JPH09294168A - 拡声通話装置 - Google Patents

拡声通話装置

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JPH09294168A
JPH09294168A JP8107285A JP10728596A JPH09294168A JP H09294168 A JPH09294168 A JP H09294168A JP 8107285 A JP8107285 A JP 8107285A JP 10728596 A JP10728596 A JP 10728596A JP H09294168 A JPH09294168 A JP H09294168A
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Akira Terasawa
章 寺澤
Hiroaki Takeyama
博昭 竹山
Takako Tanaka
香子 田中
Minoru Fukushima
実 福島
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通話をするためにスイッチ操作を必要としな
い拡声通話装置を提供すること。 【解決手段】 通話対象Bから通話回線Tに出力される
受話の音声信号を音声として出力するスピーカ1と、送
話の音声が入力されて音声信号を出力するマイクロホン
2と、前記受話の音声信号が入力され前記送話の音声信
号に含まれる受話の音声信号の成分を制御するエコーキ
ャンセル回路4を有する通話回路3と、通話対象1から
の呼出信号を検出し該通話回路3に呼出音の音声信号を
送出するとともに通話回路3と通話回線Tとを接続する
回線接続制御手段5と、を備える拡声通話装置Aにおい
て、前記回線接続制御手段5は、前記マイクロホン2か
ら入力される所定の音声を認識する音声認識部6の出力
によって前記通話回線Tの接続をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハンドセットを有
することなく通話対象との通話が可能な拡声通話装置、
特に、所定の音声を認識し通話回路と通話回線との接続
を行う拡声通話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、インターホン装置の様な
通話装置は、通話回線によって接続された通話対象であ
るインターホン子器(以下、子器と称する)からの呼出
信号を受け、送受話器であるハンドセットを手で取り上
げることによって、インターホン通話のための通話回路
と通話回線とが接続され通話がなされる。近年、このイ
ンターホン装置などにおいて、前記ハンドセットを有す
ることなく子器との通話が可能な拡声通話装置であるハ
ンズフリーインターホン装置が開発されている。このハ
ンズフリーインターホン装置は、図10の構成図に示す
ように、子器Bから通話回線Tに出力される受話の音声
信号を音声として出力する音声出力手段に相当するスピ
ーカ1と、送話の音声が入力されて音声信号を出力する
音声入力手段に相当するマイクロホン2と、前記受話の
音声信号が入力され前記送話の音声信号に含まれる受話
の音声信号の成分を制御するエコーキャンセル回路4を
有する通話回路3と、子器Bからの呼出信号を検出し該
通話回路に呼出音の音声信号を送出するとともに前記通
話回路3と通話回線Tとを接続する回線接続制御手段に
相当する制御部5a、電圧検知回路5h、回線接続回路
5iとを備えている。
【0003】エコーキャンセル回路4は、ハンズフリー
インターホン装置Aの表面にそれぞれの開口部分が略同
一平面に設置されたスピーカ1からマイクロホン2への
音声の回り込みよる音響結合によって、子器Bにおける
受話音声(ハンズフリーインターホン装置からの送話音
声)にエコーあるいはハウリングが発生することを防止
するものである。このエコーキャンセル回路4は、子器
Bからの音声信号を入力して演算し該音声信号の周波数
成分を減ずる適応FIR(Finite Impuls
e Response)型ディジタルフィルタ回路によ
って構成されている。
【0004】このハンズフリーインターホン装置Aは、
子器Bに設けられた呼出スイッチS1が来訪者に操作さ
れることによって通話回線Tの2線の所定の線間電圧を
変化する呼出信号を電圧検知回路5hによって検出す
る。そして、呼出音の音声信号が制御部5aから通話回
路3に送出し、スピーカ1から出力される音声により居
住者に来訪者の来訪が報知される。そして、ハンズフリ
ーインターホン装置Aに設けられた通話スイッチS2が
居住者によって操作されて通話回路4と通話回線Tとが
接続され、エコーキャンセル回路4により通話回路3の
受話の音声信号によって送話の音声信号が制御され、エ
コーあるいはハウリングが防止されて双方向の通話が行
われる。なお、通話スイッチS2は、子器Bに設けられ
た呼出スイッチS1が来訪者に操作されて通話回路3と
通話回線Tとが接続され、居住者の意に反して住宅内の
音声がマイクロホン2から通話回路3を介して子器Bに
伝わるのを防止するために設けられているものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のハン
ズフリーインターホン装置においては、居住者は、ハン
ドセットを手で持つことなく来訪者と子器を介しての通
話が可能であるものの、通話スイッチS2を操作してか
ら通話をしなければならない。従って、居住者は、来訪
者との応答のための通話を開始するため、直ちにハンズ
フリーインターホン装置の設置してある場所に移動しな
ければならないといった問題があった。
【0006】本発明は、上記事由に鑑みてなしたもの
で、その目的とするところは、通話をするためにスイッ
チ操作を必要としない拡声通話装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の拡声通話装置は、通話対象から通話
回線に出力される受話の音声信号を音声として出力する
音声出力手段と、送話の音声が入力されて音声信号を出
力する音声入力手段と、前記受話の音声信号が入力され
前記送話の音声信号に含まれる受話の音声信号の成分を
制御するエコーキャンセル回路を有する通話回路と、通
話対象からの呼出信号を検出し該通話回路に呼出音の音
声信号を送出するとともに通話回路と通話回線とを接続
する回線接続制御手段と、を備える拡声通話装置におい
て、前記回線接続制御手段は、前記音声入力手段から入
力される所定の音声を認識する音声認識部の出力によっ
て前記通話回線の接続をすることとしている。これによ
り、回線接続制御手段により音声入力手段から入力され
る所定の音声を認識する音声認識部の出力によって通話
回線が接続されるものとなる。
【0008】また、請求項2記載の拡声通話装置は、請
求項1記載の音声認識部は、前記エコーキャンセル回路
の出力が入力されることとしている。これにより、音声
入力手段から入力される所定の音声の音声信号が、エコ
ーキャンセル回路によって受話の音声信号成分が制御さ
れて音声認識部により認識されるものとなる。
【0009】また、請求項3記載の拡声通話装置は、請
求項1記載の音声認識部は、前記呼出音の周波数帯域の
音声信号の通過を阻止する帯域フィルタを介し音声信号
が入力されることとしている。これにより、音声入力手
段から入力される所定の音声の音声信号が、呼出音の周
波数帯域の音声の通過を阻止する帯域フィルタによって
弁別されて音声認識部により認識されるものとなる。
【0010】また、請求項4記載の拡声通話装置は、請
求項2又は3記載の呼出音の周波数帯域の中心を、前記
所定の音声におけるフォルマント周波数以外の周波数と
することとしている。これにより、音声入力手段から入
力される所定の音声の音声信号が、該所定の音声におけ
るフォルマント周波数以外の周波数である呼出音ととも
に音声認識部により認識されるものとなる。
【0011】また、請求項5記載の拡声通話装置は、請
求項1乃至4記載の回線接続制御手段は、前記音声入力
手段から音声信号が所定時間入力されないことによって
前記通話回路と通話回線との接続を開放することとして
いる。これにより、回線接続制御手段により音声入力手
段から音声信号が所定時間入力されないことによって通
話回路と通話回線との接続が開放されるものとなる。
【0012】また、請求項6記載の拡声通話装置は、請
求項1乃至5記載の回線接続制御手段は、通話対象から
の呼出信号を検出し、表示手段によって前記通話回路と
通話回線とを接続するための所定の音声を入力し得るこ
とを表示することとしている。これにより、回線接続制
御手段により通話対象からの呼出信号が検出され、表示
手段によって通話回路と通話回線とを接続するための所
定の音声入力をし得ることが表示され報知されるものと
なる。
【0013】また、請求項7記載の拡声通話装置は、請
求項1乃至6記載の回線接続制御手段は、前記通話回路
と通話回線とを接続したことを表示する第2の表示手段
に出力し表示することとしている。これにより、回線接
続制御手段により通話回路と通話回線とを接続したこと
が第2の表示手段によって表示し報知されるものとな
る。
【0014】また、請求項8記載の拡声通話装置は、請
求項7記載の第2の表示手段を、前記所定の音声を入力
し得ることを表示する表示手段と同一のものとすること
としている。これにより、第2の表示手段は、所定の音
声入力をし得ることを表示する表示手段と同一のものと
なる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の拡声通話装置であ
るハンズフリーインターホン装置の第1の実施の形態を
図1乃至図8に基づいて、第2の実施の形態を図9に基
づいて、それぞれ説明する。
【0016】[第1の実施の形態]図1は、ハンズフリ
ーインターホン装置を示す機能ブロック図である。図2
は、図1に示すハンズフリーインターホン装置のエコー
キャンセル回路の説明図である。図3は、図1に示すハ
ンズフリーインターホン装置の表示手段の表示のタイム
チャートである。図4は、図1に示すハンズフリーイン
ターホン装置の音声認識部を示す機能ブロック図であ
る。図5は、図1に示すハンズフリーインターホン装置
の音声認識部の比較器における閾値の説明図である。図
6は、図1に示すハンズフリーインターホン装置の音声
認識部のノイズモニタの構成図である。図7は、図1に
示すハンズフリーインターホン装置の音声レベル監視部
の構成図である。図8は、図1に示すハンズフリーイン
ターホン装置の外観図である。
【0017】このハンズフリーインターホン装置Aは、
通話回線Tによって接続された子器Bとの通話がハンド
セットを有することなく可能な拡声通話装置で、居住者
の所定の音声を認識し通話回路3と通話回線Tとの通話
接続が成されて通話を行うものである。そして、音声出
力手段に相当するスピーカ1と、音声入力手段に相当す
るマイクロホン2と、エコーキャンセル回路4を有する
通話回路3と、回線接続制御手段5を構成する制御部5
a、電圧検知回路5h、回線接続回路5iと、音声認識
部6と、表示手段に相当するLED素子7と、音声レベ
ル監視部8と、通話終了スイッチ9と、を備えて構成さ
れている。
【0018】スピーカ1は、子器Bから通話回線Tに出
力される受話の音声信号を音声として出力するもので、
小型スピーカによって構成されている。このスピーカ1
は、図8に示すように、後述するマイクロホン2の開口
部分と開口部分が大略同一平面となる位置に、ハンズフ
リーインターホン装置Aの内部に配置される。そして、
通話回路3から出力された受話の音声信号が、増幅回路
1aによって増幅されて入力され、受話の音声を出力す
る。
【0019】マイクロホン2は、送話の音声が入力され
て音声信号を出力するもので、それに限定されるもので
はないが、この実施の形態では小型のコンデンサ型マイ
クロホンによって構成されている。マイクロホン2は、
送話の音声を音声信号に変換して出力し、この音声信号
が増幅回路2aによって増幅された後、通話回路3に入
力される。
【0020】通話回路3は、送話及び受話の音声信号を
演算処理するもので、通話回線Tに送話及び受話の音声
信号を出力及び入力するためにアナログ信号の送話及び
受話の音声信号の混合及び分離を行う2線4線変換回路
3aと、アナログ信号である受話の音声信号をディジタ
ル信号に変換するA/D変換回路3bと、ディジタル信
号である受話の音声信号をアナログ信号に変換するD/
A変換回路3cと、アナログ信号である送話の音声信号
をディジタル信号に変換するA/D変換回路3dと、デ
ィジタル信号である送話の音声信号をアナログ信号に変
換するD/A変換回路3eと、エコーキャンセル回路4
とを有している。この通話回路3の受話回路側3fに
は、後述する回線接続制御手段5によって子器Bからの
呼出信号が検出されて出力される呼出音が送出され重畳
される。この通話回路3によって、アナログ信号である
送話及び受話の音声信号がディジタル信号に変換され、
エコーキャンセル回路4によってディジタル演算処理さ
れた後アナログ信号に変換されてそれぞれ出力される。
【0021】エコーキャンセル回路4は、受話の音声信
号のディジタル信号入力によってディジタル信号の送話
の音声信号に含まれる受話の音声信号成分を制御するも
ので、それに限定されるものではないが、この実施の形
態では従来のものと同様、図2に示す内部回路を持って
いる適応FIR型ディジタルフィルタICによって構成
されている。この適応FIR型ディジタルフィルタIC
は、所定の数の遅延器4aと、異なるフィルタ係数h
(m、n)を持っている所定の数の乗算器4bと、加算
器4cとを有して構成されている。このエコーキャンセ
ル回路4は、加算器4cの出力によって乗算器4bのフ
ィルタ係数が適宜更新され、スピーカ1とマイクロホン
2との音響結合によって送話の音声信号に含まれる受話
の音声信号成分を効果的に除去する。そして、子器Bに
おける受話音声(ハンズフリーインターホン装置からの
送話音声)にエコーあるいはハウリングが発生すること
を防止する。
【0022】回線接続制御手段5は、子器Bからの呼出
信号を検出して通話回路3に呼出音の音声信号を送出す
るとともに通話回路3と通話回線Tとを接続するもの
で、制御部5aと、電圧検知回路5hと、回線接続回路
5iとを有して構成されている。制御部5aは、電圧検
知回路5h、後述する音声認識部6及び通話終了スイッ
チ9からの出力信号を入力し、呼出音出力5e、回線接
続出力5f、表示出力5gを出力するもので、例えばワ
ンチップマイクロコンピュータによって構成されてい
る。呼出音出力5eは、ワンチップマイクロコンピュー
タに内蔵されている呼出音の音声信号を出力するもの
で、所定の周波数の組み合わせによって例えば「ピン、
ポン」といった電子音信号を出力する。この、「ピン、
ポン」のそれぞれの音は、周波数帯域の中心を、後述す
る音声認識部6によって認識される所定の音声である
「はい」という音声におけるフォルマント周波数以外の
周波数としている。
【0023】電圧検知回路5hは、子器Bからの呼出信
号を検出するもので、通話回線Tの線間電圧の変化を検
知して制御部5aの電圧検知回路5hからの出力信号を
入力する子器着信入力5bへ出力する。通話回線Tの線
間電圧は、子器Bの呼出スイッチS1が操作されること
によって通常1.5Vの電圧が0.3Vに変化し、子器
Bからの呼出信号として電圧検知回路5hによって検知
される。
【0024】回線接続回路5iは、通話回路3と通話回
線Tとを接続するもので、それに限定されるものではな
いが、この実施の形態ではリレーによって構成される。
そして、制御部5aの回線接続出力5fと後述する音声
レベル監視部8とによって制御される。
【0025】音声認識部6は、マイクロホン2から入力
される所定の音声を認識することによって通話回線を接
続するための信号を出力するものである。この音声認識
部6は、ディジタルフィルタ6a、6b、6cと、比較
器6d、6e、6fと、ノイズモニタ6gと、AND回
路6hとを有して構成され、前記エコーキャンセル回路
4の出力が入力されるよう接続されている。
【0026】ディジタルフィルタ6a、6b、6cは、
ディジタル信号である音声信号を所定の周波数帯域によ
り弁別するためのもので、異なる帯域特性を持って構成
される。そして、マイクロホン2から出力されたディジ
タル信号の送話の音声信号がエコーキャンセル回路4の
出力として入力される。このディジタルフィルタ6a、
6b、6cは、通過する周波数帯域の中心周波数を、そ
れに限定されるものではないが、この実施の形態では認
識する「はい」という音声におけるフォルマント周波数
としている。フォルマント周波数は、所定の音声波形の
スペクトルのエネルギーの集中部分の周波数で、この実
施の形態では、例えば応答のための「はい」という音声
を認識するため、第1フォルマント周波数f1を250
Hz、第2フォルマント周波数f2を800Hz、第3
フォルマント周波数f3を1400Hzとしている。そ
して、中心周波数f1が250Hzのディジタルフィル
タ6aの通過周波数帯域W1を200〜300Hz、中
心周波数f2が800Hzのディジタルフィルタ6bの
通過周波数帯域W2を700〜900Hz、中心周波数
f3が1400Hzのディジタルフィルタ6cの通過周
波数帯域W1を1200〜1600Hzとしている。
【0027】比較器6d、6e、6fは、ディジタルフ
ィルタ6a、6b、6cからのそれぞれの出力レベルを
所定の閾値と比較するもので、3つのディジタルフィル
タ6a、6b、6cの出力端子にそれぞれ接続される。
そして、所定の閾値Va、Vb、Vcを有している。こ
の比較器6d、6e、6fのそれぞれの閾値Va、V
b、Vcは、図5に示すように、入力側のディジタルフ
ィルタの周波数帯域の高いものの閾値を入力側の帯域フ
ィルタ2の周波数帯域の低いものの閾値より小さくなる
よう、Va>Vb>Vcの条件によって、例えば「は
い」という音声を認識しうるようそれぞれ設定されてい
る。また、この閾値Va、Vb、Vcは、後述するノイ
ズモニタ6gの出力によって変化する。
【0028】ノイズモニタ6gは、マイクロホン2から
出力される送話の音声信号において認識対象の音声以外
の背景雑音に基づき前記閾値Va、Vb、Vcを変化す
るもので、音声信号の信号スペクトルを演算するスペク
トル演算部6iと、該スペクトル演算部6iのスペクト
ル出力が所定の時間に所定の閾値を越える回数を計数す
る計数部6jと、計数部6jの計数結果によって閾値を
それぞれ制御する閾値制御部6kとを有する。このノイ
ズモニタ6gによって、マイクロホン2から出力される
音声信号の信号スペクトルを演算し、所定の周波数帯域
のスペクトルの所定の閾値を越える回数が多い場合は背
景雑音があると判定して前記閾値Va、Vb、Vcを変
化する。
【0029】AND回路6hは、比較器6d、6e、6
fからの出力を演算するもので、このものにおいては3
つの入力の積算の論理演算を行う。このAND回路6h
の出力は、比較器6d、6e、6fの出力が全てオンの
ときのみにオンが出力される。
【0030】LED素子7は、子器Bからの呼出信号を
検出し通話回路3と通話回線Tとを接続するための所定
の音声入力をし得ることの表示と、通話回路3と通話回
線Tとを接続したことを表示する第2の表示とを同一の
もので実現する表示手段で、発光色の異なる2つの発光
チップである赤色チップ7aと緑色チップ7bとを1つ
の透明成形体に持っている2色LED素子によって構成
される。この2色LED素子は、図1に示すように、2
つの発光チップにおける2つのアノード端子と、2つの
発光チップのカソード端子が接続された1つのカソード
端子を持って形成されている。そして、緑色の発光チッ
プ7bのアノード端子には制御部5aにおける表示出力
5gが、赤色の発光チップ7aのアノード端子には音声
認識部6によって制御されるフリップフロップ回路7c
からの出力が、カソード端子には回路のグランドレベル
がそれぞれ接続されている。このLED素子7は、図3
のタイムチャートに示すように、子器Bの呼出スイッチ
S1が操作されて赤色の発光チップが発光し、マイクロ
ホン2から入力されるである「はい」という音声が音声
認識部8によって認識されて赤色の発光チップが発光を
停止するとともに緑色の発光チップが発光し、後述する
通話終了スイッチ9が操作されて緑色の発光チップが発
光を停止する。
【0031】音声レベル監視部8は、マイクロホン2か
ら送話の音声信号が所定時間入力されないことによって
通話回路3と通話回線Tとの接続を開放するためのもの
で、ディジタル信号である送話の音声信号を入力し所定
の小さい値の閾値と比較する比較器8aと、比較器8a
の出力が所定の時間に所定の閾値を越える回数を計数し
その回数が所定回数以下のときに出力を行う計数部8b
とを有する。この音声レベル監視部8は、計数する時間
を例えば1分として、子器の呼出スイッチS1が操作さ
れ、前記の音声認識部8の誤動作によって居住者がいな
い場合に通話回路3が通話回線Tと接続されたのを自動
的に開放する。
【0032】通話終了スイッチ9は、ハンズフリーイン
ターホン装置による通話が終了したときに操作すること
によって、通話回路3と通話回線Tとの接続を開放する
ものである。
【0033】次に、以上説明したハンズフリーインター
ホン装置Aによって子器Bと通話をするときの動作につ
いて説明する。
【0034】まず、来訪者が図1に示す子器Bの呼出ス
イッチS1を操作すると通話回線Tの線間電圧が変化
し、この電圧変化が電圧検知回路5hによって検知さ
れ、検知信号が制御部5aの電圧検知入力5bに入力さ
れる。そして、制御部5aの呼出音出力5eから呼出音
の音声信号が通話回路3の受話回路側3fに送出され、
スピーカ1から呼出音が発せられる。すると、居住者
は、該呼出音を耳で確認するとともにLED素子7が赤
色に発光したのを目で再度確認し、マイクロホン2に向
かって「はい」と音声を入力する。この音声は、マイク
ロホン2によって音声信号に変換された後A/D変換回
路3dによりディジタル信号に変換され、音声認識部6
により認識されることによって制御部5aの音声認識入
力5cに出力信号が入力される。そして、制御部5aの
回線接続出力5fから回線接続回路5iに接続制御のた
めの出力信号が送出されるのとともにLED素子7が緑
色に変化して発光したのを目で確認し、マイクロホン2
に向かって通話を開始する。
【0035】この場合、居住者が呼出音を耳にて確認後
直ちに「はい」と音声を入力することが想定され、音声
とスピーカ1からマイクロホン2に回り込んだ呼出音と
が同時に音声認識部6に入力されて音声認識部6の音声
の認識性能が低下することが懸念される。しかるに、音
声認識部6に入力される音声信号は、通話回路3のエコ
ーキャンセル回路4によって呼出音の音声信号成分が除
去され、「はい」という音声のみとなって良好に認識さ
れる。そして、通話が終了したときに、居住者が通話終
了スイッチ9を操作することによって、通話回路3と通
話回線Tとの接続が開放される。
【0036】以上説明した実施の形態のハンズフリーイ
ンターホン装置Aによると、制御部5a、回線接続回路
5iにより、マイクロホン2から入力される所定の音声
を認識する音声認識部6の出力によって通話回線Tが接
続されるものとなるので、通話をするためにスイッチ操
作を必要としないこととなる。従って、居住者は、通話
を開始するためにハンズフリーインターホン装置の設置
してある場所に直ちに移動しなくても良い。また、マイ
クロホン2から入力される所定の音声の音声信号が、エ
コーキャンセル回路4によっての受話の音声信号成分と
同じく呼出音が制御されて音声認識部6により認識され
るものとなるので、呼出音の鳴動中に所定の音声である
「はい」という音声が発せられても音声の認識性能の低
下が無い。また、マイクロホン2から入力される所定の
音声である「はい」という音声の音声信号が、「はい」
という音声におけるフォルマント周波数以外の周波数で
ある呼出音とともに音声認識部6により認識されるもの
となるので、呼出音の鳴動中に所定の音声である「は
い」という音声の認識性能が向上する。また、回線接続
回路5iによりマイクロホン2から音声信号が所定時間
入力されないことが音声レベル監視部8によって通話回
路3と通話回線Tとの接続が開放されるものとなるの
で、音声認識部6の誤動作によって通話回路3と通話回
線Tとが接続されても自動的に開放される。また、電圧
検知回路5hにより子器Bからの呼出信号が検出され、
LED素子7によって通話回路3と通話回線Tとを接続
するための所定の音声入力をし得ることが表示され報知
されるものとなるので、目視によっても来訪者が子器B
の呼出スイッチS1を操作したことが確認され、確実に
応対ができる。また、制御部5aにより通話回路3と通
話回線Tとを接続したことをLED素子7によって表示
し報知されるものとなるので、「はい」という音声が認
識されたことが容易に確認できる。また、通話回路3と
通話回線Tとを接続したことを表示するLED素子を、
所定の音声入力をし得ることを表示するLED素子と同
一のLED素子7としているので、通話回路3と通話回
線Tとが接続されて通話可能となったことの表示が見落
とされることなく確認される。
【0037】[第2の実施の形態]図9は、第2の実施
の形態の拡声通話装置であるハンズフリーインターホン
装置の要部である音声認識部の接続を示す説明図であ
る。
【0038】このハンズフリーインターホン装置は、第
1の実施の形態のものの音声認識部6とは接続形態が異
なるとともに、呼出音の周波数帯域の音声の通過を阻止
する帯域フィルタを介し音声信号が入力されることとし
たもので、他の部分は同一のものによって構成される。
【0039】このものの音声認識部6は、マイクロホン
2から出力される送話の音声信号をディジタル信号に変
換するA/D変換回路3dの出力がトーンフィルタ10
を介して入力されるよう接続されている。
【0040】トーンフィルタ10は、前記呼出音の周波
数帯域のディジタル信号の通過を阻止する帯域特性を有
するディジタルフィルタである。このトーンフィルタ1
0によって、居住者が呼出音を確認後直ちに「はい」と
音声を入力した場合において、音声認識部6に入力され
る音声信号から呼出音の周波数成分が除去される。な
お、トーンフィルタ10は、ディジタルフィルタによる
構成に限定するものでなく、マイクロホン2から出力さ
れる送話の音声信号をアナログ信号のまま入力し、アナ
ログ信号用フィルタ回路によって構成し、音声認識部の
それぞれの回路部分をアナログ回路によって構成しても
よい。
【0041】以上説明した実施の形態のハンズフリーイ
ンターホン装置によると、マイクロホン2から入力され
る所定の音声の音声信号が、呼出音の周波数帯域の音声
の通過を阻止するトーンフィルタ10によって弁別され
て音声認識部6により認識されるものとなるので、呼出
音の鳴動中に所定の音声が発せられても音声の認識性能
の低下が無い。
【0042】なお、上記の第1の実施の形態及び第2の
実施の形態の説明において、拡声通話装置の例としてイ
ンターホン装置としてのハンズフリーインターホン装置
を挙げて説明したが、本発明はそのものに限定するもの
でなく例えば電話装置であっても良い。また、LED素
子7による表示手段を有するものとして説明したが、本
発明は、そのものに限定するものではなく、表示手段の
無いものであっても良い。また、LED素子7を、2色
の発光チップを有するものとして通話回路と通話回線と
を接続したことを表示するLED素子を、所定の音声入
力をし得ることを表示するLED素子と同一のLED素
子として説明したが、本発明は、そのものに限定するも
のではなく、例えば、表示方法を点滅と点灯によって区
別するものとしても良い。また、呼出音の周波数帯域の
中心は、認識しようとする所定の音声におけるフォルマ
ント周波数以外の周波数のみに限定するものでなく、フ
ォルマント周波数のものであっても良い。また、回線接
続制御手段は、音声入力手段から音声信号が所定時間入
力されないことによって通話回路と通話回線との接続を
開放するもののみに限定するものでない。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の拡
声通話装置は、回線接続制御手段により音声入力手段か
ら入力される所定の音声を認識する音声認識部の出力に
よって通話回線が接続されるものとなるので、通話をす
るためにスイッチ操作を必要としないこととなる。従っ
て、居住者は、通話を開始するために拡声通話装置の設
置してある場所に直ちに移動しなくても良い。
【0044】また、請求項2記載の拡声通話装置は、請
求項1記載のものの効果に加え、音声入力手段から入力
される所定の音声の音声信号が、エコーキャンセル回路
によって受話の音声信号成分が制御されて音声認識部に
より認識されるものとなるので、呼出音の鳴動中に所定
の音声が発せられても音声の認識性能の低下が無い。
【0045】また、請求項3記載の拡声通話装置は、請
求項1記載のものの効果に加え、音声入力手段から入力
される所定の音声の音声信号が、呼出音の周波数帯域の
音声の通過を阻止する帯域フィルタによって弁別されて
音声認識部により認識されるものとなるので、請求項2
記載のものと同じく、呼出音の鳴動中に所定の音声が発
せられても音声の認識性能の低下が無い。
【0046】また、請求項4記載の拡声通話装置は、請
求項2又は3記載のものの効果に加え、音声入力手段か
ら入力される所定の音声の音声信号が、該所定の音声に
おけるフォルマント周波数以外の周波数である呼出音と
ともに音声認識部により認識されるものとなるので、呼
出音の鳴動中に所定の音声である「はい」という音声の
認識性能が向上する。
【0047】また、請求項5記載の拡声通話装置は、請
求項1乃至4記載のものの効果に加え、回線接続制御手
段により音声入力手段から音声信号が所定時間入力され
ないことによって通話回路と通話回線との接続が開放さ
れるものとなるので、音声認識部の誤動作によって通話
回路と通話回線とが接続されても自動的に開放される。
【0048】また、請求項6記載の拡声通話装置は、請
求項1乃至5記載のものの効果に加え、回線接続制御手
段により通話対象からの呼出信号が検出され、表示手段
によって通話回路と通話回線とを接続するための所定の
音声入力をし得ることが表示され報知されるものとなる
ので、目視によっても来訪者が子器の呼出スイッチを操
作したことが確認され、確実に応対ができる。
【0049】また、請求項7記載の拡声通話装置は、請
求項1乃至6記載のものの効果に加え、回線接続制御手
段により通話回路と通話回線とを接続したことが第2の
表示手段によって表示し報知されるものとなるので、音
声が認識されたことが容易に確認できるまた、請求項8
記載の拡声通話装置は、請求項7記載のものの効果に加
え、第2の表示手段は、所定の音声入力をし得ることを
表示する表示手段と同一のものとなるので、通話回路と
通話回線とが接続されて通話可能となったことの表示が
見落とされることなく確認される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のハンズフリーイン
ターホン装置を示す機能ブロック図である。
【図2】図1に示す、ハンズフリーインターホン装置の
エコーキャンセル回路の説明図である。
【図3】図1に示す、ハンズフリーインターホン装置の
表示手段の表示のタイムチャートである。
【図4】図1に示す、ハンズフリーインターホン装置の
音声認識部を示す機能ブロック図である。
【図5】図1に示す、ハンズフリーインターホン装置の
音声認識部の比較器における閾値の説明図である。
【図6】図1に示す、ハンズフリーインターホン装置の
音声認識部のノイズモニタの構成図である。
【図7】図1に示す、ハンズフリーインターホン装置の
音声レベル監視部の構成図である。
【図8】図1に示す、ハンズフリーインターホン装置の
外観図である。
【図9】第2の実施の形態のハンズフリーインターホン
装置の要部である音声認識部の接続を示す説明図であ
る。
【図10】従来例を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
A ハンズフリーインターホン装置(拡声通話装置) B インターホン子器(通話対象) T 通話回線 1 スピーカ(音声出力手段) 2 マイクロホン(音声入力手段) 3 通話回路 4 エコーキャンセル回路 5 回線接続制御手段 6 音声認識部 7 LED素子(表示手段) 10 トーンフィルタ(帯域フィルタ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福島 実 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通話対象から通話回線に出力される受話
    の音声信号を音声として出力する音声出力手段と、送話
    の音声が入力されて音声信号を出力する音声入力手段
    と、前記受話の音声信号が入力され前記送話の音声信号
    に含まれる受話の音声信号の成分を制御するエコーキャ
    ンセル回路を有する通話回路と、通話対象からの呼出信
    号を検出し該通話回路に呼出音の音声信号を送出すると
    ともに通話回路と通話回線とを接続する回線接続制御手
    段と、を備える拡声通話装置において、 前記回線接続制御手段は、前記音声入力手段から入力さ
    れる所定の音声を認識する音声認識部の出力によって前
    記通話回線の接続をすることを特徴とする拡声通話装
    置。
  2. 【請求項2】 前記音声認識部は、前記エコーキャンセ
    ル回路の出力が入力されることを特徴とする請求項1記
    載の拡声通話装置。
  3. 【請求項3】 前記音声認識部は、前記呼出音の周波数
    帯域の音声信号の通過を阻止する帯域フィルタを介し音
    声信号が入力されることを特徴とする請求項1記載の拡
    声通話装置。
  4. 【請求項4】 前記呼出音の周波数帯域の中心を、前記
    所定の音声におけるフォルマント周波数以外の周波数と
    することを特徴とする請求項2又は3記載の拡声通話装
    置。
  5. 【請求項5】 前記回線接続制御手段は、前記音声入力
    手段から音声信号が所定時間入力されないことによって
    前記通話回路と通話回線との接続を開放することを特徴
    とする請求項1乃至4記載の拡声通話装置。
  6. 【請求項6】 前記回線接続制御手段は、通話対象から
    の呼出信号を検出し、表示手段によって前記通話回路と
    通話回線とを接続するための所定の音声を入力し得るこ
    とを表示することを特徴とする請求項1乃至5記載の拡
    声通話装置。
  7. 【請求項7】 前記回線接続制御手段は、前記通話回路
    と通話回線とを接続したことを表示する第2の表示手段
    に出力し表示することを特徴とする請求項1乃至6記載
    の拡声通話装置。
  8. 【請求項8】 前記第2の表示手段を、前記所定の音声
    を入力し得ることを表示する表示手段と同一のものとす
    ることを特徴とする請求項7記載の拡声通話装置。
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