7は定着ローラ芯金1の軸方向に渡って同時に塗装することが可能なので、定着ローラ芯金1が1回転したところで定着ローラ芯金1の全域にわたり1次膜が形成される。本実施例では、定着ローラ芯金1の回転数は4〜6rpmなので10〜15sで1回転する。上述の回転軸6に取りつけられたスリット板6aのスリットの個数をフォトマイクロ6bによりカウントし定着ローラ芯金1が塗布ノズル7により塗装を開始した位置から1回転(360°)したところで、塗布ノズル7が退避するとともに、ポンプ9に運転停止信号が発信されポンプ9の運転が停止し、塗布ノズル7からの塗料の吐出は停止する。
次にブレ−ド11を当接するためにモータ5の回転数が切り替わり定着ローラ芯金1が20rpmで回転する。アクチュエータ12が前進し、ブレード11が定着ローラ芯金1の下面に所定のギャップを維持した状態で当接される。この状態で定着ローラ芯金1が3回転したところで定着ローラ芯金1上に塗布ノズル7で形成した1次膜の表層部がブレード11により掻き取られ最終的な膜厚に仕上げられるとともに、塗布ノズル7が退避する時に形成された継ぎ目がなくなる。
その後ブレード11はアクチュエータ12の後進に合わせて後退し加工待機位置にて停止し、定着ローラ芯金1の回転も停止し、チャック2が後退して塗装が完了する。
弾性層は上述の粒状度に寄与するために膜厚は厚い方が望ましく、スタートアップ時の立ちあがり時間との兼ね合いで通常200μm前後の膜厚を有する。これを従来のスプレー塗装にて塗膜を形成しては時間がかかり量産性に乏しく、新たな塗装方法が必要となる。またスプレー塗装時には通常非塗装部を保護するためにマスクがあり、量産時はその清掃も負荷が大きい。そこで軸方向に同時塗装できる塗布ノズルとブレードを用いた塗装により、マスクレス塗装で弾性層の形成を実現することができる。
図6は本発明に係る一実施例としての定着ローラ端部と図5の塗膜形成装置に備えるブレードとの関係を示す図である。図6に示すように、塗布ノズル7により塗布された塗料1b’の範囲である塗布領域(図中、弾性層塗布部h)はブレード11より短く、また芯金胴部1cよりも短い。しかしブレード11を当接させると塗料1b’は横方向にもあふれるように流れ、図1に示すような肩部1dまで弾性層1bが形成される。
ブレード11は、塗布ノズル7のスリットより、塗布ノズル7で塗布した、弾性層1bとなる塗料1b′を軸方向全域にわたり均すことが出来る程度に長く、肩部1dの少なくとも一部に対向するように形成されている。本実施例によれば、マスクレス塗装で弾性層の形成を形成する際に肩部1dへの塗料1b′の付着を制御することができる。
図7は図5の塗膜形成装置に備えるブレードの変形例を示す図である。図7に示すように、肩部1dにはみ出た塗料1b′を均すためにブレード11の端部形状を、定着ローラ芯金1に向けてブレード11の両端部(図では一端のみ示す)がブレード11の中心部より突出するように凸部11aを設けるように変化させた例である。このようにブレード11の両端部に凸部11aを設けることにより、コーティングギャップを狭くすることができ、塗料1b’の端部が表面張力で盛り上がった際に塗料1b’の中央部よりもその高さを低くすることができる。そのため定着ローラに対向する加圧ローラを組み合わせた際に定着ローラ胴部の弾性層が均一に接触しやすい。本実施例によれば、マスクレス塗装で弾性層を形成する際に端部の塗料1b’が表面張力で盛りあがることを制御することができる。
図8は図5の塗膜形成装置に備えるブレードの他の変形例を示す図である。図8に示すように、定着ローラ芯金1に向けてブレード11の両端部(図では一端のみ示す)がブレード11の中心部より徐々に突出して形成されているので、塗料1b’に段差ができることがなく、その上にフッ素樹脂を積層したときに段差のところにフッ素樹脂が溜まることが無い。本実施例によれば、マスクレス塗装で弾性層を形成する際に端部の塗料1b’が表面張力で盛りあがることを制御することができる。なお、本発明は上記実施例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明に係る一実施例としての第1実施例の定着ローラ端部の断面図である。 本発明に係る一実施例としての第2実施例の定着ローラ端部の断面図である。 本発明に係る一実施例としての第3実施例の定着ローラ端部の断面図である。 本発明に係る一実施例としての第4実施例の定着ローラ端部の断面図である。 第1〜第4実施例で示した芯金をブレードを用いて塗装する塗膜形成装置の外観図である。 本発明に係る一実施例としての定着ローラ端部と図5の塗膜形成装置に備えるブレードとの関係を示す図である。 図5の塗膜形成装置に備えるブレードの変形例を示す図である。 図5の塗膜形成装置に備えるブレードの他の変形例を示す図である。
符号の説明
1 定着ローラ芯金
1a 離型層
1b 弾性層
1c 胴部
1d 肩部
1e ジャーナル部
1f 中段部
1g 溝部
2 チャック
3 直動ガイド
4 エアシリンダ
5 モータ
6 回転軸
6a スリット板
6b フォトマイクロ
7 塗布ノズル
8 タンク
9 ポンプ
10 配管
11 ブレード
12 アクチュエータ
13 ガイド

Claims (10)

  1. 中空円筒体又は中実円柱体上に、弾性層と、離型層とを順次有している被塗装回転体において、
    前記中空円筒体又は中実円柱体は、胴部と、両端部に設けられた前記胴部より小径のジャーナル部と、該ジャーナル部と前記胴部との間に該胴部からジャーナル部に向けて徐々に縮径する肩部とを備え、
    前記弾性層の端部が前記肩部まで延在して形成されていることを特徴とする被塗装回転体。
  2. 電子写真の原理を用いた画像形成装置の定着装置に用いられ、金属製の芯金上に、シリコーンゴム等の耐熱性ゴムで構成される弾性層と、フッ素樹脂で構成される離型層とを順次有している被塗装回転体において、
    前記芯金は、通紙部を含む胴部と、両端部に設けられた前記胴部より小径のジャーナル部と、該ジャーナル部と前記胴部との間に該胴部からジャーナル部に向けて徐々に縮径する肩部とを備え、
    前記弾性層の端部が前記肩部まで延在して形成されていることを特徴とする被塗装回転体。
  3. 電子写真の原理を用いた画像形成装置の定着装置に用いられ、金属製の芯金上に、シリコーンゴム等の耐熱性ゴムで構成される弾性層と、フッ素樹脂で構成される離型層とを順次有している被塗装回転体において、
    前記芯金は、通紙部を含む胴部と、両端部に設けられた前記胴部より小径のジャーナル部と、前記胴部の両端部に設けられた該胴部より小径且つ前記ジャーナル部より大径の中段部と、前記ジャーナル部と前記中段部との間に該中段部からジャーナル部に向けて徐々に縮径する肩部とを備え、
    前記弾性層の端部が前記肩部まで延在して形成されていることを特徴とする被塗装回転体。
  4. 前記肩部の円周上に連続な溝部を有し、該溝部まで弾性層端部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の被塗装回転体。
  5. 電子写真の原理を用いた画像形成装置の定着装置に用いられ、金属製の芯金上に、シリコーンゴム等の耐熱性ゴムで構成される弾性層と、フッ素樹脂で構成される離型層とを順次有している被塗装回転体において、
    前記芯金は胴部両端部の非通紙部の円周上に連続な溝部を有し、該溝部まで弾性層端部が形成されていることを特徴とする被塗装回転体。
  6. 前記弾性層が前記離型層により完全に覆われていることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載の被塗装回転体。
  7. 金属製の芯金上に、シリコーンゴム等の耐熱性ゴムで構成される弾性層と、フッ素樹脂で構成される離型層とを順次有している被塗装回転体の前記弾性層を形成する塗膜形成装置において、
    前記芯金を保持するチャック機構と、
    該チャック機構を回転させる回転機構と、
    前記芯金の塗布領域の軸方向にわたり同時に塗料を塗布することが可能なスリットを有する塗布ノズルと、
    前記芯金に対して一定の隙間を保ち形成された塗膜を掻き取る、前記スリットより長いブレードとを備えていることを特徴とする塗膜形成装置。
  8. 前記塗布ノズルは、前記芯金上の弾性層を形成する領域より短いことを特徴とする請求項7に記載の塗膜形成装置。
  9. 前記芯金に向けて前記ブレードの両端部が該ブレード中心部より突出して形成されていることを特徴とする請求項7に記載の塗膜形成装置。
  10. 前記芯金に向けて前記ブレードの両端部が該ブレード中心部より徐々に突出して形成されていることを特徴とする請求項7に記載の塗膜形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8620202B2 (en) 2010-01-18 2013-12-31 Fuji Xerox Co., Ltd. Fixing member comprising resilient layer including inclined portion, fixing device and image forming device
US9031488B2 (en) 2013-01-24 2015-05-12 Fuji Xerox Co., Ltd. Fixing member, fixing device, and image forming apparatus
JP2016142859A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置

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