JP2001191388A - 押出発泡体及びその製造方法 - Google Patents

押出発泡体及びその製造方法

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JP2001191388A
JP2001191388A JP2000005999A JP2000005999A JP2001191388A JP 2001191388 A JP2001191388 A JP 2001191388A JP 2000005999 A JP2000005999 A JP 2000005999A JP 2000005999 A JP2000005999 A JP 2000005999A JP 2001191388 A JP2001191388 A JP 2001191388A
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foaming
extruded foam
mfr
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Kazuaki Ohashi
一晃 大橋
Seiichi Ohira
清一 大平
Yuki Ono
勇記 小野
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Kureha Gohsen Co Ltd
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Kureha Gohsen Co Ltd
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 密度調整が可能で、良好な流動性を有すると
共に、特に、微生物の安定的固着が可能であり、流動床
用の微生物固定化担体に好適に利用することができる押
出発泡体の製造方法、及びそれによって得られる新規な
押出発泡体を提供すること。 【解決手段】 メルトフローレイト(MFR)の異なる
2種類以上のポリオレフィン系樹脂を含有する樹脂組成
物を押出発泡成形してなることを特徴とする、見掛け密
度が0.7〜1.15g/cm3である連続気泡を有する押出発泡
体。メルトフローレイト(MFR)の異なる2種類以上
のポリオレフィン系樹脂を含有する樹脂組成物に、発泡
剤を添加し、押出発泡成形により熱成形することを特徴
とする、上記押出発泡体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微生物を利用して
汚水を処理する汚水処理装置等の流動床バイオリアクタ
ーにおいて、微生物固定化担体として好適に利用するこ
とのできる押出発泡体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】微生物を利用した汚水処理装置等の流動
床バイオリアクターは、処理槽内に投入した担体を曝気
操作により流動化させることにより、汚水処理に関与す
る微生物群(活性汚泥)を担体に固定化して、汚水を浄
化するようにしたものである。この流動床で行う汚水処
理装置の微生物固定化担体においては、処理槽内で早
期に水に馴染んで均一に流動できるように流動性に優れ
ていること、微生物が付着しやすいよう表面積が大き
く、表面に微細な凹凸があること、流動に耐える強
度、耐磨耗性等の耐久性に優れていること、等が一般に
要求される特性として挙げられている。
【0003】従来、このような微生物固定化担体とし
て、珪藻土等の多孔性無機物質が用いられていたが、多
孔性無機物質は見掛け比重が2.0g/cm3程度あり、流動化
させることが難しい。また、流動時に互いに擦れ合い磨
耗劣化が著しいという欠点もあった。そこで近年、密度
が水と近似している耐久性に優れた合成樹脂からなるプ
ラスチック製担体が開発されてきている。
【0004】従来、プラスチック製固定化担体の製造方
法としては、発泡シートを打ち抜く方法、押出成形にお
いてノズル形状を異形にして表面積を増やす方法が用い
られてきた。また、近年、発泡押出も見かけられるよう
になっている。特開平10−193425号公報には、
ポリオレフィン系樹脂と無機充填材との配合物に、低温
分解型発泡剤と高温分解型発泡剤と発泡助剤とを添加し
た樹脂組成物を準備し、該樹脂組成物を押出発泡成形す
ることを特徴とする連続気泡を有する押出発泡体の製造
方法が記載されている。該公報記載の方法によって得た
連続気泡を有する押出発泡体は、本発明と同様に、汚水
処理装置の微生物固定化担体として用いられるものであ
るが、表面積の増大等の点で、十分満足のいくものでは
なかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来のプ
ラスチック製固定化担体の製造方法において、シートを
打ち抜く方法ではコストの増大を招き、異形押出しでは
表面積拡大に限界があり、しかもノズル製作に費用が掛
りすぎるという問題点があった。また、発泡押出におい
ても、十分な多孔質化や連続発泡化を図ることは困難
で、表面積の拡大に至らず、さらに、密度調整も難しか
った。本発明は上記従来技術の問題点を解消し、密度調
整が可能で、したがって、良好な流動性を有すると共
に、耐久性に優れ、微生物の安定的固着が可能であり、
特に流動床用の微生物固定化担体に好適に利用すること
が出来る押出発泡体の製造方法、及びそれによって得ら
れる新規な押出発泡体を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は押出発泡体の
気泡構造を解析し、研究を繰り返し、鋭意努力した結
果、上記課題の解決に最適な押出発泡体及びその製造方
法を見出し本発明に至った。本発明は、(1)メルトフ
ローレイト(MFR)の異なる2種類以上のポリオレフ
ィン系樹脂を含有する樹脂組成物を押出発泡成形してな
ることを特徴とする、見掛け密度が0.7〜1.15g/cm3であ
る連続気泡を有する押出発泡体、(2)無機充填材が配
合されてなる上記(1)記載の押出発泡体、(3)無機
充填材が硫酸バリウム及び/又はフェライトである上記
(2)記載の押出発泡体、(4)炭素繊維が配合されて
なる上記(1)〜(3)のいずれかに記載の押出発泡
体、(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の押出
発泡体からなる微生物固定化担体、(6)メルトフロー
レイト(MFR)の異なる2種類以上のポリオレフィン
系樹脂を含有する樹脂組成物に、発泡剤を添加し、押出
発泡成形により熱成形することを特徴とする、上記
(1)〜(4)のいずれかに記載の押出発泡体の製造方
法、(7)発泡温度の異なる2種類以上の発泡剤を組み
合わせて用いることを特徴とする上記(6)記載の押出
発泡体の製造方法、(8)さらに発泡助剤を用いること
を特徴とする上記(6)又は(7)記載の押出発泡体の
製造方法、に関するものである。
【0007】本発明においては、MFRが異なる2種類
以上の原料の混合物を用いることにより押出溶融時にシ
リンダ内で粘度斑が生じる。この粘度斑が生じることに
より、押出発泡体内部に特有の連続気泡構造が形成され
ることになる。粘度斑とは、押出機シリンダー内でのス
クリューによる混練により、粘度の高い樹脂と粘度の低
い樹脂がマーブル模様(墨流し模様)や海島構造とな
り、ノズルから吐出された成形品の断面方向及び長手方
向に粘度の斑が生じることをいう。発泡が開始される
と、気泡は、低粘度の樹脂の方向に膨脹しようとするか
ら、粘度斑がマーブル模様又は海島構造をとることで、
連続発泡の方向性がランダムになる。そして、連続気泡
同士がさらにつながり合い、押出成形体全体に連続気泡
が拡大することになる。粘度斑が生じる結果として、押
出発泡体の連続気泡構造も、粘度斑と同様のマーブル模
様あるいは海島構造に似た構造をとることになる。
【0008】前記の特開平10−193425号公報に
記載される方法は、押出発泡成形ではあるが、本願発明
におけるようなMFRの異なる2種類以上のポリオレフ
ィン系樹脂を含有する樹脂組成物を押出発泡成形するも
のではない。単一粘度の樹脂を押出成形するときには、
樹脂の粘度が均一であり、樹脂の流動が均一であるため
に、発泡温度の異なる発泡剤を用いたり、発泡温度を調
整する発泡助剤を用いたりしても、気泡の分散性が良好
で且つ気泡の大きさが平均化されてしまう。したがっ
て、気泡と気泡の間隔もほぼ等間隔となり気泡同士の結
合が起こり難く、よって、連続気泡の生成が困難であ
る。一方、本発明のように、粘度の異なる2種類以上の
樹脂を混合する場合には、樹脂の流動が不均一となり、
粘度の高い樹脂と粘度の低い樹脂とがマーブル模様や海
島構造となる。発泡剤は流動性の良好な低粘度樹脂側で
より発泡しやすく気泡も大きくなりやすい。発泡が開始
されると気泡は低粘度の樹脂の存在する方向に膨脹しよ
うとし、その結果、気泡同士が接触し合い連続気泡を形
成することが容易になる。
【0009】以上のとおり、本発明では、MFRの異な
る2種類以上のポリオレフィン系樹脂を含有する樹脂組
成物を押出発泡成形するために、前記の特開平10−1
93425号公報に記載される方法で得られる押出発泡
体に比して、連続気泡の発生頻度が増加し、したがっ
て、同一体積に対する表面積が増加し、微生物付着量も
増加するという優れた効果が奏されるのである。本発明
において、押出発泡成形は、周知の押出機を用いて行う
ことが可能である。上記樹脂組成物は押出機のシリンダ
内でスクリューにより溶融混練されて次第に温度が上昇
し、発泡剤の分解が徐々に進行して、樹脂組成物がノズ
ル(金型)から押し出された直後に膨張し、内部に連続
気泡を有する成形体(押出発泡体)が形成される。
【0010】また、本発明においては、発泡剤のうち発
泡温度の低い発泡剤と発泡温度の高い発泡剤との間に分
解発泡時期のずれが生じる。この発泡時期のずれと溶融
時の粘度斑が相乗効果となり、成形体内部に特有の連続
気泡構造が形成される。発泡助剤は、発泡剤の分散性・
発泡の均一性を制御できるので、本発明において、発泡
助剤を用いることがさらに好ましい。
【0011】さらに、また、本発明では、無機充填剤の
添加により密度調整が可能となる。炭素繊維を添加する
ことにより、樹脂組成物と炭素繊維とに間隙が生じ、よ
り連続気泡が構成しやすくなる。また、炭素繊維を添加
すると微生物が定着し易くなるという利点も有すること
になる。
【0012】こうして得られた押出発泡体は、多量の連
続気泡を有しているため、特に流動床用微生物固定化担
体として使用した場合に、連続気泡内に水が浸透し、良
好な流動性を得ることができ、微生物の固着にも優れて
いるという利点を有する。また、本発明の製造方法は、
合成樹脂の押出成形を利用するものであるから、連続生
産が可能となり、量産性に優れ、コストの削減も図るこ
とが出来る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における、樹脂組成物の主成分であるポリオレフ
ィン系樹脂には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
スチレン、あるいはこれらの共重合体が用いられるが、
特にポリエチレン又はポリプロピレン樹脂を使用するの
が望ましい。本発明では、MFRが違う2種類以上のポ
リオレフィン系樹脂を原料とすることで、押出溶融時に
シリンダ内で粘度斑が生じ、この粘度斑が生じることに
より、押出発泡体内部に特有の連続気泡構造が形成され
ることになるが、2種類のポリオレフィン系樹脂のMF
Rの差は、押出溶融時に粘度斑が生じる程度であれば良
い。
【0014】具体的には、MFRの大きい方の樹脂のM
FRをMFR(1)、MFRの小さい方の樹脂のMFR
をMFR(2)とするとき、次の式を満足するのが好ま
しい。 MFR(1)−MFR(2)≧2 MFR(1)/MFR(2)≧1.5 さらに好ましくは、 MFR(1)−MFR(2)≧5 MFR(1)/MFR(2)≧2 であり、より好ましくは、 MFR(1)−MFR(2)≧8 MFR(1)/MFR(2)≧3 である。例えば、MFRの大きい方の樹脂としてMFR
16.0g/10minのポリオレフィン系樹脂、MFRの小さい
方の樹脂としてMFR2.0g/10minのポリオレフィン系樹
脂を配合することができる。
【0015】上記樹脂組成物中に配合される無機充填材
は、発泡体の密度を調整するために用いられるものであ
れば特に限定されるものではないが、安価で化学的に安
定なものを使用するのが望ましい。例えば、炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、フェライト、あるいはこれらの混
合物が好適に使用できる。無機充填材の配合量は、主成
分のポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、5〜5
0重量部、好ましくは10〜30重量部に設定するのが
良い。この範囲とすることにより水に近似した見掛け密
度を得ることができる。本発明において、主成分のポリ
オレフィン系樹脂に無機充填材を配合した樹脂組成物を
熱成形した後の密度は、0.70〜1.15g/cm3、好
ましくは0.9〜1.05g/cm3が良い。この範囲であ
れば、汚水処理装置に用いるとき良好な流動性を有する
ことができる。
【0016】本発明における発泡剤は、発泡温度の低い
発泡剤と発泡温度の高い発泡剤とを組み合わせて用いる
ことが好ましい。発泡温度の低い発泡剤としては、重炭
酸塩系等の無機系発泡剤、ジニトロソペンタメチレンテ
トラミンが、発泡温度の高い発泡剤としては、アゾジカ
ルボンアミド等の有機系発泡剤が用いられる。特に、低
温発泡剤として炭酸水素ナトリウム、高温発泡剤として
アゾジカルボンアミドを組み合わせて用いるのが好まし
い。上記組成物に添加される発泡温度の低い発泡剤並び
に発泡温度の高い発泡剤は、各々樹脂組成物中に0.1〜
5.0重量%、好ましくは0.5〜3.0重量%添加する。この
含有量にすることで本発明特有の連続気泡構造を有する
発泡体を得ることが出来る。
【0017】本発明において、上記2種類の発泡剤の分
散性・発泡の均一性を制御するために、発泡助剤を用い
ることが好ましい。発泡助剤は、マグネシウム−亜鉛系
助剤が好ましい。発泡助剤は、樹脂組成物中に添加する
必要があるが、マグネシウム−亜鉛系助剤のときは、樹
脂組成物中に0.1〜3.0重量%添加する。
【0018】本発明の樹脂組成物においては、炭素繊維
を添加することにより、樹脂組成物と炭素繊維の間にで
きる間隙が、より連続気泡が構成しやすくなることに作
用する。また、炭素繊維は、生体親和性及び生物親和
性に非常に優れていること、プラスの電荷を持つこと
から、主としてマイナスイオンの電荷を持つ微生物にと
っては非常に定着しやすいという優れた特性を示すこと
ができる。炭素繊維の長さは、100μm〜数cmが用い
られるが、平均0.7mm程度が好ましい。さらに本発明
の樹脂組成物においては、必要に応じて通常発泡押出成
形に用いることのできる、その他の添加物を適宜添加し
ても良い。
【0019】本発明においては、以上の樹脂組成物を、
周知の押出機を用いて、押出発泡成形するものである。
上記押出成形時の押出条件は、特に限定されるものでは
なく、成形加工中の状況に応じて適宜設定すれば良い
が、たとえばシリンダー温度を140〜180℃、金型温度を
150〜200℃に設定しておくのが良い。
【0020】本発明においては、押出形状は特に限定さ
れるものではないが、円柱状・チューブ状等が好まし
い。微生物固定化担体として用いる押出発泡体の大きさ
は、0.5〜10cm程度で、0.5〜5cmが好ましく、0.5〜
3cmがより好ましい。
【0021】更に、連続気泡部容積を除外した担体の見
掛け密度は0.7〜1.15g/cm3、好ましくは0.9〜1.05g/cm3
に調整するのが良い。見掛け密度が低すぎる場合は、処
理槽内の汚水に投入した際、上層部に浮遊してしまう。
逆に見掛け密度が高すぎる場合は、下層部に堆積してし
まい、流動させるには困難になる。
【0022】本発明において、特に好ましい押出発泡体
の製造方法は、MFRが異なる2種類以上のポリオレフ
ィン系樹脂の混合物と無機充填材との配合物に、無機系
発泡剤(炭酸水素ナトリウム)が0.1重量%以上、5.0重
量%以下、有機系発泡剤(アゾジカルボンアミド)が0.
1重量%以上、5.0重量%以下、マグネシウム−亜鉛系か
らなる助剤が0.1重量%以上、3.0重量%以下が添加され
た樹脂組成物を準備し、前記組成物を押出発泡成形によ
り熱成形して、連続気泡を有する押出発泡体を得るとい
うものである。
【0023】以下に、本発明の実施例を記載するが、本
発明は、これに限られるものではない。
【実施例】以下に本発明の実施例、及び比較例について
詳細に説明する。使用する主原料のMFR(メルトフロー
レイト)は、「JIS K6760」にて測定した。
【0024】下記の表1に示すとおりの配合割合で、ポ
リエチレン(PE)樹脂100重量部に対し各添加剤
(材)を配合した樹脂組成物を準備した。なお、発泡助
剤としては、旭電化工業(株)社製のMg−Zn系発泡
助剤(アデカスタブOF−30G)を用いた。押出発泡
体製造装置は、口径25mmφ、L(長さ)/D(口径)
=23のフルフライトスクリュータイプの単軸押出機
と、その押出機によって発泡成形されたチューブ状の押
出発泡体を冷却するための水槽と、冷却された発泡体を
切断する切断機とからなるものを準備した。この押出発
泡体製造装置を用いて、上記樹脂組成物を成形加工し、
外径6mm、肉厚1.5mm、長さ7mmのチューブ状
押出発泡体を得て、樹脂系の担体とした。このときの押
出条件は、スクリュー回転速度19rpm、シリンダ温度
170℃、金型温度170℃を基準として、成形体の状
態により適宜変更を行った。こうして得られた担体につ
いて見掛け密度(g/cm3)をガス置換式密度計(アキュ
ピック1330 島津製作所製)を用いて測定した。こ
の密度は連続気泡の容積が除外された発泡体の密度に相
当する。
【0025】上記の方法により得られた各担体に対して
成形性、流動性、及び微生物付着状況の評価を行い、表
1に記載した。
【0026】成形性は、上記押出機によって、高品質の
発泡成形体が得られた場合は「◎」、所定の品質の発泡
体が得られた場合は「○」、所定の品質が得られなかっ
た場合は「×」と評価した。この評価は、連続気泡が容
積当たり40〜70%のとき、高品質の発泡成形体が得
られた(◎);連続気泡が容積当たり20〜40%、あ
るいは70〜80%のとき、所定の品質の発泡体が得ら
れた(○);その他を、所定の品質が得られなかった
(×)とした。なお、本発明では、連続発泡構造が内部
のみでは、所望の作用効果が奏されないので、連続気泡
は、表面から内部、あるいは表面から反対側の表面まで
貫通している必要がある。このような連続気泡が得られ
ていないときには、所定の品質が得られていないことに
なる。
【0027】流動性は、縦28cm×横43cm×高さ34cmの水
槽に30リットルの水と3リットルの担体を入れて、水槽
の底部より空気を毎分5リットルの割合で導入して曝気
を行い、5日後にきわめて均一に流動した場合を
「◎」、均一に流動した場合を「○」、均一に流動しな
い場合は「×」と評価した。ここで、「きわめて均一に
流動」とは、槽内にて担体の分散性がきわめて良好で、
槽内の単位容積当たりの担体密度が平均しており、しか
も、担体が水の流動と一致した流動をする場合をいい、
「均一に流動」は、槽内の単位容積当たりの担体密度に
ばらつきが見られるが、担体が水の流動と一致した流動
をする場合をいう。
【0028】微生物付着状況は、上記水槽に汚水を入
れ、10日後に目視にて、付着状況が均一で良好な場合は
「◎」、付着が均一な場合は「○」、付着が斑で少ない
場合は「×」と評価した。ここで、「付着状況が均一で
良好」とは、担体表面が露出しないように汚泥(微生
物)が満遍なく付着していて、さらに、処理槽内の水を
引き抜いたとき、又は担体を取り出したときに汚泥(微
生物)の剥離が見られない場合をいい、「付着が均一」
とは、担体表面が露出しないように汚泥(微生物)が満
遍なく付着しているが、処理槽内の水を引く抜いたと
き、又は担体を取り出したときに汚泥(微生物)の剥離
があり、担体表面が露出する場合をいう。
【0029】また、上記の方法により得られた各担体に
対して汚水処理能を試験し、その結果を併せて表1に記
載した。汚水処理能の試験は、COD(化学的酸素要求
量)、BOD(生物学的酸素要求量)を測定することに
よって行った。測定は、汚水(M下水処理場の最初沈殿
池越流水)の入った水槽に容積比で10%の担体を投入
し、5L/minのエアレーションにて曝気し、12時間滞留
で20日間運転した時の処理水に対して行い、処理前の
値と対比した。CODはJIS−K0102−17に、
BODはJIS−K0102−21に準拠して測定し、
COD除去率は、処理水のCOD/原水(処理前)のC
OD、BOD除去率は、処理水のBOD/原水(処理
前)のBODから求めた。
【0030】
【表1】
【0031】以上の結果から、本発明の実施例の担体
は、成形性や流動性に優れ、微生物付着においても良好
で、汚水処理能も優れていることが分かる。これに対し
て、本発明の構成要件を満たさない比較例の担体は、均
一に流動することが出来ず、微生物付着状況も良好な結
果は得られず、汚水処理能についても劣っていることが
分かる。
【0032】実施例1と比較例1、2とは、実施例1が
MFRの異なる2種類のポリオレフィン樹脂を用いる以
外は同じであるが、実施例1の方が、成形性、流動性、
微生物付着状況の全てについて優れており、COD除去
率、BOD除去率についても遥かに優れている。また、
比較例3、4は担体見掛け密度(g/cm3)が実施例と異
なるが、発泡押出体の見掛け密度が本発明の範囲をはず
れる場合には、流動性及び微生物付着状況の点で劣って
きて、結果としてCOD除去率、BOD除去率について
も劣ってくることを示す。実施例2、3、4は、実施例
1にさらに、無機充填材及び炭素繊維を添加するもので
あるが、これらを添加する場合には、成形性、流動性、
及び微生物付着状況も、又、水処理能もより優れてくる
ことが分かる。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明の押出発泡体は、
成形性が良好で、流動床汚水処理装置等に用いて、良好
な流動性を有すると共に、耐久性に優れ、微生物の安定
的固着が可能であるという優れた効果を奏することがで
きる。また、本発明の押出発泡体は、水処理能にも優れ
ている。さらに、本発明の押出発泡体の製造方法によれ
ば、密度調整が容易で、流動性に優れ、微生物付着も良
好な押出発泡体を、安価で安定供給できるという効果を
奏することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 307:04 B29K 307:04 B29L 31:14 B29L 31:14 Fターム(参考) 4D003 AA14 AB02 EA14 EA19 EA25 EA26 EA30 EA38 FA02 4F074 AA17A AA24A AA32A AC02 AC17 AC30 AE04 BA03 BA04 BA13 BA16 CA22 CC04Y CC22X DA02 DA13 DA59 4F207 AA03 AA04 AA11 AA13 AB02 AB11 AB16 AE05 AG08 AG20 AH81 AR15 KA01 KA11 KK54 KW23

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メルトフローレイト(MFR)の異なる
    2種類以上のポリオレフィン系樹脂を含有する樹脂組成
    物を押出発泡成形してなることを特徴とする、見掛け密
    度が0.7〜1.15g/cm3である連続気泡を有する押出発泡
    体。
  2. 【請求項2】 無機充填材が配合されてなる請求項1記
    載の押出発泡体。
  3. 【請求項3】 無機充填材が硫酸バリウム及び/又はフ
    ェライトである請求項2記載の押出発泡体。
  4. 【請求項4】 炭素繊維が配合されてなる請求項1〜3
    のいずれかに記載の押出発泡体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の押出発
    泡体からなる微生物固定化担体。
  6. 【請求項6】 メルトフローレイト(MFR)の異なる
    2種類以上のポリオレフィン系樹脂を含有する樹脂組成
    物に、発泡剤を添加し、押出発泡成形により熱成形する
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の押
    出発泡体の製造方法。
  7. 【請求項7】 発泡温度の異なる2種類以上の発泡剤を
    組み合わせて用いることを特徴とする請求項6記載の押
    出発泡体の製造方法。
  8. 【請求項8】 さらに発泡助剤を用いることを特徴とす
    る請求項6又は7記載の押出発泡体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001205287A (ja) * 2000-01-28 2001-07-31 Takeda Chem Ind Ltd 水処理用担体、水処理用担体の製造方法および水処理用装置
JP2014073476A (ja) * 2012-10-05 2014-04-24 Inoac Gijutsu Kenkyusho:Kk 微生物担体
JP2015078323A (ja) * 2013-10-18 2015-04-23 東レプラスチック精工株式会社 熱可塑炭素繊維樹脂基材からなる多孔構造体及びその製造方法

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