JP2003055562A - 押出成形体およびその製造方法 - Google Patents

押出成形体およびその製造方法

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JP2003055562A JP2001245886A JP2001245886A JP2003055562A JP 2003055562 A JP2003055562 A JP 2003055562A JP 2001245886 A JP2001245886 A JP 2001245886A JP 2001245886 A JP2001245886 A JP 2001245886A JP 2003055562 A JP2003055562 A JP 2003055562A
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extruded product
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Susumu Taguchi
進 田口
Tadashi Takegawa
忠史 武川
Mitsuharu Sako
光治 佐古
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Daicel Novafoam Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押出成形体、特に、生化学反応を
利用して汚水を処理する汚水処理装置や生ゴミ処理装置
に使用する流動床用微生物固定化担持体などとして好適
な押出成形体を提供する。 【解決手段】 有機充填剤を含有する熱可塑性樹
脂を、押出成形させてなることを特徴とする押出成形
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】押出成形体、特に、生化学反
応を利用して汚水を処理する汚水処理装置や生ゴミ処理
装置に使用する流動床用微生物固定化担持体などとして
好適な押出成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】生化学反応を利用する汚水処理装置は、
処理槽内に投入された担持体を曝気操作により流動化さ
せ、汚水処理のための微生物群を担持体に固定化し、汚
水を浄化する。汚水処理装置に使用する流動床用微生物
固定化担持体には、下記の条件が要求される。 (i) 親水性に優れる。 (ii) 見掛け密度が、水に馴染んで流動しやすい。 (iii)微生物群が付着しやすく、表面積が大きくな
るよう、表面に凹凸を有する。 (iv) 流動に耐える強度を有する。 例えば、親水性向上のためオゾンガスによる酸化処理を
施したものや、見掛け密度や表面性の調整を無機充填剤
の配合により行った中空体などがあるが、上記(i)〜
(iv)をすべて満足するものは得られていなかった。
【0003】一方、生ゴミ処理装置は、処理槽内で生ゴ
ミと処理のための微生物群を固定化した担持体とを混合
攪拌し、処理を行う。汚水処理装置に使用する流動床用
微生物固定化担持体には、下記の条件が要求される。 (i) 親水性に優れる。 (ii) 混合攪拌しやすい形状及び密度である。 (iii)微生物群が付着しやすく、表面積が大きくな
るよう、表面に凹凸を有する。 (iv) 混合攪拌に耐える強度を有する。 従来は、パルプチップや炭、セラミックの単体が使用さ
れているが、パルプチップは表面積が小さいため処理性
に限界があり、炭やセラミックは、強度が低く、密度が
大きいため、流動性の点で問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、流動床用微
生物固定化担持体などとして用いる場合に、親水性、水
中での流動性や生ゴミ中での混合攪拌性に優れ、表面積
も大きくて微生物群が付着しやすく、さらに流動や混合
攪拌に耐える強度を有する押出成形体およびその製造方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機充填剤を
含有する熱可塑性樹脂を、押出成形させてなることを特
徴とする押出成形体、およびその製造方法である。
【0006】有機充填剤を含有することにより、熱可塑
性樹脂の親水性が向上し、流動床用微生物固定化担持体
などとして用いる場合に、水中での流動性や生ゴミ中で
の混合攪拌性に優れる。有機充填剤により、押出成形体
の表面および内部に空隙が生じて、表面の凹凸や表面積
の増大が生じ、有機充填剤への汚水の浸透により、微生
物群の付着が増加する。有機充填剤は、流動床用微生物
固定化担持体などとして用いるうちに分解し、押出成形
体の表面および内部に空隙がさらに増大して、微生物群
の付着に寄与する。また、熱可塑性樹脂をベースとする
ため、強度が大きく、密度が炭やセラミックに比較して
小さいため、流動性の点でも問題がない。さらに、有機
充填剤を含有する熱可塑性樹脂を押出成形により成形す
るため、成形が容易でコスト性にも優れる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明を更に詳細に説明す
る。本発明に使用する熱可塑性樹脂としては、例えば、
ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などのポリ
オレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂、EVA、熱可塑性エラストマー、ポリビニル
アルコールなどがあげられる。好ましくは、主としてポ
リオレフィン系樹脂を使用するのがよい。また、これら
の2種以上の混合物や、共重合体を使用してもよい。
【0008】本発明に使用する有機充填剤としては、例
えば、パルプ、おがくず、澱粉、フスマ、オカラ、セル
ロース、椰子殻、籾殻、米糠、あるいはその粉砕物が挙
げられる。好ましくは、天然パルプ、および/またはお
がくずを使用するのがよい。また、これらは1種を単独
で使用しても、2種以上を混合して使用しても良い。
【0009】これらの有機充填剤の粒径は特に限定され
ず、押出成形体の所望の物性等に応じて適宜設定すれば
よいが、好ましくは10〜2000μm、さらに好まし
くは100〜1000μmであるのがよい。有機充填剤
の粒径が小さすぎると、有機充填剤が熱可塑性樹脂に被
覆されて、汚水の浸透が生じないため、押出成形体の表
面に露出可能な粒径であるのが好ましい。有機充填剤の
粒径が大きすぎると、押出成形時に金型内での目詰まり
による成形体の破断が発生しやすい。
【0010】上記熱可塑性樹脂に対する有機充填剤の配
合量も特に限定されず、押出成形体の所望の物性等に応
じて適宜設定すればよいが、好ましくは熱可塑性樹脂1
00重量部に対し、有機充填剤が1〜70重量部、さら
に好ましくは有機充填剤が5〜40重量部であるのがよ
い。有機充填剤の配合量が少なすぎると、親水性などに
対する有機充填剤の配合効果が得られにくく、多すぎる
と、有機充填剤の分散性が低下し、押出機内部で凝縮に
より固化されて押出成形時に金型内での目詰まりによる
成形体の破断が発生しやすい。また、押出成形体の強度
が低下して、流動や混合攪拌中に破損しやすくなる。
【0011】有機充填剤の分散性を向上させるために、
熱可塑性樹脂の軟化点未満の軟化点を有するワックス、
および/またはカップリング剤を配合しても良い。ワッ
クス、および/またはカップリング剤の配合により、有
機充填剤の表面を被覆して分散性を向上させ、凝縮によ
る固化を防止できる。ワックスとしては、例えば、ポリ
エチレンワックス、パラフィンワックス、酸化ワック
ス、変性ワックス等が挙げられる。カップリング剤は、
通常一般に使用されるものを使用できる。これらの配合
量は特に限定されず、押出成形体の所望の物性等に応じ
て適宜設定できる。これらの配合は、予め有機充填剤と
混合機などにより混合して、有機充填剤の表面を被覆し
た後に熱可塑性樹脂に混合しても良いし、有機充填剤と
熱可塑性樹脂とともに直接押出機に投入しても良い。
【0012】有機充填剤の配合が多くなると、押出成形
体の強度が低下するため、熱可塑性樹脂において、EV
A、熱可塑性エラストマー、メタロセン触媒を使用して
製造したポリオレフィン系樹脂を配合するか、あるいは
これらの配合比率を大きくしてもよい。
【0013】なお、有機充填剤は、熱可塑性樹脂への配
合を、有機充填剤のみの単独でおこなってもよいが、ポ
リオレフィン系樹脂などをベースとした混合物として配
合すると、飛散などが生じにくく、作業性に優れる。
【0014】本発明の押出成形体には、後述のような吸
水後の密度の調整や、凹凸などの表面性の調整を目的と
して、無機充填剤を含有するのが好ましい。無機充填剤
としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシ
ウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素等の金属酸化物、
炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の炭酸塩、タル
ク、硫酸バリウム、ゼオライト、顔料等が挙げられ、こ
れらは1種を単独で使用しても、2種以上を混合して使
用しても良い。無機充填剤の配合量は特に限定されず、
押出成形体の所望の物性等に応じて適宜設定すればよい
が、好ましくは熱可塑性樹脂100重量部に対し、1〜
20重量部であるのが好ましい。無機充填剤の配合量が
少なすぎると、配合効果が得られにくく、多すぎると、
押出成形体の強度が低下して、流動や混合攪拌中に破損
しやすくなる。
【0015】さらに、本発明の押出成形体には、各種染
料や蛍光物質、ゴム配合剤などを配合しても良い。
【0016】本発明の押出成形体には、押出成形体表面
の界面張力を減少させ、親水性、流動性、混合攪拌性の
さらなる向上を目的として、帯電防止剤を配合してもよ
い。帯電防止剤としては、界面活性剤や多価アルコール
等が挙げられる。帯電防止剤の配合量は特に限定され
ず、押出成形体の所望の物性等に応じて適宜設定すれば
よい。
【0017】上記界面活性剤としては、脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル等が挙げられ、1種を単
独で使用しても、2種以上を併用しても良い。界面活性
剤の配合割合は特に限定されず、押出成形体の所望の物
性等に応じて適宜設定できる。
【0018】さらに、本発明の押出成形体には、上記以
外にも、本発明の作用を阻害しない範囲で他の添加剤な
どを配合してもよい。
【0019】本発明の押出成形体は、吸水後の密度が
0.9〜1.2g/cmであるのが好ましく、さらに
好ましくは1.0前後であるのが好ましい。良好な流動
性を得るためには、特に吸水後の密度が0.94〜1.
06g/cmの範囲に維持するのが好ましい。吸水後
の密度が0.9g/cm未満であると、水面に浮遊し
て流動しにくく、1.2g/cmを超えると水中で流
動させるためのエアー量が増大し、コストアップとな
る。吸水後の密度を上記範囲とすることにより、流動床
用微生物固定化担持体などとして用いる場合に、水中で
の流動性や生ゴミ中での混合攪拌性に優れる。吸水後の
密度を調整する方法としては、前述のように、無機充填
剤を配合する方法などが挙げられる。
【0020】本発明の押出成形体は、上記各成分を樹脂
組成物を押出成形することにより形成できる。本発明の
押出成形体は、親水性、水中での流動性や生ゴミ中での
混合攪拌性に優れ、表面積も大きくて微生物群が付着し
やすく、さらに流動や混合攪拌に耐える強度を有する。
従って、特に、微生物群を利用して汚水を処理する汚水
処理装置や生ゴミ処理装置に用いる流動床用微生物固定
化担持体として好適に使用できる。
【0021】本発明の押出成形体は、有機充填剤の少な
くとも一部が炭化するように押出成形させるのが好まし
い。炭化物内部に数μm〜数百μmの微細な穴が無数に
形成され、比表面積が300m/gにも達する。有機
充填剤を炭化させることにより、比表面積が増大して微
生物群の付着性が一層向上する。炭化物による水質向上
機能や脱臭機能も加わり、吸水後の密度も調整できる。
有機充填剤により形成される凹凸などの表面性はそのま
ま保たれる。炭化物を樹脂等に添加するには飛散など取
り扱いが困難であったが、本発明の押出成形体は、炭化
物よりも扱いの容易な有機充填剤を配合しておき、それ
を押出時に温度や滞留時間を調整することにより、少な
くとも一部が炭化するようにするため、製造が容易であ
り、コスト性にも優れる。
【0022】本発明の押出成形体の全体形状は、流動や
混合攪拌に耐える強度を有するのであれば特に限定され
ないが、好ましくは、1または2以上のリブ状の突起構
造を有する形状であるのが好ましい。このような形状と
しては、例えば、図1(a)〜(c)に示されるな形状
が挙げられる。このような形状である場合は、表面積が
増大し、微生物群が付着しやすくなる。特に、生ゴミ処
理装置に使用する場合は、混合・分散しやすいよう形状
を調整する。なお、図1(a)〜(c)においてA1,
B1,C1で示されるような上記リブ状の突起構造の数
は特に限定されない。
【0023】本発明の押出成形体の全体サイズも特に限
定されないが、中空の円筒状である場合、外径が4〜3
0mm、内径が2〜20mmであるのが好ましく、さら
に好ましくは、外径が5〜20mm、内径が2〜10m
mであるのがよい。また長さは好ましくは1〜10m
m、さらに好ましくは2〜7mmであるのがよい。全体
形状が円柱状である場合、外径が2〜30mm、長さが
3〜15mmであるのが好ましい。
【0024】本発明の押出成形体は、発泡体とするのが
好ましく、さら内部に連続気泡を有する発泡体であるの
が好ましい。発泡体とすることにより、表面積が大きく
なり、微生物群が付着しやすくなる。また、連続気泡を
有することにより、吸水率が大きくなって、本発明の押
出成形体を担持体として使用する場合の、汚水の処理効
率が向上する。
【0025】本発明の押出成形体を発泡体とする場合、
発泡倍率は特に限定されず、押出成形体の所望のサイ
ズ、性質などに応じて適宜設定すればよいが、好ましく
は1.1〜10倍であるのがよい。発泡倍率が小さすぎ
ると、発泡体とする効果がえられにくい。大きすぎると
流動性が低下しやすく、また、発泡体の強度が低下し
て、流動時や混合攪拌時に破損しやすくなる。
【0026】本発明の押出成形体の製造方法は、通常一
般の発泡成形体の製造方法を用いることができ、発泡押
出により成形する。
【0027】本発明の押出成形体は、発泡剤として少な
くとも水を用いるのが好ましい。沸点の高い水を使用す
ると、押出機内の高圧状態下で液状となった水は、押出
機の出口(口金など)から大気圧下に押出され、樹脂が
発泡した際に、発泡体の気泡内部温度が押し出された樹
脂の温度と同じ蒸気温度となり、この温度が外気によっ
て冷却された気泡の表面温度より高い場合は、気泡の壁
面が破壊されて、気泡同士が連通し、多数の連続気泡が
形成される。水の使用により、特に押出成形体表面に貫
通する連続気泡を形成しやすくなる。連続気泡が形成さ
れることにより、吸水性が向上し、親水性や微生物群の
付着性が増大する。沸点の低い揮発性ガスのみを発泡剤
として使用する場合は、押出機の出口から大気圧下に押
出されて樹脂が発泡した際に、高圧状態下で液状であっ
た揮発性ガスの気化熱によって気泡表面が冷却され、気
泡表面にフィルム上の被膜を形成して、独立気泡を形成
しやすく、吸水性が向上しにくい。
【0028】発泡剤として水を使用する場合、水の比熱
が大きいため、発泡倍率を大きくするために水の添加量
が多くなると押出機内の熱容量が不足して、樹脂の溶融
が不十分となり、安定した押出がしにくくなる。従っ
て、発泡倍率を大きくし、見掛け密度を調整するために
は、発泡剤として水に加えて、揮発性ガスおよび/また
は揮発性ガスを発生する発泡剤を用いるのがさらに好ま
しい。水よりも沸点の低い揮発性ガスおよび/または揮
発性ガスを発生する発泡剤を併用することにより、発泡
倍率も大きくすることができ、一方、水によって揮発性
ガスの気化熱によって気泡表面が冷却されるのを抑制
し、連続気泡が形成される。
【0029】上記の揮発性ガス、あるいは揮発性ガスを
発生する発泡剤としては、例えばプロパン、ブタン、ペ
ンタン、ヘキサンなどの炭化水素類、HCFC−22、
HCFC−142b、HFC−134aなどのハロゲン
化炭化水素、塩化メチレンや塩化メチルなどの塩素化炭
化水素などの有機ガス、炭酸ガス、窒素ガスなどの無機
ガス、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属塩や、ア
ルカリ金属塩と酸の混合物、ニトロソ系化合物、アゾ系
化合物などが挙げられる。これらは1種を単独で使用し
ても2種以上を併用しても良い。また、必要に応じて、
助剤などを使用してもよい。
【0030】本発明において、発泡剤の配合量は特に限
定されず、使用する発泡剤の種類、所望の発泡倍率等に
応じて適宜設定すればよい。
【0031】本発明において、発泡剤として水を使用す
る場合、水の添加方法は押出機に直接ポンプ等を用いて
注入してもよいが、樹脂に配合する有機充填剤に予め含
浸させるのが好ましい。有機充填剤に予め含浸させるこ
とにより、均一な発泡をさせやすくなる。この場合、有
機充填剤の総重量に対し、好ましくは0.1〜20重量
%、さらに好ましくは0.5〜10重量%となるように
水を含浸させるのがよい。
【0032】本発明の発泡成形体の成形においては、押
出等の製造条件は特に限定されない。また、上記各成分
の配合方法や配合順も限定されず、成型時に同時あるい
は順次各成分を配合し、加熱溶融混合等により混合され
る。有機充填剤を炭化させる場合は、押出機の吐出能力
等にあわせて、温度と滞留時間を設定すればよいが、好
ましくは、押出成形を、押出成形体を構成する樹脂を溶
融し、押出成形体を構成する材料を混練する第1工程
と、押し出しを行う第2工程の2段階で行い、第1工程
における温度条件を200〜400℃、第2工程におけ
る押し出し温度を100〜300℃とするのが好まし
い。図2に本発明の押出成形体を製造するための装置の
一例の要部構成図を示す。図2の製造装置は、2台の押
出機を連結した形式のタンデム押出機である。原料投入
口3より投入された樹脂等の構成材料は1段目押出機1
(第1工程)において、溶融、混練される。発泡剤を使
用する場合は、発泡剤注入口4より注入される。混練さ
れた材料は、2段目押出機2(第2工程)へ送られ、冷
却され、先端に取り付けられた口金より押出される。そ
の後、コンベアー6により引き取り、上部よりシャワー
リング冷却(図2中5で示される)され、切断機7によ
り所望の寸法にカットされる。冷却及びカットの方法は
特に限定されない。第1工程においては、有機充填剤が
炭化するよう230〜300℃の温度とし、第2工程に
おいては有機充填剤を脱酸素化し、蒸し焼き状態とする
150〜300℃とするのが好ましい。特に、図2のよ
うなタンデム押出機は滞留時間を長くでき、有機充填剤
の炭化に適するが、もちろんシングル押出機を使用して
もよい。また、脱酸素化を促進するために脱酸素剤など
の添加剤を配合しても良い。
【0033】以下、実施例、比較例によって得られた押
出成形体およびその試験例を用いて、本発明を更に詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0034】
【実施例】実施例1〜5、比較例1、2 下記に示す材料および製造装置を用いた。熱可塑性樹
脂、有機充填剤含有組成物、無機充填剤含有組成物を表
1に示す配合割合で、原料投入口より投入し、発泡剤を
表1に示す配合割合となるよう注入して、下記の製造条
件により、1段目押出機で溶融、混練し、2段目押出機
で冷却後、先端に取り付けた口金より押出し、コンベア
ーで引き取って上部よりシャワーリング冷却を行い、切
断機で一定寸法にカットして、外形と内径が6mm/
2.5mm(外形/内径)、長さ10mmの円筒状の、
押出成形体を得た。なお、無機充填剤含有組成物を配合
する場合は、吸水後の密度が、水中で流動しやすい1.
04となるよう含有量を調整した。また、実施例1〜
3、5は、製造装置内で有機充填剤の一部が炭化する条
件とした。実施例4は、押出温度を上げて、有機充填剤
の炭化を促進させ、全てが炭化した。
【0035】 [使用材料] 熱可塑性樹脂 :ポリエチレン系樹脂(PE) (住友化学(株)製、G109、MFR=0.3) 有機充填剤含有組成物 :ポリプロピレン系樹脂(PP) (サンアロマー(株)製、PM870A、MFR=17) 木粉(粒径:350μm) 重量比(%) 30/70(ポリプロピレン系樹脂/木粉) 無機充填剤含有組成物 :ポリエチレン系樹脂(PE) 硫酸バリウム 重量比(%) 20/80(ポリエチレン系樹脂/硫酸バリウム) 発泡剤 :ブタン(揮発性ガス) 水(上記木粉に含有される水) 表1中、木粉含有水分量は、木粉の総重量に対する水分
の重量比率を示す。発泡剤の配合量は、押出成形体の総
重量に対する配合量を示す。発泡剤の内、水の配合量は
有機充填剤含有組成物中の木粉に含まれる水分量を示
す。 [製造装置]40−50mmタンデム押出機(図1に要
部の構成を示す) [製造条件] 1段目:200〜280度 2段目:160〜200度 口金 : OUTφ5/INφ3
【0036】以下に、実施例の評価として試験方法を示
す。 試験方法 (1)見掛け密度 実施例1〜5、比較例1、2の押出成形体について、電
子比重計(MD−200S、ミラージュ貿易(株))を
用い、下記式1に基づいて見掛け密度Q1(単位:g/
cm)を測定した。 Q1=W/Q 式1 W(g):重量 Q(cm):体積
【0037】(2)吸水後の密度 実施例1〜5、比較例1、2の押出成形体を水中に浸漬
させ、96時間(4日)後に引き上げて密度(単位:g
/cm)を上記試験(1)と同様にして測定した。
【0038】(3)比表面積 実施例1〜5、比較例1、2の押出成形体について、M
OMOSORB(湯浅アイオニックス(株))を用い、
液体窒素温度における押出成形体への窒素ガス吸着量を
測定して、比表面積(m/g)を求めた。
【0039】(4)連続気泡率 実施例1〜5、比較例1、2の押出成形体について、ウ
ルトラピクノメーター1000(湯浅アイオニックス
(株))を用い、連続気泡率(%)を測定した。
【0040】(5)吸水率 実施例1〜5、比較例1、2の押出成形体を水中に浸漬
させ、48時間後に引き上げ、下記式2に基づいて吸水
率A(単位:重量%)を算出した。 A=[(W2−W1)/W1]×100 式2 W1:押出成形体の重量 W2:吸水後の押出成形体の総重量
【0041】(6)流動性 実施例1〜5、比較例1、2の押出成形体0.6リット
ル分を、水3リットルを入れた直径130mm、深さ3
00mmの水槽中に入れて水に浸漬した後、毎分1.8
リットルの割合で水槽の底部より空気曝気を行い、下記
の基準に基づいて流動性を評価した。 ○:4日以内に均一に流動した。 △:4日後、一部のみ流動した。 ×:4日以内に均一に流動しない。
【0042】2.試験結果 上記試験(1)〜(6)の結果を表2に示す。表2の結
果より、有機充填剤の含有量が多く、揮発型発泡剤を配
合することにより、吸水前の見掛け密度が小さく、かつ
連続気泡率が増大し、吸水率が大きくなっていることが
わかる。また、実施例3と実施例5より有機充填剤の含
有量が同一であっても、揮発型発泡剤により内部に形成
された気泡内へ有機充填剤を通して水が浸透するため、
揮発型発泡剤を使用した実施例3では吸水率が大きくな
っている。さらに有機充填剤の含有量が多いほど比表面
積が増大する。また、実施例3と実施例4から、有機充
填剤の炭化率を上げると比表面積が増大することがわか
る。吸水率及び比表面積が大きくなれば、微生物群の付
着が増大し、浄化槽等の能力の増大につながる。さら
に、有機充填剤の含有量が多いと、流動性に優れること
がわかる。有機充填剤を含まず、揮発型発泡剤も使用し
ない比較例1は、吸水率が低く、流動性も低下してい
る。有機充填剤を使用しない比較例2は、見掛け密度は
小さく、揮発型発泡剤により形成された気泡のうち連続
気泡には水が浸透するため吸水性は高いが、独立気泡に
は有機充填剤を通して浸透できないため、成形体に浮力
が働いて流動性が劣る。
【0043】
【発明の効果】本発明の押出発成形体は、親水性が向上
し、流動床用微生物固定化担持体などとして用いる場合
に、水中での流動性や生ゴミ中での混合攪拌性に優れ
る。有機充填剤により表面の凹凸や表面積の増大が生
じ、有機充填剤への汚水の浸透や有機充填剤の分解によ
り、微生物群の付着が増加する。また、熱可塑性樹脂を
ベースとするため、強度が大きく、密度が炭やセラミッ
クに比較して小さいため、流動性の点でも問題がない。
さらに、有機充填剤を含有する熱可塑性樹脂を押出成形
により成形するため、成形が容易でコスト性にも優れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜(c)は、それぞれ1または2以
上のリブ状の突起構造を有する全体形状の例を示す斜視
図である。
【図2】図2は、本発明の押出成形体を製造するための
装置の一例の要部構成図である。
【符号の説明】
A1,B1,C1 リブ状の突起構造 1 1段目押出機 2 2段目押出機 3 原料投入口 4 発泡剤注入口 5 シャワーリング 6 コンベアー 7 切断機 8 温度計
【表1】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B09B 3/00 C12M 1/40 4F074 C12M 1/40 C12N 11/08 A 4J002 C12N 11/08 B09B 3/00 D Fターム(参考) 4B029 AA21 BB01 CC03 CC10 4B033 NB02 NB22 NB34 NB66 NB68 NC04 ND04 ND20 NE02 NF06 4D003 AA12 EA14 EA15 EA21 EA25 EA30 EA38 4D004 AA03 CA18 CA47 CA48 CC08 4F071 AA08 AA10 AA15 AA20 AA22 AA24 AA28 AA73 AA74 AA82 AE10 AE11 AE16 AE17 AE20 4F074 AA02 AA16 AA17 AA24 AA32 AA35 AA41 AA42 AG01 AG07 BA03 BA12 BA32 BA33 BA34 BA36 BA37 BA39 BA40 BA42 CA22 DA02 DA13 DA59 4J002 AB01X AB04X AC14W AE033 AH00X BB02W BB12W BC03W BD03W BE02W BF02W DE076 DE086 DE106 DE136 DE236 DG046 DJ016 DJ036 DJ046 EX007 FD096 FD109 FD317 FD318

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機充填剤を含有する熱可塑性樹脂を、
    押出成形させてなることを特徴とする押出成形体。
  2. 【請求項2】 有機充填剤の少なくとも一部が炭化する
    よう押出成形させてなることを特徴とする請求項1記載
    の押出成形体。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系
    樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載の押
    出成形体。
  4. 【請求項4】 無機充填剤、ワックス、カップリング
    剤、界面活性剤、および帯電防止剤から選ばれる1種ま
    たは2種以上の添加剤を含有することを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれか一項に記載の押出成形体。
  5. 【請求項5】 吸水後の密度が0.9〜1.2g/cm
    であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一
    項に記載の押出成形体。
  6. 【請求項6】 発泡剤として少なくとも水を用いて発泡
    押出させてなることを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れか一項に記載の押出成形体。
  7. 【請求項7】 発泡剤として水と、揮発性ガスおよび/
    または揮発性ガスを発生する発泡剤とを用いることを特
    徴とする請求項6記載の押出成形体。
  8. 【請求項8】 内部に連続気泡を有し、全体形状が円柱
    状、あるいは円筒状である請求項1乃至7のいずれか一
    項に記載の押出成形体。
  9. 【請求項9】 内部に連続気泡を有し、全体形状が1ま
    たは2以上のリブ状の突起構造を有する形状である請求
    項1乃至7のいずれか一項に記載の押出成形体。
  10. 【請求項10】 押出成形を、押出成形体を構成する樹
    脂を溶融し、押出成形体を構成する材料を混練する第1
    工程と、押出を行う第2工程の2段階で行い、第1工程
    における温度条件を200〜400℃、第2工程におけ
    る押し出し温度を100〜300℃とすることを特徴と
    する請求項1乃至9のいずれか一項に記載の押出成形体
    の製造方法。
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