JPH09297028A - ジャイロセンサの出力処理回路及びこれを用いたスティルカメラ - Google Patents

ジャイロセンサの出力処理回路及びこれを用いたスティルカメラ

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JPH09297028A
JPH09297028A JP8132754A JP13275496A JPH09297028A JP H09297028 A JPH09297028 A JP H09297028A JP 8132754 A JP8132754 A JP 8132754A JP 13275496 A JP13275496 A JP 13275496A JP H09297028 A JPH09297028 A JP H09297028A
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gyro sensor
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Yoshitaka Sango
貴敬 三五
Ryuzo Mototsugu
龍造 本告
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源投入から角速度検出可能な安定状態にな
るまでの時間を短縮する。 【解決手段】 ジャイロセンサ1の出力処理回路は、ロ
ーパスフィルタ2及びハイパスフィルタ3を有し、ジャ
イロセンサ1の出力の所定帯域の周波数成分のみを通過
させる。強制充電回路41のアナログスイッチ42は、
当該出力処理回路の電源投入時から所定時間、前記所定
帯域の低域遮断周波数を定めるコンデンサ8の出力端を
グラウンドに短絡し、ジャイロセンサ1の出力がDCオ
フセット成分を有する場合にコンデンサ8を強制的に充
電させる。前記所定期間経過後、アナログスイッチ42
はオフし、ハイパスフィルタ3は通常の動作を開始す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電振動ジャイロ
センサ等のジャイロセンサの出力を処理する出力処理回
路及びこれを用いたスティルカメラに関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】従来のジャイロセンサの出力処理回路の一
例について、図3を参照して説明する。図3は従来のジ
ャイロセンサの出力処理回路を示す回路図である。
【0003】図3において、1は圧電振動ジャイロセン
サであり、図面には示していないが、該ジャイロセンサ
1は、振動子と、該振動子を自励振駆動する発振回路
と、振動子の2つの電極から得られる信号を差動増幅
し、振動子に作用するコリオリ力に相当する交流信号を
得る差動回路と、を備えている。ジャイロセンサ1(す
なわち、その発振回路及び差動回路)には、電源+Vc
c,−Vccが供給される。
【0004】そして、この出力処理回路は、ジャイロセ
ンサ1の出力の所定帯域の周波数成分のみを通過させる
帯域通過フィルタ回路を備えている。該帯域通過フィル
タ回路は、図3に示すように、ジャイロセンサ1の出力
bを増幅するとともに、不要な高周波成分をカットする
ローパスフィルタ2と、該ローパスフィルタ2にカスコ
ード接続され、ローパスフィルタ2の出力信号cのうち
不要な低周波成分(特にDC成分)をカットし必要な信
号のみを増幅するハイパスフィルタ3とから構成されて
いる。ローパスフィルタ2は、抵抗4,5、コンデンサ
6及びオペアンプ7からなり、1次バターワース型ロー
パスフィルタとして構成されている。ハイパスフィルタ
2は、コンデンサ8、抵抗9,10及びオペアンプ11
で構成されている。コンデンサ8及び抵抗9が1次パッ
シブフィルタを構成し、抵抗9,10及びオペアンプ1
1が増幅器及びインピーダンス変換器としての反転増幅
器を構成している。この出力処理回路及びジャイロセン
サ1への供給電源+Vcc,−Vcc及びグラウンドは
全て共通であり、電源+Vcc,−Vccは、出力処理
回路及びジャイロセンサ1に同時に投入されるようにな
っている。
【0005】この従来の出力処理回路によれば、電源+
Vcc,−Vccの投入後に動作が安定すると、ローパ
スフィルタ2により、ジャイロセンサ1の出力bが増幅
されるとともに不要な高周波成分がカットされる。そし
て、ハイパスフィルタ3により、ローパスフィルタ2の
出力信号cのうち不要な低周波成分(特にDC成分)が
カットされ必要な信号のみが増幅され、この増幅された
信号が出力端子12から出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の出力処理回路では、ジャイロセンサの出力が不要な
DCオフセット成分を有している場合には、電源+Vc
c,−Vcc投入直後からかなりの時間が経過するまで
出力端子12からの出力eが安定せず、その間は角速度
を検出できない欠点があった。
【0007】これについて、図4を参照して詳細に説明
する。図4は、図3に示す従来の出力処理回路の各部の
波形を示す波形図である。なお、図4(a)は電源+V
cc,−Vccの投入タイミングを示し、図4(b)〜
(e)は、図3中の各部b〜eの波形をそれぞれ示して
いる。
【0008】今、図4(a)に示すようにt0時点で電
源+Vcc,−Vccが投入されるものとする。このと
き、ジャイロセンサ1の出力が正のDCオフセット成分
を有していなければ、b点の電位は0Vであるので、ロ
ーパスフィルタ2の出力cも0Vとなる。よって、c点
とd点との間の電位差が0Vである(オペアンプ11の
反転入力端子の電位はバーチャルショートにより0Vで
あることによる。)ので、ハイパスフィルタ3の出力e
も0Vとなる。したがって、出力eは電源+Vcc,−
Vcc投入直後にすぐに基準電圧(グラウンド)に到達
し、安定する。このため、ジャイロセンサ1の出力が正
のDCオフセット成分を有していなければ、電源+Vc
c,−Vcc投入直後にすぐに角速度を検出することが
できる。
【0009】一方、ジャイロセンサ1の出力が正のDC
オフセット成分を有しているとすると、図4(b)に示
すように、b点にそのオフセット電圧が現れる。なお、
図4(b)に示す波形においてt0時点からわずかに傾
斜して立ち上がっているのは、ジャイロセンサ1内にわ
ずかな容量成分があることによる。図4(c)に示すよ
うに、c点には、b点の電圧を反転増幅した電圧が現れ
る。図4(d)に示すように、d点の電位は瞬間的にc
点の電位と同電位になり、その後、c点とオペアンプ1
1の反転入力端子との間の電位差によりコンデンサ8及
び抵抗9に電流が流れてコンデンサ8に電荷が充電され
ていき、d点の電位は基準電圧(グランド)に落ち着
く。出力e点はd点の電圧に追従して、基準電圧に落ち
着く。
【0010】以上の説明からわかるように、ジャイロセ
ンサ1の出力が不要なDCオフセット成分を有する場合
には、電源投入直後からハイパスフィルタ3でそのDC
オフセット電圧をカットしてフィルタ出力eが基準電圧
に落ち着くまでには、おおよそコンデンサ8と抵抗9に
よる時定数で定まる時間を要することになる。ジャイロ
センサ1の出力のうち信号として必要な周波数成分は通
常非常に低いので、低域遮断周波数を定める時定数(す
なわち、コンデンサ8と抵抗9による時定数)を大きく
する必要があり、よって電源投入から出力処理回路の出
力eが基準電圧に落ち着くまでに非常に時間がかかって
しまう。電源投入後から出力処理回路の出力eが基準電
圧に落ち着くまでの時間は、ジャイロセンサとしては正
常な動作をしていないので、角速度を検出できない。
【0011】このように、前記従来の出力処理回路で
は、ジャイロセンサの出力が不要なDCオフセット成分
を有している場合には、電源+Vcc,−Vcc投入直
後からかなりの時間が経過するまで角速度を検出できな
い欠点があった。ところが、例えば、スティルカメラの
手振れセンサとしてジャイロセンサ1を使用する場合に
は、電源投入から、出力処理回路の出力eが基準電圧に
安定して角速度が検出可能になるまでの時間が短ければ
短いほどよい。なぜなら、スティルカメラの場合、シャ
ッターを切ろうと思った瞬間から、実際にシャッターを
切るまでの時間が短いことがあるからである。例えば、
被写体が高速で動いている場合などにおいては、出力処
理回路の出力eが安定しているのを待っていては、被写
体の状況が変化してしまい、所望の撮影ができないから
である。だからといってジャイロセンサ1及び出力処理
回路の電源を常に投入した状態にしておくと、消費電力
が大きくなったり、ジャイロセンサ1の耐久性にも問題
が生じてしまう。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、電源投入から角速度検出可能な安定状態にな
るまでの時間を短縮することができるジャイロセンサの
出力処理回路及びこれを用いたスティルカメラを提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の第1の態様によるジャイロセンサの出力を
処理する出力処理回路は、前記出力の所定帯域の周波数
成分のみを通過させるとともに前記所定帯域の低域遮断
周波数を定めるコンデンサを有する帯域通過フィルタ回
路を備えた出力処理回路において、当該出力処理回路の
電源投入時に、前記コンデンサを強制的に充電させる強
制充電手段を備えたものである。
【0014】本発明の第2の態様による出力処理回路
は、前記第1の態様による出力処理回路において、前記
強制充電手段は、当該出力処理回路の電源投入時に、前
記コンデンサの出力端を基準レベルに短絡するスイッチ
ング手段を有するものである。
【0015】本発明の第3の態様による出力処理回路
は、前記第1又は第2の態様による出力処理回路におい
て、前記強制充電手段は、当該出力処理回路の電源投入
時点から所定時間を経過した後に前記コンデンサの強制
的な充電動作を停止するものである。
【0016】本発明の第4の態様による出力処理回路
は、前記第2の態様による出力処理回路において、前記
強制充電手段は、当該出力処理回路の電源投入時点から
所定時間を経過するまで前記スイッチング手段をオンさ
せるとともに、前記電源投入時点から前記所定時間経過
後に前記スイッチング手段をオフさせるように、前記ス
イッチング手段を制御するスイッチング制御手段を備え
たものである。
【0017】前記第1乃至第4の態様によれば、強制充
電手段により、当該出力処理回路の電源投入時に、帯域
通過フィルタ回路における低域遮断周波数を定めるコン
デンサが強制的に充電される。したがって、電源投入か
ら出力処理回路の出力が角速度検出可能な安定状態に到
達するまでの時間を短縮することができる。よって、電
源投入とほぼ同時に角速度の検出が可能になる。
【0018】本発明の第5の態様によるスティルカメラ
は、ジャイロセンサと、前記第1乃至第4のいずれかの
態様による出力処理回路と、を備えたものである。
【0019】この第5の態様によれば、出力処理回路の
電源投入時とほぼ同時に角速度の検出が可能となるの
で、必要期間のみジャイロセンサ及び出力処理回路に電
源を投入して消費電力の低減とジャイロセンサの寿命の
向上を図りつつ、高速で動いている被写体を手振れ補正
を行いながら撮影することが可能となる。もっとも、前
記第1乃至第4の態様による出力処理回路は、スティル
カメラ以外の種々の用途に用いることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるジャイロセン
サの出力処理回路及びこれを用いたスティルカメラにつ
いて、図面を参照して説明する。
【0021】図1は本発明の一実施の形態によるジャイ
ロセンサの出力処理回路を示す回路図である。なお、図
1において、図3中の要素と同一又は対応する要素には
同一符号を付している。
【0022】図1において、1は圧電振動ジャイロセン
サである。本実施の形態では、ジャイロセンサは、図1
に示すように、振動子21と、該振動子21を自励振駆
動する発振回路31と、振動子21の2つの電極26,
27から得られる信号を差動増幅し、振動子21に作用
するコリオリ力に相当する交流信号を得る差動回路32
と、を備えている。
【0023】振動子21は、圧電材料からなる四角柱形
状(厳密に四角柱でなくてもよい)の第1及び第2の部
材22,23と、第1の部材22の第1の面(図1では
下面)と第2の部材23の第1の面(図1では上面)と
の間に挟んで形成された電極24と、第1の部材22の
前記第1の面に相対する第1の部材22の第2の面(図
1では上面)に、第1の部材22の長さ方向に平行に延
びるとともに第1の部材22の幅方向(図1(b)中の
左右方向)に互いに間隔をあけて形成された外部電極2
6,27,28と、第2の部材23の前記第1の面に相
対する第2の部材23の第2の面(図1では下面)に形
成された電極25と、を備えている。電極26,27
は、第1の部材22の幅方向の両側位置にそれぞれ形成
され、略同一面積を有している。電極28は、第1の部
材22の幅方向の略中央の位置に形成されている。
【0024】振動子21の電極24が基準電極(アース
電極)として用いられ、発振回路31の出力端が電極2
5に接続され、発振回路31の入力端が電極28に接続
され、差動回路32の2つの入力端がそれぞれ電極2
6,27に接続されている。
【0025】発振回路31により電極24と電極25と
の間に励振用電圧(駆動電圧)が印加されると、振動子
21の第2の部材23が電極24,25の面と垂直な方
向(図1中の上下方向)に屈曲振動(単振動)し、した
がって、振動子21の全体がこの方向に屈曲振動する。
部材22,23の長さ方向に延びた任意の軸を中心とし
て振動子21が回転し角速度が与えられると、部材2
2,23の幅方向にコリオリ力が発生し、このコリオリ
力により振動子21がこの方向に屈曲振動が発生する。
この屈曲振動により、コリオリ力に対応する信号(電
圧)が逆位相でそれぞれ電極26,27に発生する。電
極26,27に発生する電圧には、この信号のみなら
ず、電極24,25の面と垂直な方向の振動子1の屈曲
振動(励振)による電圧も同位相で含まれる。
【0026】差動回路32は、電極26の信号と電極2
7の信号との差動をとって励振による成分をキャンセル
することにより、コリオリ力に対応する信号のみを得、
更にその差動波形の包絡線を復調し、復調された信号を
コリオリ力の検出信号(すなわち、ジャイロセンサ1の
出力)として出力する。したがって、振動子21の回転
速度(角速度)を測定することができる。なお、差動回
路32の具体的な回路構成自体は、周知である。
【0027】発振回路31は、電極28からの出力電圧
を増幅し、その増幅された電圧を位相調整し、その位相
調整された電圧を駆動電圧として電極25に供給する。
これにより、ループゲインが1以上となるように正帰還
がかけられ、振動子21が自励振駆動される。なお、発
振回路31の具体的な回路構成自体も周知である。
【0028】なお、ジャイロセンサ1(すなわち、その
発振回路及び差動回路)には、電源+Vcc,−Vcc
が供給される。
【0029】そして、本実施の形態による出力処理回路
は、ジャイロセンサ1の出力の所定帯域の周波数成分の
みを通過させる帯域通過フィルタ回路と、前記所定帯域
の低域遮断周波数を定める該帯域通過フィルタ回路のコ
ンデンサ8を強制的に充電させる強制充電回路41と、
を備えている。
【0030】前記帯域通過フィルタ回路は、図1に示す
ように、ジャイロセンサ1の出力bを増幅するととも
に、不要な高周波成分をカットするローパスフィルタ2
と、該ローパスフィルタ2にカスコード接続され、ロー
パスフィルタ2の出力信号cのうち不要な低周波成分
(特にDC成分)をカットし必要な信号のみを増幅する
ハイパスフィルタ3とから構成されている。ローパスフ
ィルタ2は、抵抗4,5、コンデンサ6及びオペアンプ
7からなり、1次バターワース型ローパスフィルタとし
て構成されている。ハイパスフィルタ2は、コンデンサ
8、抵抗9,10及びオペアンプ11で構成されてい
る。コンデンサ8及び抵抗9が1次パッシブフィルタを
構成し、抵抗9,10及びオペアンプ11が増幅器及び
インピーダンス変換器としての反転増幅器を構成してい
る。この出力処理回路及びジャイロセンサ1への供給電
源+Vcc,−Vcc及びグラウンドは全て共通であ
り、電源+Vcc,−Vccは、出力処理回路及びジャ
イロセンサ1に同時に投入されるようになっている。
【0031】本実施の形態では、強制充電回路41は、
コンデンサ8と抵抗9との接続中点(コンデンサ8の出
力端)を基準電圧としてのグラウンドに短絡するスイッ
チング手段としてのアナログスイッチ42と、当該出力
処理回路の電源+Vcc,−Vccの投入時点から所定
時間TONを経過するまでアナログスイッチ42をオンさ
せるとともに、電源+Vcc,−Vccの投入時点から
所定時間TON経過後にアナログスイッチ42をオフさせ
るように、アナログスイッチ42を制御するスイッチン
グ制御回路と、から構成されている。アナログスイッチ
42は、その制御端子42aに印加された電圧が所定電
圧V0以上となっているときに、その端子42b,42
c間が短絡されるようになっている。なお、端子42b
はコンデンサ8と抵抗9との間の接続中点に接続され、
端子42cはグラウンドに接続されている。前記スイッ
チング制御回路は、電源+Vccとグラウンドとの間に
接続されたコンデンサ43及び抵抗44からなる直列回
路と、コンデンサ43と抵抗44との間の接続中点とア
ナログスイッチ42の制御端子42aとの間に接続され
た抵抗45と、コンデンサ43と抵抗44との間の接続
中点と電源+Vccととの間に接続されたダイオード4
6及び抵抗47からなる直列回路と、から構成されてい
る。ダイオード46及び抵抗47からなる直列回路は、
電源+Vcc,−Vccが遮断された際のコンデンサ4
3の放電回路を形成するもので、電源+Vcc,−Vc
cが投入された際に前記所定時間TONを毎回一定に保つ
ために設けられたものである。
【0032】次に、本実施の形態による図1に示す出力
処理回路の動作について、図2を参照して説明する。図
2は、図1に示す出力処理回路の各部の波形を示す波形
図である。なお、図2(a)は電源+Vcc,−Vcc
の投入タイミングを示し、図2(b)〜(f)は、図1
中の各部b〜fの波形をそれぞれ示している。
【0033】今、図2(a)に示すようにt0時点で電
源+Vcc,−Vccが投入されるものとする。f点
は、図2(f)に示すように、電源投入直後+Vccと
なっているが、その後コンデンサ43が充電されていく
ので、0V(グラウンド)に近づいていく。よって、ア
ナログスイッチ42は、電源投入時点t0から、f点の
電圧が前記所定電圧V0に達するt1時点までの所定時間
ONはオンしているが、t1時点以降はオフすることに
なる。この動作をd点を中心に考えると、電源投入時点
0からt1時点までの時間TONはd点はアナログスイッ
チ42によりグラウンドに短絡され、時間TON経過後は
アナログスイッチ42がオフになり、ハイパスフィルタ
3は通常のハイパスフィルタとしての動作を行うことに
なる。
【0034】電源+Vcc,−Vccが投入されたと
き、ジャイロセンサ1の出力が正のDCオフセット成分
を有していなければ、b点の電位は0Vであるので、ロ
ーパスフィルタ2の出力cも0Vとなる。よって、c点
とd点との間の電位差が0Vである(オペアンプ11の
反転入力端子の電位はバーチャルショートにより0Vで
あることによる。)ので、ハイパスフィルタ3の出力e
も0Vとなる。したがって、アナログスイッチ42のオ
ン・オフと無関係に、出力eは電源+Vcc,−Vcc
投入直後にすぐに基準電圧(グラウンド)に到達し、安
定する。
【0035】一方、ジャイロセンサ1の出力がDCオフ
セット成分(図2に示す例では正のDCオフセット成
分)を有しているとすると、図2(b)に示すように、
b点にそのオフセット電圧が現れる。なお、図2(b)
に示す波形においてt0時点からわずかに傾斜して立ち
上がっているのは、ジャイロセンサ1内にわずかな容量
成分があることによる。図2(c)に示すように、c点
には、b点の電圧を反転増幅した電圧が現れる。ところ
が、図3に示す従来の出力処理回路と異なり、前述した
ように、電源投入時点t0からt1時点までの時間TON
d点はアナログスイッチ42によりグラウンドに短絡さ
れているので、c点とd点との間の電位差によりコンデ
ンサ8が直ちに強制的に充電され、d点の電圧は直ちに
基準電圧(グラウンド)に落ち着く。出力e点はd点の
電圧に追従して、直ちに基準電圧に落ち着く。
【0036】このように、ジャイロセンサの出力が不要
なDCオフセット成分を有していても、出力e点が直ち
に基準電圧に落ち着き、前述したように時間TON経過後
はアナログスイッチ42がオフしてハイパスフィルタ3
が通常のハイパスフィルタとしての動作を行うことにな
り、時間TON経過後は角速度を検出することができる。
このため、電源投入から角速度検出可能な安定状態とな
るまでの時間は、前記時間TONでとなり、従来に比べて
大幅に短縮することができる。
【0037】次に、図1に示すジャイロセンサ1及び出
力処理回路をスティルカメラに搭載した例について、説
明する。
【0038】このスティルカメラでは、例えば、撮影レ
ンズの一部である補正レンズをモータ等のアクチュエー
タで駆動可能とし、それにより、撮影光学系の光軸を変
化させることができるようにする。そして、撮影光軸が
所定の中央位置になるようにインタラプタ等の変位検出
手段によりその補正レンズ位置を読み取り、補正レンズ
をそのシフト範囲のほぼ中央位置に駆動(これをセンタ
リング動作と言うことにする)する。このとき、ジャイ
ロセンサ1及び出力処理回路に電源+Vcc,−Vcc
を供給する。その後、シャッタを動作させてフィルムに
露光する露光処理の直前から前記出力処理回路の出力e
に応じて手振れを打ち消すように補正レンズの制御(こ
の制御を防振制御と言うことにする)を開始し(このと
きには既にアナログスイッチ42はオフしている)す
る。そして、露光が終了すると、防振制御を終了し(こ
のとき、ジャイロセンサ1及び出力処理回路への電源+
Vcc,−Vccの供給を遮断する)、その後、補正レ
ンズを所定の基準位置に戻す。これにより、手振れ撮影
を防止することができる。
【0039】そして、このスティルカメラでは、電源投
入から角速度検出可能な安定状態となるまでの時間が短
縮された図1に示す出力処理回路を搭載しているので、
必要期間のみジャイロセンサ1及び出力処理回路に電源
+Vcc,−Vccを投入して消費電力の低減とジャイ
ロセンサ1の寿命の向上を図りつつ、高速で動いている
被写体を手振れ補正を行いながら撮影することが可能と
なる。
【0040】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではな
い。
【0041】例えば、前記実施の形態では、グラウンド
を基準電圧としていたが、例えば、前記実施の形態にお
けるグラウンドを2.5Vの基準電圧に変更し、+Vc
cを+5Vとし、−Vccを0Vとしてもよい。
【0042】また、本発明では、ジャイロセンサ1の構
成も前述した構成に限定されず、種々のジャイロセンサ
の出力処理回路に適用することができる。また、本発明
では、前記スイッチング手段の構成、前記スイッチング
制御回路の構成、前記強制充電回路41の構成、前記帯
域通過フィルタ回路の構成も、前述した実施の形態で説
明した構成に限定されるものではない。
【0043】さらに、本発明による出力処理回路は、ス
ティルカメラ以外の種々の用途に用いることができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による出力
処理回路によれば、電源投入から出力処理回路の出力が
角速度検出可能な安定状態に到達するまでの時間を大幅
に短縮することができ、電源投入とほぼ同時に角速度の
検出が可能になる。
【0045】また、本発明によるスティルカメラによれ
ば、消費電力の低減とジャイロセンサの寿命の向上を図
りつつ、高速で動いている被写体を手振れ補正を行いな
がら撮影することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるジャイロセンサの
出力処理回路を示す回路図である。
【図2】図1に示す出力処理回路の各部の波形を示す波
形図である。
【図3】従来のジャイロセンサの出力処理回路を示す回
路図である。
【図4】図4は、図3に示す従来の出力処理回路の各部
の波形を示す波形図である。
【符号の説明】
1 ジャイロセンサ 2 ローパスフィルタ 3 ハイパスフィルタ 8 コンデンサ 41 強制充電回路 42 アナログスイッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジャイロセンサの出力を処理する出力処
    理回路であって、前記出力の所定帯域の周波数成分のみ
    を通過させるとともに前記所定帯域の低域遮断周波数を
    定めるコンデンサを有する帯域通過フィルタ回路を備え
    た出力処理回路において、当該出力処理回路の電源投入
    時に、前記コンデンサを強制的に充電させる強制充電手
    段を備えたことを特徴とするジャイロセンサの出力処理
    回路。
  2. 【請求項2】 前記強制充電手段は、当該出力処理回路
    の電源投入時に、前記コンデンサの出力端を基準レベル
    に短絡するスイッチング手段を有することを特徴とする
    請求項1記載のジャイロセンサの出力処理回路。
  3. 【請求項3】 前記強制充電手段は、当該出力処理回路
    の電源投入時点から所定時間を経過した後に前記コンデ
    ンサの強制的な充電動作を停止することを特徴とする請
    求項1又は2記載のジャイロセンサの出力処理回路。
  4. 【請求項4】 前記強制充電手段は、当該出力処理回路
    の電源投入時点から所定時間を経過するまで前記スイッ
    チング手段をオンさせるとともに、前記電源投入時点か
    ら前記所定時間経過後に前記スイッチング手段をオフさ
    せるように、前記スイッチング手段を制御するスイッチ
    ング制御手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の
    ジャイロセンサの出力処理回路。
  5. 【請求項5】 ジャイロセンサと、請求項1乃至4のい
    ずれかに記載の出力処理回路と、を備えたことを特徴と
    するスティルカメラ。
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