JPH09295977A - ピリドピリミジン誘導体及びそれを含有する医薬組成物 - Google Patents

ピリドピリミジン誘導体及びそれを含有する医薬組成物

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JPH09295977A
JPH09295977A JP8109864A JP10986496A JPH09295977A JP H09295977 A JPH09295977 A JP H09295977A JP 8109864 A JP8109864 A JP 8109864A JP 10986496 A JP10986496 A JP 10986496A JP H09295977 A JPH09295977 A JP H09295977A
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pyrimidine
dioxo
tetrahydropyrido
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Masanobu Yonezawa
賢信 米澤
Hiroaki Kasukawa
博明 粕川
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Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】血糖降下およびアルドースリダクターゼ阻害作
用を併せ持ち糖尿病の各種合併症の治療に有効な薬物を
得る。 【解決手段】式(I)で表されるピリドピリミジン誘導
体およびそれを含有する医薬組成物。 【化1】 式中、 R1は低級アルキル基、下記式(II)または(II
I)である。 【化2】 式中、R2、R3はH、ハロゲン原子、低級アルキル基
等、mは整数1〜3、nは整数0〜1を示し、AはO又
はS、qは整数1〜4、Bはヒドロキシ基、低級アルキ
ルカルボニル基等を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なピリドピリ
ミジン誘導体及びそれを含有する医薬組成物に関する。
さらに詳しくは血糖降下作用およびアルドースリダクタ
ーゼ阻害作用を併せ持つ新規なピリドピリミジン誘導
体、及びそれを含有する糖尿病白内障、網膜症、神経障
害、腎障害などの糖尿病における各種合併症の予防およ
び治療に有用な医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】糖尿病治療薬としては、早くからインス
リン製剤が知られ、使用されてきた。その後経口血糖降
下剤として種々のビグアナイド系化合物やスルホニルウ
レア系化合物が開発され用いられてきた。しかしながら
これらの化合物には問題がある。すなわちインスリン製
剤は現在のところ注射剤として使用されており、軽減さ
れているとはいえ、その使用時における不便さは患者に
とって大きな負担となっている。また、経口血糖降下剤
には、乳酸アシドーシスや重篤な低血糖といった副作用
がみられ、毒性が低く、有効な糖尿病治療薬の開発が望
まれている。血糖降下剤に関連する先行技術としては、
USP4572912号、USP4645617号およ
びUSP4687777号等が知られている。
【0003】近年、糖尿病合併症の発症機序として、組
織内ソルビトールの蓄積、増加が注目されグルコースな
どのアルドースを還元してソルビトールに変換する酵素
であるアルドースリダクターゼ(AR)の活性を阻害す
る化合物が、白内障、網膜症、神経障害、腎障害の治療
に有用であることが文献上示唆されている[ケイ・エッ
チ・ギャバイ、エヌ・スパック、エス・ルーら、メタボ
リズム(K.H.Gabbay,N.Spack,N.Loo,et al.、Metabolis
m),28(Suppl.1);471-476(1979),デイ・ドボルーニ
ク、エヌ・シマルドーデキュエスネ、エム・クラミら、
サイエンス(D.Dvornik,N.Simard-Duquesne,M.Krami,et
al.、Science),182;1146-1148(1973),ジェイ・エッチ
・キノシタ、デイ・ドボルーニク、エム・クラミら、バ
イオキミカ.バイオフィジカ.アクタ(J.H.Kinosita,D.Dv
ornik,M.Kurami,et al.,Biochem.Biophys.Acta),158;4
72-475(1968)参照]。これらのことよりアルドースリダ
クターゼ(AR)阻害剤の開発が進められている。アル
ドースリダクターゼ阻害剤に関連する先行技術としては
USP4734419号、欧州特許47109号、WO
9212979等が知られている。しかしながら、AR
阻害剤はあくまでも糖尿病合併症の対症療法剤であり、
糖尿病そのものの治療効果は低いと考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって糖尿病、加
えては糖尿病合併症の根本的な治療には血糖降下剤が必
要であり、さらにAR阻害作用を併せ持つ血糖降下剤の
開発が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる状
況に鑑み鋭意研究を継続した結果、新規なピリドピリミ
ジン誘導体が該要請を満たすものであることを見いだ
し、以下の本発明を完成するに至った。
【0006】(1)本発明は、一般式(I)で表される
ピリドピリミジン誘導体、およびその金属塩、付加塩、
水和物、溶媒和物、金属塩の水和物、金属塩の溶媒和
物、付加塩の水和物、付加塩の溶媒和物である。
【0007】
【化4】
【0008】式(I)中、 R1は低級アルキル基、ある
いは下記の一般式(II)または(III)で表される基で
ある。
【0009】
【化5】
【0010】式(II)中、R2、R3は水素原子、ハロゲ
ン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロ
アルキル基を示し、mは1乃至3の整数を示し、nは0
乃至1の整数を示し、Aは酸素原子または硫黄原子を示
す。
【0011】
【化6】
【0012】式(III)中、qは1乃至4の整数を示
し、Bはヒドロキシ基、低級アルキルカルボニル基、置
換基を有してもよいカルバモイル基、置換基を有しても
よいアリール基、あるいは置換基を有してもよいアリー
ルカルボニル基を示す。
【0013】(2)また本発明は、請求項1に記載のピ
リドピリミジン誘導体、およびその金属塩、付加塩、水
和物、溶媒和物、金属塩の水和物、金属塩の溶媒和物、
付加塩の水和物、付加塩の溶媒和物を含有してなる医薬
組成物である。
【0014】本発明の一般式(I)のピリドピリミジン
誘導体において、R1が示す低級アルキル基は、炭素数
1乃至8の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基が望ま
しく、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、ter-ブチル、ペ
ンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、オク
チル等が挙げられる。また一般式(II)においてR2
3が示すハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、
塩素原子、臭素原子等が挙げられ、低級アルコキシ基と
しては、上記の低級アルキル基と酸素原子が結合したも
のが挙げられる。ハロアルキル基は例えばクロロメチ
ル、2,2−ジクロロエチル、トリフルオロメチル等が
挙げられる。一般式(III)においてBが示す低級アル
キルカルボニル基は例えばアセチル、プロピオニル、ブ
チリル、イソブチリル等が挙げられ、置換基を有してい
てもよいカルバモイル基は、例えばメチルカルバモイ
ル、エチルカルバモイル、イソプロピルカルバモイル、
ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、シクロ
ヘキシルカルバモイル、フェニルカルバモイル等が挙げ
られる。また置換基を有していてもよいアリール基は、
例えばフェニル、ビフェニル、4−クロロフェニル、
3,4−ジメトキシフェニル等が挙げられ、置換基を有
していてもよいアリールカルボニル基は、例えばベンゾ
イル、トルオイル、アニソイル等が挙げられる。
【0015】一般式(I)で表わされるピリドピリミジ
ン誘導体の好適な塩類としては、例えばリチウム、ナト
リウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウ
ム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、また例
えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸、ギ酸、酢
酸、クエン酸、乳酸等の有機酸類との付加塩が挙げられ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】一般式(I)で表される本発明の
ピリドピリミジン誘導体の製造法を以下詳細に説明す
る。 (製造法)一般式(I)において、R1は低級アルキル
基、あるいは一般式(II)(式(II)中、R2、R3は水
素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキ
シ基またはハロアルキル基を示し、mは1乃至3の整数
を示し、nは0乃至1の整数を示し、Aは酸素原子また
は硫黄原子を示す。)、または(III)(式(III)中、
qは1乃至4の整数を示し、Bはヒドロキシ基、低級ア
ルキルカルボニル基、置換基を有してもよいカルバモイ
ル基、置換基を有してもよいアリール基、あるいは置換
基を有してもよいアリールカルボニル基を示す。)であ
る場合の本発明のピリドピリミジン誘導体の製造法は以
下の通りである。
【0017】すなわち、下記に示す一般式(IV)で表さ
れる化合物を還元すると、一般式(V)で表される化合
物を得ることができる。
【0018】
【化7】
【0019】式(IV)中、R1は一般式(I)に示す意味
と同じである。
【0020】
【化8】
【0021】式(V)中、R1は一般式(I)に示す意味
と同じである。
【0022】還元の方法としては、接触還元、亜鉛−酢
酸、鉄−酢酸、塩化スズ(II)二水和物による還元等が
挙げられるが、好ましくは塩化スズ(II)二水和物が用
いられる。溶媒としては、メタノール、エタノール等の
アルコール類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢
酸等の有機酸類及びこれらの混合物が挙げられる。反応
温度は通常、室温から加温下の範囲で行われる。例えば
塩化スズ(II)二水和物を用いた還元における溶媒は通
常、エタノールで反応温度は室温から還流温度の範囲で
行われる。
【0023】一般式(V)で表される化合物は、カラム
クロマトグラフィーで精製の後、メイルバインアリレイ
ション反応を行い一般式(VI)で表される化合物を生成
する。反応は例えばUSP4461902号及びジャー
ナル オブ メディシナルケミストリー(Journal of Medi
cinal Chemistry)、32巻、421-428、1989年等に記載の
方法に準じて行われる。すなわちメイルバインアリレイ
ション反応は通常アセトン、水またはメタノール、エタ
ノール等のアルコール類、好ましくはアセトンまたはア
セトンと水の混合物を溶媒とし、常法によるジアゾ化
後、酸の存在下、アクリル酸エステル類、次いで触媒量
の第一銅塩を加えることにより行われる。
【0024】
【化9】
【0025】式(VI)中、R1は一般式(I)に示す意味
と同じであり、R4はメチル基あるいはエチル基を示
し、Lは塩素、臭素等のハロゲン原子を示す。
【0026】次に一般式(VI)で表わされる化合物を酢
酸ナトリウムの存在下、チオ尿素と反応させると一般式
(VII)で表される化合物を得ることができる。
【0027】
【化10】
【0028】式(VII)中、R1は一般式(I)に示す意
味と同じである。
【0029】最後に、一般式(VII)で表わされる化合
物を酸加水分解することにより、目的とする一般式
(I)で表される化合物を得る。
【0030】酸加水分解反応に好適な酸としては、ギ
酸、酢酸等の有機酸、硫酸、塩酸等の鉱酸が挙げられ、
最も好ましくは塩酸を用いる。反応溶媒はエタノール、
メタノール等のアルコール類、水、スルホラン、及びこ
れらの混合物が挙げられるが、好ましくは水とアルコー
ル類の混合溶媒を用いる。
【0031】前述した製造法で得られる本発明のピリド
ピリミジン誘導体は、例えば抽出、沈殿、分画クロマト
グラフィー、分別結晶化、再結晶等の常法により単離、
精製することができる。また、製造法において出発物質
として用いられる一般式(IV)で表わされる化合物は、
後述の方法1、方法2、あるいは方法3にて合成するこ
とができる。
【0032】(方法1)一般式(IV)で表わされる化合
物において、R1は低級アルキル基、あるいは一般式(I
I)(式(II)中、R2、R3は水素原子、ハロゲン原
子、低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロアル
キル基を示し、mは1乃至3の整数を示し、nは0乃至
1の整数を示し、Aは酸素原子または硫黄原子を示
す。)または(III)(式(III)中、qは1乃至4の整
数を示し、Bは低級アルキルカルボニル基、置換基を有
してもよいアリール基、あるいは置換基を有してもよい
アリールカルボニル基を示す。)である場合の化合物の
合成法は以下の通りである。
【0033】すなわち、下記に示す化合物(VIII)と一
般式(IX)で表わされる化合物とを塩基性条件下反応さ
せると化合物(X)が得られる。
【0034】
【化11】
【0035】
【化12】
【0036】式(IX)中、Xは塩素、臭素、ヨウ素等の
ハロゲン原子を示す。
【0037】
【化13】
【0038】この際の塩基としては、水素化ナトリウム
等のアルカリ金属水素化物、水素化カルシウム等のアル
カリ土類金属水素化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水
素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、トリエチルア
ミン、ジイソプロピルエチルアミン等のトリアルキルア
ミン、ピリジン、ルチジン、ピコリン、4-ジメチルアミ
ノピリジン等のピリジン化合物等が挙げられ、好ましく
は、水素化ナトリウムが用いられる。
【0039】上記の反応は通常種々の溶媒、例えばジク
ロロメタン、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、テトラヒドロフラン、アセトン、ジメチルスルホキ
シド等のような反応に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒ま
たはそれらの混合物中で行われる。特に好ましい溶媒と
しては、N,N-ジメチルホルムアミドが挙げられる。反
応温度は通常は冷却下から加温下の範囲で反応が行われ
る。例えば塩基として水素化ナトリウムを用いた場合、
反応温度は0℃から室温が好ましい。
【0040】次に、化合物(X)を濃アンモニア水で開
環させることにより、化合物(XI)を得ることができ
る。
【0041】
【化14】
【0042】次に、公知の方法(特開昭62−9647
6号、およびジャーナル オブ メディシナルケミストリ
ー(Journal of Medicinal Chemistry)、34巻、1492-150
3、1991年参照]に準じて、化合物(XI)にカルボニル
化剤を作用させることにより、化合物(XII)を得るこ
とができる。
【0043】
【化15】
【0044】上記の反応においてカルボニル化剤として
は、1,1'−カルボニルジイミダゾール、ホスゲン、ビ
ス(トリクロロメチル)カーボネート等が挙げられ、好
ましくは1,1'−カルボニルジイミダゾールが用いられ
る。反応は好ましくは無溶媒で行われるが、反応に悪影
響を及ぼさない慣用の溶媒、例えばクロロホルム、ジメ
チルホルムアミド等を用いることもできる。反応温度は
通常加温下で行われる。
【0045】更に、化合物(XII)と一般式(XIII)あ
るいは(XIV)で表される化合物とを塩基性条件下反応
させると、一般式(IV)で表される化合物を得る。
【0046】
【化16】
【0047】式(XIII)中、Yは塩素、臭素、ヨウ素等
のハロゲン原子を示し、R2、R3は水素原子、ハロゲン
原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロア
ルキル基を示し、mは1乃至3の整数を示し、nは0乃
至1の整数を示し、Aは酸素原子または硫黄原子を示
す。
【0048】
【化17】
【0049】式(IV)中、Zは塩素、臭素、ヨウ素等の
ハロゲン原子を示し、qは1乃至4の整数を示し、Bは
低級アルキルカルボニル基、置換基を有してもよいアリ
ール基、あるいは置換基を有してもよいアリールカルボ
ニル基を示す。
【0050】この際の塩基としては、水素化ナトリウム
等のアルカリ金属水素化物、水素化カルシウム等のアル
カリ土類金属水素化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム
等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水
素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、トリエチルア
ミン、ジイソプロピルエチルアミン等のトリアルキルア
ミン、ピリジン、ルチジン、ピコリン、4−ジメチルア
ミノピリジン等のピリジン化合物等が挙げられ、好まし
くは、炭酸カリウムが用いられる。
【0051】(方法2)一般式(IV)で表わされる化合
物において、R1が上記方法1と同様である場合の化合
物の別の合成法は以下の通りである。すなわち、化合物
(VIII)と一般式(XV)で表わされる化合物とを塩基性
条件下反応させると一般式(XVI)で表わされる化合物
が得られる。
【0052】
【化18】
【0053】式(XV)中、R1は一般式(I)に示す意味
と同じである。]
【0054】
【化19】
【0055】式(XVI)中、R1は一般式(I)に示す意
味と同じである。]
【0056】この際の塩基としては、トリエチルアミ
ン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、等のトリア
ルキルアミン類、ピリジン、ルチジン、ピコリン、4−
ジメチルアミノピリジン等のピリジン化合物類が挙げら
れ、好ましくは、トリエチルアミンが用いられる。
【0057】反応溶媒は、ジクロロメタン、トルエン、
ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒド
ロフラン、アセトン等のような反応に悪影響を及ぼさな
い慣用の溶媒またはそれらの混合物中で行なわれ、好ま
しくはトルエンもしくはN,N−ジメチルホルムアミド
が挙げられる。反応温度は通常は冷却下から還流下の範
囲で行なわれる。
【0058】次に、前述の方法1に準じて、一般式(XV
I)で表わされる化合物にカルボニル化剤を作用させる
ことにより、一般式(XVII)で表わされる化合物が得ら
れる。
【0059】
【化20】
【0060】式(XVII)中、R1は一般式(I)に示す意
味と同じである。
【0061】更に、前述の方法1に準じて、一般式(XV
II)で表わされる化合物と一般式()で表わされる化合
物とを、アルカリ条件下反応させると、一般式(IV)で
表わされる化合物を得る。
【0062】(方法3)一般式(IV)で表わされる化合
物において、R1は一般式(III)(式(III)中、qは
1乃至4の整数を示し、Bは置換基を有してもよいカル
バモイル基を示す。)である場合の化合物の合成法は以
下の通りである。
【0063】すなわち、前述の方法1あるいは方法2に
準じて合成した一般式(XVIII)で表わされる化合物を
塩基性条件下エステルの加水分解を行なうと、一般式
(XIX)で表わされる化合物を得る。
【0064】
【化21】
【0065】式(XVIII)中、qは一般式(III)に示す
意味と同じであり、R5はメチル基あるいはエチル基を
示す。
【0066】
【化22】
【0067】式(XIX)中、qは一般式(III)に示す意
味と同じである。
【0068】次に、一般式(XIX)で表わされる化合物
にハロゲン化試薬を作用させることにより、一般式(X
X)で表わされる酸ハロゲン化物を得ることができる。
【0069】
【化23】
【0070】式(XX)中、qは一般式(III)に示す意味
と同じである。
【0071】この際のハロゲン化試薬としては、塩化ホ
スホリル、塩化チオニル、五塩化リン、三塩化リン等が
挙げられるが、好ましくは塩化チオニルを用いる。
【0072】最後に、一般式(XX)表わされる化合物
に、塩基性条件下、一般式(XXI)で表わされるアミノ
化合物、あるいは一般式(XXII)表わされるピペラジニ
ル化合物を反応させ、一般式(IV)で表わされる化合物
を得た。
【0073】
【化24】
【0074】式(XXI)中、R6、R7はそれぞれ独立し
て低級アルキル基を示す。
【0075】
【化25】
【0076】式(XXII)中、R8は低級アルキル基を示
す。
【0077】本発明のピリドピリミジン誘導体は優れた
血糖降下作用とAR阻害作用を有しており、糖尿病合併
症の予防ならびに治療において有効である。本発明の化
合物を糖尿病合併症の予防ならびに治療を目的としてヒ
トに投与する場合はこれを内用、外用または局所投与に
適した有機または無機の補助成分と共に固形製剤、半固
形製剤または液状製剤として、経口的あるいは非経口的
に投与可能である。その投与形態としては、経口製剤と
して錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、乳剤、懸濁剤、
シロップ剤、非経口製剤としては座剤、注射剤、点滴
剤、外用剤などとすることができる。
【0078】投与量は症状の程度、患者の年齢、疾病の
進度などによって著しく異なるが、通常一日あたり0.
01mg/kg乃至200mg/kg、好ましくは0.05mg/kg乃
至50mg/kg、より好ましくは0.1mg/kg乃至10mg/kg
の割合で、一日一乃至数回に分けて投与することができ
る。
【0079】製剤化にあたっては通常の製剤担体を用
い、当該技術分野における常法によってこれをなすこと
ができる。すなわち、経口的固形製剤を製造する場合
は、主薬に賦形剤および必要に応じて結合剤、崩壊剤、
滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤、などを加えた後、常
法に従い錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、被覆製剤な
どとする。賦形剤としては、例えば乳糖、コーンスター
チ、白糖、ブドウ糖、ソルビット、結晶セルロース、二
酸化ケイ素などが用いられる。結合剤としては、例えば
ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、エチルセ
ルロース、メチルセルロース、アラビアゴム、トラガン
ト、ゼラチン、シェラック、ヒドロキシプロピルスター
チ、ポリビニルピロリドンなどが用いられる。崩壊剤と
しては、例えば澱粉、寒天、ゼラチン末、結晶セルロー
ス、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸カ
ルシウム、デキストリン、ペクチンなどが用いられる。
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、タ
ルク、ポリエチレングリコール、シリカ、硬化植物油な
どが用いられる。着色剤としては、医薬品への添加が許
可されているものが用いられる。矯味剤、矯臭剤として
は、例えばココア末、ハッカ油、ハッカ脳、竜脳、芳香
酸、ケイ皮末などが用いられる。これらの錠剤、顆粒剤
に糖衣、ゼラチン衣、その他必要に応じて適宜コーティ
ングを施すことは何ら差し支えない。注射剤を調製する
場合には必要に応じて主薬にpH調製剤、緩衝剤、安定化
剤、可溶化剤などを添加し常法により、皮下、筋肉内、
静脈内用注射剤とする。
【0080】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではな
い。なお、実施例中に述べる化合物の物性値は、プロト
ン核磁気共鳴スペクトル(NMR)は、Varian Unity 4
00(400MHz)を用いて測定した。
【0081】(実施例1) 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−〔2−(ベンジルオキ
シ)エチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン(SSK)の合
成法 (A) 1,2−ジヒドロ−2,4−ジオキソピリド
[2,3−d]−3,1−オキサジンおよび1,2−ジヒ
ドロ−2,4−ジオキソピリド[3,2−d]−3,1−
オキサジンの合成法 2,3−ピリジンジカルボン酸無水物(40.0g,0.
27mol)のクロロホルム懸濁液(180ml,エタノー
ルフリー)にトリメチルシリルアジド(37.4ml,0.
28mol)を加え、反応が開始するまで注意深く加熱し
た。最初の急激な窒素の発生がおさまった後、更に加熱
還流を行った。氷冷下にて反応液にエタノール(15.
8ml,0.27mol)を加え、更に15分間攪拌した後析
出した沈殿を濾取、乾燥した。この沈殿物をアセトニト
リル(360ml)中にて1時間加熱還流した後析出した
沈殿を濾取し、乳白色粉末状の標記化合物(34.0
g,77%)を混合物として得た。尚、1,2−ジヒド
ロ−2,4−ジオキソピリド[2,3−d]−3,1−オ
キサジンおよび1,2−ジヒドロ−2,4−ジオキソピリ
ド[3,2−d]−3,1−オキサジンの生成比は、40
0MHzNMRより4:1であった。
【0082】(B) 1,2−ジヒドロ−1−(4−ニ
トロベンジル)−2,4−ジオキソピリド[2,3−d]
−3,1−オキサジンの合成法 n−ヘキサンで洗浄した水素化ナトリウム(6.4g,
0.16mol)のN,N−ジメチルホルムアミド懸濁液
(200ml)中に1,2−ジヒドロ−2,4−ジオキソピ
リド[2,3−d]−3,1−オキサジンおよび1,2−
ジヒドロ−2,4−ジオキソピリド[3,2−d]−3,
1−オキサジンの混合物(24.0g,0.15mol)を
氷冷下少量ずつ加え、室温にて30分間攪拌した後、ニ
トロベンジルブロミド(34.8g,0.16mol)のジ
メチルホルムアミド溶液(80ml)を氷冷下滴下し、更
に室温にて3時間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ析出し
た沈殿を濾取、乾燥し、薄桃色粉末状の標記粗化合物
(37.6g,86%)を得た。
【0083】(C) 2−〔N−(4−ニトロベンジ
ル)〕アミノニコチン酸アミドの合成法 1−(4−ニトロベンジル)−2,4−ジオキソピリド
[2,3−d]−3,1−オキサジン(37.6g,0.1
3mol)のN,N−ジメチルホルムアミド懸濁液(240
ml)中に、氷冷下、25%アンモニア水(60ml)を滴
下し1時間攪拌した。反応液を2N塩酸で中和して析出
した沈殿を濾過、水洗、乾燥し、黄土色粉末状の標記粗
化合物(27.2g,80%)を得た。
【0084】(D) 1−(4−ニトロベンジル)−
2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジンの合成法 2−〔N−(4−ニトロベンジル)〕アミノニコチン酸
アミド(27.0g,99mmol)および1,1'−カルボ
ニルジイミダゾール(32.2g,198mmol)を13
0℃にて融解させ、更に30分間攪拌した。反応液を冷
却し生じた固体をエタノールを加えて洗浄、濾取、乾燥
した後、茶色粉末状の標記化合物(24.0g,81
%)を得た。
【0085】(E) 1−(4−ニトロベンジル)−3
−〔2−(ベンジルオキシ)エチル〕−2,4−ジオキ
ソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジンの合成法 1−(4−ニトロベンジル)−2,4−ジオキソ−1,
2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジ
ン(2.79g,9.4mmol)、2−(ベンジルオキシ)
エチルブロミド(2.21g,10.3mmol)および炭酸
カリウム(1.94g,14.0mmol)にN,N−ジメチ
ルホルムアミド(10ml)を加えて、60℃で2時間攪
拌した。反応液を水で希釈して酢酸エチルで抽出し、有
機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで
乾燥して溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製し、淡黄色アモルファス状の
標記化合物(3.68g,91%)を得た。
【0086】(F) 1−(4−アミノベンジル)−3
−〔2−(ベンジルオキシ)エチル〕−2,4−ジオキ
ソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジンの合成法 1−(4−ニトロベンジル)−3−〔2−(ベンジルオ
キシ)エチル〕−2,4-シ゛オキソ-1,2,3,4−テトラヒドロ
ピリド[2,3−d]ピリミジン(8.00g,18.5m
mol)をエタノール(40ml)に溶解させ、塩化スズ(I
I)二水和物(16.7g,74.0mmol)を加えて、1
時間還流した。反応液を水で希釈して2N水酸化ナトリ
ウム水溶液でアルカリ性とした後、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を飽和食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後、溶媒を減圧留去して、淡黄色アモルファ
ス状の標記粗化合物(7.35g,99%)を得た。
【0087】(G) 1−〔4−(2−ブロモ−2−エ
トキシカルボニルエチル)ベンジル〕−3−〔2−(ベ
ンジルオキシ)エチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,
4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合
成法 1−(4−アミノベンジル)−3−〔2−(ベンジルオ
キシ)エチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テト
ラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン(3.48g,
8.65mmol)のアセトン溶液(12ml)に蒸留水(3m
l)、47%臭化水素酸(3ml,25.9mmol)を加えた
後、5℃以下にて亜硝酸ナトリウム(0.66g,9.5
1mmol)の水溶液(3ml)を滴下し、30分間攪拌し
た。更にアクリル酸エチル(5.63ml,51.9mmol)
を加え、反応液を40℃とした後、酸化銅(I)(0.1
3g,0.87mmol)を少量ずつ加えた。反応液を水で
希釈して酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製し、黄色油状の標記化合物(3.54g,72
%)を得た。
【0088】(H) 1−{4−〔(2−イミノ−4−
オキソチアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−
3−〔2−(ベンジルオキシ)エチル〕−2,4−ジオ
キソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]
ピリミジンの合成法 1−〔4−(2−ブロモ−2−エトキシカルボニルエチ
ル)ベンジル〕−3−〔2−(ベンジルオキシ)エチ
ル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピ
リド[2,3−d]ピリミジン(8.46g,14.9mmo
l)、チオ尿素(1.25g,16.4mmol)および酢酸
ナトリウム(1.35g,16.4mmol)のエタノール溶
液(70ml)を一夜還流した。反応液を冷却して析出し
た沈殿を濾取した後、エタノールで洗浄して、白色粉末
状の標記粗化合物(7.30g,定量的)を得た。
【0089】(I) 1−{4−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−
〔2−(ベンジルオキシ)エチル〕−2,4−ジオキソ
−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリ
ミジンの合成法 1−{4−〔(2−イミノ−4−オキソチアゾリジン−
5−イル)メチル〕ベンジル}−3−〔2−(ベンジル
オキシ)エチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テ
トラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン(4.92
g,10.2mmol)のエタノール溶液(100ml)に2
N塩酸(50ml)を加えて一夜還流した。エタノールを
留去した後、水で希釈して酢酸エチルで抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製し、白色アモルファス状の標記
化合物(4.08g,83%)を得た。この化合物のN
MRデータを以下に示す。
【0090】1H−NMR(CDCl3,400MHz,T
MS) δ:3.07(1H,dd,J=10.0,14.
0Hz),3.48(1H,dd,J=4.0,14.0H
z),3.79(2H,d,J=6.0Hz),4.37(2
H,d,J=6.0Hz),4.46(1H,dd,J=4.
0,10.0Hz),4.54(2H,s),5.52(2
H,s),7.12(2H,d,J=8.0Hz),7.18〜
7.26(6H,m),7.45(2H,d,J=8.0H
z),8.45(1H,dd,J=1.6,7.7Hz),8.
66(1H,dd,J=1.6,4.8Hz)
【0091】(実施例2) 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−(2−ヒドロキシエチ
ル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピ
リド[2,3−d]ピリミジン(SSL)の合成法 (A) 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン
−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−(2−ヒドロキ
シエチル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−〔2−(ベンジルオキ
シ)エチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン(1.00g,
2.0mmol)を塩化メチレン(5ml)に溶解させ、窒素
雰囲気下、0℃で三臭化ホウ素(2ml)を滴下し、室温
で1時間攪拌した。反応液にメタノールを加えた後、溶
媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製し、白色アモルファス状の標記化合物
(0.68g,86%)を得た。この化合物のNMRデ
ータを以下に示す。
【0092】1H−NMR(CDCl3,DMSO−
6,400MHz,TMS) δ:3.06(1H,d
d,J=10.1,14.3Hz),3.44(1H,dd,
J=3.8,14.3Hz),3.87(2H,d,J=5.5
Hz),4.31(2H,t,J=5.5Hz),4.43(1
H,dd,J=3.8,10.1Hz),5.54(2H,
s),7.16(2H,d,J=8.1Hz),7.24(1
H,dd,J=4.8,7.9Hz),7.44(2H,d,J
=8.1Hz),8.46(1H,dd,J=2.0,7.9H
z),8.68(1H,dd,J=2.0,4.8Hz)
【0093】(実施例3) 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−(4−フェニルブチル)
−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジン(SSM)の合成法 (A) 1−(4−ニトロベンジル)−3−(4−フェ
ニルブチル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(E)と同様に、実施例1(D)で得たピリド
ピリミジン2.00g(6.70mmol)、4−フェニルブ
チルブロミド1.57g(7.38mmol)、炭酸カリウム
1.39g(10.05mmol)、N,N−ジメチルホルム
アミド7mlを用いて、白色アモルファス状の標記化合
物(1.54g,53%)を得た。
【0094】(B) 1−(4−アミノベンジル)−3
−(4−フェニルブチル)−2,4−ジオキソ−1,2,
3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの
合成法 実施例1(F)と同様に、実施例3(A)で得たニトロ
体1.54g(3.58mmol)、塩化スズ(II)二水和物
3.23g(14.31mmol)、エタノール20mlを用い
て、薄黄色アモルファス状の標記化合物(1.23g,
86%)を得た。
【0095】(C) 1−〔4−(2−ブロモ−2−エ
トキシカルボニルエチル)ベンジル〕−3−(4−フェ
ニルブチル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(G)と同様に、実施例3(B)で得たアミン
体1.23g(3.07mmol)、47%臭化水素酸3.2
3g(14.31mmol)、亜硝酸ナトリウム233mg
(3.38mmol)、アセトン5ml、アクリル酸エチル2.
00ml(18.42mmol)、酸化銅(I)46mg(0.3
1mmol)を用いて、白色アモルファス状の標記化合物
(0.53g,31%)を得た。
【0096】(D) 1−{4−〔(2−イミノ−4−
オキソチアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−
3−(4−フェニル)ブチル−2,4−ジオキソ−1,
2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジ
ンの合成法 実施例1(H)と同様に、実施例3(C)で得たハロエ
ステル体320mg(0.57mmol)、チオ尿素47mg
(0.62mmol)、酢酸ナトリウム51mg(0.62mmo
l)、エタノール5mlを用いて、白色アモルファス状の
標記化合物(0.16g,58%)を得た。
【0097】(E) 1−{4−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−
(4−フェニルブチル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,
4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合
成法 実施例1(I)と同様に、実施例3(D)で得たイミン
体0.10g(0.57mmol)、2N塩酸1.0ml(0.6
2mmol)、エタノール2mlを用いて、白色アモルファス
状の標記化合物(0.08g,80%)を得た。この物
のNMRデータを以下に示す。
【0098】1H−NMR(CDCl3,400MHz,T
MS) δ:1.67〜1.77(2H,m),2.65
(2H,t,J=7.0Hz),3.07(1H,dd,J=
9.9,14.0Hz),3.49(1H,dd,J=3.8,
14.0Hz),4.11(2H,t,J=7.0Hz),4.4
7(1H,dd,J=3.8,9.9Hz),5.53(2H,
s),7.14(2H,d,J=8.1Hz),7.16〜7.
27(6H,m),7.44(2H,d,J=8.1Hz),
8.46(1H,dd,J=1.8,7.9Hz),8.65
(1H,dd,J=1.8,4.8Hz)
【0099】(実施例4) 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−(4−ビフェニルメチ
ル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピ
リド[2,3−d]ピリミジン(SSN)の合成法 (A) 1−(4−ニトロベンジル)−3−(4−ビフ
ェニルメチル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テト
ラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(E)と同様に、実施例1(D)で得たピリド
ピリミジン100mg(0.33mmol)、4−(ブロモメ
チル)ビフェニル92mg(0.37mmol)、炭酸カリウ
ム70mg(0.50mmol)、N,N−ジメチルホルムアミ
ド1mlを用いて、白色アモルファス状の標記化合物(6
5mg,42%)を得た。
【0100】(B) 1−(4−アミノベンジル)−3
−(4−ビフェニルメチル)−2,4−ジオキソ−1,
2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジ
ンの合成法 実施例1(F)と同様に、実施例4(A)で得たニトロ
体0.75g(1.61mmol)、塩化スズ(II)二水和物
1.45g(6.44mmol)、エタノール10mlを用い
て、薄黄色アモルファス状の標記化合物(0.62g,
89%)を得た。
【0101】(C) 1−〔4−(2−ブロモ−2−エ
トキシカルボニルエチル)ベンジル〕−3−(4−ビフ
ェニルメチル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テト
ラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(G)と同様に、実施例4(B)で得たアミン
体622mg(1.43mmol)、47%臭化水素酸0.5ml
(4.29mmol)、亜硝酸ナトリウム108mg(3.38
mmol)、アセトン5ml、アクリル酸エチル0.93ml
(8.58mmol)、酸化銅(I)20mg(0.14mmol)
を用いて、白色アモルファス状の標記化合物(0.48
g,56%)を得た。
【0102】(D) 1−{4−〔(2−イミノ−4−
オキソチアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−
3−(4−ビフェニルメチル)−2,4−ジオキソ−1,
2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジ
ンの合成法 実施例1(H)と同様に、実施例4(C)で得たハロエ
ステル体470mg(0.79mmol)、チオ尿素66mg
(0.86mmol)、酢酸ナトリウム71mg(0.86mmo
l)、エタノール5mlを用いて、白色アモルファス状の
標記粗化合物(0.40g,定量的)を得た。
【0103】(E) 1−{4−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−
(4−ビフェニルメチル)−2,4−ジオキソ−1,2,
3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの
合成法 実施例1(I)と同様に、実施例4(D)で得たイミン
体0.40g(0.79mmol)、2N塩酸4.0ml、エタ
ノール8mlを用いて、白色アモルファス状の標記化合物
(400mg,98%)を得た。この物のNMRデータを
以下に示す。
【0104】1H−NMR(CDCl3,400MHz,T
MS) δ:3.09(1H,dd,J=9.9,14.1H
z),3.49(1H,dd,J=3.8,14.1Hz),
4.48(1H,dd,J=3.8,9.9Hz),5.31
(2H,s),5.56(2H,s),7.22(1H,d
d,J=4.8,7.7Hz),7.15〜7.60(13H,
m),8.49(1H,dd,J=2.0,7.7Hz),8.
66(1H,dd,J=2.0,4.8Hz)
【0105】(実施例5) 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−〔2−(フェニルオキ
シ)エチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン(SSO)の合
成法 (A) 1−(4−ニトロベンジル)−3−〔2−(フ
ェニルオキシ)エチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,
4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合
成法 実施例1(E)と同様に、実施例1(D)で得たピリド
ピリミジン2.00g(6.70mmol)、β−ブロモフェ
ネトール1.48g(7.37mmol)、炭酸カリウム1.
39g(10.05mmol)、N,N−ジメチルホルムアミ
ド14mlを用いて、白色アモルファス状の標記化合物
(1.70g,60%)を得た。
【0106】(B) 1−(4−アミノベンジル)−3
−〔2−(フェニルオキシ)エチル〕−2,4−ジオキ
ソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジンの合成法 実施例1(F)と同様に、実施例5(A)で得たニトロ
体1.70g(4.06mmol)、塩化スズ(II)二水和物
3.67g(16.25mmol)、エタノール20mlを用い
て、薄黄色アモルファス状の標記化合物(1.53g,
97%)を得た。
【0107】(C) 1−〔4−(2−ブロモ−2−エ
トキシカルボニルエチル)ベンジル〕−3−〔2−(フ
ェニルオキシ)エチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,
4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合
成法 実施例1(G)と同様に、実施例5(B)で得たアミン
体1.53g(3.94mmol)、47%臭化水素酸1.4m
l(11.82mmol)、亜硝酸ナトリウム300mg(4.
33mmol)、アセトン8ml、アクリル酸エチル2.56m
l(23.64mmol)、酸化銅(I)58mg(0.39mmo
l)を用いて、白色アモルファス状の標記化合物(1.4
4g,66%)を得た。
【0108】(D) 1−{4−〔(2−イミノ−4−
オキソチアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−
3−〔2−(フェニルオキシ)エチル〕−2,4−ジオ
キソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]
ピリミジンの合成法 実施例1(H)と同様に、実施例5(C)で得たハロエ
ステル体1.44g(2.61mmol)、チオ尿素218mg
(2.87mmol)、酢酸ナトリウム235mg(2.87mm
ol)、エタノール10mlを用いて、白色アモルファス状
の標記粗化合物(1.18g,96%)を得た。
【0109】(E) 1−{4−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−
〔2−(フェニルオキシ)エチル〕−2,4−ジオキソ
−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリ
ミジンの合成法 実施例1(I)と同様に、実施例5(D)で得たイミン
体1.18g(2.51mmol)、2N塩酸12.5ml、エ
タノール25mlを用いて、白色アモルファス状の標記化
合物(1.14g,97%)を得た。この物のNMRデ
ータを以下に示す。
【0110】1H−NMR(CDCl3,400MHz,T
MS) δ:3.09(1H,dd,J=9.9,14.1H
z),3.49(1H,dd,J=3.7,14.1Hz),
4.28(2H,t,J=6.0Hz),4.48(1H,d
d,J=3.7,9.9Hz),4.54(2H,d,J=6.
0Hz),5.55(2H,s),6.85〜6.93(3
H,m),7.15(2H,d,J=8.1Hz),7.21〜
7.23(3H,m),7.46(2H,d,J=8.1H
z),8.48(1H,dd,J=2.0,7.7Hz),8.
67(1H,dd,J=2.0,4.8Hz)
【0111】(実施例6) 1−{3−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−〔2−(ベンジルオキ
シ)エチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン(SSP)の合
成法 (A) 1−(3−ニトロベンジル)−3−〔2−(ベ
ンジルオキシ)エチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,
4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合
成法 実施例1(E)と同様に、実施例1(D)で得たピリド
ピリミジン1.70g(5.70mmol)、2−(ベンジル
オキシ)エチルブロミド1.35g(6.27mmol)、炭
酸カリウム1.18g(8.55mmol)、N,N−ジメチ
ルホルムアミド12mlを用いて、白色アモルファス状の
標記化合物(2.53g,定量的)を得た。
【0112】(B) 1−(3−アミノベンジル)−3
−〔2−(ベンジルオキシ)エチル〕−2,4−ジオキ
ソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジンの合成法 実施例1(F)と同様に、実施例5(A)で得たニトロ
体2.53g(5.70mmol)、塩化スズ(II)二水和物
5.14g(22.80mmol)、エタノール12mlを用い
て、薄黄色非晶状の標記化合物(2.31g,定量的)
を得た。
【0113】(C) 1−〔3−(2−ブロモ−2−エ
トキシカルボニルエチル)ベンジル〕−3−〔2−(ベ
ンジルオキシ)エチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,
4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合
成法 実施例1(G)と同様に、実施例6(B)で得たアミン
体2.31g(5.74mmol)、47%臭化水素酸1.9m
l(17.22mmol)、亜硝酸ナトリウム435mg(6.
31mmol)、アセトン20ml、アクリル酸エチル3.7
3ml(34.44mmol)、酸化銅(I)85mg(0.57m
mol)を用いて、無色油状の標記化合物(1.42g,4
4%)を得た。
【0114】(D) 1−{3−〔(2−イミノ−4−
オキソチアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−
3−〔2−(ベンジルオキシ)エチル〕−2,4−ジオ
キソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]
ピリミジンの合成法 実施例1(H)と同様に、実施例6(C)で得たハロエ
ステル体1.40g(2.47mmol)、チオ尿素207mg
(2.72mmol)、酢酸ナトリウム223mg(2.72mm
ol)、エタノール12mlを用いて、白色アモルファス状
の標記粗化合物(1.10g,87%)を得た。
【0115】(E) 1−{3−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−
〔2−(ベンジルオキシ)エチル〕−2,4−ジオキソ
−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリ
ミジンの合成法 実施例1(I)と同様に、実施例6(D)で得たイミン
体1.10g(2.13mmol)、2N塩酸13ml、エタノ
ール25mlを用いて、白色アモルファス状の標記化合物
(1.01g,92%)を得た。この物のNMRデータ
を以下に示す。
【0116】1H−NMR(CDCl3,400MHz,TM
S) δ:3.17(1H,dd,J=8.4,14.1H
z),3.35(1H,dd,J=4.0,14.1Hz),
3.79〜3.87(2H,m),4.36〜4.39(2
H,m),4.45(1H,dd,J=4.0,8.4Hz),
4.57(2H,s),5.53(2H,q,J=14.3H
z),7.09(1H,d,J=7.7Hz),7.20〜7.
31(8H,m),7.42(1H,d,J=7.7Hz),
8.47(1H,dd,J=2.0,7.7Hz),8.67
(1H,dd,J=2.0,4.8Hz)
【0117】(実施例7) 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−〔3−(フェニルオキ
シ)プロピル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テト
ラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン(SSQ)の
合成法 (A) 1−(4−ニトロベンジル)−3−〔3−(フ
ェニルオキシ)プロピル〕−2,4−ジオキソ−1,2,
3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの
合成法 実施例1(E)と同様に、実施例1(D)で得たピリド
ピリミジン2.50g(8.38mmol)、3−(フェニル
オキシ)プロピルブロミド1.98g(9.22mmol)、
炭酸カリウム1.74g(12.57mmol)、N,N−ジ
メチルホルムアミド20mlを用いて、白色アモルファス
状の標記化合物(2.53g,70%)を得た。
【0118】(B) 1−(4−アミノベンジル)−3
−〔3−(フェニルオキシ)プロピル〕−2,4−ジオ
キソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]
ピリミジンの合成法 実施例1(F)と同様に、実施例7(A)で得たニトロ
体2.53g(5.85mmol)、塩化スズ(II)二水和物
5.28g(23.40mmol)、エタノール20mlを用い
て、薄黄色アモルファス状の標記化合物(2.48g,
定量的)を得た。
【0119】(C) 1−〔4−(2−ブロモ−2−エ
トキシカルボニルエチル)ベンジル〕−3−〔3−(フ
ェニルオキシ)プロピル〕−2,4−ジオキソ−1,2,
3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの
合成法 実施例1(G)と同様に、実施例7(B)で得たアミン
体2.48g(6.16mmol)、47%臭化水素酸2.0
6ml(18.49mmol)、亜硝酸ナトリウム468mg
(6.78mmol)、アセトン20ml、アクリル酸エチル
4.00ml(36.98mmol)、酸化銅(I)92mg(0.
62mmol)を用いて、白色アモルファス状の標記化合物
(2.27g,65%)を得た。
【0120】(D) 1−{4−〔(2−イミノ−4−
オキソチアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−
3−〔3−(フェニルオキシ)プロピル〕−2,4−ジ
オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−
d]ピリミジンの合成法 実施例1(H)と同様に、実施例7(C)で得たハロエ
ステル体2.25g(3.98mmol)、チオ尿素333mg
(4.38mmol)、酢酸ナトリウム359mg(4.38mm
ol)、エタノール20mlを用いて、白色アモルファス状
の標記粗化合物(1.88g,92%)を得た。
【0121】(E) 1−{4−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−
〔3−(フェニルオキシ)プロピル〕−2,4−ジオキ
ソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジンの合成法 実施例1(I)と同様に、実施例7(D)で得たイミン
体1.88g(3.56mmol)、2N塩酸20ml、エタノ
ール40mlを用いて、白色アモルファス状の標記化合物
(1.72g,91%)を得た。この物のNMRデータ
を以下に示す。
【0122】1H−NMR(CDCl3,400MHz,T
MS) δ:2.20〜2.24(2H,m),3.08
(1H,dd,J=9.7,14.1Hz),3.48(1H,
dd,J=3.8,14.1Hz),4.07(2H,t,J=
7.0Hz),4.32(2H,t,J=7.0Hz),4.47
(1H,dd,J=3.8,9.7Hz),5.52(2H,
s),6.78〜6.93(3H,m),7.13(2H,
d,J=8.1Hz),7.20〜7.26(3H,m),
7.44(2H,d,J=8.1Hz),8.45(1H,d
d,J=2.0,7.5Hz),8.67(1H,dd,J=
2.0,4.8Hz)
【0123】(実施例8) 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−(2−ピリジンエチル)
−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジン(SSR)の合成法 (A) 1−(4−ニトロベンジル)−3−(2−ピリ
ジンエチル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(E)と同様に、実施例1(D)で得たピリド
ピリミジン2.50mg(8.38mmol)、2−ピリジンエ
チルブロミド1.72mg(9.22mmol)、炭酸カリウム
1.74mg(12.57mmol)、N,N−ジメチルホルム
アミド10mlを用いて、白色アモルファス状の標記化合
物(3.18g,94%)を得た。
【0124】(B) 1−(4−アミノベンジル)−3
−(2−ピリジンエチル)−2,4−ジオキソ−1,2,
3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの
合成法 実施例1(F)と同様に、実施例8(A)で得たニトロ
体3.18g(7.88mmol)、塩化スズ(II)二水和物
7.11g(31.53mmol)、エタノール50mlを用い
て、薄黄色アモルファス状の標記粗化合物(1.00
g,34%)を得た。
【0125】(C) 1−〔4−(2−ブロモ−2−エ
トキシカルボニル)ベンジル〕−3−(2−ピリジンエ
チル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ
ピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(G)と同様に、実施例8(B)で得たアミン
体1.00g(2.68mmol)、47%臭化水素酸0.9
3ml(8.04mmol)、亜硝酸ナトリウム0.20g
(2.95mmol)、アセトン10ml、アクリル酸エチル
1.75ml(16.08mmol)、酸化銅(I)40mg(0.
27mmol)を用いて、白色アモルファス状の標記化合物
(0.57g,40%)を得た。
【0126】(D) 1−{4−〔(2−イミノ−4−
オキソチアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−
3−(2−ピリジンエチル)−2,4−ジオキソ−1,
2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジ
ンの合成法 実施例1(H)と同様に、実施例8(C)で得たハロエ
ステル体0.55g(1.02mmol)、チオ尿素86mg
(1.13mmol)、酢酸ナトリウム93mg(1.13mmo
l)、エタノール5mlを用いて、白色アモルファス状の
標記粗化合物(0.15g,30%)を得た。
【0127】(E) 1−{4−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−
(2−ピリジンエチル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,
4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合
成法 実施例1(I)と同様に、実施例8(D)で得たイミン
体0.15g(0.31mmol)、2N塩酸3ml、エタノー
ル6mlを用いて、白色アモルファス状の標記化合物(4
0mg,27%)を得た。この物のNMRデータを以下に
示す。
【0128】1H−NMR(DMSO−d6,400MH
z,TMS) δ:3.06〜3.10(3H,m),3.
89(1H,m),4.34(2H,t,J=8.0Hz),
4.83(1H,dd,J=4.0,9.2Hz),5.42
(2H,s),7.16〜7.19(3H,m),7.23
〜7.27(3H,m),7.34(1H,dd,J=4.
8,7.9Hz),7.66(1H,dd,J=1.8,7.6
Hz),8.40〜8.42(2H,m),8.69(1H,
dd,J=1.8,4.8Hz)
【0129】(実施例9) 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−{2−〔4−(イソプロ
ピル)ベンジルオキシ〕エチル}−2,4−ジオキソ−
1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジン(SSS)の合成法 (A) 1−(4−ニトロベンジル)−3−{2−〔4
−(イソプロピル)ベンジルオキシ〕エチル}−2,4
−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3
−d]ピリミジンの合成法 実施例1(E)と同様に、実施例1(D)で得たピリド
ピリミジン2.50g(8.38mmol)、2−〔4−(イ
ソプロピル)ベンジルオキシ〕エチルブロミド2.37
g(9.22mmol)、炭酸カリウム1.74g(12.5
7mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド20mlを用い
て、白色アモルファス状の標記化合物(2.68g,6
7%)を得た。
【0130】(B) 1−(4−アミノベンジル)−3
−{2−〔4−(イソプロピル)ベンジルオキシ〕エチ
ル}−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピ
リド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(F)と同様に、実施例9(A)で得たニトロ
体2.68g(5.65mmol)、塩化スズ(II)二水和物
5.10g(22.60mmol)、エタノール10mlを用い
て、薄黄色アモルファス状の標記化合物(2.43g,
97%)を得た。
【0131】(C) 1−〔4−(2−ブロモ−2−エ
トキシカルボニルエチル)ベンジル〕−3−{2−〔4
−(イソプロピル)ベンジルオキシ〕エチル}−2,4
−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3
−d]ピリミジンの合成法 実施例1(G)と同様に、実施例9(B)で得たアミン
体2.43g(5.47mmol)、47%臭化水素酸1.8
3ml(16.41mmol)、亜硝酸ナトリウム0.42g
(6.01mmol)、アセトン20ml、アクリル酸エチル
3.55ml(32.82mmol)、酸化銅(I)82mg(0.
55mmol)を用いて、白色アモルファス状の標記化合物
(1.90g,57%)を得た。
【0132】(D) 1−{4−〔(2−イミノ−4−
オキソチアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−
3−{2−〔4−(イソプロピル)ベンジルオキシ〕エ
チル}−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ
ピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(H)と同様に、実施例9(C)で得たハロエ
ステル体1.90g(3.12mmol)、チオ尿素261mg
(3.43mmol)、酢酸ナトリウム281mg(3.43mm
ol)、エタノール15mlを用いて、白色アモルファス状
の標記粗化合物(1.74g,定量的)を得た。
【0133】(E) 1−{4−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−
{2−〔4−(イソプロピル)ベンジルオキシ〕エチ
ル}−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピ
リド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(I)と同様に、実施例9(D)で得たイミン
体1.74g(3.12mmol)、2N塩酸15ml、エタノ
ール30mlを用いて、白色アモルファス状の標記化合物
(1.10g,63%)を得た。この物のNMRデータ
を以下に示す。
【0134】1H−NMR(CDCl3,400MHz,T
MS) δ:1.20(3H,s),1.22(3H,
s),2.85(2H,m),3.08(1H,dd,J=
9.9,14.1Hz),3.49(1H,dd,J=3.8,
14.1Hz),3.78(2H,t,J=5.9Hz),4.3
7(2H,t,J=5.9Hz),4.37(2H,t,J=
5.9Hz),4.47(1H,dd,J=3.8,9.9H
z),4.52(2H,s),5.53(2H,s),7.1
0〜7.26(7H,m),7.45(2H,d,J=8.2
Hz),8.46(1H,dd,J=2.0,7.9Hz),8.
66(1H,dd,J=2.0,4.8Hz)
【0135】(実施例10) 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−(N,N-ジメチルカルバ
モイルメチル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テト
ラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン(SSSJ)
の合成法 (A) 1−(4−ニトロベンジル)−3−エトキシカ
ルボニルメチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テト
ラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 n−ヘキサンで洗浄した水素化ナトリウム(0.89
g,22.13mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド懸
濁液(40ml)中に1−(4−ニトロベンジル)−2,
4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,
3−d]ピリミジン(6.00g,20.12mmol)を氷
冷下少量ずつ加え、室温にて30分間攪拌した後、ブロ
モ酢酸エチル(2.45ml,22.13mmol)のN,N−
ジメチルホルムアミド溶液(10ml)を氷冷下滴下し、
更に室温にて3時間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ析出
した沈殿を濾取、乾燥した後、薄黄色粉末状の標記粗化
合物(6.36g,82%)を得た。
【0136】(B) 1−(4−ニトロベンジル)−3
−カルボキシメチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−
テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 1−(4−ニトロベンジル)−3−エトキシカルボニル
メチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ
ピリド[2,3−d]ピリミジン(6.36g,16.5
5mmol)をテトラヒドロフラン-メタノール(1:1)
溶液(40ml)に溶解し、2当量の2N水酸化ナトリウ
ム水溶液(16.5ml,33.10mmol)を加えて1時間
攪拌した。反応液を1N塩酸を加えて酸性(pH3)と
して酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄
して無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し、薄黄色アモルファス状の標記化合物(5.64
g,96%)を得た。
【0137】(C) 1−(4−ニトロベンジル)−3
−(N,N−ジメチルカルバモイルメチル)−2,4−ジ
オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−
d]ピリミジンの合成法 1−(4−ニトロベンジル)−3−カルボキシメチル−
2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジン(2.50g,7.02mmol)
に塩化チオニル(10ml)を加えて、外浴100℃で1
時間攪拌した。放冷後、過剰の塩化チオニルを減圧留去
して、黄色油状の酸クロリドを得た。続いて、ジメチル
アミン塩酸塩(0.69g,8.42mmol)のクロロホル
ム溶液(15ml)に、トリエチルアミン(2.94ml,
21.06mmol)を加えて、氷冷下、上記酸クロリドの
クロロホルム溶液(5ml)を滴下し1時間攪拌した。反
応液を水で希釈してクロロホルムで抽出した。有機層を
飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製し、薄黄色アモルファス状の標記
化合物(1.66g,62%)を得た。
【0138】(D) 1−(4−アミノベンジル)−3
−(N,N−ジメチルカルバモイルメチル)−2,4−ジ
オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−
d]ピリミジンの合成法 1−(4−ニトロベンジル)−3−(N,N−ジメチル
カルバモイルメチル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4
−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン(1.6
6g,4.33mmol)をエタノール(15ml)に溶解さ
せ、塩化スズ(II)二水和物(3.91g,17.32mm
ol)を加えて2時間還流した。反応液を水で希釈し、1
N水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性としてクロロホ
ルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄して無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去して、淡黄
色アモルファス状の標記粗化合物(1.44g,94
%)を得た。
【0139】(E) 1−〔4−(2−ブロモ−2−エ
トキシカルボニルエチル)ベンジル〕−3−(N,N−
ジメチルカルバモイルメチル)−2,4−ジオキソ−1,
2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジ
ンの合成法 1−(4−アミノベンジル)−3−(N,N−ジメチル
カルバモイルメチル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4
−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン(1.4
4g,4.08mmol)のアセトン溶液(12ml)に蒸留
水(3ml)、47%臭化水素酸(1.41ml,12.24
mmol)を加えた後、5℃以下にて亜硝酸ナトリウム
(0.31g,4.49mmol)の水溶液を滴下し、30分
間攪拌した。更にアクリル酸エチル(2.65ml,24.
48mmol)を加え、反応液を40℃とした後、酸化銅
(I)(61mg,0.41mmol)を少量ずつ加えた。反応
液を水で希釈して酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶
媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製し、黄色油状の標記化合物(1.82
g,86%)を得た。
【0140】(F) 1−{4−〔(2−イミノ−4−
オキソチアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−
3−(N,N−ジメチルカルバモイルメチル)−2,4−
ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−
d]ピリミジンの合成法 1−〔4−(2−ブロモ−2−エトキシカルボニルエチ
ル)ベンジル〕−3−(N,N−ジメチルカルバモイル
メチル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒド
ロピリド[2,3−d]ピリミジン(1.80g,3.4
8mmol)、チオ尿素(0.32g,4.17mmol)および
酢酸ナトリウム(0.34g,4.17mmol)のエタノー
ル溶液(20ml)を一晩還流した。反応液を冷却して析
出した沈殿を濾取した後、エタノールで洗浄して、白色
粉末状の標記粗化合物(1.10g,68%)を得た。
【0141】(G) 1−{4−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−
(N,N−ジメチルカルバモイルメチル)−2,4−ジオ
キソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]
ピリミジンの合成法 1−{4−〔(2−イミノ−4−オキソチアゾリジン−
5−イル)メチル〕ベンジル}−3−(N,N−ジメチ
ルカルバモイルメチル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,
4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン(1.
10g,2.38mmol)のエタノール溶液(20ml)に
2N塩酸(11ml)を加えて5時間還流した。反応液は
エタノールを留去し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製し、白色アモルファス状の
標記化合物(0.90g,81%)を得た。この物のN
MRデータを以下に示す。
【0142】1H−NMR(CDCl3,400MHz,T
MS) δ:2.99(3H,s),3.08(1H,d
d,J=9.7,14.1Hz),3.12(3H,s),3.
46(1H,dd,J=3.7,14.1Hz),4.47
(1H,dd,J=3.7,9.7Hz),4.90(2H,
s),5.55(2H,s),7.15(2H,d,J=8.
3Hz),7.22(1H,dd,J=4.8,7.7Hz),
7.43(2H,d,J=8.3Hz),8.46(1H,d
d,J=2.0,7.7Hz),8.46(1H,dd,J=
2.0,7.7Hz),8.67(1H,dd,J=2.0,
4.8Hz)
【0143】(実施例11) 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−〔(4−メチルピペラジ
ン−1−イル)カルボニルメチル〕−2,4−ジオキソ
−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリ
ミジン(SSSK)の合成法 (A) 1−(4−ニトロベンジル)−3−〔(4−メ
チルピペラジン−1−イル)カルボニルメチル〕−2,
4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,
3−d]ピリミジンの合成法 実施例10(C)と同様に、実施例10(B)で得たカ
ルボン酸2.50g(7.02mmol)、塩化チオニル5m
l、1−メチルピペラジン0.93ml(8.42mmol)、
トリエチルアミン1.96ml(14.04mmol)、クロロ
ホルム20mlを用いて、薄黄色アモルファス状の標記化
合物(2.20g,71%)を得た。
【0144】(B) 1−(4−アミノベンジル)−3
−〔(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニルメ
チル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ
ピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例10(D)と同様に、実施例11(C)で得たニ
トロ体1.98g(4.31mmol)、塩化スズ(II)二水
和物3.89g(17.24mmol)、エタノール20mlを
用いて、黄色アモルファス状の標記化合物(1.74
g,99%)を得た。
【0145】(C) 1−〔4−(2−ブロモ−2−エ
トキシカルボニルエチル)ベンジル〕−3−〔(4−メ
チルピペラジン−1−イル)カルボニルメチル〕−2,
4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,
3−d]ピリミジンの合成法 実施例10(E)と同様に、実施例11(B)で得たア
ミン体1.81g(4.43mmol)、47%臭化水素酸
1.54ml(13.29mmol)、亜硝酸ナトリウム0.3
4g(4.87mmol)、アセトン10ml、アクリル酸エ
チル2.88ml(26.58mmol)、酸化銅(I)65mg
(0.44mmol)を用いて、薄黄色アモルファス状の標
記化合物(1.42g,56%)を得た。
【0146】(D) 1−{4−〔(2−イミノ−4−
オキソチアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−
3−〔(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニル
メチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒド
ロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例10(F)と同様に、実施例11(C)で得たハ
ロエステル体1.40g(2.45mmol)、チオ尿素22
0mg(2.93mmol)、酢酸ナトリウム240mg(2.9
3mmol)、エタノール10mlを用いて、白色アモルファ
ス状の標記粗化合物(0.46g,36%)を得た。
【0147】(E) 1−{4−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−
〔(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニルメチ
ル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピ
リド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例10(G)と同様に、実施例11(D)で得たイ
ミン体0.85g(1.63mmol)、2N塩酸8ml、エタ
ノール10mlを用いて、薄黄色アモルファス状の標記化
合物(0.11g,13%)を得た。この物のNMRデ
ータを以下に示す。
【0148】1H−NMR(CDCl3,400MHz,T
MS) δ:2.32(3H,s),2.43〜2.53
(4H,br),3.13(1H,dd,J=9.2,14.1
Hz),3.41(1H,dd,J=3.7,14.1Hz),
3.51〜3.64(4H,br),4.47(1H,dd,J
=3.7,9.2Hz),4.91(2H,s),5.55
(2H,s),7.16(2H,d,J=8.0Hz),7.2
3(1H,dd,J=4.8,7.7Hz),7.44(2H,
d,J=8.0Hz),8.46(1H,dd,J=2.0,
7.7Hz),8.68(1H,dd,J=2.0,4.8Hz)
【0149】(実施例12) 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−(4−オキソペンチル)
−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジン(SSSL)の合成法 (A) 1−(4−ニトロベンジル)−3−(4−オキ
ソペンチル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 1−(4−ニトロベンジル)−2,4−ジオキソ−1,
2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジ
ン(4.00g,13.41mmol)、5−クロロ−2−ペ
ンタノン(1.84ml,16.09mmol)、ヨウ化カリウ
ム(2.67g,16.09mmol)および炭酸カリウム
(3.71g,26.82mmol)にN,N−ジメチルホル
ムアミド(160ml)を加えて、60℃で2日間攪拌し
た。反応液を水で希釈して酢酸エチルで抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製し、淡黄色アモルファス状の標
記化合物(2.90g,57%)を得た。
【0150】(B) 1−(4−アミノベンジル)−3
−(4−オキソペンチル)−2,4−ジオキソ−1,2,
3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの
合成法 実施例1(F)と同様に、実施例12(A)で得たニト
ロ体2.69g(7.01mmol)、塩化スズ(II)二水和
物6.33g(28.04mmol)、エタノール25mlを用
いて、薄黄色アモルファス状の標記化合物(2.45
g,99%)を得た。
【0151】(C) 1−〔4−(2−ブロモ−2−エ
トキシカルボニルエチル)ベンジル〕−3−(4−オキ
ソペンチル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(G)と同様に、実施例12(B)で得たアミ
ン体1.43g(4.06mmol)、47%臭化水素酸1.
41ml(12.18mmol)、亜硝酸ナトリウム0.31g
(4.47mmol)、アセトン10ml、アクリル酸エチル
2.64ml(24.36mmol)、酸化銅(I)61mg(0.
41mmol)を用いて、黄色油状の標記化合物(1.50
g,72%)を得た。
【0152】(D) 1−{4−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−
(4−オキソペンチル)−2,4−ジオキソ−1,2,3,
4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合
成法 実施例1(H)と同様に、実施例12(C)で得たハロ
エステル体1.47g(2.85mmol)、チオ尿素260
mg(3.41mmol)、酢酸ナトリウム280mg(3.41
mmol)、エタノール15mlを用いて、引き続き、実施例
1(I)と同様に、2N塩酸10mlを用いて、白色アモ
ルファス状の標記化合物(1.07g,80%)を得
た。この物のNMRデータを以下に示す。
【0153】1H−NMR(CDCl3,400MHz,T
MS) δ:1.98(2H,dt,J=7.1Hz),2.
11(3H,s),2.52(2H,t,J=7.1Hz),
3.11(1H,dd,J=9.5,14.1Hz),3.48
(1H,dd,J=3.9,14.1Hz),4.10(2
H,t,J=7.1Hz),4.49(1H,dd,J=3.
9,9.5Hz),5.54(2H,s),7.16(2H,
d,J=8.0Hz),7.22(1H,dd,J=4.8,
7.7Hz),7.45(2H,d,J=8.0Hz),8.46
(1H,dd,J=1.8,7.7Hz),8.67(1H,d
d,J=1.8,4.8Hz)
【0154】(実施例13) 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−フェナシル−2,4−ジ
オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−
d]ピリミジン(SSSM)の合成法 (A) 1−(4−ニトロベンジル)−3−フェナシル
−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジンの合成法 n−ヘキサンで洗浄した水素化ナトリウム(0.24
g,5.90mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド懸濁
液(15ml)中に1−(4−ニトロベンジル)−2,4
−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3
−d]ピリミジン(1.60g,5.36mmol)を氷冷下
少量ずつ加え、室温にて30分間攪拌した後、ブロモア
セトフェノン(1.17g,5.90mmol)のジメチルホ
ルムアミド溶液(3ml)を氷冷下滴下し、更に室温にて
3時間攪拌した。反応液を水で希釈し酢酸エチルで抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製し、橙色アモルファス状
の標記化合物(1.75g,78%)を得た。
【0155】(B) 1−(4−アミノベンジル)−3
−フェナシル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(F)と同様に、実施例13(A)で得たニト
ロ体1.68g(4.03mmol)、塩化スズ(II)二水和
物3.64g(16.14mmol)、エタノール34mlを用
いて、薄茶色アモルファス状の標記化合物(1.53
g,98%)を得た。
【0156】(C) 1−〔4−(2−ブロモ−2−エ
トキシカルボニルエチル)ベンジル〕−3−フェナシル
−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド
[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(G)と同様に、実施例13(B)で得たアミ
ン体1.59g(4.12mmol)、47%臭化水素酸1.
43ml(12.36mmol)、亜硝酸ナトリウム0.31g
(4.53mmol)、アセトン10ml、アクリル酸エチル
2.68ml(24.72mmol)、酸化銅(I)61mg(0.
41mmol)を用いて、茶色油状の標記化合物(2.28
g,定量的)を得た。
【0157】(D) 1−{4−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−フ
ェナシル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒド
ロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(H)と同様に、実施例13(C)で得たハロ
エステル体2.28g(4.12mmol)、チオ尿素310
mg(4.12mmol)、酢酸ナトリウム340mg(4.12
mmol)、エタノール(20ml)を用いて、薄黄色アモル
ファス状の標記粗化合物(1.24g,60%)を得
た。
【0158】(E) 1−{4−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−フ
ェナシル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒド
ロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(I)と同様に、実施例12(D)で得たイミ
ン体1.24g(2.48mmol)、2N塩酸12ml、エタ
ノール20mlを用いて、白色アモルファス状の標記化合
物(1.13g,91%)を得た。この物のNMRデー
タを以下に示す。
【0159】1H−NMR(CDCl3,400MHz,T
MS) δ:3.08(1H,dd,J=9.9,14.1H
z),3.49(1H,dd,J=3.7,14.1Hz),
4.48(1H,dd,J=3.7,9.9Hz),5.54
(2H,s),5.57(2H,s),7.15〜7.65
(9H,m),7.25(1H,dd,J=4.8,7.7H
z),8.48(1H,dd,J=2.0,7.7Hz),8.
70(1H,dd,J=2.0,4.8Hz)
【0160】(実施例14) 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−〔2−(ベンジルチオ)
エチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒド
ロピリド[2,3−d]ピリミジン(SSSN)の合成
法 (A) 2−アミノ−N−〔2−(ベンジルチオ)エチ
ル〕ニコチンアミドの合成法 1,2−ジヒドロ−2,4−ジオキソピリド[2,3−
d]−3,1−オキサジンおよび1,2−ジヒドロ−2,
4−ジオキソピリド[3,2−d]−3,1−オキサジン
の(4:1)混合物(10.0g,60.93mmol)とベ
ンジルチオエチルアミン塩酸塩(12.41g,60.9
3mmol)をトルエン(120ml)に懸濁させ、トリエチ
ルアミン(17.88ml,127.95mmol)を加えて一
夜還流した。反応液を酢酸エチルで抽出して、有機層を
飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥した後、
溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製して、茶色固体の標記化合物(13.
01g,74%)を得た。
【0161】(B) 3−〔2−(ベンジルチオ)エチ
ル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピ
リド[2,3−d]ピリミジンの合成法 2−アミノ−3−〔2−(ベンジルチオ)エチル〕ニコ
チンアミド(13.01g,45.27mmol)および1,
1'-カルボニルジイミダゾール(14.68g,90.5
4mmol)を130℃にて融解させ、さらに30分間攪拌
した。反応液を冷却し生じた固体にエタノールを加えて
洗浄、濾取、乾燥し、白色粉末状の標記化合物(12.
19g,86%)を得た。
【0162】(C) 1−(4−ニトロベンジル)−3
−〔2−(ベンジルチオ)エチル〕−2,4−ジオキソ
−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリ
ミジンの合成法 n−ヘキサンで洗浄した水素化ナトリウム(0.92
g,22.98mol)のN,N−ジメチルホルムアミド懸
濁液(30ml)中に3−〔2−(ベンジルチオ)エチ
ル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピ
リド[2,3−d]ピリミジン(6.0g,19.15mmo
l)を氷冷下少量ずつ加え、室温にて30分間攪拌し
た。4−ニトロベンジルブロミド(4.55g,21.0
7mol)を氷冷下少量ずつ加えて、更に室温にて3時間
攪拌した。反応液を氷水に注ぎ酢酸エチルで抽出して、
飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥して
溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製し、白色アモルファス状の標記化合物
(7.88g,92%)を得た。
【0163】(D) 1−(4−アミノベンジル)−3
−〔2−(ベンジルチオ)エチル〕−2,4−ジオキソ
−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリ
ミジンの合成法 実施例1(F)と同様に、実施例14(C)で得たニト
ロ体7.88g(17.57mmol)、塩化スズ(II)二水
和物15.86g(70.29mmol)、エタノール40ml
を用いて、薄黄色アモルファス状の標記化合物(5.8
1g,79%)を得た。
【0164】(E) 1−〔4−(2−ブロモ−2−エ
トキシカルボニル)ベンジル〕−3−〔2−(ベンジル
チオ)エチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テト
ラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(G)と同様に、実施例14(D)で得たアミ
ン体5.81g(13.88mmol)、47%臭化水素酸
4.64ml(41.65mmol)、亜硝酸ナトリウム1.0
5g(15.27mmol)、アセトン20ml、アクリル酸
エチル9.03ml(83.30mmol)、酸化銅(I)20
6mg(1.39mmol)を用いて、白色アモルファス状の
標記化合物(5.00g,62%)を得た。
【0165】(F) 1−{4−〔(2−イミノ−4−
オキソチアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−
3−〔2−(ベンジルチオ)エチル〕−2,4−ジオキ
ソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジンの合成法 実施例1(H)と同様に、実施例14(E)で得たハロ
エステル体5.00g(8.58mmol)、チオ尿素719
mg(9.44mmol)、酢酸ナトリウム774mg(9.44
mmol)、エタノール40mlを用いて、白色アモルファス
状の標記粗化合物(4.56g,定量的)を得た。
【0166】(G) 1−{4−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−
〔2−(ベンジルチオ)エチル〕−2,4−ジオキソ−
1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジンの合成法 実施例1(I)と同様に、実施例14(F)で得たイミ
ン体4.56g(8.58mmol)、2N塩酸50ml、エタ
ノール100mlを用いて、白色アモルファス状の標記化
合物(3.52g,77%)を得た。この物のNMRデ
ータを以下に示す。
【0167】1H−NMR(CDCl3,400MHz,T
MS) δ:3.09(1H,dd,J=9.7,14.1H
z),3.49(1H,dd,J=3.8,14.1Hz),3.
80(2H,t,J=7.0Hz),4.31(2H,t,J=
7.0Hz),4.48(1H,dd,J=3.8,9.7H
z),5.54(2H,s),7.15(2H,d,J=8.
0Hz),7.22(1H,dd,J=4.8,7.7Hz),
7.20〜7.36(5H,m),7.45(2H,d,J=
8.0Hz),8.47(1H,dd,J=2.0,7.7H
z),8.67(1H,dd,J=2.0,4.8Hz)
【0168】(実施例15) 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−〔2−(4−ブロモ−2
−フルオロベンジルオキシ)エチル〕−2,4−ジオキ
ソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピ
リミジン(SSSO)の合成法 (A) 2−アミノ−N−〔2−(4−ブロモ−2−フ
ルオロベンジルオキシ)エチル〕ニコチンアミドの合成
法 実施例14(A)と同様に、実施例1(A)で得たオキ
サジン2.79g(17.0mmol)、2−(4−ブロモ−
2−フルオロベンジルオキシ)エチルアミン8.11g
(17.0mmol)、トリエチルアミン2.73ml(19.
2mmol)、トルエン50mlを用いて、黄色固体の標記化
合物(3.90g,62%)を得た。
【0169】(B) 3−〔2−(4−ブロモ−2−フ
ルオロベンジルオキシ)エチル〕−2,4−ジオキソ−
1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミ
ジンの合成法 実施例14(B)と同様に、実施例15(A)で得たピ
リジン3.90g(10.59mmol)、1,1'-カルボニ
ルジイミダゾール3.43g(21.18mmol)を用い
て、薄黄色アモルファス状の標記化合物(3.99g,
96%)を得た。
【0170】(C) 1−(4−ニトロベンジル)−3
−〔2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジルオキシ)
エチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒド
ロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例14(C)と同様に、実施例15(B)で得たピ
リミジン3.99g(10.21mmol)、4−ニトロベン
ジルブロミド2.40g(11.13mmol)、60%水素
化ナトリウム0.45g(11.13mmol)、N,N-ジメ
チルホルムアミド20mlを用いて、薄橙色固体の標記化
合物(2.15g,40%)を得た。
【0171】(D) 1−(4−アミノベンジル)−3
−〔2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジルオキシ)
エチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒド
ロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(F)と同様に、実施例15(C)で得たニト
ロ体2.15g(4.06mmol)、塩化スズ(II)二水和
物3.67g(16.25mmol)、エタノール20mlを用
いて、薄黄色粉末状の標記化合物(1.61g,79
%)を得た。
【0172】(E) 1−〔4−(2−ブロモ−2−エ
トキシカルボニル)ベンジル〕−3−〔2−(4−ブロ
モ−2−フルオロベンジルオキシ)エチル〕−2,4−
ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−
d]ピリミジンの合成法 実施例1(G)と同様に、実施例15(D)で得たアミ
ン体1.57g(3.14mmol)、47%臭化水素酸1.
05ml(9.42mmol)、亜硝酸ナトリウム0.24g
(3.46mmol)、アセトン5ml、アクリル酸エチル2.
04ml(18.84mmol)、酸化銅(I)46mg(0.3
1mmol)を用いて、黄色油状の標記化合物(0.80
g,44%)を得た。
【0173】(F) 1−{4−〔(2−イミノ−4−
オキソチアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−
3−〔2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジルオキ
シ)エチル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(H)と同様に、実施例15(E)で得たハロ
エステル体0.80g(1.37mmol)、チオ尿素115
mg(1.51mmol)、酢酸ナトリウム124mg(1.51
mmol)、エタノール5mlを用いて、白色アモルファス状
の標記粗化合物(0.84g,定量的)を得た。
【0174】(G) 1−{4−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−
〔2−(4−ブロモ−2−フルオロベンジルオキシ)エ
チル〕−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ
ピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(I)と同様に、実施例15(F)で得たイミ
ン体0.84g(1.37mmol)、2N塩酸15ml、エタ
ノール30mlを用いて、白色アモルファス状の標記化合
物(0.50g,60%)を得た。この物のNMRデー
タを以下に示す。
【0175】1H−NMR(CDCl3,400MHz,T
MS) δ:3.10(1H,dd,J=9.9,14.1H
z),3.49(1H,dd,J=3.8,14.1Hz),
3.82(2H,t,J=5.7Hz),4.38(2H,t,J
=5.7Hz),4.49(1H,dd,J=3.8,9.9H
z), 4.55(2H,s),5.53(2H,s),7.
13(2H,d,J=8.0Hz),7.18〜7.26(4
H,m),7.45(2H,d,J=8.0Hz),8.45
(1H,dd,J=2.0,7.7Hz),8.68(1H,d
d,J=2.0,4.8Hz)
【0176】(実施例16) 1−{4−〔(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イ
ル)メチル〕ベンジル}−3−イソプロピル−2,4−
ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−
d]ピリミジン(SSSP)の合成法 (A) 2−アミノ−N−イソプロピルニコチンアミド
の合成法 1,2−ジヒドロ−2,4−ジオキソピリド[2,3−
d]−3,1−オキサジンおよび1,2−ジヒドロ−2,
4−ジオキソピリド[3,2−d]−3,1−オキサジン
の(4:1)混合物(7.0g,42.65mmol)とイソ
プロピルアミン(11.04ml,127.96mmol)を
N,N−ジメチルホルムアミド(50ml)に懸濁させ、
氷冷下、2時間攪拌した。反応液は酢酸エチルで抽出
し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製し、薄黄色固体の標記化合
物(1.74g,23%)を得た。
【0177】(B) 3−イソプロピル−2,4−ジオ
キソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリド[2,3−d]
ピリミジンの合成法 実施例14(B)と同様に、実施例16(A)で得たピ
リジン2.25g(12.55mmol)、1,1'-カルボニ
ルジイミダゾール4.07g(25.11mmol)を用い
て、白色粉末状の標記化合物(2.29g,89%)を
得た。
【0178】(C) 1−(4−ニトロベンジル)−3
−イソプロピル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テト
ラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例14(C)と同様に、実施例16(B)で得たピ
リミジン2.19g(10.67mmol)、4−ニトロベン
ジルブロミド2.31g(10.67mmol)、60%水素
化ナトリウム0.47g(11.74mmol)、N,N−ジ
メチルホルムアミド25mlを用いて、黄色アモルファス
状の標記化合物(3.47g,96%)を得た。
【0179】(D) 1−(4−アミノベンジル)−3
−イソプロピル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テト
ラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(F)と同様に、実施例16(C)で得たニト
ロ体3.41g(10.02mmol)、塩化スズ(II)二水
和物9.04g(40.08mmol)、エタノール20mlを
用いて、薄黄色非晶状の標記化合物(3.17g,定量
的)を得た。
【0180】(E) 1−〔4−(2−ブロモ−2−エ
トキシカルボニルエチル)ベンジル〕−3−イソプロピ
ル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリ
ド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(G)と同様に、実施例16(D)で得たアミ
ン体3.17g(10.21mmol)、47%臭化水素酸
3.53ml(30.63mmol)、亜硝酸ナトリウム0.7
8g(11.24mmol)、アセトン20ml、アクリル酸
エチル6.64ml(61.26mmol)、酸化銅(I)15m
g(1.02mmol)を用いて、薄黄色油状の標記化合物
(1.79g,37%)を得た。この物のNMRデータ
を以下に示す。
【0181】1H−NMR(CDCl3,400MHz,T
MS) δ:1.20(3H,t,J=7.1Hz),1.5
2(3H,s),1.54(3H,s),3.19(1H,
dd,J=7.0,14.3Hz),3.41(1H,dd,J
=8.4,14.3Hz),4.15(2H,q,J=7.1H
z),4.34(1H,dd,J=7.0,8.4Hz),5.
31(1H,m),5.51(2H,s),7.14(2
H,d,J=8.2Hz),7.18(1H,dd,J=4.
8,7.7Hz),7.42(2H,d,J=8.2Hz),8.
44(1H,dd,J=2.0,7.7Hz),8.62(1
H,dd,J=2.0,4.8Hz)
【0182】(F) 1−{4−〔(2−イミノ−4−
オキソチアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−
3−イソプロピル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テ
トラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(H)と同様に、実施例16(E)で得たハロ
エステル体2.89g(6.09mmol)、チオ尿素560
mg(7.31mmol)、酢酸ナトリウム600mg(7.31
mmol)、エタノール25mlを用いて、白色アモルファス
状の標記粗化合物(1.90g,74%)を得た。
【0183】(G) 1−{4−〔(2,4−ジオキソ
チアゾリジン−5−イル)メチル〕ベンジル}−3−イ
ソプロピル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロピリド[2,3−d]ピリミジンの合成法 実施例1(I)と同様に、実施例16(F)で得たイミ
ン体1.88g(4.44mmol)、2N塩酸22ml、エタ
ノール30mlを用いて、白色アモルファス状の標記化合
物(1.83g,97%)を得た。この物のNMRデー
タを以下に示す。
【0184】1H−NMR(CDCl3,400MHz,T
MS) δ:1.52(3H,s),1.54(3H,
s),3.10(1H,dd,J=9.9,14.1H
z),3.50(1H,dd,J=4.0,14.1Hz),
4.49(1H,dd,J=4.0,9.9Hz),5.32
(1H,m),5.52(2H,s),7.16(2H,d,
J=8.1Hz),7.19(1H,dd,J=4.8,7.9
Hz),7.45(2H,d,J=8.1Hz),8.45(1
H,dd,J=2.0,7.9Hz),8.63(1H,dd,
J=2.0,4.8Hz)
【0185】(試験例)次に、一般式(I)で表される
本発明の化合物の有効性を示す薬理試験の結果について
説明するが、ここに例示しない本発明の化合物について
も同様の効果が認められた。 [1]血糖降下作用 実験には、13〜20週齢のKK/Ta Jcl雄性マウスを1
群4〜5匹として用いた。試験開始3日前に眼窩静脈叢
よりヘパリン採血(30μl)し、グルコースオキシダ
ーゼ法にて血糖値を求めた。血糖値が350〜400mg
/dl以上の個体を選び、各群の平均血糖値が等しくなる
ように群分けした。各マウスは個別ゲージに入れ、薬物
を100mg/kgの用量で1日2回経口投与した。4日目
投与3時間後に採血を行い、溶媒対照群の血糖値を10
0として、これに対する血糖降下率(下記数1に示す)
を求めた。結果を表1に示す。
【0186】
【数1】
【0187】[2]アルドースリダクターゼ阻害活性
(ARI活性) 5週齢のWistar系雄性ラットをエーテル麻酔下に致死
し、直ちに水晶体を摘出した。水晶体からハイマン(Ha
yman)らの方法[ジャーナル オブ バイオロジカル ケ
ミストリー(J.Biol.Chem.),240,877-882(1965)]に
準じアルドースリダクターゼを調製した。アルドースリ
ダクターゼ活性の測定はデュフラン(Dufrane)らの方
法[バイオケミカル メディシン(Biochem.med.),32,9
9-105(1984)]により行った。即ち100mM硫酸リチ
ウム、0.03mM NADPH(還元型ニコチンアミド アデニ
ンジヌクレオチド ホスフェート)および基質として0.
1mM DL−グリセロアルデヒドを含むように調製した
135mMナトリウム−カリウム−リン酸緩衝液(pH
7.0)400μlに上記アルドースリダクターゼ50
μlを加え、30℃にて30分間反応させた。
【0188】次に、0.5N塩酸0.15mlを加えて反応
を停止させ、10mMイミダゾールを含む6N水酸化ナト
リウム0.5mlを添加することにより、前記反応によっ
て生じたNADP(酸化型ニコチンアミド アデニン ジヌク
レオチド ホスフェート)を蛍光物質に変換して、60
分後にその蛍光強度を測定した。蛍光強度は、室温でM
TP−100Fコロナマイクロプレートリーダ(コロナ
電気株式会社)を用いて励起波長360nm、蛍光波長4
60nmの条件で測定した。また、検体を加える代わりに
エタノールを加える以外は上記と同様に反応させて測定
した蛍光強度をコントロール値とした。検体のアルドー
スリダクターゼ阻害活性は蛍光強度の減少よりアルドー
スリダクターゼ阻害活性を50%阻害するのに必要な濃
度(50%阻害濃度;IC50)として求めた。アルドー
スリダクターゼ阻害活性の結果を表1に示す。
【0189】
【表1】
【0190】(急性毒性)ICR系雄性マウス(5週
齢)を用いて、経口投与による急性毒性試験を行った。
本発明のピリドピリミジン誘導体のLD50値はいずれも
300mg/kg以上であり、高い安全性が確認された。
【0191】
【発明の効果】本発明の一般式(I)で表わされる新規
なピリドピリミジン誘導体は、血糖降下作用およびAR
阻害作用を併せ持ち、それを含有する医薬組成物は、例
えば白内障、神経症、網膜症、腎障害等の糖尿病におけ
る各種合併症の予防および治療的処置のための薬剤とし
て有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/505 AED A61K 31/505 AED

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I)で表されるピリドピリミジン
    誘導体。 【化1】 式(I)中、 R1は低級アルキル基、あるいは下記の一
    般式(II)または(III)で表される基である。 【化2】 式(II)中、R2、R3は水素原子、ハロゲン原子、低級
    アルキル基、低級アルコキシ基またはハロアルキル基を
    示し、mは1乃至3の整数を示し、nは0乃至1の整数
    を示し、Aは酸素原子または硫黄原子を示す。 【化3】 式(III)中、qは1乃至4の整数を示し、Bはヒドロ
    キシ基、低級アルキルカルボニル基、置換基を有しても
    よいカルバモイル基、置換基を有してもよいアリール
    基、あるいは置換基を有してもよいアリールカルボニル
    基を示す。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のピリドピリミジン誘導体
    を含有してなる医薬組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002102793A3 (en) * 2001-06-19 2003-04-10 Warner Lambert Co Quinazolinediones as antibacterial agents
US8906901B2 (en) 2005-09-14 2014-12-09 Takeda Pharmaceutical Company Limited Administration of dipeptidyl peptidase inhibitors

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WO2002102793A3 (en) * 2001-06-19 2003-04-10 Warner Lambert Co Quinazolinediones as antibacterial agents
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