JPH09296066A - 微生物付着担体の製造方法及び微生物付着担体 - Google Patents

微生物付着担体の製造方法及び微生物付着担体

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JPH09296066A
JPH09296066A JP14640496A JP14640496A JPH09296066A JP H09296066 A JPH09296066 A JP H09296066A JP 14640496 A JP14640496 A JP 14640496A JP 14640496 A JP14640496 A JP 14640496A JP H09296066 A JPH09296066 A JP H09296066A
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hollow body
foaming
carrier
microorganism
gas
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JP14640496A
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Tetsuo Hayashi
哲男 林
Takao Yanagisawa
孝夫 柳沢
Hirohiko Akese
博彦 明瀬
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OGURA BOEKI KK
OGURA TRADING CO Ltd
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OGURA BOEKI KK
OGURA TRADING CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 均等な形状及び大きさで、微生物を効果的に
付着させる親水基と極めて大きな付着表面積率を保持さ
せ、曝気槽内で短時に且確実に生物膜を形成させたうえ
廃水との接触流動により有機物の吸着並びに分解を促進
しえ、而も安価な微生物付着担体の製造方法と微生物付
着担体を提供する。 【構成】 ポリエチレン若しくはポリプロピレン樹脂
に、無機質の炭化カルシウム、タルク、ゼオライト、カ
オリナイト或いは珪藻土からなる発泡ガス放出助剤が5
乃至15%重量及びアゾジカルボンアミドからなる発泡
剤が0.3乃至3.0%重量割合で配合された配合原料
を、熔融加熱させながら3乃至10倍に発泡させながら
中空体で成形吐出させたうえ、その外表面全体に微細且
多数の通気孔を形成せしめたうえ所要の長さに切断し、
或いは該切断された中空体を高濃度オゾンガスにより酸
化処理し、カルボニル基の生成による親水性を付与せし
める微生物付着担体の製造方法及び微生物付着担体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は廃水処理における生物化
学処理に際して、処理効率の著るしい向上と安定した生
物化学処理を可能ならしめるための、微生物付着担体の
製造方法及び微生物付着担体に関するものである。
【0002】
【従来技術】廃水処理としては現在多種多様のものが知
られているが、これらの中でも廃水を一旦調整槽に貯留
のうえ曝気槽内において、該廃水中の有機物を培養基質
として溶存酸素のもとで微生物を繁殖させ、この微生物
によりフロックを形成させながら廃水中の有機物を吸着
並びに分解させたうえ、沈澱槽内において吸着並びに分
解されたフロックを沈澱させて上澄液とに分離させる生
物化学処理所謂活性汚泥法が広く採用されている。
【0003】しかしながらかかる活性汚泥法は処理コス
ト面では安価なものの、曝気槽内の汚泥濃度を常時所要
の汚泥濃度に維持しておかぬと、廃水中の有機物の吸着
や分解が不十分となり、更にはバルキングの発生に伴う
沈澱分離の不能等により有効な廃水処理ができなくなる
ため、調整槽におけるBOD値やSS値或いはPH値の
調整並びに曝気槽における汚泥濃度の頻繁な調整操作が
強いられ、反面予め汚泥濃度を高く保持させておくこと
はBODの高負荷には対処しえるものの、余剰汚泥の多
量の発生が招来される結果となりその処理コストが嵩む
ことともなる。
【0004】かかる実情に鑑み、近年においては曝気槽
内に微生物が付着し易く且流動しえる付着担体を流動さ
せ、該付着担体の表面に微生物の付着による生物膜を形
成させて、廃水との流動接触により有機物の吸着、分解
能を高めることが提唱され、これに供する付着担体とし
て既に特開昭57−30596号公報を初め、特開平2
−122894号、特開平2−160097号、特開平
2−211292号或いは特開平3−38299号公報
等で、その内容が開示されている。
【0005】即ちこれら先願発明により開示されてなる
付着担体は、耐久使用できるよう強靭で且曝気槽内を流
動し易いように廃水と近似した比重を保持させるうえか
ら、合成樹脂素材に珪藻土やタルク、ゼオライト等の無
機充填材を配合した素材を用い、均等な大きさの粒形状
に成形したもの或いは微生物の付着表面積を高めるため
に、中空形状若しくは円柱形の中央横方向に貫通孔を形
成させた構成を有するものである。
【0006】然るにこれら付着担体は、その体積に対す
る表面積率が極めて小さく且多孔質からなる珪藻土やゼ
オライト等無機質充填材が配合されてなるものの、合成
樹脂成形品の加工特質上該無機充填材が直接成形品の外
表面には露出されぬものであるから、付着表面積率の増
大や微生物の付着性の向上等には何等の寄与もせず、更
に付着表面積率の増大のために中空形状や円柱形の中央
横方向に貫通孔を形成させたものが開示されてなるもの
の、これらを形成する合成樹脂素材は疎水性であるか
ら、中空部や貫通孔の口径を少なくとも1mm以上に形
成しないと、微生物が廃水とともに侵入し且付着できぬ
ものであって実質的付着表面積率は僅かに増加する程度
で、従って付着形成される生物膜も少なく効率的な廃水
処理ができぬばかりか、廃水のBOD値の変動に際して
は到底対処できない等の問題を内在している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる現状の
付着担体の抱える問題を解決するためになされたもので
あって、本発明は均等な形状並びに大きさで且微生物を
効果的に付着させるための親水基と極めて大きな付着表
面積率を保持させることにより、曝気槽内で短時に且確
実に生物膜を形成せしめ廃水との接触流動により有機物
の吸着並びに分解を著るしく促進し、更にはBODの高
負荷時にも吸着や分解処理がなしえ、而も安価な微生物
付着担体の製造方法及び微生物付着担体を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明が採用した技術的手段は、曝気槽内を廃水と
ともに分散且流動しえるよう廃水の比重に近く而も耐水
性や耐腐食性、強靭性に加え加工性にも優れた素材とし
てポリエチレン若しくはポリプロピレン樹脂を用い、発
泡剤の発泡に伴う発泡ガスを横方向及び縦方向に放出さ
せ全体に亘り微細で多量の通気孔を形成せしめるため
に、該発泡ガスが放出し易いようポリエチレン若しくは
ポリプロピレン樹脂と熔融粘着性の低い炭酸カルシウ
ム、タルク、ゼオライト、カオリナイト或いは珪藻土か
らなる無機質の発泡ガス放出助剤を該ポリエチレン若し
くはポリプロピレン樹脂に対し5乃至15%重量割合配
合し、更に微細且多数の通気孔を形成させるために成形
に伴う熔融加熱により所要の発泡ガスを生成せしめるた
めアゾジカルボンアミドからなる発泡剤を0.3乃至
3.0%重量割合で配合して配合原料とする。
【0009】かくして配合された配合原料を熔融し且少
なくとも3乃至10倍に発泡させながら所要寸法の中空
体に成形吐出させることにより、加圧された発泡ガスを
熔融粘着性が低い分散された発泡ガス放出助剤部分を横
方向に拡張させながら放出させるとともに、吐出に際し
て潜在する高い圧力の余剰発泡ガスを成形吐出された中
空体の外径表面並びに内径表面より縦方向に放出せし
め、以って横方向及び縦方向に微細且多量の通気孔を形
成させたうえ所要の長さに切断する。
【0010】而して所要の長さに切断された中空体を高
濃度のオゾンガス中に封入し酸化処理を施すことによ
り、中空体の全体に亘る残留アゾジカルボンアミド並び
にポリエチレン若しくはポリプロピレン樹脂素材に親水
性のカルボニル基を生成せしめてなる、微生物付着担体
の製造方法及び微生物付着担体の構成に存する。
【0011】
【作 用】本発明の技術的手段は以下のような作用を有
する。即ちポリエチレン若しくはポリプロピレン樹脂
に、該樹脂等に対し熔融粘着性の低い無機質からなる発
泡ガス放出助剤が5乃至15%重量割合及びアゾジカル
ボンアミドからなる発泡剤が0.3乃至3.0%重量割
合で配合された配合原料を、加熱熔融により3乃至10
倍に発泡させつつ中空体に成形吐出させるものであるか
ら、成形機内では加熱された発泡剤が3乃至10倍の発
泡ガスを生成するため発泡ガス圧が著るしく高まり、こ
の高い圧力の発泡ガスがポリエチレンやポリプロピレン
樹脂と熔融混練されて分散され且熔融粘着性の低い発泡
ガス放出助剤の部分を順次拡張させながら横方向に微細
で且多数の通気孔を形成させ吐出とともに放出され減圧
される。
【0012】更に余剰の高い圧力を有する発泡ガスは、
成形吐出に伴い中空体の外径表面や内径表面の熔融粘着
性の低い発泡ガス放出助剤の部分を拡張させ、微細且多
数の通気孔を形成させながら外面に放出してその減圧が
図られることにより、中空体は横方向及び縦方向に微細
で且大多数の通気孔が形成されることとなる。
【0013】そしてかかる中空体を所要の長さに切断の
うえ高濃度のオゾンガス中に封入することにより、該オ
ゾンガスが中空体の外径表面や内径表面或いは切断面に
露出形成されてなる微細且大多数の通気孔より中空体内
部全体に亘って侵入拡散され、而も該高濃度のオゾンガ
スは強い酸化力を有するため中空体内部に残留するアゾ
ジカルボンアミドが酸化分解され、或いは中空体の素材
であるポリエチレンやポリプロピレン樹脂表面が酸化さ
れてカルボニル基が生成されるため、親水性が保持され
た微生物付着担体が形成されることになる。
【0014】そしてかかる微生物付着担体を曝気槽内に
混入することにより、該微生物付着担体は廃水と近似し
た比重を保持するため曝気槽内を容易に分散流動しえ、
而も親水性が保持され且大多数の通気孔が形成されてな
るため微生物の付着表面積率が極めて大きく、而も微生
物が廃水とともに通気孔内部まで浸透すること等により
確実な付着がなされて生物膜が強固に形成される。
【0015】
【実施例】以下に本発明実施例を図に基づき詳細に説明
すれば、図1は本発明微生物付着担体の製造方法を示す
説明図であって、使用する配合原料1はその使用特性の
面より耐水性を初め耐腐食性、強靭性の他に、曝気槽内
において廃水とともに分散し且流動させるうえで廃水の
比重に近い比重のもの、及び加工性にも優れるものが望
まれることからポリエチレン若しくはポリプロピレン樹
脂素材が主素材として選択される。
【0016】そして本発明の微生物付着担体の一つの特
徴は微生物の付着表面積率が著るしく高いことであっ
て、かかる付着表面積率を高めるために発泡に伴う発泡
ガスを縦横に放出せしめて微細且多数の通気孔を形成さ
せる技術思想を採用しているものである。そこで発泡ガ
スを生成し且該発泡ガスを縦横に放出せしむるため該ポ
リエチレンやポリプロピレン樹脂素材に対して、熔融粘
着性の低い炭酸カルシウムやタルク、ゼオライト、カオ
リナイト、珪藻土等からなる無機質の発泡ガス放出助剤
が5乃至15%重量割合で配合されるもので、更に発泡
ガスを生成せしめる発泡剤としては、ポリエチレンやポ
リプロピレン樹脂素材の成形加工温度に対応して発泡ガ
スを生成しえ且後処理において親水基の生成に寄与しえ
ること等よりアゾジカルボンアミドが選択されるもの
で、該発泡剤は実質的に3乃至10倍程度の発泡度に発
泡させるうえから、ポリエチレンやポリプロピレン樹脂
素材に対して0.3乃至3.0%重量が配合されて配合
原料1が構成される。
【0017】かくしてなる配合原料1は、熔融混練され
ながら3乃至10倍の発泡度を以って中空体3として成
形吐出させるもので、中空体3としての成形吐出させる
手段は押出成形法や射出成形法或いは吹込成形法等が利
用できるが、生産性の面からは押出成形法が好適である
ことから押出成形法において説明すれば、配合原料1を
押出成形機2のホッパー部2Aに供給するとともに、該
供給された配合原料1はスクリュー2Bの回転に伴い順
次シリンダー2C内を先端方向に圧縮移送され、且該圧
縮移送される配合原料1はシリンダー2Cにより加熱さ
れて熔融混練される。
【0018】而してシリンダー2Cの先端には所要の寸
法の中空体3に成形吐出させるためのダイス2Dが設け
られてなるもので、該ダイス2Dにおいては中空体3に
所要の物性を保持させるため、及び発泡剤が所要の発泡
倍率まで発泡ガスを生成しえるような成形温度に設定さ
れている。かかる場合においてシリンダー2Cからダイ
ス2Dに亘る成形温度は、配合原料1の主素材であるポ
リエチレンやポリプロピレン樹脂のメルトインデックス
や配合割合によっても異るが、一般的成形品グレードの
樹脂を使用する場合ではホッパー部2Aの近傍では略1
20乃至150℃、シリンダー2Cの中央部位から先端
部においては略150乃至200℃、ダイス2Dでは略
200乃至260℃の成形温度が用いられる。
【0019】成形吐出される中空体3の寸法は使用され
る条件によっても異るが、一般生活雑廃水の生物化学処
理における曝気槽内での使用には、その外径で略3乃至
6mm内径で略0.8乃至1.6mm程度が好適とされ
るから、ダイス2Dに形成される吐出孔2Eは外径3乃
至6mmで且中空部分所謂内径を形成させるため該吐出
孔2E内に、その外径が0.8乃至1.6mmのトーピ
ード2Fが形成されたものを用いることにより、所要の
中空体3を成形吐出することができる。
【0020】そしてスクリュー2Bにより先端方向に圧
縮移送され且シリンダー2Cにより加熱され熔融混練さ
れることにより発泡ガス放出助剤並びに発泡剤は、熔融
されたポリエチレンやポリプロピレン樹脂に略分散され
た状態でダイス2Dに移送される。かくしてダイス2D
は発泡剤の発泡温度に設定されてなるため、分散されて
なる発泡剤はそれぞれ所要の発泡倍率に見合う発泡ガス
を生成する。
【0021】かかる発泡剤の発泡ガス生成に伴いシリン
ダー2C先端部及びダイス2Dの内部圧力は著るしく高
まり、該加圧された発泡ガスはダイス2Dより成形吐出
される中空体3の熔融粘着性の低い発泡ガス放出助剤の
分散された部分を急激に拡張させながら、成形吐出され
る方向所謂中空体3の横方向に微細且多数の通気孔3A
を形成させて発泡ガスの放出がなされる。然るにダイス
2D内で成形される中空体3の外径表面及び内径表面に
内在する加圧された余剰の発泡ガスは放出するスペース
が無いから、成形吐出とともにその外径表面や内径表面
の熔融粘着性の低い発泡ガス放出助剤の部分を拡張さ
せ、外方所謂縦方向に微細且多数の通気孔3Aを形成さ
せながらガス放出がなされる。
【0022】ところで発泡倍率は発泡剤の配合割合と発
泡温度に深く関係するが、比較的大きな通気孔3Aを数
少なく形成する場合には、発泡剤の配合割合を多く且発
泡ガス放出助剤を少なく配合することが望ましく、他方
微細な通気孔3Aを多数形成させるためには発泡ガス放
出助剤を多く配合させてやることが望ましい。そして一
般的生活雑廃水の処理として使用する場合には、微細で
且多数の通気孔3Aが形成されたものが好適で、かかる
場合の好ましい配合原料1と成形条件の一例を示せば、
ポリプロピレン樹脂に炭酸カルシウム6%重量割合及び
アゾジカルボンアミド0.6%重量割合からなる配合原
料1を用い、ダイス2D温度250℃発泡倍率5.5倍
に形成させたものが挙げられる。
【0023】而して所要の外径並びに内径で且その横方
向及び縦方向に微細且多数の通気孔が形成された中空体
3は、成形吐出とともに所要の長さに切断されるもので
あって、通常は中空体3が成形吐出されるダイス2Dの
前部に回転カッター4を設けて連続的に切断する方法が
好都合である。かかる場合において成形吐出に係る成形
温度が高温でなされるときには成形吐出後の中空体3が
軟弱で粘性も大きく切断に支障が発生するが、かかる場
合には適宜に冷却した後切断すれば良い。
【0024】中空体3の切断長は特段に制約はないが、
使用に際しては曝気槽内で自在に分散流動或いは回転流
動させて付着した生物膜を廃水中の有機物と効果的に接
触させ吸着や分解をなさしめるうえからは、外径と略等
しい長さに切断することが望まれる。
【0025】かかる如き中空体3を所要の長さに切断し
たものでも、その外径表面や内径表面及び切断面には微
細で且多数の通気孔3Aが形成された極めて微生物の付
着表面積率が高く、実用に十分供しえる微生物付着担体
5が作成される。しかしながら、本発明は曝気槽内にお
いて更に短時に且確実に生物膜を形成せしめて廃水中の
有機物の吸着並びに分解の促進、或いはBOD値の高負
荷な廃水でも吸着や分解により処理しえる微生物付着担
体5の提供にある。
【0026】そこで所要長に切断された中空体3を、酸
化力の強い高濃度のオゾンガス更に詳しくはその濃度が
1500乃至3000ppmのオゾンガス中に封入、好
ましくは3時間以上封入し該オゾンガスを中空体3の全
面に形成された微細且多数の通気孔3Aより中空体3内
部全体に亘って侵入拡散せしめることにより、中空体3
内部に残留するアゾジカルボンアミドが酸化分解され、
更にはポリエチレン若しくはポリプロピレン樹脂表面が
酸化されてそれぞれカルボニル基が生成されるため、親
水性が付与された本発明微生物付着担体5が形成される
ことになる。
【0027】以下に本発明微生物付着担体5のオゾンガ
ス処理したもの及び未処理のものとの吸水性の実験結果
を報告すれば、実験に供した試料はポリプロピレン樹脂
に炭酸カルシウム6%重量及びアゾジカルボンアミド
0.6%重量割合で配合してなる配合原料を用いて、ダ
イス温度250℃で外径4mm内径0.8mm発泡度
5.5倍で成形吐出した中空体を長さ4mmに切断した
ものを未処理試料とし、この未処理試料を濃度1700
ppmのオゾンガス中で3時間酸化処理したものを処理
済試料として用いた。実験方法は未処理試料及び処理済
試料各々3.0gを水道水に1分間浸漬撹拌して吸水さ
せたうえ、1時間風乾させた後それぞれの重量を測定し
原重量に対する増加割合を以って吸水率を求めた結果、
未処理試料は3.7gで吸水率は23.3%であるのに
対し、処理済試料は6.81gで吸水率は実に127%
にも至っている。
【0028】
【発明の効果】本発明は上述の如く使用される配合原料
もポリエチレンやポリプロピレン樹脂を主素材とし、こ
れに無機質の炭酸カルシウム、タルク、ゼオライト、カ
オリナイト或いは珪藻土からなる発泡ガス放出助剤が5
乃至15%重量及びアゾジカルボンアミドからなる発泡
剤が0.3乃至3.0%重量割合されたものであるから
配合原料自体が極めて安価なうえ、該配合原料を単に加
熱熔融し中空体に成形吐出させ且所要の長さに切断させ
るのみで、均等な形状及び大きさの微生物付着担体が量
産しえるため生産性が極めて良い。そして形成された微
生物付着担体は、廃水に近似した比重を有するとともに
外形と略等しい長さに切断されてなるから、廃水中に自
在に分散し且回転流動しえるとともにその外径表面や内
径表面及び切断面には微細且大多数の通気孔が形成され
てなるから、多量の生物膜が付着且確実になされて廃水
中の有機物と効率良く流動接触して吸着及び分解能が著
るしく高まり効果的な廃水処理がなされるとともに、高
いBOD値の廃水流入時にも処理しえることとなる。加
えて該微生物付着担体を高濃度オゾンガスで酸化処理を
施すことにより、該微生物付着担体の内部に至るまで全
体に亘ってカルボニル基の生成に伴う親水性が付与され
るため、廃水中に混在する微生物が通気孔より内部にま
で侵入付着することにより生物膜の形成が一段と高ま
り、廃水中の有機物の吸着、分解能が著るしく高まるば
かりか、内部に付着形成された生物膜が嫌気化され且中
空部を流通する廃水中のアンモニア類に対し脱窒作用が
働き水質浄化もなされる等、極めて特長の多い微生物付
着担体の製造方法及び微生物付着担体である。
【図面の簡単な説明】
【図1】微生物付着担体の製造方法を示す説明図であ
る。
【図2】微生物付着担体の拡大説明図である。
【符号の説明】
1 配合原料 2 押出成形機 2A ホッパー部 2B スクリュー 2C シリンダー 2D ダイス 2E 吐出孔 2F トーピード 3 中空体 3A 通気孔 4 回転カッター 5 微生物付着担体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 明瀬 博彦 東京都品川区南大井3丁目8番18号 レジ デンス大森1003

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレン若しくはポリプロピレン樹
    脂に、炭酸カルシウム、タルク、ゼオライト、カオリナ
    イト或いは珪藻土からなる発泡ガス放出助剤が5乃至1
    5%重量割合、及びアゾジカルボンアミドからなる発泡
    剤が0.3乃至3.0%重量割合で配合のうえ、所要温
    度で熔融しつつ中空体で且3乃至10倍に発泡させなが
    ら成形吐出させ、而も発泡に伴い中空体内部に圧封され
    てなる発泡ガスを成形吐出とともにその中空体の外径表
    面及び内径表面より放出せしめ、以って中空体の縦方向
    及び横方向に多数の通孔を形成させたるうえ所要の長さ
    に切断してなることを特徴とする微生物付着担体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 所要の長さに中空体を切断した後高濃度
    オゾンガスで酸化処理をなし、以って中空体に親水基を
    生成せしめる請求項1記載の微生物付着担体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1若しくは請求項2の製造方法に
    より形成される微生物付着担体。
JP14640496A 1996-05-02 1996-05-02 微生物付着担体の製造方法及び微生物付着担体 Pending JPH09296066A (ja)

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