JP3213487B2 - 通話システム - Google Patents

通話システム

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JP3213487B2
JP3213487B2 JP23186594A JP23186594A JP3213487B2 JP 3213487 B2 JP3213487 B2 JP 3213487B2 JP 23186594 A JP23186594 A JP 23186594A JP 23186594 A JP23186594 A JP 23186594A JP 3213487 B2 JP3213487 B2 JP 3213487B2
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仁 榊原
博昭 竹山
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクとスピーカとを
具備する拡声通話装置を含む複数の通話装置を備え、通
話装置間で双方向の通話を行う通話システムに関し、特
に拡声通話装置を使用する際のエコーやハウリングの防
止に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、マイクとスピーカとを具備す
る拡声通話装置を含む複数の通話装置を備え、通話装置
間で双方向の通話を行う通話システムにおいては、拡声
通話装置のマイクとスピーカとが音響結合することによ
って、話者の声が回り込んで話者自身に返ったり(エコ
ー)、信号ループが形成されて発振現象(ハウリング)
が発生したりして、最悪の場合には通話ができなくなる
など、通話品質に大きな影響を与えていた。
【0003】そこで、上記のようなエコーやハウリング
を防止した通話システムが種々提案されている。例え
ば、図14に示すように、拡声通話装置1のマイク3側
とスピーカ2側とにそれぞれ音声スイッチ27を設ける
とともに音声スイッチ27をオン・オフ制御する音声ス
イッチ制御装置28を備え、スピーカ2側の音声信号の
レベルと、マイク3側の音声信号のレベルとの比較を行
い、レベルの高い方の音声スイッチ27をオンするとと
もに低い方の音声スイッチ27をオフすることで、拡声
通話装置1のスピーカ2とマイク3との一方のみを動作
状態とする片側通話状態にし、マイク3とスピーカ2と
が音響結合するのを防いでハウリングの防止を図ってい
た。
【0004】しかしながら、上記のような構成では、声
の大きい方の話者が優先されたり、通話装置の周囲の音
の影響により送話中に音声スイッチ27が切り換えられ
たり、また、通話中に語頭や語尾が切断されて通話に支
障をきたしてしまっていた。そこで、このような点を改
善するために、近年用いられるようになってきたのがエ
コーキャンセラである。エコーキャンセラは、エコーが
生じる未知の音響結合経路の伝達特性を適応的に推定
し、疑似的なエコーを発生して実際のエコー信号から差
し引くことにより、エコーを消去するものである。この
ようなエコーキャンセラ9を拡声通話装置1に接続した
通話システムのシステム構成図を図15に示す。この通
話システムでは、エコーキャンセラ9が拡声通話装置1
のスピーカ2側の音声信号を参照して音響結合経路の伝
達特性を適応的に推定し、エコーに対応した疑似信号を
生成してマイク3側の信号線に入力してマイク3側の音
声信号から差し引くことでエコーをキャンセルし、拡声
通話装置1を使った双方向通話を可能としていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、マイク3と
スピーカ2との音響結合経路は、話者の位置や周囲の状
況により変動することがあり、エコーキャンセラ9を用
いた上記従来構成でも、エコーの除去が充分に行えない
場合があるという問題があった。このため、上記のよう
な変動を検出する手法や変動に対するエコーキャンセラ
9の追随動作の高速化など信号処理アルゴリズムの研究
がなされているが、その処理は複雑なものとなってしま
っていた。
【0006】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、音響結合経路に変動が生じても複雑な処理を
行うことなく、ハウリングやエコーを防止できる通話シ
ステムを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、複数の通話装置を備え、任意の
通話装置間で双方向に通話を行う通話システムにおい
て、少なくとも1つの通話装置がマイクとスピーカとを
具備した拡声通話装置であって、この拡声通話装置に音
声信号の周波数を変換する周波数変換装置を接続すると
ともに、マイクの音声信号レベルを検知するレベル検知
手段と、レベル検知手段による検知出力に応じて周波数
変換装置のオン・オフ制御及び周波数変換率の可変制御
を行う制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】請求項2の発明は、上記目的を達成するた
めに、複数の通話装置を備え、任意の通話装置間で双方
向に通話を行う通話システムにおいて、少なくとも1つ
の通話装置がマイクとスピーカとを具備した拡声通話装
置であって、この拡声通話装置に音声信号の周波数を変
換する周波数変換装置を接続するとともに、周波数変換
装置の出力側に設けられたバンドパスフィルタと、マイ
クの音声信号の信号レベルが相対的に高い周波数帯を検
出する周波数帯検出手段と、検出された周波数帯の少な
くとも一部がバンドパスフィルタの遮断領域内に含まれ
るように周波数変換装置を制御する制御手段とを備えた
ことを特徴とする。請求項3の発明は、上記目的を達成
するために、複数の通話装置を備え、任意の通話装置間
で双方向に通話を行う通話システムにおいて、少なくと
も1つの通話装置がマイクとスピーカとを具備した拡声
通話装置であって、この拡声通話装置に音声信号の周波
数を変換する周波数変換装置を接続してなり、拡声通話
装置のマイク側の音声信号を周波数変換する第1の周波
数変換装置と、拡声通話装置のスピーカ側の音声信号を
周波数変換する第2の周波数変換装置と、マイク側とス
ピーカ側との音声信号のレベル比較を行う比較手段と、
比較手段による比較結果に基づいてレベルの高い方の音
声信号に対応する周波数変換装置のみを動作させるよう
に切り換える切換手段とを備えたことを特徴とする
【0009】
【作用】請求項1の発明の構成では、マイクとスピーカ
とを具備した拡声通話装置に音声信号の周波数を変換す
る周波数変換装置を接続するとともに、マイクの音声信
号レベルを検知するレベル検知手段と、レベル検知手段
による検知出力に応じて周波数変換装置のオン・オフ制
御及び周波数変換率の可変制御を行う制御手段とを備え
ので、音声信号が周波数変換されることにより、拡声
通話装置のマイクとスピーカとの音響結合が低減されて
ハウリングやエコーを抑制し防止することができ、しか
も、周囲の状況の影響を受けることなく一定のハウリン
グマージンを確保することができ、さらに、マイクの音
声信号レベルに応じて間欠的に周波数変換を行ったり、
周波数変換の変換率を可変することができるため、ハウ
リングやエコーの抑制の度合いを調整することが可能と
なり、効率的にハウリングや エコーの防止が図れる。
【0010】請求項2の発明の構成では、マイクとスピ
ーカとを具備した拡声通話装置に音声信号の周波数を変
換する周波数変換装置を接続するとともに、周波数変換
装置の出力側に設けられたバンドパスフィルタと、マイ
クの音声信号の信号レベルが相対的に高い周波数帯を検
出する周波数帯検出手段と、検出された周波数帯の少な
くとも一部がバンドパスフィルタの遮断領域内に含まれ
るように周波数変換装置を制御する制御手段とを備えた
ので、音声信号が周波数変換されることにより、拡声通
話装置のマイクとスピーカとの音響結合が低減されてハ
ウリングやエコーを抑制し防止することができ、しか
も、周囲の状況の影響を受けることなく一定のハウリン
グマージンを確保することができ、さらに、よりハウリ
ングやエコーが抑制できる方向に周波数変換を行うた
め、効率よくハウリングやエコーを防止できる。
【0011】請求項3の発明の構成では、マイクとスピ
ーカとを具備した拡声通話装置に音声信号の周波数を変
換する周波数変換装置を接続してなり、拡声通話装置の
マイク側の音声信号を周波数変換する第1の周波数変換
装置と、拡声通話装置のスピーカ側の音声信号を周波数
変換する第2の周波数変換装置と、マイク側とスピーカ
側との音声信号のレベル比較を行う比較手段と、比較手
段による比較結果に基づいてレベルの高い方の音声信号
に対応する周波数変換装置のみを動作させるように切り
換える切換手段とを備えたので、音声信号が周波数変換
されることにより、拡声通話装置のマイクとスピーカと
の音響結合が低減されてハウリングやエコーを抑制し防
止することができ、しかも、周囲の状況の影響を受ける
ことなく一定のハウリングマージンを確保することがで
き、さらに、例えば、拡声通話装置においてスピーカ側
の音声信号レベルが高い場合には第1の周波数変換装置
を動作させるから、スピーカからの話し手の声が周波数
変換されることなく、マイク側の音声信号の周波数変換
によってハウリングやエコーを抑制することができ、様
々な状況に応じて効率的にハウリングやエコーを防止す
ることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例の説明をする前に、本
発明の周波数変換(一般にピッチ変換と呼ばれる)を行
う周波数変換装置の基本動作について説明する。一般的
なピッチ変換方法としては、図3に示すように、元の信
号のサンプリング周期Tを短くすることにより、周波数
すなわち音声であれば音程を上げたり、反対にサンプリ
ング周期Tを長くすることにより、周波数(音程)を下
げたりする方法や、あるいは、図4に示すように、サン
プリング周期Tは一定のままでサンプルデータの読み飛
ばしを行って周波数(音程)を上げたり、また、元のサ
ンプルデータ間に推定等により別のデータを割り当て・
挿入を行うことにより周波数(音程)を下げたりする方
法などがある。
【0013】上記のように元の信号の時間軸の圧縮又は
伸長によりピッチ変換が行われるが、単に時間軸の圧縮
又は伸長を行うだけでは元の信号に対して時間のずれが
生じるため、圧縮時には、それによって生じた時間の空
きを元の信号の疑似波形の信号を挿入して埋めたり、伸
長時には、元の信号の余った部分を間引く等の方法が取
られる。なお、図3(a),(b)及び図4(a),
(b)はピッチ変換率を2倍にしたとき、図3(c),
(d)及び図4(c),(d)はピッチ変換率を2分の
1にしたときの信号波形を示すものである。
【0014】上記のような周波数変換方法にて信号の周
波数変換を行う周波数変換装置を拡声通話装置を備えた
通話システムに応用すれば、ハウリングの防止を図るこ
とができる。すなわち、一般にスピーカとマイクとを具
備する拡声系において、両者が接近している状態にある
場合や、スピーカを駆動する増幅器のゲインが高い場合
などでは、スピーカとマイクとの間に音響結合が生じ、
これとスピーカ及びマイクの回路系等により音声信号の
ループが生成され、音声信号がある一定の信号レベルに
達すると発振現象(ハウリング)や、あるいは音声信号
の回り込みによるエコーが生じる。
【0015】このような拡声系の音声信号に対して上述
の周波数変換装置を用いて周波数変換を行えば、マイク
とスピーカとの間の音響結合が低減されてループの発生
が抑制されることから、ハウリング及びエコーの発生が
抑制されるのである。 (基本例1) 図1は本発明の基本例1の通話システムの構成を示すシ
ステム構成図である。図1に示すように、スピーカ2と
マイク3とを具備する拡声通話装置1と、通話装置たる
ハンドセット21及びドアホン22とが2線の信号線2
0で接続され、拡声通話装置1、ハンドセット21及び
ドアホン22の間で双方向の通話が可能となっている。
なお、通話装置の数はこれに限定されるものでないこと
はいうまでもない。
【0016】また、信号線20には、信号線20を拡声
通話装置1のスピーカ2に接続される受話側の2線の信
号線20aとマイク3に接続される送話側の2線の信号
線20bとの計4線に分ける2−4線変換回路4が接続
され、さらに、この2−4線変換回路4と拡声通話装置
1のスピーカ2との間の信号線20aに周波数変換装置
5が接続されている。
【0017】ここで、拡声通話装置1ではスピーカ2と
マイク3との間で音響結合が生じ(図1中の61の経
路)、スピーカ2から出される受話音声が送話側のマイ
ク3に回り込むことになり、ハンドセット21やドアホ
ン22などの相手側の通話装置で話された音声がこの回
り込みによって元の話者に返り、通話に支障をきたすこ
とになる。このような回り込み現象が一般にエコーと呼
ばれるものである。また、マイク3からの送話側の音声
信号は相手方の通話装置(ハンドセット21又はドアホ
ン22)に送信されるはずであるが、2−4線変換回路
4のインピーダンス不整合により、信号線20aを介し
て僅かに拡声通話装置1の受話側のスピーカ2に回り込
み(図1中の62の経路)、エコーが生じる。また、こ
の信号線20aを介しての回り込み62と上記音響結合
1とで信号伝達のループが形成され、その信号レベル
があるレベルに達すると発振してハウリングを引起し、
通話が全くできない状態になることがある。
【0018】さらに、相手方の通話装置がドアホン22
のように拡声系を具備している場合には、ドアホン22
が備えるスピーカ22aとマイク22bとの間でも音響
結合が生じるため(図1中の63の経路)、ドアホン2
2の側でも拡声通話装置1の音響結合61と上記音響結
合63とによってループが形成されてハウリングが生じ
てしまう。
【0019】また、拡声通話装置1における音響結合6
1の伝達特性は、拡声通話装置1を使用する話者の顔と
の接近状態や周囲の状況により変動するため、従来構成
で説明したエコーキャンセラ9を用いて音響結合61
低減を図ろうとすれば、適切なエコー除去動作をさせる
ために複雑な処理を行わなければならない。そこで、
基本例1では、拡声通話装置1のスピーカ2と2−4線
変換回路4との間に周波数変換装置5を接続することに
より、スピーカ2とマイク3との音響結合61と2−4
線変換回路4のインピーダンス不整合による回り込み6
2とにより形成されるループや、あるいは相手方がドア
ホン22のように拡声系を具備した通話装置である場合
の音響結合63と拡声通話装置1における音響結合61
で形成されるループに対して、周波数変換装置5によっ
て音声信号の伝達特性の周波数変換を行い、上記ループ
による発振すなわちハウリングやエコーを抑制すること
ができるのである。
【0020】図2は本基本例1における拡声通話装置1
を用いて実際にハウリングを起こさせた実験結果を示す
図である。図2において、横軸には周波数(ピッチ)の
変換率をとり、縦軸にはハウリングレベルをとってい
る。また、周波数変換装置5によって周波数変換を行わ
ない場合のハウリングのレベルを基準とし、周波数変換
(ピッチ変換)を行ってハウリングの起きるときのスピ
ーカアンプ(図示せず)のレベルを測定して得られたの
が図2の実験結果である。この実験結果によれば、周波
数変換を高域側あるいは低域側の何れに行っても、小さ
な変換率で大きなハウジングマージン(ハウリングを起
こすまでのレベル的余裕)を得ることができ、変換率を
大きくするにつれてハウジングマージンの値は大きくな
り、10%以内の変換率では基準の無変換時に対して5
dB程度のハウジングマージンが得られる。
【0021】上記構成では、拡声通話装置1のスピーカ
2と2−4線変換回路4との間に受話側の音声信号の周
波数を変換する周波数変換装置5を接続したから、周波
数変換装置5において音声信号の周波数を僅かに変えて
やれば、通話品質にほとんど影響を与えることなくハウ
リングやエコーを抑制することができ、しかも、音声信
号の周波数を変換するので、スピーカ2とマイク3との
間の音響結合の伝達特性の変動の影響を受けず、ハウリ
ングやエコーを抑制することができる。なお、音声信号
を周波数変換することにより、話者の声のトーン(音
程)が僅かに変化するが、上記のように10%程度の変
換率であれば大きな問題はなく、特にドアホン22のよ
うなインターホン装置では実用上全く問題のないレベル
である。
【0022】また、上記のように周波数変換装置5によ
る周波数変換によって通話音声の音程が変化することか
ら、一般に高音が聞きづらくなっている高齢者が拡声通
話装置1を使用する場合には、周波数変換によって相手
の声が実際よりも僅かに低くなるため、高齢者にはより
聞きやすくなるという利点もある。 (基本例2本発明の基本例2 の通話システムの構成図を図5に示
す。図5に示すように、本基本例2は、周波数変換装置
5を拡声通話装置1のマイク3と2−4線変換回路4と
の間に接続したことに特徴を有するものであり、その他
の構成については基本例1のものと共通であるから、共
通する部分には同一の符号を付して説明は省略する。
【0023】本基本例2の通話システムにおいても、
本例1の場合と同様に拡声通話装置1のスピーカ2とマ
イク3との音響結合61と2−4線変換回路4のインピ
ーダンス不整合による回り込み62とにより形成される
ループや、あるいは相手方がドアホン22のように拡声
系を具備した通話装置である場合の音響結合63と拡声
通話装置1における音響結合61とで形成されるループ
に対して、周波数変換装置5によって音声信号の伝達特
性の周波数変換を行って、上記ループによる発振すなわ
ちハウリングやエコーを抑制することができる。
【0024】なお、本基本例2では拡声通話装置1のマ
イク3に周波数変換装置5が接続されているため、拡声
通話装置1を使用する話者の送話音声の音程を変えるこ
とができ、例えば、本基本例2の通話システムをインタ
ーホン装置として使用すれば、比較的に音程の高い女性
の声を周波数変換によって比較的に音程の低い男性の声
に似せることもできるから、一人暮らしの女性が屋内側
で拡声通話装置1を使って来訪者とドアホン22によっ
て応対するようなときに、男性の声に似せて応対するこ
とで防犯に役立てることができるという利点がある。ま
た、基本例1の場合と同じく、拡声通話装置1で通話す
る相手が高齢者であった場合に、送話音声の音程を下げ
ることで高齢者に聞きやすくすることができるという利
点もある。
【0025】(基本例3本発明の基本例3 の通話システムでは、複数の拡声通話
装置1のそれぞれのマイク3と2−4線変換回路4との
間に周波数変換装置5が接続されており、図6は2つの
拡声通話装置1,1’間で通話を行う状態を示してい
る。これは、上記基本例1,2において拡声通話装置1
で拡声系を有するドアホン22と通話する場合の状況と
類似している。
【0026】このように拡声通話装置1,1’同士で双
方向通話を行う場合には、双方の拡声通話装置1,1’
でスピーカ2とマイク3との間の音響結合61や2−4
線変換回路4のインピーダンス不整合による回路系の回
り込み62が発生し、エコーの原因となる。また、上記
音響結合61と回路系の回り込み62によってループが形
成されてハウリングの原因となり、さらに、双方の拡声
通話装置1,1’での音響結合61によってもハウリン
グループが形成される。このハウリングループは、一方
の拡声通話装置1のスピーカからマイクへ、そして
信号線20を介して他方の拡声通話装置1’のスピーカ
2’からマイク3’へ、また、拡声通話装置1’のマイ
ク3’から反対の拡声通話装置1のスピーカへという
ように信号経路のループが8の字形となることから、8
の字ループと呼ばれる。
【0027】本基本例3の構成では、双方向の通話を行
う拡声通話装置1,1’のそれぞれのマイク3,3’に
周波数変換装置5,5’を接続したため、拡声通話装置
1から拡声通話装置1’への送信方向と、拡声通話装置
1’から拡声通話装置1への送信方向の双方向に周波数
変換装置5,5’がそれぞれ存在することになる。その
結果、例えば、一方の拡声通話装置1側の話者の音声は
拡声通話装置1の周波数変換装置5を1回通り、拡声通
話装置1’のスピーカ2’により相手側に音声が伝達さ
れる。ここで、音響結合の上記8の字ループについてみ
ると、拡声通話装置1から拡声通話装置1’に伝送され
た音声信号は、受信側の拡声通話装置1’のスピーカ
2’からマイク3’へと回り込み、送信側の拡声通話装
置1の送話者側へ返ってくる。しかしながら、受信側の
拡声通話装置1’のマイク3’にも周波数変換装置5’
が接続されているため、音声信号に2回の周波数変換が
行われることになり、8の字ループに対する音響結合の
低減効果をより高めることができるのである。したがっ
て、拡声通話装置1,1’同士で双方向通話を行う場合
に、両方の拡声通話装置1,1’に周波数変換装置5,
5’を設けることで本来の通話には殆ど影響を与えるこ
となく、ハウリングやエコーをより抑制することができ
る。
【0028】なお、本基本例3においては、拡声通話装
置1,1’のマイク3,3’に周波数変換装置5,5’
を接続しているが、勿論スピーカ2,2’に接続しても
よく、周波数変換装置5,5’の接続する相手をスピー
カ2,2’とマイク3,3’のいずれかに統一すればよ
い。 (基本例4本発明の基本例4 の通話システムのシステム構成図を図
7に示す。なお、図7においては拡声通話装置1の相手
方の通話装置(ハンドセット21やドアホン22)は省
略している。図7に示すように、本基本例4の通話シス
テムの基本構成は基本例2と共通であり、共通する部分
には同一の符号を付して説明は省略し、本基本例4の特
徴となる部分についてのみ説明する。
【0029】本基本例4の通話システムは、周波数変換
装置5と2−4線変換回路4との間、すなわち周波数変
換装置5の出力側にローパスフィルタ7を接続したこと
に特徴を有するものである。上記構成では、周波数変換
装置5による音声信号の周波数変換を高域側にすれば、
音声信号がローパスフィルタ7の遮断領域側に変位する
ため、この遮断領域を適当な値に設定すれば音声信号の
高域の一部がローパスフィルタ7によって減衰されるこ
とになる。その結果、音声信号のレベルが下がるために
音響結合が低減し、周波数変換と合わせてより一層ハウ
リングやエコーを抑制することができる。なお、本来の
音声信号の伝送については、ローパスフィルタ7により
減衰されるのは高域の一部のみであるから、通話品質に
は大きな問題はなく、特にインターホン装置に使用する
場合にはほとんど影響はない。
【0030】(基本例5本発明の基本例5 の通話システムのシステム構成図を図
8に示す。なお、図8においては拡声通話装置1の相手
方の通話装置(ハンドセット21やドアホン22)は省
略している。図8に示すように、本基本例5の通話シス
テムの基本構成は基本例2と共通であり、共通する部分
には同一の符号を付して説明は省略し、本基本例5の特
徴となる部分についてのみ説明する。
【0031】図8に示すように、本基本例5の通話シス
テムは、基本例4の通話システムに対して、ローパスフ
ィルタ7の代わりにハイパスフィルタ8を用いたことに
特徴がある。つまり、周波数変換装置5と2−4線変換
回路4との間にハイパスフィルタ8を接続している。上
記構成では、基本例4の通話システムとは逆に、周波数
変換装置5によるハウリング防止のための周波数変換を
低域側に行い、適当な遮断周波数に設定されたハイパス
フィルタ8により音声信号の低域の一部が減衰されて信
号レベルが下げられる。したがって、基本例4の場合と
同様に周波数変換と合わせてより一層ハウリングやエコ
ーを抑制することができる。また、本来の音声信号の伝
送については、基本例4と同様にほとんど影響がないも
のである。
【0032】なお、上記基本例3〜5においては、拡声
通話装置1のマイク3と2−4線変換回路4との間に周
波数変換装置5を接続しているが、基本例1の場合と同
様に拡声通話装置1のスピーカ2と2−4線変換回路4
との間に周波数変換装置5を接続しても、同様の効果を
奏することは明らかである。 (基本例6本発明の基本例6 の通話システムのシステム構成図を図
9に示す。なお、図9においては拡声通話装置1の相手
方の通話装置(ハンドセット21やドアホン22)は省
略している。図9に示すように、本基本例6の通話シス
テムの基本構成は基本例2と共通であり、共通する部分
には同一の符号を付して説明は省略し、本基本例6の特
徴となる部分についてのみ説明する。
【0033】図9に示すように、本基本例6の通話シス
テムは、従来例において説明した適応形のエコーキャン
セラ9を拡声通話装置1と周波数変換装置5との間に設
けたことに特徴を有するものである。このエコーキャン
セラ9は、拡声通話装置1のスピーカ2側の音声信号を
参照してスピーカ2とマイク3との間の音響結合経路の
伝達特性を推定し、推定結果から疑似信号(エコー信
号)を作成するとともにこの疑似信号をマイク3側の音
声信号から差し引くことによってエコーの除去を行うも
のである。ここで、伝達特性の推定は、マイク3側にて
差し引かれた後の残留成分が略ゼロとなるように、エコ
ーキャンセラ9内の適応フィルタ(図示せず)の係数の
更新を行うことにより実行される。
【0034】上記構成では、拡声通話装置1と周波数変
換装置5との間にエコーキャンセラ9を接続したので、
エコーキャンセラ9によるエコーの除去と合わせて、
本例2と同様に周波数変換装置5による音声信号の周波
数変換によってハウリングやエコーが抑制されることに
なり、ハウリングやエコーをより一層抑制することがで
きるのである。なお、エコーキャンセラ9は、周波数変
換装置5によって音声信号の周波数変換を行う前に動作
させなければならない。すなわち、拡声通話装置1のマ
イク3に接続された信号線20b上において、拡声通話
装置1と周波数変換装置5との間に疑似信号が差し引か
れるポイント9aを設ける必要がある。これは、エコー
キャンセラ9の動作経路内に周波数変換装置5のような
非線形処理を行う系が存在すると、信号処理によるエコ
ー経路の予測動作に誤りが生じてエコーキャンセラ9が
正常に動作しなくなってしまうからである。
【0035】また、本基本例6では、周波数変換装置5
とエコーキャンセラ9との駆動用のクロック発振器10
を共有しており、これによって周波数変換装置5による
ハウリングやエコーの抑制とエコーキャンセラ9による
エコーの除去との複合動作が効果的に行えるようになっ
ている。 (実施例1本発明の実施例1 の通話システムのシステム構成図を図
10に示す。なお、図10においては拡声通話装置1の
相手方の通話装置(ハンドセット21やドアホン22)
は省略している。図10に示すように、本実施例の通話
システムの基本構成は基本例2と共通であり、共通する
部分には同一の符号を付して説明は省略し、本実施例の
特徴となる部分についてのみ説明する。
【0036】本実施例の通話システムは、拡声通話装置
1のマイク3の音声信号レベルを検知するレベル検知装
置11と、レベル検知装置11による検知出力に応じて
周波数変換装置5をオン・オフ制御したり周波数の変換
率を可変制御する制御装置12とが周波数変換装置5と
並列に拡声通話装置1のマイク3に接続されている。レ
ベル検知装置11は信号線20bを流れる送話側の音声
信号のレベルを検知するものであり、検知出力は制御装
置12に入力されている。一方、制御装置12は、レベ
ル検知装置11の検知出力がハウリングが生じるある一
定のレベルに達しなければ周波数変換装置5をオフして
音声信号の周波数変換を停止させるとともに、検知出力
が上記一定のレベルを越えたら周波数変換装置5をオン
してハウリングやエコーを抑制させ、さらに、周波数変
換装置5がオンして動作しているときには、検知出力の
レベルに応じて、例えば検知出力のレベルが高い場合に
は周波数の変換率を上げ、検知出力のレベルがあまり高
くない場合には変換率を小さい状態にとどめるように周
波数変換装置5を制御するものである。
【0037】上記構成では、音声信号のレベルに応じて
周波数変換装置5を停止させたり動作させたり、さらに
は、周波数変換装置5における周波数変換率を音声信号
のレベルに応じて変化させているので、効率的にハウリ
ングやエコーを抑制することができるのである。 (実施例2) 本実施例の通話システムのシステム構成図を図11に示
す。なお、図11においては拡声通話装置1の相手方の
通話装置(ハンドセット21やドアホン22)は省略し
ている。図11に示すように、本実施例の通話システム
の基本構成は基本例2と共通であり、共通する部分には
同一の符号を付して説明は省略し、本実施例の特徴とな
る部分についてのみ説明する。
【0038】本実施例の通話システムは、基本例2のシ
ステム構成において、2−4線変換回路4と周波数変換
装置5との間にバンドパスフィルタ13を設け、周波数
変換装置5と並列にローパスフィルタ14とハイパスフ
ィルタ15とを拡声通話装置1のマイク3に接続し、さ
らに、ローパスフィルタ14の出力レベルとハイパスフ
ィルタ15の出力レベルとを比較するフィルタ出力比較
装置16と、このフィルタ出力比較装置16の出力に応
じて周波数変換装置5の周波数変換を高域側にするか低
域側にするかという変位方向を決定して制御する制御手
段たる変位方向制御装置17とを備えており、本実施例
では、ローパスフィルタ14とハイパスフィルタ15と
フィルタ出力比較装置16により周波数帯検出手段を構
成している。
【0039】次に、この通話システムにおけるハウリン
グ抑制動作について説明すると、まず、周波数変換装置
5に入力される拡声通話装置1のマイク3の音声信号に
おいてレベルの高い周波数帯が高域側にあるのか、低域
側にあるのかを周波数帯検出手段たるローパスフィルタ
14とハイパスフィルタ15とフィルタ出力比較装置1
6とで検出する。すなわち、ローパスフィルタ14を通
過した低域の音声信号と、ハイパスフィルタ15を通過
した高域の音声信号とがフィルタ出力比較装置16にお
いて比較され、何れの方が信号レベルが高いかが判断さ
れる。そして、フィルタ出力比較装置16によって高域
側と低域側との何れの方が信号レベルが高いかが検出で
きれば、変位方向制御装置17がその検出結果により、
信号レベルの高い方の周波数(高域側あるいは低域側)
に拡声通話装置1のマイク3の音声信号の周波数を変位
させるように周波数変換装置5を制御する。ここで、周
波数変換装置5の出力側にはバンドパスフィルタ13を
設けているため、例えば、低域側の信号レベルが高いと
判断された場合には変位方向制御装置17は低域側に周
波数変換を行い、低域側に適当な遮断周波数を持つバン
ドパスフィルタ13によって信号レベルの高い低域側が
減衰され、逆に高域側の信号レベルが高い場合には周波
数変換を高域側に行い、高域側に適当な遮断周波数を持
つバンドパスフィルタ13によって信号レベルの高い高
域側が減衰される。
【0040】上記構成では、拡声通話装置1のマイク3
の音声信号について信号レベルが高い方の周波数帯(高
域側あるいは低域側)を周波数帯検出手段たるローパス
フィルタ14とハイパスフィルタ15とフィルタ出力比
較装置16とで検出し、変位方向制御装置17によって
周波数変換装置5による周波数変換を信号レベルの高い
方の周波数帯側へ行うとともに、周波数変換装置5の出
力側にバンドパスフィルタ13を設けて上記周波数帯の
信号レベルを減衰させているから、周波数変換装置5に
よる周波数変換を高域側と低域側の何れに行えば良いか
を適切に判断することができ、ハウリングやエコーを効
率的に抑制することができる。
【0041】(実施例3) 本実施例の通話システムのシステム構成図を図12に示
す。なお、図12においては拡声通話装置1の相手方の
通話装置(ハンドセット21やドアホン22)は省略し
ている。図12に示すように、本実施例の通話システム
の基本構成は実施例2と共通であり、共通する部分には
同一の符号を付して説明は省略し、本実施例の特徴とな
る部分についてのみ説明する。
【0042】本実施例の通話システムは、実施例2のシ
ステム構成に加え、ローパスフィルタ14及びハイパス
フィルタ15と並列にバンドパスフィルタ18を拡声通
話装置のマイク3に接続し、さらに、このバンドパスフ
ィルタ18の出力の信号レベルを検出するレベル検出装
置19と、周波数変換装置5の出力側に接続されたバン
ドパスフィルタ13を通過した音声信号を増幅する可変
増幅器23と、レベル検出装置19の検出出力に応じて
可変増幅器23の増幅度を可変制御する増幅器制御装置
24とを備えている。
【0043】本実施例の通話システムの動作については
実施例2のものとほぼ共通であるが、この通話システム
では、拡声通話装置1のマイク3側の音声信号の中心周
波数帯の信号レベルをバンドパスフィルタ18とレベル
検出装置19とで検出するようにしている。そして、レ
ベル検出装置19の検出出力に応じて、バンドパスフィ
ルタ13を通過した音声信号のレベルを増幅する可変増
幅器23の増幅度を増幅器制御装置24で可変制御する
のである。つまり、バンドパスフィルタ13を通過した
音声信号のレベルがなおハウリングを起こすレベルであ
るときには、バンドパスフィルタ18を通過した音声信
号のレベルもあるレベル以上であるから、その場合には
レベル検出装置19によって音声信号が上記レベル以上
であることを検出し、増幅器制御装置24によってバン
ドパスフィルタ13を通過した音声信号のレベルを下げ
るように可変増幅器23の増幅度を調節する。これによ
り、実施例2の通話システムの構成よりさらにハウリン
グやエコーの抑制効果を向上させ、ハウリングやエコー
の抑制を細かく制御することができるのである。また、
バンドパスフィルタ13を通過した音声信号のレベルが
ハウリングを起こすレベルよりも充分低い場合には、エ
コーやハウリングを抑制しながらバンドパスフィルタ1
3を通過した音声信号の中心周波数帯の信号レベルのみ
を必要に応じて増幅し、通話品質の向上も図れる。
【0044】(実施例4) 本実施例の通話システムのシステム構成図を図13に示
す。なお、図13においては拡声通話装置1の相手方の
通話装置(ハンドセット21やドアホン22)は省略し
ている。図13に示すように、本実施例の通話システム
では、拡声通話装置1のスピーカ2及びマイク3と2−
4線変換回路4とを接続する信号線20a,20bにそ
れぞれスイッチ25a,25bを挿入すると共に、この
スイッチ25a,25bと各々並列に周波数変換装置5
a,5bを信号線20a,20bに接続し、さらに、信
号線20aを流れるスピーカ2側の音声信号と、信号線
20bを流れるマイク3側の音声信号とのレベル比較を
行い、その比較結果に基づいて2つのスイッチ25a,
25bの一方をオン、他方をオフとするスイッチ制御装
置26を備えている。
【0045】ここで、スイッチ25a(あるいは25
b)がオンしている場合には、信号線20a(あるいは
20b)に周波数変換装置5a(あるいは5b)が挿入
され、反対にスイッチ25a(あるいは25b)がオフ
している場合には、周波数変換装置5a(あるいは5
b)が信号線20a(あるいは20b)から切り離され
るようになっている。すなわち、スイッチ制御装置26
によって一方のスイッチ25a(あるいは25b)をオ
ン、他方のスイッチ25b(あるいは25a)をオフと
することで、スピーカ2側(あるいはマイク3側)の周
波数変換装置5a(あるいは5b)のみを信号線20a
(あるいは20b)に挿入して音声信号の周波数変換を
実行し、他方の信号線20b(あるいは20a)は周波
数変換装置5b(あるいは5a)を介さずに音声信号が
伝送されるようにすることができる。上記構成では、ス
イッチ制御装置26においてスピーカ2側(受話側)の
音声信号と、マイク3側(送話側)の音声信号とのレベ
ルを比較を行い、例えば、受話側の音声信号のレベルの
方が高ければ、スイッチ25aをオフ、スイッチ25b
をオンすることによって送話側の信号線20bに周波数
変換装置5bを挿入し、送話側の音声信号を周波数変換
することでハウリングやエコーを抑制する。反対に、送
話側の音声信号のレベルが高ければ、スイッチ25aを
オン、スイッチ25bをオフとして受話側の音声信号を
周波数変換装置5aによって周波数変換してハウリング
やエコーを抑制するのである。したがって、受話側の音
声信号のレベルが高い状態すなわち受話中には、スピー
カ2から出る音声信号が周波数変換されることなくハウ
リングやエコーを抑制することができ、反対に、送話側
の音声信号のレベルが高い送話中には、マイク3で拾っ
た音声信号が周波数変換されることなくハウリングやエ
コーを抑制することができ、各状況に応じて効率的且つ
効果的にハウリングやエコーを抑制することができるの
である。
【0046】
【発明の効果】請求項1の発明は、複数の通話装置を備
え、任意の通話装置間で双方向に通話を行う通話システ
ムにおいて、少なくとも1つの通話装置がマイクとスピ
ーカとを具備した拡声通話装置であって、この拡声通話
装置に音声信号の周波数を変換する周波数変換装置を接
するとともに、マイクの音声信号レベルを検知するレ
ベル検知手段と、レベル検知手段による検知出力に応じ
て周波数変換装置のオン・オフ制御及び周波数変換率の
可変制御を行う制御手段とを備えたので、音声信号が周
波数変換されることにより、拡声通話装置のマイクとス
ピーカとの音響結合が低減されてハウリングやエコーを
抑制することができ、しかも、周囲の状況の影響を受け
ることなく一定のハウリングマージンを確保することが
でき、さらに、マイクの音声信号レベルに応じて間欠的
に周波数変換を行ったり、周波数変換の変換率を可変す
ることができるため、ハウリングやエコーの抑制の度合
いを調整することが可能となり、効率的にハウリングや
エコーの防止が図れるという効果がある。
【0047】請求項2の発明は、複数の通話装置を備
え、任意の通話装置間で双方向に通話を行う通話システ
ムにおいて、少なくとも1つの通話装置がマイクとスピ
ーカとを具備した拡声通話装置であって、この拡声通話
装置に音声信号の周波数を変換する周波数変換装置を接
続するとともに、周波数変換装置の出力側に設けられた
バンドパスフィルタと、マイクの音声信号の信号レベル
が相対的に高い周波数帯を検出する周波数帯検出手段
と、検出された周波数帯の少なくとも一部がバンドパス
フィルタの遮断領域内に含まれるように周波数変換装置
を制御する制御手段とを備えたので、音声信号が周波数
変換されることにより、拡声通話装置のマイクとスピー
カとの音響結合が低減されてハウリングやエコーを抑制
することがで き、しかも、周囲の状況の影響を受けるこ
となく一定のハウリングマージンを確保することがで
き、さらに、よりハウリングやエコーが抑制できる方向
に周波数変換を行うため、効率よくハウリングやエコー
を防止できるという効果がある。請求項3の発明は、
数の通話装置を備え、任意の通話装置間で双方向に通話
を行う通話システムにおいて、少なくとも1つの通話装
置がマイクとスピーカとを具備した拡声通話装置であっ
て、この拡声通話装置に音声信号の周波数を変換する周
波数変換装置を接続してなり、拡声通話装置のマイク側
の音声信号を周波数変換する第1の周波数変換装置と、
拡声通話装置のスピーカ側の音声信号を周波数変換する
第2の周波数変換装置と、マイク側とスピーカ側との音
声信号のレベル比較を行う比較手段と、比較手段による
比較結果に基づいてレベルの高い方の音声信号に対応す
る周波数変換装置のみを動作させるように切り換える切
換手段とを備えたので、音声信号が周波数変換されるこ
とにより、拡声通話装置のマイクとスピーカとの音響結
合が低減されてハウリングやエコーを抑制することがで
き、しかも、周囲の状況の影響を受けることなく一定の
ハウリングマージンを確保することができ、さらに、例
えば、拡声通話装置においてスピーカ側の音声信号レベ
ルが高い場合には第1の周波数変換装置を動作させるか
ら、スピーカからの話し手の声が周波数変換されること
なく、マイク側の音声信号の周波数変換によってハウリ
ングやエコーを抑制することができ、様々な状況に応じ
て効率的にハウリングやエコーを防止することができる
という効果がある
【図面の簡単な説明】
【図1】基本例1を示すシステム構成図である。
【図2】同上の動作を説明するための図である。
【図3】(a)〜(d)は同上に使用される周波数変換
装置の動作を説明するための図である。
【図4】(a)〜(d)は同上に使用される周波数変換
装置の動作を説明するための図である。
【図5】基本例2を示すシステム構成図である。
【図6】基本例3を示すシステム構成図である。
【図7】基本例4を示す一部省略したシステム構成図で
ある。
【図8】基本例5を示す一部省略したシステム構成図で
ある。
【図9】基本例6を示す一部省略したシステム構成図で
ある。
【図10】実施例1を示す一部省略したシステム構成図
である。
【図11】実施例2を示す一部省略したシステム構成図
である。
【図12】実施例3を示す一部省略したシステム構成図
である。
【図13】実施例4を示す一部省略したシステム構成図
である。
【図14】従来例を示す一部省略したシステム構成図で
ある。
【図15】他の従来例を示す一部省略したシステム構成
図である。
【符号の説明】
1 拡声通話装置 2 スピーカ 3 マイク 4 2−4線変換回路 5 周波数変換装置 20 信号線 20a,20b 信号線 21 ハンドセット 22 ドアホン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−260344(JP,A) 特開 昭64−29094(JP,A) 特開 昭50−74308(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 3/00 - 3/44 H04M 1/60

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の通話装置を備え、任意の通話装置
    間で双方向に通話を行う通話システムにおいて、少なく
    とも1つの通話装置がマイクとスピーカとを具備した拡
    声通話装置であって、この拡声通話装置に音声信号の周
    波数を変換する周波数変換装置を接続するとともに、マ
    イクの音声信号レベルを検知するレベル検知手段と、レ
    ベル検知手段による検知出力に応じて周波数変換装置の
    オン・オフ制御及び周波数変換率の可変制御を行う制御
    手段とを備えたことを特徴とする通話システム。
  2. 【請求項2】 複数の通話装置を備え、任意の通話装置
    間で双方向に通話を行う通話システムにおいて、少なく
    とも1つの通話装置がマイクとスピーカとを具備した拡
    声通話装置であって、この拡声通話装置に音声信号の周
    波数を変換する周波数変換装置を接続するとともに、周
    波数変換装置の出力側に設けられたバンドパスフィルタ
    と、マイクの音声信号の信号レベルが相対的に高い周波
    数帯を検出する周波数帯検出手段と、検出された周波数
    帯の少なくとも一部がバンドパスフィルタの遮断領域内
    に含まれるように周波数変換装置を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする通話システム。
  3. 【請求項3】 複数の通話装置を備え、任意の通話装置
    間で双方向に通話を行う通話システムにおいて、少なく
    とも1つの通話装置がマイクとスピーカとを具備した拡
    声通話装置であって、この拡声通話装置に音声信号の周
    波数を変換する周波数変換装置を接続してなり、拡声通
    話装置のマイク側の音声信号を周波数変換する第1の周
    波数変換装置と、拡声通話装置のスピーカ側の音声信号
    を周波数変換する第2の周波数変換装置と、マイク側と
    スピーカ側との音声信号のレベル比較を行う比較手段
    と、比較手段による比較結果に基づいてレベルの高い方
    の音声信号に対応する周波数変換装置のみを動作させる
    ように切り換える切換手段とを備えたことを特徴とす
    話システム
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